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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1408
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。

※「ぽこた」からニックネームを変えました。サブネームの「(ぺいぺい)」は継続です。(2024.2.28)

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【製作年 : 2020年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順12345678
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101.  跡形もなく消える(TVM) 我が国で言うところの所謂2時間ドラマ。オーストリアの都会から離れた郊外の小さな村の独特の雰囲気をベースに、一種異様な濃密なドラマが展開され見応え十分でした。 登場人物がそこそこ多く、そこに描かれている人間模様を把握するのに少々苦労しましたが、ミステリーとしてのツボを巧みに捉えていて、そうやすやすと先読みはさせてもらえませんでした。原作の翻訳本は見つけられませんが、小説として読むとまたひと味違う面白さが味わえそうです。 ただ、終始イラつかされまくる、妹を案じて捜し回るヒロインと、それに対する父親や村人たちの反応の空回り具合等々、我が国の2時間ドラマとはまた異なる捏ね繰り回し感があって、面白いことは面白いのですが万人受けするかというと違うかな? 特に肝心要の種明かし的な部分は、賛否両論、好むか好まざるか、大いに評価が分かれそうな気がします。[インターネット(字幕)] 7点(2023-06-30 23:09:31)《改行有》

102.  シャーコーン!/呪いのモロコシ鮫 《ネタバレ》 冒頭いきなり「実話を元にしている」との文字が…んな訳ないだろ!と思いつつも、いや待て、もしかしたら予想外の猟奇的犯罪をモデルにした作品かも、と思い直して鑑賞。 いきなりのサービスカット(サービスになっているのかいないのかは好みが分かれるところかも)で始まる本作品。畑を泳ぐサメ、謎の邪教集団の暗躍、さらに犯罪組織とCIAエージェントまで加わり、盛沢山過ぎて物語は混沌の極みへ。 主たるテーマは何なのでしょう?普通に考えればサメの神様の復活により最終戦争(サメマゲドン?)に臨むべく活動する邪教集団の物語なのかも知れませんが、何にしてもタイトルは原題も邦題も早い話が「トウモロコシ畑のサメ」。やっぱり主役はトウモロコシ畑を悠然と泳ぐサメなのか?でも、そのことについては殆ど語られない。ただ単にトウモロコシ畑をサメが泳ぐだけ。たまに人を喰うだけ。それも完食せずに噛むだけだったりもする。微妙なコメディ要素も判断を鈍らせられます。 兎にも角にも(「良くも悪くも」ではありません)とっ散らかった作品。この監督がプロデュースした「ハウスシャーク」は未見ですが、恐いもの見たさの欲求にかられるようなかられないような…。それを観ても本作のモヤモヤが晴れるとは思いませんけれど。 それにしても「実話」って?[インターネット(字幕)] 3点(2023-06-28 14:17:20)《改行有》

103.  温泉防衛バスダイバー 《ネタバレ》 暑海市、いや熱海市の比較的近くには住んでいるのですが、「熱海怪獣映画祭」の存在は申し訳ないことに全く知りませんでした。なので本作についても未知の存在だったのですが、井上森人監督が和製サメ映画の製作に向けて現在展開しているクラウドファンディングによって偶然知りました。否、偶然ではなく必然かもしれませんが…。ネット上の動画サイトで期間限定公開されていたのを拝見しました。 ひとことで言えば、極めてオーソドックスな特撮怪獣vsヒーロー作品をドタバタコメディ風に仕上げたといったところでしょうか。20分のショートムービーですが、尺の短さを生かしてテンポよく展開していくので、「なんなんだこれ?」との思いが頭をかすめる間もなく完結します。 荒唐無稽な物語ですが、そもそも特撮怪獣vsヒーロー映画というジャンル自体が荒唐無稽と言えないこともなく、そのジャンルが大好物という方には結構ハマるのではないかと。ベタなギャグが大いにスベるのもご愛敬。古き良き特撮モノを懐かしみつつ、実に楽しい気分で過ごせた20分間でした。[インターネット(邦画)] 7点(2023-06-28 13:22:05)《改行有》

