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21.  双生児 肉を焼く時、最初に強火で表面を焼く。そして火を弱め、調整をしつつ中に火を通す。強火で出来た表面の「壁」が肉汁を中に閉じ込める。「眉なし」はそれです。眉剃りは元々、顔に出る感情を消す為の日本的な慣習だった。眉を剃り落とすことで、感情は出口を奪われ逃げ場を失う。閉じ込められたそれは内部で延々と核融合を起こす。涼しげな顔をしつつ内部はどろどろ。内には欲望と憎悪が渦巻き、混沌と化す。それゆえ、物語自体は特別能動的ではないはずなのに、有無を言わせない攻撃性を孕んでいる。暴力性に満ちた極彩色。1つの観念の下に閉じ、完成されたその世界観には脱帽。芸術は、1つの暴力。9点(2004-06-22 18:11:36)(良:2票)

22.  プロスペローの本 《ネタバレ》 まず映像美だけで8点献上。シェイクスピアの「テンペスト」をグリーナウェイ流に味付けした圧巻の映像絵巻。そのグロテスクな描写、そのイマジネーションの奔流には圧倒された。しかしストーリーは非常に難解で、はっきり言って訳が分からない。意味が分からない。何だコリャヒャ~。おお、おいらはとんでもない映画に手を出しちまったぞぅあ、と頭を抱えた。1回寝た。2回寝た。結局観終わるのに3日かかった。分かったようなレビューなんて書けない。いや、ほんと1mmも意味が分かりませんってばよ。それでもこのグロテスクで完全に1つのテーマの下に閉じている世界観にはプチ惚れした。特にエンドロールが一切なく、本当に1つの「劇」のようにぱっきりと終わったのには感動した。それで1点追加。ところで、「ザ・セル」ってこの映像世界をパクっ…参考にしているような気がするのだけれど、どうでしょうか。でもあっちがCGで表現したものをこっちはアナログでやってますからね、その点はやっぱ凄いですよ。一見の価値ありです。でも勧めません、こんな訳分からん気取った芸術映画(どっちだよ)。9点(2004-03-26 23:32:05)

23.  天使にラブ・ソングを2 金八のレベルにも及ばない幼稚でベッタベタな展開を押し通す稚拙な脚本に唖然としつつも、私はこの作品が大好き。99%の荒削りと1%の洗練。そのバランスは10代の特権であり武器。ほんとにもう、あの合唱シーンの楽しさと爽快さったらなかった。“荒削りながらも完成されている”、そういう矛盾が矛盾なく成立する爽快さ。参ったよ!若さが眩しいよ!(笑)。最初に観た頃は登場人物たちよりも若かったけどね!ベタベタで、何だか訳もなく可愛い。私はこの“愛すべきベタ”に惚れました。何とも耳に楽しい作品!9点(2004-02-24 22:00:57)

24.  ベティ・ブルー/インテグラル<完全版> 補い合うと同時に、削り合っている。痛々しい共依存の物語。9点(2004-02-20 18:19:13)(良:1票)

25.  蝶の舌 《ネタバレ》 小さい頃、誰かを傷付ける意図を持って投げた言葉、傷付ける意図もなく結果として誰かを傷付けた言葉、誰かを傷付け同時に言葉を投げ放った自分自身も傷付けた言葉、そんな言葉の数々を思い出した。ラスト直前まで続く牧歌的な雰囲気はそれとは知らないモラトリアムであり、ラストの衝撃を効果的に浮き上がらせる。グレゴリオ先生を演じた俳優はスペインでは誰もが知る名優だそうで、ラストのあの表情はもう、ただただ素晴らしいと言うしかない。「痛切」という言葉がこれ程似合うラストシーンはない。きっと観る者によって考え方は違う。私も色々考えるけれど、あまり多くを語るのはよそうと思う。9点(2004-02-19 17:24:20)(良:1票)

26.  柔らかい殻 始まって比較的すぐの、あの掴みからして凄かった。このテンションでこの物語は進行するよ、という、無感情でグロテスクな提示。そしてその世界観を破綻させることなく、最後まで貫いた。たまらなく好きな空気。この世の外にあるような場所で起こる異常な出来事の数々。誰1人として正常な人間が出て来ない。皆1人ずつ、静かに病み、狂っている。「正常な世界の異常な人々」や「異常な世界の正常な人々」ではなく、「異常な世界の異常な人々」という1mmの逃げ道もない確信犯的に救いのない空気、そのビザールな世界観に浸った。思うに、デイヴィッド・リンチ+ギャスパー・ノエ+ユルグ・ブッドゲライト÷3な空気感。結構的確な表現だと思うのだけれど、どうだろう。とりあえず健全な人には勧められないな、とは思う。病的な映画が好きな人には積極的に勧めたい。9点(2004-02-16 15:32:30)

27.  エンパイア・レコード かなり好きな作品。10代のリブ・タイラーやブレイク前のレニー・ゼルヴィガーの生き生きした表情が大好き。登場人物たちの人生の特別な一瞬を閉じ込めたような、“永遠なる一瞬”がある作品。ヘタな美化をせず、まんまチープにあくまでも“B級”なノリで貫いた、安っぽくもお洒落で可愛い作品。小さい頃わくわくして集めた安っぽいプラスチック製の指輪。そんな安くて、だからこそ素敵なものがいっぱい詰まった、宝箱のような作品。私の中で “愛すべきチープな雰囲気”を大切にしたい作品。9点(2004-02-09 17:54:25)

28.  ANA+OTTO/アナとオットー 映画自体がまるで青銀色の月の光のように静かに絶え間なく発光している。内省的な月の光のような、冷えた美しい詩の羅列のような、そんな情感に溢れた映画。まるでずっと北極線の上にいるような、一本ぴんと張った線の上で進行するような、危うく切なく美しいラブストーリーでした。私にとって、ずっと食わず嫌いだった恋愛映画もいいなあ…と思う契機になった作品。9点(2004-02-04 16:04:48)(良:1票)

29.  日本製少年 無気力や空虚を否定しない空気が、何だかもう、絶望的に好きです。90年代半ばの日本の10代を包むどうしようもない虚無感と諦念、当てどもない内的及び外的彷徨を、これ以上的確に表現した映画は知らない。その非現実感とフェイク感、ナルシシズムも全て含めて。9点(2004-02-03 13:38:29)

30.  スピード(1994) これ、面白かったなあ~。私はアクション映画は得意でないけれど、これは凄く楽しかった。中学生位の頃に見た映画ってやっぱ思い出深いよねえ。セルビデオも買っちまったさ。キアヌの一挙手一投足にドキドキしたさ。坊主にネルシャツ。安易に真似してもなぜかあのかっこ良さはなかなか出せないのが不思議。ただ気になるのはこれが邦画「新幹線大爆破」のパクリなのかどうか。う~ん…。パクリだったらかなりイヤだ。9点(2004-01-28 20:02:56)

31.  タイタス 夜の1時過ぎに見始めた。真っ暗な部屋の中でTV画面の中で起こることだけが圧倒的な存在感を放っていた。時代性を超越した斬新な時代考証や美術、大仰で愚かで残酷極まりない血で血を洗う復讐劇、アンソニー・ホプキンスの血を吐くような凄まじい演技。ともすれば滑稽でやりすぎな自作自演劇になりかねない物語を、ここまで見ごたえのある大河ドラマに仕上げた監督の手腕。演劇畑で養われたその力量。口を開けたまま、瞳孔が開く程に2時間半見入った。完全に怪しい人になっていた。気付くと明け方だった。精神的な震えが止まらなかった。あああ凄いもんみちゃったなー、と。ズタズタの陰惨凄惨シザーハンズ姿にされた娘の画が頭から離れないまま、鬱状態で出勤した。沈んだまま仕事をした。結局あの映像は1週間頭から離れなかった。大好きだけど、2度観る勇気の湧かない作品。どうやら一般的に「表層的な煽情性しかない」とこき下ろす意見が多いようですが(それもよく分かります。確かに過剰なまでのヴィジュアル先行作品ですしね)、私にとってはこの作品は内臓の奥、骨の髄まで染み入り侵すほどの衝撃作でした。9点(2004-01-24 14:26:05)(良:1票)

