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プロフィール
コメント数 2258
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1741.  助太刀屋助六 こういう人情もの大好きです。結末も気が利いている。お話だけで言えば、9点、10点付けたいくらい好み。でももうひとつ乗り切れませんでした。ケレン味の強い芝居、演出に違和感を覚えました。鈴木京香の言い回し、真田広之のオーバーアクション、小林桂樹の芝居。どれも居心地がわるい。テンションが自分と合わない舞台を観ているような感覚。落語のイマジネーションをそのまま映像化すると、こんな感じでしょうか。慣れればきっと、悪くないでしょう。[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-07-05 18:10:46)

1742.  サイレン FORBIDDEN SIREN 《ネタバレ》 タネが明かされた瞬間は、正直ガッカリしました。何だ、結局妄想オチかと。でもエンディングを見ているうちに、考え直しました。鉄塔から落ちるまでに市川が目にしていたものは、全て手帳に感化された妄想との解釈が可能です。だだし、4回目のサイレン後の行動は、それでは説明がつかない。彼女が手帳の続きを見ていない以上、殺戮を始める必然性がありません。別の要因があるはずです。目まぐるしいカット割りのエンドクレジット。その中で異質だったのが『人魚伝説』のくだり。島民が人魚を食べて不老不死になった御伽話が,再度強調されます。人魚は英語で「SIREN」。人魚伝説は本物だった。市川(阿部)は、殺された人魚に成り代って、島民(の末裔)に復讐を果たしたという見方が妥当でしょう。赤い衣をまとった高橋真唯は人魚の霊。彼女の姿を目にしているのは、島外者である森本と市川だけです。それなら辻褄が合う。ただ腑に落ちないのは、高橋に足があったこと。それは人間である証。では伝説はデタラメなのでしょうか。いや全てがウソとは思えません。島民が若い女性をなぶり殺しにした事実はあったのかもしれない。島には偶像崇拝の風習があります。流行り病が引き金となって、集団凶行に及んだのではないか。魔女狩りと同じです。鏡に映るとDOGはGOD、LIVEはEVILに見えるように、島民の目に彼女はどう映ったのか。自分たちの行動を正当化するために人魚伝説は生まれたのだと思います。惨劇は人魚の呪いではなく、少女の恨みによって引き起こされた。彼女にしてみれば、島民は全て化物に見えたでしょう。断末魔に耳にしたであろう“サイレン”は、民衆の狂気の叫び声か。終始物悲しい表情の彼女が一瞬だけ浮かべる笑みに、震えます。[DVD(邦画)] 7点(2007-07-04 19:06:55)(良:1票)

1743.  好きだ、 《ネタバレ》 ポイントは顔の描写。序盤多用されるのは横顔の画。例えば宮崎姉。観客が見るのは、ほとんど彼女の横顔です。そこから見えない部分を想像するしかない。それは反対側の顔であり、正面の顔、そして心の顔。大切な人を失って少し増えた笑顔の理由を、私たちは想像するしかありません。瑛太の場合も同じ。彼の描写もほとんどが横顔です。横顔は、すなわちその人の半分。見せない部分がある。そこに心の壁を感じます。この2人と宮崎は少し違う。彼女も2人同様に横顔が多いものの、正面の顔を幾つか見せてくれます。半分ではなく全部をさらけ出している。その分彼女は少し強い。表情から読みとる彼女の心。口には出さなくても、彼女の振る舞いや眼差しから想いは伝わります。西島の場合も同じ。野波を助けたときの、加瀬に対する哀れみの気持ち。その想いは伝わってしまった。このときの彼は正面の顔です。大人になって強くなったということ。ただ、結果的に悲劇を呼ぶことになってしまいます。伝えたいのに、伝えられない気持ちもあれば、その気が無いのに伝わってしまう想いもある。なんて面倒なのでしょう。だからこそ、声に出して伝えることに意味がある。長い歳月をかけてやっと言えた言葉が、胸を突きます。それを口にしたのは永作。やはり女のほうが強い。“想い”に形はありません。色も匂いも質量もない。あやふやなものを頼りに、人は生きている。そんな曖昧な存在に形を与え、ときに色や匂い、重さを与えるのが言葉なのかもしれません。「好きだ、」はやっと辿りついた言葉。そしてそこから始まる。[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-07-03 18:51:00)(良:3票)

1744.  ハルク ある年代以上にとって『ハルク』といえば、テレビドラマの『超人ハルク』。そうは言っても自分の場合、怒ると緑色のマッチョに変身という設定以外あまり覚えていません。CGの無い時代ですから、ハルクは全身を緑色に塗ったごく普通のムキムキ男。アクションもそれ相当のものでした。そんなドラマ版と比べると、本作のハルクは「凄まじい」の一言。大地を蹴って大ジャンプ。戦闘機に飛び乗って大気圏突破。その爽快感は素晴らしい。アメコミをそのまま実写化したような演出も面白いです。ただ物語に中身がない。主人公は何を受け入れ、何を放棄したのか。特異体質を手に入れた若者の苦悩が見えてきませんでした。映像は確かにスゴイけど物足りないです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-07-02 18:03:26)

1745.  ターミネーター3 《ネタバレ》 “作らなければ良かったのに”続編だとは思います。前作までの余韻を見事に打ち消しています。ただ、もし続編を作るなら、この結末しかなかったとも思います。B級でありながら優れた娯楽性を有した1作目、液体金属のCGに驚愕した超大作の2作目と比べるとさすがに厳しいですが、本作単独で観るならば十分な出来だと思います。初見はDVD、2度目はCS、そして3度目は地上波吹替え版と都合3回観たのですが、結末を知っていても楽しめる作品と言えそうです。こうなればいっそ、審判の日以降を描いた4作目も観たいです。[DVD(字幕)] 7点(2007-07-01 19:24:32)

1746.  身代金 《ネタバレ》 本作のポイントは、主人公が身代金支払いを拒否し、そのお金を誘拐犯検挙への懸賞金に充てたこと。何故彼はそう決断するに至ったのか。その発端はFBIの失態。犯人を射殺してしまうなんてあり得ない。しかも失策を悪びれる様子もない。これには心底腹が立ちました。彼がその怒りの矛先を犯人に向けたことは想像に難くない。また、無秩序なマスコミの報道姿勢も彼を傷つけたでしょう。結局、誰もあてには出来ない。自分が息子を助けるしかない。そう考えた上での懸賞金だった。息子を助けだすための最後の賭け。そういう側面もあるでしょう。ただ、彼が求めていたのはストレスから解放であった気がします。息子は死んだと思い込むことが(言い方は変ですが)一番気が楽です。あとはその怒りを犯人にぶつければいい。彼は地獄の苦しみから逃げたのだと感じました。それは人間として正常な心の動き。世間の非難なんて、所詮気楽な立場からの物言いです。彼の境遇には同情します。しかしそれでもなお、彼の選択には異を唱えたい。死ぬほど苦しくても、子供の命を救うために最善を尽くして欲しい。(彼の選択が、彼が思う最善策ならば文句はありません。でもそうは見えなかった。)もしかしたら、その考え方自体が幻想なのかもしれない。でも主人公には、人である前に親であって欲しい。そう願います。懸賞金のアイデアは面白いですし、最後まで手に汗握る娯楽性にも優れています。ただ、肝の部分を受け入れられなかったのが惜しい。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-30 21:08:20)(良:1票)

1747.  バックダンサーズ! 《ネタバレ》 サクセスストーリーでありながら、障害を乗り越えていく感覚に乏しいのがツライです。苦悩は見えても、努力が描かれていません。解散したバックダンサーズが再び集う場面。彼女たちは「悔しい」と涙を流します。その想いは確かに伝わってきます。とくにサエコのブサイクな泣き顔が素晴らしいです。(基本的にカワイイから許される顔。彼女に比べると他の娘たちの泣き顔はまだ甘いかな。)彼女らが選択したのは、オーディションを兼ねたダンスコンテストに出場すること。イチからやればいい。ただ踊りたい。そう決断したのだと思いました。ただ、ここからの展開がいただけません。ステージ終了後、主人公は元マネージャーに訴えかけます。「私たちをなんとかして」と。彼女たちに他意は無いのでしょう。でもそれならば「私たちは踊りたい」が相応しいのでは。「なんとかして」という言葉からは、タレント意識が垣間見えてしまいます。落ちるところまで落ちていないから、這い上がる爽快感が薄いのです。最後のステージに向けて、サポート側の苦労はきちんと描かれています。でもその一方、彼女たちはほったらかし。レッスンに汗を流す姿をきちんと描くこと。丹念な描写の積み重ねが、最後の感動に繋がると考えます。正直、物足りません。でもキライってわけじゃありません。まあまあ好き。いや、はっきりと言いましょう。気に入りました!だって4人ともカワイイのですもの。平山は普通に可愛いし、サエコはギャル可愛いです。ソニンはマッチョ可愛いし、hiroはスピード可愛い。演技はイマイチでも許せてしまいます。主題歌の『いつか2人で』が何気にいいじゃないですか。劇中でバックダンサーズと陣内のバンドがセッションするシーンが、クライマックス以上にステキだったりします。[DVD(邦画)] 7点(2007-06-29 19:03:23)(笑:1票)

1748.  コワイ女 《ネタバレ》 オムニバス作品のため、1話ずつ感想を述べます。まずは『カタカタ』から。最も分かり易かったのがコレでした。得体の知れない女に追いかけられる恐さ。もちろん女の髪はロング。定番ですね。ただ怖いっちゃ怖いけど、ベタすぎてギャグっぽくもありました。中越典子の演技は型どおりで低調と感じます。次に『鋼』。正直分かり難くいです。けど、コレが一番気に入りました。本作のコワイ女“鋼”は、ほぼ出オチ状態。怖いというより気持ち悪いです。ただ御御足はすこぶる美しく、そこにエロスを感じました。上半身は見えなくても、かわいく思えてくるから不思議です。最後に『うけつぐもの』。前2話は女の容姿に工夫を凝らしていましたが、本作はその細工は一切なし。内面の怖さに焦点を絞っています。恐怖の演出は控えめでした。3話それぞれに切り口を変えており、全体的なバランスはいいと思います。ただ、どの物語にしても起承転結がおざなりで、物語の体裁を成しておらず消化不良でした。コワイ女はみなチャーミングでしたが、その魅力が怖さに繋がっておらず勿体ないと感じました。[DVD(邦画)] 5点(2007-06-28 19:19:40)

1749.  3-4X10月 《ネタバレ》 間(ま)が絶妙。それは時間の間。空間の間。2つの間の取り方が、キタノ映画の空気を作っています。この感覚は天性のもの。やはり北野武の映画監督としての才を感じずにはいられません。さて本題。事前に得ていた知識は、タイトルが野球のスコアを表しているということ。観終わってみれば、確かに逆転劇を食らったような。積み重ねてきたものが、最後の最後でひっくり返されました。ただ、主人公の頭の中だけのお話だとは思いません。本作のキーワード「振らないと始まらないよ」に意味が無くなってしまうから。主人公は確かにバットを振った(行動した)のだと思います。では、どこまでが現実で、どこからが妄想か。怪しいと思うのは、沖縄に到着した時点。喫茶店から、いきなりダンカンの野グソ。この端折り方は乱暴です。餞別を渡したダンカンが一緒に沖縄にいるのも変。たけしがらみで非現実的なカットも挿入されます。つまり沖縄のくだりから爆発までは、彼の願望ではないかと。ただし、全てが妄想とは限りません。現実が混在している可能性もある…。彼の現実は動いています。それは夏から秋へ、季節の移ろいから感じ取ることができます。ヤクザとの揉め事は解決していません。だから彼は復讐のシナリオをトイレの中で想像した。それはただの妄想だったのか、はたまたイメージトレーニングだったのか。ラストシーン、主人公から受ける印象は冒頭とは全く異なります。ちょっと走っただけなのに、積極性と自信が感じられる。その自信はどこから湧いてきたのでしょう。そして積極性は何に対して向けられるのでしょう。タイトルの×印は、野球の“サヨナラ”を現しているだけなのでしょうか。[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-06-27 18:27:02)(良:1票)

1750.  あなたに降る夢 《ネタバレ》 天使を介在させることでファンタジー色を強調。好感度の高い(?)ニコラス・ケイジの起用により、上手く美談に仕上げています。ただ、自分はいいお話だとは思いません。とくにオチがいけない。みんなの善意が主人公カップルを救ったという結末ですが、その必要性を感じません。2人が得た大金は所詮あぶく銭。それを失ったところで元に戻るだけです。ニコラスは愛情がない妻と縁が切れたわけですし、ブリジット・フォンダも誠実な夫を手に入れた。2人はこの出来事から、十分な恩恵を受けています。お金以上のものを手に入れた。何も無いところからでも、2人は前を向いて歩こうとしています。それでいい。それが素晴らしい。だのに、この期に及んで援助が必要でしょうか。新聞記事に煽られて寄付をした人たちに言いたい。自分の善意を満足させたいなら、ユニセフに寄付したほうがよほど有益だと。赤十字でもいい。愛の小鳩事業団やカンガルー募金、ドラえもん募金だってある。北への支援米は止めておいてね。本当に援助を必要としている人たちへ、その善意を向けて欲しい。強欲妻へのお仕置きは、無いと締まりが悪いでしょう。ただ、金タライの一つも頭に落としておけば十分だと思います。正直、彼女に良いところは見当たりません。でも極悪ってわけじゃない。誰よりも人間らしいのは、実は彼女なんじゃないかと。よく見ればライス国務長官よりもちょっとカワイイし。[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-06-26 18:07:57)(良:1票)

