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プロフィール
コメント数 210
性別 男性
ホームページ http://mixi.jp/show_friend.pl?id=8512182
年齢 49歳
自己紹介 映画は娯楽である。笑ったり泣いたり学んだり、空想という鑑賞時間を過ごす「芸術作品」である。実際に映画づくりを体験していない人間に、映画批評が出来るとは思えない。プロの批評家でもなく映画を作った経験も無いのだから、作品のシナリオや背景など、基本設定に理屈っぽくケチをつけるようなナンセンスな行為はなるべく止めにしたい。映画好きのハシクレとして、作家が作った作品を、素直に楽しみ、感動できる姿勢を何よりも大事にしたいと思う。

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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61.  血と骨 凶暴、強欲、そして精力絶倫、究極の「雄」を描いた映画。自分の気の趣くままに雌を力づくで自分のものとし、純粋に己の為だけに生きるその完璧なまでの傲慢さの前では、「人間として正しいか」などという薄っぺらな道徳観など有無を言わせず吹き飛んでしまう。そういった実在の男の存在感、恐怖がリアルに伝わってきた。この男が過去にどのような経緯でこんな人間になったか(きっと生まれながらにしてそうなのだ)、そして年を取ったその果てに惨めな目に遭って後悔したかなど、そんな些末な筋書きなど観ていて思い浮かばない。徹底した強さは孤独の寂しさなど凌駕し、金俊平は死ぬ時まで惨めな思いなど持たず、後悔など微塵も感じなかっただろう。彼はあれほどの傲慢不遜を極めながら、物語の中ではその生き方を肯定されている絶対的な存在であり決して「悪役」ではない。誰もがドロ臭く必死に生きていたかの時代、彼の生き方は現代の人間が失いつつある圧倒的な野性的な生命力に満ちており、動物としての視点で見れば誰よりも人間らしいのかもしれない。そんな主人公に共感できるかどうかはともかく、この映画は誰もが道徳観をたやすく無視した視点で観てしまうのではないか。倫理や道徳などという文明的なものよりももっと底深いところにある、彼の持つ人間として、動物としての根本的な生命力に惹かれてしまうのだろう。奇妙な棒読み口調と無表情さで、ぞっとする様な無気味さを感じさせる北野武の演技は圧巻。オダギリジョーを始め、脇を固める役者達の演技もド迫力である。なんとも重厚で、見応えのある映画だった。7点(2004-11-09 00:08:20)

62.  トリコロールに燃えて 《ネタバレ》 最初はヒロインがわがままな両刀使いの尻軽女、主人公が思い切りがないだけのヒモにしか見えず、さっぱり共感できなかった。人間の道徳的な視点からは、本当の孤独を感じるまでの彼女の生き方はお世辞にも褒められたものではなかっただろう。しかし最後の手紙に記してあったように、「今という現実のみをシビアに見つめ自分だけの損得を考え、自分にとって最良の道を選んで生きる」という考え方から見ると、当初の彼女の生き方も理解出来なくもない。しかし自分と今の為だけに生きるというのは、余りにも刹那的で悲しい生き方だ。二人が自分の元を去った時ヒロインが孤独を感じたのは、単に二人を愛していたからだけではなく、二人が彼女と相反する「公的な理想の為に目的を持って生きる」という道を選択したことに理由がある。それに気付き自らの生き方を変えても、あの尻切れとんぼな終わり方が彼女の余りに哀しい運命を象徴している。「失○園」や「イングリッシュ・○イシェント」のような三角関係や浮気系は本能的に受け付けないのだが、奔放な美女からみすぼらしい姿まで、ヒロインの生き方を納得させるシャーリーズ・セロンの演技が光っていた。7点(2004-10-31 03:13:04)

