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性別 男性

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921.  同胞 山田洋次監督の温かさ、応援歌のようなものを感じることがこの映画を通し、また、出演者全員の演技、表情から伝わってきて、やっぱり人間て良いなあ!田舎って良いなあ!私自身が田舎で生まれずっと田舎で生活してるから余計にみんなの頑張ってる姿に応援したくなります。田舎者の田舎者による田舎者達への励まし、青春という言葉の正にこれは若者よ!頑張れば報われる。てメッセージがこの映画にはある。山田洋次監督作品、それも山田洋次監督と言えば誰が何て言おうが絶対に男はつらいよ、寅さんシリーズなのだ!のそんな寅さんシリーズの常連である賠償千恵子、更に下條正巳に三崎千恵子のおいちゃん、おばちゃんコンビにそして、何と言っても渥美清、このメンバーだけで内容なんか気にならないぐらい嬉しくなってしまいます。寅さんシリーズにゲスト出演していた井川比佐志や大滝秀治など、とにかく寅さんシリーズのキャストが沢山、見られるだけで良いのだ。皆さんが書かれてる通りこの頃の山田洋次監督作品は良いものが多い。しかも、寅さんを毎年二本づつ撮りながらである。凄いことだ。[ビデオ(邦画)] 8点(2009-01-20 21:33:07)(良:1票)

922.  ひばり・橋の花と喧嘩 《ネタバレ》 冒頭のナレーションを聞いて、あれ?この声はもしかして?寅さん?て思ったら予想通り、渥美清のまるで寅さんのようなバイのような語りに寅さんがあ~と思ったらその後、結局、一度も出てこないまま終わってしまった。残念です。しかし、この作品はその他の部分で楽しい場面が結構、見られる。昭和を代表する大スター、美空ひばりと橋幸夫の共演による歌、歌、歌のオンパレードと共にチャンバラありの、マキノ映画を思わせるようなシーンもありのと、そして、そして、最後は「卒業」のパロディ、「卒業」て映画は大嫌いだが、この映画のあの「卒業」のパロディは許せる。脇を固める俳優陣、橋幸夫をやたら親分、親分と慕う財津一郎、お調子者の長門裕之、西村晃も相変わらず良い味、出してる。女優陣では何と言っても佐藤友美が良い。そんな佐藤友美を振るなんて、橋幸夫めっ!なんて野郎だ!美空ひばりと渥美清、最初の数分しか出番のない渥美清の存在感は相変わらずです。二人共亡くなってからの国民栄誉賞受賞とは、どうもずっと前から思ってることの一つに、どうして日本て国は国民栄誉賞を亡くなってから与えるのか?生きてるうちにやれよ!て言いたくなる。生きてるうちが花なのよ、死んだらそれまでよ党宣言とかいう映画もあるけれど、そういや、まだ見てなかった。とにかく亡くなってからじゃ遅い。生きてるうちに与えるべきだ!最初に書いてるように渥美清の出番が最初の数分だけなのがかなり不満なので6点が精一杯ではあるが、それなりに楽しめる作品にはなっていると思います。[ビデオ(邦画)] 6点(2009-01-19 20:58:08)

