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プロフィール
コメント数 3877
性別 男性
年齢 53歳

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941.  男はつらいよ 寅次郎心の旅路 当時のウィーン市長が寅さんのファンだったもんで、ラブコールをいただいて実現した、『男はつらいよ』シリーズの海外進出。ではあるのですが。 残念ながら、寅さんを海外に連れ出す、という設定を無理やり作り出すだけでもう限界、という印象。あとは大した起伏もなく、すみません、以前観てた時は、途中で居眠りしちゃったんです。 だいたい、肝心の寅さんがヒマそうにしてるし。途中から、寅さんが遠い異国で連れ(柄本明)とはぐれてしまう、という展開になり、本来ならこれは大事件でいくらでも盛り上げようがあるだろうに、どういう訳か、本作の物語は妙に大人しいんです。寅さんは竹下景子に何となくフラフラついていくだけ。一応彼女はマドンナ役だから、寅さんは彼女にホレてる、ということになるんでしょうが、それすらもハッキリしない。一方の、騒動の発端である柄本明も、独自にウィーンを楽しんで、寅さんの物語にはロクにからまないし。 無為に時間だけが過ぎてゆき、なんとなくそれぞれがバラバラに納得して、物語が終わってしまう。 あと、第三の男のパロディなんかも出てきますけれど、別に面白くも何ともないですしね。これを言っちゃあオシマイなんですけれど、男はつらいよシリーズの根本的な欠陥というのは、コメディなのに山田洋次カントクにお笑いのセンスがない、ということに尽きるんじゃないでしょうか(あ~あ、言っちゃった)。[CS・衛星(邦画)] 5点(2019-08-04 18:16:15)《改行有》

942.  片腕マシンガール 「プラネット・テラー」は片足マシンガールだったけど、こちらは失った片腕にマシンガン取り付けて。 で、どうなるかといえば、マシンガンをチェーンソーに付け替えたら、アッという間に「キャプテンスーパーマーケット」に早変わり。 女子高生が制服のまま戦うカッコよさ、ってのは「キル・ビル」を思い出すけれど、栗山千明がふりまわしてた鉄球よりもさらに凶悪な武器を、本作では主人公ではなく敵役のヤクザの親分が振り回してます。これ、いわゆるアレですよ、「空とぶギロチン」です。 で、親分の奥さんは奥さんで、さらにさらに凶悪な殺人兵器・ドリルブラを披露してくれるのですが、見ててふと、「鉄男」のドリル〇〇〇を思い出してしまいました。 結局、本作には一番近いのは一体何なのか、ってことになりますが、ずいぶん昔、ワハハ本舗か何かのネタで「手首切って噴き出る血で水芸」ってのがありませんでしたっけか。そういうイメージです。まあ、噴き出ること噴き出ること。豪快に血をぶちまけてます。 ここまでくると、もはや「痛そう」ってのは、無いんですね。花火みたいなもんです。もちろん血が噴き出た本人は悲鳴を上げるけれど、花火には「音」も必要ですから。「音」があるから、花火は一層の迫力が出るんです。 という訳で、過去のいろんなモノをちょっとずつパクって、残酷描写で味付けしてみました、というような作品ではあるのですが、でも、決してそれだけにとどまらないのです。いちいちアクションがズバリとキマって、いちいち見得を切って、とにかく、カッコいい。異常なほどに、カッコいい。いや、異常なのは残酷描写の方ですが。でも、せっかくなら、眉をひそめずに映画を楽しむよりは、眉をひそめて楽しんだ方が、より楽しいでしょう、と。 いや、本当にそうだと思います。こんな映画でまさかと思うほど楽しんで、まさかと思うほど映画が短く感じらえ、まさかと思うほど、充実したのでした。やっぱり一番近いのは、昭和のダサカッコよさ、じゃないでしょうか、これは。[DVD(邦画)] 8点(2019-08-04 17:43:33)(良:1票) 《改行有》

