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741.  マヌケ先生 《ネタバレ》 大林宣彦監督の子供の頃の映画が好きだった少年の頃の作品です。そんな大林宣彦監督、やはり大人になっても変わらずに少年の心を持ち、今でも変わらず映画が好きなのが解る。作品全体のノスタルジックな雰囲気、映像美、どこをどう切り取っても大林映画としか言いようのないぐらい大林宣彦監督のどの作品にも共通する懐かしさでいっぱいにさせられる。大人になった監督自身を投影し、そして、演じている三浦友和が故郷、尾道へ向う列車の中で出会った谷啓とのやりり、三浦友和が頼んだ最後の一つしかないお弁当を分けてもらう谷啓が笑えるし、これは喜劇なのか?それともファンタジーなのか?という部分で少し引っ掛るし、色んな部分で引っ掛るものが感じられるのはマイナスだけど、大林宣彦監督自身がジョン・フォード監督の映画が好きなのと木下恵介監督の「青い山脈」が好きだというのが解るシーンを観ると、監督の映画に対する思いが伝わってきて、そういう意味でもこれは完全に大林映画ファンへ向けての作品であることが解る。尾道の風景を見ているだけでも見て良かったと思えるし、尾道映画が好きな人は一度はどうぞ!と言いたくなるぐらいの作品でもある。最後に観ていたらやたらとチョコレートが欲しくなってしまった。そういう意味でもどこか甘い。甘さの残る映画でもある。けれど、その甘さこそがこの映画の魅力であって、大林映画の魅力でもある。大林映画の助監督を務め、何本かの作品で脚本を書いている内藤忠司による監督作品で、大林宣彦監督作品に関係のある俳優も大勢出ていて、そういう意味でも大林映画的な作品と言えるでしょう。[ビデオ(邦画)] 7点(2010-05-09 11:22:05)

742.  ぼくの伯父さんの休暇 つまらなくはない。一人一人を見ている上では面白いものの、何か物足りない。ドタバタ喜劇的な笑いという意味での物足りなさというよりはフランス映画的な面白さ、良さという意味での物足りなさというべきか?それなりに面白いけれど、あと、一押し、いや、それ以上の何かが欠けている気がする。チャップリン的な笑いというよりは日本のドリフのコントみたいな感じが見られるものの、ドリフターズのあの面白さに比べたら、やっぱり物足りないし、色んな意味で何か物足りない。[ビデオ(字幕)] 6点(2010-05-06 21:21:41)

743.  インテルビスタ 《ネタバレ》 フェリーニの映画というと、難解なものが多い。そして、またそんな難解な作品の中でも常に映画とは何か?という監督自身の戦い、葛藤みたいなものが見られるというのがこの監督の特徴であるように感じられる中で、この映画は解り易くて難しさもないのでこの監督が苦手な人でも見られる。楽しめる映画になっている。映画製作の撮影模様を映すフェリーニの顔付きがこれまた映画を撮るということの面白さを表しているようであり、色んな撮影風景なども見所の一つで、そして、何よりも年老いてしまったアニタ・エクバーグが若かりし頃の自分の姿が撮られている映画「甘い生活」を自宅で見ながら涙ぐむ姿には年老いていくことの刹那さなどが感じられて、見ていても若い頃の自分に戻れたらと思ってしまい切なくなってくる。きっとフェリーに自身も昔の自分のままでいつまでもいられたらと思ってるに違いない。少なくとも私はそう思う。過去のフェリーに監督の作品が紹介されるというのはこれはフェリーに自身の自分へのノスタルジイであって、自分の映画が好きな人へのファン向けの作品であるというのが見ての感想です。[ビデオ(字幕)] 7点(2010-05-05 11:35:53)(良:1票)

744.  マイケル・ジャクソン/THIS IS IT 友達からDVDを借りて来ての観賞!マイケル・ジャクソンが凄いことは解るし、スーパースターであることも解る。ただ、残念ながらマイケル・ジャクソンの死によって多くの方に見られた作品であるように思えるのだ。もしも、まだマイケル・ジャクソンが生きていたら、そう思うと、何となく複雑な気持ちにさせられてしまう。そもそも、完全な形での完成品とは言えないライブ前の模様だけを映し出したドキュメンタリーというものであり、これをマイケル・ジャクソン自身が公開されることを望んでいたのか?という疑問、マイケル・ジャクソンの死という悲しい現実がここまで多くの方に見られたという皮肉、生きていたらここまでヒットしていたであろうか?色んな意味で疑問が残る。マイケル・ジャクソンの偉大さ、素晴らしさを語るという意味では確かに素晴らしいドキュメント映画かもしれない。それでも物足りないのは、マイケル・ジャクソンの偉大さはまだまだ他の部分であるのではないかと私は思えてならない。マイケル・ジャクソンが世に残した素晴らしい音楽、パフォーマンス、生の音楽やライブ映像こそが本当の意味でマイケル・ジャクソン自身が見せたかったのではないだろうか?少なくともこの作品だけでは本当のマイケル・ジャクソンの全てがファンでない人達に伝わるのか?ファン以外の人にもっともっとマイケル・ジャクソンの凄さを教えるのであれば、映像だけでなく、音を聞かせることでよりもっと多くの方にマイケル・ジャクソンの凄さが伝わるのではないだろうか?いずれにしてもこの作品が遺作でなかったら、そう思うとやりきれない。のマイケル・ジャクソン、そのリハーサル模様による熱気、そういうものは確かに伝わってきたけど、映画的な興奮、リハーサルだけでなく本物のライブ映画として観たかったし、そういう意味で評価しての点数です。[DVD(字幕)] 6点(2010-05-03 22:43:29)(良:2票)

745.  あ、春 何となく不思議な感じが漂う。良く言えば家族とは何か?て映画であり、そういう意味では色々と考えさせられたり、しかし、悪く言えば相米慎二監督にしては、普通すぎる。作品全体に力強さが感じられない。タイトルにある「春」の空気とでも言うべきか?は感じられる。家族の再生がテーマなのだろうけど、どの登場人物も人が良すぎる。はっきり言えばお人よしの塊、集団なのである。地味な内容なことは承知の上で、私の好きな相米慎二作品とは違う違和感、上手く言えないのだが、何か違う気がしてならない。個性的な人間、登場人物それぞれの面白さなどはそれなりに伝わるし、つまらない映画でもない。ただやはり何かが違う。その何かはおそらく相米慎二監督自身も感じていたように思えてならない。確かこの作品は相米慎二監督の最後から二つ目の作品である。この映画の中で描かれている「家族」「人間の死」といったものを見て、ひょっして、既にこの時から相米慎二監督は自分が重い病に冒されていたのではないかと?何となくそんな気がしてしまうのは私だけだろうか?[ビデオ(邦画)] 6点(2010-05-01 17:50:05)

746.  冷飯とおさんとちゃん 中村錦之助と木暮実千代の二人の会話が何とも可笑しくて笑える一番最初の話がやはり一番面白かった。更に小沢昭一もやはりその場にいるだけで何故か面白い。この最初の話をもっと見たい気がする反面、その後の二つ目の話は何だか妙に湿っぽくてあまり好きにはなれない。最後の話は役者で見るという意味では大好きな三木のり平が見られるだけでも見て良かったと思えるし、トータル的な事を考えると如何にも山本周五郎原作らしい善意に満ちた話、人情的ドラマとして3時間近いこのオムニバス形式もさほど長さと言うものを感じずに見られたし、そして、やはり主演の中村錦之助はどんな役でも難なく演じている。改めて映画スターとしての中村錦之助を見る事が出来て良かったと思う。最初の話だけでも良かったのにという不満が残るので7点てことにして、8点は付けられないものの、なかなか見所のある作品にはなっている。[DVD(邦画)] 7点(2010-04-29 22:25:07)(良:2票)

747.  マルサの女2 《ネタバレ》 確かに1作目のような見終わった後の爽快感は無い。むしろそれ以上に後味の悪さの方が上である。しかし、これこそが現実なんだ!結局は泣き寝入りすることになってしまうというその正しい者よりも悪人の方が勝つなんて、どう考えたって間違っているし、絶対におかしい。けれど、そんなおかしなことが起こり得るのが世の中の実態であるということを伊丹十三監督は描きたかったに違いない。少なくとも私にはそう思えてならないのである。世の中の全ての矛盾に対する怒り、許せない者、あってはならない現実、それを有りのままに見せ付けられることになる。正しく間違いだらけの世の中の象徴のような映画である。[DVD(邦画)] 7点(2010-04-26 23:11:44)