923.  堂堂たる人生 《ネタバレ》 タイトルにもあるように石原裕次郎はいつも落ち着きはらっていて、堂堂としている。それとは対照的に相棒の長門裕之は終始、落ち着かない様子でいて、その二人の全く違うところが、面白い。またここでも芦川いづみがとにかく良い。寿司屋で働く娘を演じる一方で、石原裕次郎と長門裕之の二人の勤めるおもちゃ会社に強引に就職を決めてしまう。社長の宇野重吉、ライバル会社の社長の東野英治郎、相変わらず良い味、出してる。この作品は話そのものもよりもまずは石原裕次郎と長門裕之、そして、芦川いづみのこの三人のやりとりを見て楽しむ作品である。何度も何度も色んな作品、石原裕次郎主演映画の感想の中で書かせてもらってはいるけど、芦川いづみがいるといないとでは印象が大きく変わってくるのが、石原裕次郎主演映画の大きな特徴で、石原裕次郎と芦川いづみ、毎度ながらこの二人の関係、二人の相手を見つめる視線が良い。風邪をひいてしまい、寝込んでる石原裕次郎を見舞いに来る芦川いづみ、二人でラーメンを食べる場面、この作品は寿司屋さんでの場面といい、このラーメンの場面といい、見ているとそれだけで何だかお腹が空いてきてしまう。大した話でなくても、石原裕次郎と芦川いづみ、特に芦川いづみが出てきてヤキモチをしたり、喧嘩したりとどの作品を観てても同じようではあるけれど、つまり、何が言いたいかって?芦川いづみの可愛さの前には作品の出来などどうでも良く思えてしまうということが言いたいのです。それにしてもいつも芦川いづみに思われる石原裕次郎、本当に羨ましくもあるけれど、憎めない不思議な魅力がこの石原裕次郎という俳優にはある。だからこそ演技など下手でも多くの映画ファンから親しまれたんだろうと思います。[ビデオ(邦画)] 6点(2009-01-18 11:09:39)

924.  女狐風呂 あれ?何だか見たことあるような?て思っていたら、やっぱりだ!これってマキノ雅弘監督の撮った「昨日、待って居た男」のリメイクなのか!どうりで似ているし、一度どこかで見ているはずです。マキノ映画のような御祭り騒ぎ的な雰囲気を壊すことなく見せる安田公義監督の演出に応える俳優陣、市川雷蔵はここでもやはりかっこ良く、それ以上にわたしゃ、嵯峨三智子ていう女優さんの美しさと可愛さに眼を奪われた。中村玉緒も昔は可愛かったんだなあ!ておっと!失礼!マキノ監督のオリジナルとの比較で言えば、こっちのがテンポがゆるいのが少し気にはなったものの、これはこれでなかなかの出来栄え!堺駿二が出ているあたりは安田公義監督のマキノ雅弘監督への尊敬のようなものを感じた。[ビデオ(邦画)] 7点(2009-01-17 20:14:50)

925.  南の島に雪が降る(1961) 《ネタバレ》 これは本当に悲しくも切ない話だ!まず何よりもこれが実話というのがとにかく泣ける。日本映画の歴史において偉大なる多くの監督さん、黒澤明に小津安二郎、成瀬巳喜男に溝口健二、岡本喜八に川島雄三に増村保造、マキノ雅弘に豊田四郎、稲垣浩に小林正樹に鈴木英夫に内田吐夢に今井正に市川崑、吉村公三郎に伊藤大輔、山中貞雄にそして、この映画の監督さんである久松静児といった名前を挙げればそれだけでこの俳優の凄さが解る加東大介という偉大なる名役者、それもほとんど脇役としてどの作品でも存在感抜群の演技と人間的魅力で日本映画ファン、それも昔の日本映画ファンの多くの方にこの人、無くして日本映画は語れないと思わせるだけの魅力的なこの加東大介という俳優の戦争の体験、実体験の元に作られた作品であるからしてのこのリアリティーの凄さ、他にもこの映画のキャストに眼を向ければ伴淳三郎に三木のり平にフランキー堺に渥美清に森繁久彌という何たる名喜劇俳優勢揃い、今時、これだけの凄い喜劇役者など絶対に揃えるのは不可能である。そのぐらいの顔ぶれである。これだけの名喜劇役者達が演じるからこそ余計に伝わるものがこの映画にはある。そんな凄い凄い名喜劇役者達と一緒に志村喬に西村晃など名前を挙げたらきりがないぐらいの素晴らしい俳優達の共演!フランキー堺のあのピアニストの何とも言えない無常感、悲しみがこの映画を物語っている。いずれせよ、喜劇と悲劇は紙一重、喜劇役者たるもの、名喜劇役者=言葉のトーンと背中で泣かせることの出来るというのが私なりの考えであり、それを全て見せているこの素晴らしき名役者の名演技あればこその作品であることだけは間違いなし![CS・衛星(邦画)] 8点(2009-01-15 22:00:45)(良:1票)

926.  情婦マノン 《ネタバレ》 これは恐ろしい。一見、男と女のメロドラマのような雰囲気、ラブストーリーというような感じで見せておきながらじわりじわりと二人の男女の裏に隠された何か見てはいけなかったような恐ろしいものを見てしまったようで本当に恐ろしくて、メロドラマを見ていると同時に惨酷な運命へと突き進む恐ろしいサスペンスものを見ている感覚に襲われた。クルーゾー監督らしい人間描写、追い詰めていく緊張感、そして、圧巻なのはやはりあのラストシーン!射殺された青年を逆さまに担ぎながら砂漠を歩いていくマノンの姿がとにかく怖い。怖い。これほど惨酷で恐ろしい恋愛ものなど私は初めて見たかもしれない。これはラブストーリーではあるけれど、ラブストーリーの形を借りた何とも恐ろしくも哀しいサスペンスドラマの傑作だ![DVD(字幕)] 9点(2009-01-14 21:56:24)

927.  その場所に女ありて 《ネタバレ》 やった!念願叶ってようやく観ることが出来ました。この前、同じ監督の「彼奴を逃すな」をCS放送から録画して持ってるという親戚から借りて観たばかりでこれも観たいけどって聞いたら調べて見るよと言われたまま待っていたらこれも録画してあるという連絡を今朝、もらい早速借りてきて、観終わったばかりでして、いや~司葉子!司葉子!司葉子の何という美しさ、そして、かっこ良さ、男社会における企業の中で強く逞しく、生きる女を見事に演じている。その素晴らしさ、とにかく惚れ惚れするぐらいの美しさと知性、かっこ良さ、全てを備えた完璧なまでな女をここまで見せ付けられるに連れ、人間て生きものは男よりも女の方が強いということを改めて思い知らせれると同時にこの映画の司葉子演じるどこまでも美しくかっこ良い女の男社会に対する不信感から来る物凄い説得力のあるまるでサスペンスもののようなストーリー展開に、いや、これは完全にサスペンスものである。ライバル会社との駆け引きの中でひたすらに男よりも強く自立していく女の強さ、冷酷なまでにドライな感覚のままテンポ良く、全くもって飽きさせないこの鈴木英夫という監督の凄さ、そうそう!この映画、司葉子に対するカメラワークも素晴らしい。あの素晴らしく細くて舐めまわしたくなってしまうほどの美しい足、ここでもピシッとスーツ姿を決め、あのスカートから伸びる足、うわぁ~~~!て、何だかこうして書いてるとスケベなおっさんにしか思えないんだけど、これは司葉子の魅力全開、司葉子ファンは当然、必見として、これほどの作品がたった四人のコメントしかないという寂しさと現実に頼むから鈴木英夫監督の作品も川島雄三、成瀬巳喜男といった監督同様、全てDVD化して欲しい。この監督の作品、まだ二つしか観てないのにもう、既に虜になってしまった。それにしても司葉子とあんな良い思いしている宝田明めっ!憎いぞ!そして、羨ましい。最後に「その場所に女ありて」何て素晴らしいタイトル!「その場所に男ありて」なら見てないだろうし、男は誰も見ないだろうなあ![CS・衛星(邦画)] 9点(2009-01-12 22:11:11)(良:1票)

928.  喜劇 夫婦善哉 どうしようもないぐらいいい加減でだらしない男とそんな男に対して離れたくても離れられない女、この作品の二人の男と女はどうしようもなくアホなのが見ていても解りすぎるぐらいよく解る。だからこそそんな二人が好きな者同士、誰からも相手にされなくても認められなくても二人で何とか幸せになろうという何だか川島雄三監督の作品にもあるような雰囲気が作品を通して伝わってきて、だからこそそんな二人の事をどうしても応援したくなってしまいます。豊田四郎監督、森繁久彌、淡島千景コンビによる「夫婦善哉」に比べると作品の完成度、出来では明らかに劣るし、喜劇とあるけど、大笑いするような場面はほとんどない。しかし、主演の二人、藤山寛美と野川由美子が共に愛しあってる様子がきちんと描かれていて、見ていて本当にこの二人、馬鹿だけど、嫌いにはなれない。脚本に森崎東監督の名前があるだけあって、何か「寅さん」シリーズのような雰囲気もどことなく伝わり、それにしても藤山寛美の駄目な男ぶり、演技の素晴らしさと野川由美子の何という健気な女の可愛さ、これもまたなかなか面白く見ることが出来た。[ビデオ(邦画)] 7点(2009-01-12 09:48:54)

929.  どん底(1957) 《ネタバレ》 黒澤映画の中でも、特に白黒の黒澤映画の中にあっても比較的評価が低く、一般受けもされてないような作品ではあるが、私はこの映画も好きです。単なる貧乏な人間の集まりの話でありな゛らそれが何故、面白いのか?と聞かれたら私はこう答える。貧乏長屋に集まる貧乏な人達、ここに集まってくる貧乏人達の中には狂気というものが充満している。例えば長屋の大家である中村鴈次郎はいつも何かに怯えている。その女房の山田五十鈴は物凄い悪女ぶりでまるで人間というよりも獣の如く、鬼のような表情で常に狂ってる。山田五十鈴が愛する男である三船敏郎の泥棒には善と悪との両方の顔を持ち、香川京子に対して惚れてるからこそもう、泥棒なんて辞めようと思ってる。そんな二人の仲の良さそうな所を見て嫉妬し、狂乱し、その後、起きる殺人事件について香川京子を罠へとはめよとする。他にも鋳掛屋の東野英治郎にしても常に怒っているし、その妻もまた他人に対して怒りをぶつけている。役者崩れの藤原鎌足、遊び人の三井弘次、殿様と呼ばれている千秋実、いずれの人物にしても人間て如何に馬鹿な生きものであり、感情を抑えようとすればするほど抑えられなくなるものであるというものを見ているようであり、謎めいた部分が多く、お遍路としてやってくる善人のような老人、左卜全にしても見掛けは良い奴かもしれないけど、本当は悪い奴なのかもしれない。気まずくなった途端に去って行っていってしまう。長屋というたった一つの空間の中だけで色々な人物による何とも可笑しなやりとり、あの変な歌、トントンちきめ♪トンちきめ♪こんちきしょう♪こんちきしょう♪地獄の沙汰も金次第♪仏の慈悲も金次第♪て歌に合わせて踊る男達、ここには人間なんて所詮は馬鹿な生きものなのさ!とでも言ってるようであり、またあの三井弘次の残した台詞「ちぇっ、折角の祭りが台無しだぜ」には何だか昭和の名人と呼ばれている人達の古典落語でも聞かされているような震えに襲われたのと当時にどん底に生きる人間の哀しさや辛さのようなものを見た思いでいっぱいになりました。[DVD(邦画)] 8点(2009-01-11 11:59:58)(良:1票)

930.  黒の超特急 《ネタバレ》 冒頭、田宮二郎扮する桔梗というこれまた頭の中は金儲けのことしかないようなこの男に対して(何故、この男、田宮二郎の桔梗という男が金儲けのことしか頭にないか?てのは見れば解るし、最後に明らかになります。)買収を持ちかける腹黒い性格の持ち主である加東大介(中江)の何とも金に埋もれた人間の欲望丸出しの男と男の会話、やりとり、買収を持ちかけられた方の男が一人の若い美人秘書であり、船越英二扮する公団専務理事(財津)の二号さん(愛人とでも言うべきか?)の藤由紀子(田丸陽子)と組んで加東大介を主とする他の男、船越英二とその父親というべき存在の石黒達也(工藤)の三人に対して逆にゆすってやろうと色々なことをするのだが、お金の為なら初めて会ったばかりの男とも女はベッドを共にさせるという何ともこれまた如何にも増村監督らしい演出が所々に見られる。増村映画に出てくる女は何を考えてるのか全く読めない。解らない。この映画でも藤由紀子の田丸という女の正体、本心がなかなか読めないのである。どこまでもえげつなく腹黒い加東大介と田宮二郎の対決は金と地位の為に犯罪を隠す為に女を殺す加東大介の中江の逮捕により田宮二郎(桔梗)の勝利というように描かれてはいるが、田宮二郎の桔梗にとっては本心から愛した女(田丸)の死によっていったい何を得ることが出来たのか?金よりも大切なもの、それは金よりも愛であるというようなことを増村監督がこの作品を通して語ってるのかもしれないし、言いたかったのかもしれない。それにしても加東大介が放ったあの台詞「人生、失敗するのはみんな女ですわ」て、あぁぁぁ~こんな台詞を堂々と言わせる所などは増村監督らしいし、この台詞を聞いて女で失敗している世の駄目な男達全員に聞かせてみたら、どう思うだろうか?最後はあまりにもあっけなく終わってしまったのと加東大介以外の悪い奴ら、あの暴力団連中を刑務所にというものがなかったので物足りないけれど、これもまたこの監督らしいシャープな映像と個性派の俳優勢揃いでなかなか面白く見ることが出来た。「黒」シリーズの3本の中ではこの作品が一番、面白かった。[DVD(邦画)] 7点(2009-01-10 21:06:34)

931.  キートンの大学生 《ネタバレ》 キートン!駄目だよ!前の二人のランナーを追い越したりしちゃ!打ったキートンは勿論、内野フライでアウトだけど二人抜いたから一気にスリーアウトでチェンジて、キートンらしいなあ!ただキートンにしてはギャグが弱い。まずまず楽しめるけどキートン作品の中じゃ普通の出来![DVD(字幕)] 6点(2009-01-10 08:25:01)

932.  鬼の棲む館 勝新と高峰秀子の共演なんてなかなかないのでは?とにかく珍しいこの二人の共演てだけでも昔の日本映画が好きな私にはそれだけで何だかワクワクしてしまします。勝新も高峰秀子も良いんたけど、今作は何と言っても新珠三千代がこの二人以上に良い。何を考えてるのか解らない怪しい女、正しく魔性の女を見事に演じている。時代劇として見てしまうとかなり物足りないけど、そこは役者の演技と宮川一夫の相変わらずの美しい映像、そして、三隅研次監督による男と女の愛憎劇として楽しむことは出来る。それにしても勝新と高峰秀子が同じ作品の中にいるてだけでも凄いことだと改めて思う。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-01-07 23:00:46)

933.  裸足の伯爵夫人 《ネタバレ》 人間にとっての欲とは金に対する欲、更には食に対する欲、そして、愛に対する欲、この映画では愛に飢える者同士の欲が描かれている。成功を夢見て男にしがみ付く女、そんな女に近寄ってくる男の欲望、お互いが相手を利用してのし上がろうとする。踊り子のマリア(エヴァ・カードナー)が映画監督であるハリー(ハンフリー・ボガード)との出会いによって人生が変わる。長い間、探し求めていた理想、夢、夢と現実とのギャップの違い、叶ったと思った夢も思い描いていた理想とは大きな違いによりどんどんと悲劇のヒロインへとなってしまう彼女、マリーの姿に夢はやはり夢であり、現実とはそんな簡単なものではないと言っているようであり、そこにこそ人間の持つ哀しみ、現実の厳しさ、監督の見つめる視線の何とも惨酷なことといったらない。あの墓場でのシーンでのハリーの姿、表情には何だかとても人生に対する厳しさと皮肉のようなものを感じる冷たい眼差し、この映画は一人のヒロインの死によって夢と理想との違いを見せ付けられているような何とも惨酷な人間ドラマとして見応え十分!回想シーンの使い方もなかなか上手く、そして、何よりもテクニカラーによる美しい映像が人生は惨酷だけど、美しい。いや、美しいけれども惨酷とでも言ってるようにも感じてしまう。[ビデオ(字幕)] 8点(2009-01-06 21:27:01)

934.  古都(1980) 山口百恵の出ている映画を観るのは初めてだけど、思っていたより良く出来ている。流石は市川崑監督である。単なるアイドル映画としては撮っていない。一人二役の山口百恵の表情、化粧や着物の違いなどを見せることで二人の生活の違いや性格というものを表現しているあたりの拘りなど市川崑監督はそういうちょっしたことでも手を抜かずに見せてくれている。古都の町並みの美しい映像美、祇園祭の場面での二人の表情の映し方も上手い。山口百恵の演技に関しては確かに本職が歌手であり、女優ではないのでけして、上手いとは言えないし、また、三浦友和の起用も確かに二人を売り出そうというものが見えてしまいマイナスではあるけれど、脇を固める俳優陣が芸達者な人が勢揃いで中でも岸恵子、やはりこの人の上手さは特に市川崑作品の中ではいつもながら感心させられる。そして、この映画、市川崑監督と言えば私が初めて市川崑監督の映画を観た作品が「犬神家の一族」である。そんな「犬神家の一族」にも出ている加藤武、小林昭ニに三条美紀というキャスティングが何とも言えず嬉しさを感じてしまいます。岸恵子にしても同じ市川崑監督で横溝正史原作の「悪魔の手毬唄」に出てるというように私が市川崑という監督を意識するきっかけを作ってくれた二つの作品の共演者がいる。それだけでも見て良かったと思えてならないし、何よりも京都の美しさ、言葉の美しさ、これは後の「細雪」に通じるものを私には感じずにはいられず、何度も言うけど単なるアイドル映画とは大きく違う日本的な様式の美しさが心に残るそんな作品です。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-01-04 22:05:30)

935.  黒騎士(1952) ジョーン・フォンテイン、目当てに借りてきたけど、これはエリザベス・テイラーの為にあるような、又、エリザベス・テイラーファンの為にあるそういう作品かもしれません。ロバート・テイラー扮する英雄を巡る二人の女、ハリウッド映画史上に名を残す二人の美人女優による女と女、そして、男を巡る戦いみたいなものだが、う~ん?エリザベス・テイラーに比べるとジョーン・フォンテインの存在感の無さみたいなものが感じられてしまって物足りない。エリザベス・テイラーも良いけど、私なら断然、ジョーン・フォンテインのが好みな訳でして、ただ、この作品におけるジョーン・フォンテインはちょっとふけて見えるなあ!今までジョーン・フォンテインていうとヒッチコックの「レベッカ」「断崖」などでの彼女が凄く印象的で、良い奴なのか悪い奴なのかどちらとも思えるような怪しい男に対して好意を抱き、そんな男にいじめられるそんな感じの女、私からしたらやはり美女は男にいじめられてこそと思う(何かそれじゃまるで単なる変態じゃんかよ!)とここでの彼女は今までのイメージと違っていて何か物足りさを覚えてしまう。それにしてもこの作品でのジョーン・フォンテインってオリヴィア・デ・ハヴィランドに似てるなあ!最も姉妹な訳だから似てて当然なんだけど、ジョーン・フォンテインはいじめられ役の方が絶対に向いてると思う。最後に話としては特別面白くないけど、活劇シーンの迫力、合戦シーンも満載なのでそれなりに楽しむことは出来たのとエリザベス・テイラーの役名が「レベッカ」てのが何とも興味深く、ジョーン・フォンテインがレベツカの存在に怯える恐怖というあの映画、ヒッチコックの「レベッカ」を思わずにはいられない。何だかまた「レベッカ」が見たくなってきた。それはそうと、ロバート・テイラーって「哀愁」のヴィヴィアン・リーといい今作でのエリザベス・テイラーにジョーン・フォンティンといい、美女ばかり相手にモテる役ばかりと羨ましいなあ![ビデオ(字幕)] 6点(2009-01-04 11:54:37)

