みんなのシネマレビュー
tubirdさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 160
性別
自己紹介

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234
投稿日付順1234
変更日付順1234

21.  ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK ‐ The Touring Years(2016) 《ネタバレ》 ビートルズは偉大だ、時代を変えたと何百回聞かされてきたか分からないが、この映画を観てようやくその意味が分かった気がする。以前はあのファンの熱狂が不思議だった。そりゃ曲は良いが狂いすぎでしょと。 あの時代は二度の大戦の後。古い価値観は完全に否定された、にもかかわらず大人達は相変わらず同じことを言い、行い、押し付けてくる。そんな中で新しい価値観を堂々と提示する若者がビートルズだった。彼らは奇跡のような才能を授かったが、それに加えて短くも濃密な下積み期間で演奏者としての技量と仲間意識を確立していた。それが彼らを消費物として使い潰されることから守ることになった。世に出た時には彼らはすでに圧倒的な才能と確実な演奏技術、そして仲間意識に支えられた揺るぎない自信と落ち着きを持った賢い若者たちだった。ビートルズの登場は新しい時代そのものだったようだ。 賢い若者たちも中年になるとその言動が「炎上」を引き起こすようになる。しかし彼らはそこから逃げない。ビートルズは自分たちの作り出した状況から、本当にやりたいことから、言いたいことから逃げなかった。才能だけならもっとある人やグループもいたかもしれない。でもそれを完遂して世に出せたのがビートルズだったんだね。[インターネット(字幕)] 8点(2019-01-01 20:21:41)《改行有》

22.  スティーブ・ジョブズ(2015) 普通の脚本家はストーリーを作るが、アーロン・ソーキンという脚本家は人間を丸ごと造り出してしまう。その人間が舞台の中で自由に動き回って衝突する。ほとんど会話だけで話を成立させるのだが、その会話の密度が凄く、それでいて一貫した人間的テーマが論じられる。およそ「頭の良い人間」の表現をギミックなしのまともな会話だけで説得力を持たせられるのはソーキンくらいだろう。誰にも媚びない観客置いてけぼり感がむしろ心地良い。 時代によって解像度を変える映像表現は効果的だが、その中に写っている時代を確実に反映したディテールが凄い。80年代の大群衆がまったくその時代の人間にしか見えないし、1998年も今から見ればけっこうな「昔」だということがよく分かる。 この現実感とフィクションの独特の折り合いの付け方がジョブス役のファスベンダーで、外見はまったくスティーブ・ジョブズに似ていないし最後ちょっと寄せはするものの基本的に似せる気がない。ウォズニアックもスカリーも同様。つまりこの映画の登場人物は実在でエピソードも事実を元にはしているが、あくまで架空の人物なのだ。この映画は懸命に生きて魂でぶつかり合った人々のファンタジーだ。[インターネット(字幕)] 8点(2018-01-11 00:20:17)《改行有》

23.  宇宙人ポール 《ネタバレ》 僕には散りばめられているネタはごく一部しか理解できていないのだが、それでも面白かった。こういう映画にありがちな汚いネタやエグいシーンは一切なし。警官が爆死するところでドキっとするくらい。これも状況的に爆発に巻き込まれる描写になっている。基本的に観客を追い詰めないで「良いシーン」で映画を作っていく姿勢は好きだ。 悲しいシーンでも役者は涙を出さないし感動シーンも茶々を入れて笑いで終わらせる。ラストは少し長いなと思ったらポールが自分でその点を突っ込む。これはイギリスのエンターテインメントの特徴なのかわからないが、バカにも分かるような作りにしない代わりに分かる人ならちゃんと気付けるように作ってある。観客を騙しに行かない。こういうところが後味の良さを生み出していると思う。 ポールのキャラと造形には感心した。あの目は爬虫類のような「瞬膜」があるんだよね。生物としてのリアリティをマニアックに追求している。スーパーボールみたいにペンポコ跳ね回る最近のCGアクションに辟易しているのでポールのあの自然な動きは新鮮だった。[インターネット(字幕)] 8点(2017-12-31 23:40:40)(良:1票) 《改行有》

24.  帰ってきたヒトラー 《ネタバレ》 この映画を一言でまとめると「ブラック・コメディ」ということになるんだろうが、政治風刺とドキュメンタリーをコメディ映画に仕立て上げる、それもドイツで、ヒトラーをネタにして、というところが凄い。この現代版ヒトラーは言うことと語り方がヒトラーと全く同じ。それが現代の知識を前提に語り始めるとどういう反応が起こるか。 主人公格であるファビアンは妙にキャラが薄いが、他のキャラクター、ヒトラーはもとよりゴスロリの女の子、マリーヌ・ルペン似の女性局長、器小さい系新局長と、とにかく各キャラクターに魅力がある。やはりポイントはヒトラー役のオリバー・マスッチがヒトラーに顔も体格も全く似ていないところだろうな。ここのバランス感覚がないとドキュメンタリーもコメディも成立しない。 このマスッチヒトラー、現実のヒトラーの「表側」を完璧になぞっているが、現実のヒトラーの「裏側」、小心さや生真面目さ、狂気はばっさり切り捨てている。そのかわりマスッチの雄大な体躯、柔軟な理性からくる詭弁、子供のような迷惑な悪戯心、目的不明の不気味さがそれを補っている。要は山の登り方は一つじゃない。ヒトラーひとりに気を付ければいいんじゃないという事をヒトラー役を使って警鐘を鳴らしている。 ただこの映画は後味が悪い。ラスト付近までは本当に政治風刺エンターティメント映画として最高傑作クラスだったのだが、制作している間に時代が追いついてきてしまったのか、EUの現状や映画の反ナチスメッセージを生のまま入れざるを得なかった。つまり現実に負けた。映画は芸術だが、芸術は元々実は造形美だけで存在しているわけではなく現実の社会と無縁ではいられないのだ。[DVD(字幕)] 8点(2017-05-07 23:02:23)《改行有》

25.  ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー 《ネタバレ》 スター・ウォーズという映画が初めて登場した時の衝撃は何と言ってもその映像。脳内補完力が高かった当時の人間(笑)にとって補完を必要としない、さらにその上を行く現実感のあるSFというのは「神が地上に降りてきた」がごとき衝撃だったのだ。その意味でこの映画が素晴らしいのはリアリティを進化させていること。特に大破壊の表現が素晴らしい。かつてのSFがちまちましていたのは技術のなさというより想像力と、それの元になる知識がなかったからだ。 シリーズ初となる東洋人キャストはどうなのかと思っていたが、これが良かった。スター・ウォーズというのは過去の物語であって、つまり純粋なSFではなくファンタジーだ。だからEP4のイギリス訛りの白人ばかり+エイリアンという人種構成も成り立つ。なので回を重ねるごとにちょこっと黒人キャストが出てくるのが変な感じだった。東洋人もいれば「単にいろんなヒューマノイドがいる」という世界観が成り立つ。やっと。 個人的に残念だったのはダース・ベイダーの動きが軽いこと。ベイダーは普通に立って歩くだけでも怖い。なのにいかにも悪そうな台詞回しやヤクザが威嚇しているようなガチャガチャとした歩き方、フォースなんかなくてもおれは強いぃ―と主張するかのような軽快な殺陣は興ざめだった。 この映画の凄さは惑星規模のスケール感を表現しきったことだろう。惑星に薄く張り付くような大気、気の遠くなるような遠景、地球にはない絶景、信じられない超巨大建物、そのサイズ感が映像で出現した。これがSF映画としてのスター・ウォーズの意義だ。そこに役者がちゃんと演技してくれれば、もうそれでいいんだよ。だからスター・デストロイヤーがおもちゃっぽく見えてはいけない。 結果的にはドニー・イェンが大方を持っていってしまったが、しかし冷静に思い起こすとあのキャラ本当に要るか?いやそういうのが大活躍するのもスター・ウォーズ・・・。[映画館(字幕)] 8点(2017-01-01 01:00:14)《改行有》

