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プロフィール
コメント数 1408
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。

※「ぽこた」からニックネームを変えました。サブネームの「(ぺいぺい)」は継続です。(2024.2.28)

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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41.  デストイレ(OV) 《ネタバレ》 正直なところ、本作を知った当初、鑑賞意欲はほぼ湧きませんでした。手頃な尺の作品とは言え、おどろおどろしく描かれたポスター(便器の蓋には漢字で「死」)と、原題・邦題ともに「デストイレ」というストレートなネーミング。何となく想像つきます。観終わって後悔している自らの姿も。ところがその後3作も続編が作られ、最終作はサメまで登場すると聞き俄然興味が湧いた次第です。果たして、便器が人を襲うというネタでどうやって4作も作ったのかと。 結果、やはり若干の後悔が…。あまりにチープ。冒頭のカットからして思いっ切りホームビデオ。出演する俳優さん(監督さんも出演ですね)も俳優さんらしからぬ雰囲気。特殊効果に至っては…。そもそもがビデオ作品とは言え、あまりにチープな画面には引いてしまいます。 ストーリーとしては決して最悪とは言いません。便器に悪魔が取り憑いて人を襲う。最も無防備な状況とも言えるであろう排便時に突如便器から襲われる。これは恐いです。古来、本邦の怪談話には便所の恐怖が語られるものが数多くありますし、近年でも都市伝説にトイレの恐怖は大いに登場します。洋物のトイレ怪談はあまり記憶にないのですが、人間誰しもトイレには安息と恐怖の両極端を感じるのではないでしょうか? 作りようによっては良質なホラーになり得るかなとも思えるところですが、本作は大いにコケてしまいましたね。続編で軌道修正なるか?怖いもの見たさで観てみたいと思います。 蛇足① 便器内に浮かぶ被害者の一部。どうみても目玉にしか見えませんが、サバイバルナイフの位置から考えて○ン玉に思えるのですが…謎です。 蛇足② 作品中に使用されているオナラの音は全て本物です。ってアンタは一体何を言いたいの?何をしたいの?? 蛇足③ 登場する「ピストル」は作品的には「ホンモノ」なのでしょうか?壊れたモデルガン(プラモデル)を黒いビニールテープでぐるぐる巻きにしているようにしか見えません。[インターネット(字幕)] 2点(2024-01-26 09:43:05)《改行有》

42.  search サーチ 《ネタバレ》 正直なところ、冒頭のPC画面のみによる語り出しには抵抗を感じました。日頃からスマホよりPC中心にネットライフに勤しんでいる自分ではありますが、他人が操作するPC画面では字幕を見る余裕もなく展開してしまい追い付くのがやっと。もし映画館で観ていたら酔ってしまったかも。そういう意味では、熟練の映画ファンの方であっても、PCはイマイチ馴染めないという場合にはオープニングで「NO!」かも知れませんね。 ただし、本作独自のその手法に慣れてしまえば寧ろそのスピード感が心地良く、いつの間にやら作品世界に没入していました。一種のPOVとでも言いましょうか、アイディア一発勝負のこの演出方法は、二番煎じ三番煎じとなると上手く行かないような気がしますが、こと本作においては大成功と言って良いかと思います。 もっとも、PCやスマホの技術が今も尚日進月歩の現代においては、近い将来には極めて懐古的な作風になってしまうことも確かでしょう。旬のうちに楽しむのが正解かと思われます。 そして肝心のストーリーですが、個人的にはヴィックの行動に十分意外性を感じて驚けましたし、マーゴットの安否についてのサプライズ的展開もさり気なく挿し込まれていて良かったと思います。ミステリー、サスペンスとして見応えを感じました。スケープゴート的に登場する娘の叔父やネットフレンドへの疑惑も上手く盛り込まれていたと思います。尺の短さ故に深味という意味では物足りなさがないこともありませんが、逆に展開が早くて大いに惹き込まれました。 まさに、観た後素直に「面白かった!」と言えた佳作に8点献上します。[インターネット(字幕)] 8点(2024-01-21 11:06:59)《改行有》

