みんなのシネマレビュー
目隠シストさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2258
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113

1241.  椿三十郎(2007) 確か『美味しんぼ』で、「フグの白子」の代用食材探し対決がありました。山岡が用意したのはタラの白子。対して、海原雄山が持ってきたのは本物のフグの白子。タラはフグの偽者に過ぎないと指摘します。この勝負自体はアンフェアもいいところですが、本作を観ると雄山の言い分も頷けます。このリメイクもフグの代わり。最初からオリジナルに近づける事しか考えていない。これでは永遠に本物には届きません。でもフグがタラよりも劣っているなんて誰が決めたのでしょう。タラにはタラの持ち味がある。工夫次第では、フグの白子以上の満足を得られる料理が出来るかもしれないのに。新しい別の“本物”を目指さなかったらリメイクの価値は薄いと考えます。椿を「抜き身」と称するオリジナルの名台詞。でも織田三十郎は、そうは見えません。なら無理してその台詞を使わなくていいのでは?ラストの椿VS室戸のように、オリジナルと勝負しなくちゃ面白くありません。たとえ惨敗だとしても。体裁を保つ判定“負け”狙いでは、観客の心は掴めません。[地上波(邦画)] 6点(2011-09-07 21:47:05)

1242.  プレデターズ(2010) 《ネタバレ》 本作最大の欠点は生還要件が厳し過ぎることです。エイドリアン・ブロディは「船を奪って捕虜となっていたプレデターに操縦させる」と言いますが、幾らなんでも無茶というもの。ある程度現実的な希望がないと、“生き残ってやろう”という気が失せてしまいます。そういう意味では、舞台設定の種明かしは最後でも良かったかと。やっと敵を倒して空を見上げたら月が2つありました的な。結末の感じでは続編製作が可能なので、次作でちゃんとオチを付けてもらいたいと思います。原点回帰とも言えるジャングルでのサバイバル戦は、『プレデター』らしくて良いと思います。ただ、プレデター攻略法としては、さほど目新しい部分は無く、1対1でヤクザに遅れを取ってしまうプレデターはちょっと頂けない。でもお気軽に楽しめるSFシリーズという点を評価し、チョイ甘めですが6点進呈いたします。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-09-07 19:52:30)(良:1票)

1243.  脇役物語 《ネタバレ》 主役がスーパースターなら、キャラクター造詣にとやかく言うつもりはありません(ウソ。ちょっとは言うけど)。イチローや石川遼がどんなパーソナリティだろうと、所詮別次元の人間ですから。でも(自分と同じ)脇役が主役となれば、是非とも感情移入したいと思うのです。ところがヒロシという人間がよく分からなかった。倒れている自転車を直す潔癖さ。損な役回りを引き受けてしまうお人好しぶり。これらの性質と、酔っ払って花壇の花を抜いたり、写真を千切って路上に巻いたりする“雑”な部分とが、どうも相容れないのです。後者の描写はドラマでよく目にする典型シーンではありますが、彼にさせるのは間違っていると感じました。この事はアヤの方にも当てはまります。彼女はサッパリした性格。だからといって、売り物の葡萄を無断で頂戴したり、インターネット喫茶のアルバイトに食って掛かったりするでしょうか。キーアイテムを印象付けるため、あるいは彼女に啖呵を切らせるために、無理矢理エピソードを捻じ込んだような。彼ならどうする?彼女ならどう考える?脚本を練る上で必要な人物造詣との調整が、出来ていない気がしました。それに核となる2人の恋愛模様もパッとしません。起承転結の頭と尻尾だけ提示されても困ってしまう。いつ2人は愛を育んだのでしょう。賑やかしの枝葉のエピソードに気をとられて、肝心の本筋が脆弱では意味がありません。物語のコンセプトは気に入りましたし、役者も良い人達を揃えたたけに勿体無いです。以下完全なる余談。松坂慶子について。腐っても鯛。太っても美人女優。さすがにお綺麗です。でも失礼ながら、あの腕ならリキラリアットが打てる。[DVD(邦画)] 4点(2011-09-04 00:26:18)

1244.  ノッティングヒルの恋人 《ネタバレ》 ラブコメはこうあって欲しいという見本。とくに前半の出来がすこぶるイイ。主人公の同居人、スパイクのトボけた味が猛威を振るいます。大笑いしました。コメディパートでしっかり笑えるから、恋の切なさが際立ちます。まだ2人の関係が進展する前からウルウルでした。主役2人以上に脇役キャラが際立っているのも本作の長所。先に述べたスパイクは勿論、タッカーの家族や友人達がみな魅力的です。正直見た目はイケてませんが、心根の優しいイイ奴ばかり。類は友を呼ぶ。周りの人を見れば主人公の人間性も分かるというものです。躊躇なくアナに友人たちを引き合わせたのもポイント高し。さて、問題はアナです。自らの秘密や不安を語る彼女は、スターではなく何処にでもいる三十路間際の女。人間味が感じられる。でも恋人の存在にはガッカリしました。タッカーをホテルに誘った時点では完全に浮気ですから。ここがほぼ唯一の不満点。恋物語に敵役は必要ですが、彼女の人間性を貶めない配慮が欲しかった。至福の喜びと落胆の繰り返しでタッカーの心はズタボロです。アナからのプロポーズを一度は断ったのも理解できる。いろんな面でこの恋愛のリスクは高過ぎますから。でも、しかし!リスクなんかクソ食らえ!!人を想う気持ちに損得勘定なんか要りません。タッカーに間違いを気付かせたスパイク、ここでもいい仕事をしてくれました。ホテルのフロントもナイスアシスト賞。ラストの告白シーンもベタだけど良かったです。ハッピーエンド版のローマの休日でした。本作を現実的でないという事なかれ。これは夢物語。それに夢を現実に変えるのが人生の楽しみでしょう。[DVD(字幕)] 9点(2011-09-02 22:18:09)(良:2票)

1245.  ボルト 《ネタバレ》 自分の力を過信してしまうのは、幼少期に陥りがちな事。ボルトの場合、意図的にそう仕向けられていたとはいえ、井の中の蛙であったことに違いはありません。小さな蛙は大海を知ることで、己が無力さを悟る。本作は、典型的な若者の成長物語の体裁を有していました。ここで注意したいのは、ボルトの冒険は気づきの過程に過ぎないということ。本当の成長はこれからの経験で決まります。スタジオ火災は、偽りのスーパーパワーを捨て去るケジメ。少女を助けた後、ボルトは再び旅立つべきだったと考えます。巣立ちのとき。ところが本作には、そう出来ない事情がありました。ボルトは犬だった。ペットや家畜は、人と共に生きるのが本分です。ボルトは少女の元に留まらざるを得なかった。天下のディズニーがペットの野犬化を推奨できるはずもありません。この不都合を補正するため、成長物語よりも少女とボルトの愛情物語の色合いを強める必要があったものと推測します。ボルト役の声優に成人男性を起用したのは苦肉の策。なお、ボルトが天才アクター犬から愛玩ペットに成り下がったように見えてしまうのは上手くないです。警察犬とか災害救助犬として新たな道を歩み始めた、なんてエンディングのほうが分かり易いと思いました。[CS・衛星(吹替)] 6点(2011-09-02 22:11:58)(良:1票)

1246.  板尾創路の脱獄王 《ネタバレ》 『脱獄もの』というジャンルは、数多くの名作・傑作を輩出してきた超優良カテゴリー。ただでさえ観客のハードルは高い。そこへ来て、このタイトル。そりゃ期待しますとも。奇想天外な脱獄プラン、看守とのせめぎ合い、手に汗握る脱出劇を!ところが、これら『脱獄もの』の目玉部分について、見応えはありせん。かといって、監獄生活における人間ドラマに重点が置かれている訳でもない。物言わぬ主人公が、脱獄を繰り返し捕まる。その繰り返し。正直、飽きてきます。雰囲気は思いっきりシリアスなのに、脈絡もなく中村雅俊を歌う主人公。観客は戸惑うばかりです。終盤にきてやっと物語の終結点が見えてきたと思ったら、まさかまさかのハングライダー!この土壇場で、ようやく観客は気づく訳です。「なんだコレ、コメディだったのかよ」と。観終えてみれば、首尾一貫“板尾創路の笑い”に違いないのですが、それに気づけというのは無理な話。何となく騙されたような気になってしまう。それが本作の評価にも表れているのだと思います。ただ、ここまで監督の色がハッキリ出ている映画もめずらしい。個人的には“アリ”と判定したいです。2回目以降が面白い映画だと思いました。[DVD(邦画)] 6点(2011-09-01 19:34:37)

1247.  運命のボタン 《ネタバレ》 (いきなりネタばれあります。ご注意ください) 物語のポイントは“ボタンを押すか否か”ではなく、“夫婦はみな、子を救うために配偶者の命を奪う選択をする”という部分にあると考えます。キャメロンがボタンを押した瞬間と、別の被験者が妻を撃ち殺したタイミングが一致している事から、まるでボタンが別件の射殺の引き金になっている印象を受けますが、違います。箱に送信機能が無いのは確認済み。ボタンは、被験者夫婦の一方を殺す羽目になるスイッチでした(正確には、ボタンを押した者が配偶者に殺される)。宇宙人は多分こう考えています。自分の幸福のために他者に犠牲を強いるエゴイストならば、遺伝子的に無関係な配偶者よりも、血の繋がりのある子供の利益を優先させるだろうと。残ったクズたちは従業員として、こき使えばいいと。でも待って欲しい。最後の選択は、子供をトラブルに巻き込んだ親の罪悪感や責任感がさせること。我が身可愛さの選択とは違います。(もし子の障害が先天性のものなら、障害が消えるとしても夫は妻を撃ったりしない)。それに配偶者を失う事がどんなに辛いことか。血縁でなくても、自分の命と同じ、いやそれ以上の価値を認められる命があるのです。人間には。殺される妻だけでなく、殺した夫もまた苦しみます。だからもう人の弱い心に付け込むような調査は止めて欲しい。利己主義がいけないのなら、地球上全ての生き物の存在が否定されます。目先の欲に溺れてしまうのは愚かだけれど、我が身を犠牲にできる良心を持っているのも人間です。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-31 19:26:16)(良:1票)

1248.  それいけ!アンパンマン ハピーの大冒険 《ネタバレ》 必殺技アンパンチで悪者をやっつけるアンパンマン。少年ハピーはアンパンマンに憧れます。僕もアンパンマンのようにかっこよく、強くなりたい。どうしたら強くなれるの?僕を強くしてよ!ハピーはアンパンマンに問いかけます。でもアンパンマンは応えてはくれません。「僕は強くなんかないよ。みんなが応援してくれるから頑張れるだけなんだ」ハピーにはその言葉の意味が分かりませんでした。しかしアンパンマンのぼろぼろのマントが彼に教えてくれました。誰かを守りたいと思う気持ちが“強さ”だということを。“力”は目的ではなく、手段に過ぎないことを。愛こそが強さなんだ。ハピーに届いたアンパンマンの想いは、自分にも伝わってきました。思わず涙腺が緩みました。宮沢賢治の『雨ニモ負ケズ』の人物像にも通じるアンパンマンは、理想とする人間の在り方だと思います。綺麗ごと、所詮絵空事と切り捨てたらダメな気がする。アンパンマンのような立派な人にはなれなくても、小さなアンパンマンを心の隅に留めて置くことなら、自分にも出来るかもしれません。[DVD(邦画)] 8点(2011-08-25 21:59:19)(良:1票)

1249.  デコトラ★ギャル奈美 《ネタバレ》 砂浜や河原で「お宝」を探すのが好きでした。砂に埋もれたキレイな貝殻、石ころの中のガラス片。一般的な価値はなくとも、子供の自分にとっては紛れも無く宝物でした。大人になった今、B級映画鑑賞に精を出しているのもその延長という気がする。膨大な凡作駄作の中から、自分だけのお気に入りを見つけ出す楽しみ。果たして本作はどうだったのか。2分で考えたプロット、2時間で仕上げた脚本、演技指導にかけた時間はゼロ。そんな雰囲気プンプンのザッツB級映画。いやC級以下か。それは間違いない。でもまったく駄目ってワケでもない。少なくともエロは頂戴した。結構な美乳を揉みしだいてもらった。そして何よりキャラ設定が気に入った。無理してつっぱてる主人公、そんな彼女にホの字のダサ男。ちょっとお馬鹿な弟子志願。愛せるタイプのキャラが揃っていると、難があってもイライラしません。主人公の弟子になりたいサセ子の必死さ、奈美とダサ男の初情交の甘苦さ。一瞬垣間見える心震わす何かに、道路に落ちている王冠くらいの“キラリ”は在った気がする。それだけに結末を安易なお涙頂戴にしてしまったのが残念でした。サセ子が、ただ可哀想な人になってしまった。処理しきれないドラマに手を出すくらいなら、平凡な人情喜劇の方がずっといいのに。カーチェイスシーンの使い回し、子供も騙せないふざけた展開、安普請もいいところです。でも受け入れてしまえばそこそこ楽しめる。人間の適応力に感謝したい。住めば都。口に入ればご馳走です。何十億円もかけた超大作に文句が言いたくなったら、肥えた目をダイエットしましょう。キャビアに飽きたら、とびっこ食っとけってね。本作はそんな映画です。[DVD(邦画)] 4点(2011-08-25 21:46:54)

1250.  ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ 《ネタバレ》 ラスト、見事に真実の赤林檎が揃いました。それも1人を救うため全員がマイナス覚悟で赤林檎を投じている。感動も一入です。でも自分はここで逆に醒めてしまいました。いくらなんでもそれは無い。ファンタジーが過ぎます。そんなお人好しが集まっているのなら、ハナからこんなゲームは成立しない。もちろん、これまでの投票結果を通じて、プレイヤーは騙し合うことの不毛さを学んだのかもしれない。でも、1億円はオッサン一人を救うために諦められる額じゃない。1億円。それは庶民の生死を左右する額。倫理観の針が捻じ曲がる値。わが身を犠牲にしてまで他者を救いたいと願う神崎の心根は尊いけれど、それを他のプレイヤーにも求めるのは間違っています。彼女の主張からは、“みんな仲良く貧乏暮らしの共産主義”あるいは“手をつないで一緒にゴールする幼稚園の徒競走”のような、似非平等主義の臭いがする。赤林檎の教訓ってそうじゃないはず。“幸せは誰かの不幸のもとに成り立つものではない”そこに気づけたのなら、安易に自らの利益を損なう選択をしてはいけない。その場はよくても、無理は後から必ずたたる。赤林檎は、みんなが幸せになるために揃えられてこそ価値があると思うのです。神崎がどうしても仙道を救いたいのなら、ゲーム終了後に自らの才覚で彼を助ければいいのです。カネの事をマネーと言い換えていることからも判るように、『ライアーゲーム』は騙しあいの駆け引きを、ゲームと割り切って楽しむ趣向。そもそも倫理観を問うものではありません。ですから“流して”観る分には面白いのですが、事の是非を考えてしまうと駄目なんですね。[DVD(邦画)] 6点(2011-08-16 21:27:19)(良:2票)

1251.  武士道シックスティーン 《ネタバレ》 皆が竹刀を振るう中、磯山が手にするのは木刀です。武蔵が巌流島で手にした櫂の木刀。少なくとも彼女の意識の中では。“試合”ではなく“死合”、“打つ”ではなく“斬る”なのだと思う。真剣勝負。遊びの剣道に負けられない。負けるはずが無い。その想いが彼女を支えています。一方、西荻が手にする竹刀はどうでしょう。彼女は勝ちたくないと言う。本気で勝負して負けるのが怖いと言う。相手に打ち込む気概の無い刀は、穂竹のように撓るばかり。剣士の刀ではありません。たった一度負けた相手に固執した磯山。一見して“嫌な奴”を慕う西荻。2人が惹かれ合ったのは、自分に欠けている“必要なもの”を相手の中に見つけたからだと思いました。父親の生き様に呪縛された者同士、何か通じるものがあったのでしょうか。まさに“縁”です。異なる価値観を取り入れることで、2人は新たな自分を発見しました。でもそれは楽しい事じゃない。一度獲得した自分の基準を崩すのは苦痛なもの。特に磯山にとっては、自らの生き方を否定しかねない危うい行為でした。事実、磯山の刀は一度折れましたし、西荻の剣は乱れに乱れました。でも乗り越えたからこそ、今の2人が在る。折れた磯山の刀は力強く再生し、西荻の刀には芯が入りました。16歳。青春真っ只中。この時期にどんな人と出会ったか、どんな経験をしたかで、その後の人生が大きく変わる。「私を見つけてくれてありがとう」そんな台詞が言える友と出会えた事は一生の宝物。「剣道をやっていればまた会える」やせ我慢で平静を装う磯山が切ないです。切ないけれど羨ましい。2人はきっと、素敵な大人になってくれることでしょう。[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-08-13 21:25:21)(良:3票)

1252.  インシテミル 7日間のデス・ゲーム 《ネタバレ》 ミステリーファンの琴線をくすぐる各種アイテムが提示される序盤は、まるで『名探偵登場』のよう。しかし次第に本作と同じく藤原竜也主演の『カイジ』と『バトル・ロワイアル』を足して2で割ったような趣向へとシフトしていきます。しかも両作品の長所を引き継いでいません。自分はコレ、ダメだと思いました。説得力を欠く設定や、ルールの不備はこの際置いておくにしても、物語の組み立てで致命的な欠陥が2箇所あると考えます。それは早々に殺人者の1人を特定してしまった事。実験の真相を露呈してしまった事。これは本サスペンスにおける肝。終盤まで引っ張って、あらゆる可能性を残しておかないといけません。“(ログ)インして観る”というタイトルの秘密を、あっさり明かし過ぎです。手品のタネを明かしても観客の興味を惹きつけられるのは、マギー師弟とナポレオンズくらいのもの。この脚本にそれだけのパワーは有りません。それに藤原と綾瀬のドラマ処理も物足りないと感じます。ラスト、綾瀬の後悔と葛藤をきちんと描かないと物語として味気ないものになってしまう。ちなみにホリプロ50周年記念作品とのこと。誰がどの段階で死ぬかで、そのタレントの重用度が分かるようで、その部分は面白かったです。片平なぎさをあんな風に殺して大丈夫なんだ…。[DVD(邦画)] 3点(2011-08-10 21:49:50)

1253.  アイドル爆弾(OV) 《ネタバレ》 爆弾装着と解除のルールについて整理してみます。愛里を標的に指定した犯人の証言から判明しているのは以下のとおり。①爆弾はある組織により装着される。②爆弾装着者は、新たな標的を指定し、さらにその者が別の標的を選んだ時点で最初の爆弾が解除される。③標的はフルネームを言える知人に限定される。④複数の標的を指定することが可能。その他、状況から推測されるのは以下。A.爆弾は、脳波や筋肉を感知して爆発する性質を持ち、装着者に多大なストレスを与える。B.装着者が次のターゲットを選んだとき②のルール説明は必須ではない。C.複数の標的を選定した場合でも、そのうち1人が新たな標的を選べば爆弾は解除される。露見しているゲームルールはこれくらいでしょうか。でも、本来はもっと様々な制約があるはずです。例えば④なら人数制限があるはず。一度に100人とか無理でしょう。Bが有効ならば、いくらでも人殺しが出来る。③の“知人”の範囲は何処までOK?自分なら某将軍様を指定しますが。提示されていない“裏ルール”の存在が予想できます。『カイジ』や『ライアーゲーム』は、この部分にポイントを置いた作品でした。一方、本作は“爆弾魔に翻弄されるアイドルちゃん“という事象を披露することに終始します。前述の作品と比べると、残念ながら物足りない。アルバトロスのモキュメンタリーとは思えぬ真面目なつくりだったので(主演のアイドルちゃんも熱演でした)、せめてオチは納得のいくものを用意して欲しかったです。あんな投げっぱなしの結末は良くないです。あ、手榴弾ってことか?[DVD(邦画)] 4点(2011-08-07 17:57:56)

1254.  八日目の蝉 《ネタバレ》 幼子を奪われた母親の心情を思うと遣り切れません。我が命を奪われたようなものです。そういう意味では、希和子は人殺しと同じ。彼女の罪は果てしなく重い。でもその一方、希和子と薫の別れの場面では、涙してしまうのです。犯罪者が捕まって喜ばしい事ではないのか?自分の感情に戸惑いました。“希和子が薫に注いだ愛情は本物だった”。その1点において、自分の心は動かされたのだと理解しました。もっとも実母にしてみれば、これこそが許し難いこと。子に与え、また受け取るはずだった愛情を希和子に横取りされたのだから。希和子は夫ならず娘までも奪った憎い女。憎過ぎる。もし誘拐犯が彼女でなかったなら、恵津子の娘に対する接し方も違ったかもしれない。娘の気持ちを尊重し、大きな愛で包み込むことも出来たのではないか。そもそも、無事に帰ってきてくれたことが奇跡なのです。しかし恵津子には、“もう一人の母”の存在など認められるはずがなかった。希和子の愛情を上書きしようとしたために、実母と娘は苦しみました。ただ、救いがあるとすれば、娘が立派に育ったこと。確かに不倫して身籠るような真似をしたのは、恵津子にとっては痛恨の極みだと思う。でも恵理菜は、まだ顔も見ていないお腹の子を愛おしいと言った。彼女が幼少期に十分な愛情を受けて育ったことの証です。愚か者だけれど、一番大切な“愛する心”は持っている。恵理菜は、人間として合格でもないが落第もしていません。全てはこれからです。これから。子が幸せになること。全ての親の願いはそれに尽きます。[映画館(邦画)] 9点(2011-08-04 19:30:15)(良:3票)

1255.  忍たま乱太郎(2011) 《ネタバレ》 (TVアニメの予備知識なし。もうすぐ6歳になる娘と劇場鑑賞しました。)次々と登場するキャラクターの名前と相関を頭に入れる間もなく突き進む物語。誰が敵で誰が味方なのか良く分からない。寝不足もあってか思考停止状態に陥りました。そんな中、しっかりと伝わってきたのは三池映画特有のアクの強さ(要するにう○こですな)と、俳優陣が皆楽しんでいること。とくに大御所俳優のノリノリぶりは凄かった。平幹二朗、松方弘樹、加賀丈史…。素顔が特定できないほどの特殊メイクを施し、忍たま、いや三池映画の世界に浸る様は、アニメの実写版という特有の胡散臭さと相まって、えもいわれぬ雰囲気を醸し出していました。少なくとも子供が理解できる“面白さ”ではないと思う。そう、本作は子供向け映画の皮を被った極めて大人向け作品であると解釈しました。「忍びとはガッツじゃ!」をメインテーマと思い込ませつつ、主人公の努力をいとも簡単に反故にするオチの付け方に痺れます。正直、面白いともツマラナイとも言いづらいのですが、娘曰く「最後、鐘がチーンと鳴ったのが良かった!」そうなので、これはこれでアリなんだろうとは思います。ほとんど採点放棄の5点。[映画館(邦画)] 5点(2011-08-01 20:13:28)(笑:2票) (良:1票)

1256.  エンジェル ウォーズ この映画はプロレスだ。本物の、リアル“プロレス”だ。現役プロレスファンは勿論のこと、かつてのプロレス者も是非劇場へ足を運んで欲しいと思う。プロレスについて長く考えた人、深く考えた人は、この映画の意味がよく分かると思う。私たちが何故プロレスを愛したのか、愛しているのか、その答えがこの映画の中にある。惜しむらくは、自分が40歳目前のオッサンだということ。出来ることなら20年前に本作に出合いたかった。限りなく満点だが、満点は付けられない。それが私の20年の道程だ。マイナス1点の大人の自尊心。それが悲しくもあり、嬉しくもある。[映画館(吹替)] 9点(2011-05-01 22:51:39)

1257.  フィッシュストーリー 《ネタバレ》 一握りの天才や偉大な指導者のおかげで、私たちの文化文明は発展を遂げてきたのだと考えます。その他大勢はその恩恵を受けてきただけ。何か申し訳ない気がする。人は“社会の歯車”と称されますが、自分の存在などちっぽけ過ぎて、小さなビスにも満たないと思えます。たった今、自分が消えたって何の支障もなく世の中は回っていく。それが現実。生きている意味を考えた途端に、自己の存在価値を見失う。だから、売れないロックバンド『逆鱗』のたった1曲の歌が世界を救うという筋書きに、強く勇気付けられました。自分も生きている意味がある、そう思えることが本当に嬉しい。『フィッシュストーリー』という楽曲にスポットが当たっていますが、見方を変えれば実に多くの人たちが世界を救う役割を担っていたことに気付きます。原作を日本語訳したハーフ顔の男、その本を家に持って帰ったおばさん、正義の味方をコックに雇った汽船会社の人事担当、多部ちゃんに数学の楽しさを教えた先生…。“友達の友達はみな友達だ”ではないけれど、世界中全ての人が何かの役に立っている。こじ付けかもしれない。でも、こんなホラ話なら大歓迎です。ただ、物語の構成自体はテクニカルだとは思いませんし、『アヒルと鴨~』もそうでしたが、ストーリーに中弛みを感じるのは中村監督の短所だと思います。でもキャスティングの的確さとメッセージを伝える技量の高さがマイナスを十分に補っていると感じます。今後も原作伊坂+監督中村のコンビに期待します![DVD(邦画)] 8点(2011-03-30 21:05:33)(良:5票)

1258.  11:46 《ネタバレ》 邦題からも推測できるように、ヒット作(?)『0:34』と同じく地下鉄構内を舞台としたホラーサスペンス。有名作品あやかり系ゆえ、正直期待値は低かったのですが、それが幸いしたのか予想外に楽しめました。脅かしや無闇な血飛沫等、恐怖演出自体は平凡ですが、“狂集団から逃れて地下鉄構内から脱出しろ!”という目的が単純明快なので感情移入し易い。体裁としては『ゾンビ』と変わりませんが、敵がカルト教団というところがミソ。信者の中には年端のいかない子供も多く、敵の主な武器は短剣。殺傷能力は高くない。「危険だから戦いたくない」というより、「殺したくないから戦いたくない」という心理が働きます。このあたりの微妙な差異が、物語に綾を生みます。本作では比較的アッサリ処理されている部分ですが、もっと膨らませても面白かったと思いました。すわ予言は真実だったのか?!というラストですが、これは見事なミスリード。詳しくは↓【いぬきよ】さんが丁寧に解説して下さっていますので割愛しますが、初見だと真相に気づかないかもしれない。なかなか手が込んでいます。個人的には『0:34』より本作の方が面白かった。掘り出しものでした。[DVD(吹替)] 7点(2011-03-27 20:20:29)

1259.  コン・エアー 《ネタバレ》 低予算・低クオリティのB級C級映画は星の数ほど存在しますが、本作のように大金をつぎ込んだA級バカ映画には、年に何本もお目にかかれない。バカを大スケールで、しかもコンスタントに届けてくれるハリウッドには、心から感謝申し上げたい。まるで豪勢な『お笑いウルトラクイズ』を観ているようでした(失礼)。もっとも、本作を観始めた頃は、真っ当なクライムアクションだと思っていました。深刻なトラブルに巻き込まれた主人公を本気で心配した。ところが様子がおかしい。主人公が友達思いなのは分かります。正義漢だということも。だだ、それにしても楽観的過ぎやしないか。ポーにとっては、妻子に会う事が最優先事項じゃないのか?そんな疑問は、爆発炎上を背にダイブする主人公を見て吹き飛びました。ああアレか。“主人公だから死にません”っていう、アレか。娯楽作品のお約束。そういう映画だと分かればシメたもの。こちらも、そのつもりで観させてもらう。そんな観客のスタンスを見透かしたかのように、バカは加速して行きます。空飛ぶスポーツカー。ラスベガス市街地に突っ込む飛行機。大惨事?いえいえ、死者数はゼロに決まってます。777でコインが飛び出す能天気なカットがその事を裏付けている。本作は素敵なバカ映画でした。あんまり素敵なので、クソバカ映画と呼ばせてもらいます。もちろんマジで褒めてます。[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-03-24 18:56:29)(笑:1票) (良:2票)

1260.  仏陀再誕 《ネタバレ》 仮想の敵を創出し民心を掌握するやり口は、お隣の大国の例を見るまでもなく、よくある使い古された手法。サイキックバトルもご指摘のレビュワー様もおられるように、『幻魔大戦』の如きノリ。プロパガンダ映画としてもファンタジーアニメとしても新鮮味はなく、失礼な言い方ながら「子供騙し」にもなっていないと感じます。仏教はある種の人生哲学。生きていく上での心の持ち様を説いたもの。絶対神を信仰しなければ地獄に落ちるという類の宗教ではありません。この一点を取ってみても、本作で推奨されている思想は仏教とは似て非なるものだという事が分かります。というか超常現象の数々を見るにつけ、仏陀とキリストが混同されているような気がしてなりません。よく言えば“良いとこ取り”悪く言えば“節操が無い”。そんな本新興宗教の正体が見えたという意味では、製作者が意図していない部分のプロパガンダは成功していると言えるかもしれません。意外だったのは、再誕の仏陀の名前が「空野」であったこと。てっきり「大川」、じゃなきゃ「大山」「太川」みたいな名前だと思っていたので。このあたり、控えめなのはちょっと微笑ましいです。[DVD(邦画)] 3点(2011-03-21 18:29:47)

030.13%
1110.49%
2311.37%
3994.38%
41587.00%
541218.25%
649722.01%
749221.79%
836616.21%
91446.38%
10451.99%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS