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81.  ターミネーター:ニュー・フェイト 《ネタバレ》  日本では今やありふれた枠組みの、女性ばかりバリバリ活躍するアクション(通常男性キャラがやっていたものを置き換えた)を、米国の価値観でやろうとすると、そんなしがらみがあったんかい! というのがわりと目から鱗で、映画トゥモロー・ワールドの衝撃のさらにその先を描いたみたいで、個人的にはかなり好きでした(いろいろつじつま合わせのため言い訳がましいとか、そのためにあっさり死なせてしまうんかいとかいう突っ込みどころは各種ありますが)。  なにより、自分が戦うのだ! という辺がとても好きです。  なので、この路線でさらに突き進んだ先を観てみたい感じでいっぱいなのですが、興行収入的に続編は厳しい感じなんでしょうかね? だとしたら非常に残念です。[映画館(字幕)] 7点(2019-11-18 22:42:51)《改行有》

82.  ガールズ&パンツァー 最終章 第2話 《ネタバレ》 BC自由学園との対戦後、実は今まで直接対戦したことがなかった知波単学園との対戦となります。 毎作、それぞれの戦車が史実とか戦車スペックに沿った活躍がいかに実現されるか? をワクワクしながら観てますが、BC自由学園戦のMk.IV戦車の見せ場もなかなか決まって良かったんですけど、本作の一番の見どころは知波単学園戦……つまり、第2次大戦期の日本戦車がいかにして他国の対戦車戦を戦いえるか? というところに重点があると思っており、まず戦闘舞台が日本が史上初対戦車戦をしたと思われる東南アジア戦線を思わせる熱帯雨林の戦場で、日本戦車の売り……当時、世界初ディーゼルエンジンを搭載した戦車の機動性を生かせる泥沼の地形に、砲塔の口径差と装甲差を覆し接近戦を挑むチャンスのある見晴らしの悪い森林地帯での戦闘、そして秘密兵器の登場……と、日本戦車にとって夢のような熱い戦闘となってます。 主役は主人公側なのか、日本人としては知波単学園を応援すべきなのではないか? と迷う(けど、結局主人公側が勝つのでしょうが)。 前章と同じく山場で終わり、次章で決着がつくと思われますが、最後の山場に幻の~とか出んかなあ(何)とか思ってますが地形的に無理かなーとも想像しております。 いずれにせよ、続きが楽しみです。[映画館(邦画)] 7点(2019-08-26 03:36:36)《改行有》

83.  ハンターキラー 潜航せよ 《ネタバレ》 潜水艦ものに外れなし! と言われますが、これもなかなかハラハラドキドキ、謀略アクション娯楽作で良かったです。 「ワイルド・スピード」のスタッフによる制作ということで、エンタメ度、ヒロイック度が上がっており、その分、理詰め部分はゆるいです。しかし、様々工夫が凝らされてて楽しい。ポップコーン片手に気楽に観るのが良さげかと。 あと、熱い展開がてんこ盛りで燃えます。個人的には、斜面の場面が「おおおおおおおお!!!」っと、内心超盛り上がりました。良い。[映画館(字幕)] 7点(2019-04-16 22:13:28)(良:1票) 《改行有》

84.  スパイダーマン:スパイダーバース 《ネタバレ》  映像表現は、現状アニメ史上最高クラスの映像といってよく、観てると、過去の名作のかっちょいいフレーズをいいとこどりで取り入れまくってよくこんな完成度の高い異次元レベルの作品を構築したものだと感心しました。  ただ技術的にすごいだけだと、数年後にはこれくらいのレベルのものが陳腐化してごく普通当たり前になるのかなあ、というのは思いました。  とはいうものの映像の未来を先取りして見せてくれる作品ではあった。  ストーリー面については、それまでただの学生だった主人公少年が、様々な経緯を経てヒーローとして目覚めるという、まさに王道ストーリーで瑕疵もなく非常にうまく処理されてますが、それ以上でもそれ以下でもないという印象。特にヒーローとしてまだ準備できてない状況から、真のヒーローとして目覚める展開はいまひとつインパクトに欠けて、映像でごまかしてるけど、そこまでかあ? と思ってしまいました。  登場人物が非常に多くてそれぞれのエピソード消化に時間を取られて、たっぷり描けなかったのかなと思いますが、ヒーロー誕生の物語としては正直物足りなかったです。  あと、多次元のスパーダーマン(スパイダーウーマン等)が次元転送装置で主人公の次元に集まってきて、毎回毎回目覚めるときに身近な人の死を乗り越える展開が必ずあるというメタ視点を入れて、それは仕方ないことで共感できるのは私たちだけという解説がされるんですけど、そういうメタ視点を入れるなら、なぜ毎回毎回大切な人を制作者は殺すのか、というところに憤りを覚えることなく何事もなくスルーされるのが、メタストーリーとしてかなり軟弱でいまいちかなと思ってしまって、すみません。ひねくれた作品ばかり見てるもので^^;  というわけで、難癖めいた引っ掛かりを個人的には思ってしまったのですけど(失礼)、とにかく映像はとてつもなくすばらしく(ひゃっほう!)、ストーリーもきちんとしていて、スパイダーマンやマーベル作品のファンに向けたかゆい隠しネタもたくさん盛り込まれた、とてつもなく良い作品なので、今のうちに観られるのがよろしいかと思われます。[映画館(吹替)] 7点(2019-03-16 12:11:38)《改行有》

85.  サスペリア(2018) 《ネタバレ》 前作が大好きな人間の感想ですが、サスペリアというものを、美しくもおぞましいものをとことん突き詰めて描く(他は知らない)作品という認識で観ており、前作でそれは大体成し遂げられてしまってもうこれは覆しようがないな、というところにリメイク……再構成の作品を作っても生半可なものでは劣化コピーにしかならないであろうところで、 主人公を赤毛にする というアイデアですべてを持っていく力技で、わりと面白く見られました。 少なくともインパクトだけで言えばこれ以上のものは今年はもう観られないかも、という感覚です。 最初の惨殺のエグい場面が、前作の痛いけど美しいものと比べると、グロくて吐きそうなのは、インパクトは素晴らしく、あまり目に慣れてないモダンバレエとおどろおどろしい現代音楽風音楽で描くのもアイデアとして悪くはないと思い、最後のクライマックスでどこまで見るもおぞましい耐え難いものが現れるのかとワクワクした。 しかし終わってみると一番インパクトがあって恐ろしかったのは最初のあの場面だったというので、ちょっと肩透かしを食らわせられてしまいました。最後はあの何倍ものすごいものを見せていただきたかった。 ただ、現代芸術的なものをおぞましい恐ろしいものの象徴として使うセンスが100年前くらいのすごい古めかしいカビの生えたようなセンスで安直ではないか、というのがあってそこは何とかならんものか、というのと、あと魔女集団が成立する説得力として、第2次大戦~1970年代くらいの時代背景を持ってくるのは、悪くないと思うんですけど、見せ方のバランスに問題があってそれが上映時間の長さに直結してしまっており、前作と同じく90分程度にまとめられなかったものかと。デビット・リンチのおどろおどろしい系でも同じような時代背景っぽいものを匂わせることがあって好きなんですけど、そういうのはチラッと見せて、マニアが調べてみたら実はしっかりとした考証があった……とかいう程度のバランスが良いかと思いますが、本作では見せすぎかなあという印象でした。 エンドが前作と反転してることについては、主人公が赤毛になった時点でもう納得なので個人的に全然OKで、そっちを行くならスージーとマダム・ブランの絡みをもっとやってよ! という物足りなさはありました。 そんな感じです。[映画館(字幕)] 7点(2019-02-09 14:45:35)(良:1票) 《改行有》

86.  アリー/スター誕生 《ネタバレ》 主演が世界トップクラスの歌手というとても贅沢な映画で、歌はとにかく素晴らしい。 しかし、デビュー前の素人時代からアーティストとして貫禄がありすぎるのでは、というのはありました。 いちおう、ガガ自身、メジャーになる前の体験に重なる部分があるということで頑張ってはいましたが……。 話の展開は以前の版を観てたのでわかってて、ああ、やっぱりという感じでした。 曲が、作品的にわりと清純な曲をメインに持ってきてるんですけど、ガガの曲のイメージとか、今どきの普通の曲のイメージからするとそればっかりなのもどうなんだろう、ちょっと時代錯誤的ではないか? と考えたりもしました。たとえば、新しい時代に合わせてリメイクする場合に、たとえば全部ラップに置き換えるみたいなそういうチャレンジはないんだろうか、とかそんなのです。 エンド曲およびその演出は、過去作同様「素晴らしい」の一言に尽きました。 うむ。[映画館(字幕)] 7点(2018-12-29 00:47:48)《改行有》

87.  パッドマン 5億人の女性を救った男 《ネタバレ》 インドはカースト制のため、あまたの差別・偏見があり、それを乗り越えるような題材の映画も最近増えてきて良作が多いのですが、これも非常に良い作品でした(「P.K.」「ダンガル」など)。 主人公は、妻のためを思って、ひたすらパッド(ナプキン)制作に奔走しますが、そこには、こんなにもたくさんの偏見と障害があったとは。 主人公がイケメンでいいやつで、とにかく愛妻家で、観ててハラハラしながらも応援したくなります。 インド映画なので例によってダンスシーンがあって楽しいです。 上映時間も例によって長めで「インターミッション」なんて久しぶりに見ました(「きっとうまくいく」以来か)。 製品開発だけにとどまらず、それをどのように展開していくか? というところが今風ビジネスの先駆けにもなってて非常に面白かったです。 映画「バーフバリ王の凱旋(完全版)」で、民の生活を良くするために自動機械を開発するエピソードがあって、発想は面白いけど現実的にはどうだろう? と疑問に思ってたのですが、この映画を観ると、それって本当にできるし、下手に高額な機械を作るよりも、手作業でできるごく安価なちょっとした装置を作った方が、意外とコスト削減になる――特に、この映画の件では、人の生活・人生を激変させるほどまでに劇的に――という辺りが目から鱗でした。[映画館(字幕)] 7点(2018-12-08 08:48:07)(良:2票) 《改行有》

88.  バトル・オブ・ザ・セクシーズ 「リトル・ミス・サンシャイン」の監督コンビの新作です。 1970年代の女性解放運動の流れの中で、全米女子テニスチャンピオンのビリー・ジーン・キングが男子元チャンピオンのボビー・リッグスと世紀の対決します。 男女格差を扱った、社会派の、当時の時代の変わり目をよくとらえた秀作と思いました。 さて、あれから40年以上経ちましたが、今の日本はどんな状況でしょうか? などと思ったり。[映画館(字幕)] 7点(2018-08-13 16:20:10)《改行有》

89.  アイアンクロー 《ネタバレ》  ケヴィン・フォン・エリックが好きでした。  身体的には細く小さいけれども、イギリスの貴公子と見まごう気品のある細い顔立ちに鍛え上げられた身体。そしてあの過酷で危険なリングに常に裸足で参戦する、気品と野性味が入り混じった唯一無二の存在で、ヨーロッパ出身のレスラーなのかと勘違いしてました。  本映画で米国で一家でやってたのがわかったのと、誰かが亡くなって日本のTVに登場しなくなってなぜなのかと思ってたら、こんな大変なことになってたのか、というのを映画で知った感じになります。  なのでケヴィンが主役になったのは私的には非常に嬉しかったんですけど、訪日の話がケリーが一人で行ったみたいに描かれてるのがちょっと違うなと思ったのと(タッグでタイトル取ってたはずだし(混乱))、あと、ケヴィンが髪型を似せて裸足なのは良いとして、ちょっと身体は大きいし骨格ががっちりしすぎててイメージがちょっと違うかなーと思いました。  あと個人的にはアイアンクローは好きなので(めっちゃ真似した)タイトルになってるのは良いんですけど見せ場があまりなく物足りなかったのと、あと一家の中で何故ケヴィンだけ裸足でリングで上がってたのかとか、興味深い深掘りしてほしいエピソードがいろいろ足りない印象で全体的に物足りなかった感じでした。  とはいえ昔の好きだったレスラーの話がわざわざ映画化されたのは嬉しかったです。[映画館(字幕)] 6点(2024-04-19 12:04:39)《改行有》

90.  オッペンハイマー 《ネタバレ》  IMAXにて鑑賞。音響はド迫力でした。  本映画関連で大昔にNHKのドキュメントがあり(マンハッタン計画 オッペンハイマーの栄光と罪)、ニューメキシコのすさまじい実験の映像とか、赤狩りの対象になり地位から追われた話は何となく知ってました(最近再放送)。  本映画で個人的に一番興味があったのは ・オッペンハイマー氏が核兵器反対に転じたきっかけは何か? でした。期待しつつ観たのですが、それっぽい要素は丁寧に漏らさず取り込まれてましたが、巧妙に恣意的に時系列を混乱させごまかされてるため、結局よくわかりませんでした。  たとえば、有力候補で「終戦から数カ月後、広島・長崎の状況視察者の報告会が開かれたそれを見て改心?」という説があり、その場面もあるのですが(直接映像は悲惨すぎるため映画中では見せられないのですが)、一方、氏の主観的場面で講演時にフラッシュバックで人が焼き尽くされる映像が出て衝撃を受けるんですけど、順序が入れ替わっており、 ・論理的展開:報告映画を観る→それが印象に残って講演時にフラッシュバックをする ・映画の表現:講演時にフラッシュバックをする→報告映画を観る て感じに、実に巧妙に順序を入れ替えた問題の焦点をごまかす印象操作がされてるので、なんだかなあと。  あるいはですね、核実験のすさまじい結果であの甚大な大量殺りく兵器に対する罪悪感を醸造したというごく人間的な説も考えられます。しかしオッペンハイマー氏の女性関係の節制のなさ罪悪感のなさ子供に対する無関心から、全然まったく氏に一般的な倫理観があるように見えずどうなんだろうっていう。まあ、(既婚ですが)以前付き合ってた女性の自殺への強い罪悪感の表現があるので「死」に対しては罪の意識があったのかもしれませんが。  で、実験結果で罪悪感を覚えたとすると、本映画では、爆発映像が大きな花火を打ち上げたかのような実に美しい絵柄で描かれ、時間差のすさまじい爆音と衝撃波でその恐ろしさが表明されるのですが(爆音・衝撃波のフラッシュバックは何度も出てくる)、これも恣意的に「被害」を隠ぺいした表現になっていて、もちろん実験は人を避難させてたと思うんですが、ドキュメントの映像などであるように、近隣の建築物がすさまじい爆風で吹き飛んでたわけですけれども、映画中ではそういう「被害」も一切見せないわけです。だから、人ではないけど、人の作った構築物への甚大な被害を見て、これは良くないと、見識を変えたのでは? と想像したくなるのですが、そのような映像も全て隠蔽される。  あと、世界初の核実験なので認識は甘く(実際、投下時の被害者数見積も大幅に少なく)、日焼け止めクリームにサングラスしただけでは到底足りず被爆してしまった人もいたと想像するんですが何も説明はなく(水爆実験の被爆者は大問題になりました)、本作で一番無神経な演出と思ったのは「実験が無事終わったらシーツを家に取り込んでくれ」てのがあって、映画では家が実験場からそれほど遠くない場所に見えたんですが(勘違い?)、そうすると外に干したシーツが被爆して大変なことになるのでは、ってのがすごい観ててヒヤヒヤした。爆発・炎・爆音・衝撃波等「目に見える」被害は認識するけれど、放射線被ばくなどの「目に見えない(聞こえない)」被害への認識がまったく甘く、無神経な演出をついついしてしまう、という昔ながらの悪癖は全然直ってないな、て感じでした。  あと話の終盤オッペンハイマーがアインシュタインと実はこんな会話をしてた、というネタ晴らしがされるのですが、個人的意見としては、 「アインシュタインはそんなこと言わないんじゃないかな」 と思ってしまった。実際どうなんでしょう。  そんな感じに、まとめると、前世紀最大の発明であると同時に最大最悪の大量殺りく兵器を作り出してしまった「罪」に真正面から対面しようとして、結局対面できずごまかした作品かなあと、私は認識した次第です。  で、今年のアカデミー賞は本作と、大量殺りく兵器に真正面から立ち向かう「ゴジラ-1.0」が同時に各賞を受賞するという、非常に面白い巡り合わせになっており、現実では各地で戦争が巻き起こり、禁止されてたはずの非人道的兵器もバリバリ投入され、最悪、核使用の危機すらあり得る状況で、このような映画が高評価になったのは、世間への問題提議としては良かったのかも、と思ったりなんかしました。  そんなところです。[映画館(字幕)] 6点(2024-04-11 13:21:51)(良:3票) 《改行有》

91.  犬王 《ネタバレ》  前提条件としてアニメ「平家物語」は観てました。あと同様の設定を描いた作品として「ワールド・イズ・ダンシング」という漫画を見てます。湯浅監督作品は好きでそれなりにちょこちょこ観ており「夜明け告げるルーの歌」で音楽表現とアニメの快楽的融合が好きなんだなあとは思ってました。マインドゲームもそうでしたね。  で、本作は音楽表現とアニメの動きの快楽をとことんやって見せびらかしたい作品だろうなと思っていて、やりすぎなくらいの過剰な表現(場面によっては長すぎるとか)をどこまでやってくれるかというのがあり、個人的にはそのためにアンバランスで歪であってもいいだろうという心持で観ていて、実際作品の大半は歌とダンスで埋め尽くされており、途方もない美しい表現もあり満足できました。  ただ、人間ドラマとしてみるとほとんど葛藤も描かれずすんなり行き過ぎてどうだろうという部分があり、そこは必ずしも本作の主旨じゃないので、まあ置いておくとしてちょっとこう登場人物に感情移入しがたいなあという部分ではあったのですが。  それよりも気になったのは主旨の部分です。私は本作の主旨は「ダンス(のアニメ表現)」「音楽(琵琶→ロック)」をいかに見せるかだと思うんですけれども。  ダンス部分について「猿楽→能」という展開があるところのものを現代的なダンスに置き換えるのは猿楽なり能の振り付けに対する思想的なものを踏まえた上での振り付けなんだろうか? というのは気になったところです(「ワールド・イズ・ダンシング」だとその辺の思索を深めているので)。説明はないけど考えた振り付けになってるのかも知らんけど、私にはよくわかりませんでした。  音楽部分については、それまでにない新しい音楽として、現代的な「ロック」を当てはめてるのですが、当時の人にとっては当然新しい聞いたこともないような音楽であるという設定なのはイイとして、視聴者にとっても斬新に聞こえるべきかという点で、いまいちピンと来ませんでした。なんか「円熟のロック」みたいに聞こえてしまって、私個人としては新しみのない面白くない曲だなあと感じた感じ。そもそも琵琶を演奏する友魚にとってもロックは新しい発見の音楽であるはずで、発見のための物語があったはずだし、なぜそのような音楽表現になったかの思索なり論理があったはずなんだけどそこがわからなかった。あるいは既存のロックミュージックをベースにするにしても、ロックというジャンルが出来上がっていく黎明期の曲なりがベースになってるなら登場人物の立ち位置に近くなって、何らかのみずみずしさなり斬新さが出るはずだと思うんですが、全然そんな感じには聞こえず、要するに「円熟のロック」のように聞こえて、いやなんか曲が合ってないんじゃない? と思っちゃったんですよね。良い、面白い演奏ではあったけど。  湯浅監督作品って、最初の発想は斬新で面白いけど、いざそれをどう表現するかについて、わりと安直にわかりやすいネタに飛びついてしまう所があると思ってて、本作は安直でちょっと物足りないなあと思った次第です。  そんなところで。[映画館(邦画)] 6点(2022-06-22 12:22:14)(良:1票) 《改行有》

