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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234567
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121.  マンマ・ミーア! 《ネタバレ》 ~Mamma Mia!~なんてこったい!。 他人の結婚式のホームビデオほどどうでも良いものは無い。 結婚式はその空気感とか一体感とか感じるものがあるけど、それをいざホームビデオにされてしまうと、何故か空気感も一体感も失われてしまう。見せられる内容によっては拷問だ。 舞台のミュージカルならきっと臨場感とか遺憾なく発揮されたと思う。けどこの映画は敢えて、そのホームビデオ感を全面に出してきたんじゃないだろうか? 拷問にならないよう、超有名なABBAのナンバーと、美しいエーゲ海の島が、歌の素人っぽさを中和してくれる。ストーリーなんて飾りだ。 パーティでのドナと友達の熱唱。お金の掛かった余興の域を出ない内容で、ロージーが自分の振り付けが間違ってないかチラチラ確認するのとか、素人っぽさを出す演出だと思う。 エンディングのステージは、アンコールまで入れてノリノリのギラッギラだ。 やってる側と見てる側の温度差を感じさせつつ、でもすっごく楽しそうって思わせてくれる。 そんなホームビデオ感を出したと思いきや、序盤の『ダンシング・クイーン』は映像と歌とダンスが素敵すぎて、観て良かったって思ってしまった。[CS・衛星(字幕)] 4点(2021-05-18 01:37:08)《改行有》

122.  スラムドッグ$ミリオネア 《ネタバレ》 ~Slumdog Millionaire~スラム街の野良犬 百万長者。 邦題では間に“$”が入る。…なんでインド・ルピーの国でドル・マークなんだろ?って思ってたけど、当時日本で放送されてた番組が『クイズ$ミリオネア』だったから、ドル・マーク入れたんだな。 通りを曲がると子供のラーマ神が立ってたり、ビルから兄弟が落ちる妄想が出たりと、結構何でもアリな映画。 原作(原案?)ありの作品だからハズレの可能性大だけど、もしかして、主人公は二重人格? 警察で『詐欺罪を逃れるため殺人の自供をした』って警部が言ってたけど、ママンを殺したのはジャマールでなくサリームなのに。 そして気になったのが、空きホテルで別れてから再会した時のサリームの言い分。サリームはママンの手下に追われて逃げた、メッセージも残してジャマールを待ってた。ラティカは姿を消した。…って言うけど、それじゃジャマールを銃で脅して追い出してラティカに乱暴した話と繋がらない。 ラティカはサリームのボス・ジャヴェドの家に囲われてたのにサリームの嘘にジャマールは触れない。 最初から、もしくは物語の途中から実の兄サリームは居なくなり、ジャマールの凶暴な人格がサリームになったのかな。 サリームの最後、風呂にあった大金。あれこそがミリオネアの賞金では?賞金獲得がジャヴェドにバレて、結果的に相撃ちになったのでは。 ジャヴェドはラティカをそんなに大事にしてないから、彼女を逃したくらいでサリーム殺さないと思う。そもそも大事なら頬に傷付けた時点で許してない。 雨の中ラティカを外に立たせるのも、小屋に招くのもジャマール。 列車でラティカの手を掴むのも、離すのもジャマール。 空きホテルで葛藤しながらも結果的にラティカを抱き、その後ジャヴェドのもとでラティカを囲うのもジャマール。 彼女の頬を傷つけた(傷付けさせた)のもジャマールって話になるが、インドの酷い女性差別を考えると、不思議じゃない気もする。監督はイギリス人だし。 ラティカは小さい時に親元を離れてるし、彼女は彼女で暴力に対し共依存してるのかも。 ラティカはジャマールの二重人格を知っていて付き合ってる。 3人のときラティカが兄弟どちらかと話すとき、1人の顔しか見てない=ホントは1人しか居ないから。 あれだけの記憶力で、度々出てくる三銃士の1人だけ、名前が出てこない=3人じゃないから。 …そもそもミリオネアって生放送だったっけ? ミリオネア収録日に、ジャマールはラティカに車の鍵と自分の携帯を渡して逃がす。テレフォンで会話。2000万ルピー獲得。 ミリオネア放送日に、自宅で獲得金を風呂に敷き詰めて、ジャヴェドと撃ち合い… 生放送なら駅でなくTV局で二人は会えただろうし、獲得賞金はどこに行った?って思った(…調べたら生放送の国もあった。残念)。 確かママンが殺されるとき「久しぶりだなジャマール、そしてサリーム」って話してるし、二重人格説は粗だらけで未完成だけど、 D. It is written の解釈として“(自分に都合よく)書き込まれた”なんて訳も面白いかな~と。 普通の感想も書いておきます。 同じ境遇で生きてきた兄弟。野良犬として死ぬサリームと、ラティカを手に入れたジャマール。どちらも“運命=神が書き記していた”こと。 クイズの答えを偶然知った、覚えていたのでなく、ジャマールは2000万ルピーとラティカを手に入れる運命で、その運命に向かって、各ポイントを通過して生きてきたんだろう。[地上波(吹替)] 7点(2021-05-14 00:09:37)《改行有》

123.  モンスター(2003) 《ネタバレ》 ~Monster~化け物、大罪人、人非人… オープニング、鏡の前で楽しそうに笑う少女を男の手が掴む。直接的な描写はないが、辛い幼少期を過ごしたようだ。そこで身に付けた方法で金を手に入れ、あとはズブズブと…アイリーンが語る少女時代の将来の夢が物悲しい。 ある日、現実に目覚めた。雨の橋の下で、手入れされていない銃とクシャクシャの5ドルを手に、自殺を考えたアイリーン。 目がクリクリして、世間知らずのセルビー。イヤと言うほど現実と男の欲望を見てきたアイリーンに、同性のセルビーは特別な存在に映っただろう。 ジャーニーの曲が印象的に掛かる。『信じることをあきらめるな』 実在する連続殺人鬼アイリーンは、世の中から見たらモンスターだ。 仕事もしないでアイリーンの売春の稼ぎに頼るだけで、強盗殺人の金だと解ると一般論でアイリーンを責め、その金でバスで帰り、警察に情報を売り、裁判で無表情でアイリーンを指差すセルビーは、鑑賞者から観るとこの映画一番のモンスターだ。 そして女優を夢見ていた少女を、こんな生き方に貶めた男たち、レイプしようとした最初の被害者、権力を盾に欲を満たす警官もまたモンスターだろう。 『ポケットモンスターは男性器の比喩だか欧米では使えない』というのを思い出した。[地上波(吹替)] 5点(2021-04-30 01:01:39)《改行有》

124.  デジャヴ(2006) 《ネタバレ》 舞台となるニューオリンズにハリケーン・カトリーナが上陸して、大きな被害があった直後の撮影だそうな。あぁ、そう言えばあったよなって、思い出した。破壊された街並みが生々しいけど、物語とは直接の関係はない。復興目的も込めての、ニューオリンズでの撮影続行だったようだ。 ヒロインが殺されて始まり、ヒーローが死んで終わる。なかなか無い展開だと思う。 スノーホワイト。現実にはありえない装置だけど、4日と6時間前とか、録画は出来ても巻き戻しや早送りは出来ないとか、ゲームのルールみたく世界観を形作っていて面白い。 気になったのが、タイムスリップ前に“本流は消滅する”って事を言っていたけど、過去に行ったダグ意外、あの世界の人は消えてしまうのかな?それだと、みんなでダグを止めると思うけど… クレアを助けてからフェリー爆破まで、残り100分しか無いのに、家行って傷の手当してクレアに銃向けられてって、短時間に詰め込みすぎだろう。 ツッコミどころは多いし、人間を過去に送れるとなると出来ることが多くなるから、メモ程度までって設定で通したほうが良かったとも思うけど、過去映像を見ながらのカーチェイスとか、複数回観て理解できる伏線があったりと、よく出来た作品だと思う。 この設定を生かして、続編とか別事件の作品を作っても面白そうだけどね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-04-29 23:01:53)《改行有》

125.  マルホランド・ドライブ 《ネタバレ》 ~Mulholland Drive~実在する通りの名前らしいけど、語源や意味はわからなかった。Mulhol-land? う~ん、解ったら追記します。 劇場で観たとき、チンプンカンプンだった。 ロビーでポスターの『公式10のヒント』を見ていると、知らない女の子に話しかけられた。一緒の回を観ていたんだろう。 「…意味わかりました?」 『青い箱が出てきた辺りから、解らなくなったと思う。』 「青い鍵が出てきて、カタチが違うのも幾つか出てましたよね?」 『殺し屋の鍵とテーブルの鍵は同じように見えたけど…』しばらく話し込んだわ。 パズルのピースの、どれとどれがくっ付くかは、何となく解るんだ。 だけどピースのカタマリ同士がくっつかなくて、一枚の絵に完成しない。こんな感覚は初めてだ。 鑑賞後に謎が解けてないからスッキリ出来ないんだけど面白い。 こういうの、好きか嫌いかで言えば大好きだ。 公開から20年。今でも数年に1度はDVDを引っ張り出して観る。 『来てみたかったんだ』「…ウィンキーズに?」『この、ウィンキーズだ』この映画で最初の意味不明なシーン。 「エスプレッソ」「ナプキン」どんな味がすりゃ、あそこまでの不快感を出せるんだ? 冗談としか思えない殺し屋のピタゴラスイッチ。 穏やかなのに不気味なカウボーイ。上手くやればもう一回会うだろう。間違えたら二回会うことになる。怖い。 そして極めつけがクラブ・シレンシオ。夜中の2時過ぎに繰り広げられる幻想的な謎のステージ。ここに行ってみたい。この雰囲気が堪らなく好きだ。 DVDの特典映像でリンチ監督は「すべて作品の中で語り尽くしているので、後から解説とかはしない」と。そして「迷ったら直感を信じること」だと。 年間に見る映画の本数が減って、パソコンでネットをやるようになり、多くの考察サイトがあることを知り、見てみた。 理解は深まって謎も多く解けた。なるほど、そんな意味があったんだ!と感心した。スゴイな、みんなよく考えるよ。 でも思った。謎解きは楽しいんだけど、この映画は謎が謎のままでも、充分に楽しいんじゃないか?って。 考察サイトを観ていなかったら、今でもチンプンカンプンなまま、時々今までとは違うパズルのピースが繋がったりして、この世界を末永く楽しみ続けていたかもしれない。[映画館(字幕)] 10点(2021-04-24 21:05:18)(良:1票) 《改行有》

126.  ホタル(2001) 《ネタバレ》 健さんの鶴。爪楊枝マンゴーを次々渡す田中裕子は良かった。しっとりとした良い映画にも出来たと思う。 富屋食堂、特攻の母こと鳥濱トメさん、朝鮮人の特攻隊員の光山少尉のことは、この映画で知った。 富子の「殺した」スピーチ、金山少尉の遺言は創作のようだ。こういう肝心なところがフィクションだから、敢えて実名は使わなかったんだろう。 今の時代ネットで色々調べられる。勉強になった。ぜひ鹿児島に行った際は、知覧に寄ってみようと思った。 「検閲を受ける遺書に、本当の気持ちが書けるか」「貴様らにもすぐ出撃命令が出る。特攻が特攻に言い残すのか?」 どちらにしても最後の言葉を残せないが、遺書ではなく遺言を残す金山少尉。 「大日本帝国のために死ぬのではない。」「朝鮮民族万歳。」 …まさかとは思うが、山岡は許嫁の智さんに、あの日まで少尉の遺言を伝えていなかったんだろうか? あと、ふと思ったけど、金山少尉の遺族はなぜ戦後、誰ひとり知覧に来なかったんだ? 残された人は、サハリンでも硫黄島でも御巣鷹山でも、行ける限り会いに行くイメージが強いけど…文化の違いかな。 そして韓国へ… 親族と対面し、まずお辞儀と挨拶をする山岡夫婦。 対してお辞儀もしない韓国の親族。 遠くから来た異国のお客さんに、玄関先で本題に入らせる。 …通訳を連れての訪問、親戚一同で出迎えてる訳だから、事前にアポイントを取っての訪問にも関わらず、玄関先で立ち話。 山岡夫婦に怒りをぶつける韓国の親族…一人は彼が遺言を託した部下で、一人は彼が愛した許嫁にもかかわらずだ。 ここで健さんが、金山少尉の遺言本文を丸々ぶっ通し読み上げ。 それを韓国語で通訳。親切にもこちらも丸々ぶっ通し。 アリランを歌い、頭を下げて遺品を渡す健さん。 遺品を受け取らず、頭も下げない韓国人親族。 車椅子のお婆さんが受け取る。そしてやっと、家の中へ。 昭和天皇崩御ののち、昭和のスター高倉健に、韓国人の玄関先で頭を下げさせて「朝鮮民族万歳」と言わせる。 そのために黙読できる遺書ではなく遺言にしたのね。 さすがに土下座ではないが、健さんを誰よりも低頭させるための車椅子? 当時話題になっていた、慰安婦問題を連想させるために老婆?謝罪と賠償? 健さんにさぁ、こんなコトさせるんじゃあないよ![CS・衛星(邦画)] 2点(2021-04-20 00:15:43)《改行有》

127.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 設定も展開も面白く、出ている俳優陣がこれでもか!!ってほど豪華。 村田扮するデラ富樫がオーバーな演技をする毎に面白さが滲み出る。 村田がボスに会いに行く辺りまでは大変面白く、その後がどうも不自然さが目立つ。でも村田が劇場で自分の演技を観る辺りは、さすがだなって思った。 ただこれは、無名の俳優さんを多用して、映画でなく舞台で演ったほうが、面白かったんでないかな? 映画でやるには豪華俳優陣が出てくるたびに『お?今度は中井貴一だ』なんて引っかかってしまい、お話に集中できなくなってしまう。 悪く言えば豪華すぎて煩い。 タクシー運転手が滝藤賢一に見えたんだけど、確認したいからもう一回出てこないかな?なんてストーリーそっちのけになってしまった。 香取慎吾なんて出てたっけ?いやこんな豪華俳優陣の映画で、知ってる芸人一人見逃したからって、わざわざ確認してどうなるっていう訳でもないし。 守加護=すかご≠シカゴ?ははは…無国籍感はよく出ていたと思う。 あんな雰囲気ある街並みで、住人も止まっている車も世界観にあっていて、よくロケも行われるという設定。 そんな街があれば観光客とか大勢来そうだけど、通行人とかお店の利用者とか、いわゆるエキストラがゼロに近いのが不自然。 そのせいか、なんかあの街に空気感が感じられなかった。セットだからとかでなく、街の匂い、生活臭がしないと言うか、留まった空気感。 デラ富樫最後の死に場所をどうするのか?格好良い死ではなくボスの突然の横槍。その前の事務所での備後との会話がマフィアのボスらしくて良かっただけに、消化不良と言うか… でも用意した火薬は無駄にしないで使いました。うん。用意できる俳優は全部突っ込むこの映画らしいエンディング。[CS・衛星(邦画)] 3点(2021-04-15 23:54:17)《改行有》

128.  アバウト・ア・ボーイ 《ネタバレ》 ~About a Boy~少年について。気になる少年。フランス語のタイトルは“少年のため”とか。 母親にとって良い子であり続けることの難しさ、そこから生まれる世間とのズレが上手に表現されていた。 やはり母親のフィオナが問題だ。救いようがあるのかわからない。自分で勝手に落ち込んで自殺未遂したり、まだ子供のマーカスに依存している。 話はズレるが、自分はもう、サンタは居ないと解ったけど、親は未だに「今年はサンタさんに何お願いするの?」という。親のため対外的にもサンタを信じる子供を演じる自分。周りにも「アイツまだサンタ信じてるんだぜ(笑)」ってからかわれる。マーカスはそんな感じの少年だろう。 ウィル宅に何度もしつこく訪問したり、外観ちょい怖いエリーと堂々と話して握手を求める。頭の中で歌を歌ってるつもりが声に出てしまう問題があるが、大丈夫な子だ。 問題はフィオナ。彼女は子供が男の家に入り浸っているのを心配して怒鳴り込む…のは良いが、レストランという場所を選ばず問い詰める。 マーカスが虐められている現実を脇に置いて、ウィルならどうする?そんな自分勝手な…と呆れる。 それでいてSPATの集まりで「ここで話して」と言っておきながら、自殺の話をすると「個人的なことを何であそこで」と怒る。 ウィルをクリスマスの集まりに呼ぶが、スージーにも知らせず当日会わせる。 二人の対応が大人だったから丸く収まったが、やり方がエゲツない。絶縁されても仕方ないやり方だ。 マーカスは母を喜ばせるためのスクール・ロック参加。(…ちなみにそれを知らせる時のフィオナ、ソファーで電源入ってないTV見てて怖い。)これは親に自分が虐められてる現実を見せる意味もあるんだろう。 Killing Me Softlyは邦題『やさしく歌って』だけど、KILLが入っている通り、本来の意味は“ゆっくり(真綿で首を絞めるように)じわじわ殺される”になる。 殺されていくのはマーカス。殺すのは母親。だったが、ウィルの手助けで、何やかやでハッピーエンドになって、良かった良かった。[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-03-21 13:09:23)《改行有》

129.  ミスト 《ネタバレ》 街が霧に覆われたら?霧の中から人を襲う怪物が次々と現れたら?スーパーだから怪物さえ居なければ、暫くは生き延びられるけど…さぁどうしよう?ゾンビに代表されるサバイバルホラーとして、とても良く出来た設定だと思う。 そこで繰り広げられる人間模様がまた生々しく、よく解らない状況からカーモディのような狂人がそれらしい言葉を連呼していたら、自分も正気を保ち続けるのも難しいと思う。 子供を心配する奥さんに自分だったらどう接するか?一緒に付いていくか、アレコレ言い訳を考えて見捨てて居残るか…後者かもしれない。とか。 平凡を絵に書いたようなおっさんのオリーが、射撃の名手でイザというときに助けてくれる存在なのが心強かった。 ダラボン監督はスティーブン・キング原作のラストにひと手間加えるのが好きなのかな?今回はあまりに衝撃的なエンディングが追加されている。 原作『霧』では超巨大生物が登場し、ガソリンもほとんど無く、我々はどこまで行けるだろうか?って所で終わる。絶望しか無いけど、もしかしたらとワクワク感もあったんだけど。 映画のエンディング、デヴィッドの行動は、物語の可能性の一つだが、やりきれない終わり方。 その後の州軍と避難バスの登場は、デヴィッドのやり切れなさに追い打ちをかける。あんまりな終わり方だ。[DVD(字幕)] 7点(2021-02-13 21:43:06)(良:1票) 《改行有》

130.  花のあと 《ネタバレ》 真面目な孫四郎が藤井に嵌められるんだけど、こういう手順、他の人に確認しないのかな。孫四郎も藤井と加代の不倫を感づいていたらしく、そんな相手からの怪しい助言を真に受けるだろうか?…とも思うけど、藤井には名前を呼び上げる仕事で庇ってもらってるし、案外『騙されてると思うけどその通りやるしかない』立場だったかもしれない。時代は違うけど公務員の世界だ。 以登は和服の日本髪より、剣士の姿が似合っていて、孫四郎が訪ねてきたとき日本髪だったから、それで戦うのか?と思ったら試合の時には下ろしていた。そんなに簡単に下ろせるのかな?というか、前の日に来るのが解っているなら最初から髪下ろしとけばいいのに…そもそもお父さんも前の日の晩御飯の時に来ること伝えるなんて、以登に準備期間与えないのか。 男前の孫四郎に対し片桐の図々しさ、不細工具合を散々見せておいての、情報収集の巧みさから、最後以登の手助けの手際良さ。人は見かけによらないね。登場からずっと不機嫌顔してた以登が、最後に笑って片桐についていったから安心できた。花(恋)のあとにこんな男と添い遂げる以登は、幸せな一生だったんだろうな。 また、いい歳をして武芸の才ばかり秀でて、婚期が遅れてる以登。平穏の時代に剣術は秀でていても、仕事では埋没していた孫四郎。時代遅れというか、大人社会で認められる行いをしていない二人が、引き合うのは解る気がする。これもまた題名の『花(やりたいこと、自分が輝けること)、…のあと』なんだろうな。と思ったり。 あ、片桐が居酒屋で酒のおかわりを注文して「…早いな」って言う場面好き。『作り置きじゃないか?』って意味にも、女中さん役の人への『もうちょい間を開けなさい』って演技指導にも見える。 この前見た山桜と雰囲気が似ているので、同じ監督かと思ったら違った。でも雰囲気似ているなぁ。 調べたら制作陣とか結構同じ人がやっていて、原作は同じ藤沢周平で、同じ架空の海坂藩のお話…ということで、まぁ似るのか。 主題歌も同じ一青窈だったわ。[CS・衛星(邦画)] 4点(2021-01-31 11:14:48)《改行有》

131.  おっぱいバレー 《ネタバレ》 読み終わったエロ本は雨に濡れないよう物陰に捨てて、次世代に引き継ぐ優しさ…こっそり11PMを見て、エロ回じゃなくてガッカリした思い出…今ほどエロが手軽じゃなかった時代設定にしたのは正解だったと思う。 1979年の再現にこだわりが感じられる。当時の乗用車が置物でなく何台も走ってるのが凄い。スーパーカーライトの自転車、部室やアパートの小物。電車や街並みなんかCGには見えなかったけど、集めるのも動かすのも大変だったんじゃないかな。 本作は寺嶋先生の教師としての成長を描いた物語。…美人教師に道程をあれだけ連呼されたら、中学生ならあぁなるよな。 美香子は前の学校で保身の為に嘘をついたトラウマがある。そんな彼女が教師を目指すきっかけになったのは感想文。金賞受賞の達成感と、恩師の原田先生。 原田先生の補習最後の本は、初めから道程に決めていたはず。ちょっと道を踏み外した生徒の将来のため、日々彼女の読解力を見ながら、易しい本にしたり難しい本にしたり、興味を持って読書を続けさせて、最後の道程を素直な気持ちで読めるように、悩みながらの本選び。 ベテラン原田先生でさえ、日々悩みながら生徒と接していたこと。雲の上の存在の恩師も、当時は今の自分と同じだったんだと気が付いた美香子の涙に、こっちまで涙腺が緩んだ。道程のあるあるネタをこんな型で回収するなんて。 教頭に詰められる寺嶋先生を庇う優しい生徒たち。 バレーの第2試合、寺嶋先生の応援で1ポイント取ったけど、実は相手は2軍でしたオチ…からの強豪校1軍相手にスコアボードに刻まれた4点。本当にすごい、頑張った。 でもそんな生徒たちに金賞受賞のような達成感を与えられず、引っ越していく寺嶋先生への最後の手紙。おっぱいの感触。 おっぱいを見たいばかりにミスリードさせてたが、ここでオープニングの空気圧おっぱいの伏線を見事に回収。 『寺嶋先生からちゃんと達成感も貰ったよ』って生徒達のエール。ホント優しい子たちだ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-01-22 22:19:54)《改行有》

132.  フラガール 《ネタバレ》 紀美子がフラに出会い、1人前のトップダンサーに成長するまでを描いた、スウィングガールズやウォーターボーイズのような作品として観ていた。それも間違いじゃないけど、あんまり残らない映画だったなぁ。 今回二回目の鑑賞。落ちるとこまで落ちたダンサー平山まどかの自分探しと成長の作品として観ると、これがよく出来た作品だと思えたから、不思議だ。 町の風景や居酒屋、フラ教室、登場人物の服装まで、60年代の炭鉱町をよく再現できていると思う。一部東北の方言がオーバーに思える人もいるが。 イチからフラダンスを習うのに集まったド素人の炭鉱娘たち4人と、ある程度基礎は出来ている人に本場のダンスを伝授するんだと思って呼ばれたであろう平山。話が違うと初っ端からハレーションが起きる。プロを呼べばいいじゃない。とか、来てしまったあのタイミングで言うところから、平山の状況の理解してなさが伝わる。山を何とかしたいと思う吉本の努力が裏目に出てしまったんだな。ド素人の集まりだといえば平山は呼べなかったろうし、基礎が出来てないと駄目だと言えば、炭鉱娘は集まらなかっただろうし。 紀美子達は平山の教え方に誰もついて行けない。それはそうだ、平山はきちんとしたゼロからの教え方なんて専門外なんだから。それでも親の借金で先がない平山は、プライドを捨てて炭鉱町に残り、ド素人にどうやって教えたら良いかを、一生懸命工夫する。 平山にとって早苗の事件はかなりショックだった、早苗の父を風呂場まで殴りに行く。彼女のまっすぐな性格が出てしまった。翌朝「父ちゃんを殴った東京もん」として、早苗との別れの日に顔を合わせられなくなる。これは洋二郎にバケツの水を掛けた後に居酒屋で会ってしまった時も同様。突っ走って後から後悔する性格のようだ。フラを教える条件に『どんなに辛くても絶対に泣かない』と言っておきながら、早苗との別れに泣いてしまう平山。 炭鉱の映画で落盤事故は付きものだけど、平山はフラ決行の決断を一人で背負う。罵声を浴びせられながらも、借金を返す手段(仕事)と引き換えにフラガールたちを守り切る。東京から逃げてきたと言われ続けた彼女だが、彼女は親の借金も生徒たちも、自分を犠牲にして受け止めた、不器用な女なんだ。 松雪泰子と蒼井優のソロパートは圧巻。だけど最初観たとき、練習(特訓)風景があまり無いのに、みんないつの間にかフラが上手くなっているのが、なんか都合よく見えた。だけど、他のダンサーはプロかと思ったら、全員ダンス経験の無い女優さんたちなんだそうな。凄い猛特訓、猛練習をしたんだろうな。そこをもっと映画のなかで描いても良かったかも。 最後に早苗の再会とか作ってほしかった気もするが、当時の常盤と夕張の距離を考えると、それは無理。もし最後に早苗が登場して、ステージで一緒に踊ったりしたら、単なるお気楽な青春映画に成り下がっていただろう。 そしてこの映画は平山先生、紀美子、紀美子の母の三人の女性の生き様、成長を5:4:1くらいの割合で描いたため、それぞれが描き切れてないように思う。紀美子がどうしてセンターになったのか、才能なのか努力なのか。そして母の心情の変化をもうちょっと丁寧に描いた、3時間バージョンなんかもあると良かったな。[地上波(邦画)] 8点(2020-12-20 11:06:32)(良:1票) 《改行有》

133.  グエムル/漢江の怪物 《ネタバレ》 韓国映画は初めて観る。 のどかな公園からの怪物出現。真っ昼間に出し惜しみなく全身を曝け出して暴れる怪物。逃げるガンドゥと暴れる怪物を追うカメラワークは臨場感があって凄く良い。 人が吹っ飛び血も飛び散るが、怪物はドタドタとドンくさく、ある意味コメディタッチだから被害がどんなものか解らなかった。合同葬儀の時にかなりの人が死んでた事が理解できた。 娘の救出作戦までテンポ良く進む。ナムジュ可愛いなぁ。コメディだと思ってみてたから、弾の数え間違い→お父さんの呆れ顔に、思わず吹き出してしまったけど、次の瞬間…家族のムードメーカーのお父さんが命を落とすシーンから、この映画の空気が変わる。 口から人骨をバラバラ吐き出す怪物からは、最初に抱いたユーモラスさは感じなくなった。そして最後助からないヒョンソ。 家族もヒョンソも、あれだけ助けるため、生きる為に頑張る姿を描いてたのに、何だろう、前半凄く面白いのに。 意外な展開と言えばそうかも知れないけど…店で美味い刺身を食べてたら、お店の人にウスターソースを掛けられた気分? 冒頭の仕事中寝てるガンドゥを起こした女の子と、ヒョンソと間違って手を引いた女の子は同じ子かなぁ?どうでしょう?[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-12-13 02:52:01)《改行有》

134.  山桜 《ネタバレ》 外では上司に媚びへつらい、家ではふんぞり返る人間が小さい旦那。 落ち目の劣等感から、浦井家からの好意に嫌味を吐き捨てる姑。 こりゃあ野江も、おうち帰りたーいってなるわ。 前夫と野江の関係がどうだったか気になるが、この嫁ぎ先に明るい未来はない。 二人が会ったのは春の一度のみ。野江の思いは強くなっていくが、弥一郎はそんなこと知らずに正義のために決心する。 雪が解けて桜が咲いて、静かで希望のある感じの結末だが、どのような裁きが下されたんだろう? 百姓が困っていたのは事実で、正義は弥一郎にあるけど、諏訪の直接の被害者でもない弥一郎の、一方的な理屈での刃傷沙汰。 無罪放免は考えにくく、罪人として打ち首ではなく、名誉の切腹を許された。とかだろうか? 家紋を落とすだけで離婚が成立するような、そんな時代のお話。 …だけど結末を描かない事によって、今の人には今の人なりに希望ある結末を想像して下さい。という事かもしれない。 何人かの方が言ってるけど、結末の歌は良いとして、台詞部分は、削るとかどうにかした方が良かったんじゃ無いかなぁ。[CS・衛星(邦画)] 4点(2020-12-08 23:30:21)《改行有》

135.  ボウリング・フォー・コロンバイン 《ネタバレ》 マイケル・ムーア監督の知名度が格段に上がったきっかけの映画。 高校の銃乱射事件から、アメリカの銃社会の問題と疑問を追いかけていくドキュメンタリー映画。 「アメリカは銃が多いから、銃の犯罪も多いんだ!」→確かに。でも隣りのカナダも銃は多いけど銃犯罪は少ないよね?なぜ? 「マリリン・マンソンなんか聞くからこんな犯罪するんだ!」→彼らが直前にやってたボウリングは?影響ないの? 「アメリカの歴史が…!」「黒人が…!」「マスコミが…!」「Kマートで…!」「NRAが…!」 ムーア監督の中では映画の起承転結が出来上がっているんだろう。銃乱射事件を本線として追い、そこに至る説明として必要な知識を脇道にそれる様に深く追って行くが、その進路変更が見ている我々も興味を持つように強調(「マリリン・マンソンが」「マリリン・マンソンを」「マリリン・マンソン」「マリリン・マンソン」みたく)されてから脇道に入るので、興味が続き飽きさせない。 アメリカの銃社会に対し、関心をもって各自が考えるのが目的の映画だと思うので、解決策や答えを出してくれる映画ではない。そんな作品だけど、Kマートが弾丸の販売を止める決断をするのは、凄いな。監督の手法や情熱も凄いが、Kマートの決断の速さも凄い。 本作で悪者として書かれるチャールトン・ヘストン。だけど周到に質問の準備したムーア監督と、事前情報なしで苦しい防戦になるのは予測できる中、直接取材に応じた姿は男らしさを感じる。 対談から逃げ出すヘストン氏に対し、6歳の少女の写真を見せるムーア監督。背中と正面を同時に見せるなど、1カメなのに後から編集してるところとか、細かいところだけどちょっとズルいかも。 マスコミやTVがアメリカ国民の恐怖心を煽っている。としていたが、この映画に対しても自分の考えをもって見るべきかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-11-29 13:08:27)(良:2票) 《改行有》

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