26.  ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 《ネタバレ》 この映画の原作はおそらく映画化を念頭に、とまではいかなくても意識はして書かれたものなのだろう。だからハリポタ本編に感じる、原作未読者おいてけぼり感が少ないのはとても良かった。1920年代のニューヨークを再現するその映像技術には驚いた。 21世紀に入ってからというもの映画の映像については作れないものはなくなったと言っても過言ではないと思うが、ここ数年はリアリティの進歩がすさまじい。 役者は全員すごくいい。みんな「普通」なんだよね。前時代的価値観に縛られた人間と、どの時代にもいる自由な精神を持った人間の描き方がよい。JKローリングという人はなぜか男の内面を描くのが上手い。加えてコケティッシュな、普通なら同性に嫌われそうな女の子も魅力的に描く。この映画の主要キャストはたぶん20代という設定だと思うが、青春映画の趣がある。そしてもうひとつの「役者」である魔法動物の動きがすごく良い。架空の動物はどうしてもアニメチックになりがちなのだが、どれも動物としての感情や反応様式を持っているように感じられた。主人公は動物愛にあふれているが製作スタッフもそうなのだろう。 不満な点はまず魔法が大げさすぎること。派手すぎる、速すぎる、効果が大きすぎる、魔法使いが無敵すぎる。どいつもこいつも「ワンピース」のルフィなみに丈夫で、ハリポタにあった、生身の人間が超常の能力を操るリアリティが失われている。そして最大の問題はカメラワーク。いくらなんでも視点を動かしすぎだ。さらにフォーカスまでよく動くので自分の目が悪くなったような錯覚を起こす。前半は悪い意味でジェットコースターのような視点移動、後半はやり過ぎの魔法表現でせっかくの美しい映像が損なわれている。もっと格調高い映画にできたはずだ。 この映画は加点だけなら15点くらい、マイナス7点でこの点数。ようやく映画向きなハリポタが新たに始まったということで今後に期待しよう。[映画館(字幕)] 8点(2016-12-31 23:27:31)《改行有》

27.  ムーン・ウォーカーズ 《ネタバレ》 この映画はどこでもすごく評判悪いですが、自分には面白かったです。オープニングからしてなんの映画なのか全然分からないハチャメチャぶり。イカれた世界に放り込まれたルパート・グリントの戸惑いが見て取れる。俺ハリポタじゃちょっとトンでる3枚目だったけどこんなのついていけないっすよ!とにかく出てくる奴出てくる奴みんな向こう側に飛んで逝ってる。ところで時代背景的に喫煙シーンがよく出てくるが、ルパートは煙草全然似合わないな。たぶんあんまり吸ったことないんだろう。 ちょっと真面目に語ると、観てる間イギリスのブラックユーモア映画なのかとぼんやり思ってて今の時代には60年代は遠くなったんだなあと感じていたが、後でフランス・ベルギー合作だということを思い出した。あれは外国から見た60年代アメリカ・イギリスのファンタジーなんだな。とりあえずロン・パールマンというのはすげぇ役者だ。ゴリラを白っぽく塗ったようなパールマンは間違って人間界に送り込まれたゴリラそのもので何から何まで人間の尺度を外れている。 一応このレビューは「ネタバレ有」にしたがこの映画で「ネタ」って何だ?アポロが本当に月に行ったことか?(あ言っちゃった?) あと作り物だとは思うが(切にそう願いたい)、画面上にウ○コは出すな!苦手なんだよ!あれだけで-5くらいにしようと思ったが、やっぱり面白かったので勘弁しといてやる。 (余談:一応同種のネタを扱った映画ということで「カプリコン・1」も一緒に観てみましたが、全く関係ありませんでした。)[DVD(字幕)] 8点(2016-11-01 23:06:51)《改行有》

28.  ヴィヴィアン・マイヤーを探して ある青年が骨董市で出品された大量の写真のネガを落札した。現像してみると素晴らしい写真の数々だったので、審美眼に自信があったその青年は写真を美術館に持ち込むが門前払いを食らってしまう。そこでブログにアップすると一躍大評判に。映画はその写真を撮った謎の女性、ヴィヴィアン・マイヤーについて調査するドキュメンタリー映画です。 写真の素晴らしさとその撮影者ヴィヴィアンの謎に満ちた生涯もさることながら、写真を「発掘」したこの青年、ジョン・マルーフという男もまた実にユニークだ。ヴィヴィアンの写真を広く知らしめ、ついにはこの映画まで作ってしまった。マルーフは話が上手く映像映えのする男で、基本関係者インタビューばかりのこの映画では案内役としてもっと画面に登場しても良かったと思う。特にヴィヴィアンの人物像に迫る中盤以降は同じ画面ヅラばかりでちょっとダレてくる。 とはいえこれはドキュメンタリーとして秀逸だ。世間に埋もれたまま生涯を終えたアーティストを美しい映像と事実の積み重ねで紹介する。ミステリアスなヴィヴィアンの魅力もさることながら、それを掘り起こしたマルーフのセンスと行動力に脱帽する。[DVD(字幕)] 8点(2016-10-30 22:12:38)《改行有》

29.  スーサイド・スクワッド 上映中だいたい2/3くらいの時間経った頃に思った。「何だこりゃ(笑)」。この映画は最高に面白い!という人とひたすら退屈だ、という人に分かれるらしいが、正直どっちの気持ちも分かる。この映画には中身がないのだ。設定は適当でプロットはご都合主義。ただただイカすシーンを作りたいとだけ考えて作った映画のようだ。そう、だからどのシーンも、本当にイカしている。 この監督は極力スタントを使わず役者に徹底的にトレーニングさせる主義のようだが、そのおかげで全てのシーンに役者がリアリティを生み出している。無茶なCGも臭いセリフも役者のリアリティがカバーする。インタビューによるとマーゴット・ロビーは最初「でんぐり返り」もろくにできなかったが、トレーニングによってバク転ができるようになって大いに自信をもったらしい。ハーレイ・クインの強烈な自己肯定感が放つ魅力にはそういう仕込みがある。 この映画は純粋な映画としての評価(てなんだ?)なら3点くらいがふさわしいかもしれないが「魅力」を作り上げることに専心してそれに成功したという観点からこの点数を差し上げる。原典のコミックについては詳しくないが実写化に適したアレンジが見事だ。ただ不満があるとしたら音楽。クラシック・ロックとオリジナル音楽の組み合わせだがこういうのはセンスが要るぞ。ちょーーっと空回りかのう?[映画館(字幕)] 8点(2016-10-10 20:09:54)《改行有》

30.  NO 《ネタバレ》 この映画は実に全編中3割が当時の資料映像だ。だが当時のチリを知る人でもなければ観ている間はそれと気付かない。「史実」部分と映画部分とをうまくつなぐ手法として、撮影には古い日本製カメラが使われている。つまり古い資料映像に合わせて映画部分も古い画面にしてしまったわけ。この古~いチカチカ画面の効果がけっこうすごくて、わりと呑気な日常の中に軍事政権の弾圧が踏み込んでくる切迫感がある。なぜなら「弾圧」場面は本物だからだ。戦車も本物なら本当に警棒で人が殴られているし実弾が発射されている。 その過酷な現実に主人公は「明るく楽しい反政府CM」で対抗する。そのCMもやはり本物。当時の政治家も登場するし中には映画パートにまで出演している人もいる。調度品も当然当時の品物が揃えられていて、丸いブラウン管TV、ごっついビデオデッキ、最新家電の電子レンジが主役顔で強調されているのが楽しい。 この映画のストーリーはチリの現実の政治を扱ったものなので一筋縄ではいかない。単に「正しい側」が巨悪に対して勇敢に戦う、ということだけではなく、その葛藤や、結果として今のチリに何がもたらされたのかまでを含んだ複雑なメッセージになっている。一国の歴史の一場面を描いた作品だが、込められたメッセージは時空を越えている。それが映像表現として具体的に時空を越えているのが画期的だ。 というわけでなかなか素晴らしい作品なのだが、正直とっつきは悪いと思う。ドキュメンタリー風にBGMがほとんどなく(だからCMテーマソングが耳に残るのだが)、ホームビデオみたいに雑に撮ってつないだだけに見えるシーンも多い。役者の演技も抑えられていて説明は最小限。だから出演者もみんな「資料映像」の現実の人間に見えてくる。この映画はそのハードルを超えて観ようとすれば色んな所に面白さを感じるし現実の複雑さも感じられる。何度も観返す価値がある映画だ。[DVD(字幕)] 8点(2015-09-26 00:03:42)《改行有》

31.  ジョン・ウィック:チャプター2 《ネタバレ》 面白かった。前作と同じく漫画的な面白さ。バァーン!と立ったキャラが次々と登場し見せ場を作って去る。唖者の女殺し屋とかよく思い付くな。しかもかっこいいし。そして今回も映像が綺麗。 音楽は劇中で鳴っている音楽がそのままBGMになり、いつのまにか劇音楽に替わっていく構成が上手い。流れが良いので話の整合性より展開に引き寄せられる。ここはそういう世界なんだ、と打ち出すハッタリ感が漫画的で、だからすんなりと入っていける。上映時間122分もあったっけ?てっきり90分の作品だと思ってた。 前回はロシア語があまりロシア語に聞こえない問題があったが、今回は粗野なロシア人やらせたら天下一品のピーター・ストーメアが出てくるのでちゃんとロシア語っぽく聞こえる。しかし今度は頻出するイタリア語が怪しい。そしてモーフィアスがやっぱりモーフィアスっぽい役で出てきてその後主人公が無双するという展開。こういう適当さや節操なさもやっぱり漫画っぽい。[インターネット(字幕)] 7点(2021-09-19 23:18:28)《改行有》

32.  アントマン&ワスプ 《ネタバレ》 これはお見事!MCUも回を重ねるごとにウェルメイドになってきてウェルメイド具合が鼻に付くくらいでこれもそうなんだが、全編細か~いギャグ満載なのでずっと楽しく観られる。それが良く出来ているから文句はない。ちょっと「父娘」話に偏り過ぎでは?と思うが、どの娘も可愛いし強いor賢いのでよーしお父ちゃん頑張っちゃうぞー!な気分は共有できる。 今回はとにかく全部のキャラが輝いている。FBIの東洋人、すっかりマブダチの元妻の現旦那、いけ好かないアホな悪役、引き続き愉快な仲間たち、そしてモーフィアス。(ローレンス・フィッシュバーンは何やってもモーフィアスに見える) それと女性陣が全員最高なんだよな。おい腐れ老害学者の嫁がミシェル・ファイファーかよ。タウリエルは相変わらず存在感が美しいし、ゴーストもイケてるし元嫁は美人だしキャシーの可愛さは今回も破壊的。あんな娘のためなら世のお父ちゃんどこまでも頑張っちゃうでしょ。 しかしそんな光輝いてるキャスト達にホワホワ~となってる最後の最後であの「引き」はないんじゃない?最後だけシリアスにしてどうする。そして今回はあのシンプルでちょっとお間抜けでダサかっこいいテーマ曲があまり鳴らなかったね。せっかく印象的なテーマを作ったんだからちゃんと使え。[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-26 23:37:22)《改行有》