63.  アイ,ロボット 《ネタバレ》 CGだらけの安い作品かとあまり期待せずに観に行ったが期待以上。ロボットは所詮生命体ではない、しかしそれがプログラムから独自に進化した感情を持った時、人間とロボットの差は有機体と無機体の違いでしかない。サニーの様に自ら怒りを作り出すこともできれば、きっと芸術の創造も可能なのではないだろうかと思う。かつて主人公を助けたロボットは論理から少女を見殺しにしたが、サニーは見殺しにすることなくヒロインを助けた。人類全体に対するリスクの論理から考えればあの場合はヒロインを見殺しにしても当然。現代社会では何事も秩序だてた論理が正しいと思われがちだが、人間の感情から生まれた矛盾のある行動こそが、実は一番人間らしい部分であることを考えさせられる。単なる近未来への警告ではなく、人間の人間たる部分とは何かを示してくれている映画であると思う。 物語の冒頭はサニーをロボットとして気味悪く思っていたが、物語の進行につれ感情移入でき、最後はスミス演じる刑事と同じ人間に見えて来る。特にピンチから脱出するサニーの機転、ウインクはT2の親指を連想させて傑作だった。7点(2004-09-12 02:48:47)(良:2票)

64.  LOVERS 《ネタバレ》 女優チャン・ツィーの美貌に加えて、何と言っても映像が素晴らしく美しい。白樺の林や金色の草原、クライマックスの雪景色、中国ならではのロケーションを使ったシーンの数々は流石である。観てみれば「謀」と「LOVERS」のタイトルデザインも納得、ストーリーも騙し騙され、良い意味で見事に裏切られた。HEROの様に過度なワイヤーアクションも思ったほど多く目立たず、さほど違和感なく楽しめたので良し。中国ならではの人海戦術で、朝廷と反乱軍との大戦闘シーンがあるのではと期待したが、それが無いことでより哀しさが引き立ち、そして尾を引き余韻として残る。この場合は戦闘の結末が無くて正解だと思う(小屋を取り囲む朝廷軍が、反乱軍の全滅を予感させる)。予告編からして大嫌いな二股映画か不倫映画の類かと心配であったが、杞憂に終わった。片想いの中、命懸けの密偵となった男と、それを知らずに朝廷を裏切り、反乱軍の女を愛した男。哀しくも全ての事実を知った時、かつての友である二人は斬りあわねばならない。それでも男は愛した女の為に飛刀を投げず、また女も命を顧みず飛刀で愛する男を救おうとした。3人の想いと心の哀しいすれ違いが、実に見事に表現されている。故にこの映画には、尻軽な安っぽさが感じられない。ここが浮気や不倫を安直に美しいと表現しただけの薄っぺらい映画とは一線を画している部分だと思う。7点(2004-09-05 03:19:05)

65.  21グラム 《ネタバレ》 とても「重い」映画であったというのが正直な感想。映画の起承転結を楽しむ人は、なかなか好きになれないのではないか。起承転結の「結」で全てを理解させるのではなく、映画全体にその意味を散りばめた絵画のように感じた。デル・トロもショーンも、ナオミ・ワッツも役所はぴったりで見応えがあったが、最後にショーンが自ら命を断とうとした意味や、21グラムという数字の意味は、私個人は理解するのに時間がかかりそうである。いや、その明確な意味を言葉にすることも出来ないのかもしれない。下のレビューにもあるとおり、映画全体を通して、その意味を訴えることにこの映画の目的があるのかもしれない。このレビューに投稿する皆様の解釈を、是非参考にさせていただきたい。映画全体で特に引き立っていたのはカメラワークの良さ。斬新なオープニングのデザインや、シーンの切り替わりは、この映画ならではの美しさとカッコよさが感じられた。7点(2004-06-13 03:58:11)

