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プロフィール
コメント数 211
性別 男性
年齢 34歳
自己紹介 日本は公開日が世界的に遅い傾向があるので、最近の大作系は海外で鑑賞しています。
福岡在住ですが、終業後に出国して海外(主に韓国)で映画を観て、翌日の朝イチで帰国して出社したりしています。ちょっとキツイけど。

Filmarksというアプリでも感想を投稿していますので、内容が被ることがあるかもしれません。ご了承ください。

これからも素晴らしい映画に沢山出会えたらいいなと思います。よろしくお願いします。

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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81.  ナンバー23 《ネタバレ》 ジム・キャリーのシリアス演技はスパロウ役ではややオーバーな気がする。が、故にフィクションである小説内の主人公フィンガリングを演じる場合には見事にハマリ絶妙の演技だった。いったい何で小説の主人公が僕にそっくりなの?というミステリーの答えがその小説をかいたのが自分自身だからというお決まりのパターンだったのでオチは弱い。そしてラストもこの雰囲気には沿わないと感じる。スパロウが23に執着し家族との絆も壊れ精神を病んでいくといった展開の方がダークで楽しめると思う。全体的にみて物足りない印象だが独創的な発想を視覚化したヴィジュアルは雰囲気があってよい。[映画館(字幕)] 5点(2008-02-03 00:26:07)

82.  AVP2 エイリアンズVS. プレデター 《ネタバレ》 予想通りのおバカアクション。見せ場の対決シーンは雨やら暗さなどで観づらく存分に楽しめないのは難点。それとプレデターが弱い。一人しかいないんだしもうちょっと強くカッコよく描写して欲しかった。プレデリアンが一般市民(しかも弱め)を殺したり、絶対死にそうにないキャラが続々と死んでいくのは新鮮かつ妙なサプライズで楽しかったかな。まあまあ楽しめ、ちょっと物足りない。そして後にはあの青い液体のおかげか何も残らない映画。[映画館(字幕)] 4点(2008-02-03 00:06:36)

83.  ディパーテッド 《ネタバレ》 互いの組織に潜入した二人の息詰まる攻防をキレのいい演出で描いた上質のクライムサスペンス。レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモンは自分を偽る男を好演し、緊迫感を加速させる。特にレオ、がっちりとした体格に鋭い眼光で犯罪者と警官を見事に演じ分けた。訛りも素晴らしい。そして暗闇の中から顔をみせる冒頭のシーンから圧倒的な風格でフランクを演じるジャック・ニコルソンの存在感はさすがだ。脇を固める俳優も良い。マーク・ウォールバーグは攻撃的な言葉を連呼し本物の凄みを感じさせ、アレック・ボールドウィン、マーチン・シーンも味のある演技だ。ラストはやや駆け足であるが複雑なストーリーをテンポよく見せる編集も音楽の使い方も巧く見応えがある。[映画館(字幕)] 8点(2008-02-02 23:52:16)

84.  アメリカン・ギャングスター 《ネタバレ》 期待していた通りの重厚な犯罪ドラマで見応えは十分だ。主演二人は渾身の演技をみせ、美術や音楽は申し分なく脇を固める俳優も渋い。ただ演出的なトコロでフランクについてはもう少し残酷な面を強調してもよかったと思う。フランクが商売を始めてからは彼のスマートさの方が強く印象に残ったように感じた。それでもフランクの言葉に滲む狂気や恐ろしさまで感じさせるデンゼル・ワシントンの演技力は凄まじい。特に終盤、リッチーとフランクが渡り合うシーンは二人の演技が素晴らしく、息詰まる緊張感を醸し出している。リッチーが他の警官のように汚職にまみれておらず正義というルールに厳しい「男」だということに気付き始めたフランクの苛立ちや焦り、コーヒーを叩き落として激情するも、自分のコーヒーを静かに差し出してきたリッチー。この瞬間にフランクは「男」としてリッチーに完敗したと悟ったのではないか。静寂の中に一触即発の危険さを持つ、「男」と「男」の闘いはあの部屋の中で決着した。ドラマティックで鮮烈すぎる「男の世界」が体感できる緊迫の一幕だ。 実話物なので出来事をただ見せ続けられる展開はやや単調ではあるが、ラッセル・クロウとデンゼル・ワシントンという二人の巨人の圧倒的な存在感とリドリー・スコット監督の演出の力業には最後まで魅せられる。必見の一作。[映画館(字幕)] 8点(2008-02-02 00:20:48)《改行有》

