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プロフィール
コメント数 1630
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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1101.  朝が来る 《ネタバレ》 全体の構成としては、前半が永作博美の話で後半が蒔田彩珠の話、というのは明確である。もし、あくまでサスペンスに徹するのであれば、その主となる後半に比して前半をもう少しライトに済ませる、という選択肢も在った様に思う。そのひとつの理由は、この前半のヒューマンドラマとしての出来がそもそも非常に素晴らしく、こっちの話が更に展開していく訳ではないことが少し残念に感じられるというか、やや消化不良と言ってもよい様に感じられた、というか(まあ、単純に前半と後半で二度美味しい映画として味わう、で何の問題も無いとも思うケド)。 ただもう一点、少し気になると言ってしまうならば、前半の永作(+井浦)があくまで自然な台詞回しを実に慎重に言葉を選んで口にしてゆく、その部分に感じられる思慮深さと、後半の蒔田がとにかくどーにも自分が何をどう感じているのか、そしてそれをどう行動に落し込んでゆくべきなのかを全く突き詰められていないというトコロの短慮さが、この構成によって対比された時に、それがそのまま「親になる資格」の有り無しを冷徹に体現している様にも見えてしまうというか、むしろこれが本作の真のテーマなのではないかと思われるホドだ、というか(でもそれってちょっと残酷過ぎない?アンフェアじゃない?とも)。端的に、私は後半の蒔田にはあまり感情移入できなかった(正直に言えば、私が彼女に抱く感情はあのヤクザのものにも少し近いのですよね)。だからヒューマンドラマとしては、私にとって観ることにポジティブな意味があったのは圧倒的に前半だと言ってもよいのである。 とは言え本作、もっと平凡なオチかと思った肝心の後半のサスペンス的な部分のクライマックスにもかなり優れたアイデアが在るのだ(この部分を最も「キレ」好く観終わるためにも、蒔田彩珠に出来るだけ感情移入して観ていった方がよい作品だとは明言しておきたい)。こちらはこちらであまりにも残酷なこの結末からすれば、少しご都合主義にも思われ兼ねないオーラスについても、ここだけでも彼女に寄り添おうとするのは映画として決して許されないことでもないかと個人的には感じている(原作小説がどう終わるのかが少しだけ気になるトコロ)。 以上、話の内容の出来が率直にかなり優れた作品だと思っているが、例えば前述の自然でさり気なくも鋭く心を穿つ力強い台詞(脚本)のクオリティや、光、特に自然光の使い方にこだわった淡くて繊細な画づくりがもたらす美しくて心地好い空気感なども中々素晴らしかった。色々と普通に、さほど文句も無くオススメできる良作。[映画館(邦画)] 8点(2020-11-05 00:21:46)(良:1票) 《改行有》

1102.  キラー・ホビー/オモチャが殺しにやって来る 《ネタバレ》 『悪魔のサンタクロース』シリーズの最終5作目(これもクリスマスの時期の話なだけで、それ以外は特に前作までと関係は無い)。大筋は、頭のおかしいオモチャ屋がつくった殺人オモチャが人を襲う、という(結構よくある)話で、音楽の感じなんかが子供向けぽかったり、所々のつくりも率直に子供騙しだったりするのだけど、一方でショック描写の一部はかなり陰惨だし、エロシーンもがっつりあったりで、全体的に大人向けレベルとは言えないのにあまり子供向けとも言えないアンマッチな出来映えだと言える。 ただ、オモチャの襲撃シーンには(前述どおり子供騙しなのも混ざってるけど)中々ハッチャけたアイデアがあったり派手だったりで新鮮味がなくはないものもあったり、お話の方も(かなりとっ散らかってはいるが)ラスト付近にはそこそこ驚愕の展開が待ち受けていたり、コンセプトは月並だが可能な限り「今までに無かったものをつくる」という意識がひしひしと感じられる(そこに更に「センス」が溢れていればなお良い、というのは確かだとしても)。質感はかなりチープだし、決して諸手を挙げて高評価とはいかないが、個人的にはまあまあ印象の悪くないレトロ・ホラー。どーしても暇だというときには、是非。[DVD(字幕)] 5点(2020-11-04 23:52:10)《改行有》

1103.  アシク・ケリブ 《ネタバレ》 吟遊詩人アシク・ケリブの物語だが、話の内容は率直に大したもんでもない。中東・アラブ風の映像表現も、正直言って『ざくろの色』や『スラム砦の伝説』とかで観たものとさほど変わりなく、この監督の後続作品として斬新さを備えているとまでは言えない(私が監督作を続けて鑑賞しているから気になってるだけかも知れんケド)。 むしろ、主人公が吟遊詩人だけあって全編で騒々しいまでにかき鳴らされ続けるアラビアンな音楽の洪水が、監督の他作品のようにやはり我々を何か別の映像世界に連れて行ってくれる様にも思う(よーく聴いてると何故かシューベルトの『アヴェ・マリア』のメロディが混ざってたりするんだけど)。なので別世界体験するための映画としては、ある程度「使える」クオリティかとも思う。[映画館(字幕)] 6点(2020-11-04 02:01:30)《改行有》

1104.  ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ 《ネタバレ》 主に『13金』あたりのスラッシャー映画のパロディ・コメディなのだが、ネタ元がスラッシャーなのにグロ&エロは全く欠片も微塵も無いという圧倒的な拍子抜け(まあ対象世代を広げるための販売戦略なのだろうが、個人的には詐欺にも近い)。そもそも、主演女優は(好みも有るだろうが)あんまり素直に可愛い!って感じでも無いし、その他女優陣もブスやらバカやら性悪だわで、むしろ80年代スラッシャーならではの良さというものを意図的にも取り払っているかの様に思える(何故だ)。 もう一点、アラフォーの母親役と20代前半の女子大生役の両方をマリン・アッカーマンが(特に特殊な手法を使うことも無く)演じ分けているが、惜しむらく個人的にはここにも大いに違和感があった。この人、極めて美形でかつ若々しく(実年齢は36,7だが)、こういった無茶をおっつけても何とかしてくれそうなレベルだというのは重々認める。しかしそれでもなお、やはり若づくりの方には違和感が大きかった。実際に十分若く見えるかどうかが問題というよりは、無理に若く見せようとしていることが設定上どうしても見透けてしまう、ということ自体が違和感になっている様に思われる。 映画自体は比較的しっかりつくられているので、ただパロディ・コメディなだけでパンチが皆無なノペっとした質感は、重ねて言うが詐欺まがいである。だいぶん残念な仕上りに思う。[DVD(字幕)] 5点(2020-11-03 22:47:36)《改行有》

1105.  水の声を聞く 《ネタバレ》 そんなの絶対無理だとは思うけど、もし「宗教団体をつくろう!」的なシミュレーションゲームというものがあったとしたら、この映画の様な展開が多々発生するのだろうなあ、というか。(結構ド直球に)宗教団体をつくって運営していく、というお話で、主人公は当然教祖サマである(雇われだけど)。宗教といっても最初はごく簡単なセラピー的な何かであり、言っちゃあ韓流アロマくらいなもの、だった様にも見える。ただ、やってる人達は意外な程にごくマジメで、当然「本物」なワケではないけど一方で決して「詐欺」とかってワケでもない、とゆーか(あくまで信者の心の平穏を願ってる、という意味では)。 この先の道は二つあるだろう。ひとつは、あくまで「偽物」であることを自覚しつつ信者の幸福のために実利を取ってゆく道。しかし、この映画の主人公はより困難な「本物」を目指すという道を選択する(ある種、マジメすぎるのだよね)。結果、団体の内部に軋轢を生じ、なんやかんやあってラストは序盤からチラホラ彷徨いてたヤクザが全部ぶち壊して唐突にバッドエンド。お話のコンセプトの部分には率直にけっこう興味を持って面白く観れたのだけど、この終わらせ方は上手いとは言えんでしょ(どー終わらせるのが正しい話なのかよー分からん、というのも確かだけど)。 あと、宗教団体として一番肝心な「創始」と「信者勧誘」の部分が殆ど描かれないのもあって、少し「浮いた」話だというか、結局あまりリアリティのある話にもなっていない。だがその分、寓話的・比喩的な話に見えてくるというか、何か色々想像力を刺激する話だなあとも思える(ただその示唆的な部分とゆーのにも、あまり明確なアイデア・意図が感じられるワケでもない、という感じではあるのですけどね)。 もう一点、これも何故か韓国絡みの話になっているのだけど、私が観た限りではここにあまり深い意味は無いよーに思えた。要は、実際の(架空の)宗教儀式が描かれるに際して、これが日本の宗教だということになってしまうとなんか色々と面倒だった、ということなのではないだろうか(どっかの何かに似てたりすると困っちゃう、というか)。まあそれゆえにより一層「際どい」話になっちゃってるのは端的に事実だとも思うケド(フォローしとくと、実際はそんなに身構えて観るよーな話でもないと思いますよ)。[DVD(字幕)] 5点(2020-11-03 03:39:13)《改行有》

1106.  新 死霊のしたたり<TVM> 《ネタバレ》 いちおう『悪魔のサンタクロース』シリーズの4作目の扱いなのだが、このシリーズ、1~3は犯人の素性的な部分で繋がりがあるのだけど、今作4は別に3までとは何の関係も無い。事件が起こるのがクリスマス辺りだからいーんだよ!という開き直りのようである(『ハロウィンⅢ』的なヤツてことかいな)。で日本では結局、監督繋がりで『死霊のしたたり』のバッタもんに仕立てられちゃってるし、だったらフツーに別作品としてやりゃいいジャン!(日米ともに)と思いますですね。 お話の方はというと、人体自然発火?→ゴキブリ?→なんかの魔術!(魔女集団)という突拍子も無い展開をしてゆくが、色々と雑で率直にだいぶん支離滅裂ぎみ。もう一点、恐怖描写のかなりの部分が結局ただのゴキブリで、汚らしいわ気持ち悪いわでかなり不愉快(特撮はスクリーミング・マッド・ジョージで、よくみるとこの部分のクオリティはそれなり)。あと、あのモード・アダムスが黒幕の魔女を演じているが、なんのオーラも感じられないただのオバハンでこれも残念。主演女優もブス(設定上は美人記者ということになってるのだけど)。かなりのポンコツホラー。[DVD(字幕)] 3点(2020-11-03 01:17:42)《改行有》

1107.  サムソン 神に選ばれし戦士 《ネタバレ》 この話、リメイク?されてたんですね。どーもキリスト教関連映画専門の制作会社つーのがあるらしく、かつキリスト教世界ではこーいうのも一定の長期間の需要が見込めるから予算もある程度投入できるとゆーことなのか、今作もセットや衣装、古代都市の遠景のCG等は結構頑張っており、全体としても意外にチープさはほぼ感じない(→件のラストシーンへの期待は否が応にも高まる一方)。 話の内容は細かい工夫を半ば「諦め」、ほぼ聖書の内容どおりと言ってよい展開運び、そしてかなりテンポも良く進むため、悪く言えば相当に軽い。個々のシーンにも軽すぎるものも散見される(ライオンなんて一瞬で屠っちゃうし)。また、一歩踏み込んだ設定などもチャンと考えている様には見えない(例えば、サムソンがヘブライ人社会で当初どういう存在なのかとか、ヘブライ人社会とペリシテ人支配層の関係、サムソンがタレンをアッサリ娶れるのはどういう事情なのか、等)。それに加え、聖書でもイマイチよく分からなかった部分は本作中でもそのまま全く分からない(特に件の「謎かけ」とか、あと途中20年飛ぶんだけどそこの年齢の経過とかはもはや無視されてたり)。 それでも、まずテンポの良さを利点と捉え、アクションも可でも無いが不可でもないのを好しとするなら(分量はそこそこだし)、本作は決して全く見どころの無い退屈な作品ではない、のだが… ひとつ、どーしても許せないのは本作でのデリラの在り方。かなり中途半端なキャラでサムソンを陥れる動機が完全にボヤっとしてしまっている。私はオペラ版から入っている人なので、個人的にはデリラの憎悪とサムソンの恋心の葛藤こそがこのコンテンツの最大の醍醐味(かつ、これを無理のない脚本に仕上げることこそがこの話の最大の難所であり見せ場)だと思ってるので、これを完全に「逃げている」のはハッキリ言って問題外なのである。もう一点、聖書の話どおりな展開だからこそ、サムソンの思慮の浅さが目に付く。この短慮さを是とするならば、それを乗り越えるだけのサムソンの人間的魅力を引出す工夫が必要な筈で、結局そういう意識が微塵も感じられないのも個人的には論外である。 結論、表面的には整っていなくもないが、中身をちゃんと吟味していくと完全に駄作、という感じ。あと、肝心のラストもここにはあんましカネ掛かってなくて正直イマイチでしたわ(=観た意味ないジャン!)。[インターネット(字幕)] 4点(2020-11-01 06:34:17)(良:1票) 《改行有》

1108.  キックボクサー リジェネレーション 《ネタバレ》 全っ然悪くはないですよ。少なくともリメイク元に比べれば、軽く30年分は確実に進歩してます。話は元ネタと全く同じですが、別にそれが悪い訳ではないでしょうし、肝心のアクションも分量がまず豊富、登場人物の格闘技的な動きの質も思ったより高度、かつ「スポーツ」的で、アクションとしてもスポーツとしても両面で「観れる」クオリティだと言えます。肩肘張らずに楽しめる格闘アクションとしては、十二分に使い道のある作品だと言えるでしょう。 ただし…その水準を更に超えてゆくような突き抜けて良い部分があったかと言われると、少し微妙かとも思います。何と言うか、総じて何もかもが75点くらいのまろやかなクオリティだ、という感じなのですよね。例えば主演男優なんかも、前述どおりアクションも体格もルックスも全てまったく悪くはないのですが、いざ点数を付けるなら結局どの要素も75点、というか。元ネタだと、これが抜群のイケメンで躰もバッキバキだったヴァン・ダムなのですから、そこは正直に少ーし見劣りがするな、と。 更にその意味で言うと、師匠役で登場するヴァン・ダム本人も動きのキレや筋肉は到底全盛期とは言えず、ちょっと期待からは外れ気味と言う感じでこれも残念です。このように、総じて平均的な本作で唯一平均点以上と言えるのは、ラスボスのバウティスタの存在感ですかね(やはりスッゴいガタイですね)。とは言え重ねて、決して中々悪くはない作品です。[インターネット(字幕)] 6点(2020-10-30 01:24:00)《改行有》

1109.  ドリアン・グレイ(2009) 《ネタバレ》 原作とは(表面的な筋書きも、また本質の部分も)だいぶ異なる作品になってしまっていますが、それでも特に後半はかなり面白く観れたのですよね。ひとつ、主演のベン・バーンズが見栄えも演技もそこそこ以上に優れていた、というのは確実な要因だと思います。なので評価値としてはこう為らざるを得ない。為らざるを得ない、と言いたいのは、それでも随所に猛烈に突っ込みたくなる部分が散りばめられていたからだ、とゆーか。 まずはシビルのエピソードの薄さ。コレがあまりに呆気無さすぎて、彼女を失ったのをキッカケにドリアンの精神の均衡が崩れてゆく、という流れが全く繋がりません。そしてヘンリー卿ことコリン・ファース。彼は端的に「悪魔」でなければならない筈です。ファースは確かにニヒルでアイロニックではありますが、そういった悪徳だとか狂気だとかを滲ませるにはそもそも如何にも真っ当すぎますし、実際に後半ではごくフツーの善良な父親になってしまっています(彼に娘が居るというコト自体が、そもそもチャンチャラおかしいだろうと)。もう一点、ちょこちょこ挿入される若干ホラーでチープな怪奇演出は、これも個人的には受け入れ難い(そーいうトコロの「恐怖」を描くのが目的の作品では決してない筈だろうと)。 とは言え前述どおり、まあまあ面白かったのも事実。こーいうアレンジも可能性としてはアリ、と受け止めるしかないということなのかな…[DVD(字幕)] 6点(2020-10-30 01:06:27)《改行有》

1110.  モンスター・トーナメント 世界最強怪物決定戦 《ネタバレ》 基本的に関係者は(肝心のモンスターの演者も含めて)だいたいプロレスラー・プロレス関係者のよーで、要はコスプレプロレス、とゆーのが最も的確な表現だと思う。実際の格闘技のテレビ中継よろしく、出場選手の紹介(この場面で若干のホラー演出もみられるが、如何せんかなり適当だったり)→本チャンの試合という流れで5試合を進めていく。 しかも、サイクロプスが眼からビーム出したりスワンプガットが毒霧噴いたりもするが、基本的には試合はほぼ肉弾戦で、この意味でもホラーよりもプロレスの方に寄りまくっている。しかし、モンスターがそんなに高度なプロレス技を極め出したらそれこそ99%のプロレスになってしまうので、繰り出される技はボディプレス・エルボードロップ・四の字固め程度であとは単純な打撃技(これもガチではない感じ)。その意味では普通のプロレスよりも格闘技的には面白さは確実に劣る、というか。 要するに、ちょっと中途半端なのだよね。普通のプロレスでは絶対観られない激しい人体破壊だとか(関節へし折ったり腕が千切れたり目玉飛び出たりハラワタ引き摺りながらも闘い続ける、とか)が観れるワケでもないし、だったらそれこそ一流のプロレスラーで本気のプロレスを(コスプレして)やってやれば何か違う世界への扉が開かれる…という方面にも突き抜け切れてはいないし。そもそも、プロレスラーとしても大したことない連中でやってないですかコレ?とりあえずサイズが規格外なフランケンはともかく、残り全員束になってもゾンビのセコンドのケビン・ナッシュに指先ひとつで捻り潰されそーな気がするんですけど。[インターネット(字幕)] 3点(2020-10-29 02:19:06)《改行有》

1111.  アリア(1987) 《ネタバレ》 オペラ歌曲の映像化というコンセプトの短編集。ただ、その映像は美術面で本気で(金掛けて)つくられている訳ではなかったり、アヴァンギャルドさもそこそこ止まりだったりで、やや中途半端な感じ。もっと美しさをマジになって追及したり、幻想的な映像にするんだったらCGとか多用したりすれば、更に面白くなりそう。オペラファンとしては、ぜひもう一回同じコンセプトでやって欲しい企画である。 印象に残ったのはまず、ゴダールの『アルミードとルノー』。歌われるアリアは抜粋。バロック・オペラを背景に、黙々と筋トレするマッチョと陰毛全開の全裸女が戯れるという正真正銘のアヴァンギャルド謎映像(「飛び」具合としてはこいつだけは中々)。流石のゴダール(誉めてない)。 あとはフランク・ロッダムの『トリスタンとイゾルデ』。アリアはもちろん『愛の死』。この短編集の中でも一押しの名曲に添えられるのは、意外にも相当にハイレベルな「濡れ場」。だが、ありそうでなかったこの取り合せは(と言うかオペラじゃ無理だし)、率直にかなり面白く観れた。[DVD(字幕)] 5点(2020-10-29 01:16:19)《改行有》

1112.  シェルブールの雨傘 《ネタバレ》 ミシェル・ルグランの音楽があまりにも素晴らしい。であるからして「100%歌」というかなり攻めてる形式も、この作品に関しては成功だとしか言い様が無い。特に、ラストの感傷の素晴らしさたるや(個人的には映画でこんなに泣いたことは他に無いってレベルで号泣しましたですよ)。恋愛映画では圧倒的に一番好きですし、あと今作のドヌーブがワタシ的には「映画史上最高の美人」でありますね。 私はまた、純・恋愛映画とゆーのには構成要素は3つしかないと思っている。「愛し合う美女とイケメン」+「悲しい別れ」+「ムーディな名曲」ただこれだけだ、と(もちろん、ハッピーエンドな恋愛映画もあるだろ!というツッコミは百も承知ですが)。だから、特にルグランの力ゆえに、今作は恋愛映画の白眉のひとつたりえるのであろう、と。[DVD(字幕)] 9点(2020-10-26 03:36:17)(良:1票) 《改行有》

1113.  死霊館 《ネタバレ》 内容は極めてオーソドックスな悪魔祓いものなのだが、幾つかの映画として優れたポイントがあり、そこの積み重ねが平凡なホラーになりがちな題材をワンランク上の作品に引き上げている。 ①基礎的な部分として、展開運びも巧くてテンポ良く楽しめるし、ホラー演出・怖がらせ方もかなり巧い方(流石のホラー監督としての手腕) ②悪霊の暴れぶりは思ったより強烈でややマイルド系のホラーにしては新鮮味がある ③見るからに非常に善人で、かつ人間的な弱さも有るオシドリ心霊夫婦のキャラ設定がとてもグッド ④最後に家族の愛が勝つというホッとできる良いラスト コンセプトが平凡でも、細かい部分を色々とコツコツ丁寧につくり込むことで、十分に良い作品はつくれるのだと改めて実感する。まあ、誰しもがそういう精密な仕事が出来るかと言うと言うよりよっぽど難しいんだけど(特にホラー監督は志の低い人が多いから…)[インターネット(字幕)] 7点(2020-10-25 05:52:50)(良:2票) 《改行有》

1114.  新ゾンビ 《ネタバレ》 我らがオラフ・イッテンバッハの初劇場公開作品は、死者を蘇らせる力を持つ邪神プレムトスの物語(という体の、殆ど無内容で虚無なシナリオ)である。歴史上の様々な場面においてプレムトスがもたらした災厄(という体の、死人がデロデロ蘇っての単調極まるチープなグロ描写)を、現代において邪悪なプレムトスの書を偶然手に入れた主人公の話に(前述の場面が主人公の頭に唐突にフラッシュバックしまくるという無茶苦茶な方法で)巧みに織り交ぜて進行していく。掴みのショックシーン15分は初っ端からかなりカッ飛ばしており、素晴らしい見所となっている(この後1時間近くに渡って大した見所が無いのだから、ここをボーっと見逃すわけにはいかない)。中盤の主人公の日常生活パートにも(自身初の劇場公開作品にも関わらず、この監督グロ以外には映画に描けるようなモノの入った引き出しが本当に何も無いんだな、という意味で)監督の映画センスが炸裂しており、大変に興味深く観れる。 そして遂に、本作のハイライトたるラスト20分がやって来る。 (ちゃんと観てると正確には残り40分の時点でゾンビが出現してクライマックスに入ってるのだが、そこから20分がまた全然盛り上がらないのだ) (全編通してグロ描写の挿入のみに腐心し、それにどうメリハリを効かせるかというのに全く気が回ってなく、とにかくダラダラしてるのですよ) (ただ、ラスト20分前からは音楽も変わってやっと本気でゾンビと闘い始め、そこからの10分だけは少しテンションも上がるかなあと) (お待ちかねの戦車シーン、ゾンビを大砲で粉微塵にする描写にだけは流石に観る価値がある。何故なら他では絶対ここまでやらないだろうから) 世紀の問題作と言える今作、ホラー好きなら必見と言えるだろう(本当にラスト15分だけ、ここだけ観る、で十分だと思う)。[ビデオ(字幕)] 5点(2020-10-25 05:32:12)《改行有》

1115.  ティファニーで朝食を 《ネタバレ》 主筋はかなり繊細ながら、洒脱な演出でオシャレに軽妙に語られるのはかなり心地良いしそこそこ面白いし。また、ホリーの奔放さの演出にも巧さが在るし、オードリーの絶対的な魅力とも相まって主人公の印象も悪くない様に仕上がっているし。 ただ、この映画には以下の2つの難がある。 ・オードリーに「配慮」し過ぎてホリーが娼婦だという点がボヤかされ過ぎて、描写が不自然であるだけでなく主人公のキャラに深みが出ていない ・ユニオシに代表される唐突で奇怪でセンス0なギャグが、全体の淡い雰囲気をただ損なっているだけな様に感じられる まあオードリー大好き人間の私としては、本作は天真爛漫さ炸裂なオードリーの出来だけで大満足な作品ではあるのだが(音楽も最高だし)。[DVD(字幕)] 6点(2020-10-24 09:54:01)《改行有》

1116.  ジュリアン(2017) 《ネタバレ》 なんか勝手にヒューマンなヤツかと思って観に行ったら、完全にスリラーだった作品(残り15分で話が全然片付いてない辺りでアレ?と気付いた)。ただ、いったんスリラーだと解釈してしまえば実は全編通して素晴らしく不穏な緊迫感がモリモリで、率直にそこそこ優れた見応えがあった様にも思われる。とは言え、ヒューマンなヤツだと思って観てしまうと話が非常に単純で深みも無いのでイマイチかも。が重ねて、スリラーとしては中々に優秀かもと。アテが外れたワリには、意外と印象は悪くない。 そもそも、邦題や宣伝の感じほど息子のアレコレが主題な映画ではないのだよね(むしろ父ちゃんの悪い意味で抜群な存在感の方が、映画的なテーマには近いかもと)。個人的に、これも中々センスの感じられないクソ邦題だと思う(と思ったら英題も『JURIAN』なのね…原題は『Jusqu'a la garde(親権)』だけれども)。[映画館(字幕)] 7点(2020-10-24 01:52:29)《改行有》

1117.  リヴィッド 《ネタバレ》 ことB級ホラー界隈においては、上映時間全体の前半分が完全に「捨て」で、話も大して進まないしショック描写も皆無、なんてことは結構ザラである。今作もその例に漏れず、前半ちょうど45分は特に何も発生しない(気味悪い寝たきりババアの描写がちょっと物珍しいくらい)。これがもう少し低級なスラッシャーとかだと、この前半の場繋ぎに安っぽいエロが盛り込まれたりするのだけど、今作ではそれも無い。結果、前半はかなり退屈・モッタリだし、せっかく激マブかつ爆乳という逸材フランス美少女を連れて来たのに、お前ら何年ホラーやってんだよ!と若干イラっとしたのも内緒(決してクロエ・クールーちゃんのオッパイが観たかっただけではありません)。 さて本作、ちょうど45分くらいから怪異が発生し始めるも、更に10分くらいモタモタした後にやっと本格的に動き始めるお話はとゆーと、これまた何だか「思ってたんと違う」怪奇幻想ファンタジックな代物、かつ話に辻褄をつけることをあまり意識していないとゆーか、率直にやややりたい放題なとゆーか。思うに、今作もまた「撮りたい映像が先にあって話の方はこじつけた」類いの作品かと思う(実は)。その意味では、監督ふたりの前作の様な単純明快血飛沫スプラッシュな作品を期待していたとしたら、かなり強烈な肩透かしを喰らう、と言っても過言ではないだろう。 ただ、あくまで私個人としては、そのめくるめく耽美&淫靡&残虐でゴシック怪奇な映像美には意外とわりかし観入ってしまった。なので結論、そんなに悪い作品でもなかったかなあ、というのが正直な感想。ホラーモンスター的なコンセプト、血みどろの白いバレリーナはどことなく『サイレントヒル』を彷彿とさせる様な優れた出来だったし、その他の部分、単純なスプラッタ描写のキレ味も決して悪くはなかった(前述どおり、ちょっとエンジンかかってくるのが遅い→物量的にはやや不足ぎみ、ではあるが)。個人的には少しの意外性・物珍しさも含めて今作決して嫌いではないし、観て損した感も無いと言える。 ただ、バスティロ&モーリーさんよ。あなた方のよーに一度コッテコテのB級ホラーの沼に堕ちた映画人とゆーのは、そこから這い上がれたというのはあんまり聞いたタメシがねーのですよね(ロメロなんかもそーですが、例外はサムライミとかですかね)。こういうちょっと気取ったのを撮るのもいいけど、あくまで観客の観たいモノづくりに徹した方が、後々後悔が少ないかも、なんて思ったりもするのですよ(10年前の映画に対して今更ゆーことでもないかも知れませんが)。[DVD(字幕)] 5点(2020-10-21 00:31:08)《改行有》

1118.  雨粒の小さな歴史 《ネタバレ》 物語自体は物哀しく、不幸に捻れた人間関係と残酷な運命に満ち満ちている。しかし、そこで奏でられる音楽はどれも暢気なまでにただ美しく、その中で人々は本当に楽しそうに歌い踊り、笑い合う。 その情景は、物語の雰囲気どおりの透き通った悲哀を確かに醸し出すと共に、その上に一筋の光明を投げかけるかの様だ。すなわち、それでも愛おしい一瞬がそこにも、その人生にも確実に在ったのだろう、という。 詩的で落ち着いた台詞回しには同時に「力」が感じられ、映画全体を一つの映像詩に纏め上げつつ、作品に得も言われぬ静かなパワーをもたらしている。意外なまでに、実に力強い印象。 ※監督の作品をいくつか観てきていますが、率直に好みの割れそうなつくり手だと感じますね。ズバリ、合わない人には合わなそう、てか。[インターネット(邦画)] 7点(2020-10-19 07:15:45)《改行有》

1119.  ストレンジャーズ/戦慄の訪問者 《ネタバレ》 随分昔に観て内容もあらかた忘れていたのですが、最近続編の『ストレンジャーズ/地獄の訪問者』を観た際にどーいう話だったかが気になったので再鑑賞。なるほど、続編もかなり理不尽・不可解な話でしたが、その部分は本作の踏襲とも言えるのですね。元になった実際の事件(ケディ殺人事件)というのも通り魔的な未解決の一家惨殺事件(犯人は複数)という点で、このシリーズのコンセプトとは確かに共通点があると言えるのでしょう。 ただ今作、続編に比べると全体的に描写がかなり地味に思えます。襲撃されるのが2人だけで、それを結局最後の最後まで殺さない(というか殆ど攻撃もしない)という点で、ちょっとナアナアになっているかと。替わりに感じられるのは犯人側の意図がイマイチ分からないことからの気味の悪さです(意図が分からないと言っても、恐らくは怖がらせていたぶってやろうということなのだとは思いますが)。その気味悪さに何とも言えないリアリティまでをそこはかとなく感じられる、という意味では、特に序盤・中盤は通常のスラッシャーホラーとはかなり異なる雰囲気が醸せている様にも思います。 その異な雰囲気から更に奥ゆかしい恐怖を汲み取れるか、或いは単純に単純なホラーを期待していたためにガッカリして終わるのか、それによって評価が割れる作品なのかも知れません。私は正直、もうちょっと単純なホラーの方が好きです。なのでどちらかと言えば(シンプルながらキレの有るショック描写がよりふんだんな)続編の方が個人的には多少オススメかなと。今作でも、流石にラストはだいぶ痛そうで好かったですケド。[DVD(字幕)] 4点(2020-10-19 06:03:38)《改行有》

1120.  TENET テネット 《ネタバレ》 正直、コロナ収束までは完全自粛も已む無し、と腹は括っている。が、今作は別腹だ(文字通り死んでもIMAXで初日に観ると決めていた。モノのついでに『ミッドウェイ』まで観てしまったのは内緒)。 しかし、コレは……率直に、事前情報も無しに一回観ただけじゃどーにもならない映画に思えますですね。んでもって碌に理解もしてないのにレビューもクソも無いとも思うのだけど、とは言え今作、観客に理解とか納得とかキチンとさせてあげようという映画でないのも確かだろう。ならば、とりあえず初見での観たまま・感じたままを記しておくのも無意味ではないのかもと(だから近々に再見してなんか追記すると思います)。 ただ、話の大枠自体は割と単純、かつ結構「よくあるヤツ」に思える。世界を崩壊させかねない「アルゴリズム」。その悪用を企む敵と、それを防がんとする善玉の秘密組織(スパイ組織的なアレ)という。そこからの話の細かい展開の意味するトコロはほぼほぼ理解できなかった(特に主人公が「回転ドア」に入って以降はもう何がどーなってるのやら)のだが、率直に展開運びの全部が鮮やかにキレ好くキマッてるという訳でもない様にも思われたし(ラストなんか、かなり「アレッ」という感じで終わっちゃった様な気もする)、そこまで完成度高く内容の整合性が取れている訳でもない、という可能性も、実は大いにあるのではないか。 しかし、映像面の出来は正に圧巻だった。潤沢な製作費をひしひしと感じさせる、もはや今どき珍しいリアルにやっちゃった・つくっちゃった・建てちゃった各々のシーンも然ることながら、最大のコンセプトたる映像空間における部分的な「時間の逆行」をそこに被せていくCGのクオリティもこれも実写と中々区別のつかない超高品質ぶりで、150分の映像体験は確実に「今まで誰も観たことが無い」というユニークなクオリティを実現していた(ただこれは、チープでチンケなCGで塗り潰された様な『ミッドウェイ』に続けて今作を観た、ということが影響している可能性も捨て切れないが)。その他、ロケーション(風景)、小道具・乗り物、モブキャラに至るまでの各キャストの見映え&演技、更には肝心の個々のシーンの画づくりにせよ、どれを取っても全て監督が拘りに拘り抜いて(かつカネも惜しみなく使って贅沢に)つくり込んだ素晴らしい完成度であった。 結論、映像面の新規性・斬新さと、全体の(話の内容以外の)完成度の高さをもって、一旦のこの評価としたい。このうえ、話の内容の方の完成度が高いか低いかが判断可能になった時点で、±1というトコロだろうか。 ※2020/10/18追記 2回目はIMAXレーザーGTにて。解説サイトを熟読して再見したら、おおよそ全ての場面で十分な理解が得られた様に思う。その意味では、高度なユニークさを備える難解さ、ではあったものの、いったん慣れればそこまで難解すぎるというワケでも無いし、整合性や理解するためのとっかかりは十分に用意された作品だと感じる。ただし、それでも逆行カーチェイス(特にアルゴリズムの動きの部分)と、主人公の腕の怪我の描写については、未だに若干の不可解さが残ったまま、である。 理解が追いついたことで再見時に印象に残ったのは、ニールの存在感である。特にラスト付近は彼の働きが(作戦行動上も、また作品のクライマックスとしても)最も肝心な部分であり、ここをイマイチ理解していなかった初見時とは異なり、終盤が気持ち的にも色々とだいぶん盛り上がって観終わることが出来た。2回目の方が確実に面白かったし、皆様もぜひ2回目を楽しみにしていただければと思います。 まあ、かなり細部までよく出来た話だとは思うが、同時に大枠はやはりシンプルな話だというコトも再度理解した。評点は据え置きで。[映画館(字幕)] 8点(2020-10-18 02:49:07)《改行有》

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