943.  弾丸刑事(デカ) 怒りの奪還 悪の組織と戦う一匹狼(でもないか)の刑事が、孫を誘拐され、人質奪還に挑む。という、邦題がすでにストーリーのすべてを語りつくしているような作品です。あとはもう、ダニー・トレホのいかつい顔を鑑賞するだけ、ってなところ。何しろ、現代の特殊メイク技術をもってしても再現できないといわれている顔ですから(誰がそんな事を)。 で、せっかくこんな「カタギではありません」という顔してるんだから、もっと暴走してくれることを期待しちゃうんですが、この顔にしちゃあ、意外にマトモ。まあ、孫がいるってんだから、爺さんにしちゃ暴れてる方ですけれども。ただそもそもこの映画、おカネをかけた形跡がどこにも見られないもんで、正直、地味です。製作にロバート・ロドリゲスが名前を連ねてるんですが、このおカネのかかって無さ。ダニー・トレホ繋がりで名前を貸しただけなのか、それともシブチンを貫いて第2のロジャー・コーマンを狙っているのか。 ちょっとだけ「マチェーテ」を引きずっていて、本作では敵がナタを持ってて、ダニー・トレホに容易く銃殺され、バカにされる、という展開。ますますフツーで、ますます地味ですね。 それにしても最近の映画、血というものがやたらドス黒く描写されてて、これが「リアル」ってことになるのかもしれないけれど、何だかバッチい感じがしちゃいますね。[CS・衛星(吹替)] 5点(2019-08-03 09:48:05)《改行有》

944.  この世界の片隅に(2016) 最近も吉村昭の「戦艦武蔵」を読んでたら、この巨大戦艦を建造するという計画が極秘中の極秘なもんで、造船所の方を見てたというだけで一般人が片っ端から連行されてしまった、みたいな話が出てきて、巨大戦艦建造という一大プロジェクトの前には、個々の人間の運命なんて芥子粒みたいなものなんですけれども(そしてその膨大なエネルギーが注がれたプロジェクトの、果敢無い顛末)。 で、本作でもやっぱり、主人公がうっかり港の絵を描いてしまったばかりにどえらく叱られる場面がありますけれども、本作から受ける印象って、真逆なんですよね。戦時下だろうが何だろうが、あくまで市井の人々が中心にいて、その一人であるにすぎない主人公の姿が描かれる。その喜怒哀楽こそが、重大事件な訳で。戦時下には戦時下の暮らしがあって、「たくましく生きている」と単純には言えない、つらさ、恐ろしさとも向き合わなければいけないんだけど、やっぱり生きている以上は、生活していくしかない。そのとめどなく続いていく日常、ってのは、やっぱりこれは「たくましさ」なんだよなあ、と。 でも、かけがえのないものを失う悲しさ。物語の前半に登場する「指さし」の仕草が、印象的で。[DVD(邦画)] 9点(2019-08-01 22:00:28)《改行有》

945.  万引き家族 色んなものを安く売ってくれているスーパーマーケットというところが、私は大好きなもんで、万引きなんかされては困るんですけどね。しかもこんな子供に万引きさせるなんて、もう、ドン引きしてしまいます。←結局、コレが言いたかっただけなのか。 それはともかく、この家族。「店においてあるものはまだ誰のものでもないもの」「万引きも店がツブれない程度ならいいんじゃない」という、迷惑といえば実に迷惑なことを仰る訳ですが、とりあえずそういう考え方らしい。で、その考え方に立つとして、では、「まだ誰のモノでもない“幸せ”」が道に落ちていたなら、それは持って帰ってもよいのではないか。これはそんなオハナシですね。持って帰っちゃっても他の誰も困らない“幸せ”。それ自身が持って帰ってもらうことを望んでいるような“幸せ”。 だけど、よその子を黙って連れて帰っちゃあ、アウトな訳です。本作においても、万引きという明らかな犯罪行為からの流れで描かれていて、間違いなくアウトな訳です。だけど。 だけど一方では、「ささやかな“幸せ”」からの流れとしても、それが描かれている。テキトーで、ささやかで、でもかけがえがなくって、なのに果敢無くて。だから、切ないんですね。 カップ麺を食べる、というささやかな幸せ。でも映画とかでカップ麺を実に美味そうに食ってるシーンを見ると、羨ましさを通りすぎて、何だか腹が立ってくるのは、どうしたことか。まあ、自分も後で食べればいいだけの話なんですけれども。 まんぷく姐さんとリリー・フランキーが愛し合うシーンの、ささやかな幸せ。股間のおでん君が映らないように、気をつけましょう。って大きなお世話。[地上波(邦画)] 7点(2019-07-30 21:28:14)《改行有》

946.  インシディアス 怪奇現象が続発する家に調査にやってくるおっさん二人組が素晴らしくポンコツで、こういうヒトを見てるとつい『ポルターガイスト』なんかを思い出したりもするのですが、本作では残念ながら、突然自分の顔をむしり始めるあの素晴らしく意味不明な行動を取ってくれたりはしなくって、そういうところがこのおっさんたちの良くも悪くもポンコツなところなのですが。 そういったところからもわかるように、本作、ビックリドッキリなシーンの連続で我々をビックリドッキリさせつつも、残酷シーンに頼っておらず、その辺りは好感が持てます。いや、好感ってのもヘンな話で、恐怖映画らしいヤな感じを充分に味わわせてくれる作品です。 で、この怪奇現象に悩まされている家族の中で、実はこの人がキーパーソンだったのか、とわかってみると、なかなか周到に伏線が張られていたことにも気づきます。よくできています。 で、大いに楽しんでおきながら、ここで贅沢な事を言ってしまうのですが、こういう怪奇映画に対して、「よくできてるなあ」と感心させられてて、いいのかなあ、という気も。感心はするけれど、理屈が目立ってしまって、あまりゾッとはさせられない。もっと理不尽で意味不明でもいいと思うのだけど。 それより、ところどころで姿を現すオバケたちの描かれ方が、どうにも『シャイニング』のパロディぽくって、音楽までかつてのペンデレツキ作品を模倣したようなテイストでわざわざ『シャイニング』っぽさをアピールしており、こういったあたりも本作、ちょっと「作り物」っぽい感じがしてしまうんですけどね。 ま、『ポルターガイスト』みたいじゃないからダメだとか、『シャイニング』みたいだからダメだとか言うのも、実に理不尽なハナシなんですけどね(笑)。怪奇映画たるもの、こんな理不尽な感想を上回るような理不尽さを、ぜひ。[DVD(字幕)] 7点(2019-07-29 21:28:37)(良:1票) 《改行有》

947.  ユージュアル・ネイバー 冒頭の少年野球での事故のシーンから、家に閉じこもっている病弱な車いすの少年のエピソード、馴染みのない土地で祖父母と暮らすことになった少女のエピソードへと、断片的に提示されて、開始早々から油断ならない独特の雰囲気。やがて少女は、たまたま訪れた家の部屋の中にいた病弱少年と知り合うのですが、観てるコチラも身構えているもんで、ああ、きっと、「これらの登場人物たちの誰かは、実在しないのでした、幽霊なのでした」とかいうパターンだったりするんじゃないのー、とか、適当なことを考えるのですが、さにあらず。それよりもずっとおぞましい真実が、やがて明らかになっていくのでした。 少女を毛嫌いするかのごとく、少年から遠ざけようとする、彼の母親。訪問することを禁止された以上は、禁止を破るのが散文の散文たる所以ですから、そこにサスペンスが生まれる訳ですが、やがて意外な事実が明らかとなり、サスペンスの度合いも急上昇。さらに、その「意外な真相」が二重底になっていることに気づかされ、感心しつつもサスペンスは最高潮。なかなか心憎い構成になっています。 原題はThe Harvest。庭のトウモロコシに関係するのかと思いきや・・・。 それにしてもピーター・フォンダ。年老いてなお、カタギには見えませんな(笑)。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-07-27 07:52:03)《改行有》

948.  座頭市あばれ凧 いつも誰かに命を狙われている座頭市、今回もいきなり銃撃を受けて負傷。それが縁となって、川渡しを仕切る親分のもとに居候することに。 坊主頭にズングリ姿の勝新が居候しているのを見てると、なんだかドラえもんみたいに見えてきちゃうんですけどね。 例によって例のごとく、ガツガツとモノを食らう座頭市の健啖ぶりが、圧巻です。白ご飯だろうと何だろうと、ドラ焼きのごとく食って食って食いまくる、このバイタリティ。 でまあ、居候生活が平穏に続く訳もなく、座頭市の前にはいつも事件が待ち受ける。縄張り争いの果てに、ついに血で血を洗う惨劇へとなだれ込むことになるのですが、恩人の復讐に立ち上がる座頭市、明るい場所でも充分強いのに、視界の効かない暗闇では、もはや鬼神のような強さ。あの「暗くなるまで待って」ってのはもしかして座頭市をヒントに作った舞台&映画なんですかね(多分違うと思う)。それはともかく、暗がりの中で、刃先に蝋燭の炎を載せた仕込み杖を振り回すと、それにともなって照明を切り替え、まさに光の乱舞ともいうべき殺陣を展開してみせてくれます・・・。 とは言え、このクライマックスを除くと、もうひとつ中身が薄い気もしなくもないんですけどね。 あの、急に川に入って、急に水に潜って、ユルユルと敵を切りまくる、水中殺陣のシーンだけは、何がしたかったのかよくわかりませぬ。[CS・衛星(邦画)] 6点(2019-07-24 20:07:40)《改行有》