43.  ビフォア・アイ・フォール 《ネタバレ》 形式的にはSFサスペンス的タイムループものですが、戸惑いながら青春の中にある女子高生の心の成長を描いたヒューマンドラマですね。タイトルからして些か宗教的、道徳的な香りがしないでもないのですが、タイムループを繰り返す度に成長していくヒロインの姿が等身大に描かれていて、青春ドラマとして好感が持てました。ヒロイン・サマンサ役のゾーイ・ドゥイッチが素晴らしい。何人もの役をこなしてる感じがします。 パーティシーンなんか見ていると、これって高校生?アメリカの高校生はこんなに乱れ切ってるのか?なんて思ってしまいそうですが、ま、こういう子たちもいるってことなのでしょうね。子どもから抜け切れない少年少女の残酷なぐらいのストレートな暴走。そんな姿を見せることでこの物語が成立しているとも言えるでしょうし。 ちなみに、ここで描かれるタイムループは、原理原則的な説明は一切なく、極めてシンプルにシチュエーションとしての設定というか物語の構成上のアイテム。なのでそこはツッコミどころではないと思います。強いて個人的考察を披露させていただくならば、始めの一日でリンジ―の運転するクルマが起こす事故はジュリエットを轢き殺してしまった衝撃で起きたもの。乗車していた4人も即死し、そのことが引き金になってタイムループが始まってしまう。ループを止めるにはジュリエットの死への決意を止めなければならない。しかし、彼女の人生に対する絶望感と死への決意は堅い。現状のサマンサにはどうにも出来ない。親友たちの心を動かし状況を変える必要がある。そしてサマンサの成長なしには親友たちの心を動かしようもない。だからループを繰り返し、その都度サマンサは成長していく。といったところでしょうか? サマンサの命と引き換えない限りタイムループが止まらなかったのだろうか?サマンサが死んでしまった後に残るものは、家族や親友たちやジュリエットやケントの深い悲しみと喪失感ばかりではないのか?極論としては、高校生活が一瞬であっという間に忘れ去ってしまうように、ジュリエットの死もすぐさま忘れ去られてしまうのではないか?だとすれば、サマンサの死によるあまりに大きな喪失感の方が防ぐべきではないのか? もしかしたら、最初の事故でサマンサは死んでしまい、その後に描かれるタイムループは死後の世界、サマンサの魂が地獄に堕ちる前に最後の試練が与えられ、結果それを乗り越えたサマンサは天に召されるという「実は死んでます系」なのかも知れません。その場合若干既視感のある設定になってしまいますが、その方がより好感の持てる着地点かも知れません。 等々、観終わった後の疑問は多々ありますが、一人の少女の心の成長、本当の愛への目覚めを描いたドラマとしてシンプルに観る限り、丁寧に作られた青春ドラマとして楽しめました。こうやって反芻出来る作品は好みです。迷いますが8点に近い7点を献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2024-01-18 11:29:40)《改行有》

44.  孤独なふりした世界で 《ネタバレ》 人口1600人の街で図書館に勤め住人との交流もあったであろうデル。しかし彼は孤独だった。そして、ある日突然の住人死滅。彼は真に孤独になった。しかし、それは彼が心のどこかで求めていた孤独だった。けれども、その孤独は彼の心の隙間を決して埋めてくれるものではなかった。 おそらくは善意であれ悪意であれ差別的な出来事もあったのでしょう。母親との生活も満たされたものではなかったようです。住人死滅以前の孤独は彼が作り上げた孤独。住人死滅後の孤独は望む望まざるを問わずに降りかかった孤独。真に孤独な状態は彼の真意ではなかったのだと思います。 それでも貫いた孤独。如何に善行を積もうと「するべきこと」を全うしようと、彼の心は決して満たされてはいなかった。彼は認めないまでも、住民死滅後の孤独も彼が作り上げた孤独の延長に過ぎなかったのかも。 そこに突然訪れたグレース。一見して彼とは全く相入れないキャラクター。彼も彼女の存在を認めようとしなかった。何故なら彼は孤独であるべきだから。しかし、同情にかこつけて彼は彼女を受け入れる。彼は本当の意味での人との交流をずっと求めていたから。 終盤のサプライズは蛇足のようでいて蛇足ではないでしょう。外の世界の不純さとデルの世界の純粋さの対比。二人に未来はないのかも知れませんが、創られた理想郷よりも人としてありのままに生きて行くことが出来る荒廃した世界の方が、二人に幸福を約束してくれるのでしょう。 思いがけない佳作に出逢えました。限りなく9点に近い8点を献上します。 邦題は原題の優れた意訳とも思えますが、個人的には直訳で良かったのではないかと思います。[インターネット(字幕)] 8点(2024-01-15 17:19:44)《改行有》

45.  1922 《ネタバレ》 全編通じての重苦しさ、不快さ、決して感情移入致しかねる登場人物の心理と行動。如何にもキング作品の実写版といった風情です。 1922年当時のアメリカ、ネブラスカ州の家族観や社会的背景等々について、ほぼ無知と言ってもいいであろう自分としては、妻に突き放された男の苦悩や悲哀、怒りといった感情は理解出来ず、恐らくは日頃から「かかあ天下」的な家庭であったと思われるジェームズ家における夫婦関係や親子関係も推察し難いものがあります。 端的に言えば感情移入不能。え?それで離婚?それで殺す?息子巻き込むの?刃物で殺すの?井戸の埋め戻しってバレバレじゃない?全てにおいて感情移入出来ませんでした。(個人的には牛を巻き込んだことが地獄行き確定の最悪の罪) ところが、観続けていくと何やら心境に変化が。キング作品の常と言いましょうか、滅茶苦茶胸糞悪いのですが何故か思いを馳せてしまう。いつの間にか主人公に対して悲哀の念を感じてしまいました。ある種の同情なのか、感情移入とは異なる疑似体験的な心理なのか。理由はどうあれ罪は罪。単に犯罪者である主人公なのにどこか哀れに思えてしまう。 人生の選択は誰にでも常に付き纏うものだと思いますが、たった一度の選択のミス(極めて重大なミスではありますが)が彼の人生のみならず息子や息子の恋人、そしてその家族へとその影響が連鎖し、不幸の構図が出来上がって行く。恐ろしいことです。 ラストシーン。彼は自死したのか?それとも既にほぼ崩壊していた精神が感滅的に崩れ去ってしまったのか?いずれにしても、その先に待っているのは地獄ということですね。 重たかったなぁ。[インターネット(字幕)] 7点(2024-01-14 14:35:41)《改行有》

46.  ジュラシック・ワールド 《ネタバレ》 本家ジュラシックパークと関連付けての評価は意味がないと思い、単純に本作だけを観て思ったのは、巨額の予算を費やしながらも結局殆ど何も心に残らない作品という一言です。 確かに手間ヒマかかった最高の映像技術ということは理解出来るのですが、その映像を見せられたからと言って作品として何を言いたいのと思ってしまう。面白いと言えば面白いのだけれど、これを映画館で観るか、TV画面で観るか、と言うとTVで良いかもと思ってしまいます。 恐竜たちはビジュアル的に素晴らしい出来映えであることは間違いなく、特にストーリーを考えずBGV的に流している分には邪魔にならないどころか超贅沢。見入ってしまうカットも勿論多々あります。けれど、やっぱり集中して物語として観てはいられないかな? それと、不必要にコミカルな演出や台詞が頻出するので、おいおいこの作品の中で一体何人犠牲になってるの?恐竜の命と同じぐらい人間の命も考えて欲しいと思えてしまいました。 いろいろ悩むところですが、やっぱり甘めとしても4点献上が限界です。[CS・衛星(字幕)] 4点(2024-01-12 11:32:18)《改行有》

