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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2395
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1721.  レッド・バロン(1971) 《ネタバレ》 ロジャー・コーマン映画史上最大の製作費を使い、そしてコーマンAIP時代最後の監督作でもあります。実は飛行機マニアだったコーマンがアイルランドに『ブルー・マックス』で使用された複葉機のレプリカがあって、これを使って映画を撮ろうとユナイトに企画を持ちかけたそうですが、そこはいかにもコーマンらしいところ。コーマンは手を抜く映画のときはナレーションを多用しますが、本作では一切ナレーションを使わず、省略法みたいな映像のつなぎだけでストーリーを語っているところにも彼の本気度が判ると言うものです。テーマとなっている“階級の対立”にしても、プロットが似ている『ブルー・マックス』があくまでドイツ軍の中のお話しだけに終始しているのに、ドイツとイギリスの対比に話をグローバルに拡大してゆくところなぞ、なかなか気宇壮大です。複座機の後部席に実際に俳優を乗せて撮影された空撮シーンの迫力はなかなかのものです。それにしても日本の映画ジャーナリズムのコーマンに対する低評価・無関心ぶりは欧米では考えられないほどで、もっとリスペクトされてしかるべき偉人だと私は思うんですけど…[DVD(字幕)] 8点(2011-09-07 20:33:13)(良:1票)

1722.  恐怖の足跡 《ネタバレ》 ご存知「あなたはすでに死んでいる」ネタの元祖となった映画。こんなカルト映画に10点をつけるのもどうかと思われるかもしれませんが、私にはどうしても外せない一本です。幼稚園児ぐらいのころ、街かどでこの映画のポスターを見て強烈なトラウマになった経験があるからです。昔の映画の看板やポスターは子供が見たらマジでビビる様なのが多かったですよね(同時期に公開されてた『フランケンシュタインと地底怪獣』の巨大な看板もとても怖かった記憶があります)。しかし無名俳優と低予算で製作されて、これほどその後の映画に影響を与えた映画も珍しいのでは。顔を白塗りしただけの亡霊たちなのですが、これが実に不気味で、ロメロのゾンビにインスパイアを与えたことは今や有名な話しです。全篇で使われるパイプ・オルガンをフューチャーした音楽もまた不気味で、その音楽に乗って死霊たちが舞踏会を繰り広げるラスト10分はホラー映画の歴史に残る強烈なシーンです。[インターネット(字幕)] 10点(2011-09-03 09:26:16)

1723.  華麗なるギャツビー(1974) 《ネタバレ》 脚本はなんとフランシス・フォード・コッポラ。時期的には『ゴッドファーザー』の後でいよいよ天下を取ろうかという絶頂期のせいか、やっつけ仕事でフィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』を脚色したみたいな出来です。コッポラの脚本ではただのメロドラマみたいで、監督のジャック・クレイトンの演出のせいもあって、尾崎紅葉の『金色夜叉』をローリング・トゥエンティのアメリカへ舞台を置き換えたみたいな感じでした。 というわけで文句ばかり垂れてしまいましたが、俳優レッドフォードとしてはギャツビーはひとつの頂点に立ったとも言えるのも確かです。ほかの男たちが汗ダラダラ流している中で、さっそうとピンクのスーツ(!) を涼しげに着こなせる俳優が他にいるでしょうか。夕暮れ時に湖畔に佇むシルエットは実に決まっていて、ギャツビーのロマンチストぶりが良く出ているショットです。街道わきにあるでっかい眼鏡だけの看板も実にシンボリックで、こういうところを見ると原作はフィッツジェラルドの傑作なんだと納得させられました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-29 00:12:15)

1724.  Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼 《ネタバレ》 人格の内面性を表現するために別の俳優を画面に登場させるのはむかしから良くあるテクニックで珍しくはない。これをひとりの俳優でこなしちゃったのが『イブの三つの顔』で映画史に残る超絶的な名演を見せたジョアン・ウッドワードですが、こんな離れ業が出来るアクターはそういるものではない。その点、ブルックスの別人格マーシャルに名優ウィリアム・ハートを起用したキャスティングは大正解で、妙に理性的な言動が面白くブルックスの“心の闇”だけでなく良心の残りかすみたいなものまで感じさせてくれます。それにしてもウィリアム・ハートは20年前はたしか二枚目俳優だったはずなのに、最近はずいぶんと不気味なキャラでも平気に演じちゃう怪優になってきましたね。この映画のハートを観て感じたのは、次はフランケンシュタインのモンスターをぜひ演って欲しい、それもボリス・カーロフ風にね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-25 23:46:50)(良:1票)

1725.  ローズマリーの赤ちゃん 《ネタバレ》 “モダン・ホラー”というジャンルはこの映画が開拓したと言っても過言ではない。それまでのこけおどしが目立ったホラー映画とは明らかに一線を画す、神経症的な恐怖表現が実に鮮烈です(本作のプロデューサーが、B級ギミック・ホラーの帝王ウィリアム・キャッスルであるとは何たる皮肉!)。ミア・ファローは決して演技派女優ではないけど、妊娠して髪をショートカットにしてからの演技、とくにその表情は目を見張らせられます。また、出世をしたいがために奥さんを悪魔に貸しちゃうジョン・カサベテスのキャラが説得力があり過ぎです。なんせ自宅を抵当に入れて借金までして映画を撮ってた人ですから、映画のためなら喜んで悪魔と契約しちゃいそう(笑)。[DVD(字幕)] 8点(2011-08-24 20:15:04)

1726.  ジョアンナ 《ネタバレ》 監督のマイケル・サーンは、「ナバロンの要塞」などに出演した俳優(最近ではイースタン・プロミスに出演しているそうです)兼シンガーソングライター兼映画評論家ですが、長編第一作のこの作品は彼の才気が爆発しています。60年代スゥインギングロンドンの雰囲気がたまらなくカッコ良いのです。この映画は、駅の場面で始まり駅の場面で終わるのですが、オープニングのカッコ良さは鳥肌ものです。ラストはジョアンナが列車に乗って故郷に帰るのですが、なんと彼女は撮影中のスタッフにまでお別れのキスをして回り、列車が去ったあとカーテンコールよろしく全出演者がホームでダンスをするというしゃれた演出です。ジョアンナ役のジュヌビェーブ・ウェイトは下手な演技ですが不思議な雰囲気を持っています。アートスクールの学生という役柄、ジョアンナのカラフルなファッションは現代でも通じるセンスでした。制作40年記念してDVD化して欲しいものです。 【追伸】祝! 熱狂的なファンの夢がかなって『マイラ』と共についにDVD発売! 本作は大森一樹や大林宣彦など日本映画人にもファンが多く、また『スラムドッグ・ミリオネア』のエンディングなんか、パディントン駅でのカーテン・コールへのダニー・ボイルからのオマージュですよ。DVD発売を機会にもっと大勢にぜひ観て欲しい傑作です。『ジョアンナ』観ずしてスゥィンギング・ロンドンを語るなかれ![地上波(字幕)] 10点(2011-08-22 23:27:59)

1727.  ベンジャミン・バトン/数奇な人生 《ネタバレ》 ファンタジーなのに寓話性が少ないし、ちっとも“数奇な人生”じゃないと感じさせちゃうところが本作の弱いところかな。これなら、「俺の方がよっぽど数奇な人生を送ってきたぞ」と言いたくもなります(もちろん若返ってはいませんけど)。デヴィッド・フィンチャーとファンタジーではいかにも相性が悪そうでもある。でもこれだけ“老い”と“死”をじっくり美しい映像で見せられると、たぶんもう人生の半分は終わってしまった自分たちの世代には考えさせられることも多いのは確か。東洋思想には「死は生であり、生は死である」という輪廻の死生観があるけど、この映画では「人生は一度きりで後戻りはできない」と訴えるいわば“一期一会”的な語り口で一貫しています。「秒針が逆に進む時計」はそういう意味では象徴的だと思います。そう言えば、不思議と宗教色がほとんど感じられないところがあって面白いと言えます。ブラピとケイト・ブランシェットの特殊メイクは見ものですが、こういう特殊技術が自己主張し過ぎていないところは好感が持てます。[DVD(字幕)] 7点(2011-08-20 23:35:02)