85.  ドッグヴィル 《ネタバレ》 集団の中で人は人を助け、受け入れ、許して生きていくべきなのだろう。が、保身という本能から他者との間に壁を作り、弱者を虐げる事で自分を守ろうとする。弱者をみつけ、その弱みをみつけ、そこにつけこんで住民達が欲望を満たしていく様はまさに犬のようである。実際には存在しない壁をそこにあるかのように振る舞う住民達が生活するあのセットは人間の本質を表しているようにも見えた。俳優陣の演技、絶妙のストーリーテリング、深いメッセージ性に魅せられる、必見の人間ドラマである。[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-01-23 23:55:17)(良:1票)

86.  ボーン・アルティメイタム 《ネタバレ》 前作、前々作と観てきたが今作が間違いなく最高傑作だ。ポール・グリーングラスの演出は見事としかいいようがない。役者とカメラの間を物で遮りつつその表情を捉えるカメラワークが凄まじい臨場感とリアリティを醸し出している。それでいて激しい格闘、追跡、カーチェイスといったアクションでスピードを落とすことなく物語りはラストまで加速し続ける。ロシア、モロッコ、アメリカなどの世界を駆け巡るが緊張感がそがれる事はない。また今作でのボーンのスマートさも見所の一つだろう。行動の一つ一つから彼の知性を感じ取れる。マット・デイモンは素晴らしい演技をしていたし、絶妙のキャスティングもいい。extreme waysが流れる中ニッキーがニヤリとするラストが最高。素晴らしい完成度を誇る傑作。[映画館(字幕)] 9点(2008-01-20 23:50:12)(良:1票)

87.  ベオウルフ/呪われし勇者 《ネタバレ》 最古の英雄物語と最新の映像技術、相反する要素がゼメキスの下で完全な融合を果たした。躍動する勇士と怪物、まさに飛び出るように、画面狭しと展開するアクションの数々を存分に楽しめるのが3Dの強み、そして面白さだろう。3Dで全裸の男が堂々と肉弾戦を繰り広げる様をみせられたらハラハラすること必至だ。恐れ入る。ベオウルフを演じたレイ・ウィンストンは勇士とは程遠い体型の中年おじさんだが、べオウルフの挙動や目線、口の動きから彼が演じていることがはっきりと確認できる。この技術は迅速な撮影に適しており、テンションを保ったまま演技ができるという利点もある。セットも衣装もない中での想像力を頼りにする撮影では、確かな演技力を持つ俳優たちの出演が必要になるのも納得である。作品の方も面白く、原作での不明確な点を独自の見解で補完し再抽出したストーリーは非常に興味深い。実写ではなく、CGアニメで(しかもわざとアニメらしさを残している)製作したのも、誰もが知る有名な物語だが内容や解釈は全く新しいことをふまえているのではないだろうか。男の弱さや克服する強さ、教訓めいたことまで投げかけてくるし、嘘の為に生じた愛する人とのすれ違いなど、さらりと描かれた浅いようで実は深いドラマも楽しめる。また開始した瞬間、最高の勇士といった感じの力強いスコアに始まり、全編にわたって言えることだが音楽が素晴らしい。詩の語り部がベオウルフの物語を伝えるといっていたが、映画では音楽がストーリーを物語っているとも感じた。ドラゴンとの死闘で届かない心臓を掴み取るシーンなどまさにそうではないだろうか。剣が届かないのに、出所の曖昧な秘密の力をどこからか持ってきて二人を守る、しびれた。あのシーンで流れ始める音楽が何故、最後にあれだけの力を搾り出せたかを物語っている。その後にはa hero comes homeをアレンジしたスコアが流れている。英雄は必ず戻ってくるということだろうか。フロースガールと違いベオウルフは、自分の過ちに命を賭して真っ向から立ち向かった。 現在まで語り継がれる真の勇者がどれほどの男だったかを垣間見れる。日本のアニメやCGのヒーローは美形で、戦闘時でも髪型に気を配るようなイメージが多いので、隙のない表情に鍛えられた体をもち、全裸になって戦ったり、五日間泳いだり、妻と愛人を守るために自分の腕切り落としたりするヒーローはすごく新鮮でかっこよかった。[映画館(字幕)] 8点(2008-01-20 01:06:04)(良:1票)

