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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
41. ノッティングヒルの恋人 冴えない本屋さん、という設定らしいけど、女優が現れても惚れられても余裕を無くしてがっつくことなく、結構女性が喜ぶようなことを上手に言える。十分冴えてるじゃん。もてる要素もってんじゃん。この時点で女性のためだけの映画、というのは確定した。恋愛映画とはそういうものだ、と言われたらそれまでですが。前置きが長くなりましたが、そういう気に食わない点を除いても、ストーリー展開やお互いの気持ちの傷つけ方がとても細やかで伝わりやすい。爽やかラブ・ストーリーの傑作。9点(2004-04-15 01:28:34) 42. 秘密と嘘 誰でも心に傷を抱えて生きている。これ以上傷つきたくない、という気持ちから心を閉ざして社会性だけで生きている依存型の人間がいかに多いか。彼らは何も言わなくても、誰かが自分の気持ちを分かってくれて慰めてくれる、と夢のようなことを願っている。しかし、つらくても涙が溢れても素直に傷を直視しなくては、決して傷は癒えず人間関係も変われない。それを改めて教えてくれた地に足の着いた名作。それにしても、女性が持つ無限に愛されたいという幼稚で無責任な欲求は何とかならないものか。家庭内トラブルの原因の半分以上は担っていると思う。10点(2004-04-15 01:19:49) 43. ファーゴ コーエン兄弟初体験。率直な感想は、何て悪趣味な兄弟だ、と。袋の中のミミズやさらわれる奥さんの大股開きなど、いちいち見せなくていいよ、と言いたくなるシーンが多い。しかし主題として力を入れるべき犯罪や殺人シーンへの執着を手放し、淡々と突き放して撮り続ける妙なセンスは他の作品も見たいと思わせるのに十分な魅力があった。8点(2004-04-14 01:31:13)(良:1票) 44. 夫たち、妻たち ウディ・アレンらしく、人間の良心や誠実さに対する完璧な失望が満載。男女のトラブルの根本は、男の見栄と女の甘えなのだな、としみじみ痛感した。7点(2004-04-14 01:05:44) 45. ブレイブハート とても悲しくて鬱な映画。最大の敵が英国王ではなく、味方の欲や自己保身であるところが何ともやり切れない。憎むべき老人たちが寿命で死のうとしてるところもやり切れない。何から何までやり切れない。見事。9点(2004-04-14 01:00:04)(良:1票) 46. 仮面の男(1998/ランドール・ウォレス監督) 言葉が見つからないほどひどい。いい俳優さんのディカプリオをまるで芝居がダメなアイドル扱いして作ったD級アイドル映画。大雑把で安っぽい演出、段取りの悪さ、情の安売り。いいところを見つける努力が空しい。有名なセリフの謎訳(T女史?)も何だか。お城の芝生が綺麗、という受け狙いの誉め言葉を書くくらいなら、いっそ0点で。レンタルとはいえ、こんなゴミ映画見るために金を出してしまって自己嫌悪。0点(2004-04-13 02:04:00)(笑:1票) 47. ナイト・オン・ザ・プラネット 普段あまりタクシーには乗らないのでわからないけど、客と運転手ってあんなに話すものなのだろうか。それはともかく、ニューヨーク、パリ、ヘルシンキのエピソードがとても良い。ウィノナ・ライダーだけが何か無理してるように見えたのと、地球儀がショボいのが残念。9点(2004-04-07 16:55:20) 48. イングリッシュ・ペイシェント 情緒たっぷりのメロドラマ。戦争に対して突き放したスタンスを保ち、過去と現在を交えながら徹底して個人の話が展開する。戦争や政治に関する妙な大義名分をおくびにも出さず、個人の感情に焦点をしぼったところがとても良かった。8点(2004-04-07 16:47:39) 49. フォレスト・ガンプ/一期一会 狭い視野を保って一直線に進んで、知らないうちに成功してたというよくできたおとぎ話。世渡りがヘタだとか空気が読めないとかいうことを気にしないのが最強だと学んだ。8点(2004-04-07 16:23:50) 50. 海の上のピアニスト 全く未来の無い内向的な話。音楽やそこから派生する雰囲気は確かにいいのですが、それだけ。終盤の展開もやや強引に感じられる。全体に言い訳がましい作品。5点(2004-04-07 11:34:10) 51. 蝿の王 多数の人々が不安に陥っている時は、正しい人間の正しい言葉よりもカリスマ性のある人間のわかりやすい言動が支持され、一種宗教的な集団になってしまう。ヒトラーとその周辺が出来上がるモデルケース的怖さがあった。ラストの何とも言えない空気は大好き。8点(2004-03-29 02:14:23)(良:1票) 52. クライング・ゲーム 細やかな人情あふれる傑作。セリフも特に哲学的な話はしていないのに、妙に深い。多分、情に訴える部分が多いからだろう。例の秘密は確かに驚いたものの、秘密ってこれだけ?というあっけなさも。オープニングとエンデイングの歌の対比も面白いし、つま先まで目を配った演出が素晴らしい。9点(2004-03-29 01:50:12) 53. ワイルド・アット・ハート 「だから何なんだ」と言いたい映画。さっぱり分からなかったし、楽しめる場面も無かった。ローラ・ダーンはオカマにしか見えない。3点(2004-03-29 01:38:17) 54. マイ・フレンド・フォーエバー 《ネタバレ》 妙に押しが強い主人公に、気弱な病気の少年が振り回されたという印象が強く、相互の友情はあまり感じなかった。目線が一方的過ぎる。死ぬシーンの演出は見ててバレバレだったし。ラストはしっかり泣きましたが、評判ほどの内容ではないです。7点(2004-03-21 23:06:01) 55. ギャラクシー・クエスト かなり甘い。それでも筋の噛み合わせが抜群に良く、見てるうちに乗せられてしまう。夢の無い現状に慣れきった登場人物たちが、段々気合を取り戻していく過程がとても爽やか。見終えた後、「アメリカの映画見たー」って感じになる。8点(2004-03-21 20:40:25) 56. 八日目 《ネタバレ》 本物の障害者が持つ気持ち悪さ、怖さ、狡猾さ、計算の無い優しさ等がやり過ぎなくらいリアルに描かれている。しかしこの世で誰にも受け入れられない絶望感は例え障害者でなくても経験する。それだけに胸に迫る哀しいラストだ。社会で成功するための自己啓発セミナーで言われそうで、かつ現在の社会で正しいと思われている自己演出力のようなものの虚しさを取り上げてくれたところがとても痛快で嬉しい。8点(2004-03-17 01:21:07) 57. ギルバート・グレイプ 妥協と絶望と無抵抗を綺麗にラッピングしたような映画。とにかく人物設定があざとい。まともな神経の人間とそうでない人間が嘘みたいに綺麗に分けられている。「サイダーハウスルール」を見た時も思ったが、とにかく下品。下衆。4点(2004-03-14 23:33:30) 58. セント・オブ・ウーマン/夢の香り 《ネタバレ》 見てる途中、命令される快感のようなものが湧きあがってきた。ナイーブで優柔不断で押しの強い人間に抑えられてしまうチャーリーにとって、フランクが精神的に頼れる父的存在になってくる。救いだらけのいい話ではあるけれども、これほど主役が何も変わらないのも珍しい。救いに値する、本当の友人かどうかを考えるべきでは?と思った。8点(2004-03-14 01:46:45) 59. 奇跡の海 ダンサーインザダークのヒロインには嫌悪感しか感じなかったけど、この作品のヒロインには余計なプライドが無い分、純粋さが素直に伝わった。狂気的ではあるけれども。どうもこの監督は、人間結局最後は自己満足だ、という諦観した考えを持っているように思える。で、その自己満足観をヒロインの内面の中心に据える。当然社会的には精神病棟に収容されるような扱いを受ける。社会的なものは、極論すればどうでもいいのだけど、一つ悲しいのは、本当に自分を心配してくれる人の気持ちに気づけないところ。見ている世界が違うという厳しい現実がヒロインをますます自分の世界に孤立させる悪循環。歯がゆい。手ぶれするようなカメラは、現実感を出して感情を伝えやすくするためかな、と思いますが、その割りにセリフだけは妙に芝居がかっていて、その辺りの違和感が妙に気持ち悪かった。それも狙いなのか、と疑ってしまう。やはりこの監督の頭はどこかおかしい。10点(2004-03-12 18:43:04) 60. マグノリア 劇中の登場人物は、ほとんどが過ぎ去った過去にこだわって前に進めない人々。これらを、あのシャープなオープニングからどう収束するかを楽しみに3時間がんばった。…脱力した。結局、どうにもならんことはどうあがいてもどうにもならん、と言いたかったのだろうか。でもそれを言うためになぜ3時間?脱力させるためにわざと3時間にしたのか?謎だ。7点(2004-03-08 01:08:38)
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