1728.  殺人ゲーム/コミック・ストリップ・ヒーロー 《ネタバレ》 『キル・ビル』や『PARTY7』の原点はここにあった!、というのはちょっと褒めすぎかな。アメコミよりもフランスのバンド・デシネの方が日本のコミックに影響を与えているという説がありますが、本作を観たら素直に納得できます。挿入されるキッチュなコミックの使い方はタランティーノなんかと比べればそりゃ地味ですけど、バカバカしいストーリーにしてはセリフが詩的でいかにもフランス映画らしくて良いのです。本作でクローディーヌ・オージェは直接肌を見せるヌード・シーンはないのですが、服や水着を身につけていてもこれほどハダカを意識させてくれる女優はめったにいないでしょう。時期は重なっているけど明らかにヌーベル・ヴァーグとは一線を画しています。[ビデオ(字幕)] 7点(2011-08-17 22:52:37)

1729.  宇宙で最も複雑怪奇な交尾の儀式 《ネタバレ》 ロジャー・コーマンは海外から買い付けたクズ映画に勝手なアフレコを入れてアメリカ人向け娯楽映画をでっちあげてたそうですが、デヴィッド・ハイド・ピアースのナレーションがあまりに絶妙なのでこのコーマンの得意技を思い出してしまいました。このナレーションと“オス”と“メス”が結婚にいたるまでのクサイ芝居とのミスマッチ感がまた私のツボを刺激してくれます。“精子ネタ”はウディ・アレンの『SEXのすべて』(略称)のパクリの様な気もしますが、本作でも思いっきり笑わせてくれるのでOKです。“メス”を演じるナイス・バディのカーメン・エレクトラという人超絶的にダサい演技がこの映画にピッタリなんですが、なんとラジー賞のノミネート常連で受賞したことまであるリアル大根でした。そういやルーシー・リューも“メス”の友人役で出ていて大真面目な芝居を見せてくれますが、彼女にとって本作はふれて欲しくない恥ずかしい過去なんでしょうね。[DVD(字幕)] 7点(2011-08-15 00:27:07)

1730.  続・黄金の七人/レインボー作戦 《ネタバレ》 前作よりもカネはかけてるんだけど、ヘタにセットやVFXを増やしちゃったおかげで全体にチープ感が濃厚になっちゃったかな。でも露骨に二匹目のドジョウを狙って『サンダーボール作戦』のパロディに徹した強引な脚本が、けっこうこのチープ感にマッチしていてこれはこれで味があります。前作が気に入ったファンには登場キャラのお約束ギャグを愉しみにしており、峰不二子キャラのロッサナ・ポデスタがどこで寝返るかとかワクワクしちゃいます。ほんとこのシリーズは、ロッサナ・ポデスタあっての『黄金の七人』なんですから。[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-08-14 00:03:48)

1731.  黄金の七人 《ネタバレ》 イタリアン・コメディにしては珍しいポップなセンスの良さがいいですね~。あの有名なテーマミュージックは私らの世代には『11PM』のテーマをどうしても思い出してしまいます(『11PM』に影響を与えたというのが正しい表現ですが)。こういう音楽だけでワクワク・ドキドキさせてくれる映画はなかなか貴重ですよね。金庫室の床に開けた穴からボトボトと金塊が落ちてくるシーンは、何度見てもサイキックな快感を覚えてしまうんですよ。 今回観直して気がついたんですが、『バンク・ジョブ』と細部が似ているなということです。アマチュア無線家が交信を傍受して警察に通報するところなぞそっくり同じ。 ん、考えてみると『バンク・ジョブ』の元ネタである実際の銀行強盗事件でも無線交信が録音されていたそうで、本作で脚本家が考えだしたエピソードが現実になっちゃったということでしょうか? だとすると、まさに「事実は映画より奇なり」です。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-08-13 20:47:42)《改行有》