33.  ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス 《ネタバレ》 前作よりはだいぶこの世界を受け入れるハードルが下がって見やすくなった。・・・ってそれは前作を観たからではないのか?と自分でも思うがそれは置いといて素直な感想を述べる。 相変わらず僕にはアライグマと樹はあれのどこが面白いのかわからないんだが、それ以外のキャラクターには魅力を感じた。特に主人公ね。適度なイケメン具合(他が異形なんでそりゃイケメンに見えるわな)とバカさ加減。ただ生みと育ての父親がどっちもあの調子なのに陰がなさすぎるという気はする。 この映画は音楽の使い方が肝なんだが、今回はより歌詞を重視しているようで、それはつまり他人様の言葉に頼っているということ。このヒットポップスとありきたりないかにもな「映画音楽」との食い合わせが悪い。いやどっちも良くて絶妙!と言う人はいるだろうが、僕には違和感がある。やはりここに断絶があるな。 なんだかんだ言ってもこの世界が好きになってきた。でもこれMCUなんだよね?もうこれはこれで別の世界でいいじゃない。無理して同じ土俵にしなくてもさぁー[インターネット(字幕)] 7点(2021-05-17 20:48:00)《改行有》

34.  シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 《ネタバレ》 あ、これは良いですね。「スーパーヒーロー」が現実にいたらどうなるか、どんな問題が起こるか、世界はどう対処するか、そいつら同士が争ったらどうなるか、全部ぜ~んぶ真面目に考えている。 アクションは「マーシャルアーツ殺陣」から一歩進んでわざと見づらくしてある。そりゃ一般人に目で追えるものではないはずでしょう。そしてそれぞれが抱える問題、性格からくる選択、葛藤、衝突、執着の全てが描き出される。その結果どうなるか?を全部逃げずに描ききる。 この作品は自分たちが生み出した世界を真剣に突き詰めたように感じる。そこが僕のようなアメコミ・ヒーローに全く思い入れがない人間にも刺さってくる。スパイダーマンがあれでいいのかといういう問題はあるけどね(笑)。[インターネット(字幕)] 7点(2021-05-05 23:24:36)(良:1票) 《改行有》

35.  カンフー・パンダ3 《ネタバレ》 話でかくなりましたねー(笑)。出だしからいきなり異次元の世界(いやそもそもこの世界の「チャイナ」って)。ウーグウェイ導師の年寄り感、爬虫類感、そして達人感を合わせて十分に醸し出すキャラ造形は相変わらずお見事。にしてもこの人だけは終始慌てないな。たぶん神なんだろう。 それにしてもあれだけもったいつけてきた出生の秘密、仲間パンダの存在等が冒頭であっさり登場。そして話はどんどん広がっていく。ただでも何でもありなのにもうとめどない。このいったん転がりだしたら転がるに任せるというのは正しい。大体どの映画でも途中で作為的な操作を感じられた時に醒めるものだが、この映画は冷まさず強引に最後まで転がしていく。 今回不満な点は音楽。もうちょっとかっこよくできたんじゃないの?そして笑いも感動もてんこ盛りではあるんだが、ちょっと味が薄い気がする。バカ親父とパンダ族の異常性の描写に力を割きすぎたのでは?そしてパワーとギャグ勝負ばかりで肝心の「カンフー」がちょっと少ない。 強くて優しくて真面目で賢いタイグレス、今回もいい感じで絡んでくるがあまり進展せず。前回ハグされて固まってたが今回は自分から真っ先に抱きついたね。もうお前ら結婚せい。(この世界に異種婚はありなように見えるが出てこないな) 二匹のバカ親父ズが息子に全肯定されるのはあっちの父子関係の夢を描いたファンタジーなのかもしれない。子供向け作品は親も落とさないといけないからな。と考えてるとちょっと辛くなってきた(笑)。[インターネット(字幕)] 7点(2021-05-04 22:36:10)(良:1票) 《改行有》

