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21.  恋愛小説(2004) いやこれ大好きだ。久しぶりに映画見て、ああいい時間過ごしたと思えた。 登場人物が少ない分、画面とか時間の動きがゆるい。そのゆるい中に込められた叙情がなんというかすべて絵画的。会話も、モノローグも、風景も。その絵画が、うつくしい。主要キャスト含めて。 その中で、からみあう感情と思いだけで話が進むので「だからどうなるんだよ」的な見方するとたるいかもしれない。だが、異常な運命を前提として、愛する事の意味と限界とその先を静かに突きつけてくる主題を、玉木と小西はよく演じている。この2人の演技が兎に角いい。終わり方も自分的には文句ない。ほどよい珠玉といった感じの上品な作品。[DVD(邦画)] 8点(2007-02-17 14:08:39)《改行有》

22.  さとうきび畑の唄〈TVM〉 《ネタバレ》 期待してみなかったぶんやや点が甘めです。それに一応テレビドラマとしての採点でもあります。でも8点献上したかったのは、これはかなりさんまさんキャラに対して。正直芸人としても人間としても好きじゃなかったので、今回いきなり好きになれたのはかなり嬉しい驚きでした。 「僕はこんなことする為に生まれてきたんやないんです」という台詞を叫ばせるのは、まっとうな神経があるなら脚本家もそうとう勇気いったと思います。(いや、がんがんの平和主義の人なら全然いらなかったかも)だって戦争中でしょ。兵士として戦いに参加してるなら、国とか家族を守るのが第一義というのが大前提なわけで、個人が何のためにうまれてきたとか言ってる場所じゃないわけです、戦場は。沖縄戦は、日本軍としては綺麗な戦い方ではなかったけど、米軍のした事も凄絶を極めた。その描き方のバランスはどうなの。という疑問はこの作品にシビアについて回るでしょうが、私はあえて、笑いばかりとってしまいまで「国と家族を実力で守らず」「個人としてヒトゴロシはしたくないを貫いた」非現実的な父ちゃんの描き方を肯定します。この作品全体は、父親が菩薩のような頑固者という非現実感の中に込められた祈りによって成り立っている。現実がどうとかいうより、私は「祈り」をテーマにした作品として捕らえましたんで、その方向に向けて何者かに祈り続けたい思いで一杯なのです。[地上波(邦画)] 8点(2006-08-14 01:40:29)《改行有》

23.  リバティーン 《ネタバレ》 ジョニー演じるロチェスター伯爵は、可憐なほどに正直で、純粋で、幼い人物だ。 ひとには好かれるよりは嫌われていたいというタイプ。 神とも人とも和合したくないが、それが人間として必要ならば、何故神は信仰をもっとイージーなものとして人々に与え得なかったのかと問う。 神父は、君はわざわざ理性で信仰に反抗していると答える。 この作品の、特に後半、友人関係も家庭もむちゃくちゃにして悲惨極まりない主人公を見ていて、個人的にどうしても思い出したのが ウオルフガング・アマデウス・モーツァルトと中島らもだった。 どちらも、作品と名声のレベルはぜんぜん違うとはいえ 享楽的で破滅型で型にはまらないボヘミアン体質は似ている。 しかし、女好きアマデウスは「楽天的放蕩タイプ」で アル中らもさんは「自己破滅願望型享楽タイプ」だった。 自らの人生、命そのものを呪いうらみ、ずたずたにされる事を祈りつつ遊び狂うという点では らもさんとロチェスターの方が共通項は多いかも。と感じつつ見ていたわけで。 しかしロチェスターは、王と親交を持ち、外交問題に発展しかねない大舞台でクソポルノを繰り広げるスケールのでかさと迷惑度があるのだが。 しかも自らの大パトロンであり、「I LOVE YOU」と発言する王のご前でだ。 そして、(変な比較にこだわってすいません)らもさんの奥さんは アレだけアル中のクソまみれで躁鬱でめちゃくちゃになったらもさんに対し 「いやな思いでも辛かった事もひとつもない。本当に楽しい毎日だった」と証言していた。多分本当にそうだったんだろう。 ロチェスターは、生真面目に自分を愛し、生活を変えて欲しいと願う美しい妻にいらだちながら、その愛に唾を吐き、梅毒で崩れていった。 人にとって何が幸いか? それが混沌としてわからない状態で、信仰だの神だの家族愛だのに、思うさま毒づきながら、ようは女たちの情のはざまで踊り続けたから、ロチェスターはロチェスターだったのだ。彼は彼なりに、神も人もうらみながら、あまりに正直に女たちを愛し続けたのだと思う。 映画には、映画でしか感じられない感慨と情念が欲しい。 この作品の最初と最後に、それが凝縮されている。 成功作でないまでも、自由と放埓が人に天国と地獄を見せるおかしみと悲しみの狂言回しとしてのジョニー・デップの、愛すべき演技力と資質に、とりあえず、脱帽しておきたい。[映画館(字幕)] 8点(2006-04-13 01:11:12)《改行有》

