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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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101.  風立ちぬ(1976) 《ネタバレ》 百恵ちゃんと三浦友和の共演4作目。前作『絶唱』と同じく、死に別れる運命の若い男女の物語。 原作小説からのアレンジとしては達郎も徴兵されて戦争に行くというところ。お互いに相手を思いながら、自分の死についても向き合うという環境だけど、この設定が上手に活かされたかどうか。 出征のとき、電話で節子の父に、周りに聞こえないよう受話器を抑えて、生きて帰ることを約束する達郎。一方で節子の訃報を聞き逃した達郎への優しい嘘。当時は戦場には死にに行くもの。たった今、娘を亡くし、婿になるはずの達郎も、帰るあてのない戦場に行く父の辛さ。 このタイトルから、どうしても宮崎駿の映画と比較したくなってしまうけど、観たの公開時だったから、忘れてること多いしなぁ。改めて観てからにしよう。でもどちらも太平洋戦争期に時代設定をアレンジしているね。 百恵ちゃんと言えば『赤いシリーズ』の印象が強く、本作も結核という病が2人を引き裂くところなんか、想像したまんまだ。 不治の病モノは当時の流行りだったかもしれないけど、日本の文学をアイドル主演で映画化し、若者にはとっつきにくい文化を、親しみやすく継承する試みとしてはアリだとも思う。[CS・衛星(邦画)] 4点(2023-10-24 01:14:04)《改行有》

102.  男はつらいよ 翔んでる寅次郎 《ネタバレ》 シリーズ23作目。マドンナが桃井かおりと来たら、どうしてもハンカチを連想してしまうし、2作前の武田鉄矢が出た『寅次郎わが道をゆく』を連想してしまう。もうね、1作挟んで武田→桃井ってキャストだけ決まってて創ったような、ゲスト人気でお客さん呼ぼうって、何とも安易な考えで創ったんじゃないか?って不安がよぎる。 当たらずとも遠からず。舞台は北海道。桃井演じるひとみが人生を見つめ直す一人旅。やすやすと男の車に乗ってしまい、襲われる始末。助けに入るのは健さんでなく寅さん。ここまでするなら、いっそ寅とひとみの北海道から柴又までのロードムービーで一本創ってしまうのも、セルフパロディで面白かったかも?そうするととらや一家がほとんど出てこなくなるけど。 ウエディングドレスで結婚式を飛び出して…画的なインパクトは凄いけど、それだけで終わってしまったような。 布施明もマドンナの相手役としてはどっちつかずな使い方で、何が良くてひとみと結婚したのか、何が良くなくてひとみは飛び出したのか、パンクな若者の行動を、浪花節な寅さんワールドがとりあえず相性は別にして包みこんでしまった感じ。 『布施明だし、歌でも歌うんだろうか?』と思ったら、思ったとおり歌ってたわ。観客の期待するものを観せるのも映画かもしれないけど、そのまんま過ぎる気がしたわ。 いつになく穏やかな寅の帰省は良かった。でもせっかく良い感じの家族団らんをぶち壊す満男の三重丸の作文は、なんか無理やりトラブルをねじ込んできた印象。源を折檻する御前様もちょっと違和感。 タコ社長のお見合い話は面白かったけど…あと当時の丸駒温泉は観られて良かったけど…シリーズ50作もあれば、こういう回もあるんでしょう。[CS・衛星(邦画)] 4点(2023-10-24 00:23:27)《改行有》

