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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 604
性別 女性
ホームページ http://www.geocities.jp/suminoe_kagaya/
自己紹介 2004年から映画専門サイトをたちあげました。
ジャンルはSFが主ですが、サスペンスも大好きです。
リバーランズスルーイットや、ショーシャンクの空に
のようなヒューマンものから、未知との遭遇やバックトゥ
ザフューチャーなどのアンブリンもの。
十二人の怒れる男やパルプフィクションなどの脚本もの・・
自分が良いと思った映画が合う映画で、見る人の数だけ
思いも変わると思います。その中で、共感できる人が
多ければ売れるのでしょうね。
たまに<これだけ映画を見てるんだから万人受けは・・>
と、マニアックな映画にも手をつけますが、
できの良い映画や単館ものなど多趣味なジャンルに疲れ、
子供時代に帰ってるみたいです・・
それらは映画館で見た映画本来の娯楽作だった・・

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順12345678
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61.  ドニー・ダーコ 《ネタバレ》  ここのところたくさんリバース・ムービーを観ているので、 たいして目新しく感じなかったのが残念。 先にコレを観ていたら・・ リバース=タイムスリップとも取れるんですが、 その世界を見事に描いているなぁと感心しました。 この映画ではタイムトラベルというマジックは、 人間が産まれる前にまで遡ってやがては存在が消滅するまで。 そのブラック・ホールは黄泉の世界へと続いており、 もちろん生きている人間は行ったことのない未知の世界。 帰ることのない片道切符。 だから今の時代の人には二度と会うことができない・・ とても不安でひとりぼっち。 そう、タイム・トラベルという手法はただのたとえ。 逝く前の不安や恐怖はテラピストの講習を受けても消えない。 消える未来に逝くのではなく消える過去に逝くのだとしたら、 もしかしたらその道や時間は不安ではない。 道連れの映像は自分が生きてきた道だから。 その世界だけ堪能して、 あまり内容のややこしさは考えずに観ました。 ややこしいのは当たり前で、 あるステージをきっかけに内容はわけがわからなくなります。 過去に戻ろうとしている記憶と今の自分に有利な記憶が、 ごっちゃになって客観的に観ているものには理解は難しい。 鍵は結構たくさんあるので、 この作品にリピーターが多いのもうなづけます。 冷蔵庫の扉やら家族の会話やら死神オババ・・ 案内人は「不思議の国のアリス」のように、 ウサギです。 しかしこのウサギがかわいくはありませんので・・ 穴、郵便受け・・自分探しの旅と、 「ソフィーの世界」も入っていますね。 「死霊のはらわた」と「最後の誘惑」の2本立ての映画を主人公たちは観るのですが、 この2本ともホラー2本立てというのは??(最後の誘惑も?) 死霊のはらわたはご存知サム・ライミのゾンビ・ホラーですが、 最後の誘惑はスコセッシのイエスがもしも生きていたら?という、 こっちの映画のほうがかなりドニー・ダーコに近い世界があります。 イエスが自ら望んで処刑され、 息絶えるまで(もし生きていたなら)という夢を見るかなり私はお勧めの映画。 [DVD(字幕)] 6点(2006-04-23 13:11:04)《改行有》

62.  マトリックス リローデッド 《ネタバレ》 1作目のときにキアヌの決めポーズがどうも好きになれなかったのに、 こちらではもう「スーパーマン」←なんと未見・・しちゃってて楽しい。 アクションのキレがゆるいと感じるのですが、 それをひいてもこちらのほうが受けました(そういう作品になってる) 観客置いてけぼりおかまいなしの突っ込みどころが満載。 それでも次から次に現れるキャラが面白いじゃないですか。 いやに普通すぎる東洋人のキー・メーカーこと鍵おやじや、 マトリックスと人間界ザイオンの中間にいるような中途半端な紳士と妻。 なにやらタランティーノの漫画チックな映画を観てるような違和感がよい。 そして(どこでもドア)のようにドアを開けたら別世界という、 変な世界も私にはツボでわかりやすかったです。 これはコンピューターのフォルダを間違えたみたいな感覚でいいのかな? 不思議の国のアリスといった感じで、 なんてわかりやすく演出されてるんだろうかと感心。 トリニティの女優さんが妙に若作りで違和感を感じるも、 サングラスをかけてバイクに乗るシーンは素直にかっこいい。 だんだん評価が悪くなるという評判のシリーズなのですが、 まだ3作目を未見ですがもしかしたら、 このリローデッドが一番私にはわかりやすくて合いそうだ・・ 1作目でツボにはまったスミスが予告どおり、 うじゃうじゃ出てきて大うけしました。 これも楽しかった要因かな。 スミスはあの場所に住み着いているのか(爆) 成仏させてやれよ! これでは「マルコヴィッチの穴」だ・・ スミス以外はエージェントが格段に弱くなっている。 コピーして生き続けるさまは、 ターミネーター2だなぁ・・ あの作品が偉大だと今更ながらに思いますよ。 [DVD(字幕)] 6点(2006-04-02 13:56:32)《改行有》