47.  来る 《ネタバレ》 主人公が死んでは入れ替わっていく構成。そして、視点が移り変わっていく過程で物語の裏側を見せて行く。人間の弱さ愚かさ、虚飾に満ちた生き様。出演者各人の振り切った演技にも支えられた魅力的な作品ではあります。 ところが、ホラー作品として観れば、本作はコテコテのジャパニーズホラー流演出のオンパレード状態。冒頭のカットでお約束の如く虫が這いまわったりして、思いっきりジャパニーズホラー感を投げ付けられては個人的には引かざるを得ませんでした。 一方、必要以上の物量攻撃的な流血っぷりや登場人物の過激な死にっぷり、そして何よりラストの超自然的バトルからは、洋画悪魔系ホラーのエッセンスを感じさせらます。加えて、設定やら何やらアニメの実写版かと思わせられるような極端な非現実感を伴います。 要は、ヒューマンドラマ的な部分では魅せられつつもホラーとしては失望させられてしまう作品。少々テンコ盛りし過ぎたのでは?と感じざるを得なかった作品でした。原作を読んでから観た方が良かったのでしょうか?否、読まないで観た方が正解なのか?微妙なところです。[インターネット(邦画)] 4点(2024-01-07 00:34:41)《改行有》

48.  ZOOMBIE ズーンビ ネクスト・レベル 《ネタバレ》 まさかの「ズーンビ」続編。と言っても、本作の後にはスピンオフ的作品の「シーワールドZ」もあり、更にはネット上では「3」の製作決定との情報もあったりして、アサイラムのヒットシリーズ?になりつつあります。と言うか、しつつあります。 本作は「2」ですが、時系列的には「ズーンビ」の前日譚ですね。ここで使用された新薬が発端となり「ズーンビ」や「シーワールドZ」に繋がっていくという具合です。 前作同様の、と言うかアサイラム作品のお約束どおりCG(時として着ぐるみ)は超チープで笑えるレベル。この見栄えに引いてしまう方には鑑賞出来ない作品という点では前作同様です。が、観始めて最初っから感じたのは前作より進化しているということ。何が?と言われると言葉に詰まってしまうのですが、出演者の演技に始まり相変わらずグダグダのシナリオや演出等々、確かにB級あるいはZ級作品であることに変わりないにしても、前作を超えた何かしらの見応えがある出来になっています。 ただし、あくまでもこの手の作品をワーワーと文句言いつつも爆笑出来る方、端的に言い換えればこの手の作品が「好き」な方にしかお勧めは出来ません。私は正直なところ「好き」なので大いに楽しめました。馬鹿馬鹿しいながらも大真面目に作っている(であろう)ところに惹かれます。 なので5点献上!と言いたいところですが、やはり狂暴化して暴走しているにせよ野生動物への乱射と虐殺はビジュアル的にはNG感の方が勝ってしまい、マイナス1点の4点を献上します。[インターネット(字幕)] 4点(2023-12-26 12:00:57)《改行有》

49.  アメリカン・スナイパー 《ネタバレ》 遅れ馳せながら鑑賞。皆さんのレビューは一通り拝読しました。必然的に重複してしまう部分がありますがご容赦ください。 子どもと女性を狙撃するという、主人公の在り方そのものを観客に理解させるかのようなシーンを冒頭に持って来て、その後に主人公がどのような家庭教育の元に「番犬」として人格形成されて来たかを盛り込む。その時点では作品世界に入れませんでした。そもそも、個人的にはハンティングと称して野生動物を射殺すること自体の価値観を全くもって理解出来ないので。なので作品世界には乗り遅れ気味に鑑賞開始した感じです。 ひとことで言えば(ひとことになっていないかも知れませんが)戦争映画としての盛り上がり方を備えつつも、その戦争の意味や背景、そこで闘う者のアイデンティティ等の深掘りに徹することなく平板に仕上げられた作品(良い意味で)、だと思います。 「アメリカ万歳!」に走ることもなく「戦争反対!」に走ることもない。只管無音で無言のエンドロールが作品としての在り方を象徴していますね。「オープンエンドの作品」と言っても良いように思えます。物語が終わった後の数分間の沈黙の中、それぞれ考えを深めて欲しいと言わんばかりに。ある意味、クリント・イーストウッド作品に共通した重みを感じた数分間でした。 正義とは何でしょうか?平和とは何でしょうか?命とは何でしょうか?そして英雄と狂気の境界はどこにあるのでしょうか?主人公が残していったものは何だったのでしょう? 欧州や中東での戦禍が激しく繰り広げられ、遠く離れた我が国のニュースにも毎日欠かさずその現況が繰り返し報じられる中、平和ボケした戦後生まれの自分が今ひとつ我が身のこととして真剣に受け止めることが出来ないのは恥じるべきことなのでしょうか?答えは見つかりません。 主人公の最期の日、妻に向けられたリボルバーの銃口が恐ろしかったです。結局彼は回復することなく、自らの精神に蓋をして、生まれて以来培ってきたものを塗りこめていただけだったように思えてなりません。 戦争映画としては、アクション中心でもなくヒューマニズム中心でもなく、いささか中途半端に受け止められてしまいかねないかも知れませんが、戦地から遠く離れた平和ボケの私の脳内にまで一石を投じ、何かを考えさせてくれた異色の戦争映画でした。[インターネット(字幕)] 7点(2023-12-24 14:52:52)《改行有》

