みんなのシネマレビュー
S&Sさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2394
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120

1181.  バタリアン 《ネタバレ》 根拠はないですけど、おそらく日本でいちばん愛されているゾンビ映画ではないでしょうか。グロあり、エロあり、そして涙ありとゾンビ映画のジャンルを超えた80年代を代表するコメディ・ホラーの傑作です(ちょっと言い過ぎですかね)。 注目は何と言っても赤毛のトラッシュ姐ちゃん、演じているのはB級ホラー映画の三大絶叫クイーンのひとりと崇められたリネア・クィグリーでございます。もうほれぼれする美乳でしたが、そう言えば彼女が墓場でいきなり脱ぎ出すシーンで流れる“Tonight (We'll Make Love Until We Die)”は、ストリップティーズの代表的なBGMとして一時期定着していましたね、これも本作の偉大なる業績かもしれません。 上半身だけになった婆あゾンビが“オバタリアン”だとずっと認識してましたが、実は“オバンバ”とネーミングだったことを今回観直して初めて知りました、まあどうでもイイことですけどね(笑)。[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-01-14 20:51:14)

1182.  ニキータ 《ネタバレ》 5人(ひとりはラリって引きずられている)のジャンキーたちがのし歩いてゆくオープニングは、音楽といい構図といい何度観てもそのカッコよさに痺れますね。プロット自体はとうていあり得ない漫画みたいなものなんですが、まだ尖がっていたころのリュック・ベッソンですから全篇ひたすら硬質でスタイリッシュ、今観ても十分通用しますね。アンヌ・パリローはいかにもベッソン好みのガリ痩せ貧乳ですが、これがどんどんイイ女に改造されてゆくところはまさに殺し屋版マイ・フェア・レディとでも言いましょうか。彼女がジャンキーだったころに警察で名前を訊かれてふてくされて「ニキター」と答える口調が、私大好きなんです。対するチェッキー・カリョもいつも凶暴なキャラを演じる役者ですが、本作のようにとことんクールだけど本質はド変態というボブも実にはまっていました。 「これからお互い寂しくなるな」としんみりマルコに語りかけたシーンの後無言で彼を射殺して部屋から出てゆくボブというのが、実は私の妄想の中での本作のエンディングなんです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-01-13 20:12:41)

1183.  バーレスク 《ネタバレ》 そうですねえ、一言でいわせていただくと『キャバレー』と『シカゴ』を足して2で割った様な感じでしょうか。どっちもボブ・フォッシーが作者ですが、本作の場合はすっかり気の抜けたボブ・フォッシーというところです。 別にハッピーエンドが気に入らないというわけではないんですが、それにしても店の経済的な背景とかのそれっぽさがなさ過ぎてリアリティに欠けていると思います。たしかにアギレラの歌唱はもうド迫力で観る価値は十分にありますが、シェール以外の登場人物がみんな単なる狂言まわしみたいな存在感しかないのです。でもその中でもスタンリー・トゥッチはさすがに上手いと唸らせてくれます。どうせなら彼だけに狂言まわしキャラを集中させてもっと思う存分芝居をさせたら、それこそ『キャバレー』のジョエル・グレイに匹敵できたかもしれないと思えてきます。あとアギレラの恋人ジャックはバカ過ぎて鼻白んでしまいました。あの電話一本で婚約者と別れたつもりでいたなんて、アホすぎて笑うに笑えませんでした。[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-01-11 21:55:46)

1184.  プラトーン 《ネタバレ》 ベトナム戦争に従軍した人がこの映画を観て号泣したという話がありますが、なんか良く判る気がします。なんせオリヴァー・ストーン自身のベトナム戦争体験を基にした脚本ですから、軍隊生活のディティールはきっと真に迫ったものでしょう。そしてこの映画に全篇にわたって満ち溢れているのは“モラルと価値観の崩壊”でしょう。その象徴としてエリアスとバーンズという人物を創造したストーンの作劇術はレベルが高く、彼の書いた脚本の中でもベストと言ってよいでしょう。また随所に“弦楽のアダージョ”を流すセンスもベタながらも感動的で、エリアスがまるで弁慶みたいに大往生するシーンは観るたびに泣かされます。この有名なシーンはいまやベトナム戦争映像のアイコンにまで昇華していますからね。ジョニー・デップがチョイ役で出演しているところも注目です。 日本の団塊世代がいいとこ取りの食い逃げしてるのとは大違いで、アメリカのベビー・ブーマー世代は血を流し犠牲を払ってきたんですね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-01-08 22:25:17)(良:1票)

1185.  来るべき世界 《ネタバレ》 以前に出回っていたソフトは画像状態が非常に悪いと不評だったそうですが、HD化された画像で鑑賞すると、約70年前に撮られた映画とはとても思えない驚異の映像体験でした。 この映画が製作された1936年からの近未来(1940年)に突然世界大戦が勃発するところから物語は始まります。何とこの戦争は30年も続き、ストーリー自体も2030年ごろまでを描く一大サガになっています。まずこの戦争観がとても興味深いところがあります。毒ガス爆弾が猛威をふるい、終いには生物兵器まで使用されて人類は半減してしまいます。どことどこが戦争しているのかはファンタジーですので曖昧にしてますが、敵方の戦車は異様にアヴァンギャルドで手塚治虫の作品に出てきそうなスタイルです(そう言えば手塚治虫にも『来るべき世界』という傑作がありましたね)。都市は崩壊して文明は退化し、『マッドマックス2』を50年も先取りした様な世界観を見せてくれます。夢遊病の様な死病ウィルスが人類を激減させるのですが、感染者たちはふらふらと戸外をさまよい見つかると兵士に射殺されてゆきます。ジョージ・A・ロメロも絶対この映画を観てますよ。 この映画の凄いところは30年続いた戦争が終結して新文明によって新しい世界が建設されるシーンです。ここで見せてくれるミニチュア特撮の精緻さは、50年代の東宝特撮のレベルに匹敵するぐらいです。その中でも、ヘリコプターが登場したのにはビックリでした。これが現代のステルス・チョッパーとしても通用するぐらい優れたデザインで、そもそも製作当時はジャイロコプターすら実用化されてなかったんですから驚きです。ラストに月の軌道を周回させるために有人衛星を打ち上げる宇宙砲なるものまで登場しますが、実は後年ナチス・ドイツがこの宇宙砲と同じ原理でV3号“ロンドン砲”という秘密兵器を造っているんですよ。ほんとH・G・ウェルズという人は恐ろしい人です。 ファンタジー映画として観てもちょっと甘い脚本だしこんな壮大なサガを90分余りで観せるのはちょっと無茶なんですが、センス・オブ・ワンダーは映画史に残るレベルの高さです。[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-01-06 22:05:35)

1186.  ありふれた事件 《ネタバレ》 「どこがありふれんてんだよ!」という突っ込みは別ににしても、とてもよく出来たモキュメンタリーです。この手の題材になると私はどうしても『ヘンリー/ある連続殺人鬼の記録』をどうしても想い出してしまうんですが、本作のブノワはヘンリーと違ってピアノを弾いたりして多芸で饒舌なので雰囲気は全然違います。ペラペラしゃべっていることはもっともらしいけど中身がないたわごとなんですが、ヘンリーとの最大の相違点はブノワにとって殺人とは生活の糧を得るための単なる手段であるということでしょう。つまり猟師が大自然の中で獲物を狩っている様に、都会で殺人を繰り返しているわけです。カネのためだけに無慈悲に人殺しをするというのもとんでもない話ですが、それでも『ヘンリー』よりは理解できるキャラではあります。彼の凶行を記録する撮影クルーたちも次第に犯行をともにするようになってゆきますが、これはクルーたちがブノワの自己分裂した魂の片割れみたいな存在にも見えてきます。でもその中でも一番狂っている様に感じるのはブノワのやってることを知っている恋人や友人たちで、あの誕生パーティのシーンは実にシュールで不気味でした。[DVD(字幕)] 7点(2015-01-03 22:37:21)