748.  グリーン・デスティニー づくづくカンフーものが私は好きなんだなあ!てのが見ての感想でして、確かに時代設定は滅茶苦茶ぽいし、ワイヤーアクションもちょっとしつこい気がしなくもないが、それでも許せてしまう。これはワイヤーアクションに関してどれぐらい許せるか?例えば「ラーメン」大好きな人間がラーメンに胡椒をどれだけ入れられるか?とか「カレー」好きな人にとって、カレーには醤油かソースか?いや、俺は何もかけないぞ!私はやっぱり醤油でしょ!待てよ?醤油だの、ソースだの、何もかけないだのと良い歳大人がそんなことで大人気ないぞ!カレーが美味しければそれで良いではないか!とか議論するようなもので、つまり、カンフー映画好きな私のような者にとっては少々のワイヤーアクションでもカンフーが楽しめれば、少しぐらいのことは大目に見よう。許そうて気になってしまうようなものでして、チャン・ツィィーが可愛い。それもポイントの上で大事な訳で、この映画はカンフーとチャン・ツィィーの可愛さを楽しむ為の映画であるような気がします。映像的にもかなり美しく、ラストはえっ?て感じの終わりではあるけれど、それでも良いのです。大好きなチャン・ツィイーが可愛く色んなアクションなど楽しませてくれているので、それだけでも見て良かった。どう考えても普通なら6点が限度、いや、4点か5点ぐらいだろうてなぐらい出来としてもけして、誉められる映画なんかじゃないてことは解っていても何だかんだと言いながら楽しんでいた自分がいるということで少々、甘いかもしれないけれど、7点を付けたいと思います。[DVD(字幕)] 7点(2010-04-25 20:44:29)(良:1票)

749.  暴れん坊兄弟 これまた一つ面白い時代劇を発見!沢島忠監督らしいテンポの良さ、所々で笑える要素がちりばめられている所などは如何にも沢島忠監督らしい。東千代之介と中村賀津雄の二人が面白い。そこに絡んでくる他の人達とのやりとりも面白い。またこの作品、東映時代劇全盛期の頃の華やかさ、女優陣の顔ぶれもこれまた見所の一つで、中でも丘さとみ、やはりここでも可愛い。そして、中村錦之助、ここでは脇役だけど相変わらず良いとこ取りって感じの、殿様役もかっこいい。[ビデオ(邦画)] 8点(2010-04-24 21:09:37)

750.  ジョニーは戦場へ行った 《ネタバレ》 これは、この映画の監督からの怒り、ジョニーの怒りの映画だ!全てが正に怒りとなって胸に突き刺さる。戦争によって、足も手も顔も皆、人間とは思えないほどの無残な姿となってしまったジョニーの怒り、但し、その怒りを言葉によって大げさに叫んではいない。静かなまでの怒りがやがてあのラストへと繋がる。「祖国に命を捧げることは美しい」というテロップは戦争を引き起こし、自分をこんな無残な姿へと変えてしまった国に対する嫌味と感じることが出来るし、夢のシーンでの美しいカラーと現実のシーンのモノクロのシーンとの物凄いギャップによる恐ろしさ、全てが何とも怖くて、もう一度見ようて気分にはとてもなれない。しかし、間違いなくこの映画はそんじゃそこらの戦争映画にはない怒りが伝わってくると同時に人の命って何だろう?何もしてあげられない被害者の身内や恋人の苦しみ、刹那さ、そういったものがきちんと描かれている反戦映画として、また人間ドラマとして見応え十分、色んな意味で本当に悲しくも恐ろしい映画である。[ビデオ(字幕)] 8点(2010-04-22 21:31:28)

751.  刑事物語 《ネタバレ》 武田鉄矢って、こうなんて言えば良いのか?どこから見ても冴えない男の哀愁が漂わせていて、改めて良い役者であることが解る。男は顔じゃないぜ!いくら顔が良かろうが、女たらしで二枚目気取りな男よりもこの武田鉄矢の片山刑事のように三枚目でも、人情に厚く、まるでどこか男はつらいよの寅さんに通じるものこそが男であると言いたくなるほど、格好良い。あの売春で歩道される少女への土下座、あれなんか女の人から見れば、バカじゃないの!てなるかもしれないけど、男からしたらあれが男の哀しさであり、刹那さであって、男の男にしか理解出来ないであろうバカ正直さがたまらなく好きだし、泣かせるではないか!マドンナ的存在の女性が出てくる辺りも寅さん映画のようです。それにしてもこのシリーズ、初めて見たけど、ここまで男らしくて格好良い武田鉄矢を私は初めて見たような気がする。そういう意味でもこれは武田鉄矢というこの俳優の良さを知る上で最高のシリーズの始まりであるように思う。武田鉄矢以外の俳優にしても西田敏行、田中邦衛に高倉健って、おう!なんて贅沢なキャスティング!色んな意味で正にこれぞ邦画の楽しさがつまった愛すべきシリーズ第1作!果たして傑作か?と言われるとけして、傑作であるとは思えないものの、こういう三枚目でバカ正直な熱い男が主人公の作品は私は好きである。これを機会にこのシリーズの残りの作品も全部観たくなってきた。最後にもう少しだけ言わせてくれ!世の女性達に!「男は顔じゃない」「性格である」[DVD(邦画)] 8点(2010-04-14 21:44:53)(良:2票)

752.  地球防衛軍 《ネタバレ》 何と盆踊りのシーンでスタートしたかと思えば、早い展開で次から次へと怪獣映画ならではのシーンが沢山、出てきて、いやはや、その展開の早さに驚かされる。驚かされると言えば眼の前に怪獣が迫ってきてるのに入浴なんぞしている白川由美の江津子に、早く着替えて逃げなさいと私も言いたい。一言言いたいと言えばうわぁ、なんてチープな感じのまるでどこから見ても「ゴレンジャー」としか思えないミステリアンをはじめとする人達のあのかっこを見てると、懐かしさなあ!「ゴレンジャー」更に更にミステリアンが物凄く女好きなのが良い。色んな意味で突っ込み所満載でいて、それでいて、だれることもなく、楽しめる映画になっている点を評価しての、この点数!出来としてはけして、傑作だとは思わないけれど、昨今のCGばかりに気を取られ、中身の無い駄目ハリウッドSF大作なんかよりは何倍も楽しめる。[ビデオ(邦画)] 7点(2010-04-13 22:03:59)

753.  秋立ちぬ 成瀬巳喜男監督が子供映画をというのは珍しい。子供が出てくるというものは成瀬映画には他にも沢山、ある。しかし、子供の視線から大人を見つめて描くというものはあまりないように感じられる。そんな中でもどこか成瀬映画ならではの空気、張り詰めた中にも子供が健気にしている場面などを見ると、ドロドロしすぎてなくて、子供映画としての空気というものが見えて、そういう意味では安心して見ていられる。物凄いドラマが展開されるかというと、そういうものを期待してしまうと物足りないし、私もそういうものを求めてしまうのがこの監督の映画においての期待であったりもする。安心して見られる反面で他の成瀬映画の傑作の多くに比べてしまうと物足りない気もしなくもないが、子供を描かせても成瀬巳喜男監督は巧みに見せてしまう上手さというものを感じられるそんな映画になっている。[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-04-11 12:00:14)

754.  キューポラのある街 《ネタバレ》 まず最初に私は吉永小百合が苦手である。この映画での吉永小百合演じるジュンたけど、確かにこれを観ると吉永小百合ファンがこの映画だけでも増えたに違いないでろうということを思わずにはいられなくなる。そのぐらい魅力的に描かれている。しかし、それでも私にはこの映画は確かに名作かもしれないけれど、好きか?と聞かれると困る。見ていて何とも辛い映画である。北朝鮮に対する見方、捉え方が余りにも客観的であり、理想とする社会主義的な雰囲気、そういうものが何とも辛く、辛いと言えばあの少年達の中の一人、北朝鮮人の少年が日本人である母親に対して抱く感情、むきだしの演技においても凄く見ていて辛い。そんな辛いシーンが多い中で健気な少女を難なくこなして見せている吉永小百合、これは明らかに吉永小百合のための映画だと思うし、吉永小百合ファンにとっての彼女の全ての出演映画の代表作であり、主演映画の中でも最高の映画であるだろう!それを否定する気持ちは一切、無い。それでもこの点数が限度なのは、しつこいようだけど、辛い場面の画き方、日本と北朝鮮との差別的な画き方が好きになれない。時代を読み取る力を持っている映画として日本映画史上に残る名作であるとは思うけど、色んな意味で引っ掛るそんな映画である。よって厳しいかもしれないが、この点数が精一杯です。[DVD(邦画)] 6点(2010-04-05 22:51:24)

755.  座頭市と用心棒 確かに色んな部分で問題点、不満もある。しかし、それよりも日本映画史上に残ること間違いない二人の時代劇スターである「座頭市」と「用心棒」を一つの映画の中で戦わせてしまおうなんて発想が凄い。それも全ては勝新太郎と三船敏郎という今は亡き昭和を代表する映画スターの二人だからこそ可能なのである。岡本喜八監督が全ての映画ファン、それも邦画ファンへに向けてのプレゼントであると思えば多少の無理難題や欠点も大目に見てやろうではないか!と私は思う。それに黒澤明監督への岡本喜八監督からの尊敬のようなものも感じられる。そういったものを全て受け入れて見たい。そう思うことでこの映画に対する評価は違ってくると私は思う。何度も言うように勝新太郎と三船敏郎の存在感、この二人が同じ映画の中で対決するなんて発想は普通では思いつかないし、例え、思いついても普通は気を使い過ぎて撮ろうなんて考えないであろうものだが、それを一つの映画として、二人の俳優は勿論のこと、脇を固める俳優全てに対してもきちんとした役を与え、疎かに描こうとせずに見せてくれる岡本喜八監督の素晴らしさ、欠点が全く無いかと言うと嘘になるだろうし、それでもやはりこんな素晴らしい企画を実現させて見せてくれた岡本喜八監督に一言「ありがとう」と言いたい。勝新太郎と三船敏郎の二人を見て、改めて現在の日本映画のスター不足と時代劇としての凄みの無さを思い知らされることになる。日本は本当に惜しい俳優を二人も失ってしまったものです。[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-04-03 23:09:06)

756.  スラムドッグ$ミリオネア 《ネタバレ》 作品の狙いとしての面白さや、企画ものしとて見たらそれなりに楽しめたし、悪い映画でもないと思う。しかし、だからって、何もこの映画がこの年のアメリカ映画の一番の映画であると評価され、アカデミー賞作品賞まで獲得するほどのものかという疑問が残る。上手くまとめて大金も手に出来たし、恋人も手にすることが出来たし、それはそれで良いとしてもあのラストの踊りは何?て言いたくなってしまう。劇中で生放送中にテレフォンをかける場面を見て、アカデミー賞とテレフォンは私自身、何の役にも立たない。アカデミー賞を獲得したから、それが必ずしもその年の私にとっての最高の映画という評価を与えるということも出来ない。けして、つまならなくもなければ、普通に楽しめた。でも、やはりこの点数が限度です。それにしても人が一人、死んでいるにも関わらず、大金と女の両方を獲得出来たからって踊る主人公、何を考えているのか?色んな意味で突っ込み所満載のそれもまたある意味、この映画の面白さなのかもしれないが、なにわともあれ、このぐらいの出来でそれがこの年のアメリカ映画の代表だとすると、それだけ今のアメリカ映画全体のレベルの低さというものを覚えずにはいられなくなる。[DVD(字幕)] 6点(2010-03-24 21:48:42)(笑:1票)

757.  思えば遠くへ来たもんだ 武田鉄矢主演の熱血教師が主人公の映画で、田舎臭さが漂う映画作りが田舎で生まれ、田舎で生活している私にとっては良い意味で田舎の良さというものが感じられて、それだけでも観て良かったと思えるし、話としての面白さは特別に凄く面白いというようなものはない。しかし、監督が「男はつらいよ」や「釣りバカ日誌」のシナリオを書いている朝間義隆というだけあって、安心して見ていられる。この安心感はやはり「寅さんシリーズ」で長年、培ってきたからであろうし、そういうものが感じられ、武田鉄矢にしても金八先生みたいにやたら説教臭くというものが無く、そういう意味でも同じ武田鉄矢なら金八先生よりもこの映画の青田喜三郎を選ぶ。それとこの映画、大山のぶ代が出てきて、何だか昔の「ドラえもん」だと(今のドラえもんも私は好きだけど)いう懐かしさやら、色んな意味で懐かしさを感じたり、出来としては良い映画だとは思えないし、何度も言うように凄い映画でもないけれど、今のやたら銃をぶっぱなしたり、凄い特殊技術で人を殺して見せたりするハリウッドの長大作に見られる。そういうものが無いのも良い。最後にもう少し!「刑事物語」も未見の私としては是非、一度観てみたい。武田鉄矢には田舎がよく似合う。以上![ビデオ(邦画)] 7点(2010-03-07 20:44:13)(良:1票)

