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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
41. 修羅雪姫 怨み恋歌 前作とは打って変わって壮絶さよりも、何故か怪しさの爆発した仕上がりに…(よりマンガ的になった?)。明治末期のカオス的雰囲気に加え、とにかく出てくる人物が怪しい人(特に洋館がハマり過ぎる岸田森! 彼に比べれば修羅雪など普通の人です)ばかりで、まるで江戸川乱歩の世界の様になってます。血飛沫をケチった(?)のも少し寂しかったし、また、前作では余り気になりませんでしたが、大人数を相手にする大立ち回りが何度も出てくるので、梶芽衣子の腰の座ってない殺陣も少し気になりました。全体としてパワー・ダウンしてしまった感は否めません。という訳で5点献上。5点(2004-05-14 22:39:55) 42. 惑星大戦争 ヒット商品の便乗商法自体は否定しない(松下幸之助も実践してたし)。しかし、そこから生産されたのが古~い東宝特撮映画とオフィス・アカデミーのアニメを足して5で割った様なお粗末なモノなのはどーゆー訳? どーすればこんな企画を思いつき、その上それを通せるの? そして仕上がったモノを平気で流通させられるの? こんな欠陥商品、他の業界ならリコールかPL裁判モノだよ。とにかく、本作に関わった人のものづくりへの真摯な姿勢が全く感じられない。間の抜けたテーマ音楽と肩パット入れ過ぎの浅野ゆう子の衣装、そして沖雅也の涅槃に行く前の姿に、1点献上。1点(2004-05-14 22:39:21) 43. 修羅雪姫(1973) (↓)あはは、ホントだ。タランティーノ、挿入歌の使用でオマージュを捧げたなんてレベルを通り越して、まんまパクってますね。何から何まで「キル・ビルvol.1」は本作のまんまです。女囚を母に、怨みを父に、刑務所で産み落とされた女・雪。もう彼女、生まれる前から修羅場、正に修羅雪姫です。仇討の修羅道を行くことを運命られた彼女は、あずみの様に育てられます。そして蛇の目の仕込み一閃、斬って斬って斬りまくります。梶芽衣子の眼光の前では釈由美子も逃げ出すしかないでしょう。西村晃の口上の様なナレーションも味わい深いものがありました。ということで、6点献上。6点(2004-05-05 00:08:32) 44. 狼たちの午後 いきなりビビって帰ってしまう仲間が象徴する様に、ソニーとサルは根が善人というのではなく、何事も中途半端で短絡的な小心者。端から百戦錬磨の警察やFBIの敵ではない。それどころか、冷静で肝の据わった人質の女性達よりも焦っている。更にソニーの親や妻が登場したり、サルが天然ぶりを披露するに至っては、二人の「人間性」ではなく、「情けなさ」だけを容赦なく描き出している様に見える。物語が進むに従い、二人は丸裸にされていく。この映画には一切の同情や共感が無い。しかし、この映画の面白さはここにある、7点献上。7点(2002-12-22 00:25:17) 45. グリース 「サタデー・ナイト・フィーバー」でブレイクしたジョン・トラボルタが、これ以降一時期姿を消してしまった鬼門映画。パステルな映像とオリビア・ニュートン・ジョン(なんと当時30歳で高校生役!)の輝く金髪、そしてトラボルタのやたら甲高い歌声が楽しい、脳天気な「ウエスト・サイド物語」と言った所でしょうか(日本では東京キッドブラザースを初めとするロカビリー・ブームの火付け役?)。それにしても、やっぱ俳優は会社の言いなりでイメージを作ってはいけませんね。一時期「YAスター」と騒がれた人達も、今一つパッとしませんもんね、4点献上。4点(2002-10-17 19:25:17) 46. テス 大っ嫌い、生理的に受け付けない。こんな前々時代的な原作を、わざわざ映画にして残さないで欲しい。映画の方も退屈な絵画的「美」と、ナスターシャ・キンスキーの絶頂期の「美」を、ただ冗長に映してるだけ。「美人は3日で飽きる」って諺を知らんのか? 演出も甘いし解りにくい。袋叩きを覚悟で断言、これは駄作です。衣装担当者とロケハン担当者とナスターシャの「美の記録としての価値」に1点ずつ、3点献上。3点(2002-09-01 00:32:16)(良:1票) 47. エル・トポ アレハンドロ・ホドロフスキーが好き勝手やったのであろうカルト映画の決定版! 仏教音楽のようなBGMをバックに、砂漠を行く流れ者が悪をやっつけ、仙人のようなガンマン達と決闘し、苦悩し、死線を彷徨い、そして大道芸人に…‥・って、とてもここでは説明できん。とにかく観れば解る。観ても解らんかもしれんが責任は持たん! 主人公の行動から人間の不条理、後半の展開から神の不条理を表現しているのでしょうか? 誰か教えて! しかし、決してつまらない映画ではないのでいつもの如く、中道5点献上。5点(2002-05-29 19:50:07) 48. オルカ ↓いやいや、単なる「ジョーズ」のパクリじゃないって。これは復讐に燃える男(シャチ)と男(人間)の哀しい闘いを描いた映画ですよ。思えばリチャード・ハリスという人を初めて知った映画でした。英国では歌手としても活躍してたということも後になって知りました。近年、久しぶりに「グラディエーター」で見たら本当に爺さんになってました。私も歳とった訳だ…。などと感慨に耽りつつ、6点献上。6点(2002-04-28 18:19:13) 49. ルパン三世(1978) 当時、先行オールナイトだったか公開前日深夜だったか忘れましたが、とにかく即映画館(日比谷映画だったかな?)に行って、先着何名かが貰えるこの映画のセル画をGETしましたっけ。光陰矢の如し、そのセル画(確か銭形警部が小さく描かれていました)も現在行方不明。(西条八十風に)母さん、僕のあのセル画、何処へ行ってしまったんでしょうね…。現在では常識になりつつあるクローン技術を扱った日本最初の映画ということで、6点献上。6点(2002-03-07 22:19:51) 50. サンゲリア 無意味にヌード・シーンが出てくるのは流石イタリアン。この映画で一番びっくりしたのは水中でゾンビと鮫が戦うシーン。お互いに喰い合います。教訓、死体は火葬にしましょう。4点献上。4点(2002-02-07 21:06:45) 51. 十九歳の地図 岩波ホールが作り上げてきた「ミニ・シアター」という、映画館が個性を主張する劇場文化がまだ花開く前、中上健次の原作を柳町光男が公開の目途も立たぬままに情熱だけで映画化。映画の「公開」については20年前の方がいかに難しかったかが偲ばれます。そして何とか公開され、その後名画座での鑑賞を果たした私は幸運なのか? 社会の底辺で青春を送る若者の救いようのない閉塞感と向かう所のない怒りが息苦しい…。私的には主役の本間優二よりも、足の不自由な娼婦を演じた沖山秀子と典型的なダメ男を演じた蟹江敬三の鬼気迫る存在感が頭を離れません。当時は私もあらゆるものを観てやろうと勇んでいたんだなぁ、若いなぁ、と思いつつ7点献上。7点(2002-02-02 14:13:43)(良:1票) 52. エーゲ海に捧ぐ 正直申し上げて、中身はほとんど失念しています。ただ、当時のインタヴューで「お尻を官能的に描いていますが、母性を表現しているのですか?」と聞かれた池田満寿夫が、「いや、前から撮るとカットされるので後から撮っただけです」と答えていたのだけ、やけに憶えています。そう、評論家が無理矢理意味付けをすることは無意味であると学びました。作り手は結構いい加減に作ってるんですよ。と、いい加減なレヴューをしつつ、いい加減に4点献上。4点(2002-01-24 20:32:24) 53. さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち (ネタバレあり) 思い出した、思い出した、思い出したぞっ!(理由もなく突然思い出した) そうそう、相当悲惨な内容でした(艦隊一瞬で全滅、仲間もバタバタと死亡)。絶望に絶望を重ねていく(ロシアのマトリョーシュカの様な敵)。最後は日本のお家芸、カミカゼ攻撃!(唐突に「自分は反物質だ」と言い出す、幽霊のような女の人と一緒に特攻) そしてジュリーが「♪抱~き~しめたい~」をリフレイン(えっ?、周りからすすり泣く声が…)。 絶対に子供向けの筈のこの映画、こんな内容でいいのか? 有終の美を賞賛しつつ、有終の美を飾れなかった西崎義展には3点献上。3点(2002-01-24 20:31:39) 54. 野性の証明 「男は強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない」というフィリップ・マーロウの台詞を宣伝文句に、地方のダム建設にまつわる汚職という小さな話を、自衛隊特殊部隊に絡めて無理矢理スペクタクルに持っていった数ある角川映画の駄作の中の一本。というよりも薬師丸ひろ子のデビュー作と言った方が通りがいいか。我慢に我慢を重ねた高倉健が最後、陸上自衛隊東北方面隊第9師団1個中隊と思われる軍隊に薬師丸を背負って一人突っ込む辺りは、確かに典型的「健さん映画」を踏襲する作りでした。そして当時、薬師丸はなぜか真っ黒でしたっけ。…駄作と知りつつ角川映画を繰り返し観に行ってたあの頃を懐かしみつつ、3点献上。3点(2002-01-15 21:05:43) 55. 人間の証明 申し訳ございませんが、中学生ながらヒドイ脚本だと思った記憶があります(原作はそれなりなんですけどネ)。とにかく、やたら登場人物に関係性を持たせた揚げ句、犯人が自殺して「終わらない」邦画が観たい。一番印象に残っているシーンはやっぱりラスト、ニューヨークの裏町で御大ジョージ・ケネディが絶命していくところの足の痙攣。コントじゃないんだからさぁ。…2点献上。2点(2002-01-15 21:02:46) 56. 北国の帝王 暑い、暑すぎる。暑苦しすぎるぞ、リー・マービンとアーネスト・ボーグナインのアップ。ロッキーの冠雪も溶け出す程の暑さだ。そして熱い、熱すぎる。キセルにここまで熱くなれる男とキセルの摘発にここまで熱くなれる男の、沸点を超えた戦い。「北国の帝王」というタイトルからは想像もできない位ホットでヒートする、ただの浮浪者とただの車掌の攻防戦(こう書くと情けないが…)。ここには善も悪も勝者も敗者もいない、こりゃロバート・アルドリッチの傑作だ! ついついコメントまで熱くなってしまい、勢いで8点献上だ!8点(2002-01-07 20:22:16)(笑:1票) (良:1票) 57. 続・猿の惑星 フジテレビったら、なんてタイムリーなんでしょ。確かにティム・バートン版は1作目よりも続編群に近いということが良く解る。類似点は2点、①猿の擬人化が激しい、②故にテーマが希薄になる(=駄作化する。バートンはこのことに気がつかなかったのかなぁ?)。この「続」の脚本はチャールトン・ヘストンが3作目以降の出演を拒否した為に、ああいうラストになったようです。それと、バートン版も含めた全「惑星」での猿のベスト・アクターは決してティム・ロスなどではなく、ジーラ役のキム・ハンターだと思います。んで、「続」の評価はバートン版に同じく3点献上。3点(2001-12-16 00:21:09) 58. 家(1976) 世にお化け屋敷映画は数々あれど、私的に最も恐ろしかった映画がこれ。何たって出てる役者が怖い! オリバー・リードとカレン・ブラックの夫婦だけでも怖いのに、年老いたベティ・デイビスとバージェス・メレディスが更におどろおどろしい。派手派手しい演出なんかしなくても、雰囲気と役者の顔だけで充分怖がらせることができる。人を喰って生きる「家」に襲われる家族の物語で「ヘルハウス」以降の作品ですが、この分野では一つの頂点だと思っています。最近のちっとも怖くないホラー映画には是非見習って欲しいもんだと感じつつ7点献上。7点(2001-12-08 21:18:57) 59. 犬神家の一族(1976) 灰色の瓦屋根を背景に縦書きと横書きが混在するタイトルバックを見ただけで、邦画の中では突出した作品であることが解りました。そして角川映画の中でも最高傑作じゃないでしょうか。シリーズになっちゃうとどれもモチーフが旧家にまつわる怨念なので、以後はろくに観ていません。今思えば石坂浩二のとぼけた味わいはジョニー・デップみたいな感じでしたね。【ドラえもん】さんの書いているように妙に明るいのは、そのせいもあるのだと思います。パン! ようし、わかった!7点献上。7点(2001-12-08 21:11:08) 60. 激突!<TVM> 元々テレビドラマな訳だから、テレビで観るってのがこの場合正しい鑑賞方法なのでは…。で、単発のテレビドラマとしてはズバ抜けた秀作。劇場公開したくなる気持ちも解る。【プリン】さんのおっしゃるように高度な「映画文法」のみで形成されており、スピルバーグの映画作家としての能力というものをこれでもかと見せつけられます。でも映画的にはB級映画じゃないですか? 私的に手放しで絶賛というわけにはいきません。点数的にはこのくらい、6点献上。6点(2001-12-06 22:51:15)
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