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901.  座頭市逆手斬り 約1年半ぶりに見た「座頭市」シリーズだったが、いたって普通の印象。勝新の殺陣シーンは相変わらず凄いが、時間がいつもより10分程度短いのもあってか何かちょっと物足りない気がする。百太郎のニセ座頭市は笑えるし、市とのやりとりも楽しく、演じる藤山寛美の魅力が伝わってくる。しかし、少しキャラクターが立ちすぎな感じで勝新が食われ気味なのが残念。敵側に凄腕の用心棒がいないのもこのシリーズ見るの久しぶりだったからか少しさびしいなあ。[DVD(邦画)] 5点(2008-12-08 14:07:26)

902.  刺青(1966) 増村保造監督の演出は冒頭からいかにも増村節全開で、背中の刺青がものすごいインパクトを放っている若尾文子がここでも悪女役を熱演しているのだが、何か物足りない。宮川一夫の撮る映像の美しさや大映らしい西岡善信の美術も素晴らしく、完成度としては申し分ない出来の映画なのだけど、どうもこの若尾文子演じる主人公お艶にイマイチ魅力が感じられなかった。さっき書いたように若尾文子は見事な熱演ぶりであらためてこの女優にはこういう役がよく似合うと思いながらも同時にどこか違うと思ってしまった。まだ若尾文子が悪女を演じる作品はそんなに見ていないような気がするが、同じ増村監督とのコンビ作での悪女役なら「妻は告白する」の滝川彩子のほうがずっと魅力を感じる。増村監督の時代劇としては「好色一代男」に比べるとずっと彼らしい作品になっていただけに、この点だけは本当に残念だった。[DVD(邦画)] 6点(2008-12-06 14:33:15)

903.  小説吉田学校 GHQによる占領時代の講和条約からバカヤロー解散にいたるまでの吉田茂内閣時代を描いた実録政治もの。見る前はなんか淡々としていそうで退屈するのではないかと思っていたが、確かに淡々としているものの、スケールが大きくてものすごく見ごたえのある骨太の作品で、原作者の監修が入っているからか大作映画で知られる森谷司郎監督作(本作が遺作。)の中では大味な部分も特になく政界ドラマとして非常に面白い作品になっていると思う。公開当時にまだ現役だった実在の政治家(公開当時の首相は中曽根康弘。)たちが多数実名で登場している(当然本人には相当配慮していると思われる。)などドキュメンタリー映画的な側面もあってこの時代の政治家には威厳があったのだなあと感じる。吉田茂を演じる森繁久弥が本当にそこに吉田茂本人がいるような雰囲気が漂うほどの名演技で間違いなくこれは彼の晩年の代表作だろう。またこの映画を見ていると主人公の吉田を含め近年総理大臣に選出された安倍、福田、麻生の父親や祖父が登場しており、今の政界はつくづく世襲の多い世界だと思うと少々唖然とする。[DVD(邦画)] 8点(2008-11-25 20:17:51)

904.  青葉繁れる テレビドラマにもなった井上ひさしの原作を岡本喜八監督が映画化した青春映画。丹波義隆をはじめとする三人が実に田舎臭い演技で本当に田舎の学生のように見え、それに東京からやってきた草刈正雄を加えた四人組が主人公なのだが、これが四人とも実にいいキャラをしていて、やりとりを見ているだけで楽しい。喜八監督の映画としては特に傑作といえる出来ではないが、それでも喜八監督らしい明るい映画になっていてそれでいて少し切ない展開もあり、全体的に見てもとても面白かった。「ロミオとジュリエット」の稽古のシーンで太った中年の女性の先生が「おー、ロミオ!あなたはなぜロミオなの」と有名なジュリエットのセリフをいうシーンには思わず爆笑してしまった。「二女校のマドンナ」ことひろ子を演じる秋吉久美子もかわいくて魅力的だ。そしてなんといっても校長を演じるハナ肇が素晴らしい。最近自分の中でクレージーキャッツの映画でのイメージが強くなりつつあったが、やっぱり一人の役者として見てもとてもいい俳優だと思う。[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-11-24 18:08:29)