936.  ワン・ツー・スリー/ラブハント作戦 《ネタバレ》 普通、人が怒っている姿を見たり、愚痴を言うのを聞かされると自分も嫌な気分になるものたが、ジェームズ・キャグニーが怒ってるのを見てもちっとも嫌な気持ちにはならず、むしろ面白く感じるから不思議である。これこそこのジェームズ・キャグニーの魅力であると私は思っている。ここでも終始怒ってばかりでいてもそれがまた面白いのである。大体、ジェームズ・キャグニーが大企業の社長てことからして普通じゃない。ライバル会社との駆け引きも令嬢に惑わされ、令嬢の夫となる青年を騙してみたりと、それでいて自分も騙される。ラストの飛行場でのシーン、あのラスト、奥さんと息子達がコーラを飲もうとして、その後、ペプシコーラしかなくて唖然とさせられるあの落ちも決まっていて良い。ビリー・ワイルダー監督の小道具の使い方も面白い。ただ、全体にブラックユーモアというものがここでは危険な匂いが充満し過ぎで笑うに笑えないものがあるという不満も残るがワイルダー監督のセンスの良さはここでも健在!東西の冷戦の皮肉の込め方の凄まじさとハイテンションな台詞の応酬と演技合戦でテンポ良く見せてくれていて面白く見ることは出来ました。[ビデオ(字幕)] 7点(2009-01-02 11:04:08)

937.  フィラデルフィア物語 あれ?なんかどっかで一度見てるような気がするけどって思っていたらそうか!この作品のリメイク版がグレース・ケリーの「上流社会」なんだね。で、どっちが好きかということで判断すれば私は「上流社会」のが好きです。冒頭のキャサリン・ヘップバーンとケイリー・グランドの喧嘩の場面、この場面、全く二人に台詞がない。台詞など無くてもこの二人がうまくいってないのがよく解る。この演出はまず素晴らしい。台詞に頼ることなく状況を伝える。これは俳優の演技で見せる作品で、けして、大笑いするようなドタバタを期待しない方が良い。はっきり言ってコメディというジャンルに属しながらも笑えないのです。だからといってつまらなくはない。そして、この作品の私の注目は大好きなヒッチコック作品に多く出ている二人の俳優、ジェームズ・スチュアートとケイリー・グラントの共演てのがとても興味を誘い、正反対な二人の男が1人の女に惑わされるてのが面白い。[ビデオ(字幕)] 6点(2009-01-01 21:33:56)

938.  七変化狸御殿 《ネタバレ》 主演に美空ひばりで時代劇風、オペラッタミュージカルコメディとこりゃまた色々贅沢な作りにはなっているけど、美空ひばりを完全に売り出すための作品てのが解ってしまって折角の面白い題材も脇を固める喜劇役者、特にあの二人、伴淳とフランキー堺の持ち味が殺されてしまっていて残念でならない。この二人の面白い俳優の面白さがほとんど見られないのがとても不満である。そんな中で後半、何と何とあのマキノ雅弘監督の「次郎長三国志」のパロディが出てきた瞬間、思わず嬉しくなってしまった。美空ひばりと堺駿二の二人が森の石松のお墓の前で座ってる場面でいきなり森の石松のあの歌が聞えてきて何だか急にまた「次郎長三国志」シリーズが見たくなってしまった。この監督、間違いなく「次郎長」ファンであることが解る。それにしても歌あり、チャンバラありの、おまけに狸世界での恋愛映画と何だか欲張り過ぎではないかと?この映画はマキノ映画ファン、特に「次郎長三国志」ファン、中でも私のように石松ファンの為にあるようなそんな感じの作品であり、勿論、美空ひばりファンの為にあるようなものでもあり、いずれにしても滅茶苦茶で欲張り過ぎたが、それなりに楽しめる作りにはなってると思います。[DVD(邦画)] 6点(2008-12-29 17:20:46)