88.  シルク(2007) 《ネタバレ》 雰囲気や世界観は良かった。危険でミステリアスな日本に蚕を求め旅をするという展開は美しい景色も見ることができ魅了される。がしかしこのジャンルの映画にしては上映時間が短いと感じた。エルヴェが日本で何故あの女性に惹かれたのかが説明不足な気がしたし、その女性の行動も腑に落ちない。きっと深い理由や心情が隠されていたんだと思うが、僕にはまだ理解できなかった。またじっくりと鑑賞したい。それでも楽しめたのは美しい景色と雰囲気、役者の演技のお陰と思う。マイケル・ピットは今までにも印象的な演技をみせてきたが今回もよかった。[映画館(字幕)] 6点(2008-01-20 00:21:12)

89.  スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師 《ネタバレ》 ミュージカル映画というよりティム・バートン映画の方が先行してる感じがした。そこが残念な点でもあるが、ティムの作り上げた独特なヴィジュアル世界は十分楽しめる。色調を抑えた暗い世界にスウィーニーの感情の爆発を代弁し、鮮やかな血が飛び散る飛び散る。舞台である暗いフリート街が、まだスウィーニーがベンだった頃とラベットの思い描いた幻想を際立たせている。この幻想のシーンは鮮やかで美しいしジョニーの演技もコミカルで楽しかった。若い恋人たちの歌声がとてもきれい。彼らには劣ると感じたがジョニーは元々歌手志望だったので歌はなかなか良かった。その中でも特に気に入ったのが「そこのあなた!ヒゲそりはいかが?」とカミソリを振りかざして街をさまよい歌うところだ。彼のにじみ出る狂気を垣間見ることができたし演出も巧い。また理髪店にさりげなくおいてある割れた鏡からベンが死にスウィーニーが来たことを、そして彼の心を表しているように感じた。家族の顔は忘れていたのに復讐すべき敵の顔をはっきり覚えているというのもうまくラストにつながったと思う。魅力的な曲も多く歌い手も豪華で十分にデップ、バートンの世界を堪能できた。[映画館(字幕)] 6点(2008-01-19 23:53:05)

90.  アース 《ネタバレ》 この映画の映像は美しいしすごい価値があると思うが、映画の観点から観れば少々見応えに欠ける。動物の描写が多すぎるわりには、残酷な場面はとばしていたり。物語も切り張りに感じた。でも見終わった後は地球ってすごいな、環境を大切にしないとな、と思った。[映画館(字幕)] 4点(2008-01-19 21:29:16)

91.  ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記 《ネタバレ》 前作はテンポが良かったが今作は良すぎて色々な国を回っているのにスケールの大きさを感じなかったし、コメディ要素が強くなりすぎているとも感じた。それとミッチがどんなヤツなのか掴めなかった。ミッチが犠牲になり、ベンたちを助けるシーンでは、そこだけ見れば犠牲となり叫びながら扉を開けるエド・ハリスの演技、そして表情が真に迫っていたいい場面なのだが今までのミッチを考えると何故今頃名誉に目覚めたんだと思い違和感があった。黄金都市を見つけた時、ミッチがベンに謝るがそれではミッチを説明するには不十分だし遅すぎる気がする。この点は残念だった。しかし相変わらず警察や悪者に追われながらのスリリングな謎解き冒険は楽しかった。キャストもエド・ハリス、ヘレン・ミレン、ブルース・グリーンウッド参戦とすごい事になっているが何よりもあの愛すべきキャラクターたち(ベン、ライリー、アビー、パトリックなど)にまた会えたのが個人的に嬉しかった。余談だが前作ではダイアン・クルーガーとニコラス・ケイジは歳があわないんじゃないか(見た目もだけど)と思っていたが、今作でのアビーのボーイフレンドのコナーをみると、なるほどアビーの趣味ってそっちなんだ、と納得した。[映画館(字幕)] 6点(2008-01-19 21:09:07)(良:1票)

92.  ナショナル・トレジャー 《ネタバレ》 子供の頃、祖父から聞いた話を信じ、ひたむきに夢を追い続けてきたベンをニコラス・ケイジが好演している。ベンの歴史への尊敬、夢への情熱が感じられた。作品の方はテンポが非常によくそれでいて謎や知的なパズルを解いていくのが気持ちよい冒険映画。イアン一味とベンたちの駆け引きもスリリングで面白い。ベンの情熱、壮大な歴史を表現したスコアも世界観とマッチしていて良い。個人的には宝が既に誰かに持ち去られたと思いパトリックがベンを励ますシーンが気に入っている。自分の父を心から信じ、夢に敗れてしまった自分の跡を継ぎ、ついには宝の存在を証明した息子を誇りに思ったのだろう。夢を持ちそれを追い続ける事が大事なんだという事を言っている気がした。そしてこの流れを受けての宝との対面は、ベンのそしてゲイツ家の夢がついにかない、走っていく火に少しづつ照らされ宝が姿を現していくのが感動的だった。[映画館(字幕)] 8点(2008-01-19 20:39:21)(良:1票)

93.  プレステージ(2006) 《ネタバレ》 華麗な舞台パフォーマンスを武器とするダントン、人気より実力で勝負するボーデン。この二人のマジックの闘いは観ていて楽しめた。劇中を彩る美しくそれでいて妖しい美術も雰囲気を出していて良い。この映画はマジックだけでなくテスラの科学力によるSFの要素があり独特の世界観を有する。故に最終的なダントンのマジックの種、ボーデンの種は何でもアリのオチなっている。しかし彼らのマジックに対する答えのヒントは劇中に多すぎるほど用意されおり不条理には感じなかった。ダントンのフェイクが見つかったのは奇跡だけど。しかしボーデンに比べダントンの方が少し魅力的に描けてなかったのは残念な点だ。クリスチャン・ベールの演技が非常に良いというのもあるかもしれないが。また時間軸も結構複雑だがそこはノーラン監督である。ダントンの足の怪我などを鍵に分かりやすく物語を構成して見ごたえがある。[映画館(字幕)] 8点(2008-01-17 23:59:37)

94.  パフューム/ある人殺しの物語 《ネタバレ》 サスペンスというよりはダークなファンタジーかと。嗅覚をつかって鑑賞した映画は始めてだ。ほんとにスクリーンから匂いが発せられているようだった。香りを表現するための、芸術ともいえる美しくも醜悪な画面作りには大満足。そして香水、究極の香り、香りの消失などを表現しきった音楽には脱帽だ。台詞の少ないグルヌイユの心情を表す手助けにもなっていたと思う。音楽に負けず主演のベン・ウィショーも非常に良い。驚愕の才能を持ちながら、人としての感性にかけ、それでいてどこまでもピュアなシリアル・キラーを独特の存在感で怪演している。ストーリーは非常に新鮮に魅力的に感じた。究極の香りが起こす奇跡、グルヌイユが最初に殺した少女を思って涙するシーン、そしてグルヌイユ自身が消えてしまうというラストも良かった。あの死刑台の広場でのシーンは説得力があった。演技、音楽、脚本、演出、そして香りと色々な要素を楽しむ事ができた。[映画館(字幕)] 9点(2008-01-17 23:23:03)(良:1票)

95.  キング・コング(2005) 《ネタバレ》 大迫力のスペクタクルで楽しませてくれる一方、人間ドラマとしても秀作だ。最初のニューヨークからヴェンチャー号での航海の流れはこの映画には不可欠な部分だと思う。スカルアイランドに着くまでの間、多数のキャラクターたちが登場するがその描写に無駄がなく的確であり、アクションの見せ場であるスカルアイランドでのドラマを支えている。暗示的な台詞の使い方も巧い。この一連の流れが物語りに深みと感動を与えている。またスカルアイランドでコングとアンが心を通わせていく過程も丁寧に描かれて、コングがビルに登っていく理由も感動的だった。ピーター・ジャクソン監督のルーツでもあるコングへの情熱や愛をスクリーンから強く感じた渾身の一作。[映画館(字幕)] 8点(2008-01-14 23:26:51)(良:1票)

96.  トランスフォーマー 《ネタバレ》 映画館でしかこの体験は出来ないだろうと何度も劇場で鑑賞した個人的に大好きな映画。しかし驚愕の映像で魅せる反面、ストーリーや編集は不要なかキャラ、シーンが多くキレがないとも感じた。音声解析班に若者達ではなく、ジョン・タトゥーロを国防長官の同期的な設定で起用すれば、ジョン・ボイトとの間にドラマが生まれ、ラストのフレンジーとの死闘がより盛り上がったかもしれない。そして一番不要なのはなんといってもあの電話の交換手だろう。あそこで笑いをとる必要はまったくなく、未知の侵略者との戦いという緊張感をそいでしまっている。せっかくレノックス大尉とエップス軍曹が「どのポケットだ!?」「左の尻っぺただ!!左の!!」と必死に戦っているのにあの交換手のせいで台無しだ。またこの映画のテーマの一つはベイお気に入りの「自己犠牲」だろう。しかしほんとに犠牲になったのはジャズだけで、そのジャズの影がひたすら薄いのも問題だ。「サムのハッピータイム」のくだりは削って、ディセプティコンズとの戦いをいれてメンバーの性格を掘り下げたほうが良かっただろう。と散々酷評した訳だけど評価すべきことも多い。バリケードに狙われたサムがミカエラに「僕の車を信じて!」というシーンでは二人の顔の間に光が差し美しい場面になっている。全編に見られる光の演出だがこのシーンでは一際美しい。スコアとの連携もパーフェクトである。そしてこの場面が終盤、ミカエラの「あなたの車に乗った事は後悔しない。」という台詞につながるのも良い。サムの成長もよかった。はじめはファニーフェイスでミカエラに「良ければ乗っていくよ」とか言ってたときとラストでの顔つきは明らかに違う。キューブを守る、世界を守るという過酷な試練がサムを逞しくしたのだろう、シャイア・ラビオウフの好演がうれしい。アニメのノリに近くトランスフォーマーのファンとしては非常に満足のいく作品と思う。「聞け!君はもう兵士なんだ!!」すごく憧れる台詞だ。[映画館(字幕)] 8点(2008-01-14 00:12:38)(良:1票)

97.  蟲師 《ネタバレ》 まさに紛れも無い唯一無二の、785万点満点なら23点くらいを付けざるを得ない奇跡の駄作。原作の方は一応全巻揃えているし(っていうか一番好きなマンガの一つ)、アニメーションの方も全話鑑賞した、要するに蟲師大好きっ子だったので普段邦画は観ない派なんだけど劇場に足を運んでみた。が、この出来は酷い。製作者とか監督は多分原作を読んだことないんだと感じた。個人的に原作の一番の魅力は蟲の起こす妖しい現象を通して綴られていく温かな、そして時には悲しい人間ドラマだと思っている。それは友情であったり愛や恋であったり。そして蟲というヤツは命そのもので、害を与えるヤツもいるが人を繋ぐ鍵となるヤツもいる。「影響をうけ、初めてその存在を知る」みたいな感じのキャラクターだと思っている。だがこれはどうだ、全編通してティッシュみたいに薄っぺらく観る価値なしの人間ドラマ!軽い、軽い。ギンコのとってつけたような淡い恋心などいらんだろ、考えなさすぎ。原作のエピソードを何話も扱って端折って端折ってしたための失敗で許されるのか? 「俺は虹郎てんだ、変な名前だろ?」「俺なんてカタカナだぁ。」 っておかしいでしょ。虹郎という名前にはそれにまつわる感動的なエピソードがあったはずだ。真火にしても原作にあるような親子愛を描く気配もない、蟲師という存在の説明用パフォーマンスに成り下がっている。要するに原作の素晴らしさを1秒たりとも描写してないのだ。そして蟲だ。原作のドラマ性がないためにダークサイドしかみせていない。蟲ってヤツは人間に害を及ぼしてくるだけの「百害あって一理なし」な存在になっている。流石に酷いぜ。そういう風に描写するのなら主演はオダギリジョーじゃなくて豊川悦司で、殺虫スプレーでアミドの蚊を蹴散らすムービーでもいいわ![映画館(邦画)] 0点(2008-01-12 23:27:21)(良:2票) 《改行有》

98.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 《ネタバレ》 満点を付けざるを得ない傑作。全編において演技と演出が冴え、すべてのシーンが見所といえる。始まりからボンドとは思えない激しいファイトシーンで007になる前ということを見せ付けられ、またドライデンとボンドが向き合うシーンを黒主体、ドライデンの部下をボンドが殺すシーンを白主体の映像で描く演出も素晴らしい。マダガスカルの追跡シーンでは迫力のアクションだけでなく体術を駆使して逃げるモロカと知恵と力で追うボンドの対比も見ることができる。空港のシーンも緊張感がある。しかしこの映画が一番面白くなってくるのはやはりヴェスパーが登場してからだろう。二人が惹かれあっていく過程をハイテンションなポーカーゲームの間に丁寧に描いている。シャワールームでボンドがヴェスパーの血を舐めて拭うシーンは特に印象的だ。拷問の後の療養中にパスワードがVESPERと知った時の「笑顔と小指だけでも私にとっては立派な男よ。」という台詞とエヴァ・グリーンの表情からもボンドへの大きな愛を感じさせる。ラストのヴェニスに沈む家で必死で助けようとするボンドをヴェスパーが制止するところではやはりエヴァ・グリーンの表情がとても切なく涙してしまった。ラストでホワイトを殺さなかったのはボンドの00としての成長をあらわしていたと思う。きめ台詞にもしびれた。 you know my nameを基調としたスコアがパナマ、ヴェニスなどの映像にマッチし、アクション、脚本など全ての面においてパーフェクトだと感じた傑作。[映画館(字幕)] 10点(2008-01-12 21:28:34)(良:2票) 《改行有》

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