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プロフィール
コメント数 3877
性別 男性
年齢 53歳

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361.  レッドブル 『48時間』では刑事とタッグを組むのが軟派の極致みたいなエディ・マーフィだったのに対し、この作品はその真逆を狙ったような路線。硬派の極致、というか、こんなのもはや人間じゃないだろ、というソ連製シュワが相棒となります。という時点で、何となく企画としてはイマイチの感、無きにしもあらずですが、そうは言っても、どっかのタイミングでこういう作品を作るなら、「ここしかないだろ」という絶妙の時期では、ありました。実際にはごく一部のシーンであるとは言え、シュワをモスクワに立たせて撮影する、というコト自体のインパクト。 ジェームズ・ホーナーの音楽も、ソ連側とアメリカ側とで音楽を使い分け、映画を盛り上げてますが、やっぱりシュワをイメージする音楽と言えば、『コマンドー』のあのテーマにならざるを得ないのでしょうか? 冒頭のサウナでのハダカの乱闘シーンから、痛みがヒリヒリ伝わるような、はたまたその痛みを鋼鉄の肉体が跳ね返してまるで痛みが伝わらないような、この頃のシュワならではの肉体アクションが展開されます。 クライマックスにおけるバスのアクションも秀逸。これも『48時間』からのバス繋がりなのか、と思わせて、派手さでは遥かに上を行っております。 とか言って、昔は「つまらん。」と思ってたんですけどね。一体、どこがつまんなかったんですかね。素朴で、イイと思うように、いつの間にかなってしまいました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-12-12 14:32:46)《改行有》

362.  仁義なき戦い 完結篇 四作目で概ね、終わった感があり、肝心の主人公も当面シャバには出られない状態、さぞかし蛇足めいた「完結篇」なんだろう、と思いきや、意外に違和感が無い。 もともと、起承転結とは無縁のシリーズですからね。例によってあれやこれやの抗争が描かれて。前作よりは多少、大人しい部分もありますが、それは前作がほとんど暴走気味だったからで、今回もしっかり、銃弾が飛び交い、血の雨が降る展開。 完結篇という割に、最後はあまり終わった感がないのですが(これも、前作に終わった感があり過ぎたせいか)、でも登場人物たちのメイクの老け顔を見ると、何となくしみじみとしてしまいます。しかし菅原文太だけが老け顔ではないのは・・・?[インターネット(邦画)] 7点(2021-12-07 23:27:12)《改行有》

363.  仁義なき戦い 頂上作戦 ひたすら続く、抗争また抗争。暴力の嵐。 さすがにちょっと、やり過ぎか、と思えるほどで、これまでの作品以上に荒削り(カメラがブレ過ぎて何が何やら)なシーンも目立ったりするのですが、とにかくパワフルな作品に仕上がってます。 逮捕され蚊帳の外に置かれた菅原文太を余所に、事態はどこまでも暴走、醜悪と言ってもよいような展開となった挙げ句、映画は諦念のようなものを漂わせながら、静かに幕を閉じて。 これでシリーズ最終作ではない、だなんて。信じられんよ。[インターネット(邦画)] 7点(2021-12-06 23:04:42)《改行有》

364.  点と線 私、中高生の頃って、推理小説というものをバカにしてて全く読んで無かったんですけど、大学生になってから、読むようになったキッカケがこの、「点と線」。18切符で東京~大阪間を鈍行乗って帰省するのに、推理小説なら時間潰せるだろ、と読んでみたら。 いやコレ、時刻表モノを列車に乗りながら読むのって、ハマるのなんの。もっとも、その後今に至るまで読書に占めるミステリの割合は常に最上位だけど、なぜか時刻表モノはあまり読んでないんだなあ。 原作は割とコンパクト、骨組みだけで出来ているようなところがあって、正直、映画化には向いてないような気もするのですが、そして実際、この映画でもトリックをうまく表現できているような気はしないのですが。 本作の楽しみはそういう部分では無くって(判りづらかったら原作読んだらいいやん。と言ってしまうと身も蓋もないけど)、九州から北海道まで、日本各地のロケ映画が、情緒があっていいじゃないですか。旅と言えばグルメ、食事の場面もまた楽し。 多重露光みたいな映像も前衛チックでトリッキー、スピード感も感じさせます。 アリバイトリックなので犯人はすでに判っているのですが、犯人側の描写を交えることで、サスペンスとしての味わいも盛り込まれています。[インターネット(邦画)] 7点(2021-12-05 22:06:56)《改行有》

365.  仁義なき戦い 広島死闘篇 《ネタバレ》 間違いなく仁義なき戦いシリーズの一本、という位置づけの作品ではあるのですが、菅原文太は脇に回り、物語の中心にいるのは北大路欣也。しがない若者の哀しき生き様が描かれます。一方、ワルそのもの、といった印象の千葉真一も光っていて。 ラスト近くのザラついたような映像が、凄惨とも言えるような迫力を出しています。降り続く雨の絶望感。追い詰められて自ら命を絶つ北大路欣也の姿には、戦場の暗い壕の中で自決していった若き兵士たちの無念が重ねられているのでしょうか。[インターネット(邦画)] 9点(2021-12-05 21:30:12)《改行有》

366.  拳銃の町 馬車に揺られてとある町にやって来たジョン・ウェイン、しかし彼の雇い主はすでに殺されていてーーーという、ちょっぴりミステリ仕立て。映画後半には「部屋の中には射殺体と、銃を手にしたジョン・ウェインただ一人」という、密室もどきのシチュエーションまで登場(窓が全開なので全然密室じゃないけど)。余談だけどこのシーン、昼間なのにジョン・ウェインが窓の外に出る場面だけ夜になってる? もちろん謎解きを主眼にした作品ではなく、理屈っぽさもありません。逆にそういうのを期待しちゃうと、肩透かし。軽いノリで楽しみましょう。やたら揺れる馬車の中の光景も楽しいし、ポーカー勝負の場面などではちょっとした緊張感も。 ジョン・ウェインもまだこの頃はスマートで、銃の達人かと思わせる風貌ながら、実際はなかなか銃を抜かず、いざ抜いても相手を殴るだけ、ってのが、イイしゃないですか。 こういう西部劇のヒーローは、なぜかジイサンにモテる。いや女性にもモテて、気の強いヒロインとの関係がこれまた、見どころ。 彼女のお供として、コワモテのオジサンがいて、このヒトもポイント高かったりします。特に最後、犯人の顛末を、このオジサンを通して間接的に描くのがまた洒落てるじゃないですか。 なかなか気の利いた佳作だと思うのですが、どうでしょうか。[インターネット(字幕)] 8点(2021-12-05 14:15:31)《改行有》

367.  まむしと青大将 《ネタバレ》 まむしの兄弟シリーズの最終作。というより番外編かな? 少々、印象の異なる作品となってます。とは言え例の二人は例のごとく、短絡的でオッチョコチョイ、なんですけど、川地民夫は小さいながらも自分の組を持つようになった、ということで、最初の方は出所した菅原文太ただひとり、という展開。物語の方も、イカサマ麻雀で一攫千金を夢見る男女3人の物語のウェイトが意外に高く、彼らの挫折で幕を閉じる、苦みを伴ったストーリー構成となっています。 もちろん青大将と行っても、邦衛さんではありません。シリーズの会社が異なる、という以上に、ストーリー的に無理がありますもんね。ってか、なんで若大将じゃなくて青大将なんだ、と。 それにしても、さすがインチキ麻雀だけあって、凄まじい空中戦です。全員、役満しか狙ってない(笑)。[インターネット(邦画)] 7点(2021-12-05 13:49:44)《改行有》

368.  ゴーストライダー2 ニコラス・ケイジという人には、どういう訳か「何かの禁断症状に悩まされている」というイメージがあるんですけど、もしかしてあのかつてのパチンコのCMからの連想なんですかね。 だから、この映画の役どころは、気持ち悪いくらい彼にピッタリです。 という作品なのですが、これはゴーストライダーの続編なの? もう何が何やら。とにかく禁断症状がある段階に達したら、ガイコツ顔から炎を出して暴れ回る。その大立ち回りの描き方は、スピーディーと言えばスピーディー、しかしちょっと雑な感じも。 物語は有って無いようなもの。少年を守る、という物語の骨格に、ひたすらハチャメチャな肉付けをして、もう、ついていけません、というレベル。ある種の楽しさがあることは否定しませんが、少なくともマトモではではありません、ハイ。[インターネット(字幕)] 6点(2021-12-04 15:03:54)《改行有》

369.  氷の微笑 《ネタバレ》 映画における濡れ場というものは、個人的には「お金のかからないスペクタクル」だと思っており、こういう大作枠の作品がやるのはズルくないかい?とも思うのですが、別に反対はしません、ハイ。ついでに言うと濡れ場というものは、新人女優がやればご褒美に新人賞の候補になるし、くすぶっている中堅女優がやれば「これで大女優の仲間入り」という自信だけは持つことができる、という利点もあって。そういう意味では、一見似てないとは言え、シャロン・ストーンと川島なお美にはどこか共通点を感じてしまうし、それどころかマイケル・ダグラスと古谷一行に何か近いものを感じてしまうのは、これは一体どうしたことか。 それはともかく。シャロン・ストーンの謎めいた感じは、ズバリ、イイと思います。真相の意外性よりも過程の意外性、それが作品の魅力。 結局、この映画に言わんとしていることは要するに、「人間誰しも、今日はたまたまアイスピックで刺されなかったけど、明日はわからんよ」ということですかね。[インターネット(字幕)] 8点(2021-12-04 14:45:55)《改行有》

370.  トゥルーナイト こういう歴史活劇みたいなのは、基本的に嫌いじゃない、と思ってたんだけど、なあ。 エピソード諸々が、コレといって印象的な描かれ方もされず、何となくストーリーが進んでいく感じ。どうも捉えどころがない。 主人公がSASUKEみたいな罰ゲームみたいな奴に挑戦する場面ぐらいは、もう少し粘って、ヒヤヒヤさせてくれてもよさそうなもの。開始1時間くらいでようやく王妃が誘拐されたりして、いよいよ物語が動き始めたな、と思いきや、活劇もホドホドに、事件が収束してしまう。 主人公と王妃との不義の恋、みたいなのがテーマなんだろうけど、これすらも踏み込みが浅く、悲恋という感じが全くしないのですが、要するにコレ、もともとリチャード・ギアには向いてない役、なんでしょう。もっと若々しくて一途さを感じさせる俳優は居なかったんでしょうか? それなりにもう若くもないギア様、どっちかというと、チョイ悪オヤジ、といった感じ。 そのギア様でも、クレジットは2番目になってしまって、1番はショーン・コネリーに譲ることに。ギャラもショーン・コネリーの方が高い、って事なんですかねえ。厚切りジェイソンみたいに天を仰いで「Wh~y!?」と叫ぶぐらいしか活躍(?)してなかった気がするけれど。 という訳で、イマイチ盛り上がりに欠いて、印象の乏しい作品なのですが、そういう軽いノリこそが活劇らしさ、とも言えるのでしょうか。 ラストシーンの小舟が流されていく海の光景、実写なのか、それとも特撮なのか? 雲の切れ目から遠くの海面に光が当たって、コレ、もしたまたま撮れたんだったら、もの凄くラッキー♪なのでは。[インターネット(字幕)] 6点(2021-12-04 13:43:25)《改行有》

371.  関東テキヤ一家 喧嘩仁義 「喧嘩仁義」と書いて、「ごろめんつう」と読むんだそうです。いやあ、難読漢字ですなあ。 例によってユーモアが見られるとは言え、なかなか硬派な作品になってます。そして巧みなストーリー構成。菅原文太演じる主人公と兄弟分の関係、そしてその兄弟分には、ちょっと困った実の弟がいて。 はたまた、主人公の元カノ、と言ってよいのかどうか、演じるは桜町弘子さん。イイねえ。 主人公が岡山で世話になる親分、長門勇の飄々とした感じも忘れがたいし。さらには岡山・西大寺の奇祭、ハダカ祭りの模様もしっかり映画に取り入れられて。ちなみに大茶盛りで有名なのは奈良の西大寺。 これだけ多彩な登場人物とエピソードが盛り込まれると、最早、梅宮辰夫の出番なんて無くなってしまいそうなのですが、少ない出番ながらインパクトをしっかり残すのが、辰兄のスゴいところなのか、それとも脚本がスゴいだけなのか。 文太さんと辰兄が繰り広げる、クライマックスの殴り込みは、若干、トラック野郎魂が注入されつつ(まだ製作されてませんが)、続く殺陣の、凄まじいまでの躍動感。必見です。圧巻です。シビれました。[インターネット(邦画)] 8点(2021-11-29 23:04:15)《改行有》

372.  ドリラー・キラー 「ミニシアター系」と「グラインドハウス系」とには、本質的な違いなんてあるんだろうか? どこにその境界があるんだろう? と思ってたら、どうやらこの作品が、両者の境界だったみたいです。ハイ。 いかにもお金がありません、という安っぽさは拭うべくもないのですが、主人公のイライラ感が映画全体に蔓延していく様、壁の絵にニラまれるようなヤな感じ、とにかく執拗さようなものがひたすら作品を貫いていて。 殺戮に用いられる凶器が、ドリルとは行ってもいかにもお手軽なハンディタイプ。チェーンソーを振り回してた誰かさんと比べるといささか迫力不足で、ドリラーキラーと言うよりもDIYキラーと言ったところですが、またそれが不気味さにもなって、凶器が狂気へと変貌する。 ラストの意表をつく演出なども、不気味さ全開です。[インターネット(字幕)] 7点(2021-11-28 23:03:19)《改行有》

373.  ジェイコブス・ラダー(1990) 《ネタバレ》 日常の中に次第に非現実が浸食してきて、やがてその日常の方の実在性がアヤシくなってくる、一種の幻想譚。一応、「意外なオチ」に相当するものはあるのだけど、そんなに意外じゃない、というか、次第にそのオチの方へとジワジワ寄せて行って、最後は落ち着くべきところへ落ち着いた、という感じ。 まあ、最初の戦場の場面から、敵の姿は見えないし、これって米軍同士が戦っちゃってるんじゃないの?というシーンもあったりするし。 意外性を求め過ぎると、理屈っぽくなるもの。この作品はそれを回避して、しっかり幻想性で我々を魅力しつつ、迷宮の出口たる映画のラストでは、何とも言えない虚しさを感じさせます。 ホラー映画の新たな可能性を指し示した作品、と言ってもよいのでは。[インターネット(字幕)] 8点(2021-11-28 22:13:53)《改行有》

374.  シックス・デイ 《ネタバレ》 このオハナシ、主人公にとってはもう、大ごとどころではなく、自分の存在意義自体が否定されたような絶望的な状況の筈なんですけど、そこはさすがのシュワ。いつまで経っても大根役者なのが、こういう場面で役に立ち、この絶望的な状況を何ら思い煩うことなく、活き活きと暴れ回ります。こういう役を、主人公の気持ちに成りきって演じるタイプの大御所にやらせたりなんかしたら、全く映画が成立しなくなります。 なので我々は、シュワの事を戦略的大根役者と呼ぶべきかもしれません。 という訳で、無理に良く言えばいかにもSFらしい作品、普通に言えばテキトーな作品ですが、終盤の、タンクが並んだ研究所みたいなところ(「みたい」は余計か)を舞台にした闘いなど、なかなかの見どころだと思うんですけどねえ。ちょっとトータルリコールを思い起こさせる部分もある作品なので、ついアレと比べてしまうと、ちょっと地味ですかねえ。[インターネット(字幕)] 7点(2021-11-28 15:41:06)《改行有》

375.  青春の殺人者 《ネタバレ》 長谷川和彦監督の2本の作品、正直、私はよく判りません。なのに世評は高いようで。結局のところ、私は映画というもの、あるいは映画ファンという人たちと、絶望的なまでに相性が悪いのではないかと思えてきてしまう。 どちらの作品も共通して、全くどこにも行き着かない。実際そういうのを描きたいんだろうとは思うものの、それの何が面白いのかピンとこないのです。 この作品の前半の親殺し。セリフ、状況設定、その他すべてが作為じみているように思えて、どうもゲンナリしてしまう。 だけど『太陽を盗んだ男』よりは取っ付き易いのは、自己破壊欲みたいなもの(しかも空振り気味)が作品のあちこちに表れていて、そういう部分に、同感というか、一種の普遍性が感じられるからだと思います。前半はどうかと思っていても、後半にはだんだん引き込まれていきます。市原悦子もスゴいんどけど、やっぱり何と言っても原田美枝子。いや前半にあの市原悦子がいたからこその原田美枝子かも知れないけれど、そこは仕方が無い。ひたすらイモっぽいんどけど、何かがありそうな。 女優を目指すお嬢さんが、脱いだら大女優になれますよ、と騙されて脱がされてるような。という風に騙されているのは私の方なんだろうけど、それもまた良し。[インターネット(邦画)] 6点(2021-11-28 15:17:33)(良:1票) 《改行有》

376.  パージ:大統領令 これまでの2作では、この「パージ」というシステムがすでに存在することが前提だったけど、この第3作では大統領選を絡めて、「そのシステムを我々は選択するのか否か」ということを問いかけています。全米ライフル協会についての言及、現体制を支持する宗教団体、対抗する女性候補・・・いかにも共和党vs民主党の構図です。勿論、積極的な殺戮である「パージ」が実世界で行われている訳では無いにせよ、「大きな政府」を目指すのか「小さな政府」を目指すのか。「小さな政府」の行く先には、社会保障の削減、弱者の切り捨てがあり、結局それは、満足な医療を受けられずに命を落としたり生活苦から自殺に追い込まれたりして弱者が抹殺されていく世界が待っているのではないか。そう考える人々にとっては、このシリーズは第3作に至っていよいよ切実な寓話となってるとも言えるのでしょう。 ただ、日本でぬるま湯に浸っている私のような者には、ホントのところはよく分からない・・・。 1作目ほ籠城モノ、2作目はサバイバルでしたが、3作目はまた趣向を変えてきて、両者の中間と言えなくもないけれど、これがなかなかの面白さ。自分の店を守ろうとする市井のオヤジの話と、パージに反対し命を狙われる大統領候補の話とをうまくクロスさせて、巧みに物語を進めます。 万引きを見咎める場面など、非常に魅力的。どういう事態になるのかとハラハラさせつつ、エピソードを通じて登場人物を物語の中に配置してみせる。元スケバンみたいなお姉さんが、イイ顔してるんです。 そしていよいよ、パージの夜が始まる。どこから持ってきたのかギロチンで処刑が行われていて、これが残酷描写そのものよりも、滲むような光の中で描かれているその不気味さの方に、強い印象を受けます。その後も再三登場する、光の中に浮かび上がる惨劇、あるいは教会での儀式。 不気味さとサスペンスと、そしてアクション。ここまでの3作の中では一番面白かったかも。[インターネット(字幕)] 8点(2021-11-28 13:22:33)(良:1票) 《改行有》

377.  フォート・ブロックの決斗 《ネタバレ》 邦題は「~の決斗」となってますけど、別に決闘モノではなく、というより、非常に大雑把に描かれたサクセス・ストーリー、みたいな感じで、物語だけを見ればイマイチ要領を得ない内容になってます。主人公が結婚して、子供が生まれて・・・という時間の経過もざっくり省略、赤ちゃんの泣き声が聞こえてくるだけの描写。ストーリー進行はわりと適当で雑多な印象。 そういう「物語」自体の細かい部分には多分、作り手もさほど関心がないんでしょう。正直、この主人公自体、大して面白味のあるヤツでもないしなあ。だけどこの作品。、まず、いかにも西部劇らしい雄大な風景が、実にいいじゃないですか。そして、荒馬を乗りこなそうとする場面の、あの危うさなど、ストーリーとは別次元のところで、観る者をハラハラさせてくれる。 ストーリーに頼らなくとも、西部劇らしさ、ってのは、しっかりと感じさせられるんですなあ。 とは言え終盤の、自警団による馬泥棒の捜索、銃撃戦、そしてリンチ、というあたり、物語の上でもちゃんと盛り上がりを準備しているし、そこからラストの、これ決斗とは言えないかもしれないけど一応、対決へと繋がって。 最後はまた、ハッピーエンドと言ってよいのかどうなのか、ちと微妙な終わり方ではありますが(これって一種の正当防衛あたるんですかねえ??)、そういうのも含めて、なかなかユニークな作品でした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-11-21 16:41:13)《改行有》