104.  15キリングス 《ネタバレ》 この作品で語られて行く物語は、70~80年代にロンドンで起きた事件と酷似しているように思われるのですが、ネットで検索する限りでは「実話」という記載は確認できませんでした。同事件をベースにした映画・TVドラマは他にあるのですが本作はそのラインにはないような? さて前置きはそこまでとして、本作では一貫してシンプルかつリアル、半ばドキュメンタリ―的に連続殺人犯の行動が語られて行きます。基本的には、面会している脳科学者の医科学的解説をなぞるように彼の行動が語られて行くという構成で、それ故にサスペンスドラマでありながらもドキュメンタリー風に感じさせられるのだと思います。 主役のスティーヴ・ボンジョルノという方は他作で拝見したことはないのですが、かなり恐ろしい雰囲気を醸し出していて、脳科学者を演じるマリア・オルセンさんも只管訥々とサイコパスの脳について解説していて恰も本物の科学者のようであり、そのあたりもドキュメンタリー風味を強くしている要因と思います。 個人的に残念だったのは、150人に1人がサイコパスというところで纏めてしまったあたりで、サイコパス=殺人者のように受け取られかねないのでは?という部分です。ドキュメンタリーのようでありながらあくまでもフィクションという作品であることが、医科学的な深掘りを必要としなかったといったところでしょうか?[インターネット(字幕)] 6点(2023-06-28 12:57:11)《改行有》

105.  エイリアンVSジョーズ 《ネタバレ》 「もう結果だけ教えろ!」配給元のひねり出したコピーはどう受け取っていいものやら。いや、これ結果だけ聞いても面白くも何ともありませんから。 毎度のことながらのサメのチープさ、謎のマントに身を包んだゴムマスクのエイリアン、お約束とばかりに登場するビキニ美女と悩殺?ヒロイン、「AKIRA」のポスターとか見たことのないデカいサイズのエナジードリンクとかさり気なく目に入るマニアックな小道具等々、じっくり見るとなかなか味わい深い仕上がりの作品です。 マーク・ポロニア監督作品は、ありがちなB級ホラーのように「結局どれも同じじゃん!」みたいなことにはならないところが良いです。勿論、だからといって何でもかんでも諸手を挙げて受け入れられるわけではありませんが、これもひとつの「味わい」と思えば結構楽しみになったりもします。 毎回「え?!」という仕掛けがあるのも楽しいですね。今回は何とサメがしゃべりました。否、正確に言うと心の声なんでしょうけれど、感情表現をしたことには真違いない訳で、意志疎通が出来るサメの登場となると一体次はどんな驚きを放ってくれるのか?まだまだ楽しみなサメワールドであります。 ちなみにタイトルは間違いなく原題の方が良いです。お洒落です。[インターネット(字幕)] 3点(2023-06-14 21:02:52)(良:1票) 《改行有》

106.  ノットジラ 《ネタバレ》 「壮大な茶番が目覚める。」DVDジャケットに踊るコンマビジョンさんのコピーが言い得て妙です。一体何と言ったら良いのでしょうか?全編通じて一瞬の隙もなくと言いたくなるぐらい延々と継続的に繰り出されるギャグ、ダジャレ、変顔etc.ここまで出し尽くされると最早グウの音も出ないといった感じです。 しかしながら、残念なことにその殆ど全てが染みて来ない。笑えない。解らない。知らない。パロディやら何やら、これら全て理解出来る人っているのでしょうか?あ、監督さんとかスタッフさん以外で。出演者さんたち解って台詞発しているのでしょうか? この作品の台本はさぞかし分厚いのだろうなぁ、などと余計な心配までしてしまいます。字幕作成にあたっての翻訳は、相当ハイレベルじゃないのでしょうか。 ただし、個人的には結構好きです。ハンドパペットそのものの赤ちゃんノットジラの愛くるしさ、首にファスナーぶら下げた巨大化ノットジラの微笑ましさ、ジャパニーズ特撮怪獣映画へのオマージュ感たっぷりなジオラマやミニチュアの人・クルマ・列車・戦闘機(糸付き)…何だかすべてが愛おしい。女優さんも昭和チックに可愛らしい。 マニアック過ぎて観る人を大いに選ぶ本作品。笑えないのにコメディと認識出来て、呆れてしまうのに何度も観てしまう。幻の怪獣映画ならぬ怪映画として将来語られるかもしれません。[インターネット(字幕)] 4点(2023-06-08 23:31:28)《改行有》

107.  アンテベラム 《ネタバレ》 ネタバレ禁止系の作品ですね。とは言えネタバレなしではレビューが書けない作品でもあります。だからネタバレで書きます。 ひさびさに予想を覆されました。将軍のスマホまで全く気付きませんでした。てか、気付けないように作り込まれている訳ですが。 あのスマホが鳴るまでは、「夢オチ系」「実は死んでました系」「タイムスリップ系」「パラレルワールド系」あたりで想像しながら観ていたのですが、まさかのド真ん中直球勝負だったとは。 考えてみれば同一の女優が二役をしているのを見せられた段階で既にネタバレされている訳ですが、普通そんな風には受け止めない訳で、裏の裏をかくような演出と展開には降参モノです。 もっとも、始めっから直球勝負ですよと宣言されているならば単なるB級ホラーと扱われかねない。結構リスキーな企画かも知れず、よくぞ勝負したと称賛を贈りたい思いです。 と、ここまでは10点満点的に褒め称えている訳ですが、冒頭のエデン登場シーンとその後に続くヴェロニカ登場シーンの繋ぎ方がイマイチ腑に落ちません。 南北戦争期の悲惨な情景はヴェロニカの悪夢であるかの如く語られているのですが、しかしどうやら実体験、あくまでも夢ではなく記憶のようです。つまりは誘拐・軟禁されていた記憶。ホテルに届くフラワーアレンジのカードから、ヴェロニカは既にプランテーションに連れ去られていた過去があるようには思えますが、そこは一切語られていません。だいたいからしてそんなことがあれば既にあのプランテーションはないだろうとも思え、だったらやっぱり今回の誘拐が初めて? 単に私の理解力不足なのか、どうもそのあたりの力技的に時系列を脇に置いたような構成が今ひとつスッキリしません。 それと、エデン部分の悲惨さ(過去の歴史的事実)とヴェロニカ部分の力強さ(現在の社会情勢)が前面に強烈に押し出されていることが、本作が骨太な社会派サスペンスなのかそれともエンタメ色の濃いミステリアスなスリラーなのか、どこにテーマを追って良いのか観終わっても迷ってしまいます。 これも単に私の理解力不足なのでしょうか?やはりスッキリしません。 これは素晴らしい作品!と言い放ちたいだけに妙なモヤモヤ感が残ってしまい7点献上に留めます。[インターネット(字幕)] 7点(2023-06-08 13:01:46)《改行有》

108.  NOPE/ノープ 《ネタバレ》 ホラー仕立てで始まり、社会派サスペンスの様相を呈しつつ、SFスリラー風味を匂わせた上でモンスターパニックへと雪崩れ込む。一粒で一体何種類の味わいを楽しませようというのだろうか?よくぞ破綻することなく纏め上げた監督の手腕は称賛に値すると思います。 ただ、あまりに風呂敷を拡げ過ぎたと言うか、蒔いた種は一通り育て上げ収穫しているとは思いますが、長尺の割にはテーマが十分に伝わって来ないような気がします。ヘイウッド家のエピソードとリッキーのエピソードが牧場を接点として交錯しているようでいて、いや実際交錯しているのですが、どうも無理やり感があると言うかしっくり来ないものがあります。 リッキーの子役時代の惨劇が象徴するもの。チンパンジーの求めたグータッチの意味は何であったのか?「望みを叶えてあげたよ」という風に解釈するのが自然とも思われますが、それでは何故リッキーは空に潜むアレとの密約を交わす必要があるのか?もっともアレの方は密約とは思っていなかったようですが…。 一方、社会的障壁を乗り越えハリウッドでの立ち位置を守り、必死の思いで馬たちを育てていた父親の不慮の死の意味するものは何だったのか?OJの始終塞ぎ込んでいるかのような表情。彼の感情を圧し潰しているものは何なのか?それはエメラルドの破天荒さにも通じるものと思えますが。 気になる点は他にも多々ありますが、何せ基本的には全編通じて緊張感が途切れることなく惹きつけてくれる作品だけに、単純に「あぁ面白かった」と言わざるを得ません。 何とも不思議なテイストの作品。監督の次回作を早く観てみたいところです。 (追記)アマプラで流れる予告編。本編には同一カットがないような気がしてなりません…[インターネット(字幕)] 7点(2023-05-24 23:16:55)《改行有》

109.  シャーキュラ/吸血鮫 《ネタバレ》 マーク・ポロニア監督によるサメと古典的ホラーのコラボ作品。第二弾は「吸血鬼ドラキュラ」とのコラボで、その名も「シャーキュラ」!「シャーケンシュタイン」のときも思いましたが、これが邦題ならぬ原題というところが面白い。 そしてオープニングのタイトルバックに流れる「シャーキュラ…シャーキュラ…」というどこか懐かしいエレキサウンドでアレンジされた主題歌が耳に残ります。残るというより離れません。あ、エンドロールにも流れます。映像ごと使い回しですから。(このアレンジ結構好きです) ポスターも良いですね。「シャーケン…」の時は古の活劇映画っぽくアレンジされたデザインが素敵でしたが、今回も全く登場しないシーンが描かれ、「空も飛べるはず」という有名楽曲ぽいコピーが躍っています。いやサメ飛びませんから。飛ぶのは伯爵コーモリだけですから。羽根は生えてるように見えますけれど。 で、肝心の中身なんですが…もうこの路線で行くことに決めたのだ!という監督の強い意志を感じます。演出は徹底的にチープに、台詞は徹底的に棒読みに、血のりは飛び散らせず飛び散る時にはアニメーションで、サメは限りなく手造り感に溢れつつスケール感は無視などなど。書き連ねればキリがないです。これは最早潔い、いや信念と言うべき徹底さですね。 客観的に観れば所謂トンデモ映画。Z級作品。それでも楽しめる要素に溢れた、ある意味貴重な愛すべきサメ映画なのかなと個人的には思うところです。[インターネット(字幕)] 3点(2023-05-08 11:11:13)《改行有》

110.  アンホーリー 忌まわしき聖地 《ネタバレ》 正直なところ、キリスト教ベースの悪魔が登場するタイプのホラー作品は、個人的にあまり好むところではありませんが、本作については、TVドラマ「ウォーキングデッド」のジェフリー・ディーン・モーガンさんが主演ということもあって鑑賞しました。 物語的にはどことなく既視感の伴うものであって、特筆すべき斬新さや意外性は感じられませんでしたが、ジェフリーさんの確かな存在感、ヒロイン役のケイティ・アセルトンさんの愛くるしさに支えられて、丁寧に纏められたホラー作品に仕上がっていると思います。 ただ、よくよく考えてみると冒頭のジェフリーさん演じるフェンの蛮行によって悪霊(悪魔?)が解き放たれてしまった訳で、そんな罰当たりな行為さえなければ、犠牲者も出なければ束の間の奇跡に虚しく踊らされる者も居なかった訳で、そのくせフェンは結果的にはヒーローで善人みたくなってしまっていて、随分と身勝手なハッピーエンドであることは間違いありません。そのあたりが大きく減点要素です。[インターネット(字幕)] 5点(2023-04-27 00:31:21)《改行有》

111.  シン・感染恐竜 《ネタバレ》 ひさびさに観続けることに苦痛を感じた作品。それは、低予算作品ならではのチープな雰囲気・ビジュアル・俳優陣の演技のせいではありません。(それも少なからずあるけれど) 話の本筋が行方不明になるのです。ティラノとエボラの脅威という部分は辛うじて全編通して描かれてはいるのですが、一応主人公らしき男性とその狂った隣人の繰り返される無意味で雑な対話と、無謀にも単独で恐竜退治をしようとする賞金稼ぎの独白的実況ネット生中継、この二つのエピソード?が短い尺の作品のかなりの部分を占めていて只管シツコイ! 加えて、合間に出て来るおよそ軍の施設には見えない執務室で交わされる何ら事態の進展を伴わない将軍?と部下の会話にも殆ど緊迫感も何も感じられませんし、ストーリーテラー的に登場する絶叫女王?はスベリっぱなし。 DVDジャケットの「うわ!ダマされた!」とは配給元の本音か言い訳か、はたまた単なるお遊びか?本作の監督の作品は一気に6作品も配給されたとのことで各作品はリンクもしているようですが、それを制覇することは我ながらなさそうです。[インターネット(字幕)] 1点(2023-04-27 00:03:45)《改行有》