36.  アントマン 《ネタバレ》 「小さくなる能力」なんかで一体どうやったらヒーロー物できるんだ??と思ってたら、あら上手いじゃない。ミクロの世界でしか表現できない造形は実に新鮮。町破壊するのとかいいかげん飽きてきたしなー。 映画全体は常に細かいギャグを入れていくスタイルだが序盤がやや重い。シリアスに見せて実は・・・という狙いだろうが、この接続はうまく行っていない気がする。ただでも設定飲み込むのにハードルがあるんだから序盤と中盤以降で雰囲気が変わるのは余計だ。主人公は最初からもっとふざけるべきだし連れのメキシカンは拳だけは硬いとか見せとくべき。あとクライマックスシーンの映像、途中までは良かったんだが「量子の世界」てもうちょっと容赦ない感じだと思うんでそこはもうちょっと科学的な想像力が欲しかったというか・・。 とはいえ文句はここまで。キャストは全員キャラが立って少し間抜けでチャーミング。ホープ役のエヴァンジェリン・リリーは美人じゃないが魅力と貫禄があってどちらの大女優様でしたっけ?と思ったら『ホビット』のタウリエルか。元嫁役のジュディ・グリアは綺麗だなーと思ったら1975年生まれでこの時すでに40歳か。あとキャシー役の子、向こうの子役は上手いというが、まだ永久歯揃わないのに上手すぎでしょ。 そして良いのはテーマ音楽。恐ろしくシンプルなテーマでシリアスなのにそのシリアスさに自分で吹き出すような、この映画にぴったりな雰囲気でいつまでも耳に残る。もっともこの映画がクソ映画だったら思い切り神経を逆撫でされそうな曲だが(笑)。[インターネット(字幕)] 7点(2021-04-25 21:59:38)《改行有》

37.  マイティ・ソー/ダーク・ワールド 《ネタバレ》 自分にとってアメコミ映画はいつもリアリティラインをどこに置いたら良いのか分からない。北欧神話の神々は実は宇宙人でした!という理解でよろしいか? これはSFなのだなという見方で言うと、あの「神々の世界」は頑張って作ってはいるが、ディテールは見事であるもののあそこで人が生活している、できるようには見えない。あくまで生活感のない「天空の世界」なんだよな。このへんの解釈の揺れがこの映画の世界観をあやふやなものにしてしまっている。 とはいえ前作に続いてこのシリーズはキャラクターに魅力があるので楽しく観ていられる。特に4人の年代を超えた仲間感はうらやましい。俺もあんな友人が欲しいが、そのためにはあの博士くらいはっちゃけないといけないようだな。[インターネット(字幕)] 7点(2021-01-10 21:53:05)《改行有》

38.  アベンジャーズ(2012) 《ネタバレ》 まず、とてもよくできた映画なので良いめの点付けます。そして正直な感想言います。 演者の「汚し忘れ」多いよねー。顔にはリアルな傷付けたり(特にアイアンマンスーツの汚しは偏執的なほど)と一応気は使ってるけど髪の毛が常に乾いてセットされてるし、だいいち汗を一切かかない。着替えてない気持ち悪さもない。ここまで荒唐無稽な話にリアリティを与えたいならそこは一番頑張らないといけないポイントでは?特にキャプテン・アメリカのスーツは最後までピカピカ。 話の無茶さは、そういう話なんだから別にいいでしょう。「神」っつったって要は単に宇宙人なわけだし。ただ『マイティ・ソー』のクリス・ヘムズワースが地上に降り立った瞬間から人間と尺度が違うスケール感を醸し出すのにトム・ヒドルストンのロキはあくまでセコくて「心の闇」を抱えた一般人のまま。いや、演技は上手いですよ?むしろ最高級ですよ?でも「神」のスケール感はない。 ホークアイとブラック・ウィドウという生身の人間がちゃんと活躍するのは良かった。でも、実際は無理だよね。そして結局はハルクが宇宙最強?マーク・ラファロは素晴らしかったがそれでいいの? 個人的にはどうもフューリー、サミュエル・L・ジャクソンが演じる、巷で評判の良い、この話の扇の要になる人物にどうも乗れないんだよね。なんかこいつ嘘臭くね?物語じゃなくて映画的に。そして話は別にいいと言ってはみたが、戦闘機に搭載できる核ミサイルで沈められる敵なんか、素の人類で十分勝てるよね?[インターネット(字幕)] 7点(2020-09-26 23:55:07)《改行有》