66.  ファインディング・ニモ 《ネタバレ》 洋画アニメはあまり観たことがなかったのだけれど、これは面白かった。もちろん映像も大変美しい!字幕版で観たが、物語の冒頭、襲ってきた猛魚にニモが奥さんに一言、「中に入れ・・」と避難を促すシーン。恐ろしさに一瞬硬直し、様々な思惑が頭を交錯する。「人間ではない」はずの登場人物たちのあまりに「人間らしい」豊かな表情には驚き。あとはエンドロールの最後。あれ、どこかで見たキャラだったな(笑)7点(2003-12-10 01:41:22)

67.  キス・オブ・ザ・ドラゴン ジェット・リーの主演作品としては一番好き。最近流行りの不自然なワイヤー・アクションも目立たず、徹底的に肉弾アクションにこだわったその迫力が十分に伝わってくる。彼のアクションを観るなら一番の作品。何故だか武道場にまぎれこんでしまう強引な展開には思わず笑ってしまった。7点(2003-11-13 00:53:34)

68.  ファム・ファタール(2002) 《ネタバレ》 レイトショーで観てたのはわずかに2人だけ。坂本龍一が音楽を担当しているという予備知識だけで何となく観たが、映像も美しく大変面白かった。夢オチの部分は「アレ?」と思ったが、思わずのめり込んでしまう大変凝ったサスペンス。エンディングの次第に引いて行く映像の見せ方は、同監督の「スネーク・アイズ」のエンドロールの映像になんとなくカブって見える。それにしてもあの女優さん(勉強不足で名前が分からない)、いやー、キレイだったな。7点(2003-11-13 00:11:41)

69.  ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記 特別に印象に残っている部分は無いが、前作から良い意味で進歩していて、スケールも大きくなっており十分に楽しめた娯楽作。ハリウッドが第2のインディ・ジョーンズを目指しているのも分かる。ハリソン・フォードとショーン・コネリーの親子には遠く及ばないが、世界中を飛び回るめまぐるしい展開、所々にユーモアも盛り込まれていて観ていて飽きることがない。…何百年も経っている遺跡の装置が、朽果てもせずにキチンと稼動しているのが笑えるし、大統領にさもあっさりと接触できてしまう主人公にも驚かされるが、そんな都合の良い展開なんて万事OK。こんな痛快な物語の最後はハッピーエンドでなければならず、父母の関係も含めて全てまるくおさまって、観ていて痛快だった。[映画館(字幕)] 6点(2007-12-31 13:23:33)

70.  アイ・アム・レジェンド 《ネタバレ》 吸血鬼が襲ってくる時の恐怖はドキドキさせられて、心底心臓に悪い映画だったが、宣伝を見て期待してただけに若干拍子抜けした。「地球最後の男」なのだから、とてつもない孤独と必死に戦う様を期待していたのだが、元・人間の吸血鬼や生存者が居たのではちっとも「最後」じゃないじゃないか。…吸血鬼の血清を作る工程も、さらわれた女性を救出しに来た男とのくだりも少なかったし(水溜りにトラップを仕掛けるくらいだから、立派な知能もあるってことじゃないか)もう少し掘り下げて欲しかった部分が大変多くオチもシンプルで、もっともっと面白くなりそうだったのにちょっと残念だ。…「Hello、と俺にも言ってくれよ」連れの犬が死んで、一人でマネキンには話しかけているくだりは悲しかった。「孤独は思索の最高の友である」などという尤もらしい言葉があるが、いくらニヒルな人間でも、一人で過ごすのが好きな人間でも、その他大勢の人間が居るからこそカッコ良く孤独にもなり得るのであって、世界にたった一人しか居なかったら「孤独」という概念すら存在しなくなる。自分の存在意義を確認できない、その苦しさは耐えられないものがあることだろう。[映画館(字幕)] 6点(2007-12-31 12:53:01)

71.  舞妓Haaaan!!! 阿部サダヲのハイテンションには、正直最初は少し引いたが、テンポ良く進むストーリーにそれも忘れ、「ありえない展開」とボケと突っ込みで一気に突っ走らされた感じがした。舞妓さんの一見さんお断りのシステムなどは、恥かしながら私も露知らず、主人公の公彦と同じ視点で門前払いを食らった心境。やっぱり一度は雅な京都の町で、あんな遊びをやってみたいものだ(遊びの内容自体は、全然面白そうにないけど)。存在自体がパロディの阿部サダヲと一緒に、堤真一の演技がとても良かった。[映画館(邦画)] 6点(2007-07-14 17:33:54)

72.  アポカリプト 《ネタバレ》 ラストシーンのピサロの艦隊に、栄華を誇ったマヤ文明の衰退を匂わせるあたり、人類文明の栄枯盛衰を描いているのかと思わせる。成熟しきった文明の貧富の差、汚れきった街など、どこか現代の人類文明に通じているところがあるように思えて恐ろしい。‥‥‥映画全編に溢れるエネルギッシュな野性味と躍動感。生きようとする意思の中で誕生する新しい生命。手に汗を握るサバイバル・ランニング。人間の生命力の描き方は、どのシーンを観ても見応えがあった。‥‥‥しかし一方で、どうもメル・ギブソン監督の作品は自制心に欠けている気がする。「パッション」の時もそうだったが、残忍な場面を必要以上に露出しすぎる。生け贄の首切り、人間狩り、首を斬られた人間の死体の山、たとえ史実がそのようにあったにしろ、それをリアルに描く必要がどこにあろう。冒頭の野豚狩りにしろ、人間の生きるエネルギーの裏側には残忍さが常にあるということだろうか。「300」のように、残忍なシーンをすら芸術として魅せる工夫をするのではなく、エキサイティングを求めるために血を見せるかのような演出の数々には少し嫌悪感を覚えた。[映画館(字幕)] 6点(2007-06-17 22:56:15)(良:1票)

73.  パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 《ネタバレ》 愛すべきキャラクター、あの愛すべき海賊ジャック・スパロウが帰ってきた、ただそれだけで満足できた映画。ブラッカイマーの壮大なテーマに乗って、画面を所狭しと暴れ回る海賊たちは迫力があった。特に終盤のデイヴィ・ジョーンズを筆頭にした渦巻きの中の大海戦は、手に汗握る迫力と楽しさ。これをスクリーンで観るだけでも映画館に足を運ぶ価値があるというモノだ。‥‥‥惜しむらくは、お金をかけたことが裏目に出てしまっている気がする。シンプルな故にこの上ない痛快さを楽しめた第一作と違い、中盤の騙し騙されの人間関係は全くもって混乱する。折角の勢いのある冒険活劇に、余分な化かし合いが水を差す結果になってしまっている気がするのが残念だった。‥‥‥エンディングのドンデン返し、まさか主役の二人があんな結末になるとは夢にも思わなんだ。それでもファンタジーの王道は、決まってハッピーエンドであって、ほんの少しの未練が残らなければならない。十年にただ一度、それでもいいじゃないか。第一作の始まりの時と同じように、デイヴィはブラックパール号を奪って大海へ乗り出し、またそれを追ってジャックも、女達にビンタを喰らいながら、永久の生命を求めて海へと旅立って行く。‥‥‥この作品はおそらく、次回作も作られるだろう。そしてその時、ジョニー・デップ演じるジャック・スパロウとその仲間達が健在ならば、私もきっと映画館へ足を運ぶだろう。世界中の多くの人々がまた、彼が帰ってくることを待ち望んでいるだろう。十分に楽しめて、また帰ってくる「彼」に期待を抱かせる映画だった。[映画館(字幕)] 6点(2007-05-29 23:00:37)(良:1票)

74.  ハンニバル・ライジング バットマンと同様、主人公のブランドによって製作された、今はやりの「ビギニング」。「羊たちの沈黙」のレクター博士の狂気を描くには、あまりに伏線が安すぎた。観ていて単純に楽しめるエンターテインメント復讐劇となっているが、レクター博士得意の頭脳プレイがほとんど観られなかったのは、期待はずれだった。‥‥‥あの名作「羊たちの沈黙」から産まれたレクター博士というキャラクター、その発端となった彼の内面の葛藤が描かれず、外面的なトラウマから抜け出してていないのが残念。だから、作品としては十分楽しめたし面白いけれど、単純な復讐劇以上のものではなくなってしまっている。ガラス張りの独房の中から見つめていた、天才殺人鬼の狂気の背景を描くには、ちょっと荷が重すぎたか。ハンサムな主人公も、見た目ミステリアスの域を出ていない。‥‥‥第一作のブランドに期待する方が酷というもの。あれ以上の名作を続編で作り出すのは無理というものだろう。[映画館(字幕)] 6点(2007-05-25 01:38:04)

75.  バベル 長丁場の重々しい雰囲気にも眠くなる事なく見る事ができた。銃撃を受ける夫妻が子供を置いて旅に出る理由や、他の登場人物達の背景もそれほど描かれておらず、唐突に始まって唐突に終わってしまう。奥の深いような、単純に難解なだけのような、「21グラム」を観たときのように、もやもやとした不可解さが最後まで糸を引く映画だった。‥‥‥分かり合えない人と人の悲しさをバベルに例えたということだが、描かれている人と人とのスレ違いは、理解し合えば解決するような問題ではなく、単純な悪い運命の連鎖である以上には感じられない。それとも、その悪い運命に抗うすべを持たない人間の悲しさこそが、「バベル」の言いたかったメッセージなのか。‥‥‥日本人の女子高生のあんまりアブノーマルな描き方には正直辟易した。東京の女子高生があんな売女ばかりだと思われても困る。彼女が孤独に悩む少女というより、単なる尻軽な女にしか見えなかったのは、私自身が愛情を持って育てられた証拠であるのかも知れない。[映画館(字幕)] 6点(2007-05-25 01:25:53)

76.  ニュー・ワールド 《ネタバレ》 実在のポカホンタスがイギリスに渡ったのは、確かわずか12歳のころだったと聞いている。数年前に見たディズニーの「ポカホンタス」の印象がとても強くて、実写のせいかスミス大尉もポカホンタスも妙に人間くさく見えた。……新大陸に渡り、文明大国の中に放り込まれた彼女の驚きと孤独はいかばかりだっただろう。本作のように、文明社会に溶け込むことができただろうとは考えにくい。ディズニーの主題歌「Colors of the wind」の歌詞に表現されているように、先住民たちの自然と共に豊かに生きる生活がとても羨ましく感じられた。[ビデオ(字幕)] 6点(2007-01-01 17:04:33)

77.  ワールド・トレード・センター 《ネタバレ》 大音響をたてて崩れていくワールド・トレード・センターでは、瓦礫の中に自分も閉じ込められてしまったようにゾッとした。……テロは現代版のゲリラ戦のようなもの、大国の前にテロしか抗う術を持たない「起こす方」にも事情があり、犠牲になった方やその家族にも計り知れない悲しみがあるだろう。戦争やテロを映画にするときは、この双方の視点を踏まえ、俯瞰した視点で作るのがあるべき姿とは確かに思う。……現役の海兵隊に復帰した男のあたりにアメリカシンパの視点がちらほら見えるけど、この映画は主に犠牲となった人々やその家族ではなく、不慮の事故に巻き込まれた人々を救おうとして生き残った消防士のエピソードにスポットを当てている。テロを描いたドキュメンタリー的な映画とはまた別に切り離して、災害パニック映画としては評価できる映画であると思う。自分だったら志願なんてできるか分からない勇敢な献身と、無事生還した人やその家族には、素直におめでとうと言いたい。[映画館(字幕)] 6点(2007-01-01 16:10:23)

78.  ユナイテッド93 《ネタバレ》 石油という資源のために搾取され、自分たちの国と民族のアイデンティティの為に抵抗しようとした場合、圧倒的な軍事力を誇る相手に立ち向かうにはテロしかない。かつてベトナムではベトコンがゲリラ戦でアメリカ兵を苦しめた。その意味では、現代のテロとは、世界規模に広がった「ゲリラ戦」そのものなのかもしれない。……この機に乗っていた人々が我が身を呈してテロに抵抗したというのも、電話連絡や無線から導き出した「あくまでも想像」に過ぎないのだ。下に書き込まれているように、その意味ではこの映画は「ドキュメンタリー」ではない。アメリカでは犠牲者の人々が「身を挺してテロに立ち向かった英雄」視されている部分だろうが、果たして本当に電話連絡や無線があったものか、それも事実なのか、テロを前にアメリカ政府が国威高揚のために流したデマなのか、客観的に考えればそれも疑う余地があるだろう。……ただ、理不尽な運命に亡くなった多くの人々が居るのは紛れもない事実であり、それらの人々の魂は、きっと自分たちの死が英雄として祭られることを願ってなんかいない。思想の違いから生まれた必然的な争いに巻き込まれ、亡くなるしかなかった人々を心に留めるために、飾らず極めてリアルに描いたその姿勢に、心から敬意を評したいと思う。[映画館(字幕)] 6点(2006-09-02 17:47:40)

79.  イントゥ ザ ブルー 《ネタバレ》 バハマのコバルトブルーの海のなんと美しいこと。あんな海で宝探しなんて羨ましい。おまけにジェシカみたいなとびきりの美人が一緒だなんて言うこと無し。金持ちになるより、彼らの奔放な生活が羨ましい。ヤクの売人と結託した元凶の男がのうのうと生き残って金持ちってのは納得いかなかったけれど。[映画館(字幕)] 6点(2006-08-14 22:04:25)(良:1票)

80.  ナイロビの蜂 《ネタバレ》 確かにリアルな映画ではあったが、アカデミーに選ばれた根拠が分からない。俳優の演技がずば抜けて優れているとも思わなかったし、音楽もさほど印象には残っていない。もし、この残酷なテーマが賞の理由なら、それを権威ある賞に取り上げる事自体が、何か大国の偽善的な匂いが感じられてならない。鑑賞しながら、映画好きのハシクレとして恥ずかしい、そんな「下衆の勘ぐり」が拭い去れなかった。・・・・・・西欧の国の大企業の、なりふり構わぬ搾取をリアルに描いてあるのは分かる。現に、海外といわず日本国内だって、こんなことは行われているのだろう。アメリカの石油産業や軍需産業と政府の結びつきもそうだが、国と企業が利益で手を結んだときのやり方は、ホントにエゲツない。・・・・・・己が利益のために、他国の苦しみを黙認する、そんな人間にはなりたくないなんて、誰もが思っていることだ。それでも、我々が豊かな生活を送っている陰では、少なからずこの映画のような他国の搾取的な事実があるのだろう。それに気がついても、見えないフリの生活から逃げられない。救済募金がせいぜい、結局、我が身可愛さに豊かな生活を捨てることなどできないのだ。・・・・・・話題の本「国家の品格」じゃないが、人類愛をまず最初に説くならば、まずは家族愛から出発しなければならない。身近な家族や友さえ幸せにできない人間が、どうして他国の人間を救えるだろうか。ヒロインは自己犠牲に徹し、家庭をも顧みずに糾弾活動に命を燃やしたが、夫は理解していたとしても本当に幸せだったんだろうか。自分の活動が死後、夫に理解され、夫もまたそれに殉じる。確かに糾弾には成功した。しかし結局、夫の命までも失う結果になった。夫の死ぬことなんて、自分の活動に夫を巻き込みたくなかったヒロインは望んでいなかったに違いない。・・・・・・どうにもならない現実に、ただただ悲しくなる、そんな映画だった。[映画館(字幕)] 6点(2006-05-14 15:11:02)(良:1票)

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