みんなのシネマレビュー |
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4541. 冷静と情熱のあいだ テンポが悪く台詞にも深みがない脚本。無意味にだらだらと長く、無駄なシーンを切るということをしていない編集。ほとんど全員が下手としかいいようのない演技。雰囲気と全然あっていないエンヤの曲。これほど分かりやすい欠陥だらけの映画も珍しい。フィレンツェの景色の無駄遣い。1点(2003-08-05 00:43:12) 4542. ザ・フライ 《ネタバレ》 装置が開いたらいきなり蠅男登場!ではなく、徐々に崩壊が訪れるところは良かったです。砂糖とか筋肉とか何気ないところで変化を積み重ね、終盤に向けて加速し、最後もうだうだ引っ張らずばっさり終わらせるというテンポ配分も絶妙。ただし、最初の主人公はもっとまともな一般社会人の設定にした方が、後半の悲劇性が増したはず。あれではもともと蠅男の一歩手前です(・・・)。[DVD(字幕)] 7点(2003-08-04 02:34:49) 4543. ローマの休日 《ネタバレ》 この脚本が優れているのは、甘く切ないラブロマンスの中に、情報戦の側面を入れて、その観点からラスト直前まで一直線に統一していること(互いに自分の正体を隠しており、しかもジョーの側はアンの正体を知っているという片面的関係)。「真実の口」のシーンにしても、ペックが仕掛けたドッキリの方が有名になっているけど、その前にアンが説明を聞いて一瞬見せる複雑な表情も考えると、ここの意味は深い。ローマの街をあれこれ遊び回っているときに、それぞれ脳内で考えていることを文字起こししたら、口で言っているものとはまったく別のシナリオになるはずだ。しかもそのドキドキ感が、いつの間にかラブロマンスのドキドキ感に変容しているという語り口の巧みさ。そういった観点から見てみると、一番重要なのは、車での別れの1つ手前、ジョーのアパートのシーンではないかと思う。ここで飛び交っている心理戦の重さはただごとではないし、これがあるからこそ、その後の門前の別れのシーンや記者会見のシーンが輝いている。もしかして、アパートの段階で、アンはジョーの正体に薄々気づいていたのではないか?といった点も含めて、興味は尽きない。[映画館(字幕)] 8点(2003-08-03 23:06:41) 4544. 真夏の出来事 前半はかったるいだけだったのですが、終盤は森村誠一の短篇のような展開でちょっとどきどきしました。それなら、最初からそういう作りにすればよかったのに。あと、キャメロン・ディアズは、全然役に合ってないです(弱々しそうな感じがしないから)。3点(2003-08-03 01:19:59) 4545. 普通じゃない 設定にも無理がありすぎるが、一番まずいのは、主演の2人と天使の2人が最初から最後まで怒鳴りっぱなしで、聞いていてうっとおしいということ。2点(2003-08-02 14:45:20) 4546. クロコダイル・ダンディー2 1と同様、台詞のテンポが悪すぎ。しかも、やっていることはその辺の刑事ものとかと同じなので、1よりもさらに価値が落ちる。3点(2003-07-31 23:43:58) 4547. ルーカスの初恋メモリー 《ネタバレ》 人とのコミュニケーションは下手、運動神経ゼロ、ルックスもぱっとしない。変にプライドだけは高いから、友達も少ない。憧れのあの人は、誰が見ても自分より100万倍くらい格好良い彼とうまくいってしまう。そして、気を遣われて逆に反発する。半ば自棄を起こして、前後をまるで考えない行動に出る。このルーカスという少年は、とても他人とは思えない(笑)。葬り去ったはずの私の忌まわしいトラウマを、容赦なく引きずり出してくれる。降参するしかありません。ラストに至る流れも、これ以外にはないというくらい見事なフィニッシュです。話の結論が出た後も、きちんとその後のフォローをしているところに、製作者の優しい眼差しを感じます。●再見して気づいたのですが、ルーカスとマギーの重要な会話は、すべて「暗い場所」で行われているんですね(マンホール下、校庭の木陰、橋の下、病室)。それが作品にリズムと奥行きを与えています。それとラスト、ルーカスとリナがくっつくであろうことを、リナだけをピンで映す画面割りのみで表し切っている。この職人技術![DVD(字幕)] 9点(2003-07-29 00:13:47)(良:1票) 4548. JAWS/ジョーズ 前半と後半が全然別の話になっているし、主演3人のチームワークがどうみてもあまり良くないのもマイナス印象。ただ、「見えない(見せない)からこその恐怖」という概念を明確に確立した功績は、今日も色あせない。[CS・衛星(字幕)] 6点(2003-07-28 01:26:39) 4549. モナリザ 設定は実にいいのに・・・台詞は単調だし、登場人物の誰は何をしたいのかが不明だし、一番まずいのは、ジョージはどこでシモーヌを好きになるに至ったのか、シモーヌはそれに対しどこでどのように応えているのかという心理変化がまったく見えないという点です。残念でした。[ビデオ(字幕)] 6点(2003-07-23 23:28:36) 4550. クロコダイル・ダンディー ヒーロー活躍ものにしたいのか、シリアスな文化比較ものにしたいのか、主人公2人のラブロマンスを中心にしたいのか、全部が中途半端で、全然焦点が絞れていません。それと、台詞のテンポの悪さには、見ていていらいらしました。[CS・衛星(字幕)] 3点(2003-07-23 02:16:47) 4551. マイティ・ジョー あんな巨大ゴリラをアメリカの保護区に連れてくるという発想自体に無理があるわけで、「そんなの、パニックが起こって当たり前だろ」という気になってしまいます。なので、後で実際にそのとおりになっても、少しもどきどきしません。ただし、脳天気にゴリラを追い回す爽やか兄ちゃんにぴったりすぎるビル・パクストンには笑う。彼に+1点。[DVD(字幕)] 5点(2003-07-22 00:00:02) 4552. 永遠に美しく・・・ 設定からしてもっとアホバカコメディになるはずなんですけど、ゼメキス監督はどこまでも真面目なのです。なので、視覚効果面が暴走する後半になると、何となく笑いも引きつってしまうのです。一方で、主演の3人も、「こういうのにも真面目に取り組むぞっ!」とばかりに、演技が重たいのです。結果、どこまでもどよんとした空気が漂ってしまっています。[CS・衛星(字幕)] 4点(2003-07-21 00:55:37) 4553. トワイライト 葬られた過去 雰囲気は良いのですが、そもそも何が謎であって、それを誰がどのような視点で捉えているのかという点が不明確なため、見ていてまったく盛り上がりません。3点(2003-07-18 00:19:44) 4554. 栄光の彼方に 青春ドラマのくせに、よく見ると話が異様に暗すぎ。登場人物も、ウジウジしていたり、陰険だったり、何も考えていなかったりする人が妙に多い。制作者は実は性格が歪んでいるのではないか。ラストの無茶さにもびっくり。5点(2003-07-15 01:03:47) 4555. エンド・オブ・デイズ 設定に無理がありすぎて、その時点で良い作品になりようがないのですが、それにしてもつまらないですよ、これは。ヒロインが、ただ存在しているという以上の意味がなく、何の積極的な魅力もない(むしろみんなの邪魔ですらある)というのも困ったものです。2点(2003-07-13 23:26:36) 4556. クレイマー、クレイマー まったくどうということもないテレビドラマレベルの題材なのに、一切過不足なくすべてを表し尽くした脚本が凄い。冒頭からいきなりずばりと本題に入り、その後も、重要で印象的な場面を随所に挟みながら、先がどうなるか分からないまま終盤に至り、余韻と解釈を残すラストにつながるのである。もちろん、各場面の意図を的確に把握した3人(だけではないが)の演技も見事。特に、メリルの尋問の最中に目が合ったときのホフマンの一瞬の演技に至っては、神々しさすら漂っている。しかし、この映画の本当に凄いところは、20年以上を経った今でも、見た人の間で、夫婦とは、親子とは、家族とはということについていろいろな立場から議論ができるという、その問題意識と人物設定の先進性だろう。[DVD(字幕)] 8点(2003-07-13 01:49:28) 4557. ディープ・ブルー(1999) とりあえず最低限の面白さはありますが、それだけという感じです。サメが高度知能化したというのがウリなのですから、もっと頭脳的な攻撃を期待していたのですが、そこまで表現するのは無理なのでしょうね。あと、サメと人間の直接対峙の場面が少ないので、話が進んでも全然怖くありません。というか、単なる浸水・水没ものに見えてしまいます。音楽がトレヴァー・ラビンなのはちょっと嬉しい。4点(2003-07-12 02:26:21) 4558. 陰謀のセオリー 最初の方はまったく面白くなくて、中盤で少し盛り返しましたが、クライマックスの部分とラストのしょぼさで醒めました。主人公の過去については、もう少し伏線の張りようがあったはず。3点(2003-07-09 01:44:10) 4559. ヒート 《ネタバレ》 最初に見たときは、平坦で異様に長いという感想しかなかったのです。しかし、数回見て良さが分かりました。全体に特徴的なのは、「ちょっとした手がかりで瞬時に状況を判断して行動する」という演出が多用されていること。僅かな物音で仕事を中止するデニーロ。銀行前で車に乗る寸前、視界の端の動きで即座に銃撃に対応するヴァル・キルマー。アシュレイ・ジャッドの一瞬の手の動きだけですべてを察知するヴァル・キルマー。騒ぎの中で道端に止まっている車を見ただけで、デニーロの存在に勘づくパチーノ。そういった地道な(それでいて格好良い)積み重ねがあるからこそ、カフェ対決や街中の銃撃戦などのメインの場面も光ってきます。そうそう、港湾の倉庫地でデニーロの作戦を(そして実力も)看破するパチーノというのも忘れがたいですね。これこそがプロの闘いです。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2003-07-07 02:58:57) 4560. アマデウス 主演の2人の対比があまりにも強烈で、それだけでこの作品は成功しています。音楽の才能以外はすべてが駄目人間のモーツァルトが神に選ばれるという理不尽さ、そしてそれに対する葛藤と嫉妬に苛まれる健全な一般人のサリエリという主題が、冒頭から終幕までの全体から表現されています。ストーリーの流れはやや明確性を欠いているような気がしますが、そんなことはどうでもいいです。それにしても、モーツァルトの、日常生活でのアホ丸出しぶりと、オペラ指揮のときの神々しさのギャップは強烈でした。7点(2003-07-07 02:57:08)(良:1票)
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