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プロフィール
コメント数 2395
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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541.  翔んで埼玉 GACKT・伊勢谷友介・京本政樹そして中尾彬と濃い面々が揃っていて、もうそれだけでゲップが出そうです。そのうえ、BLチックな展開ですからねえ。まあ有名なギャグ漫画の映画化ですからあまり突っ込んでも無粋ですが、思ったよりも笑わせていただきました。私的には河を挟んで埼玉勢と千葉勢が“ご当地芸能人バトル”を展開するところがツボでした。千葉勢がYOSHIKIを出してくるとGACKTがたじろぐという自虐ネタなんか最高じゃないですか。群馬の扱いはもう笑っちゃうほど酷かったですが、ほとんど無視の栃木や茨城と較べたらマシですよ。でも、これって関東圏住み以外の人達にはウケるのかな、という疑問はありましたね。関西でも同じようなディスりあいはありますので、それはそれでネタにして一本映画にしたら面白いでしょう。 くだらないけどなんか徹底してない撮り方なのがちょっと不満でしたね。『テルマエ・ロマエ』と同じ監督だから、まあしょうがないってことですね。[CS・衛星(邦画)] 5点(2019-12-31 23:20:30)

542.  80日間世界一周 《ネタバレ》 も~懐かしいですね、有名なこの映画のメインテーマを聞くたびにどうしても『兼高かおる世界の旅』を思い出しちゃうので困ったものです。80日どころか80時間(人工衛星を使えば80分かな)もかからずに地球を一巡りできる現代ですが、観光もせずにひたすら陸路と海路を突き進むだけで80日かかる時代だったんですね。 この映画には、まだハリウッドに余裕があったころの優雅な雰囲気が満ち溢れています。主役にデヴィッド・ニーヴンを引っ張ってこれたことがまず大成功でしょう。彼も「自分が演じたもっとも好きなキャラ」と生前語っていたそうですから。スペインやインド、そして日本など世界各地でロケしているところがまたすごい、とくにインドのロケしたシークエンスは力が入っています。鎌倉大仏でロケした日本シークエンスは明治初年の時代設定なのに男性がみなチョンマゲ姿というところがちょっと微妙ですが、明治の初めなんて髷を切っていない人が多かったそうですから、あまり五月蠅く言わない方が良いでしょう。カメオ出演は本作が元祖だというのは有名ですが、やはり最も鮮烈だったのはフランク・シナトラでしょう。まさかあのピアノ弾きがシナトラだったとは意表突かれました、封切時の劇場ではさぞや観客が湧いたことでしょうね。あとピーター・ローレやジョージ・ラフトも印象に残りましたが、ラフトは後に『カジノロワイヤル』にやはりカメオ出演した時もほぼ同じ演技だったのは笑えます。 時代を感じさせるゆったりした展開の映画ですが、ストレスなく愉しめるので正月休みにのんびりと観るには最適の一本です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-12-30 23:45:26)

543.  虚栄のかがり火 《ネタバレ》 ブライアン・デ・パルマのフィルモグラフィ中で、最大の興行失敗と批評家からの酷評を浴びたのが本作。トム・ウルフの原作は80年代アメリカ文学の代表作と言われているぐらいですから、普通に映画化すれば興行収入はともかくとしてもそれなりの映画に仕上がると思いますけど、観たらこれはボロクソに貶されるのは何となく納得いたしました。 そもそもこの映画は悪名高きプロデューサー・コンビであるグーバー&ピーターズの企画であり、責任の大半は彼らにあったと考えるべきでしょう(製作途中でコロンビアに引き抜かれてデ・パルマがプロデュースを引き継ぐが、事態は余計に悪化するはめに)。このコンビが製作した本作と『ハドソン・ホーク』『ラスト・アクション・ヒーロー』は90年代を代表する底抜け超大作の三羽がらすと呼ばれていますが、そのうち二本にブルース・ウィリスが顔を出しているのはさすがですね(笑)。 原作の登場キャラはみな人間のクズみたいな連中だったのに、トム・ハンクスとブルース・ウィリスが中途半端に善人的な側面を見せてしまうのが大失敗なのは一目瞭然でしょう。これはワーナー側からの要求に従って書き換えられた脚本のせいです。驚くべきはラストの展開で、最初はハンクスとウィリスが法廷で大暴れして滅茶苦茶にするというシュールな結末だったのを、モーガン・フリーマンの説教に替えられたそうです。公開版では冒頭のブルース・ウィリスの長回しがラストシーンに繋がるようになっていますが、拍手している観衆の中に悪玉の登場キャラまで混じったカーテンコールみたいになっているは興ざめもいいところです。ほんと、これではただのイイ話にしかならないじゃないですか。さすがにデ・パルマも納得はいかなかったと思いますけど、これが最終編集権を持っていない場合の悲哀なんでしょうね。映像や美術はデ・パルマらしさがあるので、実に残念です。[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-12-28 23:30:19)