92.  クライ・マッチョ 《ネタバレ》  非常にゆるいロードムービーで、元カウボーイの爺さんがメキシコの少年と交流して自分の生きる場所を見出す(90歳にして!)という話で、なんか、クリント・イーストウッド監督は毎作毎作、気合を入れて名作ばかり作ってしまうので、たまにはこういう気楽い映画もゆるく見られて良いな、と思いました。  こんなので良いですのよ。  話の構成としては、ハリウッド映画的エンタメの構成をきっちり踏襲していて、各時間ごとのタイミングに無理やりでも何らか事件が起こってテンポを取っていくという作りで、イーストウッド監督がこのハリウッド映画的定番構成を習得したら、今後毎年いくらでも同様以上の品質の映画を撮り続けられるぞ宣言としてこの作品が出てきたとしたら、空恐ろしいことよの、と思ったりなんかしたり。  話のエンドについてはキッチリけりがついてないので、微妙ではあるんですが(話のオチも最近のハリウッド方式で協議&試写で決めたんでしょうか?)、設定を一通り鑑みるに、こういうオチにならざるを得ないかなあと思ったりなんかしました。未来はどうなるかわからないけど、あの強さを持った少年なら、きっと何とか生き延びていくだろう、みたいな。  個人的には、取り調べを受けた時に「俺は運び屋じゃないんだぞ!」というセルフパロディが突如出てきて、爆笑しました(あはは)。  そんなところです。[映画館(字幕)] 6点(2022-01-31 10:46:03)《改行有》

93.  モンスターハンター 《ネタバレ》  2D字幕版を視聴。ゲームの方は、かなりバリバリやってた口です。  ストーリーは正直メリハリが付いてるようなついてないような、話も途中だし、びみょーなんですが、この映画の見どころとしてはあのゲームの中の世界がいかに実写(+CG)映画化されるのか!? というところで、そこは結構頑張ってたかなあと。  モンスターは、原作にあるものを大体ほぼ忠実に描いてて6種類くらいですか、いや、そのマニアックな中二くさいのをわざわざ出しますか、とちょっと笑ったりしました。  武器種が結構頑張ってて、弓・大剣・片手剣・双剣・驚きのチャージアックス(笑)、操虫棍、スラッシュアックスまで出してて全14種の中の7種半分わざわざ出してわざわざちゃんと演出付けてるのはマニアックにもほどがあるだろうと。  あと、焼肉等調理シーンはゲームの場面を忠実に再現しててかなり笑ってしまいました。そこまでやるのは期待してなかった。  それから、モンスターと人が戦ったらどう見ても人が死ぬだろう? というのがゲーム中ではレーティングの問題で全然亡骸が出てくる場面が全くないのですが、映画では容赦なくゴロゴロ人が死んでくのが結構イカしてると思いました(笑)。  原作にないものとしては、モンハンの世界のモンスターが、現代兵器(と言っても銃とバズーカと手りゅう弾とヘリくらい)と戦ったらどんな感じか? というのも多少観れて、なるほど! と面白かった感じです。  まあ、いいんじゃない?[映画館(字幕)] 6点(2021-03-31 00:39:14)《改行有》

94.  風をつかまえた少年 《ネタバレ》  以前、劇場で視聴。  とにかく、干ばつと飢えと貧困の描写がすさまじくて、アフリカだととにかくカラカラに乾きってどうしようもない情景が描かれて、「水」というのが全ての命の源であり、「水」さえあれば、そこから作物が取れ、人が活動できるようになり、すべてのものが作り出せるようになる……という生きる上での根源を呼び覚まされるような映画でした。  問題の解決方法は、ごく誰でも知ってる理論に基づいた話で新しい先鋭的発見というわけでもないのですけど、インド映画の「パッドマン」(インドでナプキンを作る話)でもそうだったんですけど、 「理論上可能で金さえあれば実現可能だが、貧富格差の大きな国の極貧の中で、それを実行するにはどうすればいいか?」 というところに新しい発想なり発見が求められてるのが非常に現代的かなあと、私たちの生活の中では取るに足りないようなことでも、現地では実に命に関わる重大事である、というのがまざまざと知らされて、なるほどなあと思った次第です。[映画館(字幕)] 6点(2021-02-08 13:56:49)(良:1票) 《改行有》

95.  劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 《ネタバレ》  TVアニメ版未視聴(断片的にちらっと観たことがある程度)、外伝映画版視聴済み、原作未読です。  端的な感想としては「少佐が想像以上にヘタレだった(笑)」というところに尽きたかなあという感じでした。  いちおう外伝映画版で主人公が少佐に逢いたがっているので、どんなすごい人なんだろうと期待を持たされてたわけですが。そもそも少女であった主人公を引き取って、愛してるとか言ってる時点で予想できたことではありました。  加えて、主人公のヴァイオレット・エヴァ―ガーデン自身も少女から大人に成長しきってないので、この作品で描かれる恋愛模様ってガキんちょ同士の恋愛かなあって、途中のグダグダ寄り道したりとどまったりするところも、お互い精神的に子供だからしょうがないかなあという、最終的にハッピーエンドになるのは良いんですけど。  映像はとにかく美麗で、間に挟まる各エピソードもベタだが泣けるいい話で、それは外伝映画版同様非常に良かったですが、ちょっと上映時間が長すぎるのが微妙でした。  なんか、ハリウッド映画で話の構成のテンポを定番の心地よいものにするために、ネタも何もないのに無理やりイベントを盛り込んでオペラっぽく歌うだけでごまかすみたいな演出が近年時々あって「ああ、間を持たせる良いネタを思いつけなかったんだな」と思うんですけど、この映画も、主要人気キャラの見せ場をそれぞれ準備するために無理やり間を持たせて無理やり謎の苦境を作ってる感じで、いやまあ人気キャラ? のために無理やり見せ場を作ったでしょう? というような演出が多々見られたかなあと、まあ、良いんですけど。  そんなところで、映像は非常に美麗で広いので、大きな画面で観られるのがよろしいかな、とは思いました。[映画館(邦画)] 6点(2021-01-23 16:47:05)《改行有》

96.  魔女見習いをさがして 《ネタバレ》  おじゃ魔女はそんなにしっかり見てないので、そんなに思い入れはなかったのですが、元おじゃ魔女ファンの3人女性がひょんなことで知り合って、いろいろあって、友情を深めて、それそれの生きる道を見定める展開は昔のおじゃ魔女テイストがよみがえってくる感じで、それなりに良かったかと思います。  ただ、主人公たちがもうすでに大人なせいで、序盤で降りかかってくる苦境がわりと現代的にシャレになってなくて、たとえば吉月ミレのパワハラ案件なんかは、今の、大手企業のコンプライアンスとして一発アウトなので、労働基準局等に訴え出れば即指導が入るレベルなんですけど、なんかうやむやに処理されるし(退職願を経由せずにいきなり退職届(辞表)を出すのは今風と思いました。法律では2週間前までに退職届(文書なしでもOK)を出すことが認められており、最近はもう出社すらせず退職代行をエージェントに頼むだけで即退職できるご時世ですし)、川谷レイカの件もストーカー/DV関連ですよね。長瀬ソラが発達障害の子にたまたま当たった? の件は、けっこう今風で良いと思うんですけど、ただ対処としてあれで良かったのかは微妙な難しいところだなあと思ったりなんかはしました。  個人的には吉月ミレの件が一番身近で気になって、あの、映画業界とかアニメ業界って結構相当に就業状況がブラックなので、仕事環境がどれくらい悪いのが、違法行為か・あるいは現場の意地悪レベルで許されるのか、という境界線が、けっこう世間知らずでアウトなまま作品に出されてしまう事案が非常に多いと思ってるんですけど、本作もそうだったなあと思いました。サービス残業はそれだけで一発アウトですよ、というくらいの認識は欲しい。  で、メイン3人の友情の話は良い感じでしたけど、それ以外が総じてゆるくて、子供キャラなら許されるけど、大人の環境だとリアリティとしてちょっとアウト気味だよなあというのがあり、結局この作品の対象視聴者はどういう人を想定してるんだろうというのが中途半端でよくわからないまま終わってしまった印象です。  友情を強調するために、枝葉のエピソードは大体あまりうまく行かない(吉月ミレが想定外にうまく転んだくらい?)演出にしたのかもしれませんが、うまく行ったかというと微妙だなあという感じでした。  そんなところです。[映画館(邦画)] 6点(2020-11-21 16:58:41)《改行有》

97.  リチャード・ジュエル 《ネタバレ》  これは、難しいなと思ったんですが、結局のところリチャードジュエルが本当にシロかどうかはグレーなまま、しかし、彼が無実であることを信じることにしよう、そして彼の英雄的行動を称えよう! という主旨の映画かと思ったんですけど、彼が生前に映画化されてたなら良かったんですけど、実際にはもう当人が亡くなってしまってて、そうすると、彼が亡くなってもう再犯の危険が全くなくなったのでやっと映画化できたのでは? というあざとさが気になってしまった感じです。  メインの問題として、プロファイリングに当時の偏見が混ざって問題のある判定ではなかったかという疑念がしつこく提示され、かつ当時の価値観で偏見を抱かれやすい主人公の属性が強調される(自制心なく食べてしまうので太ってるとか、黙れと言われても黙ってられないとか、勝手に人の引き出しの中を見てるとか、今でいうとGeekっぽい異様なほどの銃器や警察関係の知識の深さや執着や)んですけど、そこを否定すると、後出しで出てくる共犯が居たのでは? という疑念を否定する根拠がなくなる。  で、「疑わしきは罰せず」で無罪判定になったとしても、実際の犯人が捕まらないと本当の意味で安心できないなと思って、後で犯人が捕まって自白したという情報が出てくるんですけど、映画中のFBIの悪どいやりくちを散々見せられた後だと、その自白も本当に信用できるものなのだろうか? と、操作方法に疑念があると、犯人が捕まったと言われてもまだ安心できず、結局リチャードジュエルが亡くなって、少なくともからが実は犯人だったとしても、その再犯はなくなってやっと安心できるみたいな。  母親の終盤のスピーチとか、リチャードジュエルのFBIへ断固とした主張をする場面とか、弁護士との友情とかは、すごい良い場面だったと思います。  が、リチャードジュエルの主張で言われるところの「自分を犯人に仕立て上げるために手練手管を凝らすよりも、本当の犯人を捕まえ、再犯防止すべき」という話が、この映画製作自体にも刺さってきてるように感じて「主人公を善人に仕立て上げるために手練手管を凝らすよりも、本当の犯人を捕まえ、再犯防止すべき」では? と思ってしまいました。本質的に、この映画の製作で行われてることと、作中のFBIの行ってることって同じじゃんって。  あと、リチャードジュエルが弁護士に黙っているように言われてるにも関わらずしゃべってしまう場面は、作中で主人公に精神的疾患があるのでは? 的話が後でちょろっと出てきますけど、そういう、軽度なので精神病というほどでもないけど、日常生活ができないほど悪化すると病気判定されるような特質かなあ、と思って見てました(ときどき、そういう人が現実に駅とかにいたりして。じっとしなさい、と言われてじっとすることができない子供、とかの話とか)。  そんなところです。[映画館(字幕)] 6点(2020-02-10 00:19:04)《改行有》

98.  キャッツ 《ネタバレ》  「キャッツ」は、この映画が観るの初でした。  基本的に、あの唯一無二の奇天烈なビジュアルが観たくて行って、期待通りで非常に面白かったです。  ファンタジックなビジュアルに、歌ですべてが解決する世界!  数々の名優が独特でコミカルな猫を演じてる!  ストーリーが、話のほぼ9割が猫の紹介で終わるという斬新な構成で、「七人の侍」の前半だけで終わる感じでしょうか。これはこれでアリかなと思いました。メリハリが付いてれば(七人の侍も、前半だけでも十分面白いですし)。  ……で、メリハリの部分が問題で、休まる場面がほぼないまま延々と途切れなく猫の紹介がずっと続くので、観てて息切れしてしまいました。  メインの話が、特にひねりもなくすんなり決まるのは、まあ、そういう話じゃないからということで了承。歌の良さで説得力は出てましたし。  あの独特のファンタジックな映像のダンスもファンタジックなビジュアルで素晴らしいんですけど、同様にメリハリの問題があって、なんというか、劇場の最前列に座って、メインのダンサーが全部アップで自分に直接語り掛けてくる場面がずっと延々続く感じで、作品の大ファンの人がこの場面が好きなんだよっと見せ場ばかり立て続けに編集して見せてくれるみたいな、それだけだと文脈とか拝啓とか全体の構成がわからないので、面白さがつかみづらいというか、よくNHKの舞台とかバレエとかの中継で、演出の都合上、ソロのダンサーをアップで見せるべき場面と、ダンサーの全体のフォーメーション&舞台装置を俯瞰で見せる場面があるんですけど、カメラマンはその演出意図をわかってないので、適切に切り替えて見せてくれないのでTVでみるといまいち面白さがわからない、という事態が良くある(現場で観ると面白さがわかるんだけど)……という問題の映像を、そのまま映画の映像にしてしまった感じでしょうか。  映画なら、ダンスの演出意図がわかってるはずだから、その辺の切り替えは演出家の意図通りきちんと行えるはずなのに、やっちまったかい、と思いました。  序盤にゴキブリの場面があるんですけど、あのビジュアルで「食べる」を描くと、グロテスクでたまらん感じがあって、それがずっと続くとヤバイと戦々恐々としましたが、以後はそういうグロい場面はそれほどなく、大丈夫でした。役者が裸みたい? なのは、そんなに何とも思わなかったです。あの背後から映されたときに腰とかに毛皮のよれが多少目立つことがあって、生きてる猫の体毛ではなく、舞台衣装っぽく見えるのがちょっとどうだろうと思ったくらい。  歌は素晴らしくて、あの有名な曲はそういやキャッツの曲だったか! と思いました。  サントラは欲しいかも。[映画館(字幕)] 6点(2020-02-09 23:48:57)《改行有》

99.  ラストレター(2020) 《ネタバレ》  ちょっと期待しすぎて、ミステリ的サプライズを期待してしまったせいか、私にはあまり刺さりませんでした。  話のたくらみとしては結構面白いことをやってると思うんですけど、オチが薄味でインパクトに欠けるのと(またそれ系オチですか……と、ちょっとガッカリ)、オチの弱さを、おそらく原作小説では、作家を視点人物にすることで強化してたと思われるのが、映画版では岸辺野裕里(松たか子)の視点で見るので「それほどでも……?」となってしまう。  中盤~終盤の幻惑感や、トヨエツ阿藤のトリックスターぶりとか、ところどころハッとする見どころはあるのですが、基本ラインが普通の日常的な話で、いわゆる『良い話』に、味付け程度に幻想的な要素を付け加える程度の塩梅になってて、これがもうちょっとガチなミステリ物として構築されてたら、姉妹は絶対双子トリック的に入れ替わっててほしいとか、過去の場面なのか現在の場面なのか不明な場面が出現して視聴者に解釈をゆだねるみたいな挑戦的試みが入って欲しいとか、いろいろあるんですけど、終わりの「良い話」に収束させるために、中途半端に手を出しただけでそこまで深みにハメる気はない的な、ちょっと浅い感じに終始してるのが物足りませんでした。  結局現在のメインヒロインが最初から最後まで登場しないのが弱いと思うんですけど、小説だと章立てとカチッとした構成の妙でうまく見せていたのではなかろうか、というのが映画だとそこまでキッチリ作るシビアさがやりづらくフワッと処理されるので、より、ヒロイン不在の欠落感が悪い意味で強く出てしまってる? というか。  ……小説版を見て、そのあと映画を観ると良かったのかもしれません。うーむ。  ただ、こういう方向性の話は好きなので、今後、もうちょっと外連味のある尖った、この監督作品が出たら観てみたいなあという感じはあります。[映画館(邦画)] 6点(2020-02-01 08:44:00)《改行有》

100.  アナと雪の女王2 《ネタバレ》 映像はとにかく美しく最高で、前作で決着のついてなかったエルサが本来の自分のあるべき姿を獲得していく過程は、映像としてとても感動的で素晴らしかったです。 しかし、断片的イメージは技術の粋を尽くした素晴らしいものであるものの、話のつながりとしては結構弱くて何となく旅してる感がぬぐえず、エルサとまともにコミュニケーションする相手が基本的にアナしかいないので、人間関係が薄いなあって感じがあり(この二人の関係も今回はあまり起伏がなく)、アナとクリストフの関係も序盤中盤上手く行かせないためのすれ違いやり取りがあからさまで結構イライラするのと(クリストフの歌もコメディとしてスベってるのをさらに助長する感じで乗り切れず)、自然主義的オチも、ダム大国日本の感覚からするとかなり安直だしスケールも小ぶりだし微妙なところよのう、て感じでした。 売りの音楽・曲については前作ほどのキャッチーな曲はないものの、北欧&ネイティブアメリカン? の土俗歌をベースにしたあるあるな感じの曲で結構好きでしたが、ストーリー上最も重要な「北から聞こえてくる声」が、歌なのか、悲鳴なのか、中途半端なヒステリックな声に聞こえてしまって、あれさえ、美しい、何らかの情感を強く掻き立てる声としてきっちり聞こえてたらまだ話の推進力として説得力が付けられたのではないか(そういう話は結構好き)というところに、惜しいなあ、と思いました。[映画館(吹替)] 6点(2019-11-30 14:09:33)(良:2票) 《改行有》

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