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プロフィール
コメント数 678
性別 男性
自己紹介 ソフト化されたタイミングでのレビューが中心です。2008年、子供の頃から夢だった自宅シアタールームがついに実現しました。(100~110インチ程度、音響2.1ch)できるだけネタバレせずに書いていますので文章がおかしい場合もあると思いますが、暖かい目で見守ってやってください。(2014初登録)

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順123456789
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141.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル 《ネタバレ》 サスペンス・エンタメとしての完成度は一級品でありながら取り扱うテーマが冤罪や死刑制度なので派手に宣伝できない社会派な雰囲気が漂いまくっている不運な作品。出演陣もかなり見栄えが良く、主人公で死刑囚のデビッド・ゲイルにケヴィン・スペイシー、それを取材する新聞記者ビッツィーにケイト・ウィンスレット、レイプされたとされるゲイルの同僚コンスタンスにローラ・リニー等、かなり豪華な顔ぶれです。 とにかく冤罪や死刑、性犯罪をテーマにした作品ですのであまり派手に演出できない点がイタイですが、そのハンデをものともせず「セブン」「ユージュアル・サスペクツ」のケビン・スペイシーを主役に持ってきた点は凄い攻めようです。普通ならスペイシーが主役だと誰でも疑いたくなりますが、その上であえてこのラストを見せ切ったのはもの凄い勝負だったと思います。監督と制作陣に拍手を送りたいレベルです。 この映画の凄いところは、ストーリーをきちんと理解していない人がラストシーンを見てもネタバレしない点です。ストーリーを理解していない人にはなぜスペイシーがビデオに出てきたのか意味が判らないからです。学生とのセックスもそうですが、主人公はいつだって何も悪いことはしていません。色んな意味で深く考えさせられる素晴らしい映画だったと思います。 全体的なトーンは暗めですが見た人それぞれにそれなりの考察を誘発させる作りは素晴らしい。個人的にはラストのケイト・ウィンスレットの演技、そしてこのストーリーの落とし方がとても素敵でした。万人にお勧めできる完成度の高い作品。[DVD(字幕)] 7点(2014-09-03 17:23:34)(笑:1票) 《改行有》

142.  マトリックス レボリューションズ 《ネタバレ》 ここまでくると最後を見届けるのがもやは義務になっていた方も多かったのでは。。最も違和感を感じたのはリアル世界でネオが超能力を使えるようになったこと。スミスは現実世界にやってくるのにとても努力したのに、ネオは突然力が使えるようになって納得がゆきませんでしたね(笑) (もう何が何やら・・ やれやれ) ザイオンもツッコミどころが多すぎて・・ 清潔な司令室と劣悪な船、白い制服の司令官とボロ雑巾を着た船員などなど監督のその場しのぎ感が全開に開花しております。死に物狂いで帰ってきた船一台のEMPで大量の敵を退治できるのならば、もっともっといかようにもやり方があったように思いますしおすし。。 個人的にはパート2の後半、アーキテクトのおじさんの後にそのままソースへ戻って終わってくれたほうがスッキリして良かったと思います。まあしかし三作目終盤の雰囲気に関してはマトリックスという映画のラストとして悪くはなかったと思います。。やはりマトリックスは3品ワンセットで一つの映画と考えたい作品です。(預言者以外のキャストが続投してくれたことも良かったです)[DVD(字幕)] 5点(2014-09-03 14:30:41)《改行有》

143.  マトリックス リローデッド 続編を渇望した映画といえば、今作マトリックスシリーズとBTTF、マッドマックス2、ボーンシリーズくらいです。全世界の期待を背負って公開された続編がまさかの2と3の同時撮影&分割公開というBTTF方式で、マトリックスという名作の続編が既に完結編まで撮り終えていると聞いて歓喜したものです。 満を持して公開された本作(2作目)でしたが、評判が二分しており世の中的には微妙な空気でした。私自身も確かに続編としては微妙だなと感じましたが、続編としなければかなり大きなスケールで描かれていて悪くはありませんでした。 個人的な意見ですが、スミスの扱いがよくないと思います。相手をコピーして増殖する設定は面白いものの、無限増殖するせいで映画が子供っぽくなってしまったと思います。ネオと対になった反勢力としてプログラムに触れるだけで相手を殺せる設定のみでも十分面白くなったと思います。この辺をもう少し重厚かつ哲学的に扱って欲しかったところです。 大きな流れとしてザイオン決戦へ持っていかなければならないのは理解しますが、そもそもそのメインストーリー自体が浅く・・ ザイオン決戦ありきのご都合主義的流れになってしまっています。一作目で船のオペレーターが「ザイオンという場所があるらしい」的な話をしていましたが、アレは何だったのか。。 高く評価できる部分としてはフランス人が関係するパート(双子も含め)は、全体的に素晴らしい仕上がりだったと思います。メロヴィンジアンと妻(モニカ)とのやり取りも面白く、彼らは哲学をよく理解しており、ウィットに富んだ会話が多かったように思います。 総合的には良い部分と悪い部分が混在しており、相互に打ち消し合ってしまったような気もしますが、まあ裏を返せばコレがウォシャウスキー兄弟の作風なのかもしれません。個人的には名作の続編としては何とか及第点には達していると思います。[DVD(字幕)] 7点(2014-09-03 14:18:12)《改行有》

144.  ブラックホーク・ダウン 中盤くらいまでやたら臨場感があって面白いのですが、一度基地に帰った後(太もも撃たれて亡くなっちゃうあたり)から一気にダレてきます。長すぎたせいもありますが後半やたら哲学的になってきて観客にはセリフが言い訳がましく、終いには鬱陶しくなってくる始末です。 隊員の髪型や顔つきが似た人ばかりで、誰が脱落したのかもよくわからない状況で足早に話が進んでいくのも集中力が途切れる原因になっていると思われます。現場の混乱が上手く描かれているという見方もできますが、もっとブラックホーク墜落に焦点を絞るなり、追うのを一部隊のみに限定するなりしたら、もう少し分かり易くなったような気もします。 まあ前半部分だけでも見る価値大だとは思いますし、アフリカ系民兵の怖さを体験するという意味でも非常に意義のある映画だったと思います。出撃時のブードゥーチャイルがジミヘン版じゃなくてSRV版だったところはいかにも現代風(ベトナムより後)といった雰囲気で監督のセンスが光っていました。 PS、エンドロールのソマリア1000人、米兵19名うんぬんというナレーション必要でしたか?19と1000という数字を出しちゃうあたり、やっぱりアメリカのあざとさを感じてしまいました。この映画の流れであの数字を出しちゃうと、なんだか1000人が軽く見えます。民兵にだって1000通りのドラマがありますよね。[DVD(字幕)] 6点(2014-07-22 18:27:54)《改行有》

145.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち カリブの海賊としては素晴らしい出来栄えの映画だったと思います。かなり子供っぽい内容ですが映画らしいワクワクさせられる描写が多く、キャラ立ちもシッカリしていてとても良かったです。キャプテンスパロウの初登場シーンは最高、バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)との対決も最高に絵になっていました。ディズニーらしいというか、エンタメのお手本のような映画でした。 ただ、個人的な意見としては一作目だけで終わらせておいてほしかったというのが率直な感想です。この作品だけで終わっていれば世の中的にももっと評価が高かったのでは?と思ってしまいます。それから、妙に気になったのがヒロイン(キーラ・ナイトレイ)の口が終始半開きなのにはなかなかガッカリでした。誰か指摘する人は居なかったのでしょうか?最近の俳優には少なくないですが、口に締りがないとそれだけで知能が低く見えます。今作品のキーラは特に口が開いていた印象で、可愛いだけに非常に残念でした。[DVD(字幕)] 7点(2014-05-03 17:36:45)《改行有》

146.  シン・シティ 最初はなかなか斬新で素敵な映画だと思いましたが観終わって数日、冷静に考えてみたら無意味でどうでも良い作品だったなと考えを改めがちな映画です。判っちゃいましたが全体的に稚拙で、心底どーでもいいような話がメインの作品なので、真面目に見た人間の負けです。 個人的にはドワイト(クライヴ・オーウェン)が渋いです。そしてその流れでジャッキー・ボーイ(デル・トロ)の件はなかなか面白いです。しかし、、ケビン(イライジャ・ウッド)の件と黄色い悪魔(イエロー・バスタード=ニック・スタール)の件はドン引き必至で、個人的には嫌悪感すら感じました。 B&Wですし全体的にライトに仕上げてくれていたらシャレオツ映画になり得たかもしれませんが、そうするときっと凡作になってしまったようにも感じます。ドギツイ描写をブラックジョークとして軽く受け流すことができるかどうかが評価の分かれ目でしょうか(わたしは無理だった)。。一つだけ確かなことは大人向けの映画でないということです。[DVD(字幕)] 5点(2014-05-03 14:31:29)《改行有》

147.  グラディエーター 名作と名高い本作ですが私はイマイチでした。いえ、、確かに目立った粗も無く古代ローマの世界観もよく描かれています。ですがストーリーがちょっと重た過ぎます。とにかく序盤の戦闘シーンからもう重たい重たい。ラッセルクロウ扮するマキシマムの役どころが暗いというか幅が無いのも重たさに拍車をかけてしまっていて、前半は観るのが苦痛ですらありました。(個人的に重厚感と重たさは全く違うものと考えています) 全体的に見ごたえがあって大作に恥じない仕上がりなのは事実なのですが、他の方も比較してらっしゃるようにブレイブハートのほうが断然面白かったのは明白。要するにグラディエーターのマキシマムは馬鹿正直感丸出しでなんですよねぇ、、もう少し遊び心が欲しかったところです。(ただし、虎が出てくるシーン以降の後半はなかなか見所満載で素晴らしい仕上りですが)[ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-05-03 13:24:12)《改行有》

148.  アイ・アム・デビッド 《ネタバレ》 テレビで観て感動しましたが全然人気がないので驚きました。ロードムービーとしても出来が良いし、何よりも子役(デビッド)の影があるような寂しい眼差しから色んな感情が見て取れます。この子は映画出演が初めて(結局他の映画には一つも出てないようです)ですが非常に良いです。全体的にゆったりしたシーンが多く、崖っぷちでお風呂に入るシーン、続く金持ち女の子の家族との一件など、なんとなく無駄とも思えるシーンが続きますがそれらはとても心地よい余韻を残します。 終盤、ソフィー(ジョーン・プロウライト)が出てきて一気に映画が締まります。ソフィーとデビッドのやり取りはとても優しくそして温かい。収容所では決して教えられることのなかった「人の優しさ」を理解し、デビッドの心境にも余裕が生まれてくる描写はとても心地よいです。この辺の演出、映像は本当に素敵です。 ラストが突然やってきますが中盤がかなりノンビリしていましたので、たたみかけるようなスピード感は結構正解だったと思います。本の裏表紙に母親の写真を見つけてからが省き過ぎという意見も見られますが、母が著名人&看守長の個人的な感情で一気に全てが繋がる訳で、これ以上の説明は蛇足だと思います。(特別扱いされただけで、さして深い意味も無いと思いますし) 何度見てもダミアン・ライスのコールドウォーターが流れてくると一気に涙腺が緩みます。終盤、ヨハンと看守長との目くばせでデビッドが守られていた描写なども泣かせます。原作本も読みましたが本来ならもっとヨハンとデビッドの絆が詳細に描かれるべきですが、映画だけ見たらヨハン、看守長、デビッドの母のつながりなどがイマイチ判り難い点が惜しいですね。また、デビッドが多国語に精通している描写も欲しかったところです。(ヨーロッパ圏は多言語を理解している人が割と多く、意外と当たり前のことだったりします) 人には全く勧めませんが、個人的にはとても大好きな映画!満点でしょう![地上波(吹替)] 10点(2014-05-03 13:16:29)《改行有》

149.  1408号室 《ネタバレ》 大嵐のオープニングや閑散としたサイン会の雰囲気など、さびれた雰囲気で語る作風はなかなかです。そして、うさん臭さ全開の支配人(サミュエル・L・ジャクソン)とのやり取りや56人が自然死したという部屋の説明なども面白く、1408号室に到着する頃には観客側の緊張感は最高潮に達しています。 結果的にほとんどのシーンがエンズリン(ジョン・キューザック)の一人芝居だったにも関わらず、静と動のバランスに優れているためストーリーの完成度は高めです。エンズリンが独り言をいってる側から急にカーペンターズが流れたり、窓に指が挟まる演出もお決まりとはいえ非常に面白い。また、飽きさせないギリギリのラインで思い出したかのように幸せだった当時の家族団らんシーンが差し込まれたりしますが、娘ケイティ(ジャスミン・ジェシカ・アンソニー)の人選も素晴らしく、多くを語らずとも病気で亡くなってしまったことが暗に理解できるようになっています。 これら序盤の素晴らしい流れに反して物語が動き出す中盤以降がどうにも退屈します。部屋の温度が上がる件や窓の外を歩くシーンなどは面白いものの、妙に間延び感を感じてしまいます。観客の気持ちとは裏腹に部屋の現象自体はどんどんエスカレートし、水が溢れたり壁が壊れたり、氷点下のシーンなどはもうほとんどドリフのコント状態、さすがにちょっとやり過ぎではないかと感じてしまうほどです。 後のストーリー展開に不安を覚えるほどカオスに陥るものの、基本的にこの1408号室という部屋は本人の感情を揺さぶることしかやっておらず、高齢の父、娘の喪失、妻との不和など上手に攻撃します。ぶっちゃけ、家族や子供を使って精神的に追い詰めるやり方はかなりの反則技だとは思いますが、実際これが一番効くんですよね。(首吊りロープや墓穴も素晴らしい) 現実的な決着を見せるラストはなんともアメリカ的ですが、支配人から貰った酒の伏線も上手く消費しますし、あれはあれで正解だったと思います。さらにラストカットで子供の声を出してくれたことも含め、幻想的なストーリーからよくリアル路線に戻してくれたもんだと関心しました。個人的にはあのテープレコーダーのおかげで作品の質がワンランク上がったと感じます。他人にはあまり勧めませんが個人的には非常に好きな作品。ちょっと甘めの8ドクロで。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-05-03 12:35:40)《改行有》

150.  ビーンストーク ジャックと豆の木 この手の海外ドラマが大好きです。特に当作品とアラビアンナイト(1999)は異例の完成度ではないかと思います。ぶっちゃけ、そこいらの有名な映画よりずっと面白いです。 ジャックと豆の木といえば、通説では豆の木を上って天界の悪の巨人を成敗、金の卵を産むガチョウとハープを持ち帰ったヒーローとしてジャックが描かれています。でもよく考えたらこれは一方的な言い分で少々都合が良すぎます。このドラマでは天界の超人格者である巨人を殺害し、金の卵を産むガチョウまでをも奪って逃走してきた極悪人ジャックという設定になっています。確かにこのほうが無理がありません。ストーリーもラストまで破綻なく、大人の心に響く素晴らしい結末に仕上がっています。騙されたと思って是非一度お試しください!お勧めですよこれ。[地上波(吹替)] 8点(2014-04-30 17:51:18)《改行有》

151.  たそがれ清兵衛 テレビで何気なく見てハマった映画でしたが、、ディスクを取り寄せて何度も見返すと更に深いです。真田広之と宮沢りえの演技がとにかく非常に素晴らしい。井上陽水の音楽は蛇足だとおっしゃる方もいますが、私はあの音楽とナレーションがあって初めて彼(清兵衛)の心情が理解できるのだと感じました。 刀での斬り合いという意味での完成度も高く、今まで時代劇や戦国ドラマを見ても刃物で斬り合いをしているという事実にピンと来なかったものですが、、この映画を見て初めて「斬られる怖さ」を実感しました。自分がアノ時代に生きていたら地獄だろうなと改めて恐怖を感じます。邦画(時代物)としては異例の完成度ではないかと思います。本当に本当に大好きな映画です! 斬り合い、恋心、子育て、仕事、上司、貧乏など、色んな要素がてんこ盛りですが、全てがすっきりとまとまっていて、刀で切りあう激動の時代の中での清兵衛と朋江の淡い恋心がとてもピュアに表現されています。泣けるよあんたら・・。 PS. 最近DVDから買い直したブルーレイの画質が悪すぎるのには違う意味で泣けますた。(頼むよ松竹さん)[地上波(邦画)] 9点(2014-04-30 17:23:15)《改行有》

152.  ウォルター少年と、夏の休日 《ネタバレ》 非常に素晴らしい映画!遠縁のじい様二人の家に預けられた少年は、時間つぶしのためにじい様から聞かされた昔の武勇伝がにわかに信じられなかった。夜の地下室で大金を発見し、じい様二人は悪い人なのかもしれないと思い始めるも・・ 昔の武勇伝が真実だったというありがちなプロットですが、これほど上手にまとめてあるものは意外とないですね。昔パートの冒険活劇も非常に面白いし、現代パートも中古の飛行機や中古のライオンが届いたり、地下から大金が出てきたりと休む暇がありません。彼らの武勇伝は真実なのか、それとも大嘘つきの大悪党なのか?豪快でニヤッとさせられるラストは素晴らしすぎます。話の核になっている「男とは」というスピーチも非常に深いです。族長の孫がヘリで下りてくるシーンではウルウルさせられます。 日本版に限っては旧ヘラルド配給(現角川?)なのでBD化未定、DVDも廃盤で高騰しています。もっと有名になるべき名作ですが大人の事情という闇に飲み込まれてしまった、たいへん不運な映画です。(勿体無い話です) あ、あと邦題のつけ方が最悪です。これじゃ売れないはずです。素直に「Secondhand Lions-中古のライオンたち-」で良かったと思いますね。。[DVD(字幕)] 9点(2014-04-29 21:51:54)(良:2票) 《改行有》

153.  ボーン・アルティメイタム アルティメイタムは説明不要のカッコよさ。これほどカッコよくてリアルなスパイものアクション映画は滅多にありません。 このシリーズが素晴らしい理由は主人公の考え方と行動&アクションのリアルさに尽きますが、敵側の闇の深さも特筆ものです。敵側(政府)の縦社会ゆえの二重三重に張り巡らされたダークな部分がボーンの純朴さを際立たせる結果につながっています。もちろん元々はボーンもダークサイド側の人間だったわけで、自分から進んで闇の核心部へ足を踏み入れて行った事実はありますが、だからこそ記憶喪失になった現在のボーンの行動がリアルで奥深いものに昇華しています。記憶が戻るにつれボーンの表情から哀愁すらも感じられるストーリー展開は彼には気の毒ですが、映画としてはこれ以上ない素晴らしい流れになっています。 パート1から順に観ていただくと感動も倍増しますが、強いて文句を書けばパート2から監督変更&リアリティ追及のせいでアクションシーンの手ブレが酷くて目が疲れます。「頼むから続編は作らないでくれ~」という個人的な願いもむなしく、陳腐でつまらない続編が作られてしまいましたが、初期三部作(1-2-3話)の後の、あのニッキーの表情&エンディング曲の流れはやはり素晴らしいとしかいいようがありません!(BTTFやゴッドファーザーのように三部作で綺麗に終わらせていたら伝説だったのに)[ブルーレイ(字幕)] 10点(2014-04-29 21:38:52)《改行有》

154.  ボーン・スプレマシー 《ネタバレ》 パート1は割と地味で低評価なところもありましたが、パート2は最初から毛色が変わっていてアクション路線バリバリで驚きます。しかしきちんとリアル&シリアル路線も引き継がれているので、徐々に謎が解明されてゆくサスペンス要素が良いアクセントになっています。結果的に一定の重厚感が維持されつつも適度にエンタメ要素がプラスされバランス型のサスペンス&アクション作品に仕上がっています。 いきなり恋人が居なくなるのには驚きましたが、諜報員って一人で行動するほうが合っていますのでかえって良かったような気もします。ハンドカメラが揺れすぎ問題はありますが、おかげで生々しい感じはよく表現されています。今作もリアルなアクションシーンは健在で、この映画を見ているともしかしてリアルな諜報員(&殺し屋さん)もこんな感じなのかなって思ってしまいます(汗) 難点はボーンの側の物語はそれなりに綺麗に流れているものの、CIA側の物語がやや煩雑で判り難いのが惜しいところです。CIA側は登場人物も多いし話も込み入っているので仕方ないのかもしれませんが、もう少しスッキリしてもらいたかったです。ただし敵側はパメラ、ニッキー、アボット、キリル等、魅力的な人物目白押しです。 全体的にアクション重視になっているのでエンタメとしては非常に観やすくなっています。今作(スプレマシー)と次作(アルティメイタム)は完全につながっていて、エンディング後に早く続きが見たくて仕方がありませんでした(笑)[映画館(字幕)] 9点(2014-04-29 21:35:28)《改行有》

155.  ボーン・アイデンティティー 公開前はかなり話題だったのにいざ公開されてみると、やれ地味だの印象に残らないだのと散々な評価が舞った映画です。正直、パート2が出るまでパート1を見たことすら忘れている人が多かったのではないでしょうか。今にして思えばあくまでこの作品は三部構成で考えられており、そりゃ一作目だけ見ても地味で意味が分からない訳ですよ。。よって今回は3作品ワンセットとして評価したいと思います。 最初の船のシーンから、、尻からなんか出てきてワクワクします。車の影に入った瞬間に自分の気配を消したり、移民局で警察官を三人一気にサバくあたりも非常にカッコいいのですが、その後は地味に壁をつたってみたり荷物を落としてみたりと、凄いのか凄くないのかよく判らない感じでダラダラ進みます(マンションでの格闘シーンは凄いが)。今にして思えばフランカ・ポテンテ(マリー)も地味で渋くリアル感に一役買っていますが、当時は「チョット華がないよなぁ~」なんて素人丸出しな評価をしていたものです。 このシリーズは複数回見返してみると、結局は本作(ボーン・アイデンティティ)が一番渋くてよくまとまっていることに気付きます。クライヴ・オーウェン(教授)なんか勿体無さすぎて泣けてくるほどの最期ですが、でもなんか渋くてイイんですよ。マリーもそう、ミニの中での主人公とのちぐはぐなやり取り、深夜のドライブインでの彼らのやりとり、ボーン宅でのうろたえ方、髪の毛を切るシーンからのぎこちないラブシーンなどなど、彼女でしか無しえなかった渋いシーンがてんこ盛りで、なんかイイんですよ。 パート1は序章的で非常に地味、まるで嵐の前の静けさといった雰囲気なので結構評価が低い人が多いですが、大局を見るとかなり渋くて味わい深い作品です。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-29 21:22:41)《改行有》

156.  ヴィレッジ(2004) 《ネタバレ》 監督お得意の二段落としもあまりインパクトがありませんでした。やはりシックセンスには敵いません。でも演技派アクターが多く出演していましたので素晴らしい映画でした。 そもそも森の怪物の話は最初からおかしいし、第一世代の違和感も含めて全体的にかなり胡散臭い脚本になっています。これの意図するところはやはり第二世代と第一世代の違和感の大きさを強調したいがためではないかと感じます。 ホアキンなど新旧大御所もかなり出演していますので、心の動きなどはバッチリ表現されています。第二世代が感じる「無理な感じ」がこの映画を文学的で素晴らしいものにしていると思います。難点を挙げるとすればアイビーだけ演技指導が甘いです。彼女だけ40点にしたいところですが、壁の外の青年とのピュアなやりとりが素晴らしかったのでOKとしときます。。 ラストは5分延長して、アイビーとルシアスが結婚してくれたら映画が締まったような気もします。彼らだけでもハッピーエンドになれば、、とりあえず第一世代も苦労した甲斐があったというものでしょうし。 人には勧めないけど好きな映画、自分だけの映画です。[DVD(字幕)] 8点(2014-04-12 13:05:57)《改行有》

157.  バニラ・スカイ 運よくオリジナル(オープン・ユア・アイズ)→バニラ・スカイの順に見ることができましたので正しい順で評価です。オリジナルはオリジナルであるという点でリスペクトに値しますが、本作バニラ・スカイは圧倒的な資金力と大物の手によってハリウッド大作に生まれ変わっています。双方ともヒロインにベネロペを使っている点が素晴らしいです。そもそも彼女ありきでリメイクしたと噂でしたし、確かに彼女しかいないと思える可憐さなのです。キャメロン・ディアスと並んでもぜんぜん引けを取りませんものね。 本作は変な脚色がないおかげでリメイクとして成功していると思います。オリジナルではチープに感じたシーンや唐突に感じたシーンが、本作ではスムーズに繋がるよう丁寧に作られています。ラスト付近では寂しさや悲しさも伝わる素晴らしい仕上がりになっていて、後味も全く悪くないものです。(ただ、あくまで主人公は自分勝手ではあるのですが・・) この映画が深いのは、人間の本質を鋭く突いている点です。生と死を判りやすい形で映像化していますし、自分の全てだったものを失った時の人間の精神を深く追求しています。まあ、オリジナル版の脚本が素晴らしかったということでしょうが、リメイク版である本作のほうがよりインナーSFの古典的な映画として完成度の高い仕上がりになっているように感じます。他人には全くお勧めしませんが個人的には非常に大好きな作品、いや名作というべき映画だと思っています!(日本語版ブルーレイ化を熱望!!) ■2019/4にパラマウントよりブルーレイが発売されましたが、大画面でDVDと比較してもあまり違いが感じられない残念画質でした。むしろDVDのほうが若干発色が良いようです。ご参考までに。 ■2023/7にパラマウントより4K化されたUHDソフトが発売されました。こちらは全体的にシャープで鮮明に記録されていました。ブルーレイが非常に悪かっただけに嬉しさも大きいです。ただし、公開年を考えると画質はかなり悪いほうで、本作より4年も前に公開された「ディアボロス/悪魔の扉」などはブルーレイソフトでも非常に鮮明かつシャープで発色も良いものです。ご参考までに。[DVD(字幕)] 9点(2014-04-11 18:39:21)《改行有》

158.  ブラッド・ダイヤモンド 《ネタバレ》 社会派で重たい映画だろうとパスしていましたが激しく後悔。アクション&社会派のバランスがとても素晴らしい極上のエンタメ作品に仕上がっていました。プリオ氏&ジェニファー&シャイモンの演技も最上のものですが、彼ら=本人さんにしか見えない点がちょっと残念。仕方がないことですが有名すぎるのも考えものですかねぇ。 上映時間は長めですが全体的にストーリーのまとまりが良くて時間を感じさせない仕上がりです。過不足なく、これ以上は削れないだろうなという絶妙の編集です。特に子供の洗脳シーンやジャイモン・フンスー (ソロモン)を証言台に立たすシーンも丁寧に描いてあるのは素晴らしいと感じました(ココ大切) ディカプリオとジェニファーとの淡い恋愛も取ってつけた的な意見はありますが、適度な比重でバランス的にはとても良かったと思います。大人の世界では出会って右から左へ流れて行く際に、こういう感じの恋愛感情はよくあることです。結果的に結ばれることなく死んじゃうのは残念ですが、変にハッピーエンドよりはリアル志向で良かったと思います。(ラストのプリオ氏もカッコいいし) 総じて素晴らしい作品なので色んな人に広くお勧めできる映画だと思います![ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-11 18:27:56)(良:1票) 《改行有》

159.  コンスタンティン ジャンル的に興味なしと判断し、長らく鑑賞することがありませんでしたがついに鑑賞。「なんだこの面白さは!」鑑賞しなかったことを後悔する完成度の高さでした。全体的に厨ニ病全開でメルヘンチックな内容ではありますが、ウマいこと現実世界(人間世界)との整合性を持たせてある天国と地獄の設定が素晴らしいです。キリスト教に詳しくなくても判りやすいよう説明が入るので、この世界観に興味がない素人でも違和感を感じることなく、この物語世界に熱中できるようになっています。むしろ現実世界との整合性など「ウマイ!」と感じる部分が多かったです。 虫をつなぎ合わせた怪人、黒猫を連れて洗面器の水に浸かって地獄へ行ってくる描写も素晴らしすぎますが、ハーフブリードたちが至るとこに居て、いつでも人間を陥れようとしている描写も素晴らしいです。個人的にはピーター・ストーメア(悪魔)とティルダ・スウィントン(天使)の掛け合いが素晴らしいかったのでもう少し長く見たかったのですが、そうなると主人公(コンスタンティン=キアヌ・リーブス)が置いてけぼりになるので映画が変わってしまいますね。 複数回の鑑賞に耐える丁寧な脚本と素晴らしい映像美ですので、悪魔とか天使に違和感を感じない人には超お勧めの映画です。(シャイア・ラブーフ、ジャイモン・フンスー、プルート・テイラー・ヴィンスら、有名人も多数出演しております)[インターネット(字幕)] 9点(2014-04-11 16:30:56)《改行有》

160.  ぼくのエリ 200歳の少女 《ネタバレ》 暗闇で静かに雪が吹雪くオープニングシーンから素晴らしかったです。派手な音楽を排除し雪に閉ざされた北欧の寒くて暗い雰囲気は、失敗するとやたらと暗い映画になりがちですがこの映画はそうなっていません。配役、演出、カメラワーク、80年代風な共産的色の少なさ等、とにかく全てが素晴らしい映画でした。プールのシーンは本当に素敵で、描き過ぎない美学というものを感じました。でもオスカーが頭を押さえられて沈められている前を何かが横切るシーンは物理的に?ですね、、まあそこ突っ込むのは野暮というものでしょうか。 エリにとっては打算もあろうかと思いますがラストの電車のシーンでは色んな想いがよぎります。大人の男女であっても色々あるのに、この子達ったら・・(泣) ただ、映画では12歳で頭脳も成長も止まっているのか、頭脳はずっと成長を続けているのかの説明がありませんでしたので、場合によっては200歳の年増でやり手ババアな可能性もありますが・・ エリやオスカーの気の毒具合が理解できてこその映画だと思いますので、彼らの立場に立つことができなかった人にはあまり感動がない映画かもしれません。ハリウッド版リメイクの「モールス」しか見ていない方は是非オリジナルであるこちらも見てほしいです。 2020/11追記 原作小説を読みました。非常に良かった。あまりに面白くて3日で上下巻とも読破しました。原作小説の出来栄えが非常に良いので先に小説を読んでしまうと映画が面白くなかった可能性が高いです。もちろん映画のほうも2時間弱という短い時間で原作小説の大切な部分を上手にかいつまんでありますが、悪くいってしまうとあまりにもダイジェスト的でした。絶対に映画を見てから原作小説で情報補完するのが正解だと思われます。 小説ではエリの過去・ホーカンの気持ち・中年カップルたちの状況・オスカー(オスカル)を取り巻く詳細な事情・唯一オスカーの友人トンミのことなどが詳細に描かれています。およそ映画と小説は同じ結末を迎えますが、映画にはトンミは出てきませんし、ホーカンの結末もかなり違います。ラストの締めくくり方としては小説のほうがキレイでしたが、よくぞここまで小説の世界観を壊さずに上手に映画化したものだと感心します。 映画を見た段階ではエリはしたたかな200歳のババアかもしれないと思っていましたが、小説を読むと違っていました。エリ(エライアス)は身体も心も頭脳も全てが12歳のままで止まっている可哀そうな子なのです。そういう前提で考えるとオスカルとのラストはとても美しいです。(ただし極めて破滅的ではありますが)映画も本もどちらも本当に素晴らしい作品でした! 【追伸】 他の方もおっしゃっていますが、日本版のボカシとタイトルのせいで映画の基本かつ根底部が捻じ曲げられています。監督のトーマス・アルフレッドソンは日本の配給会社や映倫を訴えてもいいレベルです。今からでも撤廃すべき由々しき問題、心底残念でならない。(いや、大真面目に)[DVD(字幕)] 9点(2014-04-10 16:46:01)《改行有》

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