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プロフィール
コメント数 1408
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。

※「ぽこた」からニックネームを変えました。サブネームの「(ぺいぺい)」は継続です。(2024.2.28)

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61.  WE GO ON 死霊の証明 《ネタバレ》 「死」ばかりではなく「火」や「水」、「高所」など、生きていく中で隣り合わせになっている様々なものに恐怖を感じでいるマイルズ。何よりも「死」を恐れているのだから死ぬことによって恐怖から逃れることも出来ない。そんな彼が「死後の世界の証拠」を求めるのは無理もない話。そのくせ「死後の世界」に懐疑的でもあるからこその恐怖心なのだから、自ら公募しておきながらその結果に「本物」など期待出来ないでもいる。まさに病んでいますね。でも、精神科への受診は望まない。自らを追い込んでいる悪循環の世界。 ところが、皮肉なことに「死後の世界の証拠」どころかネルソンという死霊そのものからコンタクトされてしまう。それどころか取り憑かれてしまう。この辺りは既視感のある展開かも知れませんね。シチュエーションは違っても、心霊現象を見に行って想像以上の恐怖に遭遇し結果連れ帰ってしまいましたみたいな。心霊モノ十言うか怪談噺の王道と言って良いかも。 そして、これもまた怪談噺の王道かも知れませんが、本作は取り憑いたネルソンが要求してくるのですね。元カノのアリスを見つけ出して欲しいと。実はアリスはネルソンに愛想を尽かして殺していたのですね。そりゃネルソンは成仏できません。そうとも知らずにアリスをあっさり見つけたマイルズは、アリスに返り討ち的に撃たれてしまう。それがある意味功を奏してネルソンの憑依は解け、マイルズは「死」への恐怖を克服するというお話です。ラストシーンからすると、いろいろなものへの恐怖心という呪縛は完全に解けることはなく…というオチですが。 前半と後半では随分とテイストが違うかも。ホラーテイストは後半からが本番。その合間にマイルズの家庭環境や父親の死の真相とか人間ドラマ的な要素も入り、アクティブな母親のシャーロットが良い感じに絡んで来ます。必要以上にオドロオドロしくならず、グロシーンは控え目、オカルト感も抑えめで、良く纏まったホラーだと思います。映画祭で観客賞を受賞したというのも頷けます。 熱烈なホラーファンには物足りないかも知れませんが、個人的にはなかなか楽しめた思わぬ佳作に7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2023-11-21 11:09:35)《改行有》

62.  デス・ライナーズ 《ネタバレ》 人間の記憶力を増強し、経験や思い出を五感を伴いつつ再体験することが可能になるという新薬。医学は単に命を長らえるためだけではなく、もっと人生そのものを豊かにするために発展・貢献すべきとの発想。 そんな薬があれば嬉しい?いやいや、幸せな追体験は歓迎しないでもないけれど、誰だって嫌な思い出もある訳で、もしかしたら嫌なことの方が覚えていがちだったりするもの。それを五感を通じて再体験させられたら堪ったもんじゃない。なので個人的には冒頭の段階で「その価値観違うだろ」みたいな気持ちに。 そして治験開始。参加するのは経済的に問題を抱える学生中心なのは現実と同様かも。閉鎖された研究所で、集まった若者たちは互いの人生に共感しつつ友情や愛を育む?という青春ストーリーかと思いきや、物語は副作用による予知能力?(後の方で必ずしも予知ではなく不安の共有みたいな解釈も出て来ますが)の登場で思わぬ惨劇へと方向転換。そして激しい副作用で錯乱・狂暴化した最初の被験者パスカル登場。何故か殺人マシーンと化した男。 結果、アナ以外の被験者を始め、新薬の開発責任者やスタッフたちも全滅。吹雪が止んだ後に残ったのはアナとパスカルだけ。そしてパスカルは去って行く。という駆け足で唐突なエンディング。アナは駆け付けた警察に救助されるのかな?そして続編? 何とも尻切れトンボ。え?そこで終わり??って言う感じの大急ぎの幕引きに、唖然としてエンドロールを眺める自分が居ました。基本的なプロットは目新しさはないまでも決して悪くないだけに、もう少し何とかなるでしょ?と、勿体ない感が残る作品でした。[インターネット(字幕)] 4点(2023-11-20 11:09:24)《改行有》

63.  ドルフ・ラングレン ゾンビ・ハンター 《ネタバレ》 所謂ゾンビ映画ではありません。人間が怪物化する原因はあくまでも悪霊の憑依。なのでオカルトホラーですね。 ただし、憑依された人間を殺すと殺した人間が憑依されるという恐怖の連鎖。襲われても殺せないというジレンマ。これって結構新しい恐さですね。ゾンビと違って決して増殖はしませんが、滅ぼすことは容易ではない。 そこで登場するドルフさん。大男で狂暴そうなのに、相手を殺すことでは解決できないからネット銃を担いでいる。生きたまま捉えて悪霊を専用容器に封じ込める。壺に封じ込められた魔法使いかよ、みたいな。あれ?悪霊を取り除いた人間は死んでしまう?そう考えるとゾンビだった?そう考えると邦題も理解出来ないこともなく…。 いずれにしても海洋不法投棄するなよ!容器が錆びたら出て来るじゃん!と文句のひとつも言いたくなりますが、本人も承知してるんだからお手上げですね。 チープな演出、チープな特殊効果、チープな台詞回しetc.と、どこを取っても超B級ながら、始めからそう思いつつ観れば決して退屈はしない作品。プロット的には魅力もあり甘めの5点献上です。[インターネット(字幕)] 5点(2023-11-17 10:40:47)《改行有》

64.  インデペンデンス・デイ: リサージェンス 《ネタバレ》 類似作は多々あるものの、これぞ本家エメリッヒさんによる続編。期待通りの前作のテイスト踏襲、SF大作と言うと語弊があるでしょう。空想偽科学人情大活劇とでも言いましょうか。 決して否定的な意見ではありません。実際純粋なサイエンスフィクションとして観ない限り実に面白いです。荒唐無稽の極み、命の重さは脇に置いておいて、兎に角派手にやらかして観客が大盛り上がりすることを大前提に置いた作品。あくまでも作り物なんだから、あのビル破壊して何千人とか、あの橋破壊して何百人とか、大真面目に人の死に様を想像したりしたらダメなのです。確かに街は破壊され、戦闘機は撃墜され…ているように見えますけれど作り物なのです。誰も死んじゃいない。 こういうものはフィクション中のフィクション。フィクションの極み。人間ドラマだって中心人物たちを美化していればいいのです。ヒーローとヒロインさえ生き残っていればハッピーエンドなのです。そういったことを軸にしてどこまで面白く肉付けしているのか。本作のような作品は、そこが評価ポイントだと思っています。流石にやり過ぎ感は否めませんが、本作は一本筋が通ったSFスペクタクルとして大いに楽しませてくれました。 とか言いながら、こちらのサイトではレビューを書いていませんが、前作はアメリカ万歳があまりに鼻についてあまり評価出来ませんでした。20年経つと我ながら寛容になったと言うか丸くなったと言うか。今だからこそ楽しめたのかも知れませんね。レビューは書いた時点での正直な感想を書けば良いとは思いつつ、やや自粛して7点献上です。[インターネット(字幕)] 7点(2023-11-16 15:54:08)《改行有》

65.  ルクス・エテルナ 永遠の光 《ネタバレ》 観る人を大いに選ぶであろう作品。特に終盤延々と続く原色のフラッシュシーンは、観たくとも体質的に観れない人もいるかも。かく言う私もリタイア寸前でした。あぁ劇場で観なくて良かった。 そこに至る前半から中盤にかけても、主な出演者の中でまともというか何とか正気を保っているのは主演女優ぐらいで、あとの面々は初っ端からブチ切れていてチームワークの欠片もなく、こんなんで映画作れる訳ないだろ!みたいな状況。 この作品は「サンローラン」ブランドの世界観を表現するためのプロジェクトの一環として製作されたようですが、残念ながらそのあたりは全く理解出来ませんでした。この超絶カオス状態がブランドイメージなのでしょうか?ファッションブランドには疎いので、個人的には語りようもありません。 理解出来ないものを評価するのも気が引けるのですが、シンプルに映像作品として観る限り、感情移入も出来なければビジュアル的にも好ましくなく、4点献上に留めたいと思います。[インターネット(字幕)] 4点(2023-11-15 11:45:14)《改行有》

66.  新感染 ファイナル・エクスプレス 《ネタバレ》 ストーリーそのものは決して目新しいものではなく、王道を行くゾンビ映画。なぜ?どうして?は極力省き、と言うより敢えて語らず、只管ゾンビによるパニックを描き続ける。視聴層を意識しているのか、やたらリアルに血生臭くはない。「健全なゾンビ映画」とでも言えば良いのだろうか。 これが韓国発というのがある意味驚き。韓国映画であれば、色調も明るさも落とした中で悲劇が凄惨に描かれるようイメージしてしまうが、本作はどこか湿度が低く青空の背景が妙に似合っている。されど、コメディではない。純粋にホラーかつ人間ドラマ。それも決して軽々しくなくリアルに描かれている人間ドラマ。ひさびさに約2時間の尺で見応えのあるゾンビ映画を観ました。 細かく観れば粗と言うか気になる点がないこともありませんが、本作はゾンビ映画としての粗は気にするべきではない作品。スピード感に溢れた展開に身を任せて、シンプルに楽しむべき作品ですね。面白かった。エンディングもgood!8点献上します。[インターネット(字幕)] 8点(2023-11-12 23:42:12)《改行有》

67.  アフターデイズ・ボディ 彼女がゾンビと化した世界 《ネタバレ》 そこそこグロく、スクリーンの色調は陰鬱そのもの。予備知識なしで観始めた本作が「彼女がゾンビになるまでの…」の続編であることは、誰に教わるまでもなく容易に気付きました。 前作同様なんとも不快なカットの連続。感染者視点のゾンビものは数少ない中、不快さでは一番だと思います。虫(蛆?)にも拘ってますね。死体がゾンビ化するにあたって、即座に、てか生きているうちから蛆が湧くとも思えませんが。否、生きているようで既に死んでいるということかも知れませんね。あぁ、その発想は新しいかも。 ゾンビものの変化球としては高評価しても良いのかと思います。ゾンビウィルスを生物兵器のように描き、一人の変態と言うかマッドサイエンティストが社会に拡散するというのも恐ろしい。目的が明確ではないだけに(もしかしたら個人的な趣味嗜好の範疇かも知れず)より恐ろしい。 ただし、続編に留まらず更に続編が続くであろうこと間違いなし的なエンディングには、作品のテイストらしからぬアザトサを感じてしまわないこともありません。そこは個人的にはマイナスポイントです。誰にでもお勧め致しかねる作品に6点献上します。[インターネット(字幕)] 6点(2023-11-12 10:30:20)《改行有》

68.  スリーピング タイト 白肌の美女の異常な夜 《ネタバレ》 リアルでガチな変質者を描いた作品。等身大過ぎる描き方が只管恐ろしいです。 自らの幸せや生きる価値を見出せないからといって、毎朝気さくに満面の笑みをもって話しかけてくれる女性に対し、笑顔を剥ぎ取り不幸のどん底に叩き落そうとすることなど、一体どこの変質者が思いつくのやら。否、だからこその変質者なのか…。実行しないだけであって、世の中にはこの手の人物が数多く潜んでいるのかも知れません。 既にレビューされている方もいらっしゃいますが、精神的に病んでいることは勿論、その成育過程において極めて重大な問題があったのかと思わせられる異常性。彼が親離れ出来なかったのか、それとも母親が子離れ出来なかったのか、いずれにせよ今や会話さえも出来なくなってしまっている(息子とは話したくないのだけなのかも知れませんが)入院中の年老いた母親は、彼の報告めいた話を一方的に聞かされるだけで、彼にとっての救いとはなり得ない、いやそれどころか彼の行動をエスカレートさせる源にさえなってしまっています。 犯行の手段もある意味で残虐極まりない。しかも傷心の極みにある彼女に犯行声明的な手紙を送り付けるとは。巻き添えになった恋人は遠退いていく意識の中で何を思ったことでしょう。 それと、無実の罪を着せられてしまった清掃人の親子はまさに青天の霹靂。更には、捨て台詞的に残酷な言葉を投げ掛けられ失望の極みに追い込まれてしまった老婦人。愛犬も危害を加えられたし。前のアパートも含め、ここに登場しない被害者はまだまだいたのかも知れませんし、警察が捜査をしくじればこれからも増えるのかも知れません。 現実的に考えれば、ベッドの下でトイレも行かずに何時間もじっとしていたり、どこで知識を得たにせよ目的達成のための薬剤を十分に調達していたり、目撃者である女児を金品や脅迫で意のままにしたり、だいたいからして他人が一晩一緒に寝ていたら匂いとかで判るでしょうに…etc. そんなに上手くいかないでしょみたいな場面は多々ありますが、目を背けるような描写は殆どないながらも兎に角主人公の暗い素顔が恐ろしいホラー作品。恐いです。7点献上します。 ちなみに、これも既にご指摘がありますが、邦題は方向が違い過ぎますね。ミスリード目的?これはマイナスポイントです。[インターネット(字幕)] 7点(2023-11-11 11:37:05)《改行有》

69.  カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇 《ネタバレ》 原作であるラヴクラフトの「宇宙からの色」は未読ですので、この作品のみに基づいた感想です。とは言え、如何にも古典的なSFホラーを思わせてくれるテイストの作品でした。 SFホラーとしての物語は幻想的で魅力的。実体のあるエイリアンは登場せず(光も実体と言うことであれば登場しますが)、何らかの影響を受けてしまった人間が変異していく様は、造形的には先行する他のSFホラーでの既視感はあるものの、ユニークでグロテスク。直接的な襲撃シーンは少ないものの、大いに恐怖心を煽られます。侵略?の目的が最後まで語られないことも、この場合は不気味で謎めいていて物語の魅力を惹き立てているように思えます。 ガードナー一家を始めとする登場人物は皆少なからずクセが強く、一家の家族関係も必ずしも円滑ではありません。都会暮らしで身に付けた身勝手さとでも言いましょうか、一人ひとりに特に魅力が感じられず、危機が訪れた際にも感情移入出来ませんでした。 とりわけニコラスさん演じるところのお父さんは、隕石が落ちる前から変人の片鱗を見せていて、隕石落下後は待ってましたと言いたくなるようなキレっぷりを披露してくれます。毎度毎度思うところですが、この人のキレっぷりは弾けまくっていて清々しいくらいです。彼以外にここまでキレてくれる役者さんは思いつかないぐらいです。しかし、感情移入は出来ません。 そして迎えるバッドエンド。結局は何一つ解決しないまま物語は終わります。ダムに沈んだ呪われた森は、静かに湖底で地球外生命体を育み続けるのでしょうか?いや、あの光には生物に接触することが必要なのでしょうから、再びどこかの森に現れるのでしょうか? また、独り生き残った学者は「水は飲まない」と言いつつダム湖に吸殻を捨てていますが、何かを象徴しているのでしょうか?そこは読み取れませんでした。 冒頭の森についての解説やオカルト儀式など、必要性に疑問がないこともないカットもありますが、全編通じた不気味で不穏な雰囲気は好ましく、7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2023-11-10 12:11:26)《改行有》

70.  ゾンビボーダーランド めざせ!アンデッドのいない国境地帯へ 《ネタバレ》 欧米や本邦とはひと味もふた味違ったゾンビ作品。さりとて、それは違和感というよりも何ともホンワカとした和やかさを感じさせてくれるもので、コメディ仕立てだからということもあるのですが、それだけではない魅力を感じます。 ソンビウィルスの蔓延が化学兵器的な人為的なもので、宇宙ステーションから地上に指示を出し、ひとつの国を滅ぼして飲料水の利権を獲得する特権階級の存在、というのはゾンビ映画としては結構斬新なアイディアですね。まぁ最終的には「人間爆弾」という恐ろしい兵器でゾンビもろとも未感染者まで滅ぼしてしまう訳で、ゾンビウィルスの恐怖は何処へやらの狂暴さですが。 そして、近未来のクロアチアが殆ど崩壊しながらも世界一の水「クロアチア水」で何とか経済を維持しているというのは何とも自虐的とでも言いましょうか。そして、セルビア人との掛け合いは、ここまで言っちゃっていいの?と心配になるぐらいで、でも合作だから良いのかな?最早対立を超えて超仲良しみたいな感じ。とは言え、現実の歴史や現状に疎い私としてはヒヤヒヤものでした。更には、セルビア人はゾンビウィルスに感染しない設定で、その血液と酒で作った特効薬によって今度は新セルビア人誕生でクロアチア人を滅ぼそうとするとか結構滅茶苦茶な展開ですね。 ラスト。命からがら生き残ったモティカとフランカは、セルビア人側の収容施設で知り合った少年とともに安住の地を目指す訳ですが、大量虐殺の後だというのになんともお気楽なハッピーエンド?それとも、エンドロール後のカットに意味があるとしたら生き残りの新セルビア人が居るという意味で、だとしたら苦難は続くということでしょうか?原題の「クロアチア最後のセルビア人」というのは、単に生き残ったモティカのことなのか、それとも…彼の地の人々にとっては解り易い回答があるのかも知れません。 ハチャメチャさの裏に強烈なブラックユーモアを感じる異色作に6点献上します。[インターネット(字幕)] 6点(2023-10-31 13:09:15)《改行有》

71.  アンビュランス911 《ネタバレ》 何となくレトロで不気味な雰囲気で始まる冒頭から、いきなりのスプラッターテイスト。そっち方面が若干苦手な私としては引き気味でしたが、中盤は暴走する青春群像劇みたいになってしまい、典型的な中だるみ、というかテーマ迷走状態に。 そのイカレタ自称救急隊員はどうなったの?一緒に救急車に乗ってた幼い兄弟が引き継いだんでしょ?などと想像するも、スクリーンでは訳の分からないドラッグレース?やら恋バナやら豊胸手術やら、恐怖の偽救急隊員による連続殺人ホラーと思って見ていると中盤あたりまでは肩透かしを食ってしまいます。 そして終盤は一気に軌道修正。良く言えば伏線回収的に、正直言えば力技的にバラバラのエピソードが繋がって行き、本来の?スプラッター路線に戻ります。つまみ食い的に見ていれば気にならないかも知れませんが、普通に通しで見ていると何とも纏まり感に欠けます。弟の裏切りがあったかと思えば、その弟による唐突なバッドエンド。弟の複雑な心理を背景にした作品?一体何をどうしたかったのか今ひとつ解りかねます。 監督さんはどこがどうご不満でアラン・スミシーになってしまったのか?殺人鬼俳優のお二人は本作の出来栄えをどう思っているのか?作品内容よりそんなところが気になってしまう迷走作品に3点献上します。 ちなみに、タイトルは取って付けたような邦題よりは、一応1977年が始まりの年だと言わんとしているらしき原題の方が良いような気がします。[インターネット(字幕)] 3点(2023-10-31 11:58:20)《改行有》

72.  フィフス・ウェイブ 《ネタバレ》 遅れ馳せながら鑑賞。既に皆さんのレビューで書き尽くされている感があり、敢えて語ることもあまりなく…。SF作品としては相当問題ありですね。ご都合主義もここまで来るとぐうの音も出ないと言うか。 リック・ヤンシーさんによる原作のヤングアダルト小説三部作は2018年に完結していますが、映画版の方はどうなるのでしょうか?原作未読ですが、600ページ近い長編の第1作を映画化した結果が本作と考えるに、2作目も3作目も同じようなギクシャクした展開で引っ張られてしまいそうで期待は薄いような…。 殺戮シーンとかをもう少々抑えめにして、完全にお子様向け作品にした方が良かったですね。であれば、この断片的で整合性や合理性に乏しい作品も、単にアクションや特撮を楽しむ娯楽作品として評価されたかも知れません。 唯一の見どころ、大好きなクロエちゃんの頑張りに+2点の4点献上します。[インターネット(字幕)] 4点(2023-10-24 11:15:25)《改行有》

73.  ザ・デッド インディア 《ネタバレ》 (前作は未見です) 今や、やや古風とさえ思えてしまうオーソドックスなゾンビ作品。それは批判的な印象ではなく、あくまでも好印象です。 ノロノロと歩くゾンビ。初見で何が起きたか把握できない状況にでもない限り、急いで走ればかわせるし逃げ切れる。特殊メイクや効果はリアリティを追求した高度なものというより、生者と死者(感染者?)を明確に区別できる程度。それでも十分グロさは伝わる。グロはあってもサービスカット的なエロは皆無。実に好感が持てます。 そして、出稼ぎ的な米国人ニコラスが現地の女性イシャニと恋に落ち彼女は妊娠。彼女の父親は二人の関係を決して許さない。けれども、過去に類似の状況で躓き傷付いた経験のある彼は、米国に独り逃げ去ることが出来るにも関わらず、命の危険を冒してまで彼女を救いに走る。いいですね~、国籍や人種を超えた人間ドラマが真面目に盛り込まれている。恩人的な位置付けの少年ジャベド(この子役の自然な演技は好きです)との交流も良いです。彼の大切にしていた縫いぐるみエピソードもキッチリ回収してくれていますね。そこでお約束的に母子の感動の再会がないところも良いです。 そしてラストシーン(激しくネタバレですが)、ゾンビから逃れたニコラス、イシャニ、ジャベドの3人が、軍の攻撃によって地下に閉じ込められてしまう。バッドエンドなのか、それともかつてジャベドが教えてくれた伝説の如く、3人は(魂の世界でかも知れませんが)そこを抜けだし幸福になれるのか?単純に悲劇的な終わり方をすることなく纏めたあたりも好感が持てました。 B級ホラーと言えばそうなのかも知れませんが、昨今数多製作されるゾンビ作品の中では良心的な佳作と思われ7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2023-10-23 10:05:35)《改行有》

74.  ルーム・フォー・レント 《ネタバレ》 夫に先立たれ、生活苦から自宅の一室を貸し出して収入を得ることになった独り暮らしの高齢女性が、宿泊客との交流を通して次第に心の平安を得ていく…という物語なら良かったものの、これはそんなハートウォーミングな物語とは全く異なるホラーストーリー。 最初の一組目の展開はまずまず。イラつく夫と心優しい妻。ジョイスの言動や振る舞いが気に入らず翌日には引き払う夫。妻のサラはジョイスに感情移入し一気に親密な関係に。ここまではハートウォーミング的展開を期待させられないこともないのですが、次なる宿泊者のボブを文字通りゲットした後は、激しく方向を変えて急展開。ジョイス、あなたそんな人だったの?やることなすことキモイ。いや、誤解のないように。ジョイスが高齢だからじゃないですよ。若き美女だったら許されるというような行為じゃ全然ありません。(個人的には好みのタイプだったらウェルカムかも知れませんが…)只管キモイ。 いいんです。お化粧したり、可愛い衣服を身に纏ったり。それはジョイスの自由です。でも荷物漁ったり歯ブラシ使ったりバスルームに呼び込んだり…ダメです! 近所の悪ガキにセクハラまがいに苛められるのは、もしかしたら理由があるのでしょう。以前から若い男に目がなかったのかも知れません。いや若くなくても男に異常に執着するタイプだったのかも。それも性的に。図書館で借りる本、彼女の愛読書が明確に物語ります。 そして激しく自己承認欲求が強く、かつ衝動的になってしまうタイプなのでしょう。そう考えると、夫の葬儀での茫然自失ぶりの理由は何だったのでしょう。夫の借金の原因は?夫の遺灰を投げ捨てる際の激高ぶり。相当不仲だったのかも知れませんし、その原因が夫にあったとは限りません。もしかしたら、何らかの手段で夫も彼女が殺したのかも、とさえ思ってしまいます。 隣人を殺し、恋する人を殺し、偶然得た多額の現金で旅をするジョイス。旅を終えた彼女は戻るのか?それとも新たな獲物を求めて彷徨うのか?恐ろしい物語でした。[インターネット(字幕)] 7点(2023-10-22 15:47:42)《改行有》

75.  VETERAN ヴェテラン 《ネタバレ》 近未来SF的なオープニング。世紀末的な状況にあって、近接する酒場では呑気に酒を酌み交わしている。なんだかちぐはぐな雰囲気。そこに逃げ込む一人の少女。彼女を追って雪崩れ込む暴徒。和気あいあいに飲んでいた初老たちが、仲間に切り付け重傷を負わせたからといって、いきなりショットガンで頭を吹っ飛ばしたり、倒れ込んだ暴徒の頭部が原形をなくすほどに踏みつけまくる。この急変・豹変に一瞬引いてしまいました。退役軍人の戦場の記憶を呼び覚ましてはならない、彼らは恐ろしく狂暴になるとでも言っているようで、何だか怒られそうです。 ただ、その後の展開は思いのほか悲壮感に溢れるもので、終わってみればこの戦いとは一体何だったのか?仲間たちの死を伴ってまで行うべきものだったのか?などなどモヤモヤした思いばかりが残り、悪党たちを殺しまくる主人公たちの姿は決して手放しで賞賛すべき雄姿とは受け取れませんでした。殺し方もゾンビ映画でのゾンビ退治的であって、生身の人間相手の行為には到底思えなかったりもして。薬物中毒者たちを戦時の敵兵に準えている?だとしたら反戦テーマ?いやいや、そうとも思えないし。 観終わった後、素直に「面白かった~!」とは言えない後ろめたさのようなものが残り、ラストに綴られる兵士たちへの賛辞・謝辞も言い訳めいて感じられてしまいました。なので少々辛めの5点献上です。[インターネット(字幕)] 5点(2023-10-22 14:05:33)《改行有》

76.  イン・ザ・トール・グラス 狂気の迷路 《ネタバレ》 評価の分かれる作品と思います。必要以上に謎めいた雰囲気を詰め込み過ぎて、結果「不条理系」としか言いようのない作品になってしまっているようにも思えますし、逆に複雑に絡み合った超感覚的な世界観を映像化すると必然的にこうしかなり得ない、とも思えます。 いずれにしても、草原の中に不気味に佇む黒い岩の存在が一番のポイントであることは間違いないでしょう。触れることによって具体的に何がどうなるのか、触れた人間にどんな変化が訪れるのか、そこは今ひとつ明確には映像化されていないし説明も漠然としています。ロスとナタリー、トービンの言動・行動から推測は出来ますが。 ただ、個人的には脳裏に浮かぶのは「2001年」のモノリス。モノリスとは異なり、人類の知恵と創造の元になるというような壮大で絶対的な存在とは思えませんが、草むらという特殊な環境を支配する神的な存在なのでしょう。不気味な顔面草人間たちは、黒い岩の創造した草むらの中でのみ存在する人類、といったところでしょうか。 草むらの世界を司る黒い岩は、そこに迷い込んだ者の行動や思考を意のままにするとともに、命や時間さえ制御します。一体、どこから来ていつからそこにあるのか、刻まれた文字は誰の意志を示すものか、作品中に明確な答えはありません。 しかしながら、少なくともベッキーとカル、そしてトラビスにはそれぞれのあるべき姿を示してくれたように思えます。そういう意味では、多分に宗教的とも受け取れる作品とも言えるでしょう。特にトービンの在り方を見る限り。 原作は未読。登場人物の設定は違うようですね。映像化された本作に関する限りでは、自分なりに多様に考察できるタイプの作品は好物なので7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2023-10-22 12:43:35)《改行有》

77.  リピーテッド 《ネタバレ》 ベースになっている身体状況等は様々ではあるものの、主人公が前日までの記憶を失ってしまうという設定の作品は、これまでにも複数ありました。本作もその1本ですが、事件発生時から後の記憶が消失しているのではなく、更に遡ってある年代から後の記憶が消失するという設定のためか、事件の発端やそれに至る経緯が省略されてしまっていて、話が進めば進むほど何となくご都合主義的に思えてしまいました。 朝目覚めると記憶がない。目の前に居る男性が誰なのか判らない。主治医を名乗る男性から突然の電話がある。デジタルカメラの動画記録を頼りに少しずつ記憶を積み重ねていく。それと同時に断片的に蘇る事件の記憶。夫、主治医、親友…一体誰を信じたらいいのか?あの日、一体何があったのか? こうやってプロットを書き連ねていくと非常に魅力的なサスペンス作品に思えるのですが、主演の二人、いや三人の演技に惹き込まれながらも、随所に見受けられる矛盾や不合理によって観ている側としてはトーンダウンするばかりです。 記憶障害と言いながらも殆どタイムループみたいな世界。かと言ってタイムループものにしてしまうと、ありきたり感が高まってしまいそう。スタッフ、キャスト、しっかり固めても、肝心のストーリーが弱い。惜しい作品だな、というのが第一印象でした。甘めに6点献上します。 ちなみに、題名は原題の方がお気に入り。邦題はストレート過ぎるような。[インターネット(字幕)] 6点(2023-10-19 23:19:43)《改行有》

78.  サークル(2015) 《ネタバレ》 所謂「不条理系シチュエーションスリラー」のようでいて、人間の内面に光をあてながらその本質について問うような社会派サスペンスでもあります。 何が何やら解らないうちに、ランダムに集められた50人もの老若男女が順番に殺されていく。殺されるにあたっては参加者相互が投票して対象を決めるようなシステムらしい。もしかしたら最後の一人は脱出出来るのかも知れないが、それは約束されたものでも何でもない。何故なら、主催者?は全く姿も声も現わさないから。 設定としては興味深いものがあります。物語が進んでいく過程では、利己的な主張をし続け他人の命を軽んずる者もいれば、集められた者たちが助け合うことで窮地を脱しようとする者もいる。それぞれの主張の背景には、社会的な問題が見え隠れする。 サークル上の人々には何らそこにいる必然性も蓋然性もなく、かといって偶然性のみによるものかと言えば明らかに第三者の意図が感じられる。そんな理不尽な状況にあって、分け隔てなく死が迫る中、人は何を考えどのように行動するのか?ただそれだけが繰り返される会話劇。漠然としたテーマを示しつつ決して結論には至らない。消化不良と言えば消化不良ですが、本来は舞台劇かと思わせるような淡々かつ延々と繰り返される会話からは、そこはかとない緊迫感や恐怖が感じられます。 ラスト、唯一の生存者が外界に戻された時に見たものは、同じく解放されたであろう人々と上空に浮かぶ強大なUFO。エイリアンに拉致されて何らかの心理実験?選抜試験?に強制参加させられていたということをほのめかしているのでしょうが、正直言ってこれは要らないカットではないかと思いました。ここまで観客に考えさせておいて、最後の最後に説明的(それもある意味陳腐な)になる必要があったでしょうか? ポジティブに捉えれば先鋭的で意欲的な作品。楽しめましたし意気込みも感じられますが、ラストのカットに失望したので6点献上に留めます。[インターネット(字幕)] 6点(2023-10-16 11:02:59)《改行有》

79.  ヨコクソン 《ネタバレ》 本邦の怪談話に洋画的悪魔モノ&スプラッターテイストを足して二で割ったような作品。グロさ加減は少々抑えめのようにも思えますが、如何にも韓国ホラーのテイストです。 おどろおどろしいカットの連続。ただし、演出的には想定内であって予想以上の恐さはありません。物語的にも斬新ということはなく、寧ろ古典的とも思えます。そこそこの恐さともの悲しさ。期待以上でもなければ以下でもないという無難な仕上がりと思えます。 ただし、ラストシーンは全くの蛇足、要りません。お腹の子が悪鬼に支配されているかどうかは結構早い段階で予想されます。ダメ押しのようでいて、最後の最後にトーンダウンしてしまった感があります。その分-1点の5点献上します。[インターネット(字幕)] 5点(2023-10-14 23:46:28)《改行有》

80.  壁女(2015) 《ネタバレ》 本邦の古の怪談話や妖怪譚に登場しそうな(実際類似の物語は読んだことがあるような?)、不気味ではありながらどこか愛おしくなるような物語。 幼い頃からの思い込みで自らの才能を過信する男にとって、壁の女は理想のパートナー。もしかしたら全てが妄想かも知れない。しかし、逃れられない彼女の魅力、そして夢にまで見た芸術家としての成功。更には成功によって齎される新たな誘惑と絶望。 ラスト。彼に降りかかった惨劇がどのように解決して、彼がどうして自由の身なのかは全く説明もなく気になるところですが、それ以上に何故空き部屋に戻って来たのか?何故今や何も語らなくなった壁の穴を飾り付けたのか?結局壁の女は息絶えたのか?それとも彼の魂と融合しひとつになったのか?そもそも彼女は彼だったのか? 謎めいた結末ながらそこに魅力を感じ7点献上します。もしかしたら、自分にとっての壁女が欲しいのかも。あぁアブナイ。[インターネット(字幕)] 7点(2023-10-14 23:05:17)《改行有》

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