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プロフィール
コメント数 375
性別 男性
ホームページ https://camuson.exblog.jp/
自己紹介 自分のブログに映画や本の感想文を書き溜めておりましたが、読まれることが絶無のため、こちらに出張しております。
もし興味がありましたら、弊過疎ブログにもお越しください。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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61.  カメラを止めるな! 《ネタバレ》 廃墟になった浄水場を舞台としたゾンビ劇です。とても楽しめました。丁寧に、わかりやすく織り込まれた伏線とその回収が素晴らしいです。わかりやすく、でもあまりわざとらしくなく、でも時にはわざとらしくのバランスが絶妙だと思いました。念入りに仕込んだ伏線がスピード感をもって次々と本来の姿を現していく中、主演の女の子が監督に恫喝されて本物の涙を流すシーンが、個人的にはクライマックス。仕込みの細かさ、巧みさに感動してこちらもいつのまにか涙が流れていました。しばらく面白いのですが、その後ちょっと1本調子になってしまい、もう一ひねり欲しかった気がします。あと、廃浄水場のロケーションが素晴らしかったです。地下に掘り込んだ吹き抜けの大空間とか、光の加減とか、上層に行くと大きなポンプが立ち並んでいたりとか、そこから両開きの鉄扉を開けると地上に繋がっていて、陽光で一瞬目がくらんだ後、草いきれと青空が飛び込んできて、地上の建物は、地下に大空間があるとは思わせない、ぱっとしない古びた低層建築物で、さらには屋外階段を上ると屋上に出られたり、その屋上も、真っ平らではなく、適度に複雑な形状になってたり。[映画館(字幕)] 8点(2023-02-18 20:19:27)(良:2票)

62.  ボヘミアン・ラプソディ クイーンのヴォーカル、フレディ・マーキュリーの素晴らしきロックン・ロール人生を振り返るという内容。フレディ役の彼が素晴らしいですね。フレディ本人はここまで内面の繊細さを表に出さない人間だと思いますが、細やかな心の動きをわかりやすく、けっしていやらしくなることなく演じているのは凄いなと思いました。まるでフレディの魂が降りてきたかのような迫力で、作品世界に引き込まれました。それと比較すると他のメンバーの配役がちょっと雑かなと思いました。ブライアン・メイは髪型と背の高さでなんとかなっていますが、ロジャー・テイラーとジョン・ディーコンは雰囲気がかなり違うし。そっくりさんである必要はまったくないにしろ、似てないなりに個性が演じられていれば良いと思うのですが、それが感じられず、ちょっと薄っぺらい感じがしてしまいました。フレディの女恋人役は、美人で感じが良くて、大人の女性の魅力があって、とてもイイです。劇中で流れた曲はすべてが知ってる曲で、一々懐かしかったです。特に終盤「ドント・ストップ・ミー・ナウ」から、エンディングロールで「ショウ・マスト・ゴー・オン」の流れは熱かったです。個人的に「オペラ座の夜」に匹敵するアルバムだと思っている「ザ・ミラクル」からの選曲がなかったのは、ちょっと残念でした。「素晴らしきロックン・ロール・ライフ(Was It All Worth It)」とか作品のテーマにピッタリだと思うだけに・・・[映画館(字幕)] 8点(2023-02-17 18:38:49)

63.  テラフォーマーズ 原作漫画は未読。コスチュームがちょっとダサ目だったり、漫画チックなキャラクターの味付けだったり、ハリウッド映画とは違うテイストを狙いつつ、そこだけに逃げずに、本格的なCGや特殊メイクを駆使して、真面目にエンターテインメントに徹していることに好感を持ちました。虫に変身した時が結構カッコいいのですよね。あのコスチュームは、人の素の顔だとアンバランスでカッコ悪いのですが、虫に変身してド派手メークになると、うまくバランスして気にならなくなります。変身時には、変身する虫の特徴が、ビデオゲームのステータス画面、アナライズ画面さながらに解説されます。能力のチョイスとフィーチャーは、かなりバカバカしいものながら、同時に虫博士的なトリビアも得られるという複雑な気分を楽しめます。ストーリー構成上もサプライズが適度に配置されていて、途中だれることもありませんでした。ゴキブリ進化形態の、ちょっととぼけた、へんてこりんな造形は、作者個人の悪ノリが許される日本の漫画文化ならではのところがあって、アメコミを映像化するのとは随分と勝手が違うもの。その何とも言えないおぞましい異質感は、今まで見たことがないもので、一定の評価を与えるべきだと思いました。[DVD(字幕)] 6点(2023-02-17 18:24:13)