39.  マイティ・ソー 《ネタバレ》 日本やヨーロッパのコミックと違い、アメコミにはいわゆるヒーロー物しか存在しない、らしい。通常創作物というのは時代劇・現代劇・SF・ファンタジーと世界設定のジャンルが分かれているものだが、アメコミはどこまでも「まんが」なのでこの垣根を乗り越える。というかテーマが一つしかないのでジャンルくらいは乗り越えざるをえない。 通常は別々であるはずの世界観をごっちゃにすれば普通はリアリティ度外視になってしまう。それをアメリカの映画人は金と才能と労力を湯水のようにつぎ込んで昼日中シラフで見れる形にしようとする。そんなものを作れる国はアメリカしかない。 この無謀な試みの最前線にいるのがクリス・ヘムズワース。途中までは大根にしか見えないが、地球に来た瞬間からまさにその大根ぶりこそが「素の神様」のリアリティに変換される。本当に悠久の命と力を持った神がいればあんな感じだろう。そう思わせる無謀さ、無神経さ、純粋さ、そして優しさ、そこに「底」がない、そう思わせる演技だ。 この映画はしっかりと作られていて普通に面白くはあるのだが、おそらく制作陣が力を入れた点はことごとく外している。すべては「地球に落ちてきた神様」にリアリティを与えたヘムズワースの功績だ。[インターネット(字幕)] 7点(2020-08-26 21:23:42)《改行有》

40.  スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け 《ネタバレ》 僕はJ・J・エイブラムズが大嫌いなので今回は完全に諦めモードで観に行った。結果、見事な着地。黒歴史にするのではないかと言われていた前作の展開も活かし、初代から続く物語全部ひっくるめての大団円。JJ見直したぞ。 まあ文句言いたい所は山ほどある。偶然頼りのご都合主義、わざとらしい丁々発止のやり取り、シーンの格調を下げるぐるっと回るカメラワーク、見るからに安っぽいマクガフィン・・・etc.。 142分は大作映画としてはそうめちゃくちゃ長い方でもないが、途中いつまで続くんだこれ?と思うほど長く感じる。とにかくプロット詰め込みすぎ。丁寧に撮れば良いシーンもあるはずなのにチャッチャカチャッチャカ進んでいく。こういうのを「テンポが良い」とは言わない。ただのすし詰めだ。 個人的に最大の残念ポイントは惑星破壊シーン。『ローグ・ワン』であれほどリアリティのある大規模破壊描写を作り上げたのに、今作では旧三部作の「バァーン!!」に戻ってしまっている。JJお前、映画にリアリティなんか不要だと思っているだろ?ん? 鑑賞中に思った。時計の針は戻せないのだと。かつての『スター・ウォーズ』が持っていた堅牢な世界は物語の都合でどんどん書き換えられる。人も物もストーリーの都合のために現れたり消えたりする。もうこれはSFでもファンタジーでもない。とても良くできた、ただのエンタメだ。 とにかく『スター・ウォーズ』はいったんこれで終わった。JJがちゃんと終わらせてくれた。JJお疲れ。素晴らしい演技のキャストお疲れ。死後も大活躍のキャリーお疲れ。大活躍させたスタッフお疲れ。そしてSWファンみんなお疲れ。[映画館(字幕)] 7点(2019-12-21 14:22:41)(良:1票) 《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS