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プロフィール
コメント数 2258
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1441.  陰謀のセオリー 《ネタバレ》 妄想か、はたまた陰謀は存在するのか。両方の可能性を残しつつ物語は推移します。観客は疑心暗鬼のまま行く末を見守ります。二転、三転する展開。明かされた真実に、はたと膝を打つ…となれば良かったのですが、スッキリしません。それは、メル・ギブソンの告白のみに事件の真相が委ねられているから。彼の告白を裏付けるものがない。もちろん状況証拠から考えれば、彼の証言は理にかなっている。そもそも寝返ったのでなければ、組織から追われることもないでしょう。でも彼が洗脳されていたという事実や、しどろもどろの告白に疑惑の目を向けてしまいます。ここで注目したいのが、真相の告白シーンで常套とされる回想シーンがないこと。ここに意味があると思う。一つは、彼に記憶がないことの示唆。覚えていないから回想映像がない。実際、彼の言い回しは妙でした。都合のいいように記憶を捻じ曲げているようにも見えます。そしてもう一つの意味。それは、“真実とは所詮その程度にあやふやなものだ”というメッセージ。もしそうならば、それなりに納得できます。ただし、もっと腑に落ちないのは、ジュリア・ロバーツのほう。何故、彼女はメルの証言をアッサリ信用してしまったのか。彼の言葉の中に、信用に足る事実が含まれていたとは思えない。(意味ありげなワードは、「コーヒー」と「ベイビー」くらい。)ただ、彼女がメルを愛してしまったのであれば、説明はつきます。彼を助けるために、真相を知るX-メンを射殺した。真実を知るのが怖かったのから。いずれにしてもこの結末で、事件の真実が明かされていくとは思えません。陰謀は暴かれないから陰謀。それがセオリーということでしょうか。モヤモヤ感は残ってしまいます。これが余韻を狙ったものであるならば、脱帽ものです。ただエンディングのジュリアの笑顔をみていると、そうは思えない。単に説明不足なのだと思います。メルの洗脳のメカニズム(暗殺の指令を抗えるのかどうか)、ジュリアの父子の関係、ジュリアがメルに好意を抱く過程、このあたりが描かれていれば、スッキリしたと思います。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-22 18:21:54)

1442.  フロム・ダスク・ティル・ドーン 《ネタバレ》 前半のクライムサスペンス調から一転して、後半はおバカアクションホラー。この変わり様には驚きました。悪趣味ぶりも際立っています。でもこんなテイストも嫌いじゃない。たぶんバカのさじ加減がいい具合なのだと思います。手の平を撃たれているのに、苦しむそぶりを見せないタランティーノ。おそらく人格が“壊れている”ことの暗示でもあるでしょうが、それにしても大雑把な表現です。そうかと思えば、「人間の体は硬くて杭が通らないけど、バンパイアの体は柔らかいから簡単に杭が通るんだ」なんて説明をご丁寧にしてくれる。この妙なこだわりが面白い。終盤のバンパイア狩りアクションの爽快さが、前半の胸糞悪い空気を吹き飛ばしているように感じました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-17 18:31:59)

1443.  ボーン・コレクター 《ネタバレ》 テレビ吹替え版での観賞です。主人公が捜査に加わった事件のうち、明らかに3件目だけテイストが違います。水蒸気、ネズミとその手口の(見た目の)残虐さは目を覆うばかりだったのに、最後の犯行だけは溺死を誘うというヌルさ。トーンダウンは否めません。本命のターゲット、主人公殺しに至っては何の準備もしていなかったみたいですし。せっかく猟奇的な殺人を展開してきただけに、言葉は変ですがもったいない気がしました。テレビ用にカットしてあるためか、全体的に粗さも感じます。それでも、この手のサスペンスとしては、まずまずといった印象でした。目を引惹かれたのはアンジェリーナ・ジョリー。今のような貫禄はなく、警官の制服を着ているというよりも、着られている初々しさが微笑ましかったです。[地上波(吹替)] 6点(2007-06-16 18:39:27)

1444.  野生のエルザ 《ネタバレ》 人と野生動物の関係についての大前提。それは“動物に対して、人間はいつだって自分たちの論理を押し通している”ということ。有害鳥獣を駆除することも、ハンティングに興じることも、動物園をつくることも、絶滅危惧種を保護することも、全て人間側の都合です。“野生動物のために”とか“地球のために”とかいう掛け声も、つまるところ人間が快適に(精神的な安らぎも含めて)生きていくためのもの。人間は、そういう強い立場にいます。少なくとも今のところは。この事を自覚する必要があると思います。それは覚悟と責任とも言えます。命を奪うことが出来る側が負うべきもの。主人公夫婦のうち、夫の方にはこの覚悟が伺えます。だから共感できます。では妻の方はどうでしょう。彼女は、「エルザは自然に帰すべき。エルザは自由を望んでいるはずだ」と主張します。この言い方はズルイ。そもそも“彼女が”希望してエルザを手元に置いたはず。だのに、いつの間にか主語がエルザにすり替わっています。これは人と動物との前提を覆すこと。そして自己責任の回避に他なりません。(もっとも、この事は夫によって看破されます。)“ライオン”と“大自然”が事の本質を分かり難くしていますが、ようするに“家で飼えなくなったペットをどうしますか?”という話。別の飼い主を探すのか、何処かに捨てるのか、あるいは殺してしまうのか。本作はハッピーエンド。エルザはきっと幸せになったのでしょう。この夫婦は責任を果たしたと言えます。ただ、それは結果論であることも忘れてはいけないと思います。強者であることを自覚すること。そして謙虚であること。人が野生動物と付き合うための心構えだと思います。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-08 18:22:55)(良:1票)

1445.  LOFT ロフト(2005) 《ネタバレ》 黒沢作品恒例“自分はこう読んだ”から。主人公はミイラ。彼女の恋物語と捉えてみます。彼女は、トヨエツ(自分を湖から救い出してくれた恩人)と愛し合いたかった。でも今の姿ではその想いは叶わない。そもそも彼女は自身の美貌を永遠に残そうとするほど、美への欲求が強かった。自分に相応しい生ける肉体を求めます。最初に求めたのは安達の体。その美貌、スタイル(同じ身長)は生前の彼女と酷似していたものと推測されます。安達にとり憑くミイラ。しかしすぐにその肉体を失い,再び相応しい体を捜すことに。安達にゆかりのある西島経由で、中谷を見つけたミイラは、中谷を操り安達の後釜としてあの家に住まわせることに成功します。(冒頭、中谷は泥を吐いていることから、この時点でミイラの関与が伺えます。)トヨエツにお姫様抱っこをされる中谷の姿は、移動の際に抱っこされるミイラの姿と重なります。ミイラは死後の世界の住人。トヨエツと添い遂げるにはあの世でなくてはなりません。トヨエツを湖底に引きずり込み、万事OK。本体を焼かれたミイラは、安達の死体を新たな魂の器に。トヨエツとミイラは湖底で永遠の愛を成就させましたとさ。そういえばトヨエツの貴族顔は、ミイラ世代にモテそう。LOFT=屋根裏部屋(物置)は、魂の置き場所(肉体)を意味しているのかなと思いました。いつもの黒沢テイストは感じられます。でも惹き付けられるものがありません。多分、画に問題がある。上手い画は随所にあります。でもオハコの怖い画に力が足りません。そういう画を撮るのが抜群に上手い監督なのに、どうしてしまったのか。幽霊が普通の人間にしか見えません。ミイラにしてもそう。ホラー上手の監督とは思えません。結果的に淡白な印象に。難解でも“もう一度みたい”と思わせるのが黒沢作品の魅力。その魅力に欠けていたのは残念でした。[DVD(邦画)] 6点(2007-06-06 19:39:08)(良:3票)

1446.  あこがれ (1958) 《ネタバレ》 少年の日の淡い恋心。そして悪戯。子供のすることは、すべからく純真で罪が無いというのは幻想です。行為自体は他愛の無いものでも、人を傷つけるのは容易い。少年の無邪気さは、残酷さを秘めています。そして少年は後悔するもの。自分の浅はかさを呪い、絶望する。消えない傷を負うことさえある。多分それは大人になるために誰もが通る道。痛みを知らずして、優しさを知ることはありません。本作は少年の心の成長に焦点を当てています。それは“性”と強く結びつくもの。ホースで水を撒くシーンは射精の暗示。集団で彼女を追いかける様はまるで精子。丸くて柔らかなテニスボールは…失礼しました。妄想が過ぎました。個人的には、もう少し毒があってもいいくらいです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-02 18:25:26)(良:1票)