64.  裏切りのサーカス 冷戦中のヨーロッパが舞台で、いかにもヨーロッパらしい色見のない渋味のある街の景色、IT化前のモダンなオフィスインテリアなどが興味深く、映像的には飽きることがありませんでした。ということで良質な映画だということはわかるので、気力を集中して鑑賞したのですが・・・なかなか頭に入ってこないんですよね。結構早い段階で、初見ですべて理解するのは無理だとあきらめてしまいました。登場人物が多く、でもそれぞれがあまり大きな役を負ってなくて、キャラが立っているわけでもなく、しばしば回想場面が挿入されるので混乱させられるし、リアルタイムでの緊張感があまり感じられない。そして、結局のところ、諜報組織のうちわもめという、とても狭くて閉じた世界の話なので、迫ってくるものがないんですよね。エンターテインメントとしてみると、消化不良です。だからといって、もう一度見たくなるようなミステリアスな謎も感じられない。でも、雰囲気は嫌いじゃないし、ロシア娘はイイ![DVD(字幕)] 5点(2023-02-17 18:03:07)

65.  オール・ユー・ニード・イズ・キル 原作小説「All You Need Is Kill」は既読。原作小説が、使い古された退屈な設定を使っても、アイデア次第で、こんなに新鮮な感触が得られるものなのか…という種類の作品なので、原作から設定だけを借りて、キラリと光る核心のアイデアを改変してしまっている本作は、残念ながら、どう頑張っても駄作まっしぐらです。原作を超えるアイデアがあるというわけではなくて、ありきたりで無難なほうへ逃げてしまっているところが何とも残念な感じです。本作のお蔭で改めて認識することができたのですが、原作が成功していた点として、上記アイデアに加えて、読者自体が訳の分からない世界にいきなり放り込まれる臨場感と、不条理感があったのだと思います。敵の正体がわからないことこそが重要なのであり、現実社会のメタファーとも捉えることできるわけですが、ハリウッド作品にしようとすると、そうはいかないようで、スポンサーなり関係者なりに説明できないと企画が通らないのか、とにかく説明を付けようとしてしまうようです。原作には登場しない博士を登場させて、科学的に状況を説明させて、主人公に指南までさせてしまいます。そこまで使い古されたテンプレートで作品を作りたいなら、原作は必要なかろうにと思ってしまいました。[DVD(字幕)] 2点(2023-02-15 17:19:19)

66.  ゆれる人魚 人魚の上半身、下半身の長さのバランスがおかしなことになってます。体長の3/4以上が魚で、ウナギのような形態になっていて、いままでの人魚像にはにないグロテスクさと生臭さが得られていてイイ感じです。白人としてはかなりあどけない部類の若い娘の上半身と、グロテスクな下半身の組み合わせの妙が、すべてといってもよいくらいで、全体的に好き勝手やっているのですが許せてしまえます。題材に対して、ポップではありながらも、女性受けを狙ったようなファンシーな味付けなどは、まったくしていないところが勝因だよなと思いつつ、後で調べたところ、監督は女性とのこと。いいセンスしていると思いました。[インターネット(字幕)] 5点(2023-02-14 21:17:04)

67.  ウインド・リバー 《ネタバレ》 ネイティブアメリカンが住む、雪に閉ざされた村で起きた殺人事件の話。捜査の進捗を、ミステリータッチで追っていく作品ですが、最終的には、ミステリーではなく、胸糞悪い現実であるというところに、ちょっと複雑な感触が残りました。エンターテインメントとしては食い足りなさが残るけど、現実を訴えているのなら、まあ致し方ないか、でもなあというような・・・。これだけ人口密度が低くて、村全体が顔見知りという土地柄で、結構な密度で悪いやつがいるのは地獄だなと率直に思う反面、でもその環境自体はかなり特殊で一般性がなく、その一方で事件そのものは、特殊性に関係なくどこででも起こる類いのもので、社会的な問題提起という側面から見ると、迫力に欠けるというか、むしろそちらに結び付けることに違和感を感じると言うか・・・。娘を失った父親に対して、主人公がかけた言葉が、心に響きました。個人的には、そこが本作品のクライマックスです。蛇足:「ウォーキング・デッド」のシェーン役 久しぶりに見た。なんだかとても懐かしい気持ちになった。[インターネット(字幕)] 5点(2023-02-14 10:05:18)

