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プロフィール
コメント数 2258
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1301.  有りがたうさん 《ネタバレ》 有りがたうさん、少々余所見が多ござんす。それに八方美人な面も。ですから娘さんは旦那の浮気にご用心。ちゃんと旦那の手綱を、いやハンドルを(下品な意味じゃなく!)握っていないと、崖から落っこちちゃうかもしれませんよ。それではまた、有りがたう~。[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-08-09 19:17:08)

1302.  NEXT-ネクスト- 《ネタバレ》 主人公クリスが運命の女カーリーと出会う場面のこと。彼は未来を読み、アプローチのリハーサルを重ねます。でも何度やっても上手く行きません。するといい加減呆れた彼女はクリスが動く前に「お願い止めて」と遮ります。でもこれは変。彼女は彼の試行錯誤を知らないはずですから。彼女もまた主人公と同じ特殊能力の持ち主なのでしょうか?でも違うみたい。となると「止めて」の彼女は何だったのか?あれはクリスの予知ではなく想像(願望)の彼女の姿ではないかと。コレって結構重要なポイントだと思う。主人公が見ているのは「ただ過ぎていく未来」ではなく「こうあって欲しい未来」が含まれているからです。其処には主人公の意思が在る。数々の神業(ライフルの弾避け、車&丸太回避とか)も納得できるというもの。ニュアンスとしては“避けている”のではなく“周囲を思うように動かしている”。本作のテーマ『未来は変わる』は、より強いメッセージ『未来を変える』に転化していきます。なかなかニクイつくり。それだけに“2分後までの未来が予知できる”という肝となるルールを徹底しなかったのが悔やまれます。制約は緊張感を生む格好のアイテムなのに。勿体無いです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-08-06 20:56:58)(良:1票)

1303.  ノッティングヒルの恋人 《ネタバレ》 ラブコメはこうあって欲しいという見本。とくに前半の出来がすこぶるイイ。主人公の同居人、スパイクのトボけた味が猛威を振るいます。大笑いしました。コメディパートでしっかり笑えるから、恋の切なさが際立ちます。まだ2人の関係が進展する前からウルウルでした。主役2人以上に脇役キャラが際立っているのも本作の長所。先に述べたスパイクは勿論、タッカーの家族や友人達がみな魅力的です。正直見た目はイケてませんが、心根の優しいイイ奴ばかり。類は友を呼ぶ。周りの人を見れば主人公の人間性も分かるというものです。躊躇なくアナに友人たちを引き合わせたのもポイント高し。さて、問題はアナです。自らの秘密や不安を語る彼女は、スターではなく何処にでもいる三十路間際の女。人間味が感じられる。でも恋人の存在にはガッカリしました。タッカーをホテルに誘った時点では完全に浮気ですから。ここがほぼ唯一の不満点。恋物語に敵役は必要ですが、彼女の人間性を貶めない配慮が欲しかった。至福の喜びと落胆の繰り返しでタッカーの心はズタボロです。アナからのプロポーズを一度は断ったのも理解できる。いろんな面でこの恋愛のリスクは高過ぎますから。でも、しかし!リスクなんかクソ食らえ!!人を想う気持ちに損得勘定なんか要りません。タッカーに間違いを気付かせたスパイク、ここでもいい仕事をしてくれました。ホテルのフロントもナイスアシスト賞。ラストの告白シーンもベタだけど良かったです。ハッピーエンド版のローマの休日でした。本作を現実的でないという事なかれ。これは夢物語。それに夢を現実に変えるのが人生の楽しみでしょう。[DVD(字幕)] 9点(2009-08-03 19:53:58)(良:2票)

1304.  NINE -ナイン- (2005) 《ネタバレ》 デニス・ホッパーは登場人物のうち最もネームバリューのある俳優。彼の登場するファーストカットも印象的です。TVの2時間サスペンスを見慣れた身としては、早い段階で彼に犯人当確マークを付けたくなってしまう。善人キャラも如何にも怪しいですし。でもまさかの早とちり。本当にただの神父だったとは。これが本作最大のサプライズでした。『CUBE』『SAW』以降の数多あるソリッドスリラーの中では、そつなく纏めた方だと思います。でも面白味には欠ける。もし自分が被験者だったら、とりあえず監視カメラを全部探し出して壊します。[DVD(字幕)] 5点(2009-08-01 19:50:59)

1305.  燃えよ!ピンポン(2007) 《ネタバレ》 ジャック・ブラックからアクを抜いたような主演ダン・フォグラーの好感度はなかなか。良い人感が滲み出るナイスなキャラクターです。マギーQの美女ぶり+キレのある体さばきもグッド。上手くハマれば結構なコメディになったと思うのですが、ちょっと残念な仕上がりでした。ギャグセンス云々より、軸となる脚本が良くない。リベンジへの流れをアッサリ反故にしたり、最終的にメインのピンポンがどうでもよくなったり。要所を押さえていないので、どうにも締まりが悪いです。それにしても卓球シーンはどれもお見事でした。ラストの対決は別にしても、CG臭がほとんどしません。結構リアルに打っているのかな。[DVD(字幕)] 5点(2009-07-29 19:09:11)

1306.  皆殺しの天使 《ネタバレ》 何故ブルジョワだけが、神の仕掛けた罠に絡め取られたのでしょう。危機を察知して、屋敷から逃げ出した使用人たちとの違いは何か。ブルジョワたちは、いろんなモノを身につけ過ぎたのだと思いました。地位、名誉、金、プライド…。装飾が足枷となり、本来動物が持っている危機感知力を鈍らせた気がします。理性を失い罵りあう人々。足枷が外れたから、彼らは助かったのだと思いました。もっともそれは一時的なもの。一度服を着た人間はもう裸に戻れない。だからあの結末なのだと思います。不条理映画ではありますが、体裁はサバイバルサスペンス。『CUBE』や『SAW』と同じソリッドシチュエーションスリラーとも言えます。そういう意味でこの状況設定は秀逸です。物理的な拘束より心理的な抑圧の方がずっと強固な監禁状態だと思えました。お見事。謎の多い映画なので、鑑賞後にあれやこれやと自分なりの解釈をして楽しむのがお勧めです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-26 18:53:16)

1307.  ビキニ・キラー/真夏のくい込み殺人 レンタルDVD屋で本作を見つけた時、ぶっちゃけ大きな釣り針に見えました。一部のバカ映画好きにはヨダレもののタイトル。あざとい。実にあざとい。でも抗えないから不思議。レジへ直行でした。当然ながら三流以下の映画を予想していました。ツッコミを楽しむつもりです。でも違いました。『ラストサマー』や『スクリーム』系のサスペンス。いたって真面目に作られていました。食い込みも言うほど食い込んじゃいない。ただし、真面目だから出来がいい訳ではありません。キャラクター造型は薄いし、肝心の連続殺人が起きた理由も分かり難い。原題『秘密を知りたい?』は煽りすぎです。観客へアピールする部分が見当たりません。故にこういう邦題を付けるしかなかったのでしょう。そうそう、DVDのパッケージで殺人鬼は斧を持っているのですが一度も使ってないです。狙った邦題をつけるなら、それ相応のバカ映画じゃないと逆に期待を裏切ってしまうから難しい。[DVD(字幕)] 4点(2009-07-23 20:34:58)

1308.  今日も僕は殺される 《ネタバレ》 影のような悪霊はドラッグのメタファー。剣先のような腕は見たまんま注射針。主人公が見た悪夢は麻薬中毒による幻想との見方が一般的かと思います。再三再四その事を示唆する台詞や描写がありました。麻薬は日々自分自身を殺しているようなもの。止まる時計は、人生から奪われる貴重な時間を表しています。ラストはあのまま病院のベッドの上で…という方が物語として分かり易かったと思いました。物語の性質上仕方ないとはいえ、無限地獄を見せられるだけなので退屈してしまうのが難点。“何度も殺される”というアイデアの映画ならば、既出作品のほかに『Loop ループ』がオススメ。[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-20 13:28:45)(良:1票)

1309.  ビッグ・トラブル(2006) 《ネタバレ》 小さなトラブルが雪だるま式に膨らんでいく快感。女が牧師妻を斧で一撃したところで完全に物語の流れに乗れました。「これからどんなに(悪い方向へ)進んでいくの?!」とワクワク。善悪の価値基準が目まぐるしく変化するのも気持ちいいです。ガスが言う「娘の病気」が本当だったら?早とちりで殺してしまった男が犯罪者だったら?同じ罪でも罪悪感の度合い違ってくる不思議。人は絶対的価値観ではなく、相対的にモノを見ているという事が分かります。「情状酌量」が如何に危いものかも。主要人物がみな表の顔と裏の顔を持っているのも面白い。人の良さそうなオッサンがやり手のFBI捜査官で、絶対に犯罪を許さないと言っていた警官が夫の罪に目を瞑る。一体何が正しいのでしょう。主人公の口癖は統計の話。大多数の意見の指針。でも今起きている事態はレアケースの連続です。何を信じたらいいの?結局最期に犯罪者は全員死んで、何となく丸く収まった感があるのも皮肉なもの。みんなが振り回されたお金だって、結局はただの紙切れ。子供にとっては落書き遊びの道具でしかないってメッセージも気持ちいい。安易なギャグに走らず、虚無感と清々しさを同居させる後味も絶妙です。掘り出し物を見つけた気分。[DVD(字幕)] 8点(2009-07-17 21:32:12)

1310.  スピード(1994) 《ネタバレ》 TV地上波で何度も放送されるのは伊達じゃない。確かに面白いです。自分の採点基準を当てはめれば、6点以下ということはありません。ただし、8点以上を付けるのは躊躇われる。“惜しい”部分が目に付くのです。例えばバスジャック。高速道路が途切れている件は遣り過ぎでした。台も無いのに高々とジャンプするバスをみて、一気に現実に引き戻されました。著しくリアリティを欠きます。成功確率1%未満のミッションが何度成功しても構いません。それが娯楽映画の正しいかたち。ワクワク出来ます。でも確率0%が成功するのは違う。サスペンスじゃなくファンタジーになってしまうから。地下鉄の戦いがバスジャックより見劣りしたり、キアヌVS犯人の決着があっけなかったりするのも勿体無い。後半、明らかに失速しました。折角素材がいいのだから、もっと丁寧に調理して欲しいと思いました。[地上波(吹替)] 7点(2009-07-14 20:37:59)

1311.  百万円と苦虫女 《ネタバレ》 揉め事は嫌い。自己主張はしません。まるで“菜っ葉のように”笑う鈴子。彼女のような人を見かけませんか?“彼女はワタシだ”自分はそう感じる一人です。四十近いオッサンが、二十歳そこそこの娘に共感するというのも照れくさいですけどね。2人の心が通じ合ったとき嬉しかったこと!恥ずかしながら泣きました。いい男を掴まえたなと。絶対に幸せになれよと。ですからダメ男の顔を見せた亮平に憤りました。大事な娘を弄んだ奴は許さない!完全に父親の心境です。結局勘違いだった訳ですが、あれは亮平が悪い。彼の心の弱さが引き起こした誤解です。彼女を引き止めて断られるのを恐れたのか。あるいは彼女の生き方を変える責任に慄いたのか。いずれにしても、怖れるのは真剣である証。奴は信用していいです(苦笑)。結末について。亮平は確かに鈴子を見つけました。恋物語として、ハッピーエンドの条件を満たしています。ここで映画が終わっている事に意味がある。2人がやり直せるかどうかよりも、鈴子が失恋の痛みを乗り越え、自分の足で立って生きて行く決意をしたことが重要なのです。今までの彼女はずっと逃げてばかりでした。でも周りに振り回されてばかりでは、幸せは掴めない。旅を通じて彼女は学びました。いじめっ子から逃げない弟の方が、ずっと強いことを知りました。彼女の人生の主語が“周囲の人たち”から“自分”に変わったのだと思います。この世は理不尽でいっぱい。人生はままならない。だから強く生きていこう。やっぱり弱ったときは腹ごしらえ。したたかな女は美しい。デビュー作『モル』や脚本を手がけた『さくらん』でもそうでしたが、監督の描く女性は、みんな痛みを乗り越え強く生きています。耐え忍ぶだけじゃない。ちゃんと行動する。言いたい事は言う。とても魅力的だと思います。そんなタナダ的ヒロイン像を蒼井優は見事に体言していました。本作は間違いなく彼女の代表作。稀代の大女優になるであろう蒼井優の、今のきらめきを感じ取ってください。[CS・衛星(邦画)] 10点(2009-07-11 21:26:09)(良:1票)

1312.  20世紀ノスタルジア 《ネタバレ》 徹と杏を見ていると、いたたまれない気持ちになります。エーテル体?ニューロンばちばち?猛烈に恥ずかしいです。この感覚は、本サイトに投稿し始めた頃の自分の感想を読み直しても味わえます。布団を被ってジタバタしたくなる。過去の自分を正視するのは大変キツイ。文章でさえこの有様なのに、映像ならどれほど破壊力があることか。2人とも、あとで存分にジタバタしてくださいね(合掌)。自分の中に宇宙人がいるという徹。それは己が何者かを見極めようとするための足掻き。成長期にはありがちです。ただ彼の場合は、本気でヤバかったかもしれない。回るカメラは定まらぬ心を表すよう。徹は杏に救われました。杏の方は、ごく普通の女子高生。彼女は映画の編集作業を通じて飛躍的に成長します。映画を完成させるよう発破をかけた先生と親友、グッジョブです。先に書いたように、過去の自分の作品を見直すのは恥ずかしいものです。それは「客観」だから。主観でいるうちは楽ちんです。都合のいいフィルタもかかる。自己完結で済ませられる。でもそこから成長は望めません。第3者の立場で自己と向き合い、自分なりの結論を導き出した杏は立派でした。21世紀の朝日に向かうチュンセとポウセ。もう大丈夫です。カメラはブレません。今度は徹と杏で新しい物語を紡いでいく。痛い彼らは、かつての自分。苦いけど嫌じゃないです。テーマは響きましたが、物語の体を為していないため退屈します。広末じゃなければ、たぶん最後まで観ていません。彼女の眩しいほどの魅力で“持たせている”映画だと思います。もっとも自分は、広末以上に余貴美子の美貌に見とれました。オッサンですな。ヒロスエと余貴美子さまに+1点ずつ進呈させてください。[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-07-08 18:26:58)(良:1票)

1313.  ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝 《ネタバレ》 前二作とも鑑賞済みですが、あまり内容は覚えていません。ですから、シリーズ一見さんの感想と思ってください。クライマックスの合戦や皇帝のキングギドラ化等、見栄えのするシーンは結構あります。兵馬俑を蘇らせたアイデアも面白い。真っ当な娯楽大作だと思います。でも、お金をかけた割には安っぽい気がする。例えば序盤のホース&カーチェイス。それにヒマラヤ決戦。CGと生身の人間との間に、温度差を感じるのです。CGの質が悪いとは思いませんが、作り物感がある。醒めた目で眺めてしまいました。これは映像技術の問題ではなく脚本の問題。世界にのめり込んでいれば、張子の虎でも怖いですから。筋は何とか追えるけど、重要なピースが幾つか抜け落ちているようで頼りない。脚本に難ありです。ちなみに吹替え版を鑑賞したのですが、さっぱり。ジャッキー・チェンの石丸博也やブルース・ウィリスの野沢那智、シュワちゃんの玄田哲章など、名吹替も多いなか、本作のような吹替に当たると本当にガッカリします。誘客を優先するがゆえに作品の質が低下したのでは意味がない。長い目でみて結果的に誰も得をしません。[CS・衛星(吹替)] 5点(2009-07-05 19:50:34)

1314.  最強兵器女子高生 RIKA 《ネタバレ》 「女子高生」「チャンバラ」「ゾンビ」といった人気コンテンツを惜しげもなく(恥ずかし気もなく)盛り込んだ、“何処かで見たような”低予算映画。予想に違わぬB級以下の作品でした。ちゃんと?無駄にオッパイも出ます。キャッチーな素材なだけに、退屈しないのは在り難い。女子高生に伝説のゾンビハンターの右腕が装着される件。「天才外科医が手術したからくっつきますよ」という言い訳を用意しているのは良いところ。屁理屈も気配りのうちです。この調子で「何故一人だけ理性を持ったゾンビがいるの?」や「グロリアンって誰?」等、物語の根幹にかかる謎も解き明かして欲しかった。爆発オチコントさながらの結末。提示されていた幾つかの仮説(政府の安楽死薬がゾンビを生み出した・米軍によるミサイル攻撃・グロリアンを倒すと全てが元に戻る)を丸ごと肯定する太っ腹ぶり。「お馬鹿映画だからいいじゃん」な開き直りを感じますが、何となく納得してしまうから不思議。爆発って理性も吹っ飛ばす力があるみたいです。この手の映画に慣れている人が観る分には、そこそこ楽しめるのではないかと。最後に謎の「歩けます」表記について。主人公の親友がガムテープで床に書いたメッセージです。ある意味、本作最大のミステリー。シュールなギャグ?それとも「活路は自分で切り開きます」「私はゾンビじゃない」という魂の叫びと受け取っていいのでしょうか。さっぱり判らんです。[DVD(邦画)] 4点(2009-07-02 21:21:21)

1315.  クローバーフィールド/HAKAISHA 《ネタバレ》 ハンディカメラによる主観映像は、画像が鮮明でない事に対する不満や手振れによる不快感等がある一方、圧倒的なリアリティで感情移入を呼び易いという長所を併せ持っています。本作の場合、短所を抑える事には成功していると思います。重要な情報はきちんと撮れているし、手振れもストレスに感じる程じゃない。ただし長所の方は活かしきれていない印象です。折角「主観」なのに、他人事のような感覚が抜けませんでした。人の心の部分、“行動原理”の描写がしっくり来ません。弟くんが彼女を救いに行くのは分かる。兄が弟に付き合うのも。でもそれ以外の人は命を賭ける必要があるのか。そもそもカメラを回し続ける動機付けが弱いです。人物を描くことは、その心の在り様を描くこと。一考を要すると感じます。またオチの付け方にも疑問がありました。これが実録映像なら文句はありませんが、フィクションならフィクションなりの配慮があっていいと思います。優れた物語性を有したとき、この手法は爆発的な感動を呼ぶと思いました。(以下おまけ)御幣があったら恐縮ですが、主観映像映画が目指す完成形は『プロレス』ではないかと感じました。観劇型のアメプロではなく、感情移入型の日本のプロレス。理想は80年代後半から90年代前半の全日本プロレスです。観客の心を掴んだのは何故か?異なるジャンルですが、意外にも共通点は多い気がします。[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-06-29 18:58:48)

1316.  靴をなくした天使 《ネタバレ》 嘘つきでコソ泥の主人公の身になって、胸を痛めている自分に驚きました。現実に彼と出会っていたら、たぶん軽蔑しているでしょう。でも感情移入してしまうのは、少なからず自身の中にもバーニーが居る証拠。言い訳ばかりで自分勝手。そんなダメ男が数多くの人命を救います。もっとも今までの悪行を考えたなら、これでチャラにしようなんて虫がいい話。彼が順当に富と名声を手にしていたらいい気はしません。しかし貧乏くじを引くのも可哀相に思える。結局はバランスの問題です。良くも悪くも報われたい。平等に。それがこの世の仕組みに対するささやかな願い。男の子の父親を助けようとしたバーニーの気持ちは純粋だった。この1点において、彼は報われて欲しい。一方、偽者ババーはどうか。後ろめたさ故の善行とはいえ、病床の少年を救ったのは事実。彼が責めを負うべきは、ヒーローに成りすました1点のみです。バーニーの命を救ったことで嘘を真に変えたババー。彼の心もまた救われました。皮肉たっぷりのひねた御伽噺。でも根っ子に在るのは、人間に対する信頼と優しさ。そして見事に調整された「因果応報」の原則でした。印象的なバーニーの台詞について。「この世はウソばかりだ。だから自分の好きなウソを信じればいい」。例えば三角錐を考えてみます。上から見たら円。横から見たら三角。どちらもウソではありません。それにもし(運よく)三角錐を認識できたとしても、それがどれほど価値を持つのか。色は?匂いは?味は?質感は?「真実」は限りなく多面的です。マスコミに至っては、意図的に情報を歪めることさえある。バーニーが息子に語る真実も、鼓笛隊に掻き消されます。手にした真実は何と危ういのか。ならば目の前にある都合の良いウソを信じておく方が幸せだろう。言いたい事は分ります。ただし、それが彼の本心とは思えません。じゃなきゃ、オフレコでも女性キャスターに真実を明かしたりしない。それに彼は言ってる事とやっている事がいつも違う皮肉屋ですし。幸か不幸か、バーニーにも嘘を真に変えるチャンスが与えられました。彼は本物のジャングルの王者から子供を救い出せるでしょうか。自分は、本作の神様なら「納得の結末」を用意してくれると信じています。[CS・衛星(字幕)] 9点(2009-06-26 18:42:19)

1317.  ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン! 《ネタバレ》 自分も御多分に洩れず『ショーン・オブ・ザ・デッド』が好きで本作を鑑賞したクチ。まず驚いたのが、サイモン・ペッグのキャラクター設定。あのしょぼくれショーンがスーパーエリートなんて!オープニングは『男はつらいよ』さながらの夢オチと疑いませんでした。でも本作のサイモンは正真正銘の堅物役。それがキッチリはまっているからお見事です。生真面目エンジェルとイイ加減なダニーの組み合わせが絶妙。次第にほぐれていくエンジェルの心。実は学習能力があるダニー。2人の関係が微笑ましくて羨ましくて。補い合い、成長し合う、理想のコンビだと思いました。『ショーン~』でみられた特徴的な連続カット割は本作でも健在。少々過多とは思いましたが、テンポよく物語のリズムを刻みます。賞賛したいのは計算され尽した脚本!丁寧に張られた伏線が、次々と回収されていく様に感心することしきり。劇中の歌詞も気が利いている。まるで有機的なパスワークでゴールを決めるサッカーのような美しさ。さすが英国。ホームランでどっかんどっかん笑いを取るアメリカンコメディとは一味違います。イチイチ下らなく、無闇にグロくて、やたらと大げさ。ラストの銃撃戦のバカバカしくも爽快なことといったらない。お婆さんの顔面を蹴り倒してスッキリする映画が何処にある?特定の作品というより、ポリスムービーやサスペンスホラー全般への愛に溢れたパロディ満載。顔が緩みっ放しでした。よもや傑作『ショーン・オブ・ザ・デッド』を超えるとは。観終えた瞬間また最初から観たくなるのは、パブで愉しむラガーと同じ。どうぞ思う存分酔い痴れてください。酔うほどに良さが分る映画です。ただ、パブ『ホット・ファズ』のおつまみ(もちろん豚皮!)は、結構グロ味がキツイので、苦手な方は鼻を、いや目をつぶってね。[CS・衛星(字幕)] 10点(2009-06-23 18:21:02)(良:2票)

1318.  悪魔のシスター 《ネタバレ》 映画知識に乏しい自分でも“デ・パルマタッチ”という呼び名は耳にした事があります。技術的な考察は出来ませんが、本作を観てデ・パルマ監督らしいとは思いました。画作りに特徴アリです。で、自分が注目したいのは“画面分割”や“瞳のアップ”ではなくて、“死体を隠したソファに血が付いているシーン”。何気ないカットなのですが、妙に気になりました。血の染みは事件を立証する決定的な証拠。でも登場人物の誰一人として気づきません。知るのは観客のみ。当然その心境は「記者よ、早く気づけ!」となる訳です。ドリフで言えば「志村!うしろ!!」状態。でも、探偵役の記者は気付かない。まあ、これは当然の成り行き。お約束です。でも、犯人には気づいて欲しいと思います。あるいは後々の展開で、証拠として活かして欲しい。何故なら、“ソファの血にカメラが寄る”というフリに対するオチが必要だからです。ラストのトボけた味わいにしても同じような事が言える。もう事件の焦点は其処に無いんですよと。「腑に落とさせない」微妙なスカシが本作の隠れた味わい。それが結構面白いと思いました。[DVD(字幕)] 6点(2009-06-20 20:24:00)(良:1票)

1319.  ヒットマン(2007) 少年漫画の如き世界観の作品。「ゲームの映画化」と聞き納得です。キャラクターに厚みをつけ、物語に深みを持たせる事も出来たかもしれませんが、本作の場合は、あえてその作業を放棄しているように感じます。“スタイリッシュなアクション”のみを追求した模様。やや大味。[DVD(字幕)] 5点(2009-06-17 23:06:44)

1320.  トレーニング デイ 《ネタバレ》 正義の味方ではない。かといって悪人と切り捨てるのも憚られる。そんなミステリアスな悪徳麻薬捜査官という役柄に、デンゼル・ワシントンの役者としてのパーソナリティがはまります。彼が持つ善人イメージ(先入観)が、大いに観客を惑わせます。アロンゾは一体何者か?新人捜査官ジェイクと観客が抱く共通の疑問が、そのまま作品の魅力に繋がっています。何といても、デンゼルの目力!引込まれます。そして語りに説得力がある。後ろめたさがゼロだから。違法捜査も横領も、全てが彼の真実。それが詭弁だとしても、経験者の言葉には重みがあります。アメとムチを使い分ける人心掌握術も手馴れたもの。免疫の無い若者ならば、アロンゾの思想に被れても可笑しくありません。事実、ジェイクはかなりの部分“取り込まれた”。だた「人殺し」という倫理観のハードルは、予想以上に高かったということ。純な警官の正義心を見誤ったのはベテランの誤算。かつて自身も持っていたはずなのに。ジェイクが絶体絶命の危機を脱出する件がいい。たまたま助けた女の子がマフィアの従兄妹だったなんてご都合主義もいいところ。でも因果応報ならば許せるというもの。まさに『情けは人の為ならず』です。ラストのアロンゾVSジェイクでも因果のルールが採用されています。今までの悪事のツケが勝敗を分けた。ここでアロンゾの戦いぶりに注目。彼は何故ジェイクを殺さなかったのか。良心の欠片が邪魔をしたのか。あるいは百戦錬磨が故の慢心でしょうか。いずれにしても極悪人でない証。弱い人間の証です。だから哀れだと思います。一方、ジェイクの方にも心の変化が覗えます。もし彼が12時間前の彼だったら、迷わずアロンゾを確保し司法の手に委ねたはず。しかし彼はあえてアロンゾを見殺しにした。その意味は大きい。長いトレーニングデイを終えた一人の新人麻薬捜査官。再び目覚めた彼はどんな人間に生まれ変わっているのでしょうか。[DVD(字幕)] 8点(2009-06-14 21:33:31)(良:1票)

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