103.  男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく 《ネタバレ》 シリーズ21作目。遂にUFOやっちゃったよおい。スター・ウォーズに未知との遭遇(あと猿の惑星も入ってたな)の時代。劇中2回も出てきたけどピンク・レディーのUFOが流行ってたとき。ウチにもシングルレコードあったわ。良くも悪くも悪ふざけ全開。寅さんの帽子型UFOと来た。テレビの砂嵐と臨時ニュース観て、インデペンデンス・デイがこの時代のプロットで創られてたことを地味に再認識。 前作から続き、当時の人気タレントをゲストに迎え、寅さんワールドで惚れた腫れたする本作。初期作品とは明らかに作風が変わってきたことを実感する。 武田鉄矢が出てくると、なんか寅さんって感じがしなくなる不思議。キャラが黄色いハンカチの欽也のまんま。そりゃ面白いけど、映画のアイデアとしては安直かなぁ。この留吉がほぼほぼ本筋に絡んでこない。隅っこで何かチョロチョロしてるなぁって感じ。 マドンナの奈々子がさくらの同級生。1作目でさくらが寅の事を覚えてなかったのに、奈々子が寅を覚えてたって設定。過去作のマドンナの名前を列挙するくらいしっかり尊重してる作品だけに、もう少し矛盾なく出来ただろうに…と思ってしまう。 そして奈々子もとらやにやって来て、急に泣き出したりと住人お構いなしにぶちまけて、もうこんな時間!と勝手にさっさと帰ってしまう。この落ち着きのないマドンナ設定、コレで正解だったんだろうか。雨の中のキスにも違和感。 松竹歌劇団…というものがあったのか。歌劇団って宝塚歌劇団だけじゃなかったんだ。SKDが帝国華撃団(サクラ大戦)のモトネタだったのか。勉強になるわ。 歌劇のシーンが結構長い。寅と留吉が歌劇をじーっと観てるシーンが続くのは、シリーズ的にはちょっと違和感を感じてしまう。映画の中で歌劇の魅力を伝えようって意図だろう。劇団員なんかも本物の歌劇スターなんだろう。坂東鶴八郎一座とは華やかさが違う。 ただ、SKDの魅力。木の実ナナのワイルドさ。武田鉄矢の勢い。それらを“男はつらいよ”で受け入れる。そのミキシングが、どうにも上手く絡まってるようには思えない。それぞれがそれぞれで、散らかったまま一つの作品にしてしまったかのよう。 ただ一番残念だったのは、タコ社長の「なにか面白ぇことないかなぁ、寅さんまだフラレねぇかなぁ」のセリフ。梅太郎、腹ん中でそんな腹黒いこと楽しみに思ってたのか?うっかり者だけど良い人だと思っていたのに…[CS・衛星(邦画)] 4点(2023-10-10 23:08:06)《改行有》

104.  伊豆の踊子(1974) 《ネタバレ》 吉永小百合版を見た直後なので気になって再視聴。同じ監督の同じタイトルの作品。そして百恵ちゃんと三浦友和のデビュー作。wikiを読むと、この作品が山口百恵というアイドルを売り出すための戦略的な映画だというのが解る。 '63年版との比較になるけど、まず川島の爽やかさアップ!真面目そうな高橋英樹に代わり、三浦友和の“現代っ子”っぽさ。 百恵ちゃん(当時14歳とか?)は、映画デビュー作だけに演技と言える演技も出来ないのもあってか、肝心の演じるシーンのカメラが遠い印象。前作の吉永小百合(17歳くらい?)は踊りの時の視線とか、しっかりしてたなぁって思った。 旅芸人の扱いの酷さややアップ!きみちゃんの死は一緒だけど、全体的に陰湿な感じダウン!どうでもいいけど百合子(栄吉たちが雇っている踊り子)の出番、微妙にアップ!最後の別れで手を振るかおるに川島が驚くのって、その前に港で会って話してたことを考えると、そこに居るのは知ってたんだし、どうだろう?好みの問題かもしれないけど。 本作は百恵ちゃんの歌が2回ほど掛かり、それが結構印象深いというか、耳に残る創り。そして必要以上に盛り上げようとしているのか、音楽もテレビドラマのように感じた。悪く言えば、安っぽい。 美空ひばり版('54年)から、10年おきくらいに創られた伊豆の踊り子。同じ内容で俳優だけ変えて、手軽に撮る映画。短期間(全撮影20日間、うち百恵ちゃんの撮影1週間だって)で撮りあげて、簡単に稼げてしまったこの映画の、いわゆる興行的な成功により、アイドルと主題歌のレコードを売るための映画が増えてしまったことは、結果として日本の映画業界にはマイナスだったのかもしれない。[CS・衛星(邦画)] 4点(2022-10-13 18:47:47)(良:1票) 《改行有》