112.  LAMB/ラム 《ネタバレ》 ダークファンタジー、あるいはホラーといったスタイルを採っていますが、事故(?)で愛娘を失った夫婦が、異様な姿でこの世に生を受けた子羊に亡き娘の姿を見出し、溺愛することで失ってしまった日々と幸福を取り戻したかと思いきや、結局は束の間の幸せは破綻せざるを得ず、更なる悲しみの淵に立たされることになるという人生の悲哀を描いたヒューマンストーリーと受け止めました。 とは言いつつも、冒頭の羊たちの恐れおののく姿、生まれて来た子羊に息を吞む二人、独り屋外に出たアダの瞳に映る異形の存在等々、ホラー作品あるある的要素は全編を通じて散りばめられており、決して心温まる作品とは言えません。観終わった後、どうにもならない重苦しさが尾を引きます。 途中までアダはイングヴァルの子なのか?と疑っていましたが、彼の様子もマリアの様子もその点はまるでスルーしているところから違うのだなと。それに冒頭の羊たちがイングヴァルに対してあんなに恐れる訳もないし。ではアダの出自は如何に?もしや実在しない概念としての存在だとか?過去の悲劇が夫婦にもたらした心の闇とか?そしたら何とあんな異形の羊人間だったとは。そこはまさかの展開でした。 アイスランドの山中にあのような存在が居るという伝説があるのかどうかは知りませんし、設定そのものにキリスト教的要素があるのかどうかも知りません。ですから、羊人間が単に突然変異的に誕生した怪物なのか、それともより深い意味を持つ存在なのかは判断出来ませんが、訥々と語られる深く悲しい物語に、そういった背景を知らずともやるせなさを感じざるを得ませんでした。 更に高得点を献上したかったのですが、弟の登場が作品全体に対して果たして意味があったのかどうか理解に苦しむ部分があり、マイナス1点の7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2023-04-20 14:23:52)(良:1票) 《改行有》

113.  映画「湯道」アナザーストーリー 湯道への道 《ネタバレ》 AmazonPrimeで本編の映画「湯道」に先んじて配信公開された作品。小山薫堂氏がラジオで「湯道」を先に観てから観るべしと言っていたのを聞いていたので本編を観てから鑑賞しました。 なるほど、そう繋がるのですね。本編に出演する俳優さんたちが本人役で登場。所謂スピンオフとはちょっと趣を変えた感じ。そこに至るまでは全く別ストーリーで、こちらは寧ろ映画人のノスタルジーを描いた作品かと思いそうでした。 そして、本編と比べると、こちらの作品はよりベタな邦画コメディ。しかしながら、「湯」の存在を核に置いて描かれる人間模様は、本編同様そっと心を癒してくれます。 この作品を本編を見ずにして単独で鑑賞したのであれば、もしかしたら4点程度かなと思えますが、両方観たことによる相乗効果とも相まって6点献上とします。 それにしても皆さん、良い脱ぎっぷりですね~![インターネット(邦画)] 6点(2023-04-10 23:17:15)《改行有》

114.  ノック 終末の訪問者 《ネタバレ》 キリスト教に関しても聖書に関しても知識に乏しい私にとっては、この作品を本質的に理解することは難しいのかも知れません。 迫り来る終末。人類を、そして世界を救うべく神によって遣わされた4人。世界の存亡の鍵となった3人の家族。 唐突に「世界の存亡は君たちの選択にかかっている」と言われても、現実世界に生きる者としては「出鱈目を言うな。そんなトリックには騙されない。」というのは極めて常識的な反応。 更には、暴力的な侵入者であれば「言うことを聞け。聞かなければ1人ずつ殺す。」と言いそうなところを「犠牲者を選べ。選ばなければ仲間を1人ずつ殺していく。」という想定外と言うか、常軌を逸した要求。 シャマラン監督らしい大ドンデン返しはないものの、全てに少しずつボタンの掛け違いがあるような展開。キリスト教的な理解が出来ずとも、想定外の状況に見舞われ究極の選択を迫られた時、人はどのように決断し、或いは決断出来ずとも、どのように行動し生きていくのかという命題を、極めてシンプルに描き切った佳作として受け止めました。 とは言え、万人受けする傑作かと問われれば、子役を含む出演者たちの熱演に支えられながらも、やはり宗教的な色彩が強過ぎることと、そのことに関して少々説明不足と言うか今ひとつ物足りなさを感じたこともあり、6点献上に留めます。 (追記) 長くなってしまったので書くのを躊躇ったのですが、どうにも気になるので腑に落ちない点を追記です。 ・何故主人公家族はゲイのカップル+アジア系少女なのでしょう?結末を原作と大きく変えたことに関係があるのでしょうか?男が二人であればどちらが犠牲になっても問題ないというある意味シンプルな選択なのでしょうか? ・何故養女に口蓋裂の手術跡がある設定なのでしょうか?劇中サラっと触れますがその会話に何か意味を持たせているのでしょうか? いずれも本作の宗教性に関係があるのでしょうか?解りませんでした。[映画館(字幕)] 6点(2023-04-10 00:43:22)《改行有》

115.  湯道 《ネタバレ》 流石の小山薫堂さん脚本作品。大笑いすることもなく号泣することもないのですが、どこか心に染み入るものがありました。言ってみれば「これぞ邦画!」という感じでしょうか。(あくまでも個人的なイメージですが) 主演のお二人をはじめ、出演者の見事な脱ぎっぷり(男性です。女性は控え目。)と絶妙な隠し具合もおおらかで良いです。なんだか昔見たTVドラマ「時間ですよ」まで思い出してノスタルジックな気分にもなったりして。そう言えばあのドラマでは結構隠さず女湯を見せてましたっけ(遠い目) 天童よしみさんとクリス・ハートさんの女湯と男湯に分かれてのデュエットも良かったです。親子の設定に笑えました。 兎にも角にも製作者のお風呂愛を感じさせてくれる作品。ひとことで言えば「観たら風呂に入りたくなる映画」ですね。いや冗談じゃなくて、最終上映回で観たので深夜に帰宅。そのまま浴室に直行しました。そして、幼い頃さんざん通った銭湯にひさびさに行きたくなりました。 いろいろ癒していただけたので+1点の7点献上します。[映画館(邦画)] 7点(2023-04-07 10:30:58)《改行有》

116.  モンスターハンター 《ネタバレ》 ゲームはやらないので、てか随分と前に引退しているので「モンハン」とか言われてもまるで分かりません。なので純粋に映画として楽しめました。 とは言え、やっぱゲームが元ネタの作品なんですね。物語的には、新鮮さも深みもユニークさも感じられませんでした。発端があって事件が起きて、解決を目指して何とか答えを見つける、みたいなお約束的な流れ。正直なところ期待外れでした。 その反面、怪獣映画と割り切って観れば、映像美と言うか怪獣の造形とか動作、人間との戦闘場面の迫力などなど、始めから終わりまで期待を裏切らないクオリティでした。 という訳で、シンプルに怪獣映画として評価するのであれば高評価出来ることを加味しての6点献上です。 ちなみに、つい最近まで朝ドラで観ていた山崎紘奈さんが登場したのにはビックリ。まさかの登場に1点追加です。[インターネット(字幕)] 7点(2023-04-06 00:09:24)《改行有》

117.  キラー・ジーンズ 《ネタバレ》 前回鑑賞した「キラー〇〇」は「キラー・ソファー」。あの作品は原題も同じだったけれど、本作品の原題は「Slaxx」。しかも「スラックス」であれば「Slacks」なのに何故か「xx」。更に、ジーンズは「Slacks」の範疇じゃないし。これってスラングか何かなのでしょうか? いきなりタイトルが気になってしまいましたが、題名が謎なのとエンディングロールの特別映像が今ひとつスベっていることを除けば、短か目の尺だということとも相まってなかなかの面白さです。 キラー・ジーンズがいきなり犠牲者第1号を文字通り血祭りにあげるかと思えば、しっかりお掃除した上に獲物を綺麗に収納するあたり、ブラックながらしっかりコメディ要素も用意されています。キラー・ジーンズを必要以上に怖ろし気に描いていないところに好感が持てます。 インド生まれの高級綿で作り上げられただけあって往年のインド映画名作を彷彿とさせるようなキラー・ジーンズのダンス場面など、笑いの要素を備えたコメディ作品であると同時に、綿花収穫に関わる大企業の非人道的な経済活動に切り込む社会派作品でもあると言う骨太(?)なホラー。しかもエンディングには超悲劇が待っているというコメディらしからぬ正統ホラーな結末も控えています。 思わぬ佳作に出逢えました。7点献上です。[インターネット(字幕)] 7点(2023-04-04 10:49:22)《改行有》

118.  ファイナル・デッド・ツアー 《ネタバレ》 原題が強烈なこの作品、「ツアー中のバンドが行く先々でゾンビに襲われる」みたいなベタなゾンビ作品かと思いきや、緊急参加したツアーメンバーが、深夜0時になると人喰いモンスターに変身するというゾンビよりバンパイア作品みたいな物語。そしてモンスターは、本人曰く一応自己管理は出来ていると言うことで、バンドにとって有害な相手?だけを喰い殺します。 そんな結構無茶な設定でお話は展開する訳ですが、ペックの本名がとんでもない名前だったりしてチョコっと下ネタありのコメディ風味。とは言えコテコテのお笑いネタやら演技やらは出て来ないし、グロさは結構盛り込まれているので、どちらかと言えばホラー寄りと言って良いかも知れません。ただし、残虐で冷徹なバケモノとも言い難く何となく人間味のある怪物が暴れるという。 そして、ダーの演奏シーンはなかなかちゃんとしてます。普通にカッコいいパンクバンドに見えます。もしかしたら本物のインディーズバンド?みたいに思えました。特に女子二人は音楽とは関係していないようで、本物のバンドではないのですが。 エロありグロあり笑いあり音楽あり、そこに更にヒューマンストーリー的エッセンスもふりかけたジャンルレスな作品。観終わってみれば大いに満足しました。お約束的エンディングは続編も期待させてくれますがそんな話はないような? ちなみに、冒頭に「実話を元に」って出ますが、んな訳ないですよね?[インターネット(字幕)] 7点(2023-03-28 22:13:17)《改行有》

119.  アフリカン・カンフー・ナチス 《ネタバレ》 基本構想の奇抜さまでは良かった?かも知れませんが、そこで終わってしまった典型と言って良いのかも知れません。 なぜガーナなのか? なぜカンフーなのか? なぜハーケンクロイツじゃなくて卍なのか? なぜ関西弁の字幕、吹替えなのか? そもそもなぜヒトラーと東条英機なのか? 謎が謎呼びまるで意味不明。 主演の彼はガーナの俳優さんなのでしょうか?彼だけは演技がしっかりしているように思えます。 カンフーアクションも(主なキャストは)意外な程ちゃんとしているように見えます。 出来栄えはともかくとしてグロネタ、小ネタも適度に差し込まれてて退屈しそうでしません。尺もちょうど良いですし。 罪もない犠牲者多数の結構悲惨な物語なのに、観終わってみれば妙にほのぼのしてます。おおらかこの上ない。 いや~、製作者さんに失礼承知で言わせていただければ「これぞ珍品!」 個人的にはヒトラー&東条という基本設定がなければそこそこ楽しめたと思います。が、その設定はどうにも受け入れられませんでした。なので2点献上です。 (追記)ガジェット通信さんの監督インタビューを読み、少し謎部分が理解出来ました。+1点献上します。 https://getnews.jp/archives/3033160/gate[インターネット(字幕)] 3点(2023-03-23 15:28:10)《改行有》

120.  クワイエット・プレイス 破られた沈黙 《ネタバレ》 シンプルに面白かったです。前作同様の緊迫感に浸りながら前のめりで鑑賞しました。 ただし、連続TVドラマ的な展開ですね。新たな発見はあまりないし、決定的な希望も見出せない。前作もプツッと終わった感じでしたが、今回は更に唐突にブツッと終わる感じでした。どう考えても続編が予想されると言うか、寧ろ必要と言うか、2作併せて連続TVシリーズのパイロット版的と言うか、続きを見せてよ、もっといろいろ展開してよと言いたくなる作品でした。 以下、若干の疑問点を挙げさせていただきます。 ・冒頭の「1日目」で、父親はいきなり襲来した怪物が音に敏感なことを何故知ったのでしょうか? ・初見の怪物から娘を連れて逃げるお父さん、娘から手を離しすぎ目を離しすぎです。 ・親子は裸足で移動してますが、スニーカーとかラバーソールの靴だったら音は心配ないのでは?そもそもお母さん足に怪我してるんだし。子どもたちだって怪我しそうだし。 ・山頂の工場に立て籠もっていた友人が「生き残った人間がどんなやつらなのか俺は見て来た」みたいなことを言っていたので、港の一団が凶悪な集団なのはすぐ判りましたが、女の子を品定めして迷わず拉致する割には男は放置して生かしたまま去ると言うのは何だかちぐはぐな行動ではないでしょうか? ・怪物は泳げないくせに自ら海に飛び込んで襲おうとして溺死?生存本能低過ぎます。 ・赤ちゃんは本物でしょうか?扱いを見る限り演出上の許容範囲を超えているような?CG?それともロボット?(ネット上で情報を見つけられませんでした) 3作目は製作決定しているようですが、是非いろいろ解決して欲しいところです。(3作目が早く観たいというラブコール)[インターネット(字幕)] 7点(2023-03-19 11:18:17)(良:1票) 《改行有》

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