24.  妖星ゴラス 今の洗練されたCGではけして出せないプリミティブな迫力と、理屈を無視した地球をどけちゃえ計画。 このチープさがわがSF! じいちゃんの「地球も動いたしいい正月だな」を、壮大なる名せりふとして残したい。8点(2005-01-18 01:32:11)《改行有》

25.  風と共に去りぬ 映画ってほんとにいいもんですねえ。というセリフはこういう作品のためにあるんじゃないかと思えるほどの名作臭。これはなんだろう?第一登場人物の体温がみんな高い。暑苦しいとかクサイとか大げさとか何をそこまで、みたいな茶々の入らないまっすぐな情熱と人生。それがあってこその波乱万丈と純愛。大仕掛けなCGやからくりなんぞは、人類が失いつづけているこういう生命力の補佐でしかないのじゃないかなあ。女主人公の得手勝手で他人を踏み台にしてのし上がっていくいき方に拒否反応を示す無向きもあるようですが、なあに、これは西洋版「血と骨」だと思えば甘いモンですよ。おのれが掟じゃ!うら若き女がそれを主張して何が悪い。そしていいたい。映画はやっぱりスターから、ですよねえ、淀川さん。[映画館(字幕)] 8点(2004-10-01 01:48:02)

26.  ブレードランナー 湿っぽくて不潔な、きらびやかで猥雑な、「臭い」のある未来都市。小道具がいちいちいかがわしのもいい。そして、肉体に対する憧れ、体温ある命への焦がれ、今という刹那に意味を求める切なさ…そう、この作品全体をおおう、不器用な魂たちがせめぎ合う切なさが作品の核だと思う。 その切なさは、生きるということの意味が擦り切れかけた時代にこそ降臨してくる、生きとしい生けるものを襲う病だ。SFは苦手だけれど、こういうロマンチシズムをかもし出してくれるなら嫌いじゃない。全てが好みでツボにはまった。8点(2004-09-17 01:11:15)《改行有》

27.  デッドマン(1995) ビヨヨ~ンボヨヨ~ンとむせび泣く二ール・ヤングのギターとまだら馬に載せられて 魂のふるさとへの旅。 情けないんだかかっこいいんだかわからないという、相変わらずの不思議風味を ジョニ―が上手く出しているし、彼をよく知っているジャームッシュが上手につかっている。 生への執着も死への怖れも、あるのかないのかわからなくなる、本能の擦り切れる境目まで 不思議な透明感を持ってたゆたっていく不条理さに、妙なおかしみを加える、絶妙な味わい。 こういうテイストを、また彼の作品でみたいと思う。 8点(2004-09-16 09:03:16)《改行有》