32.  I love ペッカー 可愛いっ!楽天的なエドワード・ファーロングも、ブスけたクリスティーナ・リッチも凄く魅力的。脇を固める数々の役者もみんなそれぞれにいい味出していてとってもグー。「こういうのも一応撮ったりします」と変化球で来たジョン・ウォーターズ。この作品は彼の“表代表作”の1つと言っても過言ではないのでは。社会から疎外されたマイノリティーの主張を描かせたら一流のこの監督。その作風に嫌悪感を抱いていた方も、これ位大衆レベルに引き上げられたものなら観やすいと思う。“裏代表作”の「ピンク・フラミンゴ」の世界にはどうしても入れない方も、これなら安心して観れるかも。9点(2004-01-20 19:32:31)

33.  デリカテッセン 随分昔、何かで「美術系学生が選ぶ映画ベスト3」とあって、この作品が入っていた(ちなみにもう2つは「時計じかけのオレンジ」と「ブレードランナー」だった)。近未来でありながらあまりにもクラッシック。陰惨でひどく暗色な画面なのにどこか滑稽で和気藹々。シリアスなのかコメディなのかも不明。一癖も二癖もある奇妙奇天烈な世界観。この作品はジャンル分けを見事に拒否しつつも、その世界観をきちんと自己消化している。どうもこの監督は「おれは一筋縄ではいかないぞ」という食えない奴だな、とジャン・ピエール・ジュネのイメージが私の中で固まってしまった作品(だから、「アメリ」が大衆作になってしまったことが不思議でならない。あれもジュネ色たっぷりなのに)。ちなみに私の近所のレンタルビデオ店ではこの作品がなぜかホラーの棚に置いてある。何か間違っている。9点(2004-01-18 12:36:22)

34.  髪結いの亭主 今まで観て来たラブストーリーの中で唯一無二、恋人たち2人の両方とも心から好きだと思った作品だった。この2人程「ああ、いいなあ。この人たち大好きだ」と思った恋人たちはいなかった。なぜかは分からないけれど、きっと私の琴線にひどく触れたのでしょう。表面的には穏やかでも、内には激しい思いが渦巻いている、私はそんな映画が好き。この作品も「ベティー・ブルー」とかと本質は一緒なんです。根っこの部分はとても激しい。2人の愛はいつか必ず「恋愛」から「家族愛」へと変容するであろうこと、それを見越した妻。それに耐えられなかった彼女。彼女は自分が「女」であることを大切にしたかった。そしてついに「女」であるまま逃げた。妻はある意味勝ち逃げをし、夫は静かな喪失感と共に残される。あのあまりにも切ないラストは、いつまでもいつまでも心に残る。私はDVDを持っているのだけれど、買ってからはまだ1度も観ていない。こういう作品はなかなか気安く観れないのです。9点(2004-01-16 15:54:40)(良:1票)

35.  シュラム 死の快楽 自分はこの監督がかなり好きなことに気付いた。彼の作品がビデオ店でホラーの棚に置いてあるのが何だか惜しい。キワモノ監督と揶揄されるのもちょっと残念。私はこの監督にある種の前衛と映画に対する真摯な姿勢を感じるのだけれど。センスもあるし。これは孤独を突き詰めて考えた作品でしょう。床に撒き散らされる白ペンキは、ただ無意味に垂れ流されるだけの精液。孤独な男の受け取り手のない性欲・欲望のメタファー。全編を通しての粒子の粗い独特の画面はとても美しく、魅せる力がある。私はかなり好きです。この監督は「死の三部作」などのイメージで、完成度の高い変態だと思っていたけれど、メイキングで撮影のストレスで胃腸を痛める位に繊細な人だと知ってちょっと安心した。周りから浮く位の見事なブロンドヘアに長身、結構顔もいいので俳優でも充分通る。9点(2004-01-12 15:13:50)

36.  アモーレス・ペロス 愛だ何だとくどくどと語るのは野暮なこと。それでも、地べたに這い蹲って生きる者たちの語る「愛」は、何と説得力のあることか。「アモーレス・ペロス」=「犬のような愛」。ブラジルという地には、陰惨でありながらも乾いた不毛な愛が、何とも特別に映える。9点(2003-12-30 15:48:13)