1447.  ハービー/機械じかけのキューピッド 《ネタバレ》 車が感情を持つ設定は面白いですし、それに説明が無いのも気にしません。ただ、物語の主軸をレースにするのであれば、ハービーの自走能力は不要と感じました。主人公の存在意義が薄れますし、勝利の感動も生まれ難いから。競技性の無いストーリーのほうが良いと思いました。5点…と締めてもいいのですが、せっかくなので面白解釈(妄想)をひとつ。ポイントは、“ハービーはスペシャルなのか”ということ。少なくとも唯一無二の存在ではありません。ハービーの彼女?も自走していましたし。この事から“全ての車は感情を持っているし自走もできる。”という仮説を立ててみましょう。車たちはその事実を隠しているだけ。『トイストーリー』と同様の世界観です。だとすると、ハービーは単にルール違反をしている無法者か。レースのライバルカーたちは、「俺だって好きに走らせてもらえれば、負けねえのによ。」と内心歯軋りしていたのでは。カークラッシュショウの車たちは、異端者への制裁に快感を覚えていたかも。ハービー「やあ、そこのマブイ彼女、ハイオクしない?」イエロー(彼女の仮名)「そんな、わたし困ります。」ハービー「大丈夫だって。夜中なら誰も見てないし。」イエロー「でもお父さんに怒られるもん。」こんな会話があったかもしれない。あるいは、かつて車たちはみんな自己主張をしていたのかも。それを認める大らかさが人間側にはあった。でも利益を追求するようになった人間は、彼らを認めないようになり、やがて車たちも口をつぐんでしまった。人間と車が共生していた世代の生き残りがハービー。つまり彼はラストサムライ。こんな想像も出来てしまいます。それを許してくれる作品は好き。なので+1点でお願いします。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-01 18:29:18)(良:1票)

1448.  コンセント 《ネタバレ》 意味深っぽいタイトル。難解な作品を予想しました。事実途中までその雰囲気アリアリでした。でも終わってみれば明快なストーリー。いや冥界か(ダジャレ失礼)。シャーマンという設定に、市川実和子はピッタリです。吸い込まれるような大きな瞳。包み込むような長い手足。これに演技力が伴えば、言うことなしでした。もっとも彼女に限らず低調な演技者が目立ったのはマイナスポイント。殊更「コンセント」を意識した演出にも疑問符が付きます。のっけから市川が掃除機のコンセントに食いつくのは不自然ですし、清掃業者がそのコンセントを躊躇無く切ってしまうのはもっと変。その掃除機新品ですよ!キーアイテムの直接的なアピールは、興を削ぐことになります。それでもテーマは興味深く、結構楽しめたのでアリかなと。も、もちろんイヤラシイ意味はないですよ。ええ。[DVD(邦画)] 6点(2007-05-26 17:53:40)

1449.  奥さまは魔女(2005) まず2005年にわざわざリメイクする必要があるのか疑問。それにサマンサは別にしても、ダーリン役がオリジナルとあまりにイメージが違いすぎる。こりゃ厳しいかなと思いつつ鑑賞を始めたのですが、予想とは全く違いました。劇中劇の二重構造。こういうやり方があったのかという感じ。これもドラマが超有名だから成せる業でしょう。なかなか楽しいラブコメでした。恋こそが最大の魔法といったところでしょうか。ただこれ、ニコールが魔女でなくても成立したかなと。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-05-20 18:04:11)

1450.  ジェーン・エア(1944) 《ネタバレ》 少女期の物語から、主人公の“ひととなり”を伺い知ることが出来ます。彼女は人一倍“愛されたい”という強い想いを抱えています。育った環境を考えれば至極当然のこと。この“強すぎる想い”が、彼女の人生の指針となります。そして重要なのが、虐げられても立ち向かうだけの強さを、彼女が持っていること。主張できる強さ。“ヒロインは強い”という原則は、洋の東西を問いません。ただ、ハッキリと外観で分かる強さが西欧では求められるのかなと思いました。人格を否定され、親友を失いつつもなお、真っ直ぐに育ったのはほとんど奇跡。さらに、教育を十分に受けられたのも。いずれにしても、彼女に“強さ”があったればこそ。成人した彼女は、家庭教師となって、あるお屋敷に住み込みます。ここからがメイン。当主と使用人という関係を超えて、二人は惹かれあうようになる。しかし、2人の行く末を妨げる、ある重大な秘密を当主は隠し持っていた!サスペンスタッチで物語が進行するため、ちょっとドキドキ。結果的には、今どきの昼メロのようなストーリーでした。当時の時代背景を考慮すれば、十分シンデレラストーリーなのでしょう。ただ現在の価値基準を当てはめると微妙です。世界が狭いところで終始してしまっている。ジェーンにはもっと外の世界を知って欲しいと思ってしまいます。[DVD(字幕)] 6点(2007-05-15 18:04:52)