50.  ゴースト・シャーク<TVM> 《ネタバレ》 これぞ個人的に好むところの「サメ映画」です。勿論、万人受け或いは玄人受けする傑作・良作とは言いません。 襲われるビキニ美女、いわくありげな人物、登場時点で死亡フラグ乱立の出演者たち、とお約束感満載のところに、あたかも一発屋の如くアイディア投入。本作の場合、サメが幽霊だから透けていて神出鬼没と言う点ですね。その理由付けに、出没するには水場が必要だとか、魔術書を持ち出したり呪いの洞窟を設定したりと、製作者なりの低予算下での努力のあとが滲む感じです。努力じゃなくて楽しんでただけかも知れませんが。 とりわけ秀逸な物語と言う訳でもなく、なんだかどこかで見たか聞いたかしたような物語ですが、コメディじゃないのにクスっと笑える「サメ映画」に、好意的な意味をもって3点献上します。[インターネット(字幕)] 3点(2023-12-22 12:24:08)《改行有》

51.  ライフ(2017) 《ネタバレ》 エンタメ系SFホラーとして観る限り、完成度は高く十分に楽しめる作品かと思います。ただ、多くの皆さんのレビューにもありますように、オリジナリティと言う部分では弱いかなと。 未知の生命体とのコンタクト。原始的な生物と思いきや知的活動をし始める。無害かと思いきや人間が襲われる。閉鎖空間での戦いの限界。籠城作戦しかないものの侵入されてしまう。わずかな生き残りが決死の脱出…。一つの作品のリメイクという程ではないにせよ、どうにも感じざるを得ない既視感。 ラストのサプライズも想定内でした。予定どおりに帰還したのではハッピーエンドにもならない。このラストしかないでしょう。とは言え、地球に舞い降りた火星生命体が人類を駆逐するといった続編は期待出来ないように思えます。より一層既視感の激しい作品になりかねないでしょうから。 個人的には大いに楽しめました。が、傑作かと言えばそこまでは評価出来ないかなと。悩んだ挙句、6点献上します。[インターネット(字幕)] 6点(2023-12-22 12:02:50)《改行有》

52.  ショートウェーブ 《ネタバレ》 始まりはサスペンス或いはミステリー。画面が変わればヒューマンドラマ。それに続くはSFホラー。そして〆はスプラッター風味で。といった具合に、テイストと言うかコンセプトと言うか二転三転する、ストレートに言えば纏まりにイマイチ欠けるドラマですね。 全体的に多出する草原や森や海を舞台にヒロインが駆け巡るカットは、美しいと言えば美しいのですがファンタジ―感の中にどことなくエロティックでもあって、あたかもヒロイン役の女優さんのPVのようでもあり、「だから何なの?」と言いたくなってしまいます。これもまた纏まりのなさを感じさせる理由のひとつ。 全体的に終盤のスプラッター色が登場するまで何とも言えないエロティシズムを感じてしまうのです。否、血まみれになった後でさえ。主演女優さんはプロポ―ションも良く、何気に露出も多めだったりするので尚更なのかも知れません。作品テーマをボカシてしまっている一つの要因かも。 結局、種明かしのようで種明かしになっていないエンディングが纏まりのなさに止めを刺した感じです。一体何が言いたかったのか。謎の電波は実はその家から出てました。だって異星人は一瞬しか留まれないから。ですか? 様々な映画祭で高評価だったとの触れ込みですが、私には残念ながら刺さりませんでした。限りなく2点寄りの3点献上です。[インターネット(字幕)] 3点(2023-12-18 15:13:40)《改行有》

53.  フラクチャード 《ネタバレ》 緊迫感とミステリー感に溢れ見応えのある1本、と言いたいところですが、残念なことにかなり早い段階で「夢オチ」若しくは「妄想オチ」、それとも「実はみんな死んでましたオチ」だろうという予測が容易に立ってしまいます。 「残念ながら二人とも…」という台詞まで流れてしまうと、これはもう確実に少なくとも二人が死亡していることが確定してしまう訳で、その二人が実は冒頭の親子三人ではなかったということは終盤まで判らないものの、サスペンス或いはミステリーものとしてはあまりにストレートな演出かと。 サム・ワーシントンさんを始めとする出演者の演技力に加え、何と言っても娘役のルーシ・カプリちゃんの愛くるしい演技が素晴らしく(特に表情)、冒頭に述べました通り見応えはあります。何となく既視感はあるもののストーリーも魅力的。それだけに、もう少しミステリー然とした構成(観客を混乱させる)、或いはホラーテイスト(ホラーとしては作られていないのかも知れませんが)を強めにして欲しかった。そんな気持ちからやや低めの6点献上です。[インターネット(字幕)] 6点(2023-12-17 11:25:21)《改行有》

54.  シンクロニック 《ネタバレ》 冒頭のサスペンスホラー感からするとちょっと予想し難い展開。ヒューマンドラマ要素を絡めたファンタジーSFですね。 ドラッグの効果で松果体がタイムトラベルし、おのずから身体そのものも時空を移動する。移動の瞬間に居る場所によって移動先の時代が決定される。接触している物(生物を含む)も同時に移動する。移動した後は7分後に同じ場所に居れば元に戻れる等々。やはり正統派のSFと言うよりファンタジーと表現した方が受け入れやすいでしょうね。 ファンタジーと割り切って観れば、細かな疑問や矛盾を気にせずに楽しめる作品であるとは思いますが、主人公の不治の病、親子の軋轢とそれによる夫婦間の不和、人種問題等々、尺に対してエッセンスを詰め込み過ぎの感が否めません。そこが一番のマイナス要素かも。もっとも長尺にすべき作品とも思えませんが。 個人的には、愛犬を犠牲にした主人公が許し難いという、テーマとは関係のなさそうな理由でマイナス評価。限りなく3点に近い4点献上です。[インターネット(字幕)] 4点(2023-12-15 15:45:18)《改行有》

55.  7500(2014) 《ネタバレ》 かなりいろいろな作品との共通点、否ハッキリ言わせていただけば類似点が感じられるゴチャマゼ感溢れる作品。 ホラーのつもりで観始めたものの中盤まではフライト・パニック・サスペンス。人生模様を絡めながら飛行機内で様々な事故や事件が起きるのかしら?みたいな展開。 ところがパニック起こして絶命した謎めいた成金趣味の一見極悪セールスマン風の男の死体から、コソ泥軽口ナンパ兄さんがロレックスを盗むところ(付着した皮膚を手で拭うなって)が転換点。手以外は正体を現さない怪物なのか亡霊なのかが暗躍して乗員乗客全員お亡くなり。燃料切れを待つばかりの自動操縦ジャンボの悲劇という顛末。終盤、何人かの乗員乗客が見た他の乗客の変わり果てた姿は「実は死んでました系」のオチなのかも。 客席のディスプレイに名作「2万フィートの戦慄」が映し出されていますが、そこで引用して欲しくなかった。CAが窓から見たものが同作のアレなの?かと思いきやF16だったとは。なんで引用?この作品はホラーですよ!という強調? 結局、ゾンビでもクリーチャーでもなく死神のせいだったようですね。やたらキュートにカタカタ動く死神人形に死神が潜んでいたのでしょうか?それもまた某有名ホラーを思わせられたりして。 「ウォーキングデッド」のロジータことクリスチャン・セラトスさんが出演していたのが個人的には一番の収穫。でも、2回もトイレで酷い目に遭うとは…。しかも検査薬片手に…。悲し過ぎました。 死神の存在を匂わす程度で語るべきことを何も語らないままに終わってしまった感が強く、超不完全燃焼の3点献上です。[インターネット(字幕)] 3点(2023-12-13 11:09:13)《改行有》

56.  コマンドーニンジャ 《ネタバレ》 ストーリー的には極めてシンプル。言い換えれば結構雑ですし、ところどころにコメディ風味を盛り込んだ脚本ではあるものの、決して笑えるものではありません。苦笑はしましたが。 がしかし、「コマンド―」「プレデター」「バックトゥザフューチャー」「ミュータント・タートルズ」「マッドマックス」などなどをパロディ的に盛り込み、クレジットやテーマソング、それにセットや小物にも、作り手が相当拘っていることは十分に伝わりました。冒頭にいきなりサービスカットを入れてみたり、殺害シーンでは必要以上にグロさを盛り込んだり、作り手が思う存分遊び心を注ぎ込んで好き放題作ったということは理解出来ます。 つまりは、作り手の嗜好にピッタリ嵌れる者だけが楽しめる作品。観る者を大いに選ぶ作品です。私の場合は完全には乗れなかったです。鑑賞後の第一声は、申し訳ありませんが「ヒデエなコレ」でした。 と言う訳で、もしかしたらツボにハマって大爆笑する人もいるかもとの思いから4点献上します。(「意外と面白くない。全然期待しないで行くとひょっとしたらひょっとする。」)[インターネット(字幕)] 4点(2023-12-11 11:33:37)《改行有》

57.  プリデスティネーション 《ネタバレ》 タイムパラドクスものは好物であるにも関わらず未見でした。遅れ馳せながら鑑賞。 タイムパラドクスには大雑把に分けて二つのパターンがあると常々素人考えしている私。二つというのは、ひとつは過去を変えると未来が変わるパターン、もうひとつは過去を変えても新たに時間軸が分岐して並行世界が加わるというパターン。 しかしながら本作は、その二つのパターンのハイブリット的構造になっていて、二次元的に表現すれば劇中にも登場するように自らの尻尾に食いつく蛇のようなループ構造なのですね。それによって主要な登場人物が皆同一人物であることによる矛盾を解消しようという試み。いや逆かも。主要な登場人物が皆同一人物であることによって矛盾を解消しているのかも。原作がしっかりしているだけに流石の展開ですね。 ただ、そうは言ってもひとつの矛盾を解消しようとすれば新たな矛盾が生じてしまうもの。大きな疑問のひとつとして、輪廻することによって切り離された過去と新たな時間軸の接合点についてが今ひとつ理解出来ませんでした。そしてもうひとつ、同一の世界に住む他の存在と時間が共有されていること。勿論、個々人が時間を占有することは(多分)無いと思われ、時間を共有している他者が如何に「爪痕」を最小限に抑えようとも並行世界は同時多発的に増殖しかねないような?何より「爪痕」を抑えるのは何のためなのか?考えれば考える程、素人考えはループし続けてしまいます。 こんな風に悩み考えて何度も鑑賞出来る作品はそうそう多くはありません。納得は出来ずとも傑作であることには変わりなし。9点献上します。[インターネット(字幕)] 9点(2023-12-11 10:38:10)(良:1票) 《改行有》

58.  ラベンダー 妖精の歌 《ネタバレ》 田園風景や古家など全編通じて美しい映像が多々登場します。冒頭のストップモーションを組み合わせた事件現場は、凄惨な事件なのにそれを感じさせない美しさ。心理的な部分にスポットを当てたサスペンス劇が始まるのかなとの期待が高まります。 が、蓋を開けてみれば幽霊譚と評しても大きく間違ってはいないような展開。ヒロインの生家に舞台を移してからは、霊的存在・現象がストーリーを引っ張る感じ。冒頭の映像表現に期待させられた流れは、既視感のある、と言うか結構オーソドックスな「霊が助けてくれました系」作品に転じます。 ただ、それは決して否定的な感想ではありません。特に目新しくはないストーリーではあるものの、必要以上におどろおどろしくはなく、必要以上に謎めいた伏線が散りばめられてはおらず、必要以上に深刻さや悲惨さが強調されることもありません。ほどよく纏まったシンプルな作品、サスペンスあるいはミステリーホラーの王道的な物語と言えそうです。 強いて言うならば、と言うかそこが一番の問題点なのですが、ラストシーンはどう受け止めていいものやら。真犯人を捉えたまでは良いのですが、監禁して放置?殺して復讐?それとも、あの後警察に通報して逮捕してもらったとか?作り手はドラマチックなラストで終えたかったのかも知れませんが、受け取りようによっては結構なバッドエンドかと…。[インターネット(字幕)] 6点(2023-11-29 12:18:43)《改行有》

59.  WE GO ON 死霊の証明 《ネタバレ》 「死」ばかりではなく「火」や「水」、「高所」など、生きていく中で隣り合わせになっている様々なものに恐怖を感じでいるマイルズ。何よりも「死」を恐れているのだから死ぬことによって恐怖から逃れることも出来ない。そんな彼が「死後の世界の証拠」を求めるのは無理もない話。そのくせ「死後の世界」に懐疑的でもあるからこその恐怖心なのだから、自ら公募しておきながらその結果に「本物」など期待出来ないでもいる。まさに病んでいますね。でも、精神科への受診は望まない。自らを追い込んでいる悪循環の世界。 ところが、皮肉なことに「死後の世界の証拠」どころかネルソンという死霊そのものからコンタクトされてしまう。それどころか取り憑かれてしまう。この辺りは既視感のある展開かも知れませんね。シチュエーションは違っても、心霊現象を見に行って想像以上の恐怖に遭遇し結果連れ帰ってしまいましたみたいな。心霊モノ十言うか怪談噺の王道と言って良いかも。 そして、これもまた怪談噺の王道かも知れませんが、本作は取り憑いたネルソンが要求してくるのですね。元カノのアリスを見つけ出して欲しいと。実はアリスはネルソンに愛想を尽かして殺していたのですね。そりゃネルソンは成仏できません。そうとも知らずにアリスをあっさり見つけたマイルズは、アリスに返り討ち的に撃たれてしまう。それがある意味功を奏してネルソンの憑依は解け、マイルズは「死」への恐怖を克服するというお話です。ラストシーンからすると、いろいろなものへの恐怖心という呪縛は完全に解けることはなく…というオチですが。 前半と後半では随分とテイストが違うかも。ホラーテイストは後半からが本番。その合間にマイルズの家庭環境や父親の死の真相とか人間ドラマ的な要素も入り、アクティブな母親のシャーロットが良い感じに絡んで来ます。必要以上にオドロオドロしくならず、グロシーンは控え目、オカルト感も抑えめで、良く纏まったホラーだと思います。映画祭で観客賞を受賞したというのも頷けます。 熱烈なホラーファンには物足りないかも知れませんが、個人的にはなかなか楽しめた思わぬ佳作に7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2023-11-28 10:45:53)《改行有》

60.  眠れぬ夜のカルテ 《ネタバレ》 ネタバレ投稿を見てはいけないタイプの作品。所謂「どんでん返し」が待っている作品ですね。 と言っても、仕掛けそのものは結構オーソドックス。主客逆転と言いましょうか、夢オチや妄想オチとは違いますが、問題を解決すべく主人公として物語の中心に居た人物が実は問題そのものであったという系。少々納得のいかない力技的演出もありますが、良く練り込まれた脚本は十分にミステリーを堪能出来ますし、自信たっぷりの精神科医と、謎めいていてこちらも確かな自我を擁している患者。二人の対決の構図は見応えがあります。 ただ、最後の最後に種明かし的に展開される部分は少なからず蛇足感があるかも知れません。そこまで説明しなくても本編で伏線回収出来なかったのだろうかと思えないこともなく、何かテレビドラマ的な(決してテレビドラマのレベルが低いという訳ではありませんが)構成になっているような印象が残ります。 とは言え全編にわたるビジュアル面も含めた謎めいた雰囲気は魅力的であり、7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2023-11-27 18:06:28)《改行有》

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