905.  赤頭巾ちゃん気をつけて 《ネタバレ》 森谷司郎監督といえば黒澤組出身で、「日本沈没」や「八甲田山」といった超大作映画の監督というイメージが強いが、「日本沈没」以前は青春映画を連作していたようで、これもその一本。時代背景なども盛り込まれていてそのあたりは興味深いが、淡々とした山場のない展開に退屈してしまい、どこが面白いのか分からないまま終わってしまったような感じで、はっきり言ってつまらなかった。原作は当時の若者に支持されたらしいので、公開当時にリアルタイムで見ていればまた違ったかもしれないがそのころまだ産まれていなかったし。それと、個人的な話になってしまうが、冒頭で死ぬ主人公の飼い犬が犬種は違うが、わが家で飼ってる犬と同じ名前だったのはまったくの偶然とはいえやはり嫌な気分になってしまった。森谷監督の青春映画を見たのはこれが初めてだったのだが、これを見て森谷監督のほかの青春映画に興味がわくかといわれれば、うーん、ちょっと微妙かもしれない。[CS・衛星(邦画)] 3点(2008-11-23 14:08:06)

906.  ねらわれた学園(1981) 大林宣彦監督の角川映画で、音楽が松任谷正隆で主題歌がユーミン、主演(薬師丸ひろ子)の相手役が高柳良一とくればどうしても「時をかける少女」を思い浮かべてしまうが、これははっきりいってハズレ。凝った映像に大林監督らしさを感じられるものの、かなり内容が滅茶苦茶な印象で、アイドル映画と割り切って見てもつまらない映画だと思う。主題歌である「守ってあげたい」も曲自体は嫌いではないが、この映画の主題歌としてはミスマッチ感が強くてちょっと残念。本来ならば評価はもっと低くてもいいと思うものの悪役である星の魔王子を演じる峰岸徹のインパクトのある怪演が印象に残ったので彼に1点プラスの5点。高見沢みちるを演じる女優もなかなかクールな演技で印象に残る。有川役の俳優も見慣れない顔だと思ったら手塚治虫の息子だったのはちょっと驚いた。[DVD(邦画)] 5点(2008-11-19 18:34:37)

907.  ルパン三世 バビロンの黄金伝説 もともとルパンのテレビシリーズはあまり見ていないのだが、特にこの映画が公開された当時に放送されていた第3シリーズはほとんどまったくと言っていいほど見ていないため、絵柄に馴染みがなく、ピンクのジャケットを着たルパンにも多少違和感がある。冒頭のルパンと銭形のチェイスシーンは毎年やっているテレビスペシャルを思わせていて、何だか劇場用映画という感じがしない。また、タレントが多く声優に起用されていて敵役マルチアーノの声を演じているのはカルーセル麻紀なのだが、これがまったくすごみの感じられない棒読み演技で「ルパン対複製人間」でマモーを演じていた西村晃とは比べ物にならないほど下手で、キャラクター的にもぜんぜん魅力を感じられない。全体的に見ても「ルパン対複製人間」や「カリオストロの城」に比べるまでもなく雑で散漫な印象。監督は第2シリーズで監修としてクレジットされてる(第3シリーズもか?)鈴木清順だが、いままで見た彼の映画の中でもイマイチな感じがする。まあ、監督二人体制の作品なのでどこまで清順監督がかかわっているかは分からないんだけど。[DVD(邦画)] 4点(2008-11-12 21:14:34)

908.  百万弗を叩き出せ ボクシングをテーマにした青春映画。最初、ボクサーを目指していた二人が一方はボクサーになり、もう一方はボクシングジムを持つヤクザの手下になるというのは少し違うかもしれないが、どことなく北野武監督の「キッズ・リターン」を思い起こさせている。傑作とは感じないもののなかなか面白い映画だったのだが、今まで見た鈴木清順監督の映画の中では「けんかえれじい」や「東京流れ者」のような特異性は感じられず、比較的オーソドックスな演出で、清順監督の映画としてはとても普通な印象で少し物足りない気がしないでもないが、しかし、これは僕がそう何本もこの監督の映画を見ていないゆえに思うことかもしれないとも感じる。出演者の中では原口ジムのトレーナーを演じる金子信雄が素晴らしく、ラストの試合のシーンで自分のジムを出て行った主人公にトレーナーとして指示をおくる姿にはちょっと感動してしまった。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-11-06 17:26:37)

909.  天と地と 《ネタバレ》 見る前はNHK大河ドラマにもなった原作を2時間にまとめているので、ダイジェスト的になりすぎてそれでつまんないのかと思っていたが、合戦シーンにばかり力が入っていて、人間ドラマが薄いならまだしも、その人間ドラマを全く描こうとしていない脚本には唖然。そんな脚本だから登場人物も全くと言っていいほどキャラクターとして作りこみがされてなく、これでは上杉側にも武田側にも感情移入できるわけもなく、当然ストーリーに深みなんぞこれっぽちもなく、はっきり言って角川春樹監督は合戦シーンを描きたかっただけだろう。同じ人物に何回も名前テロップをだすのはウザイし、「第一回 川中島の戦い」などというテロップはなにかのスポーツ大会のようなノリでふざけているとしか思えないし、いちばん力が入っているであろう合戦シーンもなんかダラダラな印象だし、ラストシーンも意味不明ではっきりいって大金をつぎ込んだだけの無内容の駄作映画としか言いようがない。渡辺謙が白血病のために降板した作品だが、この内容では役者が誰であろうと関係ないような感じさえする。NHKの大河ドラマ版は名作とされているみたいなので一度見てみたいが、映像がほとんど残っていないらしいのが残念。[DVD(邦画)] 1点(2008-11-04 17:47:48)