378.  まむしの兄弟 刑務所暮し四年半 まむしの兄弟シリーズ第5作は山下耕作が監督。このアホらしいシリーズにも格調というものが生まれるのかと思いきや、しっかりバカやってくれてるのが、嬉しいですね。 でも中盤に入ってくると、人情モノの色合いが加わってきます。幼い娘と離れ離れの女性(浜木綿子)。そしてその彼女と、幼い娘の祖母たる母親との関係。この幼い娘ってのが、なかなかにブチャイクなんですけど、たどたどしくも実に見事な関西イントネーションのセリフが、ブチャイクな表情に完璧にマッチしていて、イイんですねえ。 で、親子関係に飢えているまむしの兄貴は、当然のごとく、この家族関係の中にズッポシとはまり込んでいく、その姿が微笑ましくも、泣かせます。 と、やはり格調らしきものが出てきたかと思ったら、ラストの殴り込みはどこから入手したのやらマシンガンまで持ち出し、殆ど『不良番長』みたいなノリになってます。が、やはり基本テイストは明るく楽しく、敵を蹴散らし、殺しまくる。 まむしの兄弟、こうでなくては。[インターネット(邦画)] 7点(2021-11-15 23:09:18)《改行有》

379.  G.I.ジョー バック2リベンジ もともと大して中身がないのでダレてくるけれど、ダレてくる頃にちゃんとアクションが入るので、文句ないでしょ、というところなのですが。 でも、やっぱり、時々アクション挟んだりビョンホンがムキムキぶりを見せたりするどけでは、映画が持たないよなあ、と。 忘れられるためだけに存在するような、超大作。 中盤の崖のシーンが一番の見せ場ですが、超人的な登場人物ばかりが出て来る映画の不利なところは、こういう場面でイチイチ、アクションをキメて見せなきゃならない点。まず重力の不自由さがあって、しかしソレを超越したようなアクションがあって、それでもなお重力や慣性の影響で、映画の作り手も予想できない動きが発生する。そんな生身のアクションの魅力が、有ればなあ。[インターネット(字幕)] 5点(2021-11-14 22:30:18)《改行有》

380.  来る いやこれ、面白かったですよ。まず、ちゃんとコワく作ってるのがいいじゃないですか。私もこの歳になったら、ああやっぱりこの世にオバケなんていなかったんだな、と、あまりコワがることもなくなったんですが、もしこの映画を子供の頃に見てたら、だいぶコワかったんじゃないかと。 映画に出てくる「あれ」ってのが一体何なのか。私にとっては、「生きていく上での不安」という理解で、もう充分。正解なんて、どうでもいい。 だから、と言っていいのかどうか、ともかく、映画に登場する誰も彼もが、何かしらの不安を抱え、「あれ」に苛まれ、犯されていく。最初の主人公たる妻夫木なんておよそ薄っぺらな人物だけど、それでもやっぱり何か暗い過去を引きずっている。ましてや彼に取って代わって主人公になる人物たちは、さらに深刻サを抱えていて。 だから、まーったく何も考えて無さそうでアタマ空っぽな感じの松たか子は「あれ」を寄せ付けることなく、跳ね返し対峙してみせる。その姿はエラく迫力があって、イイなあ、と思うのです。悩み多き現代人にはマネできません。マネしたいとは思わないながらも、ちょっと羨ましい。 結局どういうことなのか、説明しちゃってもいいんだろうけれど、そうすると映画の勢いが止まってしまう。この作品はそうせずに、最後まで突っ走ってみせた。だから何だかよくわからんけど、でもイイなあ、と感じさせるものがあります。スピルバーグの、じゃなかったトビー・フーパーの『ポルターガイスト』なんてのは、もう少しうまくオチをつけているとは言え、やっぱりラストはそれなりにハチャメチャで、でも我々は「最後はそうでなくては」と思って観てるわけ。この『来る』のラストで、ちょっと『ポルターガイスト』を思い出しました。 「生きていく上での不安」というものは、いつの時代にもあって、昔なら、食うに困って・・・というところだったのが、現代において高級マンションに住むようになって衣食住の心配はなくなっても、今度は子育ての不安、さらには児童虐待の問題。 常に存在する、人間の不安に対して、こんなことで解決するのやらどうやら、ではあるのだけど、祈りというか祭りというか、儀式が展開され、そこには風が吹いて炎が揺らめく原初的なイメージが。 まあ、ワケ判んないけど、やっぱり「こうでなくては」、という感じがして、やっぱりコレ、面白かったです、ハイ。[インターネット(邦画)] 8点(2021-11-14 22:08:36)《改行有》

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