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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2258
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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541.  本能寺ホテル 《ネタバレ》 今やカワイイ天然キャラをやらせたら右に出る者なし。流石、綾瀬はるか。彼女の魅力で無理筋なファンタジーや、理想主義で説教じみたテーマも、何となく納得させられてしまう仕掛け。ほんわかしてしまうんですね。凄い才能だと思います。そして何より素晴らしかったのは、ボディライン際立つ白ニット!トップとアンダーの差は、一体いくらあるのかと。たすき掛けポシェットの強調感たるや最早悪魔的かと。『おっぱいバレー』より、余程おっぱい祭りでありました。綾瀬はるかが遂に本気を出した本作を、目隠シストは有無を言わさず支持します!(師走に何言ってんだか)[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-12-30 00:55:00)

542.  DRIVE 《ネタバレ》 2017年の時点で観ると、まず驚くのがキャストの豪華さ。松重豊、ピエール瀧、津田寛治、松雪泰子ら人気と実力を兼ねそろえた味ある俳優がチョイ役で色を添える贅沢ぶり。まあ15年も前の作品ですから今とはネームバリューが違いますけれども。ホント、どのキャラクターも濃いめの味つけで自分好みでした。趣としては、『世にも奇妙な物語』風のファンタジックな仕上がり。テーマは人の縁。マヌケな銀行強盗たちと生真面目主人公の偶然の出会いが化学変化を引き起こし、各人の人生が好転していく様は観ていて気持ちの良いものでした。因果応報の原則が効いているのかいないのか微妙なところですが、強盗たちは皆その後お縄になったと考えるのが自然なのでしょうね。[DVD(邦画)] 7点(2017-12-25 19:50:57)

543.  吉田類の「今宵、ほろ酔い酒場で」 《ネタバレ》 ほろ酔いではございません。ほぼ泥酔しております。[DVD(邦画)] 5点(2017-12-20 18:36:22)

544.  CUTIE HONEY TEARS 《ネタバレ》 本作はそもそも『キューティーハニー』を創りたかったのか、あるいは主演女優ありきで企画されたのか、気になるところです。というのも、ハニー=西内がどうにも府に落ちないから。強くて、可愛くて、ちょっぴりエッチな無敵のヒロイン。いわばアクション系小悪魔。確かに ルックスだけなら問題ありません。充分小悪魔です(あるいは悪魔かもしれません)。それくらいカワイイと。しかし、もうひとつの重要な要素、アクションの方はどうでしょう。二の腕付け根のプニプニ感を見る限り期待薄。案の定、格闘シーンに見るべき部分はありませんでした(ビンタは得意と聞きましたが嘘)。そこで考えられるのが、冒頭の説。西内主演ありきでキューティーハニーが選定されたのであれば、何となく意図が理解できるのです。西内の本業は何でしょう。モデル?歌手?タレントさん?演技経験の少なさは、感情希薄なアンドロイドという設定を免罪符にし、バトルシーンは、カットやエフェクト等演出でカバーすると。あとは、西内の美貌で言いくるめればok。勿論これでは正当な『キューティーハニー』にはならないので、SFテイストを効かせてタイトルを英語に変えたのではないかと推測します。オリジナル脚本で勝負出来ない(させてもらえない)邦画の現状を垣間見た気がします。[DVD(邦画)] 4点(2017-12-15 20:53:42)