910.  盲獣 《ネタバレ》 最初の船越英二が女性の彫刻を撫で回すシーンから既に異様な雰囲気が漂いまくっていたが、とにかく凄い、凄すぎる作品だ。人間の裸体を模した悪趣味としかいいようのないアトリエやそこで繰り広げられる緑魔子と船越英二の変態プレイが何とも強烈で怖く、こんな映画を撮れるのはまさしく増村保造監督しかいないであろう。何かに取り付かれたような変態男を演じる船越英二の演技や、彼に協力する母親役の千石規子、船越英二との関係を続けていくうちに盲目になり、自身も狂っていくヒロインを演じる緑魔子と、登場人物が三人とも怖く、中でも千石規子が死んでからのあの展開は見たのが夜中だったこともあってか、眠れなくなってしまうのではないかとか、夢に出てはこないだろうかと心配になってしまった。映画としては船越英二の悪趣味なアトリエのセットがいかにも大映らしい丁寧な仕事で素晴らしいし、増村監督の演出も本領発揮というか、いやちょっとこれは暴走気味と思えるくらいに作品に対する気合いの入り様が伝わってくる傑作だと思うものの、やはり怖すぎてまた見たいとは僕もおそらく思わないかもしれない、でもとにかく本当に凄い映画を見てしまった。[DVD(邦画)] 8点(2008-10-30 15:39:04)(良:2票)

911.  セックス・チェック 第二の性 緒形拳演じるコーチと安田道代演じるヒロインの特訓シーンがひたすら熱く、ここだけ見れば典型的なスポ根映画なのだが、実はヒロインが半陰陽の両性具有だったという設定がいかにも増村保造監督らしい話で、なかなか面白かった。まだ新国劇にいた頃の緒形拳が誰がどう見ても変人・変態の鬼コーチを演じていて、小川真由美をレイプするシーンは怖く安田道代とセックスをするシーンはかなりいやらしく、存在感のある濃い演技を見せていて、若い頃からいい俳優だったんだと感じ、あらためて先日亡くなってしまったことは本当に残念に思う。安田道代も個人的には山本薩夫監督「氷点」の陽子役のイメージが強く、清純派という印象があったが、この映画では増村監督の演出に応えて半陰陽という難しい役どころを清純派イメージとは全く違う体当たりの演技で見事に演じていて素晴らしく、増村監督の相変わらずの女優に対する演出のうまさを感じる。しかし、それにしても本当に変態的な映画だった。今まで見た増村監督の映画の中では自分も特に傑作とは思わないものの、これは増村監督だからこそできる増村監督ならではの映画だと思う。[DVD(邦画)] 7点(2008-10-22 21:04:35)

912.  母べえ 山田洋次監督らしい丁寧な作品になっていてほろりとくるシーンもあれば笑えるシーンもあっていいのだが、やはり主演の吉永小百合がこの役を演じるのはミスキャストなのがかなりの致命傷になっていると言わざるを得ない映画で、どんなに主人公一家が慎ましい生活をしていても、吉永小百合が出ているとなんかうそ臭くなってしまい、リアリティーを感じない。志田未来ら子役をはじめとした脇の芝居がいいだけになぜ吉永小百合を使ってしまったのか理解に苦しむ。見ている間、田中絹代のほうがいいよなあとずっと思ってた。(既に現在は故人なんだけど。)海水浴で溺れた浅野忠信を助けるために海に飛び込むシーンとか最後の病院のシーンとかも主演の見せ場を作るためだけに入れたとしか思えない。このキャスティングが影響しているのか作品としての出来のほうも最初に書いたように丁寧な印象はあるものの、最近の山田監督の映画の中でははっきり言って凡作だと思う。「男はつらいよ」シリーズのマドンナにもう一度、吉永小百合を歌子役で起用する計画があったと聞いたことがあったので、ひょっとして山田監督が吉永小百合と仕事したかっただけの映画ではないのかと見る前に薄々思っていたが、実際その通りの映画のような気がした。[DVD(邦画)] 5点(2008-10-14 13:09:57)(良:1票)

