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1481. アリーナロマンス 《ネタバレ》 主人公のアイドルオタク。彼がアイドルのSTK(ストーカーの略だそうです)に堕ちたのは何故でしょう。校長(掟ポルシェ)にプライベートを詮索するのは良くないと注意されていたのに。ネットオークション詐欺を働いた理由は?そもそも自分だって詐欺の被害。辛い思いを知っているはず。それに何故詐欺をしてまでお金が必要だったのかも説明がない。美少女同級生の心情も謎です。オリキ(熱心なアイドルの追っかけのこと)を外れて、“やらかし”(ファンの仁義から外れる行為)をしたのは何故?アーティスト志望からアイドルに転進した理由は?主人公の事が好きなの?それとも追っかけをしている芸能人の方が好きなの?登場人物達が何を考えているのかよく分かりません。意図的に描いていないのか、描けていないのかも分からない。これはマズイ。感情移入が叶いません。2人のロマンスも彼女の芸能界入りで悲恋に変わるのかと思いきや、そうでも無さそうだし。う~んんんん。サッパリ分からない。ちなみに、オタクネタを扱うなら、オタ芸くらいは見たかったかな。[DVD(邦画)] 3点(2008-12-25 22:56:42) 1482. クライモリ デッド・エンド 《ネタバレ》 「脳天唐竹割り」と言えば、往年のスタープロレスラー、ジャイアント馬場の代名詞的プロレス技。本作では、この必殺技が文字通りの殺人技として炸裂します。のっけから。このインパクト!右半身と左半身が“別々”に引き摺られていく様が頭から離れません。この他にも思わず目を覆いたくなるような残虐かつ悪趣味な映像のオンパレード。でも本作が高評価を受けているのは、グロが好事家ウケしているからではありません。シナリオの出来がいいから。これは前作から引き継がれているシリーズの長所です。「お約束」と「裏切り」のバランスが良い。例えばエロってるカップル。案の定、殺されます。“腕に覚えあり”なキャラも死ぬ口。ホラー映画の定石は踏襲しつつ、“如何にも生き残りそうな”主役風キャラをあっさり殺したりもする。定番の安堵感の中に、予断を許さない展開が上手くブレンドされています。殺人鬼たちの力量もいい具合。並外れた耐久力はあるものの、決して不死身な訳じゃない。倒すチャンスは十分にある。結果、逃げ惑うだけでなく、「能動的な反撃」という選択肢が生まれてきます。“やられっ放し”じゃないホラーはスカッとしてイイですね。SEX・出産・家族愛?等、人食いファミリーを怪物ではなく、観客と同じ人間であると印象付ける描写が多いのも特徴。食事前のお祈り「アーメン」は皮肉が効いている。何処の神様が隣人の肉は食っていいって言ったんだ?嫌悪感・不快感は恐怖を引き立たせるスパイス。ただ、クセがあるのでダメな人は受け付けないと思います。自分もパクチーは苦手な方。でも前作より+評価です。[DVD(字幕)] 7点(2008-12-23 17:20:17)(良:1票) 1483. ビーチ・エンジェルズ! 《ネタバレ》 浅尾美和ってカワイイなぁ…。失礼しました。週刊誌のグラビアで白昼夢をみていました。日本ではアイドル選手の登場により一躍脚光を浴びたビーチバレー。本作はその本場アメリカが舞台。ストリッパーたちが砂上の格闘技ビーチバレーに挑戦します。そもそも同じような格好だし(!)、動きも(?)似てるってところがキッカケ。でもコレって結構タブーじゃないかと思う。確かにコスチュームは魅惑的(水着の面積についても規定があるそう)、鍛えられた乙女の肢体が砂にまみれる訳ですから、煩悩を抱いてしまう男性諸兄がいるのも仕方がないこと。でもそれは言わない約束です。どんなに熱視線を送ろうとも、あくまでスポーツ観戦を楽しんでいるだけなのです。間違いなく。でも本作は、その建て前を臆面もなく打ち破りました。流石アメリカ映画。遠慮が無いというか、デリカシーが無いというか。パーティにお呼ばれして「バレーごっこ」で大金を得る女たち。何のことはない、新手の出張風俗です。そもそもお金を稼ぐことが目的で始めた事ですし、本職の延長線上なので問題ない…はずでした。でも何だか彼女たちのプライドを刺激してしまったようで、本気で競技を始めちゃいます。