939.  雪国(1965) リメイクものの難しさ、それは如何にオリジナルの良さを保ちつつ、原作がある場合はその良さを引き出すか?原作の持つイメージというものを壊さずに描くことが出来るかで作品の良さ悪さが決まると思う。そういう意味において考えると前作のオリジナル、岸恵子主演の作品よりは完成度では劣る。しかし、けして悪い出来ではないし、むしろあの駒子の難しい役どころ、女としての情念のようなものを主演の岩下志麻は岸恵子とは別の良さを引き出しつつも原作の駒子のイメージを壊すことなく見せてくれていることを私は評価したいし、評価すべきであると思う。そういう意味で前作ほどの完成度にはなくてもこれだけ頑張ってる岩下志麻をはじめとする他の俳優陣、木村功の演技も池部良とはこれまた別の意味で評価したい。加賀まりこだけはちょっと違う気がするけれど、だからといってそれが作品の持つイメージ、良さを壊してはいないのでマイナスとはならない。山本直純の美しい音楽と成島東一郎の美しいカメラ、映像美、冬の四季の香りの日本的な美しさも印象に残る。そして、イニシャルKさんがおっしゃっているように監督が岸恵子主演の「君の名は」の大庭秀雄監督であるということがちょっしたミソであり、興味深い上に同じ成島東一郎カメラマンで岩下志麻主演の別の作品「古都」「紀ノ川」や岩下志麻は出てないけど同じカメラマンによる「秋津温泉」と同じく映像が素晴らしく、いずれにしても全ての場面が美しく、如何にも日本的な作品になっていると思いました。[DVD(邦画)] 7点(2008-12-29 11:22:31)(良:1票)

940.  黒の報告書 《ネタバレ》 増村作品で法廷ものと言えばあの大傑作を思い浮かべずにはいられません。相変わらず増村監督らしい女の嫌な部分と男の弱さ、そして、そんな弱さに漬け込む女とまた別の男、何ともやりきれない作品になっていて、その辺りのこの重苦しさなどはこの監督の作品に共通して言えるものがここでも観られる。しかし、やはり弱い。正義感に燃える熱血検事の宇津井健を見ていると昔、金曜日の夜に毎週テレビで放送していた裁判もののドラマ「ひまわりの歌」てのを思い出す。あのドラマ大好きで毎週欠かさず観てたっけ!おっと、そんなことよりこの作品のことだが、やはりこの人のことを語らずには終われません。悪徳弁護士役の小沢栄太郎、この悪人弁護士など正にこの人のものであり、この人の為にあるのではと思うぐらいである。事件の鍵を握る女、叶順子演じる綾子が裁判が終わり、犯人の無罪が決まった後に自分を捕まえてよとある場面など如何にも増村監督らしさを感じるが、やはりあの綾子役、若尾文子にこそと思ってしまうのは私だけか?最後にもう少しだけ!小沢栄太郎で弁護士て言うと増村監督が助監督として映画を学んだ市川崑監督の「犬神家の一族」で同じ弁護士を演じているのも興味深い。いずれにせよ、宇津井健が話の中でも負けていたように演技といい、凄みといい小沢栄太郎の勝利である。[DVD(邦画)] 6点(2008-12-28 22:48:35)

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