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81.  斬る(1962) 《ネタバレ》 三隅研次監督による雷蔵主演の「剣三部作」の第1作。昔見たときは期待しすぎたのか、映像は良かったものの、ストーリーが分かりづらく、それで退屈し、全体的にもつまらない映画という印象があったのだが、久しぶりに見てみると、そこまでつまらなくはなく、むしろ傑作だと思った。確かに新藤兼人監督が担当した脚本は支離滅裂な感じで、ドラマにはあまり魅力を感じることはできないし、時代があっという間に経つのもダイジェストを見ている感じがして、雷蔵演じる主人公がいかにして剣の達人になったのかというわりと重要な部分がすっぱ抜けているのは中でもとくに残念。しかしやはり三隅監督の映像美は今見ても冴えわたっていて、冒頭の藤村志保の登場シーンから引き込まれ、話の分かりにくさがそんなに気にならないくらい見入ってしまった。とにかく昔見たときよりも三隅監督の凝った映像の数々に魅力を感じることができ、映画の評価は決して脚本だけで決まるものではないとあらためて感じることができた。冒頭のシーンから藤村志保が処刑される一連のシーンの流れも印象に残るのだが、雷蔵の殺陣の美しさはやはり時代劇らしい様式美が感じられて良い。クライマックスのウグイスの鳴き声の使い方もそうだが、やはり美しい梅の枝を使った殺陣は梅の美しさとその枝で行う壮絶な殺陣というのが非常に相反するものを感じることができ、とても印象的だった。そして、主人公が主人の大目付(柳永二郎)を懸命に探すラスト近くも異様な静けさが独特の緊張感と非情さを漂わせていて、見ていてゾクゾクとさせられる。万里昌代演じる姉が弟を救うためにとる行動はなかなかインパクトがあるが、そのシーンも美しく演出されていて印象に残った。それに、柴田錬三郎原作ということもあってか、このシーンはなんか「眠狂四郎」っぽさもある。(2021年7月17日更新)[DVD(邦画)] 7点(2024-02-28 18:52:29)

82.  瀬戸内少年野球団 《ネタバレ》 野球映画というよりは終戦直後の瀬戸内の島を舞台に、そこに暮らす人々の日常を描いているという感じで、女性教師と子供たちを中心にした物語であったり、瀬戸内の島の街並みも美しく撮られているなど今見ると篠田正浩監督は「二十四の瞳」をけっこう意識しているんだろうなと思ってしまうのだが、その女性教師役に夏目雅子というのがドンピシャにはまっていて、20年以上前に初めて見た時もそうだったのだが、やはり凛とした姿が非常に美しく、女優としてのうまさやオーラ、大人っぽさも感じられ、自信を持って好きな女優と言うことができるし、今後、夏目雅子のような女優は本当に二度と出てこないのではと思う。惜しくもこの映画が遺作となってしまったわけだが、とてもこの一年ちょっと後に亡くなるなんて思えないほど元気そうなのがまた切なく思えてくる。この映画はそんな夏目雅子の映画での最後の演技を見るだけでも価値があると思うし、個人的には今まで見た夏目雅子の出演作の役の中ではこの駒子先生がいちばん好きだ。本当にもっと長生きしていろんな作品に出て欲しかったと思う。さて、主軸となる子供たちのエピソード、中でもやはりメインとなる竜太(山内圭哉)、三郎(大森嘉之)、武女(佐倉しおり)の三人が織りなす恋物語、ベタな感じがするのは否定しないが、これが意外にも面白く見られたのは良かったし、なによりも子供たちが活き活きとしていたのが印象的で、それがこの映画の魅力の一つでもある。あと、出演者に関してもう少し書かせてもらうと、武女の父親役で伊丹十三が出ていて、この年に監督としてデビューしていることもあるので、本格的な俳優活動としてはこれが最後になるのかなぁと考えたりもした。それに夏目雅子の遺作であることはさっき書いたけど、駒子先生の義弟を演じた渡辺謙の映画デビュー作でもあり、彼がこの数年後に夏目雅子と同じ病気に罹ってしまうのは何の因果かとつい思ってしまう。渡辺謙は復帰して今も世界的に活躍しているが、これからも元気でいてもらいたいと切に願う。(2022年8月16日更新)[DVD(邦画)] 8点(2024-02-25 11:56:40)