1732.  存在の耐えられない軽さ 《ネタバレ》 “驚異の目力”が武器のプレイボーイ外科医、まさに“肉食獣”と言える女流画家、そして腋毛ボーボーの田舎娘、この三人が見せる純愛とは対極に位置するような恋愛劇ですが、ドロドロになりがちなストーリーなのにどこか突き抜けた明るさがある語り口です。ヨーロッパ俳優を多く使い撮影監督もスヴェン・ニクヴィストなので、ハリウッド資本ながら欧州映画の様な味わいがありました。スヴェン・ニクヴィストのカメラがまた美しくて、「プラハの春」の記録映像にデイ・ルイスやビノシュが映り込むところなぞ素晴らしい映像テクニックです。黒い山高帽をかぶった下着姿のレナ・オリンはポスターやパッケージにも使われてこの映画のシンボルみたいな存在ですが、本作での彼女のセクシーさはちょっと尋常ではない。人間の存在なんて「耐えられないほど」軽く歴史の激動にのみ込まれてしまうはかないものかもしれませんが、それでもそれぞれが生きた証しは必ず残ってゆくものなんでしょうね。そう考えるとラストのフェード・アウトには泣かされてしまいました。それにしても役者がいい演技を見せてくれる映画はホント上映時間の長さなど気にならないものですね。[DVD(字幕)] 9点(2011-08-10 22:44:50)

1733.  10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス 《ネタバレ》 『イデアの森』よりも馴染みが深い監督の顔ぶれですが、さてどうでしょうか。①カウリスマキ カウリスマキの作風は短編に向いているというか、普通に撮った長編から任意に10分間だけ切り取ったみたいな不思議な感じ。6点②ヴィクトル・エリセ ごめんなさい!今までエリセって聞くと「長―い、眠―い」という一部の世評を聞いて敬遠していましたが、本作を観て打ちのめされました。この詩情あふれる10分はまさに至福です。優れた映画作家は時の流れの質感を自由にコントロールできるんだと初めて知りました。10点③ヘルツォーク この人ほんと辺境ものが好きですねー。テーマはいいんだけど、「これってフェイクだよね?」ってことがずっと気になっちゃってマイナスでした。5点④ジャームッシュ やっぱこの人は短編の名手ですね、トレーラー・ハウスという狭い空間を使って一人の女優を赤裸々に見せてくれます。9点⑤ヴェンダース これも一種のロード・ムーヴィーですよね、とてつもないバッド・トリップですけど。このエピソードが本作中でいちばん濃かったんじゃないでしょうか。可愛いオチもちゃんとあって感心しました。8点⑥スパイク・リー このゴアvsブッシュの大統領選については『リカウント』という長編が詳しいのですが、あの内容を10分でまとめたってのはある意味すごいことです。ただねえ、本作のエピソードとしてふさわしいかと言うと、それはまた別のお話し。『イデアの森』のゴダールといい勝負のやりたい放題でした。5点⑦チェン・カイコー 東洋代表カイコーは怪談風味で勝負ですか。この『聊斎志異』チックなエピソードにラストあのアニメーションを持ってくるセンスは気に入りました。それに“エアー引っ越し”は思わず爆笑でした。7点  それぞれの監督が個性というか得意技を見せてくれて満足できました、平均をとって7点。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-08-08 01:14:48)(良:3票)

1734.  10ミニッツ・オールダー イデアの森 《ネタバレ》 嫌いな監督と知らない監督ばかりでしたが、さて評価は如何に。①ベルトリッチ まさに『ベルトリッチ版“胡蝶の夢”』東洋の昔ばなし風で自分にはいちばん親しみを感じたエピソードです。8点②マイク・フィッギス 本作の中でいちばん斬新なアイデアで撮られていますが、イマイチ自分には合わなかったです。5点③イジー・メンツェル 「顔に歴史あり」というところでしょうか。このピーター・ローレみたいな顔したチェコの老優のことを知っていればまた感慨が深かったんでしょうが。6点④イシュトヴァン・サボー まさに「人生10分先は闇」ですね。技術的に難しかったかもしれませんが、できれば10分間ずっとワンカットで撮って欲しかったところです。6点⑤クレール・ドニ 予想外の駄洒落オチに唖然・呆然。5点⑥フォルカー・シュレンドルフ 「哲学する蚊」を見せられてもねえ。4点⑦マイケル・ラドフォード 10分で判るアインシュタインの相対性理論。悲しきタイム・パラドックスです。7点⑧ゴダール 良くも悪くもゴダール節炸裂、まあ観る前から予想した通りでした。たしかにこんなパワーを持った映画作家はもう現れないかもしれませんね。5点  というわけで、平均をとって四捨五入、評価6点ということで。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-07 01:16:33)

1735.  ヴィレッジ(2004) 《ネタバレ》 シャマランくんには、『シックスセンス』では「若いのにすげーテクニックを持ったやっちゃ!」と感嘆させられ、『アンブレイカブル』を観て「こいつは正真正銘の大バカだ!」と唖然とさせられたものですが、こわごわ観た本作は落ち着いて観れる出来でした。ただ観始めてからストーリー展開に既視感を強く感じてきまして、半ばぐらいのところで大昔にTVで観たロジャー・コーマンの『恐怖の獣人』とそっくりだと気がついたのです。まさかまさかとラストまで行くと、オチも一緒で「こりゃ翻案というかリメイクじゃん」と呆然としちゃいました。とは言え、私は決して本作をそれで否定するようなケチな料簡は持っていません、『恐怖の獣人』はアイデアはともかくとしてしょせんはC級映画ですし、そのプロットを現代に甦らせたシャマランの意欲は買いたいところです。あのロン・ハワードの娘は決して美人じゃないけど“盲目がゆえの怖いもの知らず的な勇気”を上手く演じていました、しかしやり過ぎで“ほんとに盲目かよ”と突っ込みたくなる部分がちょっと多すぎです。ネタばれしすぎるのであまり詳しく論じれませんが、そもそも「盲目のくせになんで怪物が近づいてくるのが判るんじゃ!」とだけは声を大にして言わせて下さい(笑)。シャマランくんはオリジナルなストーリーだと風呂敷を広げるだけで収拾がつかなくなる傾向が顕著なので、これからもリメイク・翻案ネタで勝負した方が賢明ですよ。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-03 22:24:59)

1736.  突撃隊 《ネタバレ》 組織になじまない一匹狼だけど技量は抜群というと、同年に製作された『戦う翼』の爆撃機パイロットと思いっきりキャラがかぶるのですが、やっぱりマックイーンは将校じゃなくて兵士役が似合うんですよね、本作のマックイーンはえらくスリムで眼がギラギラしていてまさにオオカミという迫力です。マガジン三本をテープでくくったM3短機関銃は他の映画では観たことない使用法ですがいかにも実戦的で、私の中ではマックイーンのシンボルみたいなものです。ドン・シーゲルの無駄のないスピィーディな演出はB級映画のレベルを超えていますね。そう言えば、同じロケ地で撮ったんじゃないかと思うほどTVの『コンバット』に雰囲気が似てますね、音楽が同じレナード・ローゼンマンだったせいもあるかな。[地上波(吹替)] 7点(2011-08-01 21:41:41)

1737.  スイミング・プール 《ネタバレ》 この映画のオチはただただ“?”が頭に浮かぶだけでしたが、どうしてこうなっちゃうんだろうと考えてみると、ひとえに主人公サラ・モートンが「信頼ならざる語り手」であることが原因なんですよね。こういうプロットならば、南仏に行ってからの映像はすべてサラの主観で統一されなければならないのに、ところどころにジュリーの視点で撮られたショットが交じっているから余計に混乱してしまうんですよ。ジョー・ライト監督の『つぐない』も「信頼ならざる語り手」がストーリー・テリングしてゆくお話しで本作と似てますけど、『つぐない』は脚本家の手腕が本作のオゾンより格段に優れていて、原作小説を見事に脚色していて違和感はなかったと思います。また、筋には関係ないのにマルセルの不気味な娘が登場したり、ベッド脇から外した十字架がいつの間にか元の位置に戻っているなどのシーンには、“この世界はサラの妄想なんだよ”とオゾンが伏線を張っている様な気がしました。まあどちらにしても、騙されたという快感はあまり感じられないちょっと不思議な後味でした。 付け足しですけど、ロンドンでイギリス人同士が仏語で会話するのはなんとかして欲しかったですね。海外向けに英語の吹き替えも入れた方が良かったのでは。[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-07-31 09:40:44)

1738.  インビジブル(2000) 《ネタバレ》 エログロ番長ヴァーホーヴェンのハリウッド卒業(中退?)記念作で、“透明人間もの”というB級色あふれる題材で攻めてくるとはさすがですねえ。古今東西、“透明人間もの”として製作された映画の中でもたぶん本作がもっともヴァジェットを使っているんでしょうが、ヴァーホーヴェンにしてはグロは薄味、エロは中坊の妄想(というか、『青い体験』レベル)みたいでファンとしてはちょっと不満が残ります。そもそも映画前半で透明化と逆透明化のグロ味たっぷりのヴィジュアルを見せてしまった時点でやりたい事が終わっちゃってますので、その後のベーコンの暴れっぷりなんて付け足しみたいなもんです。しょせん生身の人間が単に透明になっただけだし、裸だし、そんな大したことができるわけないんですよ。そう考えると、ほとんど地下の研究所だけで展開するストーリーはまあ妥当と言えるでしょう。[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-07-30 16:35:06)

1739.  JFK 《ネタバレ》 自分は俗に言う「陰謀史観」というやつは鼻から相手にしないのですが、ケネディ暗殺だけはどう考えてもウォーレン委員会の公式発表はおかしいと思っています。オリヴァー・ストーンは「ケネディ暗殺が自分の青春を狂わせた」と信じているお方ですから、そりゃ私の様な半可通でもなっとくさせてくれる構成力というか力技で暗殺の陰謀を再現してくれました。でもその「虚実織り交ぜて」というのが曲者で、どこまでが事実でどこからがフィクションなのか判りにくいある意味「危ないプロパガンダ映画」としての側面も持っているのも事実です。ストーリーは後半クレイ・ショーという男の裁判が焦点になるんですが、こんな小物が有罪になってもどうケネディ暗殺の陰謀を暴くことになったのかが非常に判りにくい。もっともこの裁判シークエンスでのケヴィン・コスナーの論告は映画史に残る様な屈指の迫力で、最後の方なんかコスナーの声が喋り過ぎでかすれてくるぐらいですから。ストーンはこのシークエンスが撮りたいがために三時間もの長さの映画を製作した様なもんですけど、正直ぐいぐい引き込まれちゃって長さはあまり気になりませんでした。ラスト、ギャリソン親子三人が肩を並べて裁判所を出てゆくところをロングで捉えたショットは、『アンタッチャブル』を思い出させてくれました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-07-24 00:23:15)

1740.  最後の突撃(1944) 《ネタバレ》 名匠キャロル・リードが第二次大戦時に撮ったプロパガンダ映画ですが、なかなかの佳作です。戦時中は米英の映画監督たちも競ってプロパガンダ映画を撮っていますけど(ジョン・フォード、ジョン・ヒューストン、フランク・キャプラ、フリッツ・ラング、etc)私が今まで観た中では最良のプロパガンダ映画だったと思います。ちなみに最悪はスターリンが撮らせた『ベルリン陥落』で、トラウマになるほど凶悪な映画です。 さてストーリーは招集された市井の市民たち8人をこれまた予備役将校のデヴィッド・ニーヴンが一人前の兵士に育ててゆくというプロパガンダ映画の王道ですが、8人がけっこう個性豊かに描かれているので訓練場面ばかりですが意外と退屈せずに観れます。ニーヴンは実は俳優になるまでは士官学校卒業のバリバリの現役将校だったそうで、大戦が始まると英国陸軍に大佐の階級で復帰しています。大佐と言うと連隊長の階級ですが、さすがに実戦に出ることはなく情報部などにいたようです。軍に入って将校を勤めたハリウッドスターは多いですが、ニーヴンの大佐が最高位ではないでしょうか。北アフリカに送られた彼らはドイツ軍と激戦になって「最後の突撃」に赴くところでこの映画は終わるのですが、まるで第一次大戦のときの様にゆっくり歩きながら敵陣に向かってゆく姿は、日本軍の玉砕・バンザイ突撃とは違って「勝って生き残るんだ!」というしぶといジョンブル魂が感じられました。 フランス人酒場の主人役でピーター・ユスティノフが出演し共同で脚本も書いていますが、この人脚本家としてもなかなかの腕前だったんですね、感心しました。[ビデオ(字幕)] 6点(2011-07-23 17:24:51)

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