この後の展開は、『がんばれ!ベアーズ』のビーチバレー版と思っていただければ間違いありません。おそらく本作で感動を期待している観客は少数派でしょうし、ヌルい展開や手抜きの試合シーンに文句を言うつもりはありません。こんなモノでしょう。ただ、浅尾美和が本作の宣伝役を買って出るようなことは無いはずです。ビーチバレーの魅力を伝える方向の映画ではありませんでした。ちなみにセクシー水着は拝めますが、それ以上は有りませんので過度な期待は厳禁です。[DVD(字幕)] 5点(2008-12-22 18:58:16) 1484. 地球の静止する日 《ネタバレ》 キアヌ主演のリメイクの前に、オリジナルをと思い鑑賞。名作古典という予備知識はありましたが、正直そんなに期待していませんでした。視覚効果が大きなウェイトを占めるSF作では、近年の作品に分があるのでは?という先入観があったためです。でも本作を観終えて、それが思い違いだった事に気づきました。自転車と自動車で、どちらが速いか比べるなんてナンセンス。比較すべきはスピードではなく乗り心地でした。先の例えを使うなら、本作は一級品のバイスクル。丁寧で品のある脚本。心地よくスイスイと進む。クラトゥ射殺後の流れ。本来であればロボット停止までの展開で盛り上げたいところ。でも『キングコング』の輸送の如くバッサリと省略。でも全体のテンポから、手抜きとは感じません。病院と飛行機の電力を止めなかった事も、ちゃんとツボを心得ている証拠。演出もお見事です。“タラップは出るのにつなぎ目が無い”というUFOの特性。これを再現するために、必ずそのシーン直後にカメラを切り替える。念の入った仕事ぶりに感心します。観客を楽しませるために必要な心配りのある映画を観ると嬉しくなります。さて話題のリメイクの出来は如何ほどか。[DVD(字幕)] 8点(2008-12-21 18:18:44)(良:2票) 1485. ヒートアイランド 《ネタバレ》 「偶然」は、ストーリーに新鮮な驚きを与えます。ドラマチックな展開を呼び込む魅惑の果実。でも禁断の実。乱発は禁物です。物語の品質が低下してしまうから。残念ながら本作にはその嫌いがある。偶然ではなく必然と思える流れなら大歓迎。でも都合重視では気持ちがノらない。この脚本で爽快感を得るのは厳しいと感じました。コメディパートにも問題あり。人殺しとコメディの共存は可能です。いわゆるブラックユーモア。でも本作の場合は、無闇に人が死に過ぎました。それも非悪人が簡単に死ぬ。このテンションを引きずったまま、(例えばBGMの切り替えだけで)ギャグに走られても観客は困惑してしまう。みんなが主人公を褒め称えます。器がデカイ。頭がキレる。でもそこまで優秀とは思えない。イケメンなのは認めます。へそ毛もセクシー。でも彼がスゴイというよりも、チームバランスが秀逸なのでは?手足となる手下を掌握する技術が長けているのであって、彼一人を窃盗団へヘッドハンティングしても、果たして意味があるのか疑問です。タイトルに偽り無く、みな汗だくで熱演していましたが、若手の演者は総じて低調と感じました。伊原、豊原といった脇を固める男優が上手いのが救い。採点は5.5点。今回は切捨てます。[DVD(邦画)] 5点(2008-12-17 20:47:22) 1486. ファイナル・デッド 《ネタバレ》 パニックホラーには、数多くの動物が題材に選ばれてきました。『JAWS』はホオジロザメ。ヒッチコックの『鳥』、『アナコンダ』はニシキヘビ。その他では、蜘蛛・蟻・蜂など昆虫系も人気ですね。さて本作の主役は「犬」でした。遺伝子組み換えを施された“ノラ戦闘犬”という設定です。私たちの最も身近なペット。だのに何故かホラー映画では、重用されて来なかった理由が分りました。だって怖くないから。哺乳類からは感情が伝わる。目から敵意の有無が分かります。爬虫類や昆虫の方が使い勝手が良いのも納得です。では、生きている犬を使ってどう「恐怖」を演出するか。要は“イヌと思わせなければいい”。顔の接写はアングルと範囲を工夫して表情を読み取らせないように。色はダークなものがいい。“得体が知れない何か”と観客に認知させれば良いのです。『オーメン』の黒犬は成功例に入るでしょう。本作は、残念ながらその配慮に欠けました。犬の目は優しかった。そしてもう一つ、重要なポイント。人間と犬を同じ土俵に立たせる事。そうしてやっと人は怯える。人間がその英知を使えば動物には負けません。だてに食物連鎖の頂点にいる訳じゃない。動物のポジションを上げるか、人間の方を弱体化させる作業が必要です。例えば動物を巨大化。数を増やすのも効果的です。人間からは文明の利器を取り上げるのが分り易い。本作でもこの調整がしてありますが、不十分です。人間が勝手にバカなだけでは、「自分ならこうする」と思ってしまう。これはどんなホラーにも当てはまります。シチュエーションで窮地に追い込まないとダメなのですね。脚本、演出共に改善の余地アリだと思います。それにしてもこの邦題、ある意味スゴイ。何処かで耳にしたような…。でも意味ワカランです。なのでキャッチフレーズを考えてみました。『ラッ●ーよりも狡猾で、パ●ラッシュよりも荒々しく、AIB●よりも血を好む、アイフ●犬よりもややタチが悪い、そんな奴らがやって来た。高橋先生ごめんなさい。今度の敵は人間だ!』でいかがでしょう。って、怒られるわ![DVD(字幕)] 4点(2008-12-16 20:05:05)(良:1票) 1487. 冷静と情熱のあいだ 《ネタバレ》 行きつけのレンタルDVD店の旧作半額デー。根が貧乏性なのでこの日は外せない。体調は悪かったのですが、少し無理して出かけました。風邪の引き始め。悪寒で震えます。発熱していくのが分る。鼻水と咳で朦朧として来たところ、目に飛び込んできたのが本作のタイトル。嗚呼これは自分の映画だ…(このときのBGMはエンヤでお願いします)既に手にしていた『プリキュア5』(注:自分の趣味ではありません!)と『サイボーグ2』(パッケージが妙にエロいアンジー。弱っているとき、男は“欲しくなる”のだ!)と『クローズド・ノート』(エリカ女王様に苛められたいのだ!ウソなのだ!)と一緒に借りてきました。…ごめんなさい。おフザケが過ぎました。本題へ入ります。原作のイメージカラー赤と青に拘った画作りは面白い。音楽は格調高いというよりも気取っていると感じます。肝心の物語の方は、残念ながら自分には合いませんでした。恋愛モノは登場人物と自分を重ねられるかが鍵。そこで躓きました。主人公たちの余裕に共感出来ませんでした。失うことを恐れていないから。でも一つ良かった点を。ケリー・チャンをよく知らない者にとっては、単に日本語が下手な素人に見える彼女。しかし再会後の演奏会でのキスシーンが抜群に上手かった。少し“突っ掛ける”感じが、彼女の心の有り様を表しているよう。えーと、感想は以上です。冒頭のネタを書きたくて借りたようなものなので、コレくらいで勘弁してください。[DVD(邦画)] 5点(2008-12-11 20:24:47) 1488. 崖の上のポニョ 《ネタバレ》 難解な映画は勝手に解釈して楽しむのが自分の流儀。でも本作の場合は、どうしても監督の考えが知りたくなりました。今までの宮崎監督作品とは趣向が違うから。ワケが解らなかった。でも魅力的な映画でした。「5歳児が直感的に分かる映画」。探し当てた監督のインタビューを聞いて納得しました。“そういうつもり”なら、“こういう映画”になる。無数のチビポニョは命の源。その移り行く姿の神々しさ。「世界に穴が開いた」等の説明放棄にも合点がいく。どれも理屈ではなく感覚の方が理解し易い。ちなみに個人的に印象に残ったのは、ポニョのしたたかさです。一途なヒロイン像は宮崎アニメのオハコですが、ポニョの強さは際立っています。母親を探して涙する宗介のもとへ歩み寄るポニョ。その佇まいにハッとする。宗介は大人びていますが子供。(注:親を呼び捨てにしているのも在る意味幼稚さの表れ。)ポニョは幼く見えても大人です。2人は立っている場所が違う。女性の持って生まれた強さに男は到底敵わない。これも理屈ではありませんね。ただし監督が言うように、5歳児が本作を直感で理解できるとは思えません。結局は監督の経験則からくる思い込みじゃないかと思う。振り返ってみれば『ハウルの動く城』もそんな作品でした。大衆の支持を得る映画製作は、公約数を見つけるのと同じ。かつての宮崎駿は最大公約数を見つける達人でした。でも本作も含め、近年の作品は其処に意識が向いているとは思えない。タレント声優の起用にしてもそうです。でも、でも、でも、それでいい。本作を観終えてそう思いました。