28.  レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード ここまでばかすか人が死ぬ映画を見たのは初めてなわけで、当然前作も見てないんだけど、それがよかったのか爽快に単純に楽しめてありがとうという感じ。 ストーリーは単純だし、何も考えないでばかどんぱちを楽しんでいればイイ映画というものはこんなに楽しかったのか、というのが正直な感想です。 バンデラスの正統派アクションは手抜きがなくてイイ!けれど、夕日とBGMを背負った哀愁は笑いのツボにしかならないわけで。やはりサンズの破綻したキャラにおいしいところをもっていかれた結果、監督がジョニ―にばかり肩入れし始めたあおりで、作品全体がバランスを崩した感ありですね。 でも、そのジョニ―の魅力を堪能したこっちとしては、監督ありがとう!!というしかないや~。8点(2004-03-08 09:28:48)《改行有》

29.  僕らはみんな生きている おもしろかった。まず、着眼点がいいですね。 日本という、世界でもまれな箱庭的平和が約束されてる先進国のゆりかごから出て、 常識もプライドも木っ端微塵の理解不能な国で 悪戦苦闘する「ニッポンのサラリーマン」。 いろんな意味での、さじ加減が上手い。 いろいろ笑えて考えられて、役者よしセンスよし。 こういうのに出会うと、日本映画捨てたもんじゃないと思えるなあ。[映画館(字幕)] 8点(2003-12-31 21:55:06)《改行有》

30.  サテリコン フェリーニという名が私の中に刻み込まれた記念的作品。 独自の美意識、価値観、不条理な世界観、欲望と退廃を極めた末の人間の業と生命力・・・ 言葉では言い尽くせないそんなイタリアを、詩のような映像で刻み込んでくれた。 映画とはこういうもの、と高校時代感慨にふけったもので その他の「普通」の映画がそれ以後どれもこれも色あせて困った。8点(2003-12-01 03:26:36)《改行有》

31.  ショコラ(2000) これは女の映画ですね。放浪の母子、がんこばあさん、虐待を受けていた妻、それぞれに強い生命力を感じる。チョコは道具立てでしょう。この作品のベクトルそのものが心地よい。ジュリエットは適役だけど強すぎて、ナイーブ系のいい男ジョニーじゃ太刀打ちできなそうなのがご愛嬌。あの恋愛は色付けでしょうか。しかし全体に音楽が何よりよかった、映像も丁寧だし。こういう風に丁寧に作られていてなおかつ人間のよきパワーを、清濁合わせて肯定する作品は見終わったあと気分がいいもんです。8点(2003-10-15 13:26:54)

32.  アリゾナ・ドリーム なんとも奇妙な味わいです。とりとめのない主人公の感情の流れは、まるで行き先を定めない川のようで、ときに「どういうつもりだコラ!」とつっこみを入れたくなるほどその場しのぎでたよりない。 でも、そんな「その場しのぎ」で堂々と生きてゆく奇人たちの壊れっぷりのなんと言う詩情・・・ 聞けば監督、この作品製作中に、母国の内戦とか製作サイドとの折り合いのわるさとかでぐちゃぐちゃになってたとか。 でもこの作品全体に流れる何かの「豊かさ」のイメージは、映画というものが持つ可能性そのものの広がりのような気がする。うまくいえないけど。 ジョニー・デップ、フェイ・ダナウェイ、ヴィンセント・ギャロ、リリ・テイラーそれぞれの演技のもつ味わいも絶妙! 見つけてよかった!と思える佳作であることに間違いはないと思う。 音楽の素晴らしさも特筆ものです。[映画館(字幕)] 8点(2003-10-14 02:40:32)《改行有》

33.  ブロウ ろくな女に縁がなかったユング、これが一番の不幸だったりして。とは冗談だけど、一人の人間の人生というよりも、スタイリッシュさが楽しめたオシャレな映画。ジョニーは、「フェイク」のほうが作品としては充実していると思うが、演技はこちらが上。井筒監督のベタ褒めも分かる、完璧な演技。良くも悪くもアメリカのただれた病巣を、こういうオシャレさを失わず描いたセンスはよし。音楽もいい。しかしこの雰囲気を味わえないと「だからなんなんだよ」になる人もいるかも。だからどうしろとかそういう映画ではないんだけどね。8点(2003-10-02 22:39:37)