913.  ニワトリはハダシだ 最初は在日朝鮮人や知的障害者というテーマから堅い映画なのではと思っていたが、冒頭の養護学校の先生の「オハヨ・オハヨ、スズメもチュンチュン・・・」という歌と、その後のサムと父親とのやりとりの中で「けっこう毛だらけネコ灰だらけ・・・」という「男はつらいよ」シリーズの寅さんが使う文句が出てきてこの二つで笑ってしまい、そこから一気に引き込まれた。とにかく養護学校の直子先生の元気なハッスルぶりや、原田芳雄と倍賞美津子演じるサムの両親、塩見三省のキレまくる刑事など出てくる登場人物たちがどれもこれも熱く魅力的。(中でも直子先生のはつらつとしたキャラクターは気に入った。)晩年を迎えて枯れているのではと心配だった森崎東監督の演出もパワフルでとても撮影当時70代後半だったとは思えないほどの勢いと若々しさがあり、前回見た森崎作品がデビュー作の「喜劇 女は度胸」だったのだが、その頃と比べても全く演出力が衰えていないと感じた。確かに映画としては後半がムチャクチャな印象があるし、変わったバカな映画かも知れないが、人情喜劇としての楽しさはじゅうぶんだし、それでいながら堅苦しくなりがちなテーマもさらっと描いていて、その中に森崎監督の社会に対する怒りも感じ取れ、これが森崎東という監督の本質なのだなと思う。今どきの日本映画には珍しい社会派喜劇の傑作。[DVD(邦画)] 8点(2008-10-07 19:18:12)(良:1票)

914.  影の車 野村芳太郎監督による松本清張ものの一編。後の同じコンビによる「鬼畜」と同じように子供が話に絡んでいる映画だが、本作では「鬼畜」とは違い、愛人の幼い息子が自分に殺意を抱いているのではと思い込む男の心理が描かれていて「鬼畜」とは全く違う怖さがあってなかなか面白かった。特にガスの充満した家の中に閉じ込められるシーンはかなり怖い。脚本を書いているのが橋本忍で主人公を演じるのが加藤剛(好演。)なこともあってか、破滅していく主人公やタイトルバックとラストの回想の海のシーンはどことなく「砂の器」を思わせている。愛人を演じる岩下志麻は一人の男を愛する情念の女を熱演していてとても大人っぽく、反面普通の母親役だが既に「鬼畜」で演じた緒形拳の妻役の面影があり、少し怖かった。それでもこの映画では子役の無表情な演技がいちばん怖い。そういえば「鬼畜」では岩下志麻と小川真由美が本作と逆の立場の役柄で共演していたが、本作を意識してのキャスティングだったのだろうかとつい考えてしまう。[DVD(邦画)] 7点(2008-09-29 19:24:39)

915.  バッテリー 少年野球を題材にした作品で、子役たちもいい(特に主人公の弟役の笑顔が最高。)のだが、もともと岡山に住んでいる設定の子をはじめとして方言がポジティブすぎで、中学生なのに一人称ワシだったり、なんか話し方が年寄り臭すぎでどうも若々しさというものが感じられず、また顧問の先生が生徒に話しかける際も方言であるなどということは絶対になくかなりの違和感を感じた。このおかげで(まあ、狙ったのかもしれないが。)相当に田舎臭い映画になってしまっているのが地元の人間としてひいてしまう。また、思ったとおりドラマが浅く、母親との関係などじっくりと描くべきところがあっさりとしていたり、その他いろんなエピソードを詰め込みすぎていて長い原作(未読)を無理矢理2時間におさめようとした感がある。終盤重体になった弟が瀕死の状態で兄に話しかけるシーンはいかにもここで泣けという感じで冷めてしまったし、ラストの母親の応援シーンは皆さん書かれているとおりやりすぎだと思う。見ていなかったが、これだと今年NHKで放送されていた連続ドラマの方がよさそうだ。[DVD(邦画)] 3点(2008-09-27 12:56:19)(良:1票)

916.  氾濫 別に悪くはない映画だが、増村保造監督の映画としては「巨人と玩具」のような圧倒的なテンポの良さが感じられず、「妻は告白する」や「清作の妻」のようなインパクトのある作品でもないのでなんだか普通すぎて物足りない。また若尾文子も可愛いのだが、「青空娘」や「妻は告白する」と比べてあまり魅力を感じられず正直言って残念。ただ、ドロドロした人間関係や男たちのダメさ、いい加減さを描いているところに若干の増村監督らしさを感じることはできるので増村作品としては発展途上の映画という感じもする。船越英二が沢村貞子に対して「確かに三度ほど女房を変えたけど、僕はその都度真剣だった。」とか言っててなんか怪しいと思ったらやっぱり女たらしな男の役。この俳優は「黒い十人の女」とかでもそうだけど、こういうダメな男の役とかやるとハマるなあ。[DVD(邦画)] 6点(2008-09-22 19:25:18)

