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541.  瀬戸内ムーンライト・セレナーデ フランキー堺の遺作がこれかあ!フランキー堺と言えば私にとっては森繁久彌、渥美清と並ぶ日本映画史上の名喜劇俳優である。フランキー堺には喜劇が最もお似合いだし、喜劇でこそ持ち味、面白さが発揮されると考える私からしてみたらやはりこれが最後の映画出演とは寂しい。しかも完全な脇役扱い。フランキー堺は主役を張る俳優です。少なくとも私にはフランキー堺は主役なのであって、脇役での俳優なんかではない。森繁久彌に渥美清とフランキー堺を入れての三人の名喜劇俳優、森繁久彌も渥美清も最後まで喜劇で亡くなったのとは対照的にシリアスな作品、喜劇とは全く違う作品が遺作とは本当に残念です。映画そのものはけして悪い作品でもなきゃ、篠田正浩監督の晩年の映画の中ではマシだし、でもやはりフランキー堺の遺作となると他のフランキー堺の出てる映画に比べてしまうと物足りない。 フランキー堺の名喜劇ぶりを活かすことの出来る監督が1980年以降の日本には居なかったのか?山田洋次監督ならきっと活かせたはず。そう考えるとそれもまた寂しさを覚えてしまう。 色んな意味で寂しい気持ちにさせられた。 [DVD(邦画)] 6点(2010-09-02 23:36:54)《改行有》

542.  大誘拐 RAINBOW KIDS 岡本喜八監督の他の作品、監督自身のもっと昔の作品を沢山、見てからだとこれは確かによく出来てはいると思うけど、私の好きな岡本喜八作品にある。感じられる馬鹿馬鹿しさというものが感じられない為に不満が残る。この年のキネマ旬報でも第二位にランクされるほどの作品だからつまらないはずがないし、それでも違う。岡本喜八監督ならもっともっと弾けていても良いぐらいである。岡本喜八ワールドとでも言うべき漲るパワー、躍動感、そして、何よりも他の監督では撮れないこれぞ岡本喜八作品だ!というものがこの作品にはない。よく出来た原作の映画化ならば、別に岡本喜八監督でなくたって良いではないか!これだけ面白い話なら岡本喜八監督じゃなくてもそれなりに面白い映画にはなるであろうと思えてしまうのである。少なくとも私にとっては何が何でも岡本喜八監督でなければ撮れない映画という気がしないのである。これが岡本喜八作品の中でも「肉弾」と並んで第2位にランクされているけれど、それなら映画評論家達にも映画ファンの間でもほとんど無視され、ベストテンは愚か30以内にすら入ってない「戦国野郎」やその他同じくベストテン入りしてない「血と砂」や「ああ爆弾」「独立愚連隊」シリーズの2作品などの作品こそ岡本喜八監督本来の映画という気がするし、同じ2位にランクされている作品なら絶対に「肉弾」の方が上であるし、そういう意味でもこの映画が岡本喜八監督のベストかと言われるとそうは思いません。[DVD(邦画)] 6点(2010-08-29 18:05:16)(良:2票)

543.  歩いても 歩いても 《ネタバレ》 「歩いても 歩いても」とこのタイトルにあるように歩くことは素晴らしいと教えてくれているような気がする。私のように田舎で暮らしているとどうしたって、歩かなくなる。ほんのちょっとした距離の所でさえも、ついつい自動車で移動してしまう。歩くという行為によって生まれる距離感、歩きながらでなければ離せない会話、空間というものをこの映画はよく表しているし、家族のあり方、じいちゃんとばあちゃんにとっての息子とその子供、孫に対する態度の違い、また息子の嫁への態度の違い、医者である親父とその息子との会話、母親との会話、色んな意味でこれが現実、息子に対しても嫁に対しても冷たくあたったりするのにその子供、孫には優しく接するじいちゃんとばあちゃんの態度などは人間の本質を見せ付けられているようである。全く血の繋がりのない嫁にとっての居場所はやはり夫の両親との時間よりも夫と子供との間であるし、そういう意味では嫁って立場は色んな辛さを感じさせるものであるという事を考えると男よりも女の方が大変なのかもしれないと考えたりもする。ところでやっと思い出してもらったのに、最後は語られることなく終わってしまったお相撲さんの黒姫山、凄く可哀想でならない。ある意味、一番、可哀想なのは黒姫山かもしれない。[DVD(邦画)] 8点(2010-08-29 11:39:53)