63.  アイ,ロボット 《ネタバレ》 ダークシティ」の監督作とわかり今まで避けてたこの作品を観ました。 どうせロボットとかコンピューター映画なんて、 結局は風刺や哲学めいたことを問いながら人間とは機械とは? とかの世界になるんだろうなぁ・・とあまり好きではないジャンル。 「A.I.」「アンドリューNDR114」は見た目も人間だから感動してしまったんだけど・・ でもよく考えればこの「アイ.ロボット」こそわかりやすいのです。 「マトリックス」のほうが登場人物の名もあってか宗教色が強いと言われていますが、 この作品こそそのまんまじゃあないのかと変に感心。 キリスト教映画として観ると、 博士はイエスで彼サニーが今のキリスト教の言う新しい救世主。 すべてのユダヤ人をあの丘に集め改宗させると死んだはずのイエスが君臨する。 ・・らしいお話をこの作品にあてはめてみた(爆) まあこんな暇なこと考えるのは私ぐらいか(汗) 最近のSF映画ってこういうパターンに当てはまるのが多いんです・・ 演出的には「SW2」クローンの攻撃そっくりで大うけしました。 個人的に私はこの監督はパクリの天才と思っていますし、 そこがうまいので結構好きなんです。 「ダークシティ」もだから好き。 テリー・ギリアム監督とも共通する点なんですが、 このアレックス・プロヤス監督・・ なんともいえないミスマッチなセンスの悪さが目立つところがある。 そこが好きなんです。 近未来なのになんですかあのビルのデザインのセンスは・・ そこがいいのですよ。 まるで「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」のセンスだ・・ 「未来世紀ブラジル」と「ダークシティ」がよく似た雰囲気だったし、 この作品も「12モンキーズ」真っ青な変な建物やオシャレではないモノ・・ 完璧なかっこよさがないにもかかわらずマンガみたいなかっこよさもある。 まさにA級の中のB級っぽさの違和感が好き。 「バビル2世」をハリウッドでリメイクできるのは、 テリー・ギリアムかサム・ライミしかいないと思っていたのですが(苦笑) もしかしたらアレックス・プロヤスが一番近いかもしれない・・ [DVD(字幕)] 6点(2006-04-02 13:45:55)《改行有》

64.  死ぬまでにしたい10のこと 《ネタバレ》  昔テレビドラマであった「神様、もう少しだけ」みたいな・・ それ以外の多くのことが全く共感ができなかったし、 あまりにも飛びすぎた最後に、(ありえない)と思いました。 主人公はかたくなに宣告した医師以外には病魔を明かさない。 最初はけなげだと思ったし入り込みかけたのだけれども、 明かさずにそのまま終われるはずがない。 そこで(ありえない)とさめてしまったのです。 要するに命の説得力がない。 最後のほうを主人公の希望的な夢と観れればよいのですが、 そういった説明もないので、 これは倒れて病院に運ばれても、うそをつきとおせられるはずはない。 ありえない自己犠牲の美に酔えないでしょう・・ ソレまでの気持ちの運びがけなげで賢いと観ていたのに、 時間が過ぎても同じように進むので悪い予感がしました。 たぶん号泣する人もいるかもしれないなぁ・・ 思わず泣けてしまったという人もいるでしょうか。 でも(ありえない)と私は思ってしまった。 それからのことを考えれば家族の心の共有を一瞬でも、 見たくはなくても見てしまう主人公というシーンも必要だと思う。 自分が真実を話せば現在の幸せが崩れる・・ それだけはしたくはないという描きかたはよかっただけに。 自分がいなくなったあとの幸せの身代わりや設計・・ 老人が考えるような自己犠牲の美学と、 一応不倫やおしゃれもしたいという若い考え。 演歌やメロドラマのような世界になってしまっている・・ よかったところはどこか感動しなかったのか・・? 感動をしたシーンは実はあったのです。 普通の人と感覚がずれているのかもしれないのですが・・ スーパーで買い物をする前半のシーンで、 彼女だけ動いていてその他の人は止まっている。 そして楽しそうに踊りだす人々・・ ここはなぜか彼女の孤独感が一番伝わってきて感動までしました。 おそらくは自分が好きな演出やツボがあれば感情移入がしやすい。 ここだけ「オープン・ユア・アイズ」の監督か?とも思ったくらい。 スペイン映画を観だすようになったのも、 実はアレハンドロ・アメナーバル監督のファンになって・・ あと・・スコット・スピードマン(プール清掃員の夫役)がまあタイプでした。 この作品では若かりし頃のジョン・レノン似かも(苦笑) [DVD(字幕)] 6点(2006-04-02 13:22:16)《改行有》

65.  バッド・エデュケーション(2004) 《ネタバレ》 音楽はものすごくよい。 エンド・クレジッドで流れる曲は聞き入ります。 危ない作品内容もこの監督の独特の色彩とカット割りで、 娯楽サスペンスにも取れる映画作りとなっています。 ただし私的にはちょっと合わなかったです。 突然現れたガエル・ガルシア・ベルナルは結局復讐のために全編を通じて活躍するのですが、 私は彼をなぜかマイク・マイヤーズ似だなぁと見てコメディに見ちゃいました(苦笑) サスペンス的には二重三重で面白いしそのわりにわかりやすい。 難解ですが演出や編集がうまいので戸惑いません。 丁寧に作っています。 しかし「オール・アバウト・マイ・マザー」もですが・・ この監督作品の男優(ゲイ役の)と私は合いませんねぇ・・ いかにもってな感じだから(まあだからわかりやすいのだけれども) 引いてしまうんですよね。 幼少時代の純粋な愛引き裂かれた初恋が、 たとえ男同士であれども感情移入はできます。 そこにはやはり少年同士というみずみずしさと、 その年頃の恋の場合は男女も関係はないと・・ しかも引き裂いた悪役が神父なのです。 カトリックの寄宿学校という環境で神父は異常愛者。 この神父への復讐がある脚本がきっかけで始まるのですが・・ こういったサスペンスとして観られれば面白いかも。 お金、性欲、復讐・・もうドロドロです。 唯一といってもよいエンリケ役の薄い顔のフェレ・マルティネスが救いかも。 あまりに現実主義な彼の生き方に、 初恋を裂かれたあきらめも仕事に生かすという、 クールな生き様に感傷は感じなかったです。 やはり子供時代で終わってましたね・・ [DVD(字幕)] 6点(2006-04-02 13:18:10)《改行有》

66.  レッド・ドラゴン(2002) 《ネタバレ》 トラウマからの脱出というテーマは今回はFBI捜査官にではなく、 犯人に向けられていたということが弱かったです。 ノートンのトラウマもあればよかったかな・・ 最後のほうの火災からの生還は「宇宙戦争」の息子か!? と、私はストーリーとしては面白いが納得できかねました。 愛する盲目の女性(ありきたりですね) エミリー・ワトソンが、 どうも風吹ジュンに似ていた・・ 全体的にはひとつの作品としても観られます。 しかしやはり「羊たちの沈黙」があったからこその作品なので、 ファンのための説明的な作品です。 こういったレクター博士の使い方ももしかしたら飽きがこないかも? と思う私は完全にレクターは檻の中のコロンボだと理解しました(爆) 同じような手でテレビ・ドラマ化してもよいのでは・・ もちろんレクターは檻の中で推理しては捜査官いじめをするという(笑) スターウォーズシリーズで言えばエピソード3、 あと最近よくある序章映画。 やっぱりシリーズモノってもう過去に向かうしかないのですよね。 大成功すると特に未来のことを書くと繋ぎより話が脱線してくる。 で、序章ならば成功作と同じような作りにしても懐かしい感じで繋げてくれる・・ 「ハンニバル」が大ヒットした「羊たちの沈黙」からの失敗例だったのは、 何よりも主演女優が変わったことが大きかった。 「ターミネーター2」から「3」に子役=救世主ジョンが変わったことで大不評になった。 そういうものなんじゃないかな。 内容はどうであれファンは同じ俳優の成長や年をとった姿を見たいもの。 もしも役者を変えるのならば出さなければいいと思ったのがこの作品。 ホプキンズのお相手がジョディからノートンに変わってもいいのですよ。 同じことをやっててもいい。 ラストの「羊たちの沈黙」に繋がる(その女性FBIの名は?) そのひとことが聞けただけでもう感激しました(おかしいかな?) もうこの作品自体がそれだけでもういい映画になっちゃう。 まあ内容もいるんですがやはり「SWエピソード3」のラストのような感激。 [DVD(字幕)] 6点(2006-04-02 13:08:04)《改行有》

67.  フライトプラン 《ネタバレ》 久しぶりのジョディ・フォスター主演映画。 直前に「羊たちの沈黙」を観たのもいけなかったか(苦笑) 観ているうちにジョディがシガニー・ウーパーに見えてきた(爆) もちろん両方好きですよ。 でも違うんだなぁ・・ ジョディが「エイリアン」シリーズの(特に子供を守る2)になっちゃ・・ 男版「ダイハード」のようでもあります(汗) Tシャツ1枚で排気口の中とか冒険しちゃだめですよ。 まあ久しぶりの復帰作として大目に見たとしても、 このオチはないと思う。 まだ観ていない人のために伏せておきますが、 これは違反だと思うよ(苦笑) 何でもアリ? 「エアポート」シリーズのようでいて全然違う映画。 細かいところを突っ込めばキリはないのですが、 とにかく大雑把なサスペンスでした。 種類は違いますが同じくジョディ主演の「パニック・ルーム」を思い出した。 私にはどうも彼女には母親役は似合わないように思うのです。 たぶん所帯じみて見えないからかな・・ 母性もあまり感じないのです。 年をとってもいつまでもキャリア・ウーマンのイメージがあって・・ キャサリン・ゼタ・ジョーンズは母性を感じるんだけれど・・ でもまあ久しぶりにジョディが観られたのでよかったとしましょう。 あと意外にもショーン・ビーンが今までいいと思わなかったのに、 この映画ではすごくいい役者だなぁと感心しました。 機長の役が似合うようになったのですね。 こういう役もできるようになると楽しみです。 [映画館(字幕)] 6点(2006-04-02 12:59:27)《改行有》

68.  戦場のピアニスト 《ネタバレ》 こういうヘタレ役は根本的には合いません。 これが事実を元にしているにせよ合わない。 時代に翻弄されるというよりも仲間の犠牲に生かされている設定。 「ロード・オブ・ザ・リング」のフロドとか、 「キングダム・ヘブン」のオーリーの役は苦手。 事実だから仕方ないにしても・・ 逢引できた彼女は?それを仲介した仲間が罪をおわれることは? 家族は?目の前で殺されてゆく仲間たちは? それらを景色のように描いてゆくので、 主人公がただ運がよくヘタレだということしか伝わらない。 心の葛藤があまり感じられない。 生き残っていることが罪ということでもなく、 生かされている自分に感謝をしている様子が感じられない。 ラストの延々と続く演奏シーンは、 「シャイン」を思い出しましたがシャインのほうがいい。 「シンドラーのリスト」の方がいいと思うのは、 金持ちドイツ人がユダヤ人を救うことが偽善であることと、 その時代にその偽善が全く結果的には正義であったということ。 その金持ちドイツ人も完璧な人間でもなかったこと。 ユダヤ人が生き残る方法を与えたシンドラーと、 生かされる権利を得た彼らが日本の戦時時代のように、 工場などで働くさまは彼らの器用さやアタマのよさが生きのる糧であったこと。 そしてドイツ軍人の個性がよく描けていた(レイフ・ファインズ) 敗れたドイツの敗者の美学と生き残った権利を得たユダヤ人の弱者の美学。 なぜ彼らは生かされたのか? 運と何かができるという糧があったから。 シンドラーのリストは糧が器用だとか頭がいいとかの理由で日本人にも理解できる。 運はシンドラーというドイツ人の最初は私欲から始まった偽善から。 ピアニストは糧はピアノがあの場面で弾けたこと。 運とはその場面まで生かされたこと・・ その違いなのです。 だから比べられるであろうこのふたつの作品は違います。 どちらかというと、 「戦場のピアニスト」は「太陽の帝国」なのです。 逃げ回る姿を客観的に描き、 周りの犠牲と自分の運で生かされ、 戦争が終わることで何も終わったわけではない・・ 少年とピアニスト、ユダヤ人とイギリス人と全く違いますが、 なぜか共通点を感じたのでした。 [DVD(字幕)] 6点(2006-02-28 08:45:29)《改行有》

69.  愛しのローズマリー 《ネタバレ》 ちょっと前に夜中にやってて映画(特に洋画)はテレビ放映のは観ないんですが、 あ、キング・コングの監督役やってたおっさんだ!? ジャック・ブラック だったんですよねぇ・・ なかなかいい味出してました。 おそらくCMで切られず字幕つきできちんと観たらもっといい映画なんでしょうけど、 私にとって吹き替えであるテレビ放映映画をチャンネルを変えずに、 飽きずに最後まで観られたという珍しい作品。 グウィネス・パルトローは女優さんで苦手な部類の人なんです。 薄幸そうな雰囲気がどの映画にもあるんで・・ でもこの作品は好印象でした。 しかしジャック・ブラックにつきます。 この俳優さんも男優の好みから言えば全く違うのですが、 なんとなくかわいいと思うのはおかしいかな(苦笑) ジャック・ニコルソンとかそういったゴツイけどかわいい風な(爆) 今の俳優であまり見かけないタイプです。 太い人=醜いが心はきれい。 やせている人=その逆と風刺してるのは直接すぎて、 素直にはいい映画だともいえないのですが、 主人公の好みがスレンダー=美人=性格はどうでもいい。 こういう単純な図式だからコメディになるのですよね。 グウィネス・パルトローは太ってもあまり顔は変わらないというのが難点。 [地上波(吹替)] 6点(2006-02-15 11:22:33)《改行有》

70.  壬生義士伝 《ネタバレ》 中井貴一はやっぱりうまい俳優だなぁとあらためて感心。 最初は貧乏くさい役だとかなり違和感(なまりも役柄ひどい)があったのに、 ここまで完璧に演じられては逆に寺尾聡の演技のように見え苦笑・・ 言葉を理解するために字幕つきで邦画を観ました。 何を言っているのかわからない部分もありましたので・・ それほどなりきっていたのですが。 だから寂しいのです。 後半の見せ場をあんなふうにひつこくしなければよかったのに・・ 切腹をするまでが長い・・長すぎる。 満身に傷を負いもとの旧友邸に転がり込んだ行き場のない体。 あの時代なら切腹もいたしかたない(武士の情けです) しかしそこで観客にソレは違うと考える余裕を与えてくれず、 勝手に不幸の主人公の語り部と化してしまいます。 そしてそれからもひつこい説明的な演出・・ 観ている方はわかっているから考えたいのですが、 もしかしたら本を映画で読ませようとしているのか・・ う~ん「男たちの大和」で感じた思いと同じだった。 頭の中でそのメッセージを映像化したいのに朗読とかされると・・ こういった邦画の最近の演出を見ると、 過去の旧「砂の器」の素晴らしい演出が思い出されます。 時代の政治の犠牲になった人を美化しすぎなく、 観客に考える余裕を与えてくれるような作品を邦画に期待します。 [DVD(字幕)] 6点(2006-02-15 11:17:56)《改行有》

71.  アザーズ 《ネタバレ》 この監督の作品って個人的には、 1度観て結末がわかってもまた観られる面白い仕掛けがされていると思うんです。 しかしこの作品は「シックスセンス」のあとですから分が悪いですね。 「オープン・ユア・アイズ」とは異なり、 クローズ・ユア・アイズと劇中のセリフできました。 観てる最中はどちらかだと決め付けていたのです。 どちらかというと違う世界の人がこの中のどちらかと・・ それがああだったんですね(なるほどなぁ・・) 観終えたあとまた観たくなって見直しました。 おかしくておかしくて・・ コメディにもできそうなんだけどなぁこれ。 幽霊は暗闇にしか現れないなんていうのは明らかに思い込みで、 観客の揚げ足をとった面白い脚本です。 私はこの作品をブラック・ジョーク作品だと観ました。 ニコール・キッドマンが神経質で切れるサイコな役をよくやってて、 うまいよなぁと感心しました。 その演技がとてもおかしいのです。 あちらの世界の人とこちらの世界とが共存していて、 お互いが見えないとなれば怖いというよりもこっけいです。 もしかしたらこの監督のバーチャルな世界観の中では、 こちらでいる私たちは実は逆だということに気づいていないと、 怖い笑えないジョークを提供しているのかもしれません。 最後のキッドマンの「ここが私たちの家よ」というセリフは不気味。 もう、自縛霊で離れないに違いありません。 わかったうえでのことですから確信犯なのです。 お墓=我が家なのでしょう。 これは何度か出てきたセリフ、 「神父さんを呼ぶ」というのが現実味を帯びてきますね。 こちらの世界だと勘違いしていたときのキッドマンが、 今度は神父さんを拒む番になるかも(苦笑) 3人の使用人はいい役でした。 私はこちらには騙されてしまいました。 そうとったらストレートすぎだからあえて外して考えていたので・・ ちょっと「シャイニング」にも似ていますね。 やはり映画(特にホラー)は、 脚本も大事ですがたまに怖い演出もサービスしないといけませんね。 [DVD(字幕)] 6点(2006-02-15 11:03:03)《改行有》

72.  日本の黒い夏 冤罪 《ネタバレ》 この作品は誰でも知っている松本サリン事件を題材にした、 きわめてリアルなドラマなのですが・・ 視点は報道の体制を問いかけ、 犯人扱いされていた河野氏(もちろん違う名で登場)を中心に、 真実は報道によってゆがめられる怖さを描いていますので、 カルト教団の事件は二の次です。 私はこの描き方はよいと思いました。 悪いことをした架空の人物ではなく実在の人物がモデルならば、 こういう描き方の方がありかなと。 実在の犯人たちを派手に中心に持ってくると、 恐怖は間違えれば英雄視される恐れもあるのです。 ハリウッド映画ならば最後に真実の映像のあと、 カルト教団がいかに悪いことをしたかで終わるかもしれないし、 裁判のシーンまでつけてくれるかもしれない。 娯楽的にはそのほうが緩急がついていいのですが、 そうなると報道の冤罪を問うテーマがぼやけてくるのです。 邦画でそこまでやるのは無理でしょう。 好意的にこの真面目な作品を観ていたのですが・・ どうも作風が丁寧すぎというか、 私的には高校生は邪魔でした。 演技がどうというのではなくて、 ストリーテラーのように回想シーンに割り込んで問うのです。 これでは観ている方が自分で考えることができない。 頭で考えるのではなく自分のそのときの10年前の記憶で考えていくのに、 語られてゆくと自分の考えが映画を通しての理屈のようになる。 と私は思ったのですがもしかしたらこの描き方が共感できる人ももちろんいると思う。 そうだ思い出した、そうなんだよね、いや違うと思う、なんでそうなの・・ そういった問いかけは映画の中でできればしてほしくないのです。 それに扱っている問題が10年ほど前の最近の実話。 個人個人が思いを馳せ反省し共感し考えればいいことではないのでしょうか・・ ドキュメンタリーにはしたくはないと監督は言っていたけれど、 これではドキュメンタリーのようです。 [DVD(字幕)] 6点(2006-02-15 11:00:37)《改行有》

73.  ヘブン・アンド・アース 《ネタバレ》 香港の俳優さんは北京語を喋っても広東語なまりがあるので、 同じ中国人でありながら上映では吹き替えられてしまうらしいです。 アンディ・ラウや金城武さえそうだったから、 この作品の中井貴一は素直にがんばってるんだ日本人偉い!と感心。 この作品のラストはほとんどの方が違和感を感じるでしょうが、 わりと私は大丈夫でして逆にもうちょっとそれなら全体に妖術とか入れてほしいと・・ 「レイダース」のようなCGのまやかしは大うけしてしまい、 「ああ、レイダースだ面白い、ならばもっと全体に脅かしてほしい」と。 結局「西遊記」みたいな筋なんですからもったいないです。 もっと面白くありえないくらいなファンタジーを入れてほしい。 緑の湖や赤い洞窟(みたいな名前)とやらRPGのようで、 「ロード・オブ・ザ・リング」のような旅の仲間遊びもやってたし、 「アラビアのロレンス」のカメラワークそのまんまじゃないか!みたいな、 砂漠に馬賊にラクダの群れに・・そして異国の遣唐使中井貴一。 もっと面白く出来そうなお話でした。 中国の歴史映画ってここがだめなのかもしれないなぁ・・ ファンタジーを優先としたら「HERO」みたく絵で読めみたいになるし、 絵で魅せるのは当たり前と期待され、 お話も欲張って楽しませようとしたらこの時間は中途半端。 どこかB級活劇になってしまったのが残念だけど・・ 割り切って冒険活劇として派手で脅かす演出をしてほしかったなぁ・・ その他の俳優陣では主役のチアン・ウェンと似た俳優さんがいてて、 見分けがつきにくく困った(笑) ヒロイン役のヴィッキー・チャオは日本のビジュアル系って感じのかわいい女優で、 なんかジャニーズの滝沢君を女の子にしたみたいでした。 突っ込みどころを探して笑える映画ですし、 そんなに気難しい内容でもありませんし、 そこそこ見逃せばまあ楽しめる娯楽作だとは思います。 何かを学ぼうという気で観れば学べないこともないのですが、 それは本当にエンディングで演出されるシーンですので、 感情移入はできにくいかな。 「ラスト・エンペラー」のような高尚な映画でもありません。 [DVD(字幕)] 6点(2006-01-20 04:52:24)《改行有》

74.  堕天使のパスポート 《ネタバレ》 なんというか、映画がホルマリン漬けの色なのですよ・・ 鑑賞中は食事しないほうがいいです(笑) 腎臓を売って偽造パスポポートを作り夢の国外へ・・ 社会派映画としてはわかりやすいんですが、 どうも描写がキモイのと主人公たちの本当は身勝手じゃあないのかという思いに、 共感もできなかったし逆に元締めである闇の支配人=仲介者のいうことが的を得てて、 悪い奴はわかるんだけれどもこいつの言う道理もわかるんだよ・・と、 私が日本人だから特にそう思ったのが正義や悪とかの問題ではなく、 そこで我慢できないものが他の場所を求めてもおなじ事の繰り返しだと。 本当に夢を追って新天地に生きたいならば他にも方法があるわけで。 その努力ができないならばそこで我慢して働けば?とちょっといらいらしました。 もちろん主人公の黒人はあとで無実の罪に国を追われたと弁明するも、 それは一部でもあり厳しい見方をすれば国にいられなくなったわけは他の移民にもある。 法の抜け道を通って別の安息地を探すのならまずはその償いを忘れてはいないか? それが無実というのは主人公の設定であり他の不法侵入者はどうなんでしょうか。 そこにふれてはいないしましてや自分が選んだロンドンが住みにくいからといって、 ひとつの腎臓を命の危険を犯してまで売る。 次の場所でも差別や法務局の監察から逃げるため残りの腎臓も売ったら、 何が残ると言うのでしょうか?? たぶんそういうことを問いかけたかった真面目な映画なのでしょうけれど、 恋愛が絡んだ演出がどうもモサッとしていてこれは自分らのことしか考えていないのでは・・ といらいらしながら後半に入ったのです。 そして最大に腑に落ちなかったのが、 彼女が本気でN.Yに行きたかった理由がイマイチ伝わらず説得力に欠ける。 工作員や不法侵入者のスパイサスペンスを期待したので、 やけにシリアスで暗い映画鑑賞になりました。 ただ、真面目に底辺でもがく人々たちのどうにもならない運命はわかりました。 音楽がよかったことくらいですね・・ デヴィッド・バーン と調べてわかったのですが、 彼の前いたグループがトーキング・ヘッズというのも知りませんでしたが、 このメンバーがバラバラに集まりユニットを組んだトムトムクラブというグループ、 それを調べてわかりちょっと嬉しかった。 [DVD(字幕)] 6点(2006-01-20 04:04:26)《改行有》

75.  SAYURI 《ネタバレ》  大後寿々花は日本人であって「さゆり=千代」を演じていますが、 華はあるものの憂いや寂しさはあまり感じられないツィイーを食っていました。 日本人から見たひいきかもしれませんがやはり主役は日本人がいいなぁと。 ツィイーは「LOVERS」の方がよかったです(中華映画だから当たり前ですね) しかし彼女の目の演技はやはりうまい。 けれどもさらに大後寿々花の目の演技のほうが上回っていたということ。 彼女の頼りなげでいて無垢な目はある意味怖いです。 あとの俳優で気になったのが コン・リーのきれいなこと。 性悪女の役なんですが私は彼女のような昔の中国美人は好きですね。 昔のチャイニーズ・ゴースト・ストーリーもこういう顔立ちの人だったと思うんだけど・・ ミシェル・ヨーは日本人にいてそうな顔立ちのタイプで、 役的にとてもおいしいいい役で好感が持てました。 渡辺謙と役所広司・・ どちらがどちらかわからなくなるくらい濃い(爆) まあ私の日本の俳優の好みも中井貴一みたいな薄いのが好きなもんで・・ このふたりを一度に出さなくてもと思いましたね。 ちょっとくどかったかな・・ 桃井かおりは思ってたよりガクッときました。 たぶん日本語で日本の映画ならもっと艶っぽくいい味が出ると思うのですが・・ この桃井かおりといい最初の方の千代の(さゆり)少女時代といい、 思いっきり「千と千尋の神隠し」をだぶらせたのは私だけでしょうか・・ 工藤夕貴はさすがに英語がうまくて(うわ英語ペラペラで逆に違和感)と変に感心。 あとよく似た雰囲気を感じ取った映画をご紹介。 「エリザベス」・・しかしエンディングで(この映画はある国の女帝の物語ではなく・・) と解説されたので(そうだよね~)と納得したものの、 やはり白塗りで名を変えてのし上がるサマは、 規模は違うし内容も違えどもエリザベスのケイト・ブランシェットを思い出した。 このエンディングで少女時代の回想をだぶらせる演出(グリーンマイルなど)手法は、 私が特に昔から好きな手法であります。 最後にいい場面を持ってくると映画自体がその人の一生を見たような重さがあるから。 まあここに少女時代のさゆりを持ってきたあたりに、 この映画の本当に描きたかったことが凝縮されていると思います。 [映画館(字幕)] 6点(2006-01-20 03:59:28)(笑:1票) 《改行有》

76.  メイド・イン・マンハッタン 《ネタバレ》 まあまあ楽しめる小品。 音楽がアラン・シルヴェストリということで、 うわぁ~なんか懐かしいと思ったのは変でしょうか(笑) バック・トゥ・ザ・フューチャー以外あんまりピンとこないので・・ あと挿入歌とかに使われてる70年代風な音楽は・・ ポール・サイモンかなぁ? ちいさい息子が70年代にはまっててニクソン元大統領のファン(爆) そういうギャップが面白かったのと、 ロマンチック・コメディでしかも私の苦手そうな展開なのに、 さらりと観れるので内容よりいい印象でした。 俳優が「シャル・ウィ・ダンス?」とかぶっちゃって・・ ジェニファー・ロペスがメイド役なんだけれどすごい肉感的で、 やはりラテンな人だと妙に納得。 ん?で、メイド・イン・マンハッタン(爆) 私は前からロペスとアンジェリナ・ジョリーを間違えてたりしてて、 今回はおまけにキャサリン=ゼタ・ジョーンズも入ってて・・ やはりエキゾチックでいいですねぇ。 どこがどうしてか「プリティ・ウーマン」のジュリア・ロバーツになれないのは、 やはり変身してだんだんきれいになっていくさまのセンス。 ひっつめ髪よりもっと違うエレガントな変身を期待したのですが・・ 同じくシャル・ウイ・ダンス?のスタンリー・トウィッチも出てたり。 そして主役のレイフ・ファインズ、彼は好きなのですが、 思ったよりしっくりこの普通ならリチャード・ギアがやるような役をやっている。 こういう役も似合うんだ~とちょっと嬉しい。 メイドがほとんど有色人種ちうことで、 ニューヨークってそんなところなんだ~とまた納得。 全体的には色んなラブコメの要素が楽しめる軽い映画なのですが、 撮影の色があまりきれいだとは思いませんでしたね。 音楽はいいので気軽に流しながら観賞するにはそれ以上の娯楽作。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-23 15:50:01)《改行有》

77.  幸せになるためのイタリア語講座 《ネタバレ》 冒頭から手持ちカメラの揺れが気になり、 全編にわたりちょっとこれ素人が撮ったみたい?? と妙な気分のカメラワークだったのですが、 ラストのイタリアのベニスでの記念写真が意識してのものかまんま素人。 これは作品自体が暖かい手作り感に満ちているのかもしれません。 しかし冒頭から中半にかけてかなりシリアスな展開になっており、 この作品は取りようによっては嫌悪感を抱く人もいるかもしれないと・・ 前半にシリアスを持ってきて後半に娯楽を入れる展開は、 成功しやすいように見えて実は難しいものです。 しかし最初が暗いから最後まで作品に付き合わないとは思います。 登場人物たちがみんなそれぞれどうしょうもない不幸な悩みを抱えている・・ さらにどんどん不幸になっていくかのように見えたが・・ 幸せとは?不幸とは?それは第三者が決めることではない。 自分が決めることなのかもしれない。 ソレは当たり前にわかっていても理解しにくい。 他人の目を通して幸せや不幸を描いているのかもしれないから。 ・・ああまた人が死んでゆくんだとあきれて観ていましたが(爆) この展開になれてくるともう人事。 なんか登場人物に都合の悪い人が消えてゆかない? と「なんか、なんだよなぁ・・」と中半私も取りようによっては・・と思い始めていたところ、 イタリア語講座に集まりカップルが都合よくできそうな展開になってきたところ、 イタリア語講師でもある傲慢サッカー青年が鍵を握る行動を起こします。 この役はとても貴重であり彼の嫌われっぷりがないとこの映画も成り立たない。 クリスマスにもうなにも暗い材料もなくなったというのに、 ここから急展開になり面白くなってきます。 だから最初は暗くシリアスなのですが我慢して観ることで、 最後の手書きの制作紹介の紙切れさえも暖かく感じることでしょう。 何が言いたかったのかはそれぞれみなさんも感じてくださいね。 なぜなら登場人物と同じ境遇や同じ感性で観る人もいれば、 あくまでも客観的に観終える人もいるから・・ 私なりに考えてみました。 不安定な将来を考えて悩むよりも、 今が大切だということなんじゃないのかなと。 考えて悩んでそこにとどまるのは今までであり、 これからはそこから近い今を現実を形にしてゆけばいいと。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-23 15:42:47)《改行有》

78.  男たちの大和 YAMATO 《ネタバレ》 後半の最大の見せ場(プライベートライアン顔負けの演出) ここまで人間ドラマに力を入れ大和の全景をリアルに描写しておいて、 人が死んでゆく演出が軽すぎます。 最近のハリウッド映画に特に多いのですが、 名前を呼ばれないとわからないくらい死体の扱いが粗末。 カメラワークが早すぎるのです。 ハリウッド映画では最近の「アイランド」「キングダムオブヘブン」の戦闘シーンのような・・ 人間ひとりが死ぬ場面を丁寧に撮れとは言わないけれど、 命の尊さが逆にあまり私には伝わってこなかった。 だから生き続ける人のほうが存在感があったことはまあいいことなんですが・・ この後半の最後の船出に向かう大和は圧巻で、 この映画の最大の見せ所だと私は思いました。 「鳥」のように囲まれサンドバックのように米軍戦闘機に攻撃を受ける大和。 これはすごくよくできているなぁと思いました。 それまでの人間ドラマからしてここから主役は大和から人間だ。 ひとりひとりきちんと最後まで描いてほしいと見ていました。 ・・なぜ早回しをするんだろう。なぜ必要以上にカメラを揺らせるんだろう。 誰が誰やらわからないじゃあないか(爆) 大事なところで感情移入ができないのに、 なんと回りは泣いている・・?? そしてさらに感情移入ができなかった理由があります。 若い役者の顔が見分けがつきにくい(苦笑) 現在のシーンと回顧シーンとが重なっているのですが、 コレだけよく似た役者を揃えると誰を主体に見たらいいのかわからない。 パンフを購入しあとで見たらよくわかるんですがやっぱり似てた・・ 仲代達矢の若い頃の神尾君役松山ケンイチ がピンとこなくて、 結局は神尾君と西君と内田守が必要な役であり、 その他の配役に時間をさけばこの3人の焦点がぼやけてしまう。 もちろん上司は必要不可欠ですが・・ 反町はどうだったんだろうか・・ 渡哲也が出てきたあたりから面白くなってきたんだけど、 それまでが誰を主体にしているのかついてゆけませんでした。 私の評価としては、 後半の大和の最後の戦闘シーン(人間の描き方は悪い) 歴史をきちんと描けている。 天皇制や戦争の意味など今の時代に描けたこと。 こういったことが評価の好対照です。 [映画館(字幕)] 6点(2005-12-23 14:33:06)(良:2票) 《改行有》

79.  10億分の1の男 《ネタバレ》 世界で一番強運な男とされているのがなんと・・ 「エクソシスト」の神父役のマックス・フォン・シドーで、 私はこの俳優さんしか知りません。 雑誌週刊少年ジャンプで連載されていた、 ハンター×ハンター(合ってるかな?富樫先生の) と、ジョジョの奇妙な冒険(だったっけ?荒木先生の) ドラゴンボール を思い出しました(笑) 運を操れ支配できる人間は、最後に勝つのは誰? すぐそのあと7年後となります(忙しい) ・・とにかくお話はよくできているので、 演出はハリウッドのほうが面白いのですが、 それでも2回は続けて観られる映画だと思いますよ。 運を賭けるゲームに招待され強運の持ち主が集まる。 最初は家や馬や車(ポラロイド写真で表示)がカードのように、 そして自分の運の力に気づかず勝ち抜いてゆくと、 最終的には賭けるもの(写真)は人間となるのです。 森の中を目隠しで走り抜けるチャレンジャーたち・・(こわっ) 一番の勝利は尊敬というアイテムを与えられる。 場所はサムのいるカジノ・・ ゲームはひとつだけ弾の抜いたロシアンルーレット・・ それまでも気を抜く暇がないくらい駆け足なのに、 最後の最後にこんなものを持ってきます。 音楽もスペイン音楽なのかイタリア音楽なのか最初わからなかったけど、 物悲しい旋律でまるでマフィア映画のようでもあります。 さてこの作品は何が言いたかったのか・・ 私なりに解釈してみますと、 本当にほしかったものの尊さだと思いました。 それが最終的には生き残れた力なのかもしれない。 観ている途中でまたこんな解釈もしました。 ユダヤ人の神は生き残ることを祈った。 しかし最後の祈りはひとつは叶いひとつは相手を殺すことで生きる方法を選んでしまう。 ここにメッセージがあるかもしれないならかなり重いなと・・ あの戦争の生き残りの運はふたとおり、 戦争で生きのこらえてさげずまれるか英雄ともなるのか・・ 戦って生き残ったのではなく生かされていた。 サムは瓦礫からフェデリコを助けたときは何を思ったのか・・ この解釈だとラストのオチも明るくてうなづけます。 人は生かされているんだ・・ ああ、もう少し上映時間が長かったらなぁと思う惜しい作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2005-11-21 00:08:42)《改行有》

80.  サラマンダー 《ネタバレ》 全然期待しないで観たのですが・・ めちゃくちゃ面白かったです~! もしこれを劇場で観ていたらもっと採点上げていたでしょう(大画面向き) 音も効果的に使われているし映像も悪くないです。 しかし観ている途中で不思議な感覚になり首をひねりました。 まるでスピルバーグの映画を観ているような錯覚を覚えたのです(苦笑) ロブ・ボウマン監督はXファイルくらいしか劇場監督作はありませんが、 かなりスピルバーグ技法が身についた人だと思いました。 もちろん既存のあらゆるSFにも似てるのですが、 カメラワークや音入れや演出が非常にスピルバーグしています。 それも真似とかの次元ではなく観て育った感じの自然さです。 この映画の演出をわかりやすく言えば、 ロストワールドと宇宙戦争の世界なのです。 宇宙戦争は最近のですがあれこそスピルバーグの演出の展示会です(爆) さて、この作品のどこにその共通点を見たかというと・・全部かな(笑) 簡単なことを演出することが一番難しいと思うのです。 大きいものはより大きく、高い場所はより高く、這うものはより低く・・ こういう単純なことが映像化されるとお金や技術がかかるのですが、 それができず伝わりにくい作品だってあるのです。 例えば・・聳え立つビルの廃墟に立つ男、それをはいつくばって見上げる男、 ものすごく遠い彼方から近づく物体、見上げる群衆、その規模の広さ、 こういった単純で言葉では簡単な描写って映像化は大変ですね。 カメラの切り替わり、アングルなどの技術はセンスというお金のかからないもので、 高さや低さや感情の揺れなどが表現できるのです。 いやぁ・・この監督のこれからの作品が脚本に恵まれていますように・・ 単純な話をどこまで面白く出来るか・・ 最後のほうではヒッチコックの「鳥」のラストそっくりなシーンも観れます。 [DVD(字幕)] 6点(2005-11-20 23:44:24)《改行有》

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