949.  緋牡丹博徒 鉄火場列伝 これまた、人物配置が実にお見事で、印象的な登場人物たちを巧みに絡み合わせて、そりゃもう面白くならない訳がない、というもの。 緋牡丹お竜を取り巻くは、カタギになって藍の小作人たちの権利を守る労働組合委員長(?)になった待田京介。少女を連れた渡世人・鶴田浩二。敵役もそれぞれにワルさの度合いが異なりそれぞれに魅力的だけど、何と言ってもアヤシイのが、ピストル片手に上から下まで真っ白のスーツ姿の丹波哲郎。もうちょっと足が長くてスマートだったらもっとサマになってたんですけどね。こういった個性的で魅力的な登場人物たちが惜しげもなく投入され、物語の中に的確にハメこまれて、これじゃもう、熊虎親分の出番は無いでしょ、と言いたくなるくらいなのですが、そうはいくかと熊虎親分もとってつけたような大活躍を見せてくれます。 ここまでくると、もし登場人物を誰かひとり削らないといけないとしたら、緋牡丹お竜を削るしかないんじゃないか、と。 いや、もちろん彼女にも見せ場は準備されていて、カタギの立場を貫こうとする待田京介との関係とか、賭場シーンで見得を切って見せるところとか、いろいろあるんですけどね。しかしクライマックスの立ち回りにおける彼女の活躍もやや抑え気味。祭りの終わった阿波の地から、静かに姿を消していく。そんな印象です。[CS・衛星(邦画)] 8点(2019-07-23 20:41:02)《改行有》

950.  北海ハイジャック 北海の石油プラットフォームに爆弾が仕掛けられ、武装グループが大金を要求。それに立ち向かうは、ロジャー・ムーア率いる精鋭部隊。とくればもう、ナンボでも見どころ盛り上げどころを入れられそうなもんですけれども。よくもまあ、ここまで地味に仕上げたもんです。 そもそも精鋭部隊には見えないオッサン集団、である上に、冒頭のチンタラ訓練シーン以外は、終盤まで出番がなく(終盤も大して活躍しない)、親分のロジャー・ムーアだけが、ひたすらエラそうにふんぞり返ってるだけ。その姿は、「推理もしない安楽椅子探偵」とでもいいますか。 しかし、ノーマン・ベイツが(じゃないけど)占領したエスター号の操舵室のシーンなんか、これこそスタジオで適当に撮影しても何とかなりそうなもんなんですけど、どうやら、本当に大揺れしてる船の上で撮影したみたいな臨場感。こういう部分は、いいですねえ。さらに嵐も加わってきたりなんかして。 最後まで地味一直線、かと思いきや、ラストで苦し紛れの危機一髪ハラハラシーンを準備しており、おいおい誰がいまさらこんな演出でハラハラするかよ、と言いたくなる気持ちもあるのですが、「ここでハラハラしないと、他にハラハラするところ、無いヨ」と言われている気がして(「酒井くにお・とおる」とか「テント」とかのネタですね、これは)、一応、ハラハラしておくのでした。[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-07-22 20:38:27)《改行有》

951.  俺たちに明日はない 《ネタバレ》 『明日に向かって撃て!』と本作を比べる必然性は何にもないんだけど(でもつい連想する)、アチラは「山の映画」で、コチラは「平地の映画」、これだけでもすでに、コチラに分が無い。ってのは言いがかりだとしても、あまり魅力的な光景は登場しません。「川」が目を引くぐらい。基本的に、主役2人にスポットが当たってて、それも、陽気な音楽に乗って田舎でチョコマカとミニ強盗やってるイメージ。仲間も兄夫婦と、頼りない男一名だけで、どれもこれも小人物ばかり(兄の妻とボニーとの間にはつまらないケンカが続く)。この映画ではむしろ、スペクタクル感というものは排除されています。 しかしいくら陽気でコミカルな音楽をBGMに流そうと、人を殺めた彼らは次第に追い詰められていき、ボニーの詠む詩にも彼らの悲劇的な最期が暗示されることになります。 冒頭、ボニーとクライドが唐突に出会って物語が始まったように、ラストも唐突に二人の死で幕を下ろし、観る者に鮮烈な印象を残しはするのですが、どこか「それだけ」という印象も無いでは無く。なんだか、起伏が乏しいんです。 その、前後の唐突さと、不思議な起伏の無さが、本作を独特のものとしている、と言えなくもないですが。[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-07-14 12:45:16)《改行有》

952.  顔のない天使 《ネタバレ》 この映画、何と言っても、海辺の小さな町のロケーションが、いいですよね。途中、主人公の少年が「ご褒美」として水上艇での遊覧飛行に乗せてもらえる場面、メル・ギブソン演じる元教師は他者と距離を置いて半・隠遁生活をしているハズなのに、このパイロットとはどういう関係なんだ?そもそもコイツ誰なんだ、こんなシーン必要なのか?ってなトコロですが、それでもこの飛行シーンを入れざるを得ない、この空撮を我々に見せざるを得ない、そんな美しさが、あります。これ以外にも魅力的な光景が多く登場し、決して「奇観」というようなものではないけれど、我々の目を楽しませてくれます。 あと、この物語の中でメル・ギブソンがシャイロック役を長々と演じてみせる必要があったのか、と言えば、これはもう単に「やりたかったから、やってみました」というだけなんじゃないでしょうか。せっかくの初監督作品ですから。90年の『ハムレット』で主演して、意外に真っ当にシェイクスピア劇を演じてましたけど、何となく青白いイメージがあるハムレット役に彼がマッチしているかと言えばそうとも言えない訳で、この物語の流れの中で浮こうが何だろうが、アクの強さでもってシェイクスピア劇を押し切っています。 さてオハナシはと言うと、かつて負った右半身の大火傷の痛々しい跡を残し、町民との交流を経って生活する元教師と、ステップファミリーで家族になじめない少年との交流の物語、なんですけれども、ハテどうしてこんなに見事に右側だけ火傷してて、左側は無事なんだろう、「他者に受け入れられない存在」というなら、いささか中途半端な設定にも思えるところですが、物語を追っていくと、なるほどこれは、「二面性」を象徴するもの、いや正確に言うと、「彼には二面性があるのではないかという疑惑」につながるもの、なんですね。しかし、物語がそういう要素を孕んでいるもんで、作品において、少年側から描く部分と元教師側から描く部分とをどういう按配とするかは、難しいものがあります。正直、さらに視点を少年側に寄せて、元教師を謎めいた存在にしてもよかったか、とは思いますが(例えば模擬試験後に二人が別れるシーン、家の中からではなく外から撮影するべきところでは・・・とか言うのは、発想がベタですかねえ?)。 少年は無事に受験を突破するも、元教師はひっそりと姿を消す。ってコレ、「泣いた赤鬼」じゃないですか(笑)。ただし本作の場合は、後日談を引っ付けて、一見、蛇足っぽいけど、それでも我々をホッとさせてくれます。少年の実の父親がもはやこの世にいない、だからこそ、父親代わりの元教師が、ここにいて欲しいんですね。 それにしてもこのメル・ギブソンが演じている元教師、本来の担当教科は一体、何だったんでしょうか。まさにデキスギ君ですね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-07-14 11:56:17)《改行有》

953.  孤独の暗殺者 スナイパー 洋画の邦題をヒネリ出す人って、スゴイなあと思うことがしばしば(or 稀に?)あるのですが、この邦題なんかも、「スナイパー」に「孤独」を付けたら、「孤独」=「孤高」という印象を持ってしまうではないですか。孤独な孤高のスナイパー。 それがもうとんだ誤解。主人公のスナイパーは、家庭不和から文字通りに「孤独」になっている、という、どっちかっていうとコレ、ホームドラマですね。だから邦題はオソロシイ。 父親と同居することになったものの、妻との折り合いが悪く、家庭がギクシャク。そんなこんなで、射撃選手の主人公、暗殺の仕事に手を染めてしまう。ってんだから、たまたま主人公が射撃が上手くて、たまたまスナイパーを請け負ってしまった、という感じ。別に他の仕事でも物語は充分成立するのですが、さすがに人殺しに手を染めてしまったということで、不穏な展開となる次第。 でも、その割にはさほどの盛り上がりもなく、妻や娘との関係の描かれ方も踏み込みが浅い印象。口数が少ないばかりの主人公にも魅力が無くって、もうひとつ見どころの無い作品でした。[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-07-13 09:57:40)《改行有》

954.  日本暗黒街 鶴田浩二演じる主人公、今ではカタギになってステーキハウスのオーナーやってるけれど、ある日、速水機関とやらのボス・藤田進に呼び出され、一回限りの約束で、下部組織の麻薬密輸のテコ入れを引き受けることになる。が事はそれだけで終わるわけもなく・・・。 ってオハナシですが、やっぱり鶴田浩二のド真面目顔はステーキハウスのオヤジにしか見えず、この顔で麻薬取引だの何だのと言われても、正直、違和感は拭えないんですけれども。ただ、まあ、金子信雄よりはスゴ腕のキレ者なんだろう、ってのは確かに、見れば充分伝わります。 こんな優秀な人材を組織が簡単に手放す訳もなく、一回限りの約束のはずが、深みにはまっていってしまう鶴田浩二。 内なる復讐心を胸に秘め、ついに鶴田浩二は組織の殲滅を図ることになるのが、お約束のクライマックス、なんですけれども、藤田組と金子組をタブらかして互いに戦わせよう、っていうズルさが、『用心棒』のミフネなら許せても、これが鶴田浩二だと「その顔で、なんて卑怯なんだ」と言いたくなってしまう。二枚目のツラいところ。 ズルくても何でも、その結果、クライマックスはしっかりと一大銃撃戦へと相成りますので、その辺りはご勘弁を。 という訳で、主役はもうちょっと二面性を感じさせる俳優さんの方が良かったのでは、という気もしますが(中国人役の安部徹はさらに似合わない気もしつつ)、一方で、西村晃は見事にハマリ役。主人公を慕いつつ、しかしついつい要らぬ事を仕出かしては主人公に迷惑をかけてしまう、まさに、疫病神そのもの(笑)。彼と主人公の何とも言えぬクサレ縁を目の当たりにすると、この映画の主役はやっぱり「面倒見良さげ顔」の鶴田浩二でよかったのかな、という気もしてきます。どっちやねん。[CS・衛星(邦画)] 6点(2019-07-13 09:34:00)《改行有》

955.  アサインメント これがまた予想外の面白さ。 どういうオハナシかを書こうとすると、それだけで前半のネタバレになっちゃうので書きづらい。ってのがすでにうれしいではないですか。最初、見てて「アレ?」と思わせ、ああそういうことかと気づいた時にはもう、やめられない。 一応、実際のテロリストを描いた作品、ってコトらしいけど、たぶん9割9分まで創作なんでしょう、きっと。深刻そうなテーマと見せて、ここぞというところではしっかり、エンタメ作品らしいアクションを展開してくれる、サスペンスを展開してくれる、まあ、この図々しいことといったら。 正直、このオナハシを最後どう締めくくるかについては、あまりいいアイデアが見つからなかったのかもしれません、ちょっと駆け足かつグダグダな感じもありますが。でもそれを差し引いても、充分楽しめました。 それにしてもⅮ・サザーランド。ホントこのヒト、とことん悪そうな顔してて、かえって愛嬌がありますねえ。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-07-08 21:14:56)《改行有》

956.  ルパン三世(1978) 《ネタバレ》 カリオストロと並んでさんざんテレビ放送されてる映画版ですが、コチラの方がテレビ版の懐かしさに直結してる、ってのはあります。テレビ版パート2をベースにしながら、パート1のアダルトな感じもあって。ルパンのキャラがストレートに活きてるのは、間違いなくコチラでしょう。 今のアニメ映画と比べると、どうしてもアニメーションが荒い印象は拭えませんが、躍動感という点では決して負けてません。 地上で戦争に明け暮れる人類をよそに、宇宙に消えていくマモー。怪しさ満点のキャラクターですが、西村晃さんのセリフが「仮装ぱーてー」と聞こえてしまうのは気のせいですかね?? あと、銭形警部の名前って、銭形平次??[地上波(邦画)] 7点(2019-07-07 10:20:55)(良:1票) 《改行有》

957.  影の軍隊(1969) 《ネタバレ》 フランスのレジスタンスを描いた作品ですが、地味系スパイ映画、といった感じ、そして何ともやり切れない虚しさ。 『史上最大の作戦』なんかを観てるとレジスタンス大活躍、なんですが、本作はまだそこに至らないホントの地下活動。リノ・ヴァンチュラが収容所で脱走とレジスタンスへの参加を持ちかけられるところから始まるけれど、劇中で最初に描かれるレジスタンス活動が、密告者である仲間の粛清である、ってのがまずやり切れない。これが現実。 そんな中で、シモーヌ・シニョレ演じる女性活動家の存在が、レジスタンス仲間にとって、また観てる我々にとっても、希望となるのですが、彼女にもどうにもならないことだってある。 彼女が最期にみせる曖昧な表情が、安易な納得感を拒絶し、誰もが等しく消耗品とならざるを得ない現実の厳しさと矛盾を、我々に突きつけます。 曇天の下、ひたすら閉塞感がたちこめて、そのまま終わってしまう。レジスタンス活動が最後にどう報われたか、なんて、テロップですらも示さないんです。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-07-07 08:50:53)《改行有》

958.  ラスト・リベンジ ニコラス・ケイジ演じる主人公、長年勤めてきたCIAから引退を勧告される。彼の右耳には大きな傷跡。かつて、ある事件で受けた拷問によるものだが、その事件が、22年後の今、ルーマニアで動きを見せる・・・。 ということで、いかにも超低予算の作品にしては、ルーマニアやケニアが舞台として登場し、国際色がちょっとした見どころになってます。ただし見た感じ、ケニアでちゃんとロケしたのかはちょっとアヤしいですけれども、それはともかく。 彼の耳に残された傷は、邦題にもあるように「復讐」を匂わせるしけれど、一方で主人公が認知症を発症しているってのが、ちょっとヒネったところで、復讐譚にしてはやや主人公を突き放したような、客観的な描かれ方になってます。これがどうも単調で、もうひとつドラマを盛り上げない。切羽詰まったような感覚がどこにも無くって、サスペンスとしてどうも弱いんです。 演出もなんだか雑で、映像にも魅力がない。もったいぶった印象だけが残ります。[CS・衛星(吹替)] 5点(2019-07-07 08:08:35)《改行有》

959.  カメラを止めるな! 映画の撮影の裏側を描く作品って、楽屋ネタみたいなのばっかりだったらヤだな、と思うのですが、その点、本作は、「映画って、こうやってみんなで力を合わせて作るもんなんだよ」という、シンプルで、感動的で、「映画」という枠を超えた一般性のあるメッセージへと、自然に繋げていってるのがいいですね。 単なるアイデア勝負みたいな面もあるんですけれども、多少強引な演出が、よりその可笑しさを際立たせているし、「まさかそこが笑わせるポイントだったとは」という意外性が、二重の笑いを生む仕掛けになってます。[地上波(邦画)] 7点(2019-06-30 17:11:13)(良:1票) 《改行有》

960.  イコライザー 《ネタバレ》 ガッツ石松は10人近いコワモテに取り囲まれるも全員を叩きのめし、警察で調書にサインしろと言われて「ガッツ石松」と書いた、という伝説がありますが、そのガッツと同じくらい強いこの主人公を、デンゼル・ワシントンが演じてます。さあ、それだけの動きができるか、といったところですが、本作ではむしろ彼の、堂々とした姿、動じない態度が、この主人公の強さを印象づけてます。 普段はホームセンターの従業員で、いわば彼の昼の顔。しかし彼にはガッツ並みに強いという別の顔、夜の顔がある。そのはざまの、黄昏時に佇む彼の姿が印象的。 彼が知り合った娼婦(クロエ・グレース・モレッツ)も、夜の世界の存在なんですけれども、ラストで彼女は昼の姿を、彼に、そして我々に見せる。ものすごーくホッとするシーンなんですね。そして主人公も、昼の世界へと消え去っていく。[CS・衛星(吹替)] 8点(2019-06-30 16:58:21)《改行有》

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