544.  サテリコン 《ネタバレ》 原作であるペトロニウスの『サテュリコン』は大部分が欠落した写本しか後世に伝わっていないので、フェリーニはそこを逆手にとって独特のイマジネーションを投入して世にも不思議な映画に仕立て上げたという感じでしょうか。それでも有名な「トルマニキオの饗宴」のシークエンスだけはきっちり映像化しています。主演の極端なまでに美しい美男子三人と名の通った女優以外はとてもプロとは思えないような異形の男女、そしてフェリーニが大好きなフリークまで登場させてきます。音楽というか挿入される音自体がぶっ飛んでいて、ケチャや弔いの場面では般若心経まで使われています。ここまで来るともうローマ時代の物語とは思えず、むしろフェリーニ映画に付き物のサーカスの世界なのかと感じてしまいます。演劇関係の人たちにはとくに本作は好評みたいですが、正直な感想わたしが今までに観たフェリーニ作品でもっとも難解でした。でも登場人物たちが壁画の中に戻って行くラストだけは、「さすがフェリーニ!」と唸らされました。[ビデオ(字幕)] 6点(2019-12-26 21:03:08)

545.  最後の脱出 《ネタバレ》 “元祖ハリウッドの俳優監督”として知る人ぞ知るコーネル・ワイルド、クリント・イーストウッドやジョン・カサベテスの大先輩にあたるわけです。この時代に俳優が自分の資金をつぎ込んで映画を撮ったわけですから、彼のどの作品にも低予算B級ながらも独特の作家性が見られるのが特徴です。 この映画は、言ってみれば人類滅亡型ロードムービーです。この映画で人類というか地球の環境が死滅に追いやられる原因は、植物を枯らすウィルスと汚染物質による世界的な環境破壊です。1970年という早い時期に環境破壊(この時代の言葉では公害かな)をメインテーマにした映画は、かなり先駆的な視点だったんじゃないかと思います。舞台は英国、全世界で人類を破滅に導く飢饉から逃れるためにロンドンから北部にある兄の農場へと避難の旅をする一家がメインキャストです。この映画のストーリーテリングは、そのシーンの後に起きる出来事を短いカットで頻繁に挿入するカットバックならぬカットフォワードとも言える手法で、この撮り方はコーネル・ワイルドが得意とするところです。主人公の建築家が、単純な正義のリーダーじゃないところも注意すべきところでしょう。演じるナイジェル・ダベンポートは初代ジェームズ・ボンドの候補だったぐらいのマッチョスタイルの俳優で、なぜかアイパッチをつけた海賊の首領みたいなキャラ、とても知的な建築家には見えません。家族を守るためとは言え映画の前半から知人の銃砲店に押し入って銃を強奪するは、道中で見かけたレイプされて瀕死の女性を射殺するはで容赦がありません。言ってみればこの男とその家族は、英国中でさまよっているモラルを捨てた他の難民たちと何ら変わりのない存在で、彼らの行動を突き放したような冷徹な視点で見せてくれます。暴走族一味に妻(コーネル・ワイルドの妻ジーン・ウォレス)と娘もレイプされますが、このシーンもこの時代にしてはかなりエグい描写です。驚くのは同行する難民の女性が出産するシークエンスで、出産シーンの実写をダイレクトに使っているところです(もちろんボカシは入っていますが)。こういう生々しくやり過ぎ感が濃厚な描写を好むのも、ワイルドの作風であります。 草が枯れて家畜が死んでゆくだけで人類が滅亡することになる、映像的には荒野をただ歩き回っているだけといういかにも低予算を逆手に取ったような映画です。ラストも何とか戦いを制して生き残った建築家たちですが、環境汚染という根本が解決されたわけでもなく暗い幕締めでした。とは言え監督の鋭い文明批評だけは伝わってきて、『マッドマックス』なんかにも影響を与えたんじゃないかと思います。[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-12-20 21:04:14)