83.  太平洋ひとりぼっち 《ネタバレ》 石原プロを設立したばかりの裕次郎がその第一作として市川崑監督を起用して製作した映画で、当時、ヨットで太平洋横断に成功したばかりの堀江謙一の著書を原作にしている。ヨットが趣味の裕次郎が独立直後にこういう映画を作るのは分からなくもないし、日活所属ではない市川監督を招聘しているところにも意気込みが感じられる。以前見たときはかなり単調な印象が強かったのだが、改めて見てみると、回想で挟まれる出航前のエピソードが丹念に描かれており、また、ヨットの中で孤独と戦い続ける主人公の姿もそれなりに面白く見られた。でも、裕次郎の演技はいつもどおりなので、それなりには面白いものの、あまり緊迫感とリアリティーが感じられず、主人公にあまり感情移入が出来ないためにサンフランシスコへ到着しても映画を見ている側である自分は何の感慨もなかった。市川監督はこの映画をドキュメンタリータッチに仕上げているが、それを裕次郎の演技がすべてぶち壊しにしている感があり、市川作品としてもはっきり言って凡作だと思う。ただ、息子の太平洋横断の決断を反対する両親には、森雅之と田中絹代の演技力の高さもあってかすんなり感情移入することが出来た。(このコンビは同じ市川監督の「おとうと」でも主人公の両親を演じているが、キャラクターとしては本作のほうがとっつきやすい。)中でもやはり田中絹代の母親役が特によく、息子を心配する親の心情を見事に表しており、田中絹代はこういう優しい母親役がハマリ役だとつくづく思う。この母親が主人公にかける「死ぬ時はお母ちゃんと呼んでや」という言葉がすごく耳に残った。(2013年7月18日更新)[CS・衛星(邦画)] 6点(2024-02-25 11:52:21)

84.  ドラッグストア・ガール 《ネタバレ》 田中麗奈扮する主人公 大林恵子が終始前向きで、中年のラクロスというテーマも悪くはなく、登場するオヤジたちもいい味を出していて見ていて元気になれる映画だと思うし、クドカンのオリジナル脚本作品はテレビドラマも含めて初めて見たのだが、テンポがよくて最後まで楽しく見られた。しかし、物語的にはやはり物足りなさも残るのも事実で、せめてラストには何らかのカタルシスが欲しかった。従来のスポーツ映画のパターンをあえてやらないというのは分からないでもないが、それによって試合のシーンはだらけてしまったようにも思う。もう少しなんとかすれば佳作になった可能性もあったと思うだけに残念。ところで、田中麗奈といえばなんといっても「がんばっていきまっしょい」の悦ネエが印象的だが、本作では中年ラクロスの指導者になる大学生役というのがけっこうツボで、たとえ中身がバカなコメディーであってもやはり田中麗奈にはこういったスポーツものがよく似合っている。(「がんばっていきまっしょい」のほうが好きだけど。)[DVD(邦画)] 6点(2024-02-23 23:10:38)

85.  野菊の墓(1981) 《ネタバレ》 澤井信一郎監督のデビュー作となる松田聖子の初主演映画。20年ほど前に初めて見た時はとにかく松田聖子のイモっぽさと下手くそな演技が気になってしまい、映画自体もすごくつまらないように感じていたが、久しぶりに(冷静になって)見てみるとそこまでつまらなくはなく、むしろちゃんと作られていて、冒頭から美しさを感じさせる映像も多く純粋に映画としてよく出来ているし、東映で20年間助監督をしていた澤井監督の職人ぶりが1作目にして早くもうかがえる佳作になっている。松田聖子はやはり最初に本作を見た時も今でもどうしても苦手なのだが、最初の雑巾がけのシーンこそ違和感があるものの、(昔見た時はここから松田聖子の演技が気になりはじめ、そのまま終わってしまった。)見ていくうちに慣れていきあまり気にならなくなったし、どうしても苦手な自分が見ても、この映画で松田聖子のファンになった人も多いのではと思うほどうまく魅力が引き出されている。政夫が「民さんは野菊のような人だ」という有名なセリフに対して「政夫さんはリンドウのような人ね。」と民子が返し、それがのちの伏線になっているのも良い。民子の輿入れと政夫の学校生活を交互にカットバックさせながら描くのもうまく、その直後の花嫁行列のシーンの民子と政夫のやり取りも印象に残るものになっている。でも、このシーンは二人がお互いを遠くから見ているだけという静かな演出でも良かった気がしないでもないが、それだと公開当時でもちょっと古臭くなってしまうような気もする。脇役陣の演技はさすがに安心して見ていられるが、中でも光っているのが樹木希林演じるお増の存在感のすごさ。民子と政夫の恋をあたたかく見守るという役柄だが、同時にコメディリリーフ的な登場人物でもあり、とくに冒頭部分の政夫との会話のあとにつぶやくセリフからして笑えるし、登場するシーンは全部この人が持って行ってしまうようなインパクトもじゅうぶんで、まさにこの役は樹木希林でなければ出せないような味があり、その味が見事に出ていて間違いなくはまり役だ。(政夫の母役が加藤治子なので見ていて「寺内貫太郎一家」が見たくなった。)それにしても、民子に縁談を持ってくる伯父さんの役が丹波哲郎というのはいかにも胡散臭すぎる。木下恵介監督の「野菊の如き君なりき」はまだ見ていないのでいつか見たいなぁ。(2018年8月13日更新)[CS・衛星(邦画)] 7点(2024-02-23 16:03:28)(良:2票)

86.  男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日 シリーズも末期の40作目。公開当時に大ブームを巻き起こしていた俵万智の「サラダ記念日」を基にした作品らしいけど、原作はやってた頃知らないし、また読んでもいない(「サラダ記念日」という本の存在もこの映画を見たあと初めて知った。)ので見た頃はときおり入る詩がいったいなんなのか全く分からなかった。また話のほうもこれといったみどころもなく、全体的にあまり印象に残っていない。そういえば渥美清はこの頃から病魔に侵され始めたんだよなあ。ちなみにこの回から三平ちゃん(北山雅康)が登場し、なんの前触れもなく「とらや」の屋号が「くるまや」に変更。[地上波(邦画)] 5点(2024-02-23 13:52:45)

87.  彼岸花 《ネタバレ》 小津安二郎監督初のカラー映画。冒頭から映し出される東京駅の駅舎や、赤いやかんなど、映像的には小津監督が初めてのカラー映画を色にこだわって楽しんで撮っているのが感じられる。でも、それに酔うことなく小津監督らしい作品になっているのが良い。娘の結婚という小津作品ではお馴染みのテーマでつい父親役は笠智衆と思ってしまうが、この映画では長女(有馬稲子)の結婚に反対する頑固親父を佐分利信が演じていて、こういうキャラだと笠智衆よりも佐分利信のほうがしっくりくるし、実際、すごくハマっている。それに、この主人公・平山を見ているだけで面白く、それが本作全体の面白さにもつながっていて、つい最後まで引き込まれて見てしまった。友人(笠智衆)の娘(久我美子)に「結婚は自由であるべきだ。」と言っておきながらいざ自分の娘のこととなると「不賛成だね。」と言い出すこの父親の堂々とした姿はハタから見ると笑えるのだが、同時に素直になれないもどかしさもどこかにあるのではと思えて、そこらへんの心理描写も巧みで見事。「人生は矛盾だらけなんだ」と開き直る彼の姿からはそういった葛藤の跡も垣間見える。山本富士子と浪花千栄子の京都の親子コンビが強烈に印象に残るのだが、彼女たちの京言葉が美しい。部下の近藤(高橋貞二)が平山と一緒に酒を飲んだ翌日の夜、同じ店で一人で飲んでいるところに平山が現れるコントのようなおかしさも良かったが、やはり本作は平山の妻を演じる田中絹代に尽きるのではないだろうか。控えめでありながらも旅行先で戦時中に防空壕に家族一緒だった時が幸せだった話をするシーンや、夫の矛盾を指摘するシーンの力強さがすごく、存在感と説得力をものすごく感じることができた。クライマックスとなる長女の結婚式のシーンを描かないのも小津監督らしいが、ラスト、京都の親子の計らいで長女の嫁ぎ先である広島に向かうことになった平山の列車内の様子で終わるというのが、心地良い余韻を残していて、見終わった後、なんともいえない満足感に包まれた。昔に見た時はあまりピンとこなかった映画だったのだが、今見ると素直に名作だと思える。(2024年2月12日更新)[DVD(邦画)] 8点(2024-02-22 18:34:34)

