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プロフィール
コメント数 1679
性別
自己紹介 今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。
物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。
備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。

10 至高の殿堂入り
9 心に残る傑作 
8 もう一度観たい佳作
7 面白い
6 そこそこ面白い
5 普通
4 それほど面白くはない
3 面白くはないが見どころがなくはない
2 全然面白くない
1 酷い駄作
0 呆れ果ててもはやネタレベル

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1161.  アンタッチャブル 《ネタバレ》 言うことを聞かない店主への見せしめに、孫の少女ごと爆弾で店を吹っ飛ばす。 冒頭のつかみからこれ以上ないギャングの極悪非道ぶりで物語世界に引き込まれる。 シンプルな善と悪の対立構造。 ギャングは悪役としてあくまで憎たらしく、少数精鋭の捜査官チームはカッコいいというのがわかりやすい。 王道なので安定感のあるエンターテイメント映画だけど、そのぶん意外性としては物足りないかも。 -------------- 前回はDVDの字幕鑑賞だったが、今回は吹替のテレビ放映を再鑑賞。 階段からベビーカーが落ちるスローモーションでは、瞬間的なワンプレイに心の声をたっぷり詰め込んだ昔のスポ根アニメを彷彿。 そんな一瞬にいろいろ動けるかよとツッコミを入れたくなるほど、シリアスな場面なのにマンガチックなものに感じてしまった。 評価を少し下方修正。[CS・衛星(吹替)] 7点(2013-07-10 22:26:43)《改行有》

1162.  桐島、部活やめるってよ 《ネタバレ》 なんだろう、この切ないようなほろ苦いような気持ちは。 胸の奥のどこかが微かに痛くなる感覚。 キャラの描き分けが巧みで、登場人物の誰かに感情移入できるようになっている。 高校生の青春群像が等身大で、セリフもリアルでいい。 時系列を前後して視点を変えながら描いているで、群像劇が立体的な質感をもって迫ってくるよう。 ゾンビの逆襲は笑えたし、センスの良さが散見される。 沙奈にめちゃくちゃムカつくが、ということはキャラがしっかり描けている証拠だろう。 でも、桐島一人の動向がこんなに波紋を呼ぶなんて、その影響力は誰もが羨むようなもの。 そんな学園のスターにも人知れず悩みがあったようだけど、贅沢いうなよ。[DVD(邦画)] 8点(2013-07-10 22:25:09)《改行有》

1163.  羊たちの沈黙 クラリスとレクター博士の会話に漂う奇妙な緊張感。 サスペンス性が高く、レクター博士が不気味で何をするのか予測がつかない面白さ。[地上波(吹替)] 7点(2013-07-09 21:52:48)《改行有》

1164.  スタンド・バイ・ミー 《ネタバレ》 不朽の名作と世間の評価も高いが、共感も郷愁もあまり感じず。 昔見たときと同じで、年を経てもそれほどいいとは思わなかった。 死体を自分たちの手柄として利用しなかったことに成長が見えるが、そもそも有名になりたいために死体を探しにいくというのが理解しがたい発想。 この年頃では大した悩みもなく楽しくて仕方なかったけど、登場人物の喜びや悩みとはあまり重ならなかったようで感情移入できない。 自分にとって琴線に触れるものがテーマ曲以外にはなかった。 仲間の前で恥をかかされたエースが報復せずにすませるとは思えず、後日談がちょっと気になる。[DVD(吹替)] 4点(2013-07-09 21:50:42)《改行有》

1165.  運動靴と赤い金魚 《ネタバレ》 かわいい動物と子供には勝てない。 特に子供好きではなくても、この兄妹には絶対やられる。 めちゃくちゃイイ顔をするので、それに見入ってしまう。 特に大きな事件ではないのだけれど、子供にとっては大事件。 運動靴ひとつで大騒動になるのは、イランが舞台になればこそ。 今の日本では舞台になりえないけど、それでも昔懐かしい思いには駆られる。 子供の頃、大人にわかってもらえなくて涙を流した経験は誰にでもあるはず。 ちゃんと状況を説明できればいいのだけど、そんな要領はまだ持ち合わせてないし。 兄妹愛にも癒されるけど、いたるところに優しさを感じる映画。 癒し系の映画が観たくなったらオススメ。[DVD(字幕)] 8点(2013-07-09 21:49:19)《改行有》

1166.  未知への飛行 核戦争の恐怖を描いたものは作品は結構あるけど、これはなかなかの力作。 両首脳のホットラインでの交渉がリアル。 アメリカ大統領の決断は実際には大批判を浴びるようなものだが、一番現実的な妥協案でもある。 それにしても、邦題と映画の内容がまったく合っていない。 結構いいかげんなものなんだな。[DVD(字幕)] 7点(2013-07-08 22:19:34)《改行有》

1167.  バスルーム 裸の2日間 《ネタバレ》 ライター志望の女学生は老コラムニストから学ぼうとアフローチするが、相手は女学生の体にしか関心がない。 マリア・バルベルデの相手役の老人がずーっとしゃべっててウザいことこの上ない。 下心まるだしの鼻持ちならない人間で、たるみきった皮膚にも嫌悪感。 知識人ぶった持論をもって文学や政治を理屈っぽく語り続けるが、それと並行して終始セックスさせろと言葉を変えながら口説いている。 哲学的なことを語っているかと思えば、それはいつの間にかおまえは俺とセックスするべきだという結論にこじつけられる。 これがあまりにしつこくあけすけで、必死すぎるその姿にだんだん笑えてくる。 恥も外聞もなく老醜そのものだが、そこまで開き直ることのできる強さと鈍さが女の心を揺り動かす。 そんなにヤリたいならヤラせてあげると根負けしたか。 バカな女が屁理屈説教ジジイとセックスしちゃった話といえば身もふたもないけれど。 老人は相手にされない自分をとことん蔑み卑下することで、女学生の罪悪感と同情を引き出したように見える。 女学生は老獪な企みにまんまとはまった感じ。 同年代の男より老人との新しい体験に興味を持ったのかもしれないが、ここは最後まで老人を惨めに落としてほしかった。 老いた男と若い女の価値観がまったく違っていて、そのギャップから生まれる葛藤が見どころ。 二人の会話だけで成り立っていて、しかも女と寝たいがための老人の口説きが大半を占めるという特異な作品。 動きがほとんどなく会話に頼っているため、どうしても単調になってしまうのが難点で、さすがに途中でダレる。 年輩者のやたら長くて興味のない話を無理やり聞かされている時に感じる、あの居心地の悪さとイライラ感と退屈感。 それでもちょっと邦画にはないおもしろいテイストはある。 制作費はめちゃくちゃ安そうだったけど、エロティックVシネマのようなチープなB級感ではない。[DVD(字幕)] 5点(2013-07-08 22:18:06)(良:1票) 《改行有》

1168.  遊星からの物体X ファーストコンタクト 《ネタバレ》 『遊星からの物体X』は傑作だったが、それの前日談なので結末はおおよそ見当がつく。 この手の映画がネタバレしてると、面白さは半減。 それでも、誰がエイリアンかという疑心暗鬼の探りあいは見応えあり。 最後まで退屈せずに引きつけられるが、ご都合主義がかなり目につく。 怪物の触手が伸びたり、届かなかったりなど、スリリングにするために都合のいい設定が随所に。 ケイトがどうなったのかも中途半端。 前作で残った二人はいろいろと想像が広がる終わり方だけど、本作はその広がりがない。 前作が良すぎただけに、どうしても見劣りするのは仕方ないか。[DVD(字幕)] 5点(2013-07-07 22:08:45)《改行有》

1169.  ディアボロス/悪魔の扉 《ネタバレ》 陰惨な事件を起こした加害者を無罪にしようと画策する弁護士は、悪魔に加担していると思える。 それを弁護士の仕事としていくら正当化する理屈を並べられても、結果として悪を助長していることが引っかかり、モヤモヤしたものが鬱積する。 この映画はそんな普段感じている鬱憤をうまく突いていて、サスペンス性もあるので最後まで興味深く楽しめた。 ただ、夢オチのようなものが入るとどうしても仕上がりが軽くなる。 法廷サスペンスのようなストーリーが途中からオカルトチックになり、でもどこかユーモラスでもあるので怖さはなくてファンタジーのようなライトな感じに。 そこは確信犯的にやってるようだが、好みの分かれるところだろう。 悪魔の誘惑をケビンが最終的に拒絶して、その試みは失敗したかのように思えたけれど、実はまだ悪魔の大好きな虚栄のワナから逃れられていない。 悪魔の計画は続いていることが示唆されているけど、それにしてはスケールが小さいような…。 悪夢の幻想体験を経たケビンが、新聞記者の取材をきっかけに前回同様の道をたどる様がイメージしにくいので。 アル・パチーノは適役で、その存在感はさすが。 シャーリーズ・セロンも体を張った熱演で、心が壊れていく様子がリアルだった。 この二人は主役のキアヌよりインパクトが強かったかも。[DVD(字幕)] 6点(2013-07-07 22:05:20)《改行有》

1170.  マルホランド・ドライブ 初見ではさっぱり理解できず。 夢か幻想が混じっていることはわかるけどその境目がはっきりせず、意味がわからず途方にくれて、思わず解説サイトをあさってみることに。 これほど置き去りにされた感覚は寺山修司の『さらば箱舟』以来か。 デヴィッド・リンチや寺山修司のアングラ系作品は難解で頭が混乱して疲れるので苦手。 一つの不明点でもあればそこに引っかかるタイプだと、イライラしてフラストレーションが溜まるばかり。 感性で観るのがいいようで、論理的に納得しようとすると迷路にはまる。 ナオミ・ワッツの魅惑の裸体のことなど吹っ飛んで、超難解な問題を必死で解こうとあがき出す。 本作はとても自分の手には負えない。 人の解説など参考にせずに自力ですべて感じ取れた人に畏敬の念を抱いてしまう。 解説を踏まえた上で見直すとなんとなくわかったものの、こういう世界観はやっぱり合わないし、同性愛的なドロドロした要素も苦手。 クオリティは高いけど、初見でわからないのも当たり前のような作り方って研究対象ではなく娯楽を求める映画としてどうなの?って気持ちも。[DVD(字幕)] 3点(2013-07-07 22:03:57)《改行有》

1171.  百万円と苦虫女 《ネタバレ》 蒼井優が人付き合いの苦手な女の子を好演。 トラブルを避けるために本心を隠して人と距離を置く。 それが嫌な目に遭って来た体験から得た処世術。 そんな中で出会った彼氏や、弟との文通が鈴子の気持ちを動かす。 姉弟の絆は微笑ましく感動的でもあった。 ところが、誠実そうに見えた彼氏のほうは、次第にお金をアテにされるように。 そんな男とは別れて正解。 と思っていたら、まさかのどんでん返し。 口下手で不器用な二人のラストがなんとも切ない。 何やってんだよ、じれったい。 でも、後からちょっと冷静に振り返るとかなり無理のあるところがチラホラ。 鈴子を引き止める手段としてお金を借りて百万溜めさせないというのが浅はかすぎる。 金を借りたら軽蔑されるリスクがあることくらいわかるだろうに。 問い詰められたときも、嫌われたくないなら真相を言うはずだし。 それができないほどのダメ男には、飲み会での対処とかを見るかぎり思えなかった。 それに割と早めに自分から好きだとちゃんと告白もしていたし、それを考えると好きだからここに居てほしいとくらい言えなきゃおかしい。 キャラがブレてる。 そもそも百万円溜まったら引越しという設定に違和感を感じていたが、要するに金を借りて葛藤を生むためのストーリー上の都合でしかなかったのか。 携帯電話のある時代にこんなすれ違いドラマって本当に久しぶりに見た気がする。 携帯電話のおかげで、日常でのすれ違いはほぼありえなくなってしまったから、そこから生まれるドラマもなくなってることを実感。 鈴子の場合は、人と関わりたくなくて持ってなかったということで説得力を保ってはいるが。 幾つかの矛盾点を打ち消しにするほど、蒼井優の魅力が出ていた。 蒼井優じゃなければ、ストーリーにリアリティがないので凡作になっていたかも。[DVD(邦画)] 7点(2013-07-06 22:56:29)(良:1票) 《改行有》

1172.  ミッドナイト・ラン ギャングに命を狙われる会計士と、賞金目当てで会計士を捕まえる警官崩れのロードムービー。 利害の反する二人に次第に友情が芽生えるというオーソドックスなパターン。 追いかけっこに出し抜き合戦と、殺伐としたところはなくてどこかほのぼのとしている。 なので、誰もが安心して楽しめる映画。 勝って損はない安心安定の定番商品という感じ。 その分、刺激が足りないような気もするが。[DVD(字幕)] 6点(2013-07-06 22:54:43)《改行有》

1173.  スモーク(1995) 《ネタバレ》 ストーリーに一本の太い幹があるわけではなく、幾つかのエピソードによってできたオムニバス形式の映画。 起承転結のはっきりした盛り上がりのある映画ではないので、ちょっと苦手なタイプ。 でも、人間が立体的に描かれて体温を感じるような映画になっている。 人間はウソをつかずには生きていけない生き物だ。 ちょっとした見栄でついついてしまうものや、相手を思いやってのものなど、種類はさまざま。 ウソがキーワードになっていて、人と人とが触れ合いぶつかる中で、裏側にある隠れたものが見えるたびに、その人の人生が感じられる。 ブルックリン版「人間交差点」のよう。 ラストのオーギーとポールの会話は、言葉の裏にあるものが深くて、最初は意味が汲み取れなかった。 お婆さんとオーギーがお互いウソだとわかっていながらの交流は、温かくてほろ苦くてなんだか胸に迫る。[DVD(吹替)] 7点(2013-07-06 22:52:52)《改行有》

1174.  俺たちに明日はない 《ネタバレ》 アメリカンニューシネマを代表する『明日に向かって撃て』と共通点がいくつか。 ただ、切り口がまったく違うので好き嫌いが分かれるだろうけど、あちらのほうがずっと好みに合う。 それはキャラの違いが大きいのかも。 もともとはコンビニ強盗のせこい小悪党なので、大物感がない。 マフィアでもなく、銃のスペシャリストとか才能に秀でたわけでもない。 その分リアルではあるけれど、カッコいいとは思えない。 クライドが廃業になった銀行に押し入り、そこにいた行員をわざわざ連れ出しボニーに説明させるくだりは笑える。 そういうところは憎めないけど、写真のポーズからも感じる英雄にでもなったような自己陶酔がカンに障る。 暴走族や不良にあこがれる頭の悪い中高生みたい。 無軌道で稚拙だから、強盗の成り行きで人も殺してしまう。 そういう犯罪は今の日本でもニュースでときどき報じられるので、現実の嫌な気分を思い出させる。 物語の中だけで楽しむには、犯罪者という人物像の輪郭がはっきりしすぎているのだ。 それはマイナスだけでなくプラス面もあって、蜂の巣にされるラストシーンが生々しく活きてくるし、二人の最後にふさわしい名場面となった。 もしブッチとサンダンスのように銃撃前で終わっていたら、フラストレーションが溜まっていたところだ。 二人に好感を持つかどうかでラストの受け止め方が全然変わってくるだろう。 まったく共感を覚えなかったので、喪失感よりもスッキリしたというカタルシスのほうが大きかった。 警官サイドも人数をかけて何度も捕まえそうになりながら、素人のような寄せ集めグループに手こずりすぎ。 ボニーは母に会いたいと抜けたがるし、クライドの兄嫁とはよくある小姑のような仲違い。 犯罪組織の内部抗争というより、二世帯同居のトラブルでしかない。 実話ではもう少しプロらしい犯罪グループだったのだろうか。[DVD(字幕)] 6点(2013-07-05 23:35:35)《改行有》

1175.  パーフェクト・ワールド 《ネタバレ》 脱獄犯ブッチと少年の間に芽生えた友情のようなもの。 それはストックホルム症候群だったのか、父子と重ね合わせた絆だったのか。 どちらにしても、少年にとっては好感を持った大人を銃で撃ってしまったんだからトラウマになりそう。 ケビン・コスナーと子役はとてもいいのだけど、ストーリーはイマイチ。 犯罪分析官サリーの存在価値がほとんど感じられないし、警察署長もブッチの人物像を浮かび上がらせるエピソードが少し弱い。 ブッチが黒人農夫を殺そうとした裏づけとなる過去の体験を、もう少し明確に描いてほしかった。 そこが不十分だったため、少年や農夫の家族の目の前で殺害しようとしたことに違和感があった。 感動ものとして誰かに感情移入するまでには至らないため、ラストシーンでは泣けず。[DVD(字幕)] 5点(2013-07-05 23:33:59)(良:1票) 《改行有》

1176.  タクシードライバー(1976) 《ネタバレ》 デニーロの演技が見事。 コミュニケーションがうまくとれずに孤独感に苛まれる。 好きな女に対する真心を不当に拒絶されたと思い込んで憤る。 相手の気持ちを汲む能力がなく、自分勝手な思い込みで行動するのが痛々しい。 だから周囲も距離を置き、ますます孤独感を深めていくという悪循環。 自省することがまったくないので、悪いのはいつも相手や社会というのがお決まりコース。 ヘドロのように負の感情が溜まっていく様子がリアル。 社会の底辺で暮らすどうしようもない閉塞感から抜け出したい思いも手伝って、街のゴミを片付けるという大義名分のもとに暴走。 やることなすこと終始ズレてる感じ。 ベトナム戦争の後遺症や社会の暗部が、病んだ人間を生んでいるという側面はあるけど、こういう人格障害的なコミュニケーション能力の低い人はそういうことに関わらず存在する。 日本でも問題になった通り魔事件と、犯人像に共通点がある。 鬱憤ばらしの対象が、悪人だったか、普通の人々だったか、子供だったかという違いはあるけど。 トラヴィスが殺害したのは悪事を働いている人間だったので、家出して売春していた少女の親からは感謝もされたが、本人はただ自分自身のガス抜きをしただけだし。 閉塞感や孤独感を抱えている人間は今の日本にだっていくらでもいるだろうし、そういう気持ちと折り合いをつけて生きていかなきゃいけない。 鬱屈した人間をよく描けているとは思うが、こっちまで病んできそうなブルーな気持ちにさせられるので、主人公も映画も好きにはなれない作品。[地上波(字幕)] 5点(2013-07-04 21:02:46)《改行有》

1177.  ボーイズ・オン・ザ・ラン 《ネタバレ》 誕生日に一人寂しくテレクラに電話して、やってきたのがとんでもないデブ女。 せっかくものにできそうだった理想的なかわいい処女とも、凍りつくような大失態で水の泡。 あまりに悲惨すぎて笑えてくる。 それでも殴らなければ気がすまない嫌な奴を殴りに行くのは、たまらなくワクワク。 まるで中高生のノリで、30前のサラリーマンのやることじゃない。 それなのに会社ぐるみで応援してるのが、温かくて楽しい。 最高の社長に、同僚にも恵まれていて、職場の雰囲気がアットホーム。 キャスティングが抜群で、峯田和伸の無様で冴えない男といい、黒川芽以の都合のいいバカ女っぷりといい、その他の役者もピッタリはまっている。 田西はホントに浅はかで空気読めなくてカッコ悪くてイライラするけど、だんだん感情移入してしまう。 同僚の女とライバル会社の男がムカついてしょうがない。 観ていて痛いけど楽しいという、かつてない不思議な感覚。 青春だね。[DVD(邦画)] 9点(2013-07-04 20:57:11)(良:3票) 《改行有》

1178.  WEEKEND BLUES ウィークエンド・ブルース 《ネタバレ》 内田けんじ監督の他の作品をいくつか観て、その緻密な脚本に感心して注目するように。 そこで、原点ともいえる本作を観てみたけど、ハードルを上げすぎたのかさすがに未熟な面が目立った。 得意のどんでん返し的なものも、面白いんだけどインパクトはそれほど強くはない。 それに、そこにいたるまでが冗長で少し退屈。 他の作品では、謎がありながらもストーリーの流れに乗れて引っ張られるのだが、この作品は謎が必要以上に多くて輪郭がぼんやりしてしまって話の流れに乗っていけない。 恋愛やサスペンス性などの要素で、あまり引き付けられなかった。 ラストですべての謎をすっきりさせたところで、それまでの引っかかりが弱いので、カタルシスも弱くなってしまう。 でも、自主製作のデビュー作ということを考えれば、上出来の部類なんだろう。 電話で校歌を歌って確認するなどところどころに笑いや会話のセンスの良さがうかがえ、才能の芽のようなものは感じる。 ストーカー男が妙な薬を牛乳に混ぜて飲むあたり、主人公と詐欺女の対峙する場面など、見どころはいろいろ。 その後の作品で完成度を増したことをみても、今後最も期待したい監督であることに変わりはない。 役者も素人とは思えないほど味があって良かった。[DVD(邦画)] 5点(2013-07-04 20:54:48)(良:1票) 《改行有》

1179.  ブラス! 《ネタバレ》 閉鎖に反対する炭鉱夫たちも早期退職なら退職金割り増しという経営陣の切り崩しで分裂状態。 今日こそ退団と決意していた男二人が、若くて美人のグロリアの入部でコロッと決意を翻すのは男の性か。 その下心をグロリアに会っただけであっさり見抜く妻二人の会話がユーモラスでおもしろい。 経営陣の派遣したグロリアは、実話の脚色なのかは知らないが、単調になりがちなストーリーに波紋を呼ぶアイテムとして機能している。 結局、経営陣の目論見が成功して閉鎖が決定、グロリアの報告書など最初から参考にするつもりなどなかったことも明らかに。 経営陣の不誠実さに会社とぶつかって辞めるとか、いかにも王道の青春ものの展開。 経営側が悪としてわかりやすく描かれ、内容は予定調和的でシンプル。 そうした路線が好きなら、安心して楽しめる作品。 フィルにとっては借金で家を失い、炭鉱閉鎖で家族からも見放され、敬愛する父は肺を侵されて末期症状と、踏んだり蹴ったりの八方塞がり。 教会で子供たちを前に何もしてくれない神への怒りをぶちまけるシーンは、その絶望感が胸に迫る。 コンテスト優勝後のダニーの演説は、メッセージ性が強すぎてかえって心に響かなかった嫌いがある。 ストーリーは捻りもなく最後まで予想通りだけれど、実話に基づいている強みでそれなりの感動はあった。[ビデオ(吹替)] 6点(2013-07-02 22:19:48)《改行有》

1180.  ペイ・フォワード/可能の王国 《ネタバレ》 クソみたいな世界を変えるために、三人に善意を渡してその輪を広げていく。 善意のマルチ商法的拡散ともいえるが、ユートピア的アイデアでうまくいくはずもない。 それで世界がよくなるほど性善説はとれないけど、理想としてはそうあってほしいとは思う。 火傷のコンプレックスから勇気を出して踏み出したシモネット先生と、それを受け入れたアーリーン。 母との情事が少年に見つかって慌てふためくシモネット先生が微笑ましい。 シモネットには暴力父にガソリンで大火傷を負わされた酷い過去があり、少年に自分の姿を重ねて気にかける。 この三人を軸に話は展開していくが、これらの役を演じたオスメント、ヘレン・ハント、ケヴィン・スペイシーがとてもいい。 少年が苛められている同級生を助けて殺されてしまうのは、現実を思い知らされる。 現実社会のニュースでも同様の事件が報じられるたびに、正義感や誠実さがバカバカしくなってくる。 追悼に集まる群衆の姿は、少年が大きな影響を残したという救いとして描かれたのだろう。 でも、それは本当の救いとは感じられず、映画としては少年を死なせてほしくなかった。 後味はけっして良くない。[DVD(字幕)] 6点(2013-07-02 22:15:22)《改行有》

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