1451.  絞殺魔 画面分割の多用など、視覚効果は凝っており楽しめましたが、サスペンスやミステリーとしての醍醐味は希薄です。捜査の過程に面白みはありませんでした。もっとも実話とはこんなものかも。見せ場は容疑者の取調べ。犯人の心理描写は重厚で見応えがありました。どうせなら、いきなり容疑者を確保したところから物語を始めても良かったのではないかと。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-05-13 00:29:26)

1452.  ダーク・ウォーター 《ネタバレ》 『ザ・リング』や『JUON』等の丸パクリメイクに比べて、本作は日本版を消化した上で再構築しています。リメイクとして、正しい姿勢だと思います。これは好印象。日本版の不可解とも取れる“母(黒木瞳)の決断”を、きちんと整理したところが最大の変更点。今まさに娘の命が奪われようとしている。だから娘を助ける代わりに、自分(母)の命を差し出す。交換条件が明確です。また、母のトラウマを強調した部分も上手い。“妄想”の可能性を残したことで、物語に幅が出ました。テーマはより鮮明に、ストーリーはより納得できるものに仕上がっています。ただ、“余白”をそぎ落としたために、味わいが薄れてしまったように感じました。本作の母の決断には、あの選択肢しかなかった。考える暇もありません。“急かされて契約書にサインをした”ように見えてしまう。日本版には他の選択肢も、考える時間もありました。その僅かな“間”から汲み取れるのが“母の強さ”であり、“大きな母性”でした。管理人に責任を取らせたのも、霊と母が去っていくシーンを入れたのも、スッキリはしますが几帳面すぎたかと。早々にネタバレしてしまう日本版と比べると、つくりは本作のほうが遥かに上質です。本作には感動がある。でも自分は日本版の情緒を好みます。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-05-11 18:52:47)(良:1票)

1453.  ブレイブストーリー 《ネタバレ》 使い古したファンタジーの世界観にベタな冒険譚。薄っぺらいし、安っぽい。ヴィジョンへすんなりと足を踏み入れたこと。また内なる自分との戦いがあることから、異界の物語は全てワタルの心の世界との解釈が妥当かもしれません。少年の心の成長をRPG風に描き出したと。仮にそうであっても芳しくない印象は変わりません。そこで、です。原作未読であることを逆手にとって、自分勝手な解釈を試みてみます。まず気になるのは、主人公がヴィジョンに来た目的です。彼の願いは、“お母さんを助けて”というもの。母想いの良い子です。でも何故“家族みんなで暮らしたい”ではないのでしょう。次にミツルについて。彼は一家心中で家族を失っています。その時“母親の知人の男性”も心中に巻き込まれたとのニュースが。知人の男性?つまり母親の愛人と推測されます。不倫が最悪の事態を引き起こした。家庭を壊した男に天罰が下ったのです。そして謎の少女。序盤から主人公の意識に語りかけます。ヒントを与え、彼の進む道を気遣います。その正体は大きな蛙。「あなたのために、こんなにもしてあげたのに」という台詞。この口調、耳にしたことはないでしょうか。それに何故“蛙”なのか。そういえば、蛙の飲み込んだ先がフィールドでした。蛙の特徴は変態するということ。おたまじゃくしが子供なら、カエルは親。そう、これらの事柄から導かれるのは、“謎の少女の正体はワタルの母親”。そして“ヴィジョンは彼女の心の世界”。母親が我が子を主人公にしたRPGを頭の中でやっている。離婚のショックと心の拠所が子供だけになったことが引き金です。真の主人公はワタルの母。そう考えても、結構納得がいく。父親が出て行った直後の母親のリアクションは、現実を受け止めていなかったように見えました。RPGの設定が少々古臭いのは、母親の子供時代に流行したゲームだから。ワタルが大した困難にぶつからないのは親の願い。父親が悪く描かれるのも合点がいく。世界を統治するのが女神である理由も。ただワタルの出した答えは、母を助けないというものでした。母にとっては予想外だったかもしれません。でも子供は親の期待を裏切って成長していくもの。そして過去より未来を目指すもの。大きく姿を変えた勇者の剣はまるで翼のよう。もう飛び立つ準備は出来ました。本作は、親が子離れをする“勇気”の物語だった。こう考えるとちょっと面白いのでは。[地上波(邦画)] 6点(2007-05-07 17:56:13)(良:2票)

1454.  笑の大学 《ネタバレ》 コメディではなく喜劇。そして喜劇というより喜劇賛歌。本作のメッセージは6日目、椿一が向坂に本心を吐露する場面に集約されています。喜劇作家としての信条を語る椿。彼の言い分には共感します。作家に限らず職業人は皆こうあって欲しいと思います。本来ならここで「終劇」でもいいくらいです。戦いのあとの清々しさがある。納まりもいい。でも更にもう一押し。許可が出たはずの台本をもう一度直せという。これは劇中で椿が「お国のために」からどうしても笑いに走ってしまう性(さが)に似ている。すんなり終わらせてもいいのに、物語的には最後にもう一ひねり欲しい。椿一が三谷幸喜にダブって見えます。7日目はこれまでと一転、情に訴えかける展開。喜劇として最後のホロリは常道です。キーワード「お国のために」も効いてくる。向坂から検閲官の仮面を剥ぎ取った点にも意味がある。ただ向坂の椿に対する挑戦「これは知恵比べだ」のアンサーになっていません。赤紙が来たことで、椿は戦いの場から降りている。個人的には、純粋に椿VS向坂のファイナルラウンドが観たかった。向坂の無理難題に対する椿の答えは、極上の喜劇台本に仕上げること。「向坂さん、最高の笑いを世に出さずにいられますか?」そんな答えを期待しました。作家としての矜持をみせて欲しかった。喜劇賛歌である以上、「喜劇っていいな」と思えることが大事。情に訴えかけるのもいいでしょう。でも喜劇を愛しているならば、自信を持って堂々と「笑い」の力で勝負して欲しかった。[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-05-06 17:25:28)

1455.  無問題(モウマンタイ) 《ネタバレ》 岡村と中国娘との交流。通訳を介するところがミソです。ジェスチャーでも片言でも、2人だけのコミュニケーションならば、自ずと心の距離は縮まる。寝食を共にしているなら尚更です。でもそれではありきたり。通訳という第3者の介入を許すことで、互いに好意を抱き、気持ちを確認するまでの時間が長く取れました。ドラマに奥行が出ます。通訳の元カノ、そして岡村と娘の3者が集うシーンが最大の見せ場。3者の微妙な想いが伝わってきます。とくに元カノの気持ちは誰よりも複雑。岡村に対して愛はありません。でも情は残っている。そこに生まれる嫉妬とライバル心。彼女がウソ通訳をするのは必然でした。岡村も自分の気持ちをハッキリさせられないでいる。香港まで来させた想いは簡単に切り捨てられない。元カノの手前もあるし、自身を否定することにもなるから。でも本心は自分が一番知っている。娘の立場も岡村に近い。ただ素直に想いを告げられる分、彼女の方がずっと強い心を持っていると言えます。コメディやアクションの要素は薄く、意外なほど真っ当なラブストーリー。先に挙げた場面の他にも、岡村が娘に日本語を教えるくだり(ここでは99岡村の顔)、収容バスで交わされる言葉など、印象的なシーンは結構あります。印象は悪くないです。ただイマイチ乗り切れないのは、序盤が退屈であったことと、主軸に沿わないアクションとコメディが物語の雑味になったこと。恋物語として魅せる力がある作品なので、岡村の動きを封じる決断があっても良かったと思います。[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-05-03 18:49:46)

1456.  ゲゲゲの鬼太郎(2007) 《ネタバレ》 キャスティングは良。ねずみ男、猫娘、砂かけ婆に子泣き爺。原作のイメージを損なわない人選でした。大泉洋の堅実な仕事ぶりに拍手。さらに良いのが一般の人々。団地の住人、骨董屋の亭主、学校の先生。水木漫画に出てきそうな顔ばかり。井上真央も悪くない。西田敏行の“お笑い”モードも久々に観られて満足。そんな充実したキャストの中で唯一違和感があるのが、他ならぬ主人公。鬼太郎は子供じゃないと。とは言っても、原作やアニメに思い入れのない自分にとっては許容範囲。まあコレもありかなと。ただ、鬼太郎には絶対あってはならない、“あるモノ”があったのには驚き!ファミリー向けということで、配慮があったのかもしれませんが、残念でした。それでも全体的には、まずまずといった印象。何と言っても田中麗奈の猫娘が可愛かったです。同じ顔ぶれで続編があるなら、自分は観てもいいと思いました。次回の敵は「ぬらりひょん」を希望。[映画館(邦画)] 6点(2007-04-30 18:32:22)

1457.  ユーズド・カー 《ネタバレ》 粗悪品を騙して売るつける店VS真っ当な中古車販売店。面白いのは、悪どい店の方が主役なところ。こんな店、消費者としては許せません。でも自己責任を問うお国柄ゆえか、意外と腹は立ちません。この程度の騙しは許容範囲。そういう意味での懐の深さをアメリカには感じます。主役が悪である以上、敵役には更なる悪になってもらわないと困る。というわけで、ライバル店は人殺し(!)までしちゃいます。これは酷い。極悪です。ただ流石にやり過ぎ。かなりひきました。その後もやり過ぎエピソードばかりで、笑っていいのか微妙な感じが続きました。ただ終盤にきて盛り返します。中古車250台の大移動。土煙を上げて荒野をひた走るオンボロカー。このバカっぷりは好きです。終わり良ければ全て良しってな感じで、結果的にはアリな作品。ただ、上手く倫理観のスイッチを切らないと、楽しめないかも。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-04-20 18:14:51)

1458.  間宮兄弟 《ネタバレ》 間宮兄弟からは、すごく“童貞”臭を感じます。おそらく2人ともそうではないでしょう(もちろん物語の設定的にね)。でも童貞気質は経験のあるなしじゃない。持って生まれた性質。何人の女と寝ようとも童貞っぽい男もいれば、幼稚園児でも、“コイツ絶対将来女に不自由しないな”という子供もいる。(これ某ラジオDJの受け売りです。自分も同意。そして自分、童貞気質バリバリッス。)生きるスタンスの問題。そこで“もてる”ということについて考えてみました。多分この言葉の前には、“多くの女から”という注釈が付くのだと思います(ノーマルなら)。“もてる”とはそういうこと。本作のもて男は、佐藤隆太とフランスに行った彼。2人に共通するのは、彼女が人生の優先順位において1位ではないこと。最優先ではないから、適度に付き合える。仮に別れても致命傷は負わない。だから複数の女性とお付き合いが出来ちゃう。う、うらやましー。(沢尻嬢や北川嬢を振るなんて考えられないと思った人は、きっとお仲間です。)間宮兄弟はもてない。多分ずっともてない。でも愛されないわけじゃない。たった1人に自分の良さを気づいてもらえればいい。多分間宮兄弟は気づいてもらえるんじゃないかと思う。そうする努力を放棄していないから。間宮兄弟みたいな生き方も悪くないなと思いました。少なくとも自立しているし。ただ物語としては、ちょっと食い足りないです。現状の肯定だけでなく、その一歩先が見たかった。なお常盤貴子の2度にわたるお色気交渉術には笑いました。[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-04-18 19:13:00)

1459.  恋は五・七・五! 《ネタバレ》 学園が舞台の大人気フォーマットを利用した作品。ですからある程度の面白さというのは保障されているようなもの。この系列が好きならば、大ハズレはありません。あとはキャラクターと題材でどれだけ独自の色を出せるか。俳句というチョイスはGOOD。イマジネーションを刺激されます。(俳句のイメージを変に映像で見せようとしなかったのが正解。)事実、いい句が多く爽やかな気持ちになれました。ただ画的には地味だし、「俳句甲子園」のルールがちょっと好きになれませんでした。(でも現実に存在する大会なんですよね。)キャラクターについては可もなく不可もなくといったところ。それでも関めぐみの正統派美人ぶりには驚きました。『笑う大天使』では、さほど印象に残らなかったのですが、要チェックですね。ただ、大ハズレが無いということは、大アタリも無いということ。こじんまりとしたところが良くもあり、つまらなくもあり。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-04-15 00:57:51)(良:1票)

1460.  スチュアート・リトル2 《ネタバレ》 前作は、ギリギリ現実の世界観の中でのお話だったと思います。それは現実のルール(人と動物は喋れない)の例外ケースがネズミだけに限定されていたから。しかし本作ではその例外が鳥にまで拡大されます。例外が増えると、もはや例外ではありません。この調子だと、いつ花が喋りだしてもおかしくない。ハッキリとファンタジーです。むしろその方が割り切って楽しめました。スチュアートの小さな恋とでっかい冒険の物語。ただ、前作から共通しているテーマ“家族愛”については本作も浅いと感じました。あれだけ無茶をした子供に対して、親はどんな気持ちになるのか。それをきちんと描いて欲しいと思いました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-04-06 20:05:16)

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