917.  竜馬暗殺 坂本竜馬を描いた作品というと、まだ小学生だった15年くらい前にNHKで放送されていたアニメ「おーい!竜馬」の印象が未だに強く、竜馬本人のイメージも爽やかな青年という印象だが、そのイメージを覆すようにこの映画の竜馬はアブラギッシュで汗臭く、濃いキャラクターに描かれていてなおかつ演じる原田芳雄がそのキャラクターに非常にマッチしていて新鮮に感じた。相棒・中岡慎太郎を演じるのが石橋蓮司。この16年後に作られた同じ黒木和雄監督の「浪人街」を先に見ているものだからまたこの二人の濃いキャラクターが黒木監督の映画で見られたのが良かった。(時系列にいくと本作が先なのでこういう書き方は少し変なのだが。)70年代の映画にもかかわらず、それ以前に作られた映画のようなざらついた白黒の映像、そして時代劇にもかかわらず、70年代の時代の雰囲気が伝わってくるような演出も効果的だった。ラストの「ええじゃないか」の踊りの中に消えていく中川梨絵が印象的で見終わったあと余韻が残るのもいいし、テーマ音楽も良かった。しかし、少し時間が長く感じたのがちょっと残念だった。まあ、見ている時の自分が少し疲れていたせいもあったかもしれないが。[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-09-20 17:07:41)(良:1票)

918.  世界大戦争 《ネタバレ》 小学生の頃に読んでいた東宝特撮映画を紹介した本の中で紹介されていたのでタイトルだけはその頃から知っていたが、実際に見るのは今回が初めて。見る前は軽い娯楽作という印象が強かったのに大シリアスな映画だったのは驚き。フランキー堺は喜劇映画以外ではあまり馴染みがなかったが、喜劇とは違うとてもいい演技を見せていて素晴らしい。前半の人々の慎ましい日常生活の描写が丁寧である分、主人公が物干しで夕日に向かって家族の未来を思いながら叫ぶシーン、星由里子と宝田明の「コウフクダッタネ」「アリガトウ」の無線でのやりとり、パニックの中、娘の所に駆けつけようとする母親(中北千枝子)の姿、町中のみんなが逃げ去った後、ささやかに食卓を囲む主人公一家の姿など後半は涙が止まらないシーンばかりで今これを書いていても思わず泣きそうだ。子供たちが歌うお正月の歌も物悲しい歌として見終わったあといつまでも耳に残る。(たぶんしばらくは聴く度にこの映画思い出すだろうなあ。)ラストの笠智衆のセリフも言っているのが笠智衆なだけに説得力があり、よけいに胸をうってまた泣けてくる。21世紀の今見るとラストのテロップに異様なリアリティーを感じずにはいられない。この映画は一応はSFという形をとってはいるが、これ以上の反戦・反核映画は今後出ないのではではないかと思う。もちろん文句なしの満点をつけたい。[DVD(邦画)] 10点(2008-09-18 17:37:20)(良:1票)

919.  心中天網島 《ネタバレ》 黒子を使った歌舞伎のような演出や、篠田桃紅の描いた絵をはじめとした独創的な美術セット、白黒映像の美しさなど印象に残るし、ファーストシーンが電話でこの映画の打ち合わせをする監督(篠田正浩)と脚本家(富岡多恵子)のやりとりというのも面白い。だがあまりにシュールすぎて展開についていきづらく、あまり入り込めずに終わってしまった。しかし、岩下志麻は美しかったし、音楽担当の武満徹が脚本にも参加しているのはすごいと思った。[CS・衛星(邦画)] 5点(2008-09-14 02:42:26)

920.  紅顔の密使 加藤泰監督による娯楽時代劇。冒頭部分とクライマックスの合戦シーンの一部において画面を真っ赤に染めた映像が印象的だった。娯楽作としては退屈なシーンもなく面白かったものの、ただ話としては脚本にひねりがなく少し物足りない気がする。主演の橋蔵がこの作品でも実にカッコよく、相手役の女優もなかなかの美人だったのは良かった。悪役の親玉を演じる吉田義夫は「男はつらいよ」シリーズの冒頭の寅さんの夢シーンに出てくる悪役の印象が強いのでちょっとかぶって見える。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-09-12 02:40:29)

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