545.  映画かいけつゾロリ ZZ(ダブルゼット)のひみつ 《ネタバレ》 今日は、小2と小6の娘を連れて劇場鑑賞。上の娘の評価はイマイチでしたが、下の娘はいたく気に入った様子。まあ、そうでしょう。原作児童書のメインターゲットは、小学低学年~就学未満児。そういう意味では、手堅くターゲットを狙い撃ち出来た仕上がりであったと思います(劇場内のお子さま客の反応も上々でした)。物語は『バックトゥザフューチャー』を下敷きに『シン・ゴジラ』もオマージュ。名作の骨組みを利用しているワケですから見応えは充分。一緒に来た親御さんも退屈しないで済むと思われます。さて、私の目的は勿論声優初挑戦のももクロのリーダー・百田夏菜子さん。既にナレーションのお仕事は経験済みですし、女優としてのキャリアも順調に積んでいる現在、本格アニメ声優も心配ないとは思っておりましたが、堅実な仕事ぶりに安心しました。夏菜子さんの声質は、声優向きで間違いありません。今後も声のお仕事を続けていただきたいものです。それにしても、今の夏菜子さん(ももクロ全員ですが)の成長は凄まじいばかり。歌も演技も飛躍的に伸びました。努力の証。4年前の『天使とジャンプ』の頃と比べると演技面ではまるで別人です。返す返すも本格的に女優に挑戦した『幕が上がる』が、彼女らにとってターニングポイントであったことがよく分かります(夏菜子さんについては朝ドラ『べっぴんさん』で得た経験も大きかったでしょう)。個人的には、現地参戦がかなった青春ツアーの富山で披露された”替え歌『瀬戸の花嫁』完全版”の確認が出来てニヤニヤ。エンディングの歌も何気に良曲で嬉しいかぎりです。[映画館(邦画)] 7点(2017-12-10 15:29:18)

546.  ジャスティス・リーグ(2017) 《ネタバレ》 映画の日に劇場で映画を観ないワケにはいかないと本作を鑑賞(スミマセン。つく必要のない嘘をつきました。たまたまです)。物語の背景は知りません。関連作品では『マン・オブ・スティール』を観たくらい(後から調べて関連を知りました。もち偶然です)。でも支障はありませんでした。何故ならストーリーはオマケみたいなものだから。”皆で協力して敵を倒しましょう”という目的さえ理解していればOK。『プリキュアオールスターズ』や『仮面ライダー・戦隊もの大集合』と同じお祭り映画との認識です。(注:ただし『バットマンvsスーパーマン』は観ておいた方がいいかも知れません。本作の前日譚にあたりますので、BvSの結末がネタバレしています。)本作のメインディッシュは、バトルアクション。その観点で充分な満足度を得たなと。スピード感、重量感、戦闘の視認性、破壊のカタルシス、どれも標準以上。足りないのは、”痛み”くらいでしょうか(キャラの能力にばらつきがあるため、その攻撃でどの程度のダメージを受けたのか?が解りにくいです)。劇場の大画面と重低音で体感するタイプのアトラクション映画でした。『2012』とか『インディペンデンス・デイ』と同様のディザスター映画の側面もあります。それにしても、ダイアナちゃんが魅力的なこと。知的な大人セクシー。最強で最高です。後れ馳せながら、『ワンダーウーマン』も観ることにしますね。(以下余談)スーパーマンが横綱級としたら、ワンダーウーマン、アクアマンが関脇、サイボーグやフラッシュが十両ってとこでしょうか。バットマンは、序二段?谷町?パワーバランスが取れているような、取れていないような。このアンバランスの妙が、本シリーズの魅力かもしれません。[映画館(字幕)] 7点(2017-12-05 00:24:10)

