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1141.  非行少女 貧しくても生きよう!何かにしがみつき、怯えながらも人間として生まれてきた以上は、どんなことだろうが、一つや二つの苦しみがあるのは当たり前、しかし、それと同じように幸せがあるんだというような何か強いメッセージを感じる作品になっている。この映画の主人公、和泉雅子演じる少女の眼から見た社会への不満も大人への不満も何かも全て全身でぶつけあうことで自分の気持ちを正直に伝えようというものが見られる。貧しくても他人からはおかしな眼で見られようが構わない。自分らしく必死に生きてみせるという少女の姿は人間らしさを感じる。話そのものは暗い。見ていても哀れなぐらいの二人の主人公若い男女の姿が描かれていて息苦しく思えてならないものの不幸であることよりも前向きに生きようという姿が描かれているので共感出来る。それにしても驚いたのが和泉雅子の演技の凄さ、同じ時代に生まれ、同じ時代に共演もしているもう一人の女優、吉永小百合の影に隠れ、これといった目立った作品、代表的ものに恵まれずにいたこの和泉雅子という女優の不幸、間違いなく演技の上手さでは吉永小百合よりも上である。何を演じても吉永小百合、何を演じても同じ嘘臭さしか漂わない吉永小百合とは大違いである。これは和泉雅子の代表作と言って良いと思うぐらいとにかく演技の上手さ、監督にさえもっと恵まれたらもっともっと素晴らしい映画に出逢えた筈だとこの作品の彼女の演技を見ていると思わずにはいられない。良い監督と沢山、出会えた吉永小百合、そうじゃない和泉雅子の何とも不幸なことといったらない。他にもこういう不幸な女優を出さないよう、日本映画界全体、考えるべきではないだろうか![ビデオ(邦画)] 7点(2008-12-07 11:34:18)

1142.  江戸っ子肌 おう!山形勲が、何と何と信じられないほど良い奴を演じている。これは何とも新鮮です。話そのものはそれほど大騒ぎして楽しい作品ではないけど、そこはマキノ雅弘監督、流石に短い時間の間で男と女の恋愛絵巻、時代劇としてもなかなかの出来栄え!テンポ良く見せるあたりはこの監督の実力の証!主演の大川橋蔵は文句なしにかっこ良い。そんな橋蔵との恋模様を展開する淡島千景、この女優さん、小津映画で見せる魅力とは別の大人の魅力全開、それと、私も桜町弘子の役、あれが丘さとみだったらもっと良いのにと思う。いや、別に桜町弘子が嫌いというわけでなく、丘さとみのが良いというそういう意味でして、まあ、なんだかんだ言いつつも結構、楽しめたのでこの点数です。[ビデオ(邦画)] 7点(2008-12-06 19:52:37)

1143.  夜の牙 《ネタバレ》 石原裕次郎が自分がどういう訳か?勝手に死んでることにされ、それには何か深い訳があるんじゃないのかという、まあ、いわゆる謎解きサスペンスドラマではあるが、話としては面白いが如何せん、画面が暗くて解りにくい部分が多いのが難点である。石原裕次郎を兄貴と慕う岡田真澄にこの二人が出会う謎の女、月丘夢路、更に和尚さん役と石原裕次郎演じる主人公の弟の謎の死に大きく関わっている男の一人二役の森川信、寅さんシリーズ以外での森川信さんの姿が見られるなんてそれだけで何だか妙に嬉しく思えてしまいます。ここに書いたこの人達にはある共通点がある。それは私の最も好きな日本の監督、川島雄三監督の作品に出演している。品川駅と銀座の街が出てくるところも川島雄三監督を思い出させるし、そういう意味でも何だか嬉しく思える。その一方で石原裕次郎とくれば、芦川いづみが出てないという不満も多い。北原三枝も今回は出てません。石原裕次郎映画に多く出てくるこの二人の女優の出てない作品の中にあっても、石原裕次郎はここでも石原裕次郎らしく好青年ぶり、正義感ある男を演じていて印象に残ります。[ビデオ(邦画)] 6点(2008-12-04 21:11:49)

1144.  晩菊 《ネタバレ》 成瀬映画と言って思いつく女優は?と質問されたら大抵の人はまずは高峰秀子の名前を真っ先に挙げるであろう!次はとなると原節子か香川京子が司葉子かまたまた草笛光子かいやいや、やっぱり浦辺粂子だろ!とかええ?杉村春子でしょ!とかまあ、色々な意見が飛び交うことであろう!で今作はというと成瀬=高峰秀子である彼女も出てなければ原節子も香川京子も司葉子も出てない。それなのに面白い。ここらがこの監督さんはただ者ではない。三人の中年女性が主人公の話なんて普通、つまらんだろうと思うものだが、そうならないところが成瀬巳喜男という監督は素晴らしい監督である。普段は脇役専門の杉村春子の凄さを引き出す演出の凄さ、人間の欲、金に対する欲望、金貸し女のずるがしこさ、いやらしさというものを徹底的に描き出している。人生についての本音の部分、年老いた中年の女にしか解らないであろう本音の部分を包み隠さずに堂々と見せつける。これぞ人生の辛さ、人間の持っているいやらしさというものを上手い役者の抑えた演技で見せてくれていて面白い。あのラストの方の望月優子のマリリン・モンローの物真似、変てこな歩き方の場面の面白さ、やはり成瀬映画は面白い。成瀬映画を見ていると川島映画を見ている時のような人間のだらしなさと人生に対する皮肉みたいなものが画面を通して迫ってきてこの監督さん、今じゃ川島雄三監督と並んでやめられなくなってしまった。成瀬映画も全部観たいぞ![CS・衛星(邦画)] 8点(2008-12-03 20:23:13)

1145.  間違えられた男 無実の人間がある日、何かの間違いで有罪に祭り上げられる。こういう話はよくある話だと思います。ヒッチコックらしい映像から伝わる恐怖がよく伝わってきます。その一方でヒッチコック映画の大きな魅力である女優の魅力という点において何か物足りない。弱さを感じてしまう。この映画を見ると誰にでも起こり得る恐怖、人は間違いを起こす生き物であるというのが改めて身に染みる。ヒッチコック映画としては特別凄い映画でもなければ、だからといってつまらなくもない。それなりに楽しめるという意味でのこの点数です。[ビデオ(字幕)] 6点(2008-11-30 18:52:01)

1146.  汚名 《ネタバレ》 例のあの二人の長いキスシーンを見るとご馳走様ですて気持ちになる。そうならない奴は男じゃないと言いたい。あんなにも美しいイングリッド・バーグマンとキスできるなら、私は例え、鬼と言われようが構わない。ケイリー・グラントが羨ましい。それ以上に憎い。こんなにも美しいイングリッド・バーグマンを相手にキスし放題。いくらそういう役柄だからって許せない。おっと、すいません!いったい、何を一人で興奮してるんだ?電話の最中にキスって、くそう~!こんなシーンで観客に対してどこまでもどこまでもやりきれない思いを募らせながらそれでいて、小道具の使い方が毎度ながら上手くてこれだけ面白く見せることの出来るヒッチコックはやはり凄い監督さんだ!またこの映画は主演の二人以上に脇を固める俳優陣が良い。人間的な魅力、弱さと嫉妬を見せる悪役クロード・レインズの紳士ぶりも光ってる。ところで見ながらコーヒーでも飲もうかなとコーヒーを入れて飲む準備をしていたらあの毒薬をコーヒーへ入れる場面とその後のイングリッド・バーグマンの演技、階段の向こうで立っている二人、クロード・レインズとその母の姿が怖い上に何とも哀れでならない。最後まで本当に憎いケイリー・グラントに嫉妬しつつ、イングリッド・バーグマンのクラクラしそうになるほどの美貌の前に私はどうすれば良いのか?先程入れたコーヒーが未だに飲めないでいる。でも、早く飲まないと冷めてしまう。私の入れたコーヒーに毒など入ってるはずがないのに飲めないでいる。またこれを見て益々、イングリッド・バーグマンが好きになってしまった。ヒッチコックは女優選びの上手さと、映し方が本当に憎たらしいほどに上手い。[ビデオ(字幕)] 8点(2008-11-30 12:22:02)

1147.  オー・ブラザー! コーエン兄弟の作品らしくないような?いや、らしいような?何とも不思議な感じがこの映画の特徴であるようにも思えて不思議な作品!作品の雰囲気は悪くない。むしろ雰囲気はとても良い。しかし、コーエン兄弟の作品の特徴であるユーモアという意味において、あることはあるけど、弱くも感じる。音楽の素晴らしさと映像も素晴らしい。コーエン兄弟のアメリカ南部に対するあこがれのようなものが見られるし、感じることも出来る。そういう意味では良い映画かもしれない。面白くないわけではない。面白い場面の方が多いけど、ちょっと物足りない。まったりした雰囲気、何かコーエン兄弟の映画にしてはほんわかし過ぎて物足りない。それでもアカデミー賞作品「ノーカントリー」よりは個人的には好きです。[DVD(字幕)] 6点(2008-11-29 23:52:02)

1148.  綴方教室 《ネタバレ》 「綴方」とは今で言う作文の事を言うのですね。初めて知りました。この映画の高峰秀子を少しは見習いたい。「綴方」=作文など自分がガキだった頃、まともに書いた覚えはない。いつも適当に書いていては先生に叱られていたような気がします。高峰秀子演じるこの映画の原作者豊田正子の少女の眼から見た戦争の跡地、面影、高峰秀子の少女のあの眼からは本物の少女らしい眼を感じると共に早くも天才子役としての、また、後の日本を代表する名女優への未来を予感させる凄さが見られる。作文を発表する場面や弟と遊ぶ場面もいずれもこれが子供だというものを演技とは思えない演技ぶりで見せてるところが本当に凄さを感じる。そしてこの映画、最初と最後に、子供達が暫しも休まず槌打つ響き♪て「村の鍛冶屋」を疑いながら子供達が歩く場面があるけど高峰秀子でこの曲を聞くと私にとっては生まれて初めて高峰秀子という女優を見た「二十四の瞳」を思わずにはいられない。まあ、なんだかんだとにかく高峰秀子が見せる演技を超えてるような初々しさ、小津映画でも見てるような何かほっとするそんな作品になっていて心が温かくなりました。 天才子役は大成しないは高峰秀子には当てはまらない。例外ではないでしょうか? [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-11-29 14:51:54)(良:1票) 《改行有》

1149.  家族ゲーム 《ネタバレ》 今ではすっかり駄目監督の烙印を押されてしまっている森田芳光監督ではあるが、この作品は間違いなく森田芳光監督の最高の作品である。おそらくこれを超える程の作品を撮ることなど出来ないと思う。それは何故か?昨今の日本映画には役者の魅力の無さと力量の無さ、個性溢れる俳優、特に脇役でそういう人が少ない。昔の邦画にはそれがある。例えば黒澤、小津映画には三井弘次や中村伸郎が溝口映画には小沢栄が成瀬映画には加東大介が市川崑映画には伊藤雄之助が川島雄三、今村昌平映画には小沢昭一がいるようにそういう俳優がいないからである。この作品は狂気の塊のような作品である。人間の狂気、これがあるからこそこの作品はいつ見ても面白く見ることが出来る。松田優作の家庭教師の狂ってる様、そんな狂気の塊のような人間に対してこれまた周りも皆、どこか狂ってる。何を考えてるのかさえ全く解らない連中だらけの家族、成績も悪ければ運動おんちで喧嘩も弱く、いじめられてばかりの息子、これを演じている宮川一郎太の冷めた表情、家庭教師も教えてもらう側もどちらも常に冷めた空気で充満している。そんな冷めた二人に対してこれまた伊丹十三、由紀さおりの二人もこれまた冷めた空気、二人共人間の狂気を感じることが出来る。劇中一切の音楽を使わないこの作品、音楽が無いことで生まれる緊張感、一人、一人が何を考えてるのか読めないこの空気、緊張感、単なる家族の話なのにこの緊張感は凄まじい。横一列に並んで食事する場面、伊丹十三が目玉焼きをチュウチュウしながら食べている。この場面こそ正しく人間なんて何を考えてるのか誰にも解らないと言っているようである。この映画の成功は何よりもこのキャスティングによるものが大きい。松田優作に伊丹十三というこの二人の個性、若くして亡くなってしまった松田優作と自殺により自らの命を絶った伊丹十三、この二人が今も生きていたら、今でも間違いなく活躍している筈である。そう思うと本当にこの二人の死は日本映画界にとって大きな痛手あることは間違いない。松田優作、伊丹十三にとっても監督の森田芳光にとっても歴史に名を残す傑作であろう!勿論、宮川一郎太にとっても由紀さおりにとってもこの映画に出逢えたことは大きいと思います。いずれにせよ、この映画は狂気の塊による才気溢れる傑作である。[DVD(邦画)] 9点(2008-11-28 22:15:00)(良:1票)

1150.  飢餓海峡 《ネタバレ》 物凄い重圧感!これこそ映画です。「飢餓海峡、それは日本のどこにでも見られる海峡である。その底流に我々は貧しい善意に満ちた人間のどろどろした愛と憎しみの執念を見る事が出来る」というナレーションで始まる物語通りの人間の善意とは何か?三国連太郎演じる犬飼多吉が二人の仲間と犯罪を犯した後、本州の土を踏む前半の物凄いリアリズム、ダイナミックな展開の凄さ、素晴らしさ、あの津軽の海峡の壮大なる景色、荒れ狂う大波の中、傾く船、この描写の凄さ、スケールの大きさに圧倒させられる。犯罪を成功させた犬飼多吉が出会った女、杉戸八重(左幸子)が美味そうに食べているおにぎりを美味そうに見ている犬飼多吉の姿に人間の持っている欲望、食欲という欲の姿が見てとれる。あの場面こそ人間の飢え、正しく飢餓海峡とタイトルにあるように人間の飢えている姿というものを感じることが出来る。犬飼多吉との出会いにより一人の男を知った杉戸八重、また一方で八重との出会いがその後の人生を更に変えることとなる犬飼多吉、多吉が己の過去を忘れようと名前を変え事業を成功しかけていた矢先に多吉にとっては忘れていた女、八重が十年前の礼を言いに来た後のここでの左幸子の演技が物凄い。この映画を見ると役者とは何か?演技とは何か?と色々考えさせられる。とにかく役者の演技の素晴らしさにより人間の善と悪、その全てが物凄いリアルに迫ってきて圧倒させられぱなしのままあっという間に3時間もの時間が過ぎてしまうぐらいの物凄い映画!ラストのあのお経のような音楽と八重のお参りを船上からする場面、海の中へと自ら落ちて死を選んだ犬飼多吉の姿に自分の犯した罪の深さを感じられずにはいられない。何とも重く切なくそして、やるせなさ、余韻の残る人間ドラマの大傑作!文句無しの満点![DVD(字幕)] 10点(2008-11-24 20:54:30)(良:2票)

1151.  丹下左膳(1953) 丹下左膳って、もっと明るい、陽気なイメージしかないのだが、この丹下左膳は私の思ってる丹下左膳のイメージからしたら暗い。マキノ映画にしては珍しく湿っぽいなあ!それでも楽しめることは楽しめるのだが、う~ん?やっぱり何かが違う。主演の大河内傅次郎のかっこ良さと山本富士子の美しさなど見所はあるけどマキノ映画にしては平凡な感じがしてならない。果たして続編はどうなんだろう? [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-11-22 12:54:29)《改行有》

1152.  鯉名の銀平(1961) なるほど、これってリメイク作品なんですね。元のオリジナルは観てないので比べられないし、オリジナルも観たいが、このリメイク作品、こんなにも義理に厚く、女に優しい市川雷蔵など初めて観たかもしれない。「眠狂四郎」とは全くの反対である。原作が長谷川伸だから仕方がないことだが、ここまで惚れた女の為に恋のライバルまでも助けてしまう市川雷蔵に何だか物足りなさと違和感を覚えてしまう。それでも相変わらずかっこ良いことはかっこ良い。中村玉緒の異常なほどの女らしさ、可愛さ、存在感があまりにも大きく思えるせいかもしれないが、主役の市川雷蔵さえ喰ってしまっているぐらいである。市川雷蔵=ニヒルな男、クールな男という印象が強すぎるために、ここまで良い人過ぎるとう~ん?て思ってしまう。長谷川伸の原作、股旅ものは市川雷蔵より中村錦之助とそして、もう一人丘さとみか大川橋蔵と大川恵子のダブル大川コンビでこそ相応しい気もするし、観たい気がする。[ビデオ(邦画)] 6点(2008-11-22 12:50:13)

1153.  清水の暴れん坊 芦川いづみ大好きな放浪紳士チャーリー様!お先に失礼します。石原裕次郎と北原三枝、同じく石原裕次郎と芦川いづみ、この共演作は沢山、あるし、結構、観てはいる。浅丘ルリ子とも結構、共演してますよね。ところがこれがまた石原裕次郎と北原三枝に芦川いづみの三人が一つの映画で共演しているものとなると沢山、あるようで意外と少ない気がします。この三人の共演と言って真っ先に思いつくのはおそらく放浪紳士チャーリーさん、そして、私も他の芦川いづみファン、石原裕次郎ファンも「陽のあたる坂道」ではないかと思います。少なくとも私にとっての石原裕次郎、北原三枝、芦川いづみ三人共演作と言えば「陽のあたる坂道」である。で今作は、タイトルを見た時はマキノ映画を思い出しました。清水の暴れん坊って正にマキノ映画風な時代劇かと思った。しかし、やはりこの三人でそうはならない。石原裕次郎はスーツ姿を決め、ここでもいつもの裕次郎らしく好青年ぶりを発揮している。どことなく子供ぽさを残したまま大人になりきれてない若者を演じるとこれほど見事にハマる俳優はいないと思うぐらいである。北原三枝に対する態度と芦川いづみに対する態度の違いはいつも思うがその違いにしても単なる女たらしじゃないものをこの石原裕次郎という俳優から感じられるのはこれはもう演技を超えていると思わずにはいられない。まるで石原裕次郎そのまんまのような感じがここでも見られる。北原三枝と芦川いづみについて言えば、常に気の強そうな女、北原三枝に対して気は強そうだけど本当は弱そうな、芦川いづみ、作品としての完成度、面白さでは「陽のあたる坂道」には及ばないし、北原三枝にしても芦川いづみにしても確かに守ってあけたくなるような女ではあるけど、この二人にしても他の裕次郎映画の女性に比べると魅力という意味で劣る。欠点もかなり多い。それでもなかなか見れない三人の共演作を見ることが出来るという意味で観て良かった。損はない。これがこの映画に対する私の感想です。[ビデオ(邦画)] 6点(2008-11-19 21:37:26)(良:1票)

1154.  三人の名付親 《ネタバレ》 これはまた一風変わった西部劇だなあ!西部劇と言えば男達がライフル片手に悪党と撃ち合ったり、殴り合ったり、馬に乗っての格闘てのが西部劇の定番ではあるが、そういうシーンがほとんど出てこない。前半でほんの少し出てくるだけであり、西部劇らしさという意味で物足りなさも残るし、宗教がどうだのこうだのと何やら難しいテーマを含めたりしていて気にはなる。それでもやはりジョン・フォード監督の見つめる視線の先にあるものは人間的な温かさというものを感じることが出来る。ひょんなことから赤ちゃんを拾ってしまった三人の男達、見かけは物凄く悪い奴なのにそれとは反対にとても優しい。あの三人が一人の女性との約束を守るためだけに赤ちゃんを抱いて歩く姿は男としてというより人間としてのあるべき姿というものを見ているように思えてならない。あの赤ちゃんの泣き顔も笑う顔の前にはどんな悪人だろうと優しくなれるというものを感じる作品になっていて、その辺りの優しさ、ジョン・フォード監督の優しさが画面通して伝わってくる。これは西部劇ではあるが、西部劇というよりも人情映画、例えば日本で言うなら「男はつらいよ」かまたまた長谷川伸原作の人情時代劇と言った方が良いかもしれない。それにしてもここでのジョン・ウェインの男らしさ、かっこ良さ、仲間の死を眼にして泣く場面は男ならではの弱さを思い切りさらけ出していて共感させられる。[ビデオ(字幕)] 7点(2008-11-16 22:21:30)

1155.  三十三間堂・通し矢物語 成瀬巳喜男監督による珍しい時代劇!ところが観ていても全く成瀬映画ぽく感じない。マキノ雅弘か溝口健二かってぐらいにしか思えない雰囲気、それは出演者の顔ぶれにも現れている。田中春男のあの落ち着きの無さ、うろうろしまくり、あっち行ったり、こっち行ったりと、まあ、とにかく少しは止まってろよってぐらいの落ち着きの無さ、まるで「次郎長三国志」シリーズの大五郎のようです。それに脚本が小国英夫で配給会社も東宝、どう考えても成瀬映画には思えないし、マキノ映画です。しかしながら他の出演者の顔ぶれを見るとこれはこれで溝口作品ではないかと思えてしまう。何しろ、長谷川一夫に田中絹代ですからね。長谷川一夫のかっこ良さは溝口映画での長谷川一夫以上、いやいや、これほどまでに長谷川一夫が男らしくてかっこ良いなんて思ったのは初めてかもしれないぐらい男らしい。田中絹代はこれまた絶える女、大八郎の為に身を尽くす姿は何とも言えないぐらいの女としての哀しさみたいなものが現れている。あの最後の方の弓矢のシーンの緊張感、面白さに比べるとそれまでがちょっと退屈だったりと、成瀬巳喜男監督はやっぱり時代劇よりも現代劇や男と女のドロドロした話のが合ってると思うし、私は好きです。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-11-16 11:43:58)

1156.  女の暦 《ネタバレ》 私は何を隠そう香川京子が大好きです。いや、別に隠す程の事でもなければ隠しちゃいないと思うが、とにかく香川京子が大好きです。香川京子の魅力、それは姉思いの優しき妹を演じてる時に最もその魅力が現れる。杉葉子の姉への優しい態度、あさがおの花を見て楽しそうな顔つき、特に私は香川京子のあの鼻が大好きです。噛み付きたくなってしまいます。笑ってる表情は勿論、泣きだしそうな時に見せる香川京子の表情も私は好きです。この作品、壷井栄原作だけに雰囲気は「二十四の瞳」に近く、姉の杉葉子の教師、写し出される小豆島の美しさ、更に出演者の顔ぶれは成瀬作品を思わせる。三島雅夫と田中絹代、この二人と香川京子が同じ一つの作品の中にいるのを見ると成瀬作品を思わずにはいられない。作品全体の包み込む温かさを出演者の演技から感じることが出来る。そして、やはり香川京子がダントツに素晴らしい。あの笑顔、拗ねる表情、何もかも香川京子にしか出せない魅力でぎっしりと詰まった作品です。香川京子ファンは間違いなく満足出来るはずです。最後に久松静児監督、もっと評価されて良い。評価されるべきであると言いたい。いずれにせよ、これまた日本映画らしい良い映画、この映画を見て私は益々、香川京子が好きになったのと杉葉子も今まで以上に好きになった。そしてこの映画を撮った久松静児監督も好きになりました。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-11-15 09:59:56)《改行有》

1157.  ダウンタウンヒーローズ 《ネタバレ》 山田洋次監督、この作品を観て確信致しました。間違いなく木下恵介監督の映画と今井正監督の「青い山脈」が大好きであると!始めの方で映画館で大勢の人達が楽しそうに笑いながら一本の映画を観て楽しんでいるシーンが出てくるが、その映画が木下恵介監督の「お嬢さんに乾杯」である。更に今井正監督の「青い山脈」の場面も出てくる。土手で学生達が青い山脈を歌っている場面、この二つの映画を見せる辺り、間違いない。山田洋次監督は木下恵介監督と今井正監督のファンであると思いました。でもって、この作品の雰囲気など「青い山脈」のようです。柳葉敏郎演じるおんけるが薬師丸ひろ子演じる房子への自分の思い、愛する気持ちを言葉に出して伝えたいのに声に出すことも出来ずにいるところ、伝え方の方法は違ってもその言い出せないやるせなさみたいなものは「青い山脈」の中の池部良を思わずにはいられない。また中村橋之助演じる洪助も同じように房子のことが好きで好きでたまらないのが観ていてもよく解る。最後の方でやっとそれを伝える場面が出てくるけどその時の二人の会話など正に「青い山脈」の中の池部良と杉葉子を思わせる。山田洋次監督の「青い山脈」への思いというものが伝わってきます。この映画の他にも寅さんシリーズ第十作「寅次郎忘れな草」でも印刷工場で働く一人の青年が「僕、めぐみちゃんが好きだ」て言う場面が出てくるように間違いなく山田洋次監督は今井正監督の「青い山脈」のファンであり、それを意識しながら撮っているのがよく解る。ただ「青い山脈」ほどの爽快感というものがないのでその点はマイナスではあるが、山田洋次作品、それも私の大好きな山田洋次監督と言えば誰が何と言おうと「男はつらいよ」なのだの寅さんシリーズに出てくる人達の姿が観られるのは嬉しい。特に渥美清、やはりこの人は日本映画史上、最高の俳優である。薬師丸ひろ子の房子に劇の場面で「おばさんはトランプ好きなの?」と聞かれ「おいちょかぶ」て答える所など寅さんそのままです。[DVD(邦画)] 7点(2008-11-14 22:24:24)(良:1票)

1158.  喜劇 よさこい旅行 《ネタバレ》 フランキー堺と倍賞千恵子のコンビによるこの旅行シリーズ、これで何本目だろう?見るのは?相変わらずフランキー堺を見てるだけで楽しめるものの、何か物足りない。一番最初に観た「喜劇・逆転旅行」の面白さ、インパクトが強すぎるのと、それとやはりフランキー堺と倍賞千恵子が夫婦というよりフランキー堺を追い掛け回す倍賞千恵子という設定の方が観ていても楽しいし、私は好きです。倍賞千恵子が映画館で観ていたフランケンシュタインの映画に出てくるフランケンシュタインがフランキー堺に似てるのとフランキー堺が長山藍子と浮気していて、観た夢にうなされながら一人芝居する場面とその後の伴淳とのやりとりが特に笑える。伴淳の一人二役、お婆さん役もちっとも違和感ないのには驚かされたのと、フランキー堺と倍賞千恵子の夫婦のお隣さんに住んでいるミヤコ蝶々もこれまた良い味出している。作品の雰囲気も出演者の顔ぶれも申し分なし、ただそれでも何かが物足りない。この物足りなさは何だろう?[ビデオ(邦画)] 6点(2008-11-12 21:01:13)

1159.  恋愛日記 《ネタバレ》 いや~何ともアホで間の抜けた主人公だなあ!そんなアホなこの主人公のアホぶりが同じ男として解りすぎるぐらい解ってしまうだけに余計、見ていて笑えるし、空しくもある。最初から最後まで足、足、足、印象に残るものといえば女性の美しい足、細くてすらりと伸びた足、女性の足の美しさ、こりゃ足フェチ、女性の足好きにとっては話そのものは特別面白くも何ともないけど刺激される作品です。態と事故を起こしてひと目ぼれした女に会いに行ったり、空港での別れの間際に女に対して車の中で「虚栄心なんて、捨てたいものです。空しくなるだけですから」とかそんなキザったらしい言葉を吐いてみたり、見送られるのは嫌と言われ、逆に夜の街をぼう~として歩いている時に反対側の歩道を歩く女性達の足を見ていて車に跳ねられたり、最後も病院のベットの上で看護婦さんの足を見て興奮したのかどうか?立ち上がろうとしてベットから落っこちて死んでしまうという何とも無残でアホなどこまでも足フェチぶりなこの男、見送るどころか反対に見送られていくという情けなさ、これは男のだらしなさとアホぶりを描いている。それにしてもこの男、足だけかと思ったらそうじゃないところも男のアホぶりを表していて同じ男としても情けなく世の男がみんな、こんな男ならと思うと女性から見たら男は単なるアホな生きものとしか映らないと考えたりすると複雑な気持ちになります。[ビデオ(字幕)] 7点(2008-11-09 11:50:29)

1160.  恋文(1953) 田中絹代の監督作品てことらしいけど、なるほど!森雅之に久我美子に香川京子にとどこから見てもどこをどうとっても明らかに成瀬巳喜男監督作品て感じのキャスティング、それはこの三人以外にも中北千枝子、花井蘭子などもこれまた成瀬巳喜男監督の作品に出ていたりととにかく田中絹代が成瀬巳喜男監督を尊敬しているのが伝わってくる。どこまでも僻みぽい森雅之と不幸な女、久我美子、その一方で宇野重吉のあの笑顔とそして、本屋で働く女を演じている香川京子の笑顔、この二人の笑顔がこのどうしようもなく救いのない話の中にあって安らぎを与えてくれている。ここでも香川京子の可愛さは成瀬巳喜男監督の映画の中でも見られるような可愛さというものに香川京子がいるといないとでは大きい。話は本当に悲惨だし、見ていても久我美子が気の毒でならないものの、とにかく香川京子の存在の大きさと森雅之とは対照的な宇野重吉の存在の大きさによって見ることの出来るさんな作品です。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-11-08 13:32:25)

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