1187.  プレデター2 《ネタバレ》 またまた密林が舞台かと思わせておいて、カメラが進んでゆくとそこはLAでしたというオープニング・ショットは秀逸です。プレデターが熱い地域を好むみたいな前作からの設定もきちんとフォローしています。宇宙船の中に飾られているエイリアンのトロフィーをチラッと見せる遊び心も忘れていません。オリジナルより登場人物も多いしカネも掛けてますといった映像にもなっています。 でもなんか出来そこないのB級映画の様な雰囲気がぬぐえないんですよね。これはやはりダニー・グローヴァーをヒーローに持ってきたところに最大の原因がありますよ。だって銀河最強のプレデターを仕留めるのがおっさん暴力刑事と言うのはちょっと無理があり過ぎです、シュワちゃんならみんな素直に納得したと思いますけど。「続編では群れで出す」というモンスター系SFのセオリーはきっちり守ってますけど、あのお仲間登場シーンはほとんどコメディじゃないでしょうか。 だいたい、あんなデカい宇宙船が都市直下に埋まっていたことに気付かなかったなんて、LA市当局はどんだけ間抜けなんだよ![CS・衛星(字幕)] 5点(2014-12-31 12:57:13)

1188.  プレデター 《ネタバレ》 この映画も考えてみると『フロム・ダスク・ティル・ドーン』顔負けのハイブリッド・ムーヴィーなんですよね、バリバリのコマンド潜入アクションで始まったのがモンスターSFで終わってしまうんですから。シュワちゃんはこの映画のダッチ少佐が、“人間役”としては彼のフィルモグラフィの中ではベスト・アクトなんじゃないでしょうか。いやはや強いのなんのって、このキャラが後半のプレデターとの対決にリアリティを与えてくれます。部下たちも凄腕揃いという感じが良く出ていました。 何と言ってもこの映画のすごいところは、プレデターの事については最小限しか情報を観るものに与えない放置プレイに徹しているところです。プレデターの素顔にご対面したときの「醜いツラだ」というシュワちゃんの感想が全てを物語っているとも言えますが、それにしても気持ち悪いお顔です、このデザインをクリエイトした人には敬意を表したいぐらいです。さすがにこの映画を観ながら蟹とかシャコを食する気にはなれませんよね(笑)。 ラストでヘリの中でプレデターとの激闘に疲労困憊して呆けた表情を見せるシュワちゃんが印象的でした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-12-29 20:27:40)

1189.  影法師捕物帖(1959) 《ネタバレ》 ご存知アラカンこと嵐寛寿郎の主演300本記念映画なんだそうです。300本も映画で主演するなんて現在ではとうてい考えられない偉業ですが、後年『神々の深き欲望』に出たとき今村昌平に「あなたは主演ばかりしてきたから人の顔をみて喋らない、自分のアップばかり考えてる」とこき下ろされたこともあったそうです。その酷評に「なるほど」と納得して演技に開眼したというから、アラカンという俳優は偉大です。 さてこの影法師は戦前から映画化されていたキャラみたいで、田沼意次の時代の鞍馬天狗みたいな義賊と説明すると判り易いでしょう。実際、色こそ派手ですが衣装は鞍馬天狗とほぼ同一で、孤児の少年を可愛がるというところも同じです。それにしても、まゆ毛のあたりから顎まで露出している頭巾がなんで覆面なんでしょうかね、顔もろバレじゃないですか。むかしから疑問なんです。 監督は新東宝唯一の巨匠(?)中川信夫です。記念大作と言ってもフォーマットが決まっているチャンバラ映画ですから、そりゃセオリー通りサクサクと観れます。室内での殺陣でカメラをグルグル回転させて撮ったり障子に映る影を強調させたりするところは、いかにも中川信夫らしさが出ています。新東宝の時代劇を観るといつも思うんですけど、現代劇の映画に比べるとセットや美術が格段に豪華なんですよね。同時期の東映チャンバラ映画にも引けを取らないんじゃないかな。 黒澤明が創造した斬撃音になれてしまっているので、どうしても50年代以前のチャンバラ映画には物足りなさを感じてしまうんですよね。でもアラカンの殺陣は実に華麗であることは確かです。[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-12-25 23:54:16)

1190.  黒部の太陽 《ネタバレ》 長い間封印されていて短縮版しか観れなかった伝説の映画だけに、こうやって完全版が鑑賞できるようになったことは素直に喜ばしいと思います。■観始めてまず感じたのは、現代の日本人の感覚からはかけ離れた(忘れられた?)価値観に満ち溢れているな、ということです。まず第一にあんな雄大な大自然を発破で吹き飛ばしトンネルを掘るなんてことには、いまのエコ重視の日本人には到底受け入れがたいことになるでしょうね。でも戦後間もなく貧しかったころには、電気のこない生活と言うのは個人にも企業にとっても死活問題だったことを無視してはいけないと思います。それは発展途上国では現代でも切実な問題で、“節電”に苦労するなんて昭和30年代に生きていた人々には想像もつかない贅沢だったんでしょうね。まさに「衣食足りて礼節を知る」と言うことです。■三時間超の映画ですが、こういうプロジェクトもの映画が陥りがちな説明映像で物語を進行させる愚は極力抑え、映像にストーリーを語らせる工夫を凝らしているところは大作映画らしくなく良かったです。ときには会話音や効果音をシャットアウトして三船敏郎や石原裕次郎の無言の芝居に映像を集中させるところなんかも良かったと思います。裕次郎の親父を演じた辰巳柳太郎がまた感情移入許させない様な激しいキャラで、この親子の葛藤はなかなかの迫力でした。■関電をはじめ参画した企業が全部実名で登場しているところも現在の日本映画界からは考えられない骨太さです。中でも滝澤修の関電社長は迫力がありました、熊谷組専務に手をついて頭を下げるシーンなんか、もう一筋縄ではいかない怪物財界人という感じでしたね。反面、史実では170人以上の殉職者を出したということには事実上映画では触れていないというのはどうかと思います、描かれた死者は三人(描写はないけど寺尾聡もその後死んでいるんじゃないでしょうか)だけですから。考えてみれば病死する三船敏郎の娘は、工事の成功のために山の神に差し出された人身御供だったと解釈することもできます。■全篇“土方”“労務者”といった放送禁止用語だらけのセリフなので地上波では放映は不可能でしょうね(笑)。でも、大手メジャーの手を借りずにこれだけの大作を撮りあげた石原裕次郎と三船敏郎の映画人としての功績は、伝説としてこれからも語り継がれてゆくことでしょう。[CS・衛星(邦画)] 8点(2014-12-24 22:03:14)

1191.  スターマン/愛・宇宙はるかに 《ネタバレ》 “愛”とか“ハート・ウォーミング”といったジャンルには縁遠いと思っていたカーペンター親父でも、その気になったら出来るんですよね。もっともこういうテイストの映画をカーペンターが撮ったのはこれだけで、おそらく今後も手がけることはないでしょう。 何と言っても素晴らしいのはジェフ・ブリッジスの演技で、地球人になり変ったスターマンをまるで知的障害者みたいな演技で表現するなんて素晴らしいアイデアです。いつものジェフらしい表情もほとんど見せないので、まるで違う俳優かと思うぐらいです。音楽もいつものようにカーペンター御大の♪ベン・ベン・ベンの重低音サウンドじゃなく、ジャック・ニッチェの美しいスコアを使っているのもグッドです。 ぶった切った様なラストはいかにもカーペンターらしさが出ていましたが、思いもよらずカーペンター映画でホロリとさせられるとこでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-12-24 19:34:30)

1192.  戦艦シュペー号の最後 《ネタバレ》 同じ英独の海戦をとりあげていても『ビスマルク号を撃沈せよ!』の様な悲壮感や滅びの美学といった要素は薄いですね。海戦が始まると英国側の視点だけになってしまうところはちょっと考えものです。予算や尺の関係かもしれませんね。 でもこの映画の凄いところは、4隻の英国とニュージーランドの巡洋艦のうち2隻は実際にラプラタ沖海戦に参加している実物で、他の2隻も艦形が良く似た準同型艦を使って撮影していることでしょうね。海戦映画は数あれど、その海戦に実際に参加した艦が出てくる映画って他にないんじゃないでしょうか。対するシュペー号は、もちろん現物は海の底なのでしょうがないですけど、米海軍の重巡セ―レムが演じていますがこれが全然シュペー号に似てない。セ―レムは重巡なのにポケット戦艦であるシュペーより大きいんですから困ったものです。ポケット戦艦という艦種は、巡洋艦より強武装だけど戦艦には太刀打ちできないというベルサイユ条約の制限下で建造されたドイツ独特の艦なので、艦隊戦をするには弱すぎて海賊みたいに行動して通商破壊戦をするのが精いっぱいだったんです。 この戦が第二次世界大戦での英独の初戦になるわけですが、双方とも正々堂々と戦ったというのがよく判ると思います。それが大戦が終わるころには互いに国際法を無視した壮絶な殺し合いになっていたというのは、実に皮肉なことです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-12-22 20:46:11)

1193.  ジェイコブス・ラダー(1990) 《ネタバレ》 この映画、オチはもろシャマラン監督のあれなんですけど、普通に観ていてこの主人公はベトナムで死んでいるんだなとかなり前半から判るように撮っています。その影響もあるんでしょうけど、ストーリーの展開がジェイコブの夢か麻薬摂取のバッドトリップなのかとも解釈できるところがこの映画の弱いところかと思います。でもその分かなり強烈なのはジェイコブの眼にする悪夢のような映像で、冒頭の亡者みたいな乗客が乗っている地下鉄が疾走するシーンはけっこうゾクっとしましたね。突然シェイクし始める亡霊なんか、後年に製作されたホラーで良く観たものですが、ルーツはこの映画だったんですね。ちょっととんでもない方向に暴走しそうだったところを上手くまとめました、と言う感じラストでしたね。たしかにエンターティメントとしてはこのラストしかあり得なかったでしょうけど、中盤のテイストでとことん突っ走っていたら映画史に残る様な傑作(というか怪作?)になっていた様で惜しい気がします。[DVD(字幕)] 6点(2014-12-20 23:17:03)

1194.  プロメテウス 《ネタバレ》 自らの手を離れた『エイリアン』シリーズが行き着くところまで行ってしまったので、原点と言うかマイナス点にまで戻って『エイリアン』を再構築したいわけですね、リドリー・スコットは。過去の『エイリアン』は暗い宇宙空間が主な舞台だったので、今度は地球型の惑星での探検物語にして荒々しい風景をリドリー・スコットの持ち味である映像美で見せてくれたところは良かったと思いますよ。ほんと冒頭の大滝のシーンといい、どこでロケしてきたんだろうと感嘆してしまいました。もっともいきなり宇宙人が出てくるこのシーンはけっこう謎なんですけど、この場所は宇宙人たちの母星なんじゃないでしょうか。ラストを観ればよく判りますが、スコットは続編を撮る気満々みたいですよね。とくにデヴィッドの謎めいた行動に次作への伏線を散りばめられているみたいです。リプリーに代わってノオミ・ラパスのエリザベス・ショウが強力なヒロインとなるんでしょうね。 一応あのクロワッサン型宇宙船の墜落で『エイリアン』第一作への橋渡しをしたつもりみたいですが、考えれば辻褄が合わないところも有ります。あの宇宙人ですが確かに大男と言ってよいガタイですけど、一作目で発見される死骸はどう見ても体長5メートルはあり比べるとだいぶ小さいと思うんです。そして彼は操縦席に座った姿で死んだはずなのに、プロメテウス号になぜか現れてエイリアンの餌食になるのはおかしいと思うんですがね。 本作で銀河一のブラック企業ウェイランド社の社長がついに登場しますが、彼の言動が思いのほか小物なので笑ってしまいました。はるか彼方の惑星まで出張って来たのは「不死になりたい」からだったとは、お前は始皇帝かよ!それにあんなミイラみたいに醜く老化してるのに永遠に生きたいなんて図々しいにもほどがあります(笑)。[DVD(字幕)] 7点(2014-12-19 09:34:13)

1195.  ミネソタ大強盗団 《ネタバレ》 『ライトスタッフ』のフィリップ・カウフマンの初期の監督作で彼が撮った唯一の西部劇です。と言っても、この人は『インディ・ジョーンズ』の原案者でもあり、元からウェスタン的な世界には思い入れがあったみたいに感じます。 さてこの映画は有名なジェシー・ジェームズとコール兄弟のミネソタ州ノース・フィールドで起こした銀行強盗事件の顛末がメインストーリーです。ジェシーを演じるのがロバート・デュヴァルと言うのがちょっとジェシー・ジェームズに対して私が抱いているイメージとはかけ離れているんですけど、なんせ後年にはブラッド・ピットが演じているぐらいですからイケメン男というイメージなんですよね。でも老け顔だけど素っ頓狂な奇声を発したりする過激な演技で、キルゴア中佐みたいな狂気をはらんだキャラをやらせるとこの人は上手いですね。ニューシネマ全盛期ですから正統派ウェスタンからはちょっとずれた雰囲気なんですが、全体にペキンパー西部劇の影響が強いみたいです。つまり文明化されてきたフロンティアで取り残されてゆく男たちの挽歌を見せてくれるということです。蒸気トラクターが町を走り、町民たちは流行りだしたばかりのベースボールに興じていて、クリフ・ロバートソンたちはそれにただ感嘆するばかりなのです。劇中故障していた蒸気オルガンが、ラストにクリフ・ロバートソンたちが町民たちに捕まって引き回されているシーンで突然音色を奏で出すところなぞ、ひとつの時代が終わって新時代の開幕を告げるファンファーレが鳴っているみたいでした。[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-12-12 20:59:52)(良:1票)

1196.  いそぎんちゃく “いそぎんちゃく”“くらげ”とくれば大映の軟体海棲生物シリーズ(なんちゅうネーミングでしょう)で一花咲かせた渥美マリです。このタイトルを見て「この映画は良い子が観ちゃいけないんだ」と子供心にも速攻で理解できる淫靡なネーミングでしたね。でもこの“いそぎんちゃく”はあくまで“礒の巾着(財布)”であって、渥美マリは肉体を駆使してひたすらカネをため込む女のお話しなんですね。まあ一種のピカレスク・ロマンみたいなもんですが、ここまで徹底してカネに執着する彼女の姿勢は、えげつなさを超越してカッコ良いと言えるところにまで昇華しています。演技力に欠ける彼女に無表情な芝居で全篇通させた演出は良い感じでした。通俗的なストーリーながらも淡々とした語り口の撮り方が好印象を与えてくれたので、プラス一点です。[CS・衛星(邦画)] 6点(2014-12-09 21:56:56)(良:1票)

1197.  チェンジリング(1980) 《ネタバレ》 凄く怖い映画が観れるかと期待値大で鑑賞しましたけど、ちょっと期待外れでした。たしかに河に捨てたボールが家の中で転がっていたりする描写もあって見せかたに工夫はあるんですけど、お話しが進むにつれて私が怪談映画で重視している「訳のわからない恐怖」が薄れて行っちゃうのが残念なんです。刑事をあんな凄い技で殺せるなら、この霊なら核心人物をもっと簡単に誅することが出来るでしょうにね。あとジョージ・C・スコット、もうこの主人公が全然霊現象を怖がらないいつものスコットで、それどころか仕事をそっちのけで霊の復讐のヘルプに邁進しちゃいます。やはりこの人は悪魔と闘うエクソシスト見たいな役柄の方がお似合いですね。 どうも海外の怪談には日本と違って“ものの哀しみや哀れ”が希薄なんでどうも性に合わないんです。[DVD(字幕)] 6点(2014-12-07 23:54:02)

1198.  デンジャラス・ビューティー2 《ネタバレ》 ますますサンドラ・ブラックの一人舞台と化した感がある二作目、これで打ち止めになって『ビバリーヒルズ・コップ』みたいになれなかったのも納得の出来。まあこの人は自分がラブコメのヒロイン演じるにはちょっとトウが建ち過ぎているのは自覚してるみたいですけど、こういうカラダを張ったコメディに入れ込むというのはちょっと変わってますね。ストーリー展開もビッグ・バードの衣装をサンドラに着せるために無理矢理こじつけた様な強引さです。そもそも高利貸しが借金取り立てのために有名人を誘拐して大々的に身代金を要求するなんて、いくらなんでもありえなさ過ぎでしょう。犯人の兄弟もやってることがまるで意味不明でバカ過ぎです。脇役陣も前作に比べるとかなり格落ちしてるところもマイナスですが、ウィリアム・シャトナーだけは妙に可笑しかったです。[CS・衛星(字幕)] 3点(2014-12-06 22:59:14)

1199.  ブラックホーク・ダウン 《ネタバレ》 「あーる・ぴぃー・じぃー!!」、もう映画の中盤以降は米兵のこの叫び声が続いていた印象しか残りません。このRPGはナチス・ドイツが第二次大戦末期に開発した使い捨て対戦車兵器が発達した代物ですけど、ソ連のAK47(これもドイツの突撃銃が原型)と並んで20世紀後半の局地戦争の様相を一変させた驚異の発明品ですね、恐るべしナチ・ドイツ。もっともソマリアで使われたRPGは大部分は中国が売りつけたものらしいですけど。 リドリー・スコットに戦争映画を撮らせたらとんでもない映画になったという感じですかね。市街戦が始まってからはスコットらしい映像美は皆無で、ひたすら歩兵目線の地べたを這いまわるアングルで大銃撃戦が延々と描かれます。みんな血みどろの煤だらけで誰が誰だかもう判別不能、敵と味方の区別もつかなくなる市街戦の恐ろしさが伝わってきます。それでもジェリー・ブラッカイマーらしい臭みが随所に感じられてます。たとえばラストのレンジャーたちが駆け足でスタジアムに逃げ込む“モガディシオ・マイル”で、沿道に現地民たちが集まっているシーンがあります。私はてっきり彼らの身ぶり手ぶりからアメリカに対する抗議の声をあげているのかと思ってましたら、製作者の意図は逆で声援を送っている姿を見せているつもりだったみたいですね。 米兵の戦死者が19名、負傷者も合わせると100名近い損害と言うのも、多めに見ても作戦参加者は300人はいないと思われる感じなので凄い損害ですよ。民兵側にその10倍近い死者を強いたとは言っても、これはクリントン大統領にとっては痛かったでしょうね。観終わっての感想は「人の命は鴻毛のごとく軽い」の一語に尽きますね。今のシリアやイラクの戦争の状態をみても判りますが、人命を弾代わりに消耗出来る非対称戦争は仕掛ける側が無敵なのかもしれません。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-12-04 01:11:48)

1200.  モネ・ゲーム コーエン兄弟らしいトリッキーなストーリー・テリングでそこそこ笑えるんだけど、なぜか観終わっても印象が薄いんです、なんででしょうかね? キャメロン・ディアスがアラン・リックマンと一夜をともにしたのに、コリン・ファースとは何にもしないで終わっちゃうというハリウッド映画らしからぬ展開のせいですかね。でもあのサヴォイホテルでのいかにもコーエン兄弟らしいコテコテのギャグを、ズボンを脱いで軽妙に演じっ切っているコリン・ファースはさすが名優です。やはり最後のオチがイマイチ判りにくかったのがやはり自分には受けが良くなかった原因でしょう。 それにしてもアラン・リックマン、太りましたよねえ。[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-11-30 19:07:43)

030.13%
1110.46%
2351.46%
31285.35%
42048.52%
536015.04%
644218.46%
761625.73%
842817.88%
91375.72%
10301.25%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS