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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
21. ハスラー 《ネタバレ》 続編の「ハスラー2」が、若き日のトムクルーズ主演で、一般大衆受けのする作品なのに対して(見てませんが)、本作は、随分と雰囲気が異なり、勝負師の狂気であったり、メンヘラ恋人の心の闇であったりが、あまり暗くなることなく、あっけらかんと表出していて(このバランス感覚が面白いなと思いました)、英語で表現するなら”perverted”、”twisted”、”crippled”、異常で、捻れていて、傷物の世界であり、続編に比べると大衆受けしそうにない作品だなと思いました。派手なアクションはまったくなく、ビリヤードのショットや、勝負師の表情を延々と映すなど、表現としてはかなりストイックです。9割方のシーンが屋内なのですが、60年代らしいモダンな雰囲気が美しいです。ポール・ニューマンは、まだ若く、渋みがなくて、薄っぺらい感じですが、そこがかえって役に合っていて良かったと思います。[DVD(字幕)] 6点(2023-02-25 17:31:05) 22. 真夜中のカーボーイ 《ネタバレ》 主人公のカウボーイが素晴らしいですね。テキサス州出身の青年が、カウボーイの肉体的魅力で女性達から金を巻き上げようと、ニューヨークに上京して、悪戦苦闘するという話です。それだけだとバカっぽいコメディで終わってしまうところ、途中途中で、過去のトラウマがフラッシュバックして苦悩するという面白い味付けがされていて、基本明るくて爽やかな表情の中に、影がちらつき、深みが出ています。その主人公役が、テキサス男役らしく、ガタイはがっちりしているのだけど、顔があどけなくてカワイイんですよね。一方で、カウボーイから金をだまし取るものの、後にカウボーイに見つけられて、締め上げられ、共同生活をすることになる貧乏な男を、ダスティン・ホフマンが演じているのですが、これが、なんか色々とゴテゴテと役づくりし過ぎで、見ていて鬱陶しくなってしまいました。途中で、そもそも、この役自体この映画に必要か?と思ってしまうほどでした。[DVD(字幕)] 7点(2023-02-21 20:04:02) 23. ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生 この題材で、この時代で、モノクロは珍しいと思いました。アクションシーンで、パンチが当たってないのに、当たったことにして吹っ飛んだり、倒れる演技を見て、先行きが危ぶまれたのですが、後述するように、作品の肝はパニック下での人間描写なので、慣れると気にならなくなります。今でこそゾンビ映画というと血みどろ要素満載ですが、ゾンビ映画の元祖と言える本作に、スプラッター要素がほとんど無いのは驚きで、とても新鮮でした。ぱっと見、生きてる人と見分けが付かないのですよね。帰還した金星探査衛星の爆発による放射能の影響で、ある地域の、埋葬される前の死体が生き返ったという設定なので、肉体はほとんど崩れていなくて、メーキャップに凝るようなことはしてません。ゾンビ一人一人は動きが鈍いので大して強くなく、不意を突かれない限りは退治可能なのですが、群れをなすと、とても難儀するというもので、ゾンビの群れに襲われて、ある家に避難してきた男、女、カップル、親子が、この非常事態にどう対応するかという人間ドラマ的な要素が強く、そこの部分がしっかりとつくられているので、ホラー要素が弱いにもかかわらず、とても楽しめました。エンディングは、期待に応えてくれました。[DVD(字幕)] 6点(2023-02-18 20:31:47) 24. 痴人の愛(1967) 原作未読。谷崎潤一郎の長編小説は、これまで、読みたいと思っていたもののなかなか手が付けられず、お手軽に映画を先に見てしまおうという気持ちになったので見ることに。小沢昭一が主人公。小沢昭一が主役の映画を初めて見ました。おかっぱ頭の話好きのタレントくらいのイメージしかありませんでした。TBSラジオで小沢昭一の小沢昭一的ココロとか言ってるイメージしかありませんでした。で、作品です。工場勤めのしがないサラリーマンが、若い女性と同棲するという話ですが、小沢昭一が主人公なことも有って、どうしてもコメディー感があって、ヒロインは、昭和高度成長期のイケイケ感が強くて、隠微、耽美、文学的味わいなどとはまったく無縁になっていますね。おそらく原作とはかけ離れていると想像します。若き日の田村正和の若造ップリが見られたのは良かったです。あと、にじみ出る昭和の高度成長期の雰囲気はいいですね。[DVD(吹替)] 3点(2023-02-15 19:59:30)
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