544.  影を斬る タイトルからはとても想像出来ない感じのこれまた何とも微笑ましい感じの市川雷蔵の駄目男ぷりが面白い。女に対して弱く、甘い。好きでもない女とのやりとり、次から次へとやってくる女を別の部屋へと隠す場面の可笑しさ、男のだらしなさ、こんなコミカルな市川雷蔵も悪くないし、良い感じだ。ただ個人的にはニヒルな市川雷蔵の方が私としては好きなのと、時代劇なんだけど、ハラハラする場面がさほどないのでその点は少し物足りない。脇を固める俳優陣の中では断然、藤原釜足が良い。[映画館(邦画)] 7点(2010-08-28 21:10:08)

545.  ドランク・モンキー/酔拳 《ネタバレ》 なるほど!酒は飲んで飲んで、酔えば酔うほど強くなれる。確かにそう思わせる力がこの映画にはある。世の中の酒飲み、アルコール中毒患者の人達に夢と希望を与えてくれているような気がしなくもないが、それとは逆に酒が嫌いな人、飲めない人にはどのように映るのか?もしかしたら酒さえあれば、この映画の主人公やあの爺さんみたいに強くなれるのかもしれない?とある意味、勘違いかもしれないが生きる希望が持てたりと、要するに強くなりたいのなら飲め!我を忘れて酔えば良い。確かに酒飲みで酔っぱらいほど恐いものはないと思えるし、色んな意味でこの映画は深い。ところで映画の前半、眼に何か入って見えないと少女に助けてもらったジャッキー・チェンがその娘の母親に「うちの娘に何するの?」みたいなシーンがあったけど、母親との戦いで「女は相手にしない」「この辺で許してやる」だっけ?みたいなことを言うのを見て、聞いて休日の朝イチから張り切ってパチンコ屋さんに行って散々、やられて店を出る時に「今日はこのぐらいで許してやる」と一言だけ言って帰って行った会社の先輩を思い出しまいました。何となく似てませんか?それにしても飲めば飲むほど強くなれるという何と言うアホらしい単純さ、これが酒だから良いのだろう!同じ中毒でも、吸えば吸うほど強くなれる。なんてことは誰も思わないはずである。[DVD(字幕)] 7点(2010-08-28 09:38:48)(良:1票)

546.  スーパーガール 何となく昔、テレビで放送していたのを覚えてはいるし、観たような気もする。でも、全くもって内容覚えてない。どんな映画だっけ?何だか久しぶりに見たくなって借りてきた。スーパーマンに対抗してのスーパーガールなんだろうなあ?てのはよく解るし、男ならやはり可愛い女の子が短いスカートで空を飛ぶのを観るのは良いものである。あくまでもこの映画はスーパーガールであることが大きい。もしも、あれと全く同じかっこをむさ苦しい野郎ども、男がしたらとてもじゃないけど見ちゃおれん。スーパーマンはクリストファー・リーブだからかっこ良いようにスーパーガールも女の子だから良いのであって、女の子であるということが重要なのである。別にスーパーウーマンでも良いんだけど、でもやっぱりガールであることの方が良いし、嬉しいものだ!内容なんて大してないし、中身のある映画でもない。それでも良いのだ。全てを許せてしまうのは私が男であるからである。それにてもう~ん?やはり短い。短すぎるぞ![DVD(字幕)] 6点(2010-08-26 22:14:16)(笑:2票)

547.  アラン・ドロンのゾロ アラン・ドロンの黒マスクにマント、そして、悪人顔の似合うアラン・ドロンが正義のヒーローゾロを難なく演じて見せている。アラン・ドロンと言えば二枚目の正義的なイメージを持たれている人のがもしかしたら多いかもしれないけど、私は違う。アラン・ドロンと言えば絶対に悪役のが似合うし、どこか冷たい。冷酷な眼差しを感じさせ、それがアラン・ドロンの最大の魅力であるように思うのたが、ここでのアラン・ドロンは全くそれとは違うのであるが、これがまたなかなかである。悪と正義のどちらを演じても絵になるスターである。それがアラン・ドロンである。映画の内容は単純明快、誰が見ても解る。この単純さこそがこの映画の魅力である。若干、長さを感じさせるのと私もヒロインの女性がいま一つだと感じてしまうものの、それでも下手な映画、例えるなら何を言いたいのか?解る奴だけ解れば良いみたいな難しさが全くないので誰が見ても普通に楽しめるはずです。何だかこの映画のアラン・ドロンのゾロを見たら他のゾロものはあまり見たいて気がしなくなった。それだけアラン・ドロンがとにかくかっこ良い。[ビデオ(字幕)] 7点(2010-08-22 22:53:53)(良:1票)

548.  トイ・ストーリー3 《ネタバレ》 最後の最後まで仲間を大切にし、一緒にいることを選んだウッディの姿に感動しました。仲間を思いやる優しさ、そういうものをきちんと教えてくれる素晴らしい映画である。映画は大衆を喜ばせ、笑わせ、泣かせ、感動させて、夢の世界へと引き込ませるのが映画本来の形である。如何にリアルに描くかではない。やたら小難しい映画ばかり誉めて、それを持ち上げる今のアメリカ映画の賞レースが大嫌いだ。こういう子供から大人まで、男女関係なしに楽しめる映画にこそアニメだからと区別せずにアカデミー賞作品賞を与えたいし、与えるべきだと声に出して言いたい。映画はどれだけ夢の世界へ誘わせてくれるかである。そういう意味でもこの映画は文句なく夢の世界へと誘い込ませてくれる。映画って良いなあ!そう思わせてくれたこの映画に関わった関係者全員にありがとう!と言いたくなりました。 [映画館(吹替)] 10点(2010-08-22 11:06:08)(良:9票) 《改行有》

549.  インスタント沼 《ネタバレ》 何だろう?この不思議な面白さはどこから来るのだろう?「転々」と同じ監督による相変わらずなストーリーの面白さよりも変な人間ばかりの変な人達による変な行動やら変な生き物やら変なセットに変な小道具など色んな意味での変な面白さこそこの三木聡監督作品の特徴なのかもしれないが、ここで描かれている世界は単なる変人だけの話ではない面白さがある。この映画は主人公ハナメの魅力、麻生久美子を主役に持ってきたことが一番の要因である。自分に見えるものだけを信じ、見えないものは信じない。そんなハナメが竜の存在を信じ、かつて好きだったあまや君の後頭部を見て、あっ!河童だ!一言言う。物事、疑ってばかりいるよりも信じて生きることの方がどれだけ楽しいことか!この映画は教えてくれている。最後のハナメのあの気持ちの良さそうな顔付き、麻生久美子の魅力でここまで楽しい映画になっていることだけは間違いない。人間、泣いてる時間よりも笑ってる時間のが圧倒的に多い。この台詞がこの映画の良さのような気がするし、まあ、とにかくこの映画は予想以上に奥が深い。最後にもう少し!水道の蛇口をひねって走る麻生久美子、インスタント沼を作ろうとする麻生久美子、色んな麻生久美子の面白さと可愛さ、コメディエンヌぶり、最近の邦画に欠けている笑いを魅力的に表現出来る数少ない女優として貴重な存在である。間違ってもつまらない映画になど出て欲しくない。[DVD(邦画)] 8点(2010-08-21 07:23:40)(良:2票)

550.  国士無双(1986) 伊丹万作監督によるオリジナル作品は未見の上で言わせてもらうと、話そのものは面白いが映画としての面白さはさほど伝わってこないのは、これは脚本に問題があるようにも感じられるし、あの音楽も何だか時代劇とは全く合ってない。浮いている。原田三枝子とフランキー堺の演技に関しては素晴らしい。それなのに作品そのものはしっくりこない。テンポが悪い。本当なら5点が良い所かもしれないが、6点にしたのはフランキー堺と笠智衆というまるで昔の邦画ファンにとっては夢のような共演を観れたからである。それも時代劇で観れたというのは後にも先にもこれが最初で最後である。確かこの二人が共演している映画となると「世界大戦争」という邦画史に残る大傑作があるが、とてもじゃないけど遠く及ばない出来栄え!まあ、はっきり言って私のような余程のフランキー堺ファンであり、笠智衆ファンでもない限りは人にはお薦めしようて気持ちにはなれない。しつこいようだけどフランキー堺と笠智衆の共演あればこその点数である。最後にあの大傑作「無法松の一生」の脚本家でもある伊丹万作自身が監督したオリジナルの方を見たいし、見たくなる。[DVD(邦画)] 6点(2010-08-19 22:22:06)

551.  網走番外地 荒野の対決 タイトルに「荒野」とあるように今回は西部劇的な雰囲気が全体を包み込み、任侠映画的な面白さも一応、あるにはあるが何か物足りない。高倉健のかっこ良さは相変わらずだし、それはどの作品の高倉健を見ても言えることなのだが、作品全体のテンポと緊張感やらがいま一つなために、折角の面白そうな題材も生かし切れていない感じがする。つまらなくはないし、それなりに楽しめる。でも、やはり物足りない。[DVD(邦画)] 6点(2010-08-16 22:11:11)

552.  仁義なき戦い 《ネタバレ》 役者の力量、エネルギー、熱い感情等、全て昨今の日本映画にはないものを感じることができる。あの時代だからこそ撮れた映画であって、この顔ぶれだから成り立つ映画でもある。菅原文太のラストの台詞がこの映画を物語っていると言ってもいいぐらい痺れる。山守さん、まだ弾が残っとるがよ。この台詞を真似したい。使いたい。まだやるべき仕事があるのに帰ろうとする先輩に、〇〇さん、まだ仕事は残っとるがよ。と言ってやりたくなることが時々ある。タイトルに偽り無し!正に仁義なき戦いである。ドキュメンタリータッチでのヤクザの戦い、これを観てヤクザに憧れを持つなんてのは間違いであるが故に、ヤクザ社会の恐さ、人としての仁義、更に広島=ヤクザの街、という誤解を招いてしまいそうな作品でもある。[DVD(邦画)] 7点(2010-08-15 22:43:18)(良:1票)

553.  クレオパトラ(1963) いやあ~長かった。休日の朝から観るには長過ぎるし、ハラハラドキドキのスペクタルものを期待しずきたのか?それともハリウッドの歴史に間違いなく名前を残す美女、←ここだけは絶対に譲れない。美女と言えばこの女優なくして語れない。エリサベス・テイラーのクレオパトラぶり、イメージにぴったしなその美貌、何度も眠くなりかけている所で最後まで眠らずに見れたのはエリサベス・テイラーあればこそである。話としてのワクワク感、面白さという意味でもそれほど感じられない。それでもエリサベス・テイラーを見るという意味では見て損はない。見て良かったと言える。クレオパトラ=エリザベス・テイラー!これを見てしまえば、他のクレオパトラものは観るのをよそう!なんて気分になってしまうほどエリサベス・テイラーの美しさで3時間を超える長さを観ることが出来た。男たる者、やはり美しい女にはついつい見惚れてしまう者であるということが解った映画でもある。[DVD(字幕)] 6点(2010-08-14 12:45:46)

554.  柳生一族の陰謀 《ネタバレ》 深作欣二監督作品について私は苦手意識がある。それでもこの映画を見ようと思った理由はイチにもニにも東映時代劇のオールスター勢揃い、魅力的なキャスティングに惹かれたからである。昨今の時代劇では絶対に見る事の出来ない本物の映画スターたちによるこれぞ映画、はっきり言って今の全く面白くもないキャステングにも全く魅力を感じない。ただカツラを被って刀を振り回しているだけの今の時代劇なんかとは全く違う凄さ、面白さ、作品全体に常に殺気が漲っていてとにかく面白い。主演の萬屋錦之助の圧倒的な貫禄、ただいるだけで絵になるその存在感、それは三船敏郎にしても同じである。萬屋錦之助と三船敏郎のツーショットなんて考えるだけでもワクワクする。更に千葉真一、松方弘樹、西郷輝彦、原田芳雄、その他にも東映ヤクザ映画のキャスト、成田三樹夫、金子信雄まで、挙げたらキリが無いほどのスターによる共演、誰一人として眼を離せないワクワク感、緊張感、女優陣も豪華、中でも大原麗子の美しさ、可愛さは輝る。日本は良い俳優が男優、女優とこの頃はとにかく揃っていた。ラストの萬屋錦之助の「これは夢じゃ~!」というあの叫び声はまるでこの映画そのもののようである。こんなに凄いキャストを揃えたことが夢のようだと言わんばかりである。この映画に出ている人達で今はもう亡くなってしまってる人が何人もいるけど、もうこんな贅沢なキャストの時代劇は作れない。二度と観れないと思う。[DVD(邦画)] 9点(2010-08-13 12:26:46)(良:1票)

555.  ビバ!マリア 映画が始まって直ぐにルイ・マル監督が戦争を経験している事が解る場面が出てくる。これもまたルイ・マル監督による自伝的作品なのかな?という感じがしばらくするとコメディ映画に変わって行く。主演の二人の女優、ブリジッド・バルドーとジャンヌ・モローというフランスを代表する女優によるドタバタした展開、スピード感たっぷりな展開の速さ、またまた西部劇としての要素とが入り混じって、色々なものを描いているが、全体的にドタバタ感があまり良い風に描かれていない気がして、そういう意味では何か物足りない。コメディにしたいのか?西部劇にしたいのか?ラブコメにしたいのか?どれもこれもいま一つである。主演の女優の面白さで何とか見られる映画にもなっているし、つまらなくもない。普通に面白い程度でルイ・マル監督作品の中では普通の感じがする。5点にしようかとも思うけど、泥だらけになって、暴れまくり、銃まで放つブリジッド・バルドーが魅力的であり、彼女の演技と面白さに1点プラスしての6点!ジャンヌ・モローに関してはコメディはあまり似合わない気がする。[ビデオ(字幕)] 6点(2010-08-12 17:33:18)(良:1票)

556.  人間魚雷回天 《ネタバレ》 映画の前半で木村功の玉井少尉が叫ぶ、声に出して言う「死ぬのは怖くないのか?」「俺は怖い」というあの場面、戦地で亡くなった被害者の写真をバックにして本心を語る所などは人間の本音の部分、思っていることの全てをぶちまけている。誰だって戦争になんて行きたくもないし、戦争なんて無ければ良いのにと思っていても声には出して言えないのがこの当時の状況であるように感じるし、それは玉井少尉だけでなく、他の人間も皆、同じである。宇津井健の村瀬少尉が亡くなったと思われていたのに、生きて帰ってきたと知った時の仲間の姿には彼ら全員の思いが伝わったからこそ生きてこれたと思えるぐらい仲間への意識、それが戦争という中で生まれる人間としての優しさなのではないだろうか?加藤嘉と岡田英二の二人の会話の中での岡田英二の「戦争は人間が始めたものであり、終わらせるのも人間である」というような台詞がこの映画を通して松林宗恵監督が最も言いたかった部分であるように私には思えた。この岡田英二の言葉こそ時代に関係なく、世界中の人々へと聞かせてやるべきであるように思うし、また、戦争というこのあってはならない中で恋人との悲しき別れと再会のどちらも経験し、だからこそ「俺は死にたくない。戦争は怖い。」と訴える玉井少尉(木村功)の言葉の重みがひしひしと伝わってくる。この映画は戦争映画だけど、恋愛映画でもある。色んな意味で人間の本音、仲間意識、その他人生に対する悲しみもあれば喜びもあるし、だからこそ人は人として大きくなれるのだというそういう力強いメッセージを感じさせられる映画であるし、松林宗恵監督自身が戦争を経験しているからこそここまで描ける作品である。日本人ならいや、世界中の人に一度は見て欲しい映画でもある。[DVD(邦画)] 9点(2010-08-12 08:44:49)

557.  ごろつき(1968) 《ネタバレ》 何と高倉健こと、健さんがキックボクサーとしてリングの上に上がる。試合をする。勿論、勝つ。それだけならスポコンものだけど、そうはならない。何しろ監督はマキノ雅弘監督であるからして、単なるスポコン映画で終えるはずがない。この映画では高倉健と菅原文太の東映映画を代表するスター二人が共演、しかも、どちらも主人公の如く、描く。マキノ映画的なお決まりの展開の中、二人が何と流しでの音楽を歌う場面が用意されていて、これはマキノ映画ファン、いやいや、マキノ映画ファンだけでなく、東映ファンへのご褒美なのか?菅原文太がギター片手に演奏する。それに乗って歌う健さんの「網走番外地」と「昭和残侠伝」の「唐獅子牡丹」といったこれはどう考えてもマキノ映画=高倉健映画であることを意識しているとしか思えないし、正直、B級映画的な感じだけど、そんなことはもうどうだって良いとしか思えなくなるのである。高倉健と菅原文太が共演していることの方が大きい。ところでこの頃のヤクザ映画はそこに人情やら義理などが交じり合い、良い意味で後の単なる暴力的なヤクザものとは一味も二味も違う魅力がどの作品にも感じられる。これまた如何にもマキノ雅弘監督的な映画です。[DVD(邦画)] 7点(2010-08-09 21:00:07)(良:1票)

558.  侠客列伝 《ネタバレ》 マキノ映画に任侠、そして、高倉健に鶴田浩二と若山富三郎、更には藤純子、もうある意味、これぞマキノ!マキノ映画としての正にオールスター映画的な作品である。更に「忠臣蔵」を思わせるような展開の中で相変わらず男と男の義理、人情を大切にする男の世界をマキノ雅弘監督は熱く描いていると同時に待つ女の悲しさも描く。任侠ものとしての形を崩さずに男と女のメロドラマとしても描く所など如何にもマキノ映画て感じです。高倉健は文句なしにかっこ良いとして、鶴田浩二と若山富三郎の二人の悲壮感みたいなものが強く感じられる作品になっている。最後の殴り込みのシーンは相変わらず凄さを感じさせるし、色んな意味で手堅い。その手堅さにマンネリを覚えるものの、それは贅沢な注文かもしれない。鶴田浩二の死なせ方や若山富三郎の死に方にも不満も残る。不満も残るけど、それでもマキノ映画らしい映画としての面白さ、それはちょっした所で、例えば長門裕之の藤純子演じる芸者への想いを歌う所の「惚れて~♪惚れていていて~惚れられていて♪」を見せる辺りの演出などは同じマキノ雅弘監督の「次郎長三国志」シリーズでの石松と投げ節のお仲さんを連想させられるし、マキノ映画ファンへのサービスみたいなものが感じられて微笑ましく、微笑ましいと言えば若山富三郎の登場シーンがまるで勝新「座頭市」みたいで面白い。[DVD(邦画)] 7点(2010-08-08 14:11:19)

559.  死に花 《ネタバレ》 凄まじき老人達のパワーに見ていてようし、俺も頑張るぞ!人間、どんなに辛いことがあっても生きていなけりゃ楽しいことも嬉しいことも喜びも全て味わうことなんて出来ないんだ!青島幸男の「生きていて良かった。長生きすれば良いことがあるんだ」という台詞に全てが凝縮されているような気がする。皆で計画を立てた十七億三千万というとんでもない大金を奪うという目的の中で倒れ、死にそうになっても老人だらけの中で一人、若者として計画に参加することとなった少女、星野真理演じる和子とのキスシーンも生きているからこそ、こうして長く生きてきたからこそ味わえる楽しさであったりする訳で、長生きは良いことだというものがあの二人のキスシーンから感じられた。この映画は皆が泥だらけになって、例えビルが壊れ、崩れかけようが、死にそうになるほど苦労しようが、全員が同じ目的に向って突き進むことの素晴らしさを教えてくれている映画という意味でも映画としての存在価値は高い。存在という事に眼を向ければほんの少しの登場でありながらも最後まで存在感の大きさを見せてくれている森繁久彌の凄さ、存在そのものが正しく映画スターである。映画の中で演じていた99歳という年齢よりも実際は若くして亡くなってしまったことが何とも心が痛む。日本映画界を長く支えてきたこの偉大なる名優の遺作であるが、遺作という意味では青島幸男も藤岡琢也もこれが遺作となってしまった。その他の俳優陣の中では何と言っても長門勇が良い。舞台は東京なのに東京の川で桃を獲ろうなんて考えてる。岡山県出身の俳優らしくここでも桃に拘る姿が可笑しくて、また哀愁めいたものを感じさせる。岡山=桃で長門勇と言うと他にも「男はつらいよ口笛を吹く寅次郎」でも存在感ある演技が印象的だし、岡山と言えばそうそう、朝の連続テレビ小説「あぐり」を想像させる松原千恵子もいたり、そんな松原千恵子が皆で盗んだ大金をどうするか?の使い道を語る場面、その後の山崎努の一言「これからもう一花、咲かせるんだぜ」という台詞が正に「死に花」死ぬ前にもう一花、咲かせよう」というタイトルの如く映画て気がして、とにかくこの映画は人生においての色んなものが詰まっている。傑作とかそういう映画というよりも愛しくなるようなそんな映画です。[DVD(邦画)] 8点(2010-08-02 21:05:42)(良:1票)

560.  必死剣 鳥刺し 《ネタバレ》 久しぶりに重厚で格調高い本格時代劇を観た気がする。冒頭の歌舞伎を思わせるシーンからして、何やらテレビとは違う。映画的な雰囲気が十分に感じられ、主演の豊川悦司と敵対する吉川晃司も違和感こそあるものの、そこは平山秀幸監督による演出、演技指導によってか難なくこなしているようでその違和感も見終わる頃にはどうでもよく感じてしまった。藤沢周平原作の時代劇に出てくる女性はどれもこれも待つ女としての美しさ、可愛さに満ちている。ここでの待つ女は池脇千鶴が演じているが自分が愛している男が命を削っての壮絶な戦いに出向いて、最後は壮絶なる死を遂げる姿を知らないまま、赤ん坊を抱きながら必ず自分を迎えに来てくれるものだと信じて待っているその姿が何とも悲しい。タイトルにもある「必死剣 鳥刺し」についてもあの壮絶な戦いの中で死んで行く男としての人生の結末の儚さ、最後の最後で自分を陥れようとしていた男、その代表格である岸部一徳演じる津田を見事なまでに斬って見せる兼見三左エ門の執念は同じ男として見習うべきものがある。物事は最後まで諦めてはならぬということをこの映画の主人公の姿を見ているとそう思えてならない。それにしてもラストの戦いの場面の壮絶さ、何もあそこまで血を大げさに見せるほどやらんでもいいのに。平山秀幸監督、間違いなく黒澤明監督の「椿三十郎」の影響を受けているだろう!あれは白黒だから良いのに、カラーであこそまでやられると流石にちょっとやりすぎだと言いたくもなるし、そういう意味での不満などもあっての7点てことですが、本格派の大人の時代劇としては久しぶりに観ることが出来て良かったと思います。[映画館(邦画)] 7点(2010-08-01 21:56:43)

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