546.  散歩する霊柩車 《ネタバレ》 監督・佐藤肇、音楽・菊地俊輔、後に『吸血鬼ゴケミドロ』でもタッグを組んだコンビですね。佐藤肇は東映のホラー・ゲテモノ映画担当というイメージだが(もっとも『ゴケミドロ』は松竹が製作)、TVでは『悪魔くん』『特捜最前線』『キイハンター』などの演出を担当しています。主演は西村晃と春川ますみで、同年には今村昌平の『赤い殺意』に本作と同じような役柄で出演しています。そういえばその他の主演者も渥美清をはじめ東映映画では珍しい顔ぶれなのが特色かもしれません。 ストーリーは、タクシー運転手の西村晃とホステスで浮気性の春川ますみの夫婦が、春川が自殺したことにしての浮気相手を恐喝しようとするところから始まります。上手く騙された会社社長から500万円をせしめますが、そこから二人の思惑を超えた泥沼の展開に陥ってしまいます。冒頭の霊柩車を運転する渥美清と助手席に無表情で座る西村晃のタイトル・ロールが凄くインパクトがあります。霊柩車に春川を載せて浮気相手の職場に乗り付けるわけですが、これは右翼に街宣車で攻められるよりもダメージを受けますよね。渥美清は恐喝には関係ないあくまでわき役なんですが、ほとんど無表情でどこか投げやりなセリフ回しの演技が印象的で、彼はほんとに凄い役者だったんだなと実感させていただきました。こうやって書くとすごく面白そうな映画じゃないかと思われるでしょうけど(実際私もそうでした)、中盤から展開がモタモタした挙句に突拍子ない方向に進んでゆくのでがっかりさせられます。ネタバレしすぎるので詳しく語れませんが、多少現実離れしたストーリーは基本ブッラクユーモアなのでOKですが、繰り出されるエピソードにいまいちキレがないのでクダクダ感がどんどん強くなってしまいました。 使われる音楽の雰囲気やラストまでに主要キャラがみんなお陀仏になってしまうところなんかは、さすが『ゴケミドロ』コンビの仕事という感じが濃厚でした。たとえれば、せっかくいい食材が手に入ったのに、料理人の包丁さばきがイマイチだったので美味しくなかったというのが正直な感想です。それこそ今村昌平がメガホンをとったら、傑作になっていたかもしれません。[CS・衛星(邦画)] 5点(2019-12-15 23:20:51)

547.  復活の日 《ネタバレ》 自分は80年代の邦画の質が下落したのは角川映画と、「とりあえず監督は深作欣二」という安易な風潮が映画界に蔓延したことが原因だと思っています。たしかに70年代後半から80年代にかけての深作欣二のフィルモグラフィは、アクション時代劇からSFまでないのは恋愛映画ぐらいのなんでもあり状態、まるで60年代のロバート・ワイズみたいな感じでしょう。でもワイズと違ってSFに関しては惨憺たる出来で、このジャンルを彼は根本的に理解していなかったとしか言いようがないです。 原作は小松左京で、彼のSF長編第一作目になります。もちろん『日本沈没』より前の作品で、分量としては『日本沈没』の半分もいかない小説ですが比べ物にならないほど雑な作品です。原作の九割は謎のウィルスによって人類がほぼ滅亡するまでのお話しで、映画で半分を占める南極に残った人々のストーリーはほとんどエピローグのような語り口になています。映像としては人類が滅亡するまでの過程を丹念に見せるのが醍醐味なのに、やたらテロップとニュース映像を多用していて、深作欣二はそこから完全に逃げたって感が強いです。当然のことですが映画の後半部分の脚本はかなり書き込まれたものとなっています。草刈正雄たちがワシントンに到着した途端に地震が起きたり、相互確証破壊システムによって発射された核兵器の放射能がウィルスを無力化させたり、なんかご都合主義が鼻白みますがこれは原作通りなので大目に見てやって下さい(原作では、発射されたのは中性子爆弾が多数を占めていたので、放出された中性子がウィルスを変化させたが地球の大気には放射能と違って残存しなかった、という映画以上のご都合主義です)。南極の人々の関心はいかにして人類を存続させるのかということに集中しているようになっていますが、男女比が百対一では鼠じゃないのだからもうアウトでしょ。南極社会は完全に一妻多夫制になってしまうわけですが、この「産めよ増やせよ」状態は現在の世相では炎上間違いなしでしょう。 カネを積んだことが判るのはオリビア・ハッセ―を始めとする渋いハリウッド俳優たちで、まあ彼らもプロですから最低限の仕事はしましたって感じですかね。もっと凄いのは実際にチリの潜水艦をチャーターしたり南極でロケしたりしているところでしょう。マチュピチュにまで足を運んでロケしたりここまで来ると木村大作カメラマンの単なる暴走と言えなくもない。雄大な風景を「どうだ、凄いだろう」とドヤ顔で見せることに費用をかけるなら、もうちょっと脚本をしっかりさせて欲しかったですね。[映画館(邦画)] 4点(2019-12-13 23:54:28)(良:1票)

548.  レッド・スパロー 《ネタバレ》 暗い雰囲気のストーリーが延々と続くし、観終わっても壮快感なんか一ミリも無いし、あんまり人にお奨めできる作品じゃなかったかと思います。ジェニファー・ローレンスが体を張って頑張っていると言われても数か所あるヌードシーンは遠景だったり暗かったりで言うほどのことはなしで、リアルでアレな画像が流出しちゃってる彼女としてはこの程度のヌードで騒がれても屁でもないでしょう。それよりも、全編通して笑顔を見せたカットがなかったんじゃないかと思うぐらいの仏頂面演技が、彼女の真骨頂でしょう。監督が『ハンガー・ゲーム』シリーズと同じなので、彼女としてもやり易かったかもしれません。それにしてもロシア保安庁(もとはKGB)の禍々しさはどこまで実態を反映させているのか判りませんが、最近のロシアの実情から考えるとあり得るのかなと感じます。シャーロット・ランプリングが出てくるスパイ養成所なんて、雰囲気はまるっきりソ連じゃないですか。 ジェニファー・ローレンスの叔父の保安庁高官を演じる役者が、あまりにプーチンに似ているのにはちょっとびっくりです。やはりこれは確信犯なんでしょうね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-12-11 23:41:47)

549.  ペギー・スーの結婚 《ネタバレ》 この映画はタイムスリップものなのか単なる夢オチなのか判断に苦しみますが、コッポラは後年『胡蝶の夢』なんかも撮っていますので、自分にはこれは夢オチなんだろうという気がします。キャストが現在の視点で観るとけっこうな面子が揃っていて、中でもフランシス・コッポラ&ソフィア・コッポラ&ニコラス・ケイジという最初で最後であろう親族コラボ(『コットンクラブ』でのソフィアはエキストラ出演みたいなもの)は貴重でしょう。現在ではフランシスは映画監督は引退したも同然だし、ソフィアの監督作にニコジーが出演するなんて想像もできませんからね。ニコジーは本作では『初体験リッジモンド・ハイ』のころの面影とヘンな発声は残っていますが、割と理性的な部分もあるキャラでした。このニコジーはギリ高校生に見えなくもないですけど、万人が認める通りキャスリーン・ターナーは熟女のコスプレ以外の何物でもなかったです。他に撮っていないことからも推測できますが、コメディとくにラブコメはコッポラがもっとも苦手とするジャンル(あとSFもひどいな)みたいで、本作はイマイチ吹っ切れていないところが評価を下げています。まあこの映画をコメディと思うほうが間違いかもしれませんが。ジョン・バリーの音楽は『ある日どこかで』を彷彿させてくれて良かったです。やはりノスタルジーを音楽で表現させたら、彼の右に出る者はいないんじゃないでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-12-07 22:43:52)

550.  眠狂四郎 勝負 《ネタバレ》 柴田錬三郎に原作を改変しないと約束させられて撮った前作はどう観ても失敗作となり、思い切って不義理をして大胆に脚色して臨んだのがこの第二作。試写を観た柴田は無言で去ったそうですが、後に「俺の負けだ」と述懐したそうです。 前作に比べると雷蔵のキャラは明らかにニヒルさと無常観を漂わせるようになり、眠狂四郎のスタイルを確立する方向に進んでいるのは判ります。やっと普通のチャンバラ映画の水準に達した、というところでしょうか。でもまだ狂四郎がイイ人すぎるし、だいいちよく喋る。原作との違いはわき役キャラを明確にしたところらしいですけど、そのバイ・プレイヤーたちがいい味を出しています。勘定奉行の加藤嘉が飄々としたキャラで魅了してくれるし、雷蔵との絡みがまた味わい深いものがあります。狂四郎をとりまく三人の女たちもそれぞれの個性を出していて、とくに高姫役の久保菜穂子の怪しい色気が良かったですね。突っ込むとすれば、高姫サイドが藤村志保を通じて五人の剣客を集めて勘定奉行と狂四郎を狙うところで、なんでそんな回りくどいことするんだろうというのは当然の疑問で、またこの五人の個性が希薄で活躍もしないところでしょうか。でも三隈研次らしい映像美には注目です。[CS・衛星(邦画)] 6点(2019-12-02 23:20:15)

551.  ブラニガン 《ネタバレ》 『マックQ』の続編かと思いきや、主演が刑事でジョン・ウェインということ以外は共通点はなく、役名もジェームズ・ブラニガン(あとアイルランド系であるという設定はお約束です)。勤務地もシアトルからシカゴになっていますけど、二作とも当時の刑事もの映画で定番だったNYを舞台にしていないのは、ジョン・ウェインのNY嫌いが反映しているのかな? 『マックQ』の翌年の製作なのに、ジョン・ウェインはやけに老けて衰えた感じは濃厚でした。この映画は『ブラック・レイン』や『レッド・ブル』などの刑事バディ+異文化衝突パターンの元祖みたいなものです。ロンドンでブラニガンとはからずもコンビみたいな関係になるのがリチャード・アッテンボローで、チビの世襲貴族の警視と大男のシカゴ刑事の凸凹コンビはいい味出していました。軽いコメディタッチのストーリー・テリングも軽快で、ジョン・ウェインも刑事役二作目で肩の力が抜けてきた印象です。監督はというと、英国ノワールの快作『電撃脱獄・地獄のターゲット』のダグラス・ヒコックスじゃないですか、どおりでブラニガンを狙う殺し屋がモーゼル・ミリタリーを使ってたわけです、この監督はほんとモーゼル・マニアですね。刑事ものは悪役に魅力があるかが評価のポイントの一つだと思いますが、悪徳弁護士を演じたメル・ファーラーが実にいい味を出していました、さすが名優です。 ジョン・ウェインの人生はこの後5年足らずで、ほとんど遺作に近い本作で刑事役は終わりました。もし彼の刑事役挑戦が10年いや5年でも早かったら面白い刑事ドラマの連作が残せたかもしれません。この映画の様に一作ごとに勤務地や役名を変え、ジョン・ウェインのキャラがアイルランド系大男の刑事という設定にしていたら面白かったでしょうね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-11-29 23:25:24)

552.  マックQ 《ネタバレ》 この映画を観たのは学生時代、自分を含めて20人ぐらいしか観客がいない名画座でした。マックQが暗殺者を返り討ちにしたシーンで、目撃者が警官に証言するところで「私の名前はジェームズ・カーター…」と言ったところで半分ぐらいの観客が爆笑したんです。その当時は大統領選挙が始まっていて、民主党のジミー・カーターという候補に日本でも注目が集まっていました。ご丁寧に字幕でジェームズをジミーと変えてウケを狙っていたんでしょうが、それがガラガラの名画座で見事に成功したってわけです。余談でした。 『ダーティハリー』のハリー・キャラハン役へのオファーを蹴って後悔することになったジョン・ウェインが、悔し紛れに遅まきながら初の刑事役に挑戦した一編です。舞台はシアトル、お話しは警察内部の麻薬の横流しとそれに気付いて一匹狼になって真相を追及する初老のデカ、まあ70年代の刑事もので良く見かけるパターンです。とうぜんウェインは馬じゃなくカッコよい車(フォード・マスタング?)を乗り回すんですが、なぜか住まいが小型クルーザーだったりして、なんか刑事らしくないキャラです。そしてコルト・ピースメーカーからチェンジした武器はイングラムⅯ10、私もこの銃を始めて見たのが本作でしたが、ただの長方形の箱にグリップをつけただけみたいなアヴァンギャルドなスタイルにはショックを受けたものです。ウェインは慣れない現代劇でしかも初刑事役ということもあってか、どこかぎこちない感じが強かったです。監督がジョン・スタージェスですからあまり盛り上がらない地味なストーリーもそつなく纏めていますが、ラストの海岸でのカーチェイスだけは正直見ものです。地味な絵面かもしれませんが、波打ち際をあれだけ猛スピードで車を疾走させるのは高度な運転テクニックが必須です、良い子は真似しないでね。 良く判らんのが最後の閉め方で、麻薬の横流しは殺された同僚刑事とその妻が主犯という撮り方なんですが、その刑事や愛人を消したのはいったい誰?という当然の疑問があります。これは上司のエディ・アルバートたちが黒幕という解釈しかできないのですが、みんなで仲良くコーヒーを飲んでエンドって、いったいどうなってるの?[映画館(字幕)] 5点(2019-11-28 22:35:01)《改行有》

553.  レディ・プレイヤー1 《ネタバレ》 たぶん自分が生涯でもっとも聴いたロック・スコアである“Jump”がいきなり響き渡るのだから、そりゃ高まらないはずはないでしょう。次から次へと登場してくるポップやサブカルチャーのアイコンたちには息を飲むばかりでしたが、そのうち半分近くが日本ネタというところに、改めて日本のポップカルチャーの影響力を実感させられました。噂では「ゴジラも出てくるらしいよ」と聞きましたが、実際にはゴジラはゴジラでもメカゴジラの方だったのはちょっと残念。ローランド・エメリッヒが例のイグアナ・ゴジラを製作してるときに「君がゴジラをリメイクするのは冒涜以外の何物でもないから、止めた方が良いよ」と非難したぐらいのスピルバーグですから、自作でもゴジラそのものを登場させることは矜持が許さなかったのかもしれません。エッグを獲得するための最後の試練がアタリの原始的なゲームだったというのはアメリカらしいけど、ここはぜひともドラクエとかゼルダの伝説なんかをフューチャーして欲しかったところです。 オアシスを開発したジェームズ・ハリデーとは、観れば判る通りスピルバーグその人なんです。とくに若いころのハリデーは50年前のスピルバーグと瓜二つでしょう。映画の道に進まなかったらただのオタク少年だったスピルバーグが、もし違う人生を選択出来たらなりたかった自分の姿こそジェームズ・ハリデーなんだろうと感じます。そしてラストで見せられるハリデーの部屋は、スピルバーグ少年の部屋を再現したんだろうなと想像してしまいました。「孫もいる歳になっても、まだピーターパン症候群が治らないのかよ」と突っ込みたくなりますが、「リアルがいちばん大事、週二日は脱Net日を」なんて分別くさいメッセージを織り込めるぐらいの大人にはなれたみたいですね(笑)。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-11-25 20:32:31)(良:1票)

554.  グレイテスト・ショーマン P・T・バーナムという人の実像からはあまりにかけ離れている、と米国の批評家からは酷評されたそうですが、自分にはそれはどうでも良いとしか思えないです。調べてみるとたしかにこの映画は相当派手に脚色されているみたいです。 “バーナム効果”という心理学用語があるぐらいで、確かにペテン師的な印象が強いみたいですね。でも山あり谷ありと言ってもこれだけポジティブな人物だと、観ていて愉しくさせてもらえることは確かでしょう。テンポも良くてサクサクとストーリーが展開しますが、サーカスの芸人たちやビジネスパートナーそして家族とのエピソードが薄っぺらすぎて自分としても低評価になっちゃいます。サーカス公演のミュージカル場面もそこそこに豪華絢爛ですけどなんか中途半端で、どうせならバズ・ラーマンの『ムーラン・ルージュ』ぐらい弾けて欲しかったところです。まあこの映画は、気分が落ち込んでいるときにはいい薬になるかもしれません。[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-11-22 23:22:38)

555.  ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷 《ネタバレ》 監督が『プリデスティネーション』のスピエリッグ兄弟で、同作で強烈な印象を残してくれたサラ・スヌークも出演とくれば、どうしても期待しちゃいます。 題材は有名なウィンチェスター・ハウスで、30年以上も屋敷を増築させた未亡人サラをヘレン・ミレンが演じるとなれば、けっこう怖いんじゃないかと身を正して観始めました。ヘレン・ミレンが初めて姿を現すシーンは期待通りの不気味さでしたが、ストーリーが進むにつれてどんどん良心の呵責に苦しむ普通のおばあちゃんになって行くのにはちょっと期待はずれでした。彼女が魔女的な怪演を観せてくれるのかと思いましたが、デイム・ヘレンを引っ張り出してきてそんな三流ホラーみたいなことは、さすがに出来なかったんでしょうね。サラ・スヌークもごく普通の母親で、これなら別の女優でも良かったんじゃないでしょうか。後半の亡霊が正体を現すきっかけは明らかに1906年のサンフランシスコ大地震で、こういう史実やサラ・ウィンチェスターの実際のエピソードが上手く取り入れられた脚本だと思います。後半は単なる亡霊バトルのアクションですが、前半の心霊ホラー・パートもよく考えたら突然デカい音で脅かす例のパターンが多かったのはちょっと残念です。 サラが増築を続けた理由は実際もこの映画の通りだったみたいです。でもそんなこと言ってたら、最近鬼籍に入ったAK47を開発したミハイル・カラシニコフとその一族はどうなっちゃうんでしょうかね。旧ソ連の大戦後における最良の工業製品はカラシニコフAK47であると、現在のロシアでも賞賛されているぐらいですから、何をかいわんやです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-11-19 22:15:19)

556.  暗黒街の対決 《ネタバレ》 岡本喜八の作品としては『暗黒街の顔役』の方が有名ですが、どうしてどうして、本作の方が喜八らしさは濃厚で愉しめるかもしれない。お話し自体はハードボイルド刑事もの+任侠ものという感じです。三船敏郎の潜入刑事は、貫禄たっぷりの三船がストーリーラインはシビアなのにユーモア溢れる演技を見せてくれて、これが『用心棒』や『椿三十郎』より前の作品なのは興味深いところです。鶴田浩二はいつもの鶴田浩二で平常運転でしたが、お嬢様女優の司葉子がヤクザの情婦というキャラでヒロインというよりも汚れ役だったのは珍しかったです。この映画は脇役たちのキャラが立ちまくっていて、天本英世ら三人の殺し屋とミッキー・カーチスのコーラス・グループ、いわば元祖“キラーズ”みたいな連中が歌う“月を消しちゃえ”はもう抱腹絶倒間違いなしです。こういうところがいかにもな喜八節なんですよね。三船のトレンチコート姿は当時としては群を抜いたスタイリッシュだったと思いますが、残念だったところは彼は素手での殴り合いのようなアクションになると意外ともっさりしているんです。剣を握っての殺陣とは、やはり勝手が違ってくるんでしょうね。[CS・衛星(邦画)] 7点(2019-11-16 23:31:35)

557.  ゲティ家の身代金 《ネタバレ》 世界屈指の大富豪がドケチで恐るべき怪物だったという、言ってみれば身も蓋もないお話です。降板したケヴィン・スペイシーを観たかったというご意見も多いですが、風貌と言いその迫力と言い、クリストファー・プラマーのジャン・ポール・ゲティの方が圧倒的に迫力があったと思います。 この映画は実際の事件とフィクションを巧みに融合させた構成になっていて、リドリー・スコットの手堅い演出もあって中だるみ感もありながらも一気呵成にストーリーが展開されます。プラマーは代役撮影という事情もあってかわき役的な存在で、ゲティ家サイドのマーク・ウォールバーグと誘拐犯側のロマン・デュリスのシメントリーな関係がストーリーテリングの軸となっています。とくにロマン・デュリスが演じるチンクアンタと誘拐されたゲティ三世の関係の変化が、チンクアンタがどんどん同情的に変化してゆく“逆ストックホルム症候群”というような状況だったのが印象的です。ゲティに雇われているマーク・ウォールバーグも母親ミシェル・ウィリアムズの苦境に直面して、ゲティを裏切るような形で彼女を助ける展開で、やはり“逆ストックホルム症候群”の趣がありました。もちろんこの辺りはフィクションですけど、この両者の行動を対にした脚本は上手いと感じます。 映画はいちおうハッピーエンドのような形で終わりますが、ラストでゲティ三世のその後に触れなかったのは、結婚して子供にも恵まれたけど重度の薬物中毒で廃人状態になって2011年に54歳で死亡したあまりに悲惨な人生と、その最期を看取った母親がまだ存命なのが理由なのかもしれません。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-11-12 23:52:28)

558.  電撃脱走・地獄のターゲット 《ネタバレ》 主演は60年代から活躍する怪優オリヴァー・リード。この人は名匠キャロル・リードの甥という血筋ながらも、数ある出演作で正統的なヒーローを演じたことが一度もないんです。言ってみれば、コッポラの甥であるニコラス・ケイジの英国版という感じでしょうか。容貌魁偉で筋肉ムキムキ、典型的なゴリラ俳優です。本作で彼の舎弟分となるのがイアン・マクシェーン、現在でもいろんな作品でバイ・プレイヤーとして活躍中です。実はこの人肉体はともかくとして風貌がオリヴァー・リードにそっくりで、私は『空軍大戦略』に出演していた彼のことをてっきりオリヴァー・リードだと長いこと勘違いしていたぐらいです。この二人に絡むのがジル・セント・ジョン、『ダイヤモンドは永遠に』にボンドガールとして出演したぐらいで、これまた典型的な悪女キャラの女優です。本作はこの濃ゆいトリオの相乗効果のおかげで、B級ながらも独特のテイストを持っています。 邦題通り、開始から三分の一はオリヴァー・リードとイアン・マクシェーンの脱獄するまでの描写に費やします。ジルはリードの妻で、刑務所に面会に来て「わたし男ができて妊娠したの、だから離婚して」と身も蓋もないことを言い出します。この面会シーンは、アクリル・ボードに映るジルの表情とリードを同じ向きで撮影したスプリット・フォーカスで、B級映画とは思えない凝った映像でこの映画の中でもっとも印象に残ったショットです。でももっとすごいのは逆上したリードが素手でボードを突き破ってジルを絞め殺そうとする次のシーンで、普通なら「やり過ぎでしょ」となりますが、オリヴァー・リードなら出来そうな感じです。というわけで、裏切った女房を殺したい一心で脱獄するわけです。リードが刑務所にぶち込まれたのは強奪事件を犯したせいで、その時の収穫20万ドルはどこかに隠していて、弟分はどうもそれがお目当てみたい。でもリードは女房を殺すことに夢中で、強奪金の隠し場所についてはガードが固い。リードが脱獄して早々に入手するのが、モーゼル・ミリタリーという渋すぎる銃です。こいつはストックが付けられて自動小銃みたいに連射もできる優れもの、でも劇中ではその後あまり使われていなかったのは残念でした。 銃を手にいれた凶暴なリードには女房は簡単なターゲットだったはずでしたが、ところが物事はそう簡単には進みませんでした。後半にはちょっとしたどんでん返しまであり、つまりは女房ジル・セント・ジョンはやはり一筋縄ではいかぬ悪女だったというわけです。無常観が漂うラストはニューシネマ風でしたが、全編に英国ノワールらしい暗さがいい雰囲気でした。脚本家は『殺しの分け前/ポイント・ブランク』を書いた人で、町山智浩氏によると両作は語り口を変えた同じ話しだということです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-11-10 21:35:11)

559.  誰かに見られてる 《ネタバレ》 原題の“Someone to Watch Over Me”は言わずと知れたガーシュイン兄弟の名曲で、タイトル・ロールではスティング、エンド・ロールではロバータ・フラックがそれぞれ渋い声で歌唱してくれます。確信犯なんでしょうけど「誰かに見られている」という邦題はまるでストーカーに付け回される恐怖を表しているかの様な印象を与えてくれますが、本来は「誰かが見守ってくれている」という風に訳すのが正解です。 なんと言いますか、リドリー・スコットの最初で最後のロマンス・ミステリーはどう観ても失敗作としか言いようがなかったです。ストーリーからして退屈の極み、犯人の素性も動機も行動も理解不能だし、トム・べレンジャーの刑事も最後まで良いとこなしです。ミミ・ロジャーズは面通しの際に犯人を特定しなかったと解釈して間違いなさそうですが、その犯人がなぜ彼女を殺そうとするのかがイマイチ理解できない。時がたつと証言を覆すかもしれないという不安はあるかもしれませんが、人質までとって立てこもったりしたらもう終わりだって。この犯人ベンザ役の俳優の面構えだけは強烈でした、極悪人としか見えません。 それでも映像にはしっかりとリドリー・スコット印がついていまして、闇と光の対比は彼の得意とするところですが、それが一種の臭みにつながるのも事実です。同僚刑事が撃たれた後の病院のシークエンス、病棟をつなぐ廊下の奥の方が室内なのに霞がかかっているんです、いくら何でもやり過ぎでしょ(笑)。[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-11-06 23:37:17)

560.  眠狂四郎 殺法帖 《ネタバレ》 ご存じ、眠狂四郎=市川雷蔵シリーズの記念すべき第一作目。このシリーズはまだ観たことなかったのですが、一作目ということもあって狂四郎のキャラが定まっていない感が濃厚。大してニヒルという感じではないし無頼漢というイメージも薄い、普通のチャンバラ映画の主人公という感じです。もっと判らんのは若山富三郎が演じる少林寺拳法の使い手である陳孫というキャラで、だいいち少林寺拳法と剣術というのはミスマッチも甚だしいところ。そんな陳孫でも最後の対決では円月殺法を真剣白刃取りしちゃうし、ぜったい若山富三郎の方が斬り殺されること間違いなしだろ!と激しく突っ込む次第です。雷蔵と同格の若山富三郎が出演している時点で若山が悪役に徹するわけないし、まして勝負で雷蔵に勝たすはずもない、つまり中途半端なゲストスターだったわけです。雷蔵に勝てずに「お前は手を引け」と命令されてすごすごと去ってゆく若山なんてほとんどギャグです。 この大映版の前に鶴田浩二が狂四郎を演じた東宝版(ヒットせず三作のみ)があったそうで、この第一作は恐る恐る撮ったパイロット版という性格があったのかもしれません。[CS・衛星(邦画)] 4点(2019-11-02 22:45:37)

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