34.  フォレスト・ガンプ/一期一会 アメリカの「季節」をこんな風にセンスよく捕らえられる監督はそういない。批判とか反省ではない色づけが実に上手い。最初と最後で「寓話である」という比喩を使っているあの演出。人物描写の温かさ、エピソードからエピソードへつなぐテンポの軽やかさ。そして人間を愛する者だけがかもし出せる空気。この作品を生み出せる国としてだけ、アメリカを好きになれる気がする。8点(2003-10-02 01:00:18)

35.  ドンファン(1995) ケレン味たっぷりながら、何か作品全体に可愛らしさを感じさせるとこがミソ。ドンファンの身の上話は言ってみればたわいもないもので、何の説得力もないのに、彼の影響力の及ぶところに近づいた連中がみんなコロリとやられてしまう。その「コロリ」を、ジョニーの目力と雰囲気に頼ってしまうかなりの力技。でも成功しているからよしなのだ。手に花を持ち、大事な人に愛を語ることで生きる力を取り戻していく。原点ですね。ある意味ジョニー本人と被るキャラが、妙な説得力を持っててマル。しかしマーロン・ブランドは妖怪入りすぎ・・・8点(2003-09-14 22:06:05)

36.  大魔神 子どものころ、街中で蒸気機関車に追いかけられる夢を良く見た。この作品にはそれに近い、なんかとても日本的な恐怖がある。怒ったハニワにどこまでも追っかけられるという、理不尽な恐怖。しかしてその呼び名が「神様」。ハニワが激怒するに至る筋書きの単純さがまたいい、歩きのゆっくりさ加減もいい、屋根に上って目と目が会う程よい大きさもいい、おどろおどろしい音楽もよし。やたらSFXに凝って中身すかすかになっている昨今、特撮恐怖映画の作り手は、恐怖の中身を良く考え直してみるべきだ。そのきっかけにこの作品鑑賞を強くお勧め。8点(2003-07-16 23:15:18)(良:1票)

37.  キャリー(1976) 好きです。キャリーに自分を重ねるかどうかで見方も変わってくると思いますが、十分すぎるほど説得力のあるキャリーの悲しさがダイレクトに伝わってきて、自分とかぶりまくりでせつなかった。切なければ切ないほど、クライマックスでのカタルシスはすごい。恐怖感と爽快感と切なさを同時に味わえるなんて、やっぱりこりゃ名作。8点(2003-07-11 01:16:36)(良:1票)

38.  空母いぶき 《ネタバレ》 はい、最初に大変うるさかった世間のノイズは、映画見てみると何のことやら、でした。佐藤浩市さん演じる総理お腹も壊してないし原作にあるという嘔吐癖もない。国をつかさどる重責を担ったものの抱える「平和」と「戦闘態勢」とのバランスに心を痛める慎重な指導者です。いたずらに右でも左でもありません。何だったんでしょうあのから騒ぎは。 えーまず、私は原作読んでおりません。 領土権争いしてるらしい初島を東亜連邦という、はっきりしてることは反日の問答無用国家(?)が勝手に占領し、近づく日本の艦隊に攻撃を仕掛け、日本としては受け身受け身で戦わざるを得なくなる。 何しろ外交のルートさえない、北朝鮮とISを足してもっと意思の疎通不可能にしたような連中が相手なので、問題は戦うか戦わないか、つまり戦闘を戦争となる前に沈火させられるか、平和はどうやって守るべきかという、空母いぶき上での、艦長西島秀俊と副館長佐々木蔵之介の論戦が中心になってしまう。この二人は「一応」相反してますが、別に右対左ではありません。常に冷静な西島さん(役名無視)は「日本国民に犠牲を出さないのが自衛隊の最大目標」という信念を持ってるし、佐々木さん(役名無視)は「平和憲法を死守したうえで、戦闘ではなく戦争に結びつく行為にNGを出す」という立場です。全面戦争を良しとしないならこれもわかる思い。 大事なのは本土に影響が及ぶような戦いを避ける事。それは総理もいぶき艦長も副長も一致してます。しかし相手は「宇宙人なみに正体のわからん国」 敵さんは潜水艦から戦闘機からミサイルだの魚雷だの打ちまくってきます。あとは護衛艦潜水艦がミサイル撃ち落としと迎撃を繰り返すシーンが延々と続きます。 取材でいぶきに乗り込んでいた本多記者は、燃え上るいそかぜの画像を撮り、衛星携帯で画像を本社に発信してしまう。ここにおいて日本人は初めて、初島を巡り死者の出ている大きな戦いが起きていることを知った。そして中井貴一が徹夜でクリスマスブーツにお菓子を詰めてるコンビニで買い占めを始めます。ミキプルーン中井はブーツづくりに忙しすぎて戦争前夜みたいな近海での騒ぎを全く知らず過労で爆睡。このコンビニでのシーン、ここまで必要かってぐらい出てきます。 政治家のおっちゃんらは背広きて、ですますでしゃべる総理に向かい、ため口で「先制攻撃だ日本を守るんだ!」とわめきつづけますが、全面戦争まで発展すると倍返しになって終わりが見えない危険性があり、先は見えない。総理とアジア大洋州局長の吉田栄作は、国連と友好国に対し、日本が陥っている危機を訴え続けます。キチ国相手に本気の戦争はできない。この状況を許さないで、皆で助けて、というSOSですね。 その間にも若い戦闘機のパイロットは命を懸けて出撃し次々敵のミサイルを撃墜していきます。(市原隼人かっこよかったぞ! 人の心を持っている甘い日本の空母に対し雨あられの容赦ない攻撃からどう助かったかどう解決したかはある程度予測がついていた通りなので、もうここでは書きません。だって要するにそれしかないし。 お花畑とは言わないが、つまりそういうことなんです。どの国だってアジアが不安定になり、際限のない戦争が始まることなんて望んでない。だからお話としてのおさまりどころはあれしかない。今の日本にとっても。そして微妙に解決への道が、クリスマスブーツに書かれたメッセージと一致している。ええ、お花畑と言われても。 だがしかし。最終的に怨みなき平和なんてものを日本独自に手に入れるにはどうしたらいいのか。相手を追い詰めず和平を手にする。そもそも可能なのか。 それを、そのことを考えるためなら、右とか左とかいう針を自分の脳味噌から振り切って考えていくにはいいかもしれない。 核兵器30個ほど抱え込んでやっと安心な霊長類ってなんなのか、これで進化したと言えるのか、まあ情けない思いで色々考えました。あとは、次から次への戦闘シーンが好きな人はそれを堪能するため。一応退屈はしませんよ。 最後に、西島艦長佐々木副艦長はじめ各護衛官潜水艦の艦長さん、総理、コンビニ店長さん、皆いい演技でした。個人的に高嶋政宏の眼力が印象に残りました。 脱出成功した戦闘機のパイロットを空母上で斬殺した敵兵の捕虜に 「あったかいもんでも飲ませてやれ」と口角上げて言う穏やかな西島艦長と言い(信じられん) まあその他いろいろと言い、 嗚呼日本だ、あまりに整然と美しい(えーいろいろと思いは混じってます)平和を愛する日本の映画だなあ、とは思いました。 まあなんだかんだあるけど長尺であるらしいコミックをエンターテイメントの中に押し込んで、豊富ではない予算内でのCGともどもなかなか検討したという点で7点献上。[映画館(邦画)] 7点(2019-06-02 00:07:53)(良:1票) 《改行有》

39.  ミッドナイトイーグル 《ネタバレ》 原作も知らず前知識なしでみたのだけど 大作と銘打っている割に、せせこましい感が冒頭から抜けなかった。 たぶん、軍事サスペンス大作という割りに、俯瞰した視点が抜けているからだろう。 核を搭載したアメリカ軍のステルス戦闘機が、亡国の工作員によって爆破される。 墜落したステルスをさらに爆破しようとする亡国工作員(自衛隊も近づけない雪山になぜかうじゃうじゃいる) 様子見のアメリカ。 ここら辺の力関係とか国際情勢とかが、ほとんど語られない。たぶん社会派サスペンスという位置づけではないのだろう。 事件にかかわるフリーカメラマンとその後輩の新聞記者、単独で動く自衛隊員、雑誌記者それぞれの視点から事件を立体的に追うのだが それぞれの人間ドラマの描き方も散漫になってしまい、どこに力を入れているのかよくわからない。 だがそんな欠点を抱えながらも、ドラマは終盤に向かってなかなかの盛り上がりを見せる。ステルスを工作員から死守する三人の男たちのキャラクターと演技が一応の説得力を持っているのだ。ここらあたり、一人ひとりをクローズアップしてからのクライマックスに、余計な音楽がないのも抑制が効いている。静かな山の中で逃げ場を失う三人の恐怖と戸惑い(担当は新聞記者落合)決断(カメラマン西崎)勇気と男気(自衛隊員佐伯)等々、ベタながら見せてくれるし泣かせてもくれる。雑誌記者の竹内結子、総理大臣の藤竜也、皆いい演技で見せてくれる。ラストもあんな終わり方でありながら後味は悪くない。 全体にバランスは欠いているが、伝わるものがないではない。たぶんこれは役者のがんばりによるものだろう。 抱え込んで生かせなかったものの多さは残念だが、こちらに残るものは悪いものでもなかった。エンドロールの音楽と映像もよい。 出来はともかく個人的に嫌いな映画ではないのでとりあえず7点献上。[映画館(邦画)] 7点(2007-11-24 14:56:49)《改行有》

40.  グエムル/漢江の怪物 《ネタバレ》 韓国映画食わず嫌い脱の為の一作目がこれ。かなりいいじゃないですか、おもしろかったよ。主役のお魚のバケモノが程よいでかさというかチビくさいのがまずリアルでいいんだな。あのぬめぬめした動きも好み。 駄作加減て冒頭で大体分かるものだけど、あのロングショットの無機質なオープニングにかなり期待。画面の色も演出のセンスもいい。で、アホ家族いい味出してる出してる!いいね、やっぱり映画はキャラだね。この家族の一人ひとりのアツさと間抜けっぷりが、怪物に最愛の娘をさらわれるという絶望的な悲劇にいいさじ加減で混じってるとこが絶妙。アーチェリーの叔母もいいところで画面さらうし!日本のパニック物にありがちな、やたら顔に力入った演技するうっとおしい家族がいなかったのがよかった。映画と同等家族もB級のずっこけをさりげなく内包してるんだよね、そこがすばらしい。子役もいい、キャアキャア言うだけの足手まといじゃなくてちゃんと自分の立場の中で最善を尽くす潔さ。このお子は生かしてほしかったじゃないですか~。しかしてラストの、彼女が命がけで守った少年とオトンのラスト、これもいい具合だ!韓国B級映画で韓国映画のよさをまず知らしめてもらうとは。どうも半島系のお方は派手に泣いたり叫んだりという印象があるのでさぞけたたましい映画と思っていたら、意外や意外、演出とか演技とかいろんな面で抑制のセンスも効いていた。これに続いていい作品にめぐり合いたいものです。でも大傑作というわけでもないので7点献上。[DVD(字幕)] 7点(2007-03-24 17:15:46)《改行有》

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