88.  秋日和 《ネタバレ》 小津安二郎監督が「晩春」で描いた父と娘の関係を母と娘に置き換え、改めて描いた作品で、母親役を原節子が演じているのもあって「晩春」の続編とも感じられるものになっていて、実際、司葉子演じる娘・アヤ子の態度や、ラスト付近の母子の宿屋でのふとんの上でのやりとり、いちばん最後のシーンのアパートの部屋に一人残された原節子演じる母・秋子の悲しげな表情などは「晩春」をそのままなぞっている感じで、小津監督も意識しているのが分かるのだが、「晩春」ほどの深みは感じられないのが少々残念ではある。でもその分、コメディー要素が強く、主人公である二人に要らぬお節介を焼く三人のおやじ(「彼岸花」と同じく佐分利信、中村伸郎、北竜二)の会話や調子よさが見ていて楽しく、(それにしても途中この三人の出番が多く、この三人が主人公でも違和感がないのでは思ってしまった。)映画全体もユーモラスな雰囲気がずっとあって安心して見ていられた。序盤から登場していたアヤ子の友人である百合子(岡田茉莉子)の存在が後半になって大きくなり、友人のためにひと肌脱いで三人と渡り合う展開が実に気持ちよく、かっこいいし、演じる岡田茉莉子もすごく魅力的。この百合子が寿司屋で北竜二演じる平山に言うセリフがとても好きだ。屋上でアヤ子が百合子に言う「みんなだんだん離れていっちゃうのよ。」というセリフも考えさせられるものがあり、とても良かった。小津監督独特の会話のテンポも見ていて楽しく、心地いい。それから小津監督と言えば笠智衆だが、「晩春」では父親役だった彼を今回は秋子の亡くなった夫の兄役に起用しているところにもなにか遊び心が感じられる。[DVD(邦画)] 8点(2024-02-18 22:44:07)

89.  九ちゃんのでっかい夢 山田洋次監督による坂本九主演の喜劇。ほかの「男はつらいよ」以前の山田作品と比べるとずいぶん演出がおとなしいし、坂本九のために作られたプログラム・ピクチャーの印象が強く、映画としては全体的に可もなく不可もなくという感じがする。それでも、今は亡き坂本九のステージ・シーンや、てんぷくトリオのコントがけっこう面白かったので一点プラス。大泉晃の変な外国語も笑える。[DVD(邦画)] 6点(2024-02-18 11:52:52)

90.  蜘蛛巣城 《ネタバレ》 山田五十鈴と浪花千栄子が怖かった。映画の保存状態が悪く、登場人物たちが時々何を言ってるのか分からなくなるのが困ったけど、やはりラストの大量の矢が武時(三船敏郎)に襲いかかるシーンは迫力ありすぎ。森が動くシーンも「そうだったのか。」と驚かされた。[ビデオ(邦画)] 8点(2024-02-17 22:46:43)

91.  男はつらいよ 寅次郎子守唄 この回からおいちゃんが下條正巳に交代。森川信や松村達雄とくらべればややおとなしい感じがするが、いかにも庶民的な雰囲気で親しみやすいおいちゃんというイメージである。でも、シリーズいちばん最初に見た作品のおいちゃんが下條おいちゃんだったので、松村おいちゃんを初めて見たときのような違和感は全く感じなかった。映画のほうは特にこれといった部分もなく、まあ出来としては平凡ではあるが楽しめた。ところで、マドンナ役の十朱幸代といえば朝のラジオでリスナーに「いってらっしゃい」と声をかけるイメージが抜けないなあ。[地上波(邦画)] 6点(2024-02-17 18:43:14)

92.  思い出のマーニー 《ネタバレ》 「風立ちぬ」と「かぐや姫の物語」のあと、ジブリがもう一度子供のための作品をということで制作された作品。まったく期待してなかったが、そこまで悪くはなく、米林宏昌監督の前作「借りぐらしのアリエッティ」よりは良い感じ。暗く内向的で病弱な主人公やミステリー仕立ての展開などはジブリらしくないが、宮崎駿監督や高畑勲監督の時代とは違うものを目指そうというスタッフの意気込みが感じられ、ジブリとしてもいろいろ模索しているのだろう。しかし、決して万人請けする内容ではなく、本作公開時になぜあまり話題にならなかったのかも分かる気がする。アンナとマーニー二人のヒロインの友情を描いているが、セリフなどから二人の関係が同性愛的に見えてしまうのはジブリというブランド力のある会社の作品としてはちょっとまずいのではないかと思うし、悪役的存在のばあやも中途半端な感じだ。(「借りぐらしのアリエッティ」でも少し思ったことだが、無理にこういう悪役キャラ作らなくても・・・。)後半に登場するメガネっこがいい味を出していて印象的で、彼女の登場後、物語の雰囲気が少し変わったのは良かった。それにしても、本作のあと、ジブリは製作部門の休止を発表し、米林監督も退社した。ジブリは今後どこへ向かうのだろうか?。[地上波(邦画)] 6点(2024-02-15 19:16:32)(良:1票)