105.  十八歳、海へ 《ネタバレ》 森下愛子って“もっとしなやに~”の、凄くスタイルの良い綺麗な人だったよなぁってだけで鑑賞。 予備校の優等生と落ちこぼれが、たまたまデートして、たまたま死と隣合わせの遊びをして、それが癖になって…みたいな内容かなぁ。 デートに来たは良いけど、特にやることも思いつかず、ブラブラするところは、私もそんな事あったなぁって思い出せて良かった。 知らないお節介爺さんに助けられて、お風呂ご馳走になって小切手までと、本当にあったら中々ファンタジー。 予備校での自殺シーン。死ぬ青年が最後まで傘刺してるのとか、英介と一緒に黙ってみてるところとか妙にリアル。 だけど英介のホテルでまた自殺未遂とか、お節介爺さんの名前をここで持ち出したりとか、この2人の目的がどうにも良く解らなかった。 佳は生と死のギリギリのラインに魅了されて、敦天は心中未遂ごっこが佳との接点なのと、金儲けに繋がると考えたのか。夏(夏期講習)の終わりを2人の終わりとしたのもよくわからないというか… 学生の飛び降り辺りまではその先が気になったんだけど、佳の姉と英介のロタ島旅行とか、どうも着地点が見えなくなってしまって、集中力が続きませんでした。最後も、あれが最後かぁって感じで。あれが最後なら、何のために今まで観てたんだろう?なんて、思ったりです。[インターネット(邦画)] 4点(2022-10-10 13:34:02)《改行有》

106.  燃えよデブゴン 《ネタバレ》 -Enter The Fat Doragon- “太ったドラゴン現る” ~肥龍過江~コッチはドラゴンへの道(猛龍過江)をモジッてて、“太ったドラゴン海を渡る”。英語題と中国語題で意味がチグハグなんで、興味があればwikiを。 “燃えよ~”要素は小舟で海を渡るところと、ボディガード3人が似た人持ってきてるくらい。骨格は“~への道”要素のが大きいっぽい。 燃えよドラゴンのオープニングでリーと戦う太った格闘家。細いリーと比べ重たそうな男が、まさか映画の主役になるなんてね。 でもデブゴンって言うほど、太ってるかな?まぁ痩せちゃいないけど。顔なんてちょっとむくんだ塚本高史みたいで、よく見ればカッコいいかもしれない。しかし身体に似合わず上段蹴りとか素早くてキレッキレで、そのギャップに驚く。 偽ブルース・リーとの闘いはかなり見応えあり。「リーに近づきたかったら、もっと頭を使え!」・・・え?「考えるな、感じろ」じゃないの? コメディ要素はイマイチだったけど、教授のエビ子(字幕より)に対する歪んだ欲望を産んだ回想シーンはちょっと面白かった。 この映画、字幕より吹き替えで見たほうが面白かったんだろうな。 デブゴン・シリーズってたくさん創られてたと思ったけど、沈黙・シリーズと一緒で邦題だけ統一した別作品なんだ。へえぇ~~。 今回始めて観たんだけど、小学生のころ「チャイニーズ!カンフー!ナンバーーワーン!!」ってネタが流行ってたの。 私はその映画観てなかったけど、フレーズが面白いんで、一緒になって真似してたっけ。そうか~、アレの元ネタはデブゴンだったんだ~。 ユウシくん、元気だろうか。[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-09-06 21:35:49)《改行有》

107.  さすらいかもめ 釧路の女 《ネタバレ》 単純にタイトルに惹かれて登録申請してしまいました、すみません。 期待以上に'73年当時の釧路の風景を堪能できます。幣舞橋にはまだ乙女の四季像は置かれていなくって、当然フィッシャーマンズ・ワーフMOOも無い。そして何より人がいる。今は廃墟と言われている釧路市内を、ワラワラ人が歩いているのが凄い。後半チラッと阿寒湖温泉の商店街が映るのも嬉しい。 映画の性質上、恐らくゲリラ撮影だと思うし、観光名所をじっくり観せてくれるわけじゃないんだけど、ホンのちょっぴり当時のナマの生活感が感じられて、今としては貴重なフィルムになっていると思う。 由美が掛ける赤電話の先に、釧路しんくみの旧ビルと現存する電電公社の鉄塔。位置的に佐藤紙店辺りかなぁ?・・・なんて、釧路に思い入れのある方なら、多少観る価値があるかもしれません。そうでない方には・・・ 内容はねぇ、何だこりゃ?って話。大作は許嫁の由美が居ながら純子を抱くくせに、由美が大作の夢の為に造船所の社長と寝ると大激怒。それも半分社長に騙されて抱かれたのに、由美が幸薄すぎてあんまりだ。でも愛想の悪い彼女にパブ勤めは不向き。上客の社長を放っぽって大作の来店にキャッキャしてる素人丸出し感。そりゃ社長もあんな仕返しするわな。 結局、大作も純子も由美も、最初より条件悪化して振り出しに戻る。そんな、北国東方最果ての街らしい、ジメッとした寂しい終わり方でした。 日活ロマンポルノってことで、お色気がメイン。当時はモザイクでなくボカシ(そういや映画の場合モザイクって使わないっけ??)。そのボカシの入り方が大きくて雑なのが面白い。今の基準だと“そこボカシ無くても何も観えなくない?”ってシーンでも入っているボカシ芸に関心。場面に合わせてボカシの色も変えてくる丁寧さ。枯れ草も徐々に見え始める大草原で絡み合う大作と純子。そこに色鮮やかなグリーンのボカシ。カメラが引くとボカシも薄れて消えていく。なんか“私はいま、ロマンポルノを観てるんだなぁ”って気持ちになる。それでいて蘭子(二條朱美)の豪快な脇毛。当時はそれで良かったのか??[インターネット(邦画)] 4点(2022-08-20 10:54:22)《改行有》

108.  戦国自衛隊 《ネタバレ》 とっととタイムスリップするスピーディさ。止まる時計、奇妙な星の位置。最新兵器にはしゃぐ戦国武将。騎馬武者と戦闘車両の混成部隊の妙は素晴らしい。ヘリのカットインのしかた、飛び去りかた、低空ホバリング。とにかくヘリの動かし方が格好良いのだ。パイロットの技量だろうか、あんな鈍臭そうな輸送ヘリが格好良く観える。ただ今回久しぶりに観たけど、こんな幼稚な内容だったっけ? タイムスリップという題材は、沢山の“-if-もしも?”を書ける優れた題材であり、観るものの期待する(or期待を裏切る)妙を楽しめる好材料。戦国時代に自衛隊が行くなんて、ワクワクする美味しいネタだ。未来に与える影響、活かされる歴史の知識、思ってたのと違う新事実。そんなのを一切排除して“現代兵器で襲い来る戦国武士と戦う”だけだったなんて、やってる内容はアクション・ゲームと変わらない。 『他の時代だから何をしても良い』と、暴走した仲間を殺し、村人を殺害し女を誘拐・強姦する矢野一派。当時の自衛隊ってこんなにも脆い組織に思われていたんだろうか?厳しい訓練をして、肉体も精神も鍛えられているだろうに。 『戦って天下を取れば昭和に戻れる』なんて、思いつきにしても適当過ぎる理論に命を賭ける自衛隊員達。まさか何の作戦も立てずに、長尾軍と共闘もせず、突撃・乱戦するなんて、まるで武器を持ったアルバイト自衛官だ。 武田信玄との一騎打ちも、まさかの拳銃を使うなんて拍子抜け。あんなに大損害を受けても、大将首を獲ったら戦闘に勝利できるなら、ヘリから敵本陣に飛んで掃射するとか、三村に狙撃させるとか、一般人の私でも思いつく。 天下を取りたい伊庭三尉に対し「あの平和な時代が大好きです」と本音を言う部下たち。ここに自衛隊に対する製作者の考えが見える気がする。何だかんだ戦争をしたい伊庭みたいなのが上官に居て、矢野のような乱暴な思考の者がリーダーシップを取る組織・自衛隊。そんな組織でマトモな意見が通りますか?「補給基地に戻りましょう」なんてマトモな意見も、上官の力で握りつぶされます。タガが外れたら人殺しの集まり。結局は軍隊なんですよアイツ等。…って言いたいのかな?と。 フンドシと海。三点倒立して戯れるオッサン二人。ヘリに吊るされてクルクル回ってる伊庭三尉(もっと格好良い画になると思ったんだろうけど、あんなんなって。お金掛けて撮っちゃったし、仕方なく使ったんだろうな)。小野みゆきの眼力。やたらと横文字の多い挿入歌(アメグラ?どこがどう??)。 タイムスリップ考証、自衛隊の理念をしっかり描いたって、こんなパワフルな映画は出来なかっただろう。きっとつまらなくなるのは想像できる。色々詰め込んだ結果が評価の低い戦国自衛隊1549(未見)かもしれない。 目くじら立てず、深く考えず。…何だこの映画?って、笑って観るのが丁度いいのかもしれない。[地上波(邦画)] 4点(2022-03-20 13:36:53)《改行有》

109.  蘇える金狼(1979) 《ネタバレ》 恐らく、松田優作が亡くなった時に、追悼番組で観たのが最初だと思う。 で、今回改めてこの映画を観て解ったこと。『私は“ハードボイルド”というジャンルを、純粋に楽しめないんだな』ってこと。 生活感のない、死と隣り合わせの生き方。金、女、暴力。銃の手入れ、ウイスキーのロック、煙草の紫煙、男のロマン。ハードボイルドの雰囲気は大好きだ。だけど、観ていると“??”っとツッコミを入れたくなってしまう。 過去にこちらでレビューした“ハードボイルド”作品も同様。作品を好きな人には失礼にも思えるツッコミレビューを書いてると思う。もうこの時点で“ハードボイルド”の楽しみ方が違う、明らかに私の方が間違っているのだ。 当時も気になって仕方なかった「弾が貫通してあんたに当たる」って話。その絵面の、どうにも説得力の無さ。銃の知識なんてどうでも良くて、せっかく教えてくれたんだから、磯川が座り位置をズレるか、狙撃手が3方に分かれれば良いだけの話。どうして朝倉はあんな自信たっぷりにハッタリ咬ませてるのか?磯川たちも誰も突っ込まないのが不思議で不思議で。 取引の島(?)も、そもそもまっ昼間に手こぎボートで上陸からの不意打ちなんて無理。遮蔽物がないから確実に見つかる。ナイフで敵を仕留めた時に発砲されてるのに集まってこない磯川軍団。5人以上が銃で武装してて、機関銃まであるのに、余裕で勝つ朝倉。伏兵が全滅してるのに無線連絡とかもしないで上陸してくる迂闊な磯川。朝倉に都合よく物事が進みすぎ。映画なんだから嘘があって当然だけど、もっと上手に騙してほしかったよ。 松田優作のスタイルは格好良い。上司を恫喝するところとか迫力もある。当時リアルタイムに観ていたら印象も違ったのかな。 だけど人生の大半を過ごす“表の顔”サラリーマンの方でカツラを被るのはいかがだろう? 週5日8時間+残業もあったろう。当時だったら土曜半ドンもあったろうに、そっちでカツラ被るか?普通。[地上波(邦画)] 4点(2022-03-10 22:38:22)《改行有》

110.  女王蜂(1978) 《ネタバレ》 石坂金田一第4作。昭和27年の秋が舞台だから、悪魔の手毬唄と同じ年、同じ季節の話ってことになるか? まずこの4作品の上映スパン。犬神('76/10)→悪魔('77/04)→獄門('77/08)→女王('78/02)。いくら当時の映画界が元気だったとは言え、このペースで名作を作り続けられたらバケモノだわ。 満を持して作られた犬神家と、構想が膨らんで作られた悪魔の~と、ブームだからと作られた獄門島以降の作品では、完成度が落ちるのは必然。 本作は前の3作にあった、ドロドロした田舎の跡目争いといった、戦後のバタバタした空気が浮き彫りにした気味悪さ、私が勝手に言ってる戦後の怪談映画の雰囲気はなく、探偵が推理で事件を解決するサスペンスに落ち着いている。唐の間や時計塔で行われる殺人は血まみれで、綺麗な死体が多かった獄門島で消化不良だった、惨殺死体は出しているけど、どうも表面上の怖さに終止している。古びた和洋折衷の建物、複雑な人間関係は過去作と同様におどろおどろしい雰囲気はあるけど、月琴の里と京都を行ったり来たりするので、その土地に根付いた風土、習慣の怖さが感じられない。怪談面ではイマイチだけど、加藤武、坂口良子ほかシリーズおなじみの面々に過去の3女優共演と、キャラクターは満喫出来るので、割り切って楽しんだほうが良ささそうだ。 『唇にミステリー』ネットで調べたら、劇中のお母さんの形見の口紅が、まんまカネボウから売られてたみたいで、なんか思いっきりでスッキリしたわ。 あの場だけの秘密としていた真犯人を、なぜ等々力警部が知っていたのか謎だけど、4作目にして金田一と仲が良さそうな等々力警部を観られて、こっちもスッキリ出来た。これがシリーズ最後というか、3部作+オマケの1作って感じで作られたんだろうか? でも'79/5にもう1作公開されるんだよな…[CS・衛星(邦画)] 4点(2021-10-04 14:32:48)《改行有》

111.  ストリートファイター(1975) 《ネタバレ》 ウォルターヒルの監督デビュー作。相性の問題か、ヒル作品でお気に入りが思い付かない。 チャールズ・ブロンソンというとCMにも出ていたレジェンド俳優だけど、世代が違うからか名脇役の印象が強く、主演作では『狼よさらば』シリーズくらいしかお気に入りが思い付かない。 50代のブロンソン(髭なし短髪)が、年齢を考えると素晴らしい肉体とフットワークを披露してくれる。 試合形式がシンプルな殴り合い=ベアナックルなので、悪く言えば単調。 最初の試合でチェイニーがワンパン勝ちしたのはスカッとしたけど、初戦以降は相手も頑張るため、特徴がない同じような戦いが続く。 例えば最初にワンパンで負けた人と、最後の対戦相手ストリートが、どっちが強いか見た目やインパクトでは解らず、設定上の強弱があるだけで、チェイニーに勝てる気がしない。必殺技的なものも無いため、ちょっと盛り上がりどころが伝わりにくい。 中ボスのハゲ(ジム)は良い。頭突きが必殺技と解り易く、ストリートに荷物持ちをさせられるのに、最後負けた時は慰めてやるなど、なんか良い人だった。 結婚指輪した女性をいきなりナンパするチェイニー。 脈略なく猫を拾ってくるチェイニー。 金を稼ぐ目的だと思ったのに、最後スピードに大金を渡してしまうチェイニー… 男らしいけど…けどだ。なぜチェイニーは戦うのか? ~Hard Times~不景気。だからだ。[CS・衛星(字幕)] 4点(2021-03-30 23:29:58)《改行有》

112.  ドラゴン危機一発 《ネタバレ》 ~唐山大兄~中国から来た兄貴…みたいな意味。タイが舞台でリー=チョウアンは中国から出稼ぎに来た華僑のようだ。 今回観たのは広東語吹替版…らしい。口と声があっていない。リーの怪鳥声が上乗せ。名前読みが微妙に違う。 本作の主役チョウアンはちょっと頼りない。行方不明のホイ達を探して喧嘩までして、主任にしてもらってつい喜んでしまう。 「1.2.3.4!1.2.3.4!ハウムイ、君も来い!」いやそれどころじゃねぇ。 兄のホイを心配するハウムイは、全盛期の吉永小百合みたいに可愛い。涙をポロリと落とすなど中々の演技派だ。 工場長と警察に行く予定が、ホステスさん付きの食事会になり、ついつい流れで飲んでしまうチョウアン。そんなに一気飲み連発していたらそりゃ酔っ払う。そのままホステスさんと一晩過ごすチョウアン。 朝方、我に返って逃げ出すチョウアン、ラブホテルの入り口でハウムイとバッタリ…ここが邦題『ドラゴン危機一発』の所以だろう。 「俺ちょっと、奥から別な氷を取ってきま…ギャーーー!!」あんな所に切断死体が、いつ見つかっても不思議じゃない隠し方。 ヒトガタの壁もアレだが、寮に帰って仲間が全滅、ハウムイが居ない、罪のない子供まで…けどチョウアンが胸に抱くのはコンさん。 最後の死闘で影の活躍をする社長屋敷の女中。「社長は主任と戦っているわ」…春闘? 忘れてた~The Big Boss~偉い上司=頼れる主任。[CS・衛星(字幕)] 4点(2021-03-15 00:01:38)《改行有》

113.  ゴルゴ13(1973) 《ネタバレ》 イラン(革命前の最後の王朝時代)というのが良いですね、日本との合作だけど、イランの映画は始めて観た。この時代のテヘランは、けっこう発展した豊かな大都市に見える。 そして健さんの引き締まった上半身。鋭い眼光。そして健さんのベッドシーンは、短いとは言え初めて観た気がする。健さん意外みんなイラン人。本作は日本語吹き替えだけど、撮影現場では何語が飛び交っっていたんだろう?想像すると面白い。 また登場人物は現地の俳優さんを使っているらしく、wikiを辿ると、皆さんの活躍の記録(ペルシャ語?読めん)があった。 ただ作品内容は、原作者、映画製作者、原作ファン、健さんファンの、誰も得しないような創りに思える。 ゴルゴ13といえば、もっとゴッツい西洋人並みの体格なイメージがあって、見るからに細身の東洋人な健さんは、当時のヤクザ映画で活躍していた、いつもの健さんにしか見えなかった。 ゴルゴらしい狙撃のシーン。ターゲットの顔が解らない。“マックス・ボアは小鳥が好き”ヒントをモトに、鳥かごを撃つゴルゴ。小鳥が懐いた奴がターゲットだ!…って展開は、ゴルゴ13らしくて盛り上がった。ここでビシッと決めてたら、そこそこ楽しめる短編映画になっていたかもだけど、ゴルゴ仕留め損なうし。狙撃中に敵の返り討ちに合って負傷とは、なんともゴルゴらしくない。 その後、現地俳優(アマン夫婦とキャサリン)の活躍?と観光地巡り?も入れて、ちょっとテンポダラケたけど、最後の狙撃はビシッと決まってた。でも、なぜ小鳥まで殺したのかゴルゴ!?[インターネット(吹替)] 3点(2022-01-26 23:32:10)《改行有》

114.  夜の訪問者 《ネタバレ》 ~De La Pert De Copains~仲間から。…で良いのかな?なんか間違ってそうだけど、英題は~Cold Sweat~冷や汗。 去年BSで観たのを忘れて録画、ついまた観てしまった。 夜の攻防から死体処理。船上や空港のアクション。美人のモイラに可愛いコンパクトなオープンカー。後のコマンドーみたいで結構面白い。 けど何でジョーが、悪党2人を殺さなかったか疑問。最初の奴(坊や)はアッサリ殺してるのに。 流れ弾でファウストが死ぬ辺りからストーリーが変になってくる。設定上ロスの部下をもう2人くらい増やせば、簡単に解決したんじゃないか?いやきっと、1台の車に乗り切れる5人で、過去の犯罪メンバーをまとめたかったんだろうか。 その流れ弾でロスが怪我をする。ジョーが車で往復して医者を連れてくると言い出す。…いやどう考えても車で片道病院まで連れて行ったほうが早いのに。 でもこの小屋にいるのが①ジョー・マーティン②その妻ファビエンヌ③その娘④怪我人ロス⑤悪いカタンガ⑥ロスの愛人モイラで6人。 1台の車には乗り切れない。いやいや、カタンガを縛って物置にでも閉じ込めて、みんなで病院行けば良いんでない? それかファビエンヌに小屋で待ってもらって、5人で行っても良いんでない?なんか、モイラさえいなければ… 最初監督の考えてた話と、何か色々と違ってきたんだろうな。誰かがカーチェイスやりたいとか、もっと格闘アクション入れたいとか、ジル(嫁)出したいとか、ジル(嫁)殺したくないとか、なんか色々。 町に馴染んでるジョー。医者のツテでもあるのかと思ったら、普通に銃で脅して連れてくる。もう絶対ロスを病院連れてきたほうが早かったって。 無駄に格好良い白バイとのヒルクライム・カーチェイス。悲鳴一つ挙げない先生に注目。さすがジョー、良い先生知ってるわ。 一方、意地でもファビエンヌには銃を渡さないロス。出血で真っ白な顔が乱の仲代達矢みたいだ。その後出血死。 ライター1つで山火事発生。仲良くカタンガに捕まるマーティン一家。 ジルじゃなくてモイラは山小屋でフェードアウト。先生も小屋に置いてけぼり。あの後どうやって帰ったんだろう?先生のハイウエストなズボンに注目。 山火事で火だるまは避けたカタンガだけど、結局照明弾で火だるまに。この時、照明弾を拾うジョーのパントマイムみたいなアクションが滑稽なのと、家族のいる方向に躊躇なく照明弾を撃てるジョー怖い。 最後は白バイ警官がヒルクライムの車を確保して逮捕もされず、マーティン一家が笑っておしまい。 …これだけ書いておけば、間違ってこの映画を観ることはもう無いだろう。[CS・衛星(字幕)] 3点(2021-05-30 21:48:12)《改行有》

115.  アタック・オブ・ザ・キラートマト 《ネタバレ》 -Attack of the Killer Tomatoes!-“殺人トマト達の襲撃” 学生時代に買って隅々まで読んだ『ぴあシネマクラブ』という分厚い映画辞典で“CULT作品”として紹介されていたこの作品。短い紹介文として10行くらいの簡単なストーリーが書いてあったけど、ほぼそのまんまの内容だったわ。 最初のヒッチコックの鳥の紹介(いや、アレ観て当時の人は嘲笑したのか?)から、実際の鳥の襲撃(ホントか?)は話の切り出しとして面白かった。そしてリアルなヘリの墜落(実際の事故らしい)。トマトが人を襲うという不条理さはともかく、狭い会議室とか日本人博士(フジ・ノキタファ博士)が戦艦アリゾナの写真を落とすとか、当時のコメディ映画として及第点なんじゃないか?って思って観てた。 ダサいヒット曲『思春期の恋』って歌がトマトの弱点とか、結構良く出来てる。架空のヒット曲みたいだけど、今の日本だと『パプリカ』みたいな歌だろう。 どうしてこれが、CULTな最低映画なのか?…まぁ早い話、退屈なんだな。 古い話だけど、吉田戦車の『伝染るんです。』って不条理4コマ漫画があって、アレたぶん、当時のリアルタイムの日本人じゃないと笑えない、基礎として日本の習慣や生活が染み込んでないと笑えない漫画だと思う。このキラートマトもたぶん、きちんと理解するには当時のアメリカ人としての生活習慣がないと難しくて、もし説明を受けて理解は出来ても、それを面白いこととして笑えないのかも?って思えた。 『名犬ラッシーと飼い主(ティミー)のように♪』とか、本来の意味を伝える字幕の努力は素晴らしい。テッドの翻訳家は見習ってほしいものだ。 …まぁ、どう褒めたところで退屈な映画なんだけど。[インターネット(字幕)] 1点(2021-11-14 19:03:16)(良:1票) 《改行有》

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