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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
41. さらば、わが愛/覇王別姫 昔はこういう叙事詩って苦手だったんですけどね、今ではすんなり観られるようになりました。以前何かで「世界で最も美しい映画は『ベニスに死す』」という文章を読んだことがありますが、個人的にこれは『ベニスに死す』を遥かに凌ぐ美しさがありました。確かに虞姫のティエイーは男でありながらも美しい。僕は京劇が何たるかなんてさっぱり知りませんが、その厳しさ、そこから成る美しさというのは画面からよく伝わって来ます。と…、何もかもが美しいもの尽くしの映画ですが唯一自分に美的センスが無いせいか、少々かったるく感じられたこともまた事実。しかしやはり良い映画です。↓正に「騙されたと思って観た」とはこのこと。7点(2005-01-29 22:45:09) 42. ダンス・ウィズ・ウルブズ ケビン・コスナーが余りにもおめでた過ぎて最後まで馴染めなかった。お人好し過ぎるインディアンたちもどうかと思うが…。ただダイナミックな映像には圧倒された、これは是が非でも劇場のスクリーンで観たかったですねぇ。ちなみに今回観たのは4時間のバージョンの方ですが、個人的に全く長いとは思いませんでした。6点(2005-01-29 22:37:13) 43. 恐竜小僧(ジュラシック・ボーイ) 「僕じゃないよ、ステファンがやったんだよ~」…ウッゼェ!!もはや同情の余地なしの大バカ映画、皆さんがまともに評価されていない理由がよく分かります。ただ観る前から散々酷評されていたので観終わった後の感想は正直「意外と面白かった」でした。確かにコメディとしては十分すぎるほど笑ったので(我ながら甘いとは思うが)6点献上。「スピン・シティ」のポール・ラシターことリチャード・カインドのキレ具合が受ける。6点(2005-01-22 09:51:30) 44. 海辺にて 不自然なくらいに幻想的な海の映像。「ボカノウスキーさん、一体どうやったらこんな映像撮れるんですか?」と思わず訊きたくなってしまう。パソコンのスクリーンセーバーに設定したくなるほどの美しさ。7点(2005-01-20 21:52:13)(良:1票) 45. 点子ちゃんとアントン 大人は判ってくれないの…。7点(2005-01-06 22:28:14) 46. ロッタちゃん はじめてのおつかい あれは演技じゃなくて絶対に怒っている、そうに違いない!そうとしか思えない。きっとリンドグレーンは豊かな心を持った子供が大好きな素敵な人なんだろうなぁ。8点(2005-01-03 14:15:17) 47. ロッタちゃんと赤いじてんしゃ 《ネタバレ》 道行く人々が皆自分のことを知っているという小さな世界観が良い。ロッタちゃんのわがままっぷりとお姉ちゃんの色気が全開な(爆)本作ですが、個人的にはロッタちゃん以上に何をやっても駄目なお父さんのキャラクターが好きです。お気に入りという割に地面に叩き付けられ、溺れさせられ、自転車から吹っ飛ばされる人形のバムセが笑えますが、ロッタちゃんがぎゅうっと抱きしめて再開するシーンは見事ツボにはまりました(バムセ可愛い!!)。一つ気になったのがこの手の映画にしては珍しくスリリングでやや卑猥なシーンなども出てくること。それにしてもお兄ちゃんの自転車乗りテクは相当なものですね、初心でいきなり乗れるロッタちゃんはもっと凄いけど。やはり只のガキんちょではありませんな。7点(2005-01-03 14:14:52) 48. ベスト・フレンズ・ウェディング 《ネタバレ》 「フォー・ウェディング」にしろ「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」にしろ、どうしてこの手の恋愛映画は邦題で原題から大事な部分を省いてしまうのでしょうか…。普通に考えればジュリアンは既に過去にマイケルを振っているのだから今更どうこう言う資格はないのだけれど、マイケルの方もあながち未練が無くも無いような素振りを見せているところがミソ。何にせよ面白いシチュエーションですな。個人的にキャメロン・ディアスは「メリーに首ったけ」や「チャーリーズ・エンジェル」などの時期の方が好きなのでそれほどでもなかったのですが(男性的に問題有りでしょうか?笑)、ひたむきなジュリア・ロバーツの姿がとにかく美しくも可愛い!最近になってようやくこの人の魅力が分かってきました(汗)。女性のパワーというか、最後はちょっとストーカー染みていたけどそういうものを感じさせました。それにしてもジョージのキャラクターは良いですねぇ、あんな友達がいたらさぞ楽しかろうに。8点(2005-01-02 11:53:45) 49. いばら姫またはねむり姫 同監督の他の作品群と立て続けに観てしまったせいかここで集中力が途切れたのか(さすがにそれはないだろうけど)、普通に面白い作品だなーと思いました。さすがに前作「不条理三部作」などに比べるとちょっとインパクトは薄いけど、チェコのトルンカスタジオで撮った川本さんの西洋物ということで凄く新鮮な感じがして良かったです。こういう一つのものに限らず多彩なジャンルを手掛けられるのってやっぱり凄い才能ですよねえ。中盤ではまさか人形であんなことをするのかとドキドキしてしまいましたが、これもまた普段実写で見慣れている分、人形でやられると逆に新鮮味があります。最後のナレーションの台詞もひねりが利いていて良く、是非ともまた観たいと思わせられる作品でした。7点(2004-12-29 21:13:12) 50. となかいロビー 炎のランナー さすがアードマンにハズレ無し。躍動感あるアニメーションに、ユーモアとウィットに富んだジョーク。そしてハイテク。各キャラクターも個性があって良く、特に小さな胸を付けたメスのトナカイ・ドナーが色っぽいです。他にも年寄りのトナカイ・オールドジングルや、最後の方に出てくる謎の実況解説・雪男と雪だるまが脇役ながらも良い味を出しています。パロディ満載の続編「伝説の勇者」も秀逸。主人公のロビーは個人的にアードマンで「ウォレスとグルミット」のグルミットに次ぐ名キャラクターになりそうです。8点(2004-12-25 20:12:34) 51. イースト/ウエスト 遥かなる祖国 《ネタバレ》 一言で言うと「とても力強い映画」だと思いました。雄々しいオープニングから壮大な物語の幕開けを予感させ、そのまま最後まで一気に観させてしまう。タイトルの「遥かなる祖国」とは映画の舞台になっているロシア(旧ソ連)の地ではなく、妻マリーの故郷フランスのことなんですね。希望を抱いていたはずの祖国に容易くも裏切られてしまった夫の悲しみ、自分のせいで家族をも巻き込んでしまったどうしようもないやるせなさと苦悩が痛いほどに伝わってきます。中盤で夫と妻はそれぞれ自分勝手な行動に出ますが、あんな状況の中ではそれも一概には責められないような気がします。それでもマリーは強く、幾度かのチャンスが訪れるもそれらは脆くも握りつぶされてしまう。最後に真価が問われるのはやはり夫婦の愛。終盤がちょっと駆け足でありながらも、決して諦めることのなかった妻マリーの強い思い、そして家族を守るために取った夫アレクセイの決断力には心を揺さぶられました。脇役であるカトリーヌ・ドヌーヴも大女優という役に見合った貫禄と風格がありました。アカデミー賞とゴールデングローブの両方にノミネートされながらもどちらも受賞できなかったというのはちょっと残念ですが、間違いなく素晴らしい映画だと思います。9点(2004-12-16 22:41:52)(良:1票) 52. ファウスト(1994) 《ネタバレ》 今回はパペットアニメというより人形劇ですね。これはこれで良いんだけど、意味不明な言葉を叫んで鞭を打ったり、パドルケだのピルケといった言葉を延々と連呼され続けるといい加減うんざりしてきます。個人的にはメフィストフェレスのクレイメーションよりも、天使対悪魔のバトル(というか悪魔側の虐殺)の方が壮絶で印象に残りました。それにしても撮影裏のエピソードは恐ろしいですねえ、ファウストの呪いにでもかかってしまったんでしょうか。相変わらずシュワンクマイエルの映画は出口の見えない迷路のようです。6点(2004-11-20 21:02:15) 53. ウォレスとグルミット、危機一髪! 「チーズ・ホリデー」「ペンギンに気をつけろ!」に続くシリーズ第三弾。今回はいろいろな新キャラクターが登場します。前作に引き続き主人公のウォレスとグルミット、某プリンのCMにも出てきた羊のショーン。ウォレス女版!ウェンドレン、そして思いっきりターミネーターな暴走犬プレストン。個人的に前作こそが最高傑作だと思っているので今作の評価が少し下がるのですが、それでも嬉しかったのはお気に入りキャラ・グルミットの活躍場面が増えたこと。獄中でのジグソーパズルなど、相変わらずウィットに富んだアイディアには上手いなぁ~と感心させられます。今のところこれ以降続編は出ていませんが、いつの日か製作され公開されることを切に願っています。9点(2004-11-15 21:14:31) 54. 大いなる河の流れ まさに教育映画という表現がぴったり。色鉛筆(プリズマカラー)だけで描かれたイルカやセイウチ、小魚などの無数の生物が戯れる海の中の映像は驚異的。最先端の技術を用いた「ファインディング・ニモ」に負けるとも劣らない。CGなどでは決して出すことのできない、手描きならではの素朴で繊細な筆致で魅せてくれる。しかし一方の物語はかなり残酷なもので、人間のエゴイズムによって切り裂かれていく自然の様子を監督独自の辛辣なタッチで綴る。もう取り戻すことの出来ない…いや、今からでもまだ間に合う!と言うようなフレデリック・バックの人類に対する戒めの念を感じる。7点(2004-11-14 20:09:55)(良:1票) 55. 虚栄のかがり火 《ネタバレ》 他人の不幸ほど面白いものはないってことでしょうかね。主人公のトム・ハンクスも決して善人とは呼べないキャラクターだし、憐れみは感じるものの感情移入するまでには至りませんでした。他の登場人物たちにも一定の距離を置いて、あまりの馬鹿っぷりに暫し苦笑。現代のアメリカ社会だとか、あまり深く考えないで見ていたらそれなりに楽しめましたよ(ていうか浅薄なだけ)。ラストのブルース・ウィリスの台詞にも半ば諦めというか、投げやりな感じがデ・パルマの胡散臭さに反映していて良かったです。ただ悲しむべき点は、冒頭の長回しなど驚異的なショットの数々がその場の状況に応じてあまり生かされていないということですかね。まぁ二回は観られないかな(本当に性悪なレビューだったな…汗)。7点(2004-11-02 22:25:02) 56. 注文の多い料理店 《ネタバレ》 当初監督を予定していた岡本忠成氏が急死してしまったため、良きライバルでもあった盟友の川本喜八郎監督が後を引き継いだ完成させた作品とのことですが、何とも不思議な質感のあるアニメーションに仕上がっています。前半の木々のざわめき、深遠なる紅葉の森の絵には思わず引き込まれます。全体的に何だか訳の分からないお化け屋敷みたいな話になっていますが、これはこれでなかなか面白かったです。肝心の山猫の登場シーンがホラーチックなのも個人的には割と好み。8点(2004-10-31 19:39:46) 57. ドグマ よくこんなストーリーを考え付くな~と感心する。ケビン・スミス監督って毎回馬鹿みたいな映画ばかり撮っているけど(褒め言葉)、まさか宗教にまで手を出してしまうとは…。これは「ライフ・オブ・ブライアン」と「パッション」に並ぶ問題作だ!と言っても冒頭でお断りしている通り、あくまでただのジョークですからね。あまり深く考えないで楽しめば良いんじゃないかなと思います(何じゃそりゃ)。7点(2004-10-24 19:38:53) 58. ぼくのバラ色の人生 《ネタバレ》 映画を観ている時は「どうして両親はこの子を気持ちを理解してあげないんだろう」と思いましたが、もし自分の息子が女の子になりたいとか、もしくは友達が自分の息子と結婚したいなんて言ってきたらやっぱり「う~ん…」と考えさせられてしまうと思います。最後の方で男の子の格好をした女の子が出てきて、「これで解決!」なんて思ったけど時すでに遅し、彼の心は深く傷付いていたのでした…。リュドヴィック少年の言う神様がXYを投げ入れてXだけが入らなかったというのは、あながち間違ってもいないんじゃないかと思いました。ああなってしまった以上、現実を見つめていくしかないのですね。7点(2004-10-15 23:29:41) 59. 悦楽共犯者 シュヴァンクマイエル監督の作品を観たのは今回が初めてです、ていうかこれ以外レンタルで見つからない!個人的にはS・キューブリックの映画を思い出しました。目まぐるしいカット割に、象徴的なオブジェ。偏執的な登場人物と、そのカメラに対する異様な眼差し。そして交響曲やオペラを使った音楽。いわゆるまとな人間が出てこない映画のように思われますが、これってきっと表向きでは皆普通の人たちなんでしょうね。ただその裏側に焦点を当てているせいか変態に見えるだけで、誰でも彼らと似たようなことはしているはずです(これは少々度を越えていますが・・・)。そんなわけでこの映画を観ること自体が至上の悦楽、観終わった後には自分の欲望が解消されたような何とも形容しがたい気持ちになりました。これで僕も共犯者なのでしょうねぇ。10点(2004-08-19 21:42:48)(良:1票) 60. リストラ・マン 「ファイト・クラブ」になる一歩手前みたいな作品。おそらく共感できる人には大いに共感できるのではないでしょうか?ヒロイン役のジェニファー・アニストンが可愛い。とりあえずこのトンチンカンな邦題はいただけない。6点(2004-08-16 21:25:40)
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