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1261.  新・喜びも悲しみも幾歳月 《ネタバレ》 「喜びも悲しみも幾歳月」の木下恵介監督自身によるリメイク作。オリジナルは10年以上前に見ているが、昭和初期から戦争をはさんだ四半世紀にわたる夫婦の話だった前作に対して、本作は昭和48年(1973年)からこの映画の公開年である昭和61年(1986年)までを舞台にしており、主人公夫婦に最初から三人の子供がいるなど、かなりアレンジされている。とはいえ、灯台守夫婦の年代記という点は同じで前作同様に13年間の出来事が次々に語られていくので、受ける印象は前作とそれほど変わらない。主人公夫婦を演じているのは加藤剛と大原麗子。確かに二人ともうまいんだけど、前作の佐田啓二と高峰秀子の域にはやはり達していない感じ。前作に続いての出演者はいないのだが、中井貴一が出演しているのは前作の佐田啓二に対するオマージュなのだろう。植木等演じる加藤剛の父親が「喜びも悲しみも幾歳月」を10回は見たと話すのは通常のリメイクではちょっとあり得ないことだが、ここにも木下監督の前作に対する思いがこめられているような気がする。(「楢山節考」の企画を通すための頼まれ仕事だったとはいえ。)この映画の植木等はすごくよく、中でも厳島神社を船の上から見るシーンの演技はとくに素晴らしかった。[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-03-04 13:08:45)

1262.  菊五郎の鏡獅子 かなり久しぶりに見た小津安二郎監督の映画だったのだが、これは劇映画ではなく、歌舞伎「鏡獅子」を舞う尾上菊五郎(六代目)を丹念に撮った記録映画で、冒頭部分に歌舞伎の解説ナレーションまで入ってどうやら海外に日本の伝統芸能を紹介する目的で作られた映画のよう。75年ほど前の映像なので今見るとかなり貴重な映像だが、正直、歌舞伎にほとんど興味がないのでちょっと退屈に感じられた。[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-02-27 01:45:04)

1263.  ルパン三世 the Last Job<TVM> 《ネタバレ》 今回もなんとなく見てしまった「ルパン三世」のテレビスペシャル。今回は銭形の死が大きく放送前に言われてたけど、どうせ納谷悟朗を長時間出さないためのハッタリだろうと思っていたらまさにその通りで、全体的に見てもいつもと変わらず、「まあ、こんなもんだろう。」という感想しか出てこないのだが、やはり津嘉山正種の悪役は渋くていいなあ。ところで、今回、サブタイトルに「ラスト」って入ってるけど、とくにこのシリーズに思い入れはないのだが、クリカン以外のレギュラーメンバーの年齢を考えたらもう本当に「釣りバカ日誌」シリーズのように潔くおわったほうがいいかもしれないと少し思う。まあ、また新作が出れば惰性で見てしまうだろうけど。[地上波(邦画)] 5点(2010-02-26 03:16:59)

1264.  ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー 《ネタバレ》 「ジャッカー電撃隊」の劇場用オリジナル作品で「秘密戦隊ゴレンジャー」との共演作。登場人物たちの言動からしてどうやら「ジャッカー電撃隊」の放送終了後に公開された作品ぽい。ゴレンジャーだけでなく、キカイダーや仮面ライダーV3、仮面ライダーアマゾンが写真で登場し、敵のクライム四天王に安藤三男や天本英世など石森章太郎原作の特撮ヒーロー番組で悪役を演じた俳優を起用するなどやたらと豪華なパッケージの作品。(地獄大使のような兜をかぶった死神博士=天本英世の姿が笑える。)しかし、あくまでジャッカーの劇場版にゴレンジャーがゲストで登場している状態でゴレンジャー側で変身前の姿で登場するのはモモレンジャーに変身するペギー松山だけというのはちょっと物足りない。アカレンジャーの声も過去の音源の使いまわしの声(誠直也)と、新規録音の別の声優の声とが違いすぎて違和感がある。また、悪役の四天王の配役もなんだか使い方が勿体無く思う。しかし、二大戦隊が居並ぶ様は童心に帰ってワクワクできた。戦闘員との戦闘でピンクレディーのモノマネをするモモレンジャーとハートクイーンには思わず爆笑。[DVD(邦画)] 5点(2010-02-15 20:38:09)

1265.  ジャッカー電撃隊 《ネタバレ》 「秘密戦隊ゴレンジャー」の後番組として始まった「ジャッカー電撃隊」の劇場用ブローアップ版。このシリーズは再放送とかなかったので「ゴレンジャー」と違いあまり馴染みがないせいか今見ても特別感慨深いものはないのが残念だが、敵に人質にされる少年がやたらカーマニアだったのはちょっと笑えた。ジャッカーの基本メンバーは4人でメンバーが5人や3人のほかの戦隊と比べるとやや数が中途半端に思うがそのリーダー格である桜井五郎(スペードエース)を演じるのが丹波義隆というのはビックリ。これで司令官が丹波哲郎だったらチームの印象が違うだろうなあ。[DVD(邦画)] 5点(2010-02-15 01:02:43)

1266.  秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン 《ネタバレ》 「秘密戦隊ゴレンジャー」の劇場版で、テレビシリーズのブローアップではないオリジナル作品。それだけあって舞台である四国・松山でロケをしているなどテレビシリーズと比べて少し豪華な印象。キレンジャーが二代目だったり、火の山仮面マグマン将軍の次の幹部であるゴールデン仮面大将軍が出ていて製作時期も分かりやすいものの、今まで見たテレビシリーズのブローアップ版に比べてそれほど楽しめなかった。登場する怪人に必殺技であるゴレンジャーハリケーンがきかないという設定なんだけど、タイトルの爆弾ハリケーンの繰り出し方も普通で別にタイトルに持ってくる必然性がないように感じた。二代目キレンジャー 熊野大五郎はテレビシリーズでは初代の大岩に比べてあまり印象に残っていないキャラだが、この映画ではメンバー中でいちばん存在感が薄いように思う。好きな人には悪いんだけど、やっぱりキレンジャーは初代の大岩がいい。[DVD(邦画)] 5点(2010-02-15 00:07:29)

1267.  秘密戦隊ゴレンジャー 火の山最後の大噴火 《ネタバレ》 黒十字軍の幹部である火の山仮面マグマン将軍とゴレンジャーとの最終決戦を描いたエピソードの劇場用ブローアップ作品。今まで声だけだった総統が顔を出しており、声を演じていた安藤三男がそのまま引き続き演じてるのだが、これに関してはこれ以前のエピソードを完全に覚えていないのでなぜこうなってるのかよく分からずちょっと違和感を感じた。ゴレンジャーが挑む黒十字軍の要塞の名前がナバローンというのは明らかに「ナバロンの要塞」のもじりで、そのまんまのような気もするけど面白かった。「そんな技は通用しない。」とゴレンジャーを追い詰めていた火の山仮面だけど、最後はあっさりしすぎな上に間抜けすぎて唖然。まあ、そんなバカバカしさが「ゴレンジャー」らしくもある。[DVD(邦画)] 5点(2010-02-14 03:00:31)

1268.  秘密戦隊ゴレンジャー 青い大要塞 《ネタバレ》 黒十字軍に奪われたバリブルーンを取り戻そうとするゴレンジャーの活躍を描いたテレビシリーズのエピソードのブローアップ劇場公開版で、中でもバリブルーンの操縦者であるアオレンジャー・新命明(宮内洋)の活躍が目立つ一篇。この頃の宮内洋はどうしても「仮面ライダーV3」の風見志郎のイメージしかないのでどうもキャラがかぶって見えて仕方ない。ナレーションが田中信夫から大平透に代わり、やはりこっちのほうがしっくりくる。それに作風もややソフトになった印象。「なぜ新命は摑まっている?」「手を離せば落ちるから」という問答にはつい笑ってしまった。幹部の怪人である日輪仮面が「ハーヒフーへホー」と言いながら逃げていく場面も声をやってるのが増岡弘だったので、ジャムおじさんがばいきんまんのまねをしているように見え、思わず笑ってしまった。黒十字総統も声を演じているのが安藤三男だから一瞬プロフェッサーギルがしゃべってるように聞こえた。[DVD(邦画)] 5点(2010-02-13 03:00:34)

1269.  秘密戦隊ゴレンジャー 《ネタバレ》 「秘密戦隊ゴレンジャー」のテレビシリーズのエピソードを再編集して劇場公開したもの。小学生の頃に再放送で見ていたので懐かしく見たが、再編集版ゆえかシーンがいきなり飛んだりして違和感を感じる部分もけっこうあった。このシリーズはシュールなコメディー色が強いという印象が小学生の頃からあったが、本作はまだ放送初期のエピソード(ナレーションも大平透でなく田中信夫だし。)だからか、ゴレンジャーの関連施設が破壊されるとかけっこう正統派なヒーローものという感じ。ところで、アカレンジャー役の誠直也はいかにも東映系の強面で昨今のイケメンヒーローブームから考えると確実に現在ではあり得ないが、今見ると逆に最近のイケメン若手俳優にはない味があって新鮮かも。[DVD(邦画)] 5点(2010-02-13 01:38:09)

1270.  いのち・ぼうにふろう のちに無名塾で舞台化(「いのちぼうにふろう物語」)もされた山本周五郎の「深川安楽亭」の映画化作品。主演は無名塾主宰で舞台版にも出演している仲代達矢で、監督は小林正樹。このコンビの映画は「切腹」も「人間の条件」も傑作だったが、この映画はどうだろうか。舞台も原作も見てないのだが、時代劇としてはそこそこよく出来ていると思うし、クライマックスのモノクロ画面に浮かぶ御用提灯の群れなど映像的に印象に残るシーンもあり、ゾクゾクするような武満徹の音楽も良かったものの、脚本が舞台的な感じで盛り上がりに欠け、主人公たちが命をかけて救おうとしている若者(山本圭)が典型的なグズなダメキャラで彼のために命をぼうにふろうという主人公たちにイマイチ感情移入が出来ず、また全体的に展開がもたついていてどうも退屈で2時間がちょっと長く感じる。なんかタイトルのインパクトの強さのわりにそれほどでもない映画という気がする。それから見る前に興味を引いたのが仲代達矢と勝新という黒澤明監督の「影武者」で主役を降板した側と代わって演じた側の共演だったんだけど、それもなんだか期待はずれという感じで少々残念だった。[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-02-11 14:44:21)

1271.  大怪獣ガメラ ガメラシリーズの記念すべき一作目。昭和ガメラシリーズは20年ほど前の小学校の頃にビデオでよく見ていたが、本作を見たのは今回が初めて。当然この当時のヒットシリーズであった東宝のゴジラシリーズに便乗して作られた怪獣映画だと思うのだが、カラー映画で作ってもおかしくないような時代に敢えて白黒で作っているあたりにゴジラシリーズの一作目を意識しているような感じがしなくもない。(単に制作費をケチっただけかもしれないが。)しかし、「ゴジラ」のような重厚感は微塵もなく、軽い仕上がりで、ドラマ的にも盛り上がる部分はなく、脚本もご都合主義全開な感じで、船越英二、浜村純といった大映映画でよく見かける俳優陣も生かしきれておらずイマイチな感じ。だが、1作目である今回から既にガメラと子供を絡ませるというシリーズのカラーが出ているのはちょっとすごい。(まだこの頃はシリーズ化なんて考えてなかったろうに。)それにやはりゴジラにないものをと考え出されたと思われるジェット噴射で空を飛ぶというシーンが初めて登場したシーンが印象的だった。でもやはりさっきも書いたように深みのないご都合主義なストーリーははっきり言って面白くないし、「ゴジラ」には確かにあった恐怖感というものがないので、ラストもカタルシスに欠けるのも本当のこと。なので、一本の映画としては完成度は抜群に低いと言わざるを得ない。だけど、昭和ガメラに対する懐かしさがあるので、まあ5点が妥当かな。[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-02-04 02:24:13)(良:1票)

1272.  春の雪 三島由紀夫原作の映画の主役が妻夫木聡と竹内結子(テレビ初放送時の「タイタニック」吹き替えコンビ)ってちょっとどうなんと思いながら全く期待せずに見たが、映像が美しく、いかにも大正時代の貴族社会という雰囲気がよく出ていたと思う。岩代太郎の音楽も良い。主演の妻夫木聡は「ウォーターボーイズ」とかで爽やかな印象が強いのだが、なかなか頑張っていて予想よりはよかったと思う。が、一方の竹内結子は頑張ってはいるのだが、なんか違うような気がして似合わない感じがする。映像の美しさは先ほど書いたとおりなのだが、ストーリーにあまり深みがなく、主人公二人に感情移入が出来ないのが難で、原作(未読)が4部作の1編ということもあってかただ出てきただけというような人物がいたり、輪廻転生について話すシーンなどの伏線が投げっぱなしの印象なのもちょっとなあ。それにこういう高尚な映画の主題歌が宇多田ヒカルというのも違和感がある。(普通にインストゥルメンタルが良かった。)それでも、大楠道代(安田道代)、岸田今日子、そして若尾文子という増村保造監督の映画で印象に残る演技を見せた三人が出ている(これは企画に藤井浩明が名を連ねているせいもあるかも。)のが自分にとって最大の見どころ(若尾文子、大楠道代(安田道代)に加えて山本圭も出ているので山本薩夫監督の「氷点」も思い出される。)で、中でもこれが久々の映画出演となった若尾文子はやっぱり年をとっていても品があって美しく、独特のオーラを放っていて存在感があり、いい年の取り方をしているなと感じさせてくれたのが嬉しい。ところで晩年の市川雷蔵が清顕を演じたがっていたそうだが、もしも、雷蔵と若尾文子のコンビで映画化されていたらどんな感じの映画になっただろうか。[DVD(邦画)] 5点(2009-12-30 14:18:41)

1273.  宮本武蔵(1944) 《ネタバレ》 溝口健二監督による「宮本武蔵」で、加藤泰監督のものと同じく松竹の作品だけど、原作は吉川英治ではなく、「地獄門」や「真珠夫人」で知られる菊池寛なんで、お通や沢庵和尚などは登場しない。もろに戦時中の作品ということもあってかやや退屈に感じる部分が多かったし、正直言ってストーリーがよく分からなかった。しかし、溝口監督お得意の長回しや映像の美しさといったものがこの作品でも感じられるのはやっぱりさすがと思う。一方で戦意高揚映画という枠の中で作られたゆえかあまり演出に余裕というものが感じられず、全体的な出来としては凡作という印象が残った。[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-09-24 02:40:09)

1274.  東京湾炎上 《ネタバレ》 丹波哲郎、藤岡弘、鈴木瑞穂、渡辺文雄といった「日本沈没」と「新幹線大爆破」が合流したようなキャストのパニック・アクション映画。テロリストがタンカーをジャックする序盤からわりと緊迫した雰囲気で、船長を演じる丹波哲郎をはじめタンカーの乗組員を演じる役者たちの演技もいいのだが、テロリスト役の外国人キャストが片言の日本語を喋っているのはこういう映画ではさすがにチープに感じられ緊張感をそぐ。それでいて、丹波哲郎が自身の英語力を披露したかったのかワンシーンだけ船長とテロリストのリーダーの会話がすべて英語で交わされるシーンがあるとかちょっとチグハグな印象。藤岡弘の回想シーンは何か意味があるのかと思っていたのだが、取り合えず女優を一人出したかったってだけだったような感じだったし、全体的に見てもドラマに深みが感じられない。ただこの映画一番の見せ場である「リアルな特撮映像によってテロリストの目を欺く」シーンの特撮は中野昭慶監督らしい派手な爆発の連続で、こういう設定なら多少爆発をやり過ぎていても気にならない。その爆発を実況しているのが中江真司で、藤岡弘がいることもあってなんだか「仮面ライダー」が見たくなってしまった。それにしても実際にテレビの捏造放送が問題になっている昨今、このシーンは現代のテレビ業界を予見したかのよう。この捏造放送自体をテーマに社会派映画を一本作っても面白そうだ。[DVD(邦画)] 5点(2009-08-26 18:52:04)

1275.  配達されない三通の手紙 野村芳太郎監督によるサスペンス映画。「危険な女たち」と同様に外国文学の映画化作品で、印象としてはそれほど深みもなく分かりやすい2時間ドラマ的な映画で、はっきり言って凡作なのだが、期待していなかったからか思ったよりは面白かったかな。(物足りなさもだいぶ感じるけど。)出演者も豪華でそれぞれの役者の演技を見ているだけで安心して見ていられる映画なのだが、中でも、終盤の栗原小巻の演技はかなりのインパクトで印象に残り、この女優のうまさを感じさせる。神崎愛がフルートを吹くシーンはなにかストーリーと絡むのかと思っていたが、たいして意味もなく、ただのサービスカットだったみたいで無くてもよさげに思う。彼女と一緒に手紙の謎を追う日系人のキャラクターもいかにもという感じだった。松坂慶子はうまいんだけど、今年既に何本か出演作を見てるせいかこういう役柄というのはちょっと違和感を感じる。その母親を演じる北林谷栄を見ていてつい「となりのトトロ」で声を演じていたカンタのばーちゃんを思い出してしまった。[DVD(邦画)] 5点(2009-07-21 13:50:05)

1276.  眼の壁 《ネタバレ》 松本清張初期の小説を映画化したサスペンス。監督は大庭秀雄、主演は佐田啓二という「君の名は」のコンビ作。佐田啓二の単独主演作を見るのはこれが初めてのような気がするが、いかにも正統派二枚目という感じでカッコイイし、演技にも安定感があるので安心して見ていられる。鳳八千代、朝丘雪路(若い!)ら女優陣も魅力的で、映画自体も松本清張原作らしい作品に仕上がっていて面白かったものの、難点を言うと会計課長を自殺に追いやった詐欺組織に挑む一介のサラリーマンに過ぎない主人公を何がそこまで駆り立てるのかイマイチ最後までよく分からなかった。自殺した課長の無念を晴らしたい一心で行動してるようだが、それでは少し動機が弱いというか。この課長と主人公の関係をもっと描いていれば主人公にも感情移入しやすかっただろうし、ドラマとしてももう少し広がりが出来たのではないかと思うとちょっと残念で1点マイナス。[DVD(邦画)] 5点(2009-07-07 11:22:53)

1277.  波の塔 汚職事件を担当する検事が容疑者の妻と不倫関係になるというサスペンスメロドラマ。監督は岩下志麻主演の「古都」で京都をこれでもかと言わんばかりに美しく撮り上げ、格調高い傑作に仕上げていた中村登なのだが、本作はそつなくまとまったプログラムピクチャーという感じ。主演の有馬稲子は確かに魅力的で演技もうまいと思うものの、なにかしっくり来ない感じがしたのも事実だし、個人的にはどちらかと言えば助演の桑野みゆきの方が好みだ。検事役の津川雅彦の演技ははっきり言って下手で、今もそんなに好きな俳優ではないが、それでも今のほうがいいと思える。ストーリーはどちらかと言えば汚職事件の絡んだサスペンスよりも、主役二人のメロドラマに焦点があてられてる感じであるが、深みはあまり感じられず、普通に昼ドラでやってそうなレベルなので正直見ていても退屈。しかし、ラストシーンは印象的だった。[DVD(邦画)] 5点(2009-06-25 13:36:38)

1278.  彩り河 今年は松本清張生誕100年で、秋頃には東宝で「ゼロの焦点」のリメイク版が公開されるが、本作はそれまで松本清張原作映画の最新作だった作品。たぶん二時間ドラマのような雰囲気なんだろうなあと思いながら見たが、やはりその通りで、ヒロイン役がサスペンスドラマの印象が強い名取裕子というのもあって一層そういう感じの映画に見えてしまうんだが、まったく期待していなかったからか見る前に思っていたよりは面白かったかな。でも脚本4人がかりにしては主人公の背景や主人公とヒロインが結ばれていく過程はかなり適当に思えるし、ドラマに深みも感じられず、結局二時間ドラマのような安い印象しか残らないんだけども。三国連太郎の相変わらずの悪役ぶりは本作でもいかんなく発揮されていてすごい。当時まだJACのアクションスターだった主演の真田広之の演技はまだかたく、今でこそ世界的な活躍を見せている演技派の一人だが、この頃の真田広之は(そんなに見たわけではないのだが。)アクション映画に出ている時のほうが良いと思う。そういえばJAC時代の真田広之を深作欣二監督の映画以外で見るのはこれが初めてのような気もする。[DVD(邦画)] 5点(2009-06-09 14:10:54)

1279.  楊貴妃 溝口健二監督のカラー映画は本作と「新・平家物語」の二本。「新・平家物語」がイマイチだったのであまり期待はしていなかったが、話が壮大なわりに上映時間は90分と短く、ドラマに深みを感じることができない上に後半はえらく駆け足になってしまっているのでかなり物足りなく感じる。楊貴妃(京マチ子)と皇帝(森雅之)がお忍びで出かける祭りのシーンが印象に残るのだが、それ以外は溝口監督の演出も精彩を欠いている感じで、いままで見た溝口監督のほかの作品と比べても平凡な印象しか残らず、はっきり言ってあまり気乗りしないまま引き受けてしまったのではないかとも思えるような凡作で、ちょっと言い過ぎになるかもしれないが、この前の大映のカラー映画「地獄門」がカンヌでグランプリを受賞したことで調子に乗った永田雅一社長(溝口監督に絶大な信頼を寄せていたという。)に溝口監督がいいように使われただけという気もしてきて、そう考えると残念としか言いようがない。「新・平家物語」と同じく5点という評価だけど、この映画は今まで見た溝口監督の映画の中ではいちばんつまらないと思う。[DVD(邦画)] 5点(2009-05-26 13:34:17)(良:2票)

1280.  宮本武蔵(1973) 《ネタバレ》 加藤泰監督が松竹で手がけた「宮本武蔵」。先に内田吐夢監督、中村錦之助主演の東映版5部作を見ているわけだが、本作はあのシリーズ5本分と同じ話を2時間半にまとめているためにかなりダイジェスト的な仕上がりになっていて、関が原のシーンの後、いきなり武蔵が村へ帰ってきて千年杉に吊るされたり、その後もやたら早い展開で、吉野太夫や、箸でハエを捕まえるエピソードなど東映版で印象的だった部分がカットされまくりで、映画に深みがないのは残念。特に中盤あたりは吉岡兄弟との対決や一乗寺の決闘が足早に描かれておりちょっと見ていて疲れる。武蔵とお通のラブシーンや、小次郎に怖気づいた武蔵が一度は勝負の申し出を断るなど、本作オリジナルらしきシーンもあるのだが、全体的に見るとやはり大味な凡作という印象しか残らない。キャストにしても武蔵を演じる高橋英樹は濃すぎるし、(錦之助の武蔵ってここまで濃くなかったような。)又八を演じるのがフランキー堺というのも違うだろと思ってしまう。それにお杉ババを演じるのが本作で脚本を書いている野村芳太郎監督の「八つ墓村」で濃茶の尼を演じていた任田順好で、なんかただ単に怖いだけの存在に描かれてるのも不満が残る。沢庵和尚を演じているのが笠智衆というのも御前様にしか見えず違和感を感じた。ただ、お通と小次郎に関しては東映版よりもこちらの松坂慶子と田宮二郎のほうがいいと思う。特に 小次郎を演じる田宮二郎は東映版の若い高倉健よりも断然渋くてかっこよかった。[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-05-09 01:06:09)(良:1票)

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