547.  ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち 《ネタバレ》 安全安心のループ人生は、未来に対する夢と希望を放棄して得たもの。不老不死、何人からも脅かされない人生は、確かに魅力的ではあります。世間の酸いも甘いも知り尽くした大人(一般的には親。本作の場合は守護者)からすれば、“見えないモンスター=世間の迫害”から愛する子供たちを守る事に大義はあるでしょう。しかしその一方、その選択が本当に子どもたちにとって最善と言い切れるのか?という葛藤も、ミス・ペレグリンの何処となく不機嫌な態度から観てとれるような。少なくとも、奇妙な子供たちの親は皆、ループ人生を選ばなかったに違いないのですから。そんな囚われの天国(永遠のモラトリアム)にやってきたのは、透明なモンスターを見る能力を持った少年。そう、彼の長所は単に“見える”だけです。モンスターと戦う力は持ち合わせていません。ここがポイント。彼は“勇気”の象徴でした。実際に戦って勝てるかどうかは別問題。それでもなお、戦おうとする心が勇気です。戦う能力はあっても、戦う勇気を持たぬ子供たち。戦う勇気があっても、戦う術を持たぬ少年。この出会いに意味が無いはずがありません。果たして彼らは、力を合わせて危機を退けました。勇気を知った子供たちが次に戦う相手は一体何でしょうか。前の“勇気”はチャンスを逃しましたが、今回の“勇気”はどうやら待ち合わせに間に合った様子。1人で戦えぬのなら2人で戦えばいい。捨てたはずの夢と希望が、今また手の届くところにある幸運を、彼らは知らねばなりません。いや、その気になれば何時だって、誰だって。キスそして船出。映画的に極めて正しいエンディングには、子供たちの輝ける未来が詰まっています。[CS・衛星(吹替)] 9点(2017-11-30 19:42:11)

548.  ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う! 《ネタバレ》 頭のテッペンから尾っぽの先まで“ザ・エドガーライト”印のサスペンス風味コメディ。『ショーン・オブ・ザ・デッド』と『ホット・ファズ』と『宇宙人ポール』を足して3で割ったようなと言えば、ファンなら容易にご理解いただけると思います。ある意味『男はつらいよ』クラスの安定感さえ漂う定番の味。ただ、かの作品との大きな違いは、作品ごとにキャラクター造形が全く違うこと。今回のサプライズは、ニック・フロストの常識人設定。あのグータラダメ人間が弁護士先生とは。でも完璧にこなしてしまう辺り、役者としての技量の高さが窺えます。“酔っ払いには何を言っても無駄”という全世界の共通認識が、宇宙人相手にも通用した結末は実に爽快でしたが、それだけに猛烈にネタバレ(?)している邦題(副題)は何とかならなかったのでしょうか。いや、むしろ世界救ってないじゃんてツッコミ待ちのボケなんですかね。[DVD(字幕)] 8点(2017-11-25 22:21:00)

549.  恋するマドリ 《ネタバレ》 「丁寧に~慎重に~モノを壊すのはリングの上だけ~」こんな掛け声の引っ越し屋はイヤだなと苦笑いで観始めた映画は、驚くほど典型的な王道ラブコメでした。それも主演“新垣結衣”が魅力的に映るよう最大限に配慮されているのが特徴です。空港突破の件など“ガッキーが両脇を抱えられながら連れ去られる(キュートで可笑しい)画”が欲しかっただけの無理筋な脚本。ラブコメに似つかわしくない性格俳優を新垣の相手役に選定したのも同じ理由でしょう。そういう意味では、間違いなくガッキーは可愛かったので、この映画は大成功と判断します。ただ個人的には、ラブコメはベタならベタなほど好みなので、例えば柴咲コウみたいな“ザ・美人タイプ”、竹野内豊のような“正統派男前”そして瀧や中西学ではなく本職のコメディリリーフを使った、キャスティングの方も王道のラブコメを希望する次第です。[DVD(邦画)] 5点(2017-11-20 19:25:59)(良:1票)

550.  IT イット “それ”が見えたら、終わり。 《ネタバレ》 ホラーの看板を掛けながらにして、その実売るのは青春ドラマ。恐頭青肉。普通なら誉められた商売手法ではありませんが、 極上のジュブナイル映画を見せられては文句など出るはずもありません。それにしても、邦題の悪質なこと(笑)。映画ほど予習不要な娯楽は無いですね。個人的には嬉しいサプライズでありましたが。まず素晴らしかったのが人物造形。典型的なキャラクターの例示は、あなたもこの中のひとりですよの意。みんな愛すべき“私たち”です。ミステリーとしての手際もなかなかのもの。次々と提示される“ピエロが見える理由”。複数の仮説を観客から検証してもらう仕立てです。廃墟でメガネくんの失踪チラシが出てきたときには震えました。このような絶妙なタイミングでのフェイントやフェイクが、謎解き要素を終盤まで持続させてた所以。見事な手際でした。さて、メインとも言うべきピエロはどうでしょうか。ジェイソンやレザーマスクのように表情を見せない&喋らない派が主流の殺人鬼業界にあって、彼のようなスタイルは異色です(ゆるキャラ界のふなっしー的存在でしょうか)。はっきり言って、怖くないのです。特に大人視点だと子供騙しにしかみえません。そこに意味がありました。ピエロは、子どもが大人になるために乗り越えなければならない壁。それを恐怖の対象に据えたと。このアイデアが秀逸でした。早く大人になりたいと背伸びしつつも、行動はガキそのもの。ホント思春期の子供は、自身がピエロに相違ありません。大人の階段を昇る子供が戦う相手は、勿論自分自身でしょう。それに大人になるのは、確かに怖いことですから。守られる立場から、守る立場へ。自分自身を守ることが最初の一歩。そういう意味では、子どもなのに全然守られていない(あるいは過度に守られて腐る寸前な)“毒親持ち”が複数人いたのはショックでした。恐怖に立ち向かう勇気の源を、そもそも持たせてもらってないなんて酷い話です。それでも負け犬連合には、幸運にも仲間がいました。一人で駄目なら、皆で戦えばいい。私自身そういうことが出来るタイプではなかったので、彼らが羨ましく思えました(ピエロに立ち向かう姿は、まるでノロイと戦うガンバとその仲間たち)。ベバリーが言うように、戦った記憶さえ無くしてしまうのが大人になった証拠なのでしょう。それは多分当たり前のことであり、だけど少し寂しいこと。だからこそ大人は、自身の記憶の欠片を呼び起こして胸を熱くするのだと思います。劇場には多くの若者の姿がありましたが、この映画のメインターゲットは彼らではありません。そう、この映画を観て、大いに笑って、感傷に浸って、大人になった自分自身を誉めてあげて欲しいのは、かつて子供だった皆さんです。[映画館(字幕)] 9点(2017-11-15 00:27:03)

551.  ジグソウ:ソウ・レガシー 《ネタバレ》 “レガシー”は的を射た邦題。一作目の偉大なる遺産『良脚本』をトレースしているのですから。そういう意味では、出来が良くて当たり前です。反面オリジナリティに乏しいとも言えますが、シリーズ脱落組としては久々に見応えを感じたのでこの選択は歓迎いたしましょう。ゲームは最早アトラクションの域ですね。ジグソウランド。一体製作するのに幾ら掛かるんだとツッコミたくなる凝った殺人装置は、素晴らしく悪趣味かつアイデア豊富。努力賞ものでしょう。心と体に響くグロテスクな描写も容赦無しで、まさに『ソウ』シリーズ正当の系譜の作品でありました。あまりに都合よくジグソウ先生の仕掛けに引っかかる展開や、CIAも真っ青のターゲット調査能力は“お約束”以外の何物でもありませんが、エンタメホラーの様式美と考えれば腹も立ちません。ただし、ジグソウ先生の人生哲学の講義には心底辟易としました。独りよがりなお説教を聞くために、お金(劇場鑑賞料)を払いたくないなと。イデオロギー無し、脚本の出来とゲームのアイデアで勝負する続編ならばいいですが、ソウじゃないなら、モウいいです。[映画館(字幕)] 6点(2017-11-15 00:12:03)

552.  土竜の唄 香港狂騒曲 特濃エンタメバカ一代こと(失礼)三池監督の面目躍如とでも言いたい、期待どおりの続編。お下劣、遣り過ぎ、悪ふざけ。徹底しているので気持ちがいいです。とはいえ、最大にして唯一の見所は、豪華俳優陣のノリノリの演技。生田の顔芸、瑛太の狂気、そしていつもの堤節。どれも楽しかったです。もちろん少ない出番ながらも土竜3兄弟は安定の旨味。対して女優陣は全体的に大人しめの印象でしょうか。刺激過多、インパクト優先のコッテリ映画ながら、2週間もすれば、内容などすっかり忘れる去る自信があります。それもまた“らしい”かなと。[DVD(邦画)] 6点(2017-11-10 00:51:10)

553.  哭声/コクソン 《ネタバレ》 韓国の男優さんは、顔が素晴らしいです。実に味わい深い、そして親しみ易い顔。主演はまるで上島竜平ですし、TKOの木本に、寺門ジモンもいましたかね(肥後がいればダチョウ倶楽部完成でした)。そんな顔名人の中にあって、抜群の存在感を放っていたのが、我らが國村隼。ザ・悪人面の中に覗く微かな茶目っ気。このスパイスがキャラクターにふり幅を持たせています。悪か、はたまた善か。まさに本作の役柄にうってつけ。怪演お見事でした。さて、本題に入りましょう。物語のテーマは「誰の言い分を信じるか」。街の噂話VSリアリストの神父の言葉。オカルトVSサイエンス(幻覚キノコ説)。そして白い服の女VS祈祷師。一度確定した事実を覆した上での再確定は、強力な信憑性を放ちます。ラスト、主人公の判断ミスは責められないでしょう。それに正しい判断をしていたとしても、追加で助かったのはおそらく主人公のみ。家族を失う結末は変わりません。となると、どこで判断を誤ったのでしょうか。そう、祈祷師になど頼らなければ良かったということ。大切なのは真実の追及ではなく、信念を持つことでした。それを警察官に求めることも、家族を守りたい父親に望むのも酷だと思いますが。劇中二度にわたる夢オチ、さらには「幻覚キノコ」の存在もあり、事象の虚実を見極めるのは非常に困難なつくり。目の前で起きているコトを額面通り受け取るワケにはいきません。私の解釈は、全てが祈祷師(偽之内豊風)の仕組んだ罠。山奥の日本人(國村)はターゲットを惑わす“餌”であり、共犯者(同じ祈祷師仲間=黒魔術師)。悪魔ではなかったと考えます(つまり車に撥ねられた時点で死んでいる)。本物の悪魔なら村人に襲撃されて逃げる必要はないでしょうし、最終盤で神父見習いが彼の居場所を知る術など無いからです。日本人としては不愉快な設定ではありますが、オカルトサスペンスとしての質は高いと思います。[DVD(吹替)] 8点(2017-11-05 10:29:05)

554.  口裂け女VSカシマさん<OV> 《ネタバレ》 一応最後に種明かし(らしきもの)があるものの、それをもって、腑に落ちるというコトもありませんし、脚本家が仕事をしたとも思いません。延々と代わり映えのしない鬼ごっこを“見させられた”事実は消えません。大変失礼な言い方かも知れませんが、時間潰し目的ならば、もっと有益な方法をオススメします。『貞子vs伽椰子』が武藤vs高田級のドリームマッチとするならば、本作はさしずめ大仁田vs剛竜馬。鉄板で泥仕合です。[DVD(邦画)] 2点(2017-10-30 19:46:27)

555.  傷だらけの悪魔 《ネタバレ》 イジメの加害者が、転校先でかつての被害者に復讐されるお話。と書くと、“ざまあみろ”な、スッキリ系を想像するかもしれませんが、そうではありません。結構主人公に同情してしまう仕立て。というのは、主人公の悪行の説明が不十分だからです(ポップな音楽に乗せてごく一部を切り取り提示)。確かに彼女も悪いことをしたけれど、そこまでやられなくても、と思ってしまうのです。これは、恐らく確信的なミスリード。直接、間接、当事者から。聞いたコト、見たコト、体験したコト。そして受け手の人生観、人生経験、想像力、感受性。個々人で“彼女の罪の重さ”に対する受け取り方は大きく違うでしょう。裁かれるのは罪人でありながら、実は裁く側も自身の値打ちが量られているワケです。代理復讐という名の免罪符に飛び付く者、達観したつもりの傍観者、自身の良心に操られる者。見事に、様々なタイプの人間性が垣間見えました。なかなか興味深いです。主人公の反撃は、逆ギレ以外の何物でもありませんが、自身の裁量で現状を打破した点は評価してもいい気がします。彼女の母親がいう“イワシ人間になるな”は、理想であり、個人的には共感できる考え方ですが、全員がシャチやサメになれるものでもありません。イワシも一つの生き方。私が願うのは、色んなタイプの人間が生きることを許される社会です。甘いですかね。デフォルメの効いた演出は(ややハイセンスアピールが強い気もしますが)面白いと思いましたし、若手俳優の皆さんの演技も上々でした。やや甘めで7点 進呈。[DVD(邦画)] 7点(2017-10-25 21:57:09)

556.  エンド・オブ・トンネル 《ネタバレ》 (ネタバレあります。未見の方はご注意ください)『最大の武器は動かない下半身』予告編の煽り文句は、やや“盛っちゃったかな”と。車椅子というハンディキャップがサスペンス性を高める一因にはなっているものの、車椅子ならではの優位性(設定上の必然性)にまでは言及されていなかったと感じます。例えば車椅子生活が故に思いつく仰天アイデア、あるいは容疑者から除外されるロジックなどが欲しかったなと。さて、ここからがネタバレ。結末を一言でいうなら「現金横取りは叶わなかったけれど、代わりに主人公は新たな家族を手に入れました」。一見ハートウォーミングな印象ですが、その実は、“監禁”、“小児性愛”に“悪党全員死亡”(一部は主人公が直接手を下したものアリ!)とハードでシリアスな鬱展開。単純に「めでたし、めでたし」とは言い辛いんですね。サスペンスとして上々な出来だとは思いますが、コメディで調でリメイクしたらもっと面白くなる題材だと思います。[DVD(吹替)] 7点(2017-10-21 00:24:38)

557.  アウトレイジ 最終章 《ネタバレ》 前作が『ビヨンド』なら、常識的にいって本作は『ファイナル』か『フォーエバー』ですよね。何故に『最終章』だったのか。見終えてその謎が解けた気がします。それは監督からのメッセージ。“お前らの想像どおりには行かないよ”ということ。テンション高い「バカヤロー、コノヤロー祭り」を期待していた私としては完全に一本取られた心境です。でもちょっと嬉しいような。多分、正しい商業監督、あるいは職人監督なら、ちゃんと観客のニーズ通りの映画を撮ったでしょう。でも北野監督は、芸人であり、芸術家。同じコトの繰り返しでは満足しなかったものと推測します。前2作を前フリに使っての見事なスカシ。裏切りこそ笑いの神髄。痺れました。雰囲気激変の静かな『アウトレイジ』ではありますが、基本エッセンスは健在でした。会長、花田のエグ過ぎる殺され方。大友&市川のマシンガン襲撃。カタルシスは十分です。シリーズ映画完結作として、ケツの拭き方も見事なもの。ただ、大友が「なんだよ、お前ら信じちゃったのかよ。コレだよコレ」なんて台詞を吐きながら、トマトケチャップを差し出してきたら、拍手喝采したい気分ではありますが(笑)。(以下余談)それにしても役者「北野武」は全くもって大根だと再確認しました。いや正しくは味わい深いので“いぶりがっこ”でしょうか。好きな演技は塩見さん。印象に残ったのは原田泰造さん。あの小物感、テンパリ感はいいなと。大御所・名優・クセモノ揃いの俳優陣の中で、チョイ役ながらちゃんと輝いていたと思います。[映画館(邦画)] 7点(2017-10-13 23:59:12)

558.  人狼ゲーム マッドランド 《ネタバレ》 (重大なネタバレ含みます。大変面白い映画ですので、結末のヒントにつながる知識は何も入れずにご覧になることをお勧めします。なお、レンタルDVDのパッケージには、『人狼シリーズは一話完結となっておりますので、どの巻からご覧頂いてもお楽しみ頂けます』とアナウンスされていますが、シリーズ前5作を鑑賞済みの方が、より楽しめるのは間違いありません。ご留意ください。)  村人絶対不利の条件下における主人公の立ち回り方(生き残り戦略)に注目したいところですが、真の見どころは然にあらず。本作で常に問われていたのは人間性でした。“如何に生き抜くか”が全てと言っていい殺人ゲームの中にみる“どうしたら人として死ねるか”の価値。シリーズを見慣れた人ほど痺れる見事な“裏切り”に、どうぞ震えてください。シリーズ6作中、随一の人間ドラマであり、良脚本でありました。そして本作に限りませんが、若手俳優の皆さんの素晴らしい熱演にも、心から拍手を送りたいと思います。[DVD(吹替)] 9点(2017-10-10 21:20:35)

559.  グリーン・インフェルノ(2013) 《ネタバレ》 伝説のキワモノ映画『食人族』を、『ホステル』『キャビン・フィーバー』のイーライ・ロス監督がアレンジするとこうなるワケですね。なるほど納得です。予想よりずっと“ちゃんとした映画”だったと思います。良くも悪くも注目すべきは“人食シーン”。確かに悪趣味でしたが、グロテスクなシーンを反復するような無粋な真似はしません。初っ端にカマした後は、寸止め又はブラインドで観客の想像力を利用する手慣れた演出。必要以上に画を汚くしないのは好印象でした。流石サスペンス上手の監督さんです。儀式としての人食、あるいは食事としての人食。食われる方はたまったもんじゃありませんが、客観的な立場でみれば、理解はできます。いうなれば、サメや虎に襲われたのと同じこと。生理的な嫌悪感が発生するのは“同じ人間なのに”という思いがあればこそ。つまり同一価値観を有しているという、思い込みの産物です。情に訴えればとか、話せばわかるとか。錯覚なのに。例えばゾンビ。見た目がヒトのかたちをしていても、もはや同種ではないですよね。マリファナでラリった勢いで部族が男を襲ったシーンは、まさにゾンビ映画さながらで、監督の主張が垣間見えた気がします。[DVD(吹替)] 6点(2017-10-05 20:24:33)(良:1票)

560.  黒い暴動 《ネタバレ》 『サイタマノラッパー』テイストの、黒ギャル的パラパラ青春映画。さて、身も蓋もない言い方ですが、そもそも青春ドラマのモチーフとして『パラパラ』はアリだったのでしょうか。自ら楽器を演奏するワケでもなく、魂の叫びを音楽に乗せるワケでもない、NEW盆踊り『パラパラ』。エモーショナルとは対極に位置する無表情パフォーマンス。いくら特訓で「手の形は三角!」と言われましても……。企画の段階では盛り上がるタイプのネタだと思いますが、汗と涙のスポーツ系と比べるとカタルシスは得られ難く、正直“ドラマ化向き”ではなかったと判断します。キャッチコピーは「外野なんて空気」。つまり人生の主語は「自分」ということ。他人の顔色を窺う生き方を否とする価値観には共感出来ますが、自己満足に終始するのも、また違う気がしますが。パラパラ流行に乗って作られた映画ではなく、2016年製作という点には敬意を表します。[DVD(邦画)] 5点(2017-09-30 20:50:15)

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