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41. ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争 《ネタバレ》 ゴダールの遺作。 見に来ていた一人客の中に、とんでもなく綺麗な女性がいた。 ゴダールの遺作には綺麗な女性がよく似合う。 20分の短編ではあるが、本作でも戦争に対する強い執着を感じた。 映画というより静止画の連続で構成されており、紙芝居のような展開をみせる。 ゴダールにしか作れない世界観で実に斬新、実に訳がわからない。 この斬新さ、訳のわからなさこそがゴダールだ。 他の人には決して作ることのできない映画世界。 それはもはや面白いとかつらまないとかの価値観から逸脱している。 最後の最後でゴダールは強烈な作品をのこした。[映画館(字幕)] 3点(2024-05-11 22:06:07)《改行有》 42. 今晩は愛して頂戴ナ 《ネタバレ》 馬で汽車を止めるシーンには驚いたけど、それまでのストーリーが面白くない。 無くてもいいような余計なシーンがいくつか出てくるため、テンポが悪いし話も少し分かりづらい。 主人公の見た目はサイレントの世界からそのまま飛び出してきたかのような顔立ち。 やたらモテる設定だが、そこまでカッコ良くもない。[インターネット(字幕)] 4点(2024-05-11 13:07:39)《改行有》 43. 童年往事/時の流れ 《ネタバレ》 冒頭から既にホウ・シャオシェン色が全開。 ホウ監督にしか出せない自然な雰囲気、そして台湾の暑苦しさがリアルに伝わってくる。 風景をただ撮っただけと思わせながらも、実はホウ監督にしか映し出すことのできない不思議な暖かみを映像から感じる。 つくづくホウ監督は天才なんだなぁと感じる。 さて、本作ははっきり言って怖いくらいに情け容赦なく暗い内容である。 まず主人公の父親が肺病で血を吐いて死に、次に母親が舌癌で死ぬ。 そして挙句の果てには、おばあさんが畳の上で1ヶ月間放置され老衰死する始末。 しかし、全編を通して心和む素敵な音楽が流れている。 そのせいか、そこで起きている人が死ぬという悲劇を「ごくごく自然なもの」として受け入れることができた。 ホウ監督の音楽センスは理屈抜きに好きだ。 特に本作の音楽は素晴らしい。 日常に横たわる“死”という恐怖や別離というものを、特別に悲劇として誇張することなく、自然の摂理として表現してみせた本作。 暖かい映像美と相まって、暗い内容とは裏腹に「爽やかさ」さえ残した。 その絶妙なさじ加減。 やはりホウ監督を天才監督と認めざるを得ない。 ホウ監督の作品は沢山見てきた。 そしてようやく、この監督の凄さと良さを感じることが出来た始めたように思う。 この監督は一筋縄では到底いかない。 それだけに、その凄さを一度でも感じてしまうと、また別の作品を見たくなってしまう。 そんな魅力が、この監督には確かにある。[ビデオ(字幕)] 7点(2024-05-09 21:20:55)(良:1票) 《改行有》 44. 虹をつかむ男 南国奮斗篇 前作同様、かなり楽しめた。 『男はつらいよ』シリーズより、ある意味面白いかも。 少なくとも吉岡秀隆に関しては、『男はつらいよ』シリーズよりもらしさが出ている。[ビデオ(邦画)] 7点(2024-05-09 19:50:47)《改行有》 45. Please Please Me 《ネタバレ》 父親と娘の関係性がとても良い感じだ。 自然な親子の会話という感じ。 アルバイトを辞めて、また別のアルバイトをする。 そう決めた女性を淡々と描いている。 そこにどれだけの意味があるのか。 大した意味はないようにも感じるが、これは私の感受性が悪いせいかもしれない。 そんなに退屈はしなかったけど、心に響く何かもなく。 平穏でフラットな気持ちで見ている内に、すんなりと終わってしまった。[インターネット(邦画)] 6点(2024-05-09 19:39:08)《改行有》 46. 台北暮色 《ネタバレ》 とにかく感じたのは、台北という街がとてつもない大都会だということだ。 そしてそこに暮らす人々には、それぞれの人生があって、皆それなりに大変な過去を背負って生きている。 その人生は互いに交錯し合い、小さなドラマを生んでいく。 それを都会的なセンスで描いたのが本作。 映像も綺麗だし、音楽のセンスも良い。 だが何かが足りない。 それは娯楽性なのか。 でもそんなものは必要ないのかもしれない。[インターネット(字幕)] 8点(2024-05-09 12:36:45)(良:1票) 《改行有》 47. 回復タイム 《ネタバレ》 何回もクスッとできるシーンがあった。 それだけでも素晴らしい。 この映画の女性のように、日々にちょっと疲れた人には一服の清涼剤になるはず。[インターネット(邦画)] 6点(2024-05-08 22:37:54)《改行有》 48. 掠奪された七人の花嫁 《ネタバレ》 好きな女性は誘拐してでもモノにする。 かなり人権無視な物語。 長男が一番体が大きいのが定型的で気に食わない。 前半はそれなりに面白かった。 後半にいくほどつまらない。 しかし、あれだけガサツな野郎どもが、歌と踊りはしっかり出来るというのは違和感がある。 あんな山奥の汚い暮らしの中で、いつ歌と踊りをマスターしたんだよ! あと掠奪されたのは七人じゃなく六人だけどな。 一応、長男の嫁は本人の同意を得て連れ帰ったわけで。[インターネット(字幕)] 3点(2024-05-08 08:39:38)《改行有》 49. 極道恐怖大劇場 牛頭(ごず)<OV> かなり前から三池作品の中では見たいリストの最上位に上がっていた。 がしかし、最寄りのツタヤにはなく、近隣の5店舗を探した。 返却の面倒さをかえりみず、借りてしまった。 見る前にワクワクする、久しぶりの作品となった。 そして本日視聴を・・・ まあ、結論から言っちゃうと、ホラーの要素はかなり薄い。 かと言ってシリアスドラマでもないし、コメディでもないし、ヒューマンドラマでもないし、サスペンスでもない・・・ でも逆に言えば、ホラーでもあり、シリアスドラマでもあり、コメディでもあり(ヒューマンはないな)サスペンスでもあるのだ。 しかもこの作品、あのカンヌで上映されたというから驚き! この作品をカンヌでってのは、かなり強烈だ。 少し長すぎの感はあったし、さすがに途中で苦笑モード入るシーンもあったが、結構楽しめた。 途中思わず吹き出したくなる程、笑えるシーンもあり、三池ワールド全開である。 これに味をしめ、次はビジターQを見るつもり。[ビデオ(邦画)] 6点(2024-05-03 20:49:16)《改行有》 50. 今夜新宿で、彼女は、 《ネタバレ》 さっきちょうど新宿駅を電車で通過しながら、この映画を見ていた。 そんな訳で、とても身近に感じられる映画だ。 ストーリーとしては取るに足らないが、新宿を舞台にした臨場感やスピード感が見どころだ。 明らかにメンタル病みの女性が主人公で、特別美人でもないし不細工でもない。 これが何気にリアルかもしれない。 田舎から東京に出てきているらしく、田舎の母親から電話がかかる。 何か聞かれても大丈夫、変なことはない、みたいに無問題と答える女性。 大いに問題ありなのだが、田舎の母親には異状なしと答える。 これがなかなか興味深い。 こんなの見たら、田舎の親は安心して娘を東京に行かせられないよ! とまあ、娘を持つ親からしたら、ちょっとしたホラーだね。 監督は女性だが、おそらくリアルな東京、いや、新宿を知っている人なんだろな。 そう感じた次第。[インターネット(邦画)] 6点(2024-05-03 19:56:09)《改行有》 51. 新東京行進曲 《ネタバレ》 当時、人気があったであろう高橋貞二に何ら魅力を感じない。 話も駆け足過ぎるし、いたるところが都合良すぎでいただけない。 配役通り小林トシ子より淡路恵子の方が魅力的だわね。 これ悲恋の物語なのね。 当時の皇居周辺や上野の風景を楽しめるのはいいね。[インターネット(邦画)] 4点(2024-05-02 08:10:12)《改行有》 52. 素晴らしき戦争 《ネタバレ》 リチャード・アッテンボロー監督作品とは相性が悪いらしい。 戦争に対して皮肉を込めているのか分からないが、見ていてもいまいち何を言わんとしているのか、何を楽しめばいいのか分からない。 分からないからこそ140分がとても長く感じるし、苦痛にもなる。 あと歌が多すぎる。[DVD(字幕)] 2点(2024-04-29 18:32:03)《改行有》 53. 赫い髪の女 《ネタバレ》 ただひたすらセックスをする。 セックスをすることしか頭にない男女が、ひたすらセックスをする。 それはただ単調で、セックスが日常的なものとして描写されている。 ここに一つの実験映画的精神を感じる。 そういう意味では新鮮さがあったが、さすがにセックスシーンばかりの70分となると、退屈意外の何物でもない。[ビデオ(邦画)] 4点(2024-04-28 23:08:12)《改行有》 54. 見えざる敵 《ネタバレ》 リリアン・ギッシュ、こんなにかわいかったけな? もっとムッチリしたおばさんだったイメージが。 勘違いかな。 話としては短いわりによくまとまっている。[インターネット(字幕)] 5点(2024-04-28 22:47:51)《改行有》 55. 八月の鯨 《ネタバレ》 あのリリアン・ギッシュがかわいいお婆ちゃんに! それだけで何だか感慨深い。 静かな島でゆったりとした時間を過ごしている。 老後としては良いのかな? 私はどちらかといえば賑やかな場所が好きだけど、老齢になったら好みは変わるのかな、それとも人それぞれなのかな。 ベティ・デイヴィスが完全にお邪魔な存在。 あれだけ悪態をつかれるとさすがにきついよね。 難しい事かもしれないけど、やっぱり年老いたら可愛がられる存在でいたいかな。[DVD(字幕)] 6点(2024-04-28 16:41:33)《改行有》 56. Sexual Drive 《ネタバレ》 かなり期待して見始めたのだが、どうにも男優陣が生理的に受け付けん。 芹澤興人は馴染みがあるので大丈夫だが、それ以外の男優たちが気に入らない。 目当ての武田梨奈の出番も少ない(これが一番致命的)。 直接的な性描写は無しでエロティックな内容を表現したかったようだが、成功しているとは言い難い。 唯一の収穫は出てきたラーメン屋。 一誠というラーメン屋らしい。 とてもうまそうだった。 今度食べに行こうと思う。[インターネット(邦画)] 5点(2024-04-28 13:53:33)《改行有》 57. 木靴の樹 《ネタバレ》 最後まで見るのが、もの凄く苦痛だった。 まるでテオ・アンゲロプロス作品を見ているかのような退屈さと苦痛。 特に個人的にキツかったのは、薄暗いシーンが多いこと。 とにかく暗くて何が起きてるのか分からない。 夜のシーンはほとんど見えない。 室内の薄暗いシーンはいくぶんマシだが、それでもはっきりとは見えない。 監督の意図した事であろうが、個人的には暗い画面が退屈さによる苦痛を更に増長させた。[DVD(字幕)] 1点(2024-04-28 12:33:58)《改行有》 58. 五番町夕霧楼(1963) 《ネタバレ》 あまりに悲しすぎる物語。 家族の病気を治すため、そのお金を稼ぐために遊郭に売られた女性。 そこに惚れ込む脂ギッシュな中年男性。 女が元気な内は熱心に遊郭に通うも、女が病気になったら途端に居なくなる。 最後は遊郭の仲間の女性たちが面倒を見てくれた。 女の芯の強い優しさに心を打たれた。 男は最後は冷たいところが確かにあるよね。 その点、なんやかんや言うてても、女性は最後の最後は優しいもんだ。 木暮実千代と千秋実の熟練の演技が印象的。[DVD(邦画)] 6点(2024-04-27 11:49:24)《改行有》 59. ゼア・ウィル・ビー・ブラッド 《ネタバレ》 ダニエル・デイ=ルイスの熱演、怪演に尽きる。 だけどこのおっさんが発する言葉がことごとく不快。 ついでに面構えもダミ声も不快。 神父を殺す必然性も感じない。 ついでに仕事なんかに命をかけるのは馬鹿らしい。 まして息子を事故に巻き込むなんぞもってのほかだ。[インターネット(字幕)] 4点(2024-04-25 21:25:57)《改行有》 60. J005311 《ネタバレ》 人生に絶望した者同士だからこそ通じ合える何かがあったのだろう。 だから神崎は自殺を取りやめた。 なんだけど、パッとしない野郎を延々と追いかける映像に嫌気がさしたのも事実。 この先、何が起きるんだろう?と画面に釘付けになったのも事実。 なかなか評価が難しいが、好きな類の映画ではない。 ちなみに主人公の男性は、和田アキ子というか羽生結弦というか、絶妙にパッとしない顔付きをしている。[インターネット(邦画)] 3点(2024-04-23 10:56:20)《改行有》
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