おさかなの波を駆けるポニョ。その極上の躍動感。これが宮崎アニメの真骨頂です。このワクワクを味わえる幸せを噛み締めました。これは大人も子供も関係ありません。やっぱり宮崎駿は天才アニメーターでした。本作が引退作でも自分は納得して拍手を送れます。むしろ、そう願う自分がいる。それほど「楽しむ余白の多い映画」だと思いました。『カリオストロの城』が在る頂とは、別の頂に在る作品。自分は死ぬまで本作で楽しめるでしょう。かつて『未来少年コナン』に心を奪われた元5歳児の感想でした。[映画館(邦画)] 10点(2008-12-08 21:51:53)(良:2票) 1489. サウスバウンド 《ネタバレ》 日本に居ながらにして日本人を辞める?義務は果たさないけど、国防やインフラの恩恵は受け続けるつもりでしょうか。学校なんか意味がないから行かなくていい?自分は立派な思想を持てるくらいの高等教育を受けてきたのに、子供には受けさせないつもりでしょうか。トヨエツはそれが出来ない事を知っている。知っているのにあえて言っている。だからタチが悪い。そして痛々しい。彼は何故無邪気に笑っていられるのでしょうか。全共闘時代を自らの中で消化(昇華)して社会に適応していった大多数の同志。でも彼はいまだに当時を引き摺っているのだと思う。心の時計は止まったまま。信念を持つことは素晴らしい。純粋であることも素敵です。でもそれ以上に、前に進むことが大事だと思います。頑なではもったいない。心を成長させてこそ人生の醍醐味がある。意に沿わないことは「ナンセンス!」で片付け、自分の正義以外は認めない。それってカッコイイ生き方とは思えない。ただ楽な思考に逃げ込んでいるように見えます。結局、日本を逃げ出す羽目になったトヨエツ夫妻。小学生の子供2人を残してどうするの。でも彼の中では「こちらからオサラバしてやった」くらいに変換されているのでしょう。あんなに清々しく笑えるトヨエツを羨ましいと思います。それはホントにそう思う。人生はたくさん笑った者の勝ちです。でもそれだけじゃツマラナイ。[DVD(邦画)] 4点(2008-12-05 19:55:55)(良:1票) 1490. 怪談新耳袋 劇場版 幽霊マンション ある賃貸マンションに引っ越してきた父娘。引越し荷物のダンボールが明らかに空箱です。こりゃリアリティ無視のダメ映画なのかな。同シリーズの『ノブヒロさん』もイマイチだったし。序盤で自分の中の満足のハードルを下げました。これが功を奏したのか、意外や意外、結構楽しめました。“門限を破ると呪い殺される”という時間的制約を、きちんと活かしたエピソード作りに感心。“本当に怖いのは幽霊よりも生身の人間だ”というアプローチも定番だけど悪くない。役者も芸達者揃いです。ただ大筋が良いだけに、もっと面白く出来たという気もする。伏線の張り方を工夫したらオチの効果は倍増したと思うし、主人公の名前や“日差しを気にする”等一連の前フリをスルーしたのも勿体無いです。それでも邦画ホラーとしては上々の部類に入るでしょう。[DVD(邦画)] 7点(2008-11-29 21:58:32) 1491. トウキョウ・守護天使 主演は神楽坂恵。バスト100cm超のⅠカップ爆乳グラビアアイドル。2006年に女優宣言をしたそうで、本作はグラドルではなく、女優として出演されているそうです。でも残念ながら本作の彼女の演技からは、女優の素養は感じ取れませんでした。(個人的には肩書きに意味があるとは思いませんが)どうせならグラドル魂全開で、豊満ボディをアピールしてくれた方が好印象だった気がします。徹底した厚着、肌蹴たジャケットを直す等、意図的に(?)胸の豊かさを隠していたような。そういうことが「女優」の要件だとしたら安っぽい。もっとも彼女に限らず、多くの演者は芳しくありませんでした。脚本も演出も稚拙と感じます。作品登録の際に見つけた専用サイト。『孤高な異空間群像劇の全貌を眼の当たりにした観客は、賞賛か批判かの選択を瞬時に迫られる事だろう』との煽りがありましたが、何を言いたいのかサッパリ分からないです。なお、これら不満は「グラドル出演を売りにしているのに、お色気シーン全く無しかよ!」といった下衆な心根から述べている訳ではありません。信じてもらえないかもしれませんが、“今回は”本当にそう思ったのですよ。[DVD(邦画)] 3点(2008-11-26 21:43:54) 1492. いぬのえいが 《ネタバレ》 伊東美咲のCMの話は笑いました。オムニバスとしては、上出来。犬好きでも、そうでなくても楽しめると思います。問題はマリモの話。噂に違わぬ破壊力ぶりです。確かに泣けます。知らぬ間に涙が溢れるという感じ。でも“物語に感動して”というのとはちょっと違う。犬を飼った経験のない自分でも泣けてしまう。人間の心はそういうふうに出来ている、あるいはそう教育されてきたのだと感じます。それが人間の良いところなのでしょう。でも、偽善的だなとも思ってしまう。これで泣ける自分がちょっとイヤ。ひねくれ者でスミマセン。[DVD(邦画)] 5点(2008-11-26 01:23:04) 1493. ガントレット 《ネタバレ》 自分の中では、TVでやっていると何となく観てしまう作品四天王の1つです。(ちなみに他の作品は『コマンドー』『プレデター』『クロコダイルダンディー』)自分の好きなロードムービーであること、結構シリアスな内容のわりに気軽に観られることが、ついつい観てしまう理由かな。もちろん見所は皆さんご指摘のとおり、ラスト強化バスでの銃撃包囲網の突破。そこのみと言ってもいいくらい。戦車でもコンボイでもなく、身近なバスをチョイスしたところがニクイ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-11-26 01:20:02) 1494. カプリコン・1 《ネタバレ》 家族が人質にされるという状況、国家権力を相手にしていること、さらに自分達が生きていてはまずい状況に追い込まれたこと、蜘蛛の巣に絡み取られたような危機的状況であるはずなのに、3人の宇宙飛行士からはイマイチ緊張感が伝わってきません。これは、3人が当局側に少なからず仲間意識を持っていたこと、また当局の対応に詰めの甘さがあることに起因していると思います。(もっとも当局に用意周到さがあれば、こんな事態にはなっていないとも言えますが。)また、見せ場である逃走劇の部分に工夫が見られず、やや淡白に感じてしまいました。ひとひねり欲しかったところです。(でもドッグファイトは見ごたえあり。)つまり全体的なつくりにやや粗さを感じるのです。でも、設定の良さ、音楽の素晴らしさの印象の方がずっと強い。当局の隠ぺい体質にはリアリティがあり、まんざら荒唐無稽とも言い切れない設定が絶妙です。さらに秀逸な音楽が、緊張感を煽ります。短所を長所が打ち消すため、鑑賞後には満足感が残ります。多分本サイトでの高評価がなければ、自分は出会わなかっただろうと思う良作です。本サイトとレビュワーの皆様に感謝。[DVD(字幕)] 7点(2008-11-26 01:16:20) 1495. コマンドー 自分の中では、TV放送をしていると必ず見てしまう作品の横綱です。見所はなんと言ってもシュワの問答無用の能天気アクションですが、前半のタイムリミットを意識させる展開もなかなか良いです。終盤、敵地へ乗り込む前、武器を次々と装備する場面にうっとり。敵役があまりにショボイのはマイナスですが、シュワ作品特有の安心感が、何度も観てしまう理由かもしれません。(んっ?それは長所か?)思い切って8点です。[地上波(吹替)] 8点(2008-11-26 01:13:16) 1496. ロスト・ハイウェイ 誰にでもわかる作品は素晴らしい。誰にもわからない作品に価値は無い。本作は後者に近いと思います。しかし、「わかるかもしれない」「わかりたい」と思わせる魅力があります。これは重要です。ある人が松本人志の笑いを「俺にしかわからないと思わせる誰にでもわかる笑い」と称していました。これは凄い褒め言葉です。デヴィッド・リンチ作品も同じだと思います。『マルホランドドライブ』はそのさじ加減が絶妙で、本作は行き過ぎていただけのことです。たまに観返して、ワケわかんなくなりたい。[DVD(字幕)] 7点(2008-11-26 01:08:56)(良:1票) 1497. ナショナル・トレジャー 上映時間が合わず、やむなく吹替での鑑賞となりましたが、特に不都合はありませんでした。かえって吹替えの方が疲れなくて良かったと思います。一言で言って冒険活劇の王道。何処かで観たような展開の連続です。