みんなのシネマレビュー |
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881. スナッチ 衝撃性と珍妙さを併せ持つバイオレンスフルな展開による群像劇はとてもツボにくるものがあり楽しかった。軽快でスタイリッシュな映像感覚もクオリティ高く引き込まれる。ガイ・リッチー監督にはこれからも「笑えて、カッコイイ、バイオレンス映画」を作ってほしいと思う。8点(2003-12-16 19:16:15) 882. 処刑人 圧倒的なスタイリッシュさによる銃撃戦が見事。娯楽性が極めて高いアクション映画の誕生に興奮した。ストーリーにリアリティはないが、漫画的な風合いが逆に映画の空気感にハマっていたと思う。敏腕刑事役ウィレム・デフォーのアクの強い演技がエッセンスとして効いている。8点(2003-12-16 18:56:24) 883. BROTHER 「その男凶暴につき」「ソナチネ」とバイオレンスの秀作を生み出してきた北野武であるが、今作は北野ワールドにおけるバイオレンス性という点でのひとつの頂点となる作品だと思う。世の中にバイオレンス映画と呼ばれるものは数多いが、この映画ほど狂気的な凶暴性と同時に鮮烈な叙情感を描き出している映画は他にないだろう。その「動」と「静」の絶妙な共存こそ北野武の世界観であり秀逸さに他ならない。展開されるすべてのシーンが衝撃的であり、感慨深い。[映画館(邦画)] 8点(2003-12-16 01:14:45) 884. セント・オブ・ウーマン/夢の香り 何を置いても曲のある退役軍人を濃厚に演じるアル・パチーノの存在感とそのパフォーマンスが素晴らしい。渋くカッコ良さを存分に魅せながら同時に人間の哀愁をまざまざと感じさせることにおいて彼ほど秀でた俳優は他にいないのではないか。アル・パチーノというと若い頃のギラギラとした雰囲気が印象深い人も多いと思うが、昨今ますますその磨きのかかった老獪さに尊敬の畏怖さえ感じる。クライマックスでは感動的というよりも、人間として身震いを感じた。[ビデオ(字幕)] 8点(2003-12-13 20:59:43) 885. グリーンマイル 触れ込み通りの感動的というよりも、ラストに集約される哲学的なストーリーが感慨深い。だから感動して泣く映画ではなく、ファンタジックなストーリーに裏づけされた人間の業を描いた映画と言える。[映画館(字幕)] 8点(2003-12-13 20:41:26) 886. 恋におちたシェイクスピア 観る前のイメージに反して非常にテンポの良いストーリー展開と小気味いいキャラクター陣が大いに楽しめた。主演のグウィネス・パルトロウとジョセフ・ファインズの雰囲気がとても文芸的で映画世界にマッチしていたと思う。演出、映像世界など映画自体の完成度も極めて高く、存分に満足できる娯楽文芸映画だった。[ビデオ(字幕)] 8点(2003-12-13 19:46:08) 887. ミッション・トゥ・マーズ 宇宙への無限性という、宇宙哲学を語る上では王道的な主題をクオリティの高い映像と共に見せつけてくる秀作であった。宇宙空間の虚無とか未知を精神世界のそれとリンクさせる展開は非常に興味深く、一生命体としての感慨深さを感じた。ティム・ロビンスが早々に消えてしまうのには残念だったが、極めて完成度の高い映画だったと思う。[DVD(字幕)] 8点(2003-12-12 01:19:22)(良:1票) 888. 戦場のメリークリスマス 若年層の間では、大島渚というとどうしてもタレント監督という印象を強く持ちがちだが、今作などを観ると彼が物凄い映画監督だということを認識させられる。鮮烈で美しい調にのって織り成される人間の悲哀は、痛いほどに深くその本質をえぐり出している。ビートたけしの怪演も手伝って紛れもない傑作だ。 8点(2003-12-10 17:20:33) 889. ハルク アメコミのヒーローものを映画化した作品は数多いが、この「ハルク」ほど実写で撮る、生身の人間で描くという行為にふさわしいキャラクターは他にないと思う。それはやはり、このキャラクターの深く斬新な人間としての葛藤に他ならない。己の中での多大な苦悩と怒りと共に文字通り体を爆発させるその様は、映像化にふさわしいインパクトとドラマ性に溢れている。哀しいまでに膨れ上がり、超越した緑色の体が大地を疾走する姿は、衝撃という娯楽性をも超越し感動的ですらある。[DVD(字幕)] 8点(2003-12-08 16:42:34) 890. ポストマン・ブルース 面白い映画がないからと言って俳優から監督に転向しただけあって、SABU監督によるこの映画はただならぬ面白さに溢れている。ヤクザを巻き込み、警察を巻き込み、殺し屋を巻き込む郵便配達員の暴力的なまでの疾走は、そのままこの映画自体のエネルギーへと直結する。圧倒的なまでのストーリー展開にもはや言葉はいらない。[ビデオ(邦画)] 8点(2003-12-05 23:13:34) 891. ソナチネ(1993) 北野映画におけるヤクザ描写は今作において確立されたと思う。独特の凶暴性と哀愁、ユーモアを含んだヤクザの面々はある意味、北野武監督の最大の売りであることは間違いない。特に今作における大杉漣のキャラクターはそれを代表するものであり、狂気と哀愁に溢れている。映画監督北野武の名を知らしめた紛れもなく傑作。8点(2003-12-05 23:06:04) 892. パーフェクト ストーム 災害パニック映画は大好きな私であるが、今作の完成度の高さは数ある災害映画の中でも随一でなかったかと思う。神の意志さえ感じそうな荒れ狂う高波のCGは圧倒的なクオリティの高さだった。何よりも私が感心したのは、今作のラストである。このラストこそ、最も災害を真摯に描いた結果だと思うのだ。8点(2003-12-05 16:15:11) 893. あの夏、いちばん静かな海。 静かな夏に繰り広げられる無言の会話は、すべてラストのタイトルコールに集約される。すべてが終わり、「あの夏、いちばん静かな海。」とタイトルが表れた時の身震いが忘れられない。この映画を観るまでは、映画監督北野武を低く見ていた部分があったが、あの瞬間から彼は日本を代表する映画作家だということを認知した。[ビデオ(邦画)] 8点(2003-12-05 16:00:51) 894. 雨に唄えば 有名すぎるほどの土砂降りの中でのダンスシーンは流石に素晴らしく、圧倒的な迫力があった。ストーリーに説得力やリアリティなんて皆無だが、それでもその映画世界に引き込まれる。これこそ映画の最大の魅力であり、娯楽映画のエネルギーであろう。8点(2003-12-03 13:05:36) 895. エリザベス 映像的、展開的に映画としての盛り上がりにはやや欠ける感があったが、エリザベス一世の人物像を映像として見る上でケイト・ブランシェットの演技は極めて素晴らしく、その生き様に感慨深さを覚えた。愛を振り切り、女王としての宿命についに身をゆだねるラストシーンの彼女の姿はまさに衝撃的で、ある種の神々しささえ感じた。演技的にはブランシェットに尽きるが、脇を固めるジェフリー・ラッシュ、ジョセフ・ファインズ、ファニー・アルダンらの存在感も秀逸だった。ヴァンサン・カッセルのかぶきものぶりも印象的。8点(2003-12-01 13:59:22) 896. 現金に体を張れ あらゆるクライムサスペンス映画の原点とも言えるストーリー展開は大いに楽しめた。40年以上前の映画でありながら、古めかしくなく、テンポの良い展開にスタンリー・キューブリックの先行性が感じられる。8点(2003-11-30 14:20:54) 897. 太陽を盗んだ男 価値観が多様化した現在だからこそ、このような破天荒な勢いのある映画は人気が高まったりするのは分かるが、この映画をよく20年前に作ったなあと感心した。それも当時、超がつくほどの大スターであった沢田研二と菅原文太を主役に配しているのだから、そのエネルギーは並大抵ではない。強烈なまでのアクの強さと個性を打ち出した今作に拍手を送りたい。8点(2003-11-30 14:17:50) 898. カッコーの巣の上で ストーリー的な評価は価値観の違いによって左右すると思うが、ジャック・ニコルソンの演技は凄かったと思う。彼の俳優としての根底の素晴らしさを見た気がする。ラストシーンには安易に感動できない問題の根深さが感じられ、映画として非常に味わい深い作品であることは間違いない。8点(2003-11-30 14:13:35) 899. サイコ(1960) 古き名作サスペンスにはあまり衝撃を感じないのだが、今作ばかりは別格だった。徹底的に張り巡らされた緊迫感は見事と言うしかない。色あせないこの緊迫感はやはりアルフレッド・ヒッチコックのサスペンス映画における極めて巧妙な映像作りによるものだと思う。今尚、この手の映画の手本となり、その追随を許さないこの映画のクオリティの高さに感慨深さを覚える。 8点(2003-11-30 13:47:51) 900. 天国と地獄 なんといっても映画全体に広がるねっとりとした暑さが印象的だった。なんだか観ている方まで汗が噴出しそうな映像に包み込まれた。その映像感覚がサスペンスフルな展開に絶妙にマッチして映画の濃厚さにつながっていた。三船敏郎、仲代達矢ら往年の名俳優の存在感もさることながら、現在の名俳優山崎努の出世作としても印象深い。8点(2003-11-30 13:42:29)
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