93.  GODZILLA ゴジラ(1998) ゴジラだと思わなければそれなりに面白い。ところで公開当時、テレビでアメリカのゴジラファンの人たちに日本のゴジラとこのゴジラどっちがいいかインタビューしてて、ほとんどの人が日本のゴジラのほうがいいと答えていた。[映画館(吹替)] 5点(2024-02-13 22:12:34)(良:1票)

94.  RETURNER リターナー 《ネタバレ》 山崎貴監督の2作目。「ターミネーター」のようなオープニングから「E・T」のようなラストまで恥ずかし気もなくハリウッドかぶれの映画になっていて、昔に見たときはそれが腹立たしく思った記憶があるのだが、(自分が丸くなったのか)今見るとまあこんなもんかなという感じで別に腹立たしくもないし、確かに元ネタ作品へのリスペクトのようなものは感じないが、逆にここまで正々堂々としていると潔さのようなものが感じられる。(でも、面白い映画かと言われるとやっぱりそうではないかも。)それに山崎監督がすっかり泣かせる監督として有名になってしまった今になって見ると、そこまで泣かせようという感じではなく、(終盤少しあるけど。)あくまで娯楽SFアクションに徹しているのが良く、やっぱり山崎監督は泣かせ路線よりもこっちのほうが向いていると感じ、ひょっとしたら山崎監督はこの次の映画である「ALWAYS 三丁目の夕日」で売れなければ特撮職人として本作や「ジュブナイル」のような作品ばかり手掛けていたのではと思ってしまう。(2023年12月23日更新)[DVD(邦画)] 5点(2024-02-12 23:40:21)

95.  男はつらいよ 寅次郎の青春 初めて見た「男はつらいよ」がこの「寅次郎の青春」。若い僕にはあまり興味はない映画と思ってそれまで見てなかったが、当時は渥美清が亡くなってしばらく後で、ちょっと前にはテレビで連日のように渥美清の訃報をとりあげていたことと、僕自身も山田監督の「幸福の黄色いハンカチ」で生まれて初めて映画を見てて感動したのでとりあえずという気持ちで見たのだが、シリーズ末期のこの回をシリーズ初体験に選んでしまったのが失敗だったのか、やっぱり大して面白いとは思えなかった。あれ以来見ていないので、シリーズをほぼ制覇した今、もう一度見たいと思っている回である。BSでやっている全48作放送で来年初頭に放送があるようなので、気長に待つとしよう。[地上波(邦画)] 5点(2024-02-12 18:24:29)

96.  伊豆の踊子(1954) 野村芳太郎監督といえば今まで松本清張ものをはじめとしたサスペンス映画しか見たことなかったので、たまには違うジャンルの映画も見たくなり、見た映画。さすがに野村芳太郎=サスペンスという図式が頭に出来上がってしまっているので最初は本当に野村監督の作品なのかと違和感を感じてたが、そのうちに慣れてくると、こういう純文学映画も普通に撮れる監督だったんだなと思えてきた。美空ひばりが出ているのでアイドル色が強いのかと思っていたが、うたうシーンこそあるけど、あまりそんなことはなくちゃんとした一本の文芸映画として無難に仕上がった作品と思う。[DVD(邦画)] 6点(2024-02-12 16:34:31)

97.  ガリレオΦ(エピソードゼロ)<TVM> 《ネタバレ》 栗林(渡辺いっけい)を語り部に連ドラの三年前を描く「ガリレオ」の前日談。再放送で見た連ドラが面白く、続けて再放送されたこのスペシャルも見たのだが、連ドラ同様にコミカルな雰囲気も漂わせながらシリアスさもある展開で楽しめた。ただ、連ドラでは湯川(福山雅治)と内海(柴咲コウ)の主人公コンビのかけあいが好きだったのだが、今回は前日譚ということで内海がいないのがちょっと残念。代わりに長澤まさみ演じるゼミの学生が登場しているが、連ドラを見た直後なだけに少しこの部分に物足りなさを感じる。今回、回想シーンで湯川と草薙(北村一輝)の大学時代のエピソードも描かれているが、福山雅治が湯川を自然に演じているのに対し、大学時代を演じる三浦春馬はそうとう無理をして演じているのではと感じた。ドラマとしては最後の幸正(蟹江敬三)の奈美恵(香里奈)に対する思いにグッと来るものがある。[地上波(邦画)] 6点(2024-02-11 19:30:04)

98.  ひみつの花園 《ネタバレ》 矢口史靖監督の第2作。お金が好きなヒロインが樹海に消えた5億円を手に入れるために暴走する姿を描いたコメディ。昔見た時もすごく面白かったのだが、やはり今久しぶりに見ても主人公のキャラが突き抜けていて何も考えずに楽しめたし、今まで見た矢口監督の映画ではこれがいちばん好き。とにかくこのヒロイン 咲子(西田尚美)の目的達成のためのハチャメチャな暴走ぶりが痛快で、そこに家族愛など余計なドラマ性を一切絡ませていないというシンプルさもあって、90分ない上映時間をテンポよく進んでいくのも良い。金のために金を使うという咲子のキャラもそうだが、最近の矢口監督の映画では少なくなった癖や毒のある笑いも多く、その意味でも楽しめる映画だと思う。(もちろん、好みは分かれるだろうけど。)しかし、やはり本作の見どころは暴走する主人公である咲子を演じる西田尚美のハマりっぷりにあり、元々少しほわっとした感じのある女優なのだが、それがこの咲子の独特なキャラに見事にマッチしていて、大げさかもしれないが、まるでこの役をやるために女優になったと思うほどだ。それから今回改めて見て気づいたのだが、主題歌である「春先小紅」を歌っているのはチョイ役で出てもいる濱田マリ(正確にはボーカルをやっていたバンド)だったのか。ずっと矢野顕子とばかり思ってた。(2022年12月18日更新)[DVD(邦画)] 9点(2024-02-10 16:46:08)

99.  怪談(1964) 《ネタバレ》 小林正樹監督が小泉八雲の作品の中から4つのエピソードを映画化したオムニバス時代劇で、小林監督にとっては初のカラー作品となる映画でもある。ジャンルとしてはホラーに分類されるのかもしれないが、それよりも文学的な香りを感じさせる作品で、一般的なホラーとは違った趣があり、これぞ日本映画というような品性が感じられるのがいいし、小林監督が初カラーでこだわったという各話の色の使い方や武満徹の音楽も良い。3時間の長尺だが、これもオムニバス(短編3話と長編1話。)という構成のためか、案外すんなりと見ることができた。(昔見た時は1話ずつ分けて見た記憶があるけど。)ここからは各話について。第1話「黒髪」は、ややナレーション(滝沢修)による状況説明が多いと感じるものの、どことなく「雨月物語」を思わせるような話で、妻(新珠三千代)を捨てた男(三國連太郎)の身勝手さや、捨てられた妻の悲しみがよく描かれているが、やはりドラマとして見ごたえのあるものになっていて、同じ小林監督の「人間の条件」もそうだったが、やっぱり新珠三千代はこういう女の悲しみを演じると上手いなあと感じる。第2話「雪女」はおなじみの話ではあるが、全編をとおして映像的にはこの話の赤い夕焼けがもっとも印象的だった。雪女を演じる岸恵子もハマり役。第3話である「耳無し芳一の話」もよく知られている話であるが、オムニバスの本作の中では1時間超えの長編となっていて、昔見たときにはちょっと長いなと思ったのをよく覚えているが、この話がいちばん引き込まれ、長さも感じなかった。本作ではほとんどのシーンをセットで撮影しているが、冒頭の源平合戦のシーンはセットとは思えないほど力が入っていて迫力があるし、芳一(中村賀津雄)が奏でる琵琶の音色が美しく、芳一が亡霊たちの前で演奏するシーンをはじめ、全体的に芸術性も高く、この話だけでも本作を見る価値はじゅうぶんにあると思う。寺男ふたりが良い味を出しているのも良かった。第4話「茶碗の中」は、冒頭に断りが入るとおり結末が描かれないのがやはり少しもやっとするが、この話を最後に持ってくることで、締まりが良くうまく全体をまとめている。それに終わってみればこの4つの話の分け方もよく考えられたバランスの良い構成になっていて、これも上手かったと思う。(2024年1月3日更新)[DVD(邦画)] 8点(2024-02-09 23:49:32)

100.  男はつらいよ 寅次郎心の旅路 なんと寅さんが海外へ行くという異色の作品だが、内容は別にどういうことはない。[地上波(邦画)] 5点(2024-02-08 17:44:45)

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