37.  ラン・ローラ・ラン 冒頭のシーンでの掴みは素晴らしい。哲学を平易にお洒落に語る。ドイツというのは基本的に小難しくて理屈っぽく、勤勉なイメージが昔から一般的にある。これはそういうドイツ流哲学を新しい時流に乗せ、極めて現代的で斬新な映像表現でライトに見せた、新世代のドイツ映画だと思う。ほんのちょっとのタイムラグで未来は変わる。映画を貫く1つのメッセージ。走れ、ローラ!走れ!彼女はジャーマンテクノに乗って、ただひたすらに疾走する。彼女のその赤い髪はなんてかっこいいことか。ただやはり、いくら斬新で面白い演出をしても、何度もの繰り返しはちょっとくどい。退屈させまいとする試みは随所で伝わるものの、中だるみする感はどうしても否めない。もともと深みを追及した作品ではなく、表層的なお洒落感で魅せるタイプの作品なので、その表層的なものがトーンダウンして来たらちょっときつい。好きな映画だけれど、その点は微妙。それに根本的な問題として、あんな男、私だったら助けない。てゆうか付き合わない。9点(2003-12-26 16:16:36)(良:1票)

38.  トレインスポッティング 《ネタバレ》 取り立てて触れられることはあまりないけれど、イギリスというのは基本的に差別の国だ。先進国で、世界で指折りの発達した国でありながらもやはり、根深い階級制度が社会の根底にある国なのだ。現在でも。極端に言ってしまうと、労働者階級の子供は労働者階級。ペンキ屋の子供はペンキ屋。そこから抜け出すにはよっぽどサッカーが上手くないとな、というような。そういう社会的閉塞感を若者たちはよく理解っている。いつの時代もそういう空気を1番敏感に感じ取るのは若者たちだ。社会を内包するこの閉塞感から抜け出したくても出来ないことを予め達観し、慢性的な諦念を抱いてしまっている。この映画は、そんな若者の諦観を見事に描いた秀作だと思う。へろへろで、めちゃめちゃな、陽気で悲惨な青春。《いつかは何とかしなくちゃな、でも多分10年後もこのまま》的に。ラスト、閉塞性の中でのそれなりの精一杯の選択。しかし観客が感じとるのはノー・フューチャー。この映画が日本の若者に受けたというのは、イギリス社会のそんな閉塞感と、日本のそれがシンクロしたからではないかと思う。何にせよ、「ありえねーよ!」的どんでん返しハッピーエンドを得意とするアメリカ映画のような欺瞞性は感じない。そういうところは実にイギリス映画らしい。人生の辛酸を訳の分からない欺瞞とごまかしのオブラートで包まず、直接的に真摯にありのままに描いている。人生なんてこんなもん、人生なんてクソまみれさ、と。9点(2003-12-25 22:20:41)(良:1票)

39.  悦楽共犯者 私が「ヤン・シュヴァンクマイエル」の名前を知ったのはこの作品。雑誌で作中のワンカットの写真を観ただけでやばい位に心魅かれた。タイトルも私の心にクリーンヒットしてしまった。観れば分かるけれど、これ程適切なタイトルはない。大衆映画では絶対にお目にかかれない独自世界、“戦闘的シュールレアリスト”ヤン・シュヴァンクマイエルの描く深遠で哲学的な変態世界。好みは分かれるだろうけれど、他の何にも似ていないこの独自世界、1度観てみて損はないと思います。9点(2003-12-23 22:12:49)

40.  乙女の祈り 《ネタバレ》 女性というものはもともと暴力性を内に向けがちな生き物で、その内向する暴力が最大級まで増幅され、そのベクトルがいきなり外に向いた時の恐ろしさは言わずもがな。耐え続けた挙句に切れた女性は本当に怖い。この映画の2人はしかも未成年で、ある部分においては非常に幼稚。未成年の、まだ未発達で未分化な精神性が暴力性と結び付き、狂気として発露していく様子を、この映画は大変に巧みに表現している。キワモノ映画というなかれ、この映画は思春期の少女の破綻していく精神性を丹念に描いた秀作です。それにしてもラストシーンには、「ああ、母親っていうのは、本当に救われない生き物なのだな…」と相当ブルーになってはしまいますね。9点(2003-12-23 21:47:00)

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