でも家族揃って観られる安心感もあり、こういった作品の価値は高いと思います。謎解きもコナン君真っ青のスピードで解読しますし、ストレスは溜まりません。また、あちこちに矛盾点や荒さが目立ちますが、あまり気にしないで観て問題ないでしょう。「最近疲れたなあ。たまには気晴らしに映画でも観ようか」というときにお勧めの映画。[映画館(吹替)] 6点(2008-11-26 01:04:05) 1498. イントゥ ザ ブルー 青い海と水平線。水着のギャルに宝物。麻薬もからみ、人は結構沢山死にますが、それにかかわった主人公達に特に後悔の念は無い。いかにもアメリカ作品らしい娯楽作品です。別にそれは悪いことではなく、そういう作品もないと息が詰まってしまいます。ジェシカアルバの水着は絶品ですのでそれを目当てに見るのが正しい見方で、いいと思います。[映画館(字幕)] 6点(2008-11-26 01:00:27)(良:1票) 1499. ハッピーフライト(2008) 《ネタバレ》 涙腺を刺激されるシーンが多かった事に驚き。いやコレは観る人によると思う。仕事に行き詰っていたり、職場の人間関係に悩んでいたりする人ほど、感じるものがある気がします。本作のメインテーマは、“仕事とは何か”。思わず笑ってしまうような仕事の縄張りから、陽の目を見ない裏方さん、手順段取りの妙。そして厳しさ。若手整備士の迂闊な段取りを咎める先輩整備士。帽子を被らない副操縦士をたしなめる機長。「そんな些細な事」と思います。でもそれは勘違い。プロの仕事に“些細な事”なんて無い。それが人の命を預かる仕事であれば尚更です。そう、頭では分かる。口では立派な事が言える。でも素直になれない自分がいるのも事実なのです。つまらないプライドが邪魔したりね。だから整備士やパイロットが叱られている時は、まるで我が身のように痛かった。そして改めて思いました。耳に障る事を言ってくれる人ほど有り難いものは無いということを。本作で叱られていた未熟者たちは、みんな成長したと思う。成長させてくれた人に、その機会を与えてもらったことに、感謝しなくては。自分と照らし合わせて無性に泣けてしまいました。個人的な事情はさて置いても、全体的に笑いは少なめだったと思います。物語後半はシリアスモードなので、お気楽な前半でもう少し笑いを稼げると良かったかもしれません。また時任三郎や寺島しのぶ等、プロフェッショナルの存在感が強すぎて主役が目立たなかったのも惜しい。もっとも主役がかすむくらい脇キャラが立っている映画というのも面白いものです。またこの手の映画の定番でありながら、安っぽいモノになりがちな恋愛要素も「頑張っている人へのご褒美」に思えて嬉しかったです。劇場の座席を機内にみたて、大スクリーンで鑑賞するのがお薦め。良作だと思います。[映画館(邦画)] 8点(2008-11-23 19:57:56)(良:5票) 1500. ライラの冒険/黄金の羅針盤 《ネタバレ》 基本設定はかなり好きです。人の傍に寄り添う魂の入れ物ダイモン。ダストの謎と真理を導く黄金の羅針盤。よろい熊もグッとくる。微妙に汚いところとか、ふかふかな感じとか。ニコール・キッドマンの美貌と威圧感も悪女にぴったり。説明過多でない語り調も好みでした。徐々にこの世界観を理解していくのが楽しい。取り立てて不満はありません。でも逆にコレといった見所も無かったような。娯楽作品にしてはサービス精神に欠けるかと。例えば、ライラが氷の橋を渡るシーン。崩れていく橋。「走れ!ライラ」と叫ぶクマ。ドミノ倒しから逃れるように走る走る走る!そんなシーンを期待したのに次のカットでは無事渡りきっている。う~ん、もったいないです。クライマックスの戦い。多勢に無勢の大ピンチ。そこへ頼もしい魔女の援軍が!でも何時援軍を呼んだのか分からない。それに魔女らしい戦い方を見せて欲しいのに魔法をぜんぜん使わないし。盛り上がりに欠けます。でもシリーズ1作目としては上々の滑り出しだと思いました。次回の目玉として、ニコールの怪我した顔を最後まで見せなかったのは大正解。(勿論予告編も隠さなきゃダメです)次作は映画館で観てみたい。[DVD(字幕)] 6点(2008-11-20 21:02:30)
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