68.  燃ゆる女の肖像 《ネタバレ》 フランスの時代もの。主人公の女性画家が、雇われて孤島に出向き、お屋敷に住むお嬢の肖像画を描くという話。屋敷は海にほど近く、東尋坊のような崖がありつつ、広い砂浜もあるというちょっと不思議な地形。シーンの大半が屋敷の中で、母娘+下女と女画家の4人の女が主要人物で、男はほとんど登場しない。石造りの屋敷の閉ざされた空間の中での出来事が続く中、きまぐれにも暴風吹きすさぶ海辺に向かっては、また戻るというような具合で、流れる時間をゆったりじっくり描写するという作品。落ち着いたいい作品だとは思うのですが、エンターテインメントとして面白いかというと、うーんとなってしまいますね。まったく予備知識なしに見たので、展開自体は驚けましたが、共感や特別な感情が湧き起こらないままに終わってしまった感じです。落ち着いた作品なので枯れた巨匠の作品かなと思いつつ、後で調べると監督は女性でした。本作の屋敷のお嬢役と別れたばかりとのこと。そういうクリエーターの個人的な情報を事前に知らなかったのは、作品を鑑賞するうえで、よかったかなと思います。[映画館(字幕)] 4点(2023-02-13 18:57:57)

69.  コンテイジョン 《ネタバレ》 公開当時はまったくノーマークでしたが、コロナ関連で先見の明があったと話題になっているようなので、視聴してみることにしました。感染発生の2日目から始まり、日を経過するごとに、感染が広まる様子、それに応じた社会のリアクションを追っていく、パニック映画。未来の夢の科学技術ではなく、現時点での科学技術によるリアルなサイエンス・フィクションでもあります。10分くらい見たところで、再生の不具合で1日目を見損ねたかなと思い、最初に戻って見直しましたが、不具合ではなく仕様だったようです。まあ、その違和感は見続けているうちには忘れてしまいましたが。確かにコロナ禍を経験した後に見ると、部分的にはまさに予言的中というような箇所もあり、かなりまじめに考察を重ねた上で、つくられていることが分かるので、興味深く見ることができました。しかし、コロナ禍の前に見て、興味を持って見れたかどうかはかなり疑問ですね。わかりやすい主役がいない群像劇で、リアリティを重視しているので、濃密なドラマは描かれず、淡々と事が進んでいく感じで、ドラマとしてみると物足りなさは残ります。結構な豪華キャスト布陣で、主役級で活躍しそうな主要なキャラがあっけなく死んでしまうのはそれなりに効果的だし、リアルを感じさせるという意味では巧い使い方だとは思いました。発生源を香港のコウモリとしているのも、予言としてはかなり当たっていると言ってよく、今だから、大したものだとは思うのですが、当時何もない段階で、他国を感染源とするパンデミックの作品をつくるのは、チャレンジャーと言うか、結構問題だよなあとも思ったりします。[インターネット(字幕)] 6点(2023-02-13 17:42:15)(良:2票)

70.  ジョーカー 《ネタバレ》 バットマンシリーズに詳しくないのですが、バットマンの悪役ジョーカーが、悪役ジョーカーになる経緯について、前日譚として遡って設定を練ってみましたという作品だと思われます。簡単にまとめてしまうと、笑い始めると自分で笑いを止めることができないという精神的な病を負ったコメディアンが、人にバカにされた恨みで殺人を犯してジョーカーになるという話です。わかりやすいし、主人公役の迫真の演技には脱帽だけど、面白いかというと、あまり面白くはないです。海外では、富裕層が、あえて格差社会を創り上げているようなところがあって、危険な目に合う種を自らばらまいている自業自得の傾向が強く見られるので、貧民が立ち上がる暴動が起こるのもそれほど不思議ではないのかも知れませんが、日本人の感覚からすると、随分と嘘くささを感じてしまうのですよね。それを差し引いても、作劇として、リアリティと言うか、暴動に対するシンパシーをあまり感じることができなかったし、ジョーカーの生い立ちについても、悲惨だとは思うものの、特別なシンパシーを感じることができませんでした。だからと言って、常人の想像を超えるような特別な狂人というわけでもなく、少なくともこの作品の範囲内においては、風采の上がらない普通程度のキ〇ガイでしかないよなという感想。要はこれと言った驚きがなかったかなと。[インターネット(字幕)] 5点(2023-02-12 16:28:56)

71.  バッド・ジーニアス 危険な天才たち タイの天才女子高生が、カンニングでお金を稼ぐことを覚え、しまいにゃ、世界をまたにかけたカンニングにまでエスカレートするという話。個人的には、テンポが少し遅く感じて、いまひとつ乗り切れませんでした。カンニングというシンプルなテーマに焦点が絞られているので、展開がある程度予想ができて、意外性がないので、密度が薄く、テンポが遅く感じて、没入しづらいのでしょうね。作品を通して、社会問題が浮かび上がるとか、友人関係や、恋愛関係など、もっと深く描くとか、別の軸が絡んでくるような、もうひとひねりのアイデアがあれば良かったかなと思います。主人公の女性は、芯があってよいし、その友人も綺麗で華があっていいし、学園ものなので若い役者が多いのですが、さほどわざとらしくなることなく、よかったと思います。映像は全体的には丁寧に作られていて、洗練された今風の映画になっています。正直、もう少し、アジア的なカオスや、はっちゃけた感じがあってもよかったかもと思わなくもないです。どうせ大してリアリティーはない話なのですから。[インターネット(字幕)] 4点(2023-02-12 15:56:54)

72.  スーサイド・スクワッド ハーレクインとかいうイカレタねーちゃんの映画だと思って見始めたわけですが、敵と戦うための囚人選抜チームの一人という位置づけで、見た目で一番存在感はあるものの、がっつり主役というわけでもない。実際、ウィルスミスやジョーカー役の方がキャストの並びでは上位に来てるようですし。キャラを寄せ集めてチームにすることで、にぎやかな感じはするのだけれど、だれかに焦点を当てた深い人間描写は皆無。この主役不在が、見終わった後に、話の筋をさっぱり忘れてしまう理由なのだなと思った次第です。アクションや映像美の面で取り立てたものがあるわけでもなし。ハーレクインが美形かつカワイイのと、ノーマークだったもう一人の女性キャラである日の丸の仮面をかぶった女剣士が、ハーレクインに次いで目立っていたのが良かった点ですかね。まあ、逆に言うと男性キャラが地味すぎというのもある。[インターネット(字幕)] 4点(2023-02-10 18:05:18)

73.  メッセージ 原作の短編小説「あなたの人生の物語」は、やや技巧的に過ぎる面がありながらも、それなりに尖っているし、狙いは明瞭で、無駄な描写はほとんどなく、個人的には、それほど大きな感動は得られなかったけれど、知的な刺激は得られた作品という印象でした。さて、本作は、ビジュアル化に際して、多くの原作改変がなされています。原作の改変自体を改悪と断じるつもりは毛頭なく、むしろ納得のいく素晴らしい改変を見たいがために、映像化作品を鑑賞するといっても過言ではないのですが、本作においては、本筋とあまり関係ない、表面的な見栄えの工夫に力点が置かれ、結果的に、既視感のある無難な驚きに溢れてしまい、尖った部分が埋没し、作品の狙い自体がよくわからなくなってしまったという印象です。最終的に原作にはまったくない、国同士のてんわやんわに発展するのですが、それがやりたいなら、原作関係なく、フォーカスをそこに絞って一から作ればいいのにと思ってしまいました。大人しく、原作のルッキンググラスを精密に再現して、異星人との交流をじっくりはっきり描いたほうが、よほど新規性が感じられるし、数倍面白かっただろうになと感じてしまうのですよね。[インターネット(字幕)] 3点(2023-02-10 17:48:56)

74.  マイ・インターン 本作は、インターンシップ制度の本場?ともいえるアメリカにおいて、新興企業が先進的な取り組みとして導入したシニア向けインターン制度に、会社をリタイアした男が採用されて・・・というような話です。当該企業は、若い女性社長が起こした新興WEBアパレル企業と、絵にかいたような若い企業文化の会社で、社長はアン・ハサウェイ。一方、シニアインターン生に応募して採用されるのは、斜陽産業筆頭ともいえる電話帳印刷会社を定年退職になったロバート・デ・ニーロ。女社長的には、人に勧められるままに形式的に導入したインターン制度だったようで、最初は頼むべき仕事が無くて持て余し気味でしたが、デニーロが、若い会社に欠けがちな人生経験からくる知恵を発揮して、社員に適切なアドバイスをしまくり、信頼される人材になっていくというような流れです。そこそこわざとらしい設定ながら、あまりいやらしくなることがない匙加減が心地よいと思いました。ロバート・デ・ニーロが演じるジジイが、決して差し出がましくなく、でも芯がしっかりしていてぐらつくことなく、的確な判断ができるのがカッコいいのですよね。自分のやりたいことで起業する若い女性であったり、その女性を支えるために専業主夫を選んだ夫であったり、第二の人生を全く別業種の会社のインターンから始めるリタイアジジイだったり、働き方の多様性と、価値観の多様性が、ごく自然に示されていて、ふと自分の働き方を振り返るきっかけにもなりそうなところがいいと思いました。[インターネット(字幕)] 7点(2023-02-08 20:31:10)

75.  赤い闇 スターリンの冷たい大地で 《ネタバレ》 丁寧につくられた重厚で落ち着いた映像は、品格があり一気に引き込まれました。主人公は、モスクワに入ったのち、現地の大手紙の記者たちに会いますが、ソビエト側の監視が強く、自由な取材どころではないことを悟ります。経過は省きますが、自力でウクライナに潜入し、収穫のすべてを取り上げられ、飢餓に苦しむ人々と、手押し車の上に積まれた死体の山を目の当たりにします。主人公がウクライナに潜入してからのホロモドールの描写については、死者はともかく、生存者はとてもこの程度ではすまない惨状だっただろうと想像しますが、餓死寸前の生存者を再現するのは高度なCG処理でもしない限り難しいでしょうから、致し方ないかなといったところでしょうか。飢餓のリアルな再現よりは、飢餓の子供たちが歌う讃美歌が響くという幻想的な印象付けを狙ったようで、それも一つの選択肢かなとは思います。「五カ年計画」、「ソフホーズ」、「コルホーズ」は、学校の教科書で習いましたが、「ホロモドール」は習いませんでした。「ホロモドール」について学べただけでも貴重です。しかし、当時のソ連の情報統制、鉄のカーテンっぷり。そして、その表側と裏側のあまりの違いっぷりには、ホントにばれないと思ったんかねと呆れることしきりです。大量の奴隷が甲板の下でオールを漕いで進む船を作ってやろうとか、箱の中に人間を入れてハイテク機械ってことにしようとか、そういうレベルの発想ですよね。そういう人間だからこそ、国家元首になってしまうというのが何ともやりきれないというか。飢餓ジェノサイドとも言われており、呆れて済むことではないのですけどね・・・[インターネット(字幕)] 8点(2023-02-07 18:16:48)

76.  アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場 1939年にソ連がフィンランドに侵攻した「冬戦争」で失った領土の回復を狙った「継続戦争(第二次ソ芬戦争)」を扱った作品。領土の変遷を示す地図が挿入されるのと、日時と場所を示すキャプションが入る以外は、背景等がわかるような説明的描写はほとんどなく、戦場の兵士の視点で、過酷な戦況を臨場感を持って描写しています。我々がよく見る戦争映画というと、ベトナム戦争や太平洋戦争などが多く、亜熱帯のジャングルのイメージが強いですが、寒冷地の戦場は、また違った趣があります。雪が降ると兵士も白装束となり、ガラッとイメージが変わります。戦争映画を見る一つのメリットとして、その土地の地形や気候条件を、否が応でも感じることができるというのがあると思います。道なき自然の中を広域的に移動する描写って他にあまりないですから。殊勲を上げると休暇がもらえて、家族が待つ実家に戻って、麦の収穫を手伝ったりするなど、つかの間ながら牧歌的な一面もあって、これもまた趣があるなと感じました。[インターネット(字幕)] 6点(2023-02-07 18:00:13)(良:1票)

77.  真夏の方程式 映画前作「容疑者Xの献身」がそれなりに悪くなかっただけに、「かばう」の種類は違うとはいえ、こうも「かばう」を連発されるとちょっと辟易としてきます。福山のキャラづくりも、前作の堤真一との対比だとアリだったと思うのですが、真っ向から対峙する相手がいないと、雑魚相手に意味ありげなことを匂わしがちな不快なキャラだよなと。あと「容疑者X」における容疑者の非情な決断は、天才と狂人は紙一重というところで、それなりに納得感があったのですが、本作の容疑者の非情な決断(殺しじゃない方)は、そんな雑なことある?と思ってしまいました。[インターネット(字幕)] 2点(2023-02-07 17:42:42)

78.  スノーデン この程度のスパイ活動は、アメリカならやってるだろうな思う話なので、衝撃度としてはそれほどではなかったです。諜報員が自分の担当プロジェクトを有利に進めるために、特定の個人を狙い撃ちにして個人情報を取得し、有利な関係を築くなど、極めて非生産的で、みみっちい活動を行っていることの方が大きな驚きだったかも知れません。実話なので致し方ないのですが、エンターテインメントとしては、手に汗を握るような緊張感はなく、あまり面白くはなかったかな。ルービックキューブは出来過ぎだなと思いましたが、調べたところ事実ではなく演出だったようです。悪い演出ではなかったですけど。[インターネット(字幕)] 5点(2023-02-07 17:03:16)

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