758.  フェリーニのローマ 《ネタバレ》 うつりゆくローマ、風化してゆくローマ、フェリーニ監督自身の少年時代の面影、どんどんと変化していく過去と現在、その両方を見つめる監督の視線というものが何か過去を背負って生きて行くことに対する不安とこれから先の未来に対する不安というものを暗示しているような何とも不思議な感覚を覚えずにはいられなくなるのはこの監督の映像的センスなのか?私にはよく解らないけれど、この監督の作品に共通して言える見ている時には解らなくても見終わった後に残る余韻、心に残る映像の数々、フェリーニ監督が映像の詩人と呼ばれる理由が解ったような気がする。ラスト、遺跡が建ち並ぶローマの街中をオートバイの集団が駆け抜けていく場面、それはまるで風化していく過去を感じさせ、タイトルにある「ローマ」を象徴しているようである。ここに監督が一番、言いたかったことが現れているのではないだろうか![ビデオ(字幕)] 7点(2010-03-05 22:16:29)

759.  砂漠の流れ者 《ネタバレ》 これは西部劇という形を借りた男同士の友情のドラマでもあり、愛する女への男の不器用さを表現して見せたラブストーリーでもある。サム・ペキンパー監督と言えば派手な銃撃戦とリアルな戦いが頭に浮かぶが、この映画はそういうものがほとんど無い。そこに見えるのはひたすら男としての不器用さ、女に対して見せる男の不器用さ、ジェイソン・ロバーズ演じるケーブル・ボーグが出逢った女、ステラ・スティーブンス演じるヒルディに見せる態度は男の不器用でいて、男としての本心がよく表れていて、例えばあのスケベな神父にしても同じである。そんな不器用な男と男、最後に砂漠を愛した男の迎える死を見守る男達と女、あの神父の台詞「人間臭くて良い奴だ」というこの言葉には男同士、男だからこそ言える台詞としての重みが感じられ、好きな砂漠で最後を迎えることの出来たケーブルにとってはこれ以上ない最高の死であるように感じてならない。どこまでも人間臭い男達とそんな男と同じように女性らしい強さと弱さの両方を演じ切ったステラ・スティーブンスの存在もこの映画を盛り上げている要因として欠かせないし、男と男、男と女のドラマとして温かく描き切ったサム・ペキンパー監督の優しさが感じられる作品になっている。[ビデオ(字幕)] 8点(2010-03-04 20:48:58)

760.  ル・バル 《ネタバレ》 凄い!何が凄いって?始まってから終わるまで一切、台詞なし!それでいて、やたらと面白い。その面白さ、あの怪しげな男達の危なさ、異常な雰囲気の中で言葉なしに表情だけで全てが伝わってきます。喜びや悲しみも全てを身体全体使って見せる。ここには余計な言葉など要らない。例えば戦地に夫を持っていかれた二人の女性が互いに対して殴る。その後の二人が見せる思いやり、互いの夫の写真を見せ合うことで解りあえる女性ならではの優しさに満ち溢れた女と女の友情のようなダンスに込められた思い、それを優しく映し出して見せてくれているこのエットーレ・スコラ監督の眼差しの温かさ、それはあの戦争へ行ったままの夫が戻ってきた後の奥さんとの二人きりのダンス、それを見て踊る周りの人達、ここでも再会した瞬間は音楽なしで、見せることでその後のワルツが効いてきます。後半に出てくる変なロックン・ロール達、最後の方の踊りのシーンも流れている音楽とはまるでかみ合ってないダンスを見せる怪しい男達の面白さやら何から何まで面白可笑しく、音楽の楽しさ、人間の面白さやらそういうものが見事に描かれているのと、そして、この映画、フレッド・アステア主演の映画「トップ・ハント」へのオマージュをも感じられ、監督のアステアへの思い、そういうものが観られる映画としても私はこの監督さんの心の優しさが見られてとても良い映画であると思いました。[ビデオ(字幕)] 9点(2010-03-03 21:32:23)(良:1票)

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