1751.  300 <スリーハンドレッド> シネコンの中でも一番キャパが小さいスクリーンで鑑賞。狭い空間のせいもあったでしょうが、張り詰めた空気を感じました。多くの観客が、物語に引き込まれていたと思います。事実、非常に堪能しました。絶望的に不利な状況。その中で鬼神のごとき強さを見せるスパルタの戦士。戦闘シーンの見事さは特筆に価します。システマチックな集団戦にはリアリティがあり、個の闘いにおける華やかさは、格闘技マンガを読んでいる感覚に近い。あるいはシューティングゲームをプレイしているよう。手や首はバンバン飛びますし、血しぶき出まくり。しかし、壮絶な殺し合いの描写に目を背けたくなるような事はありません。絶妙なセピアの色合いが、痛ましさを緩和していました。言葉は適切ではないかもしれませんが、面白い。不謹慎かもしれませんが、楽しい。それが率直な感想です。ただ、こういう注釈を付けざるをえないところが、本作の弱点だとも思います。何故素直に「面白い」「楽しい」と言えないのか。それは、物語の体裁が紛れもなく戦争映画だから。コメディ以外で、楽しい戦争映画というのは、やはり無理がある。痛みが伝わらないから、薄っぺらく感じます。なまじ史実に基づいているから尚更です。娯楽に特化した弊害がここにある。ただし戦闘シーンが出色の出来映えであるのは間違いありません。ですから題材を変えれば相当イケるはず。三浦健太郎の傑作漫画『ベルセルク』をこの手法で是非とも実写化していただきたい。[映画館(字幕)] 7点(2007-06-25 18:08:06)(良:2票)

1752.  ウォーターワールド 《ネタバレ》 この世界では土が貴重品。その発想が凄く新鮮でした。唯一、土を調達できる主人公は、いつでも大金持ちになれるんじゃないかと思いました。ドライランドは意外と近くに存在。思った以上に狭い世界での物語だったことに驚きました。本作鑑賞の前に、『日本以外全部沈没』を観てみるのも一興かと。10年くらい前に一度観たっきりの作品にコメントすると、こんな感じです。[ビデオ(字幕)] 6点(2007-06-24 18:21:35)

1753.  ダイ・ハード2 《ネタバレ》 前作があまりに良かったため、比べると見劣りしてしまいますが、単品のアクション作品としての出来は標準以上。楽しめました。警官の職務から来る責任感、そして妻を助けたいという想い。この2つが両輪となって、マクレーン刑事に力を与えます。それは覚悟の力。離陸直前の飛行機に飛び乗ろうなんて普通は考えない。ただ、前作ではパウエルという精神的なサポート役がいましたが、本作では孤立無援状態。アクションのスケールもアップしたために、余計にスーパーマン度合いが増しました。普通の中年男であることが彼の魅力。その範疇を超えてしまったのは、いささかマイナスだったと感じます。最後の旅客機爆破は、いくら極悪人相手でもやり過ぎか。妻をはじめ多くの人命を助けることにつながったのも、多分に結果論的ですし。ただ、この大味加減も作品の魅力のひとつなのでしょう。[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-06-23 00:37:24)

1754.  陰謀のセオリー 《ネタバレ》 妄想か、はたまた陰謀は存在するのか。両方の可能性を残しつつ物語は推移します。観客は疑心暗鬼のまま行く末を見守ります。二転、三転する展開。明かされた真実に、はたと膝を打つ…となれば良かったのですが、スッキリしません。それは、メル・ギブソンの告白のみに事件の真相が委ねられているから。彼の告白を裏付けるものがない。もちろん状況証拠から考えれば、彼の証言は理にかなっている。そもそも寝返ったのでなければ、組織から追われることもないでしょう。でも彼が洗脳されていたという事実や、しどろもどろの告白に疑惑の目を向けてしまいます。ここで注目したいのが、真相の告白シーンで常套とされる回想シーンがないこと。ここに意味があると思う。一つは、彼に記憶がないことの示唆。覚えていないから回想映像がない。実際、彼の言い回しは妙でした。都合のいいように記憶を捻じ曲げているようにも見えます。そしてもう一つの意味。それは、“真実とは所詮その程度にあやふやなものだ”というメッセージ。もしそうならば、それなりに納得できます。ただし、もっと腑に落ちないのは、ジュリア・ロバーツのほう。何故、彼女はメルの証言をアッサリ信用してしまったのか。彼の言葉の中に、信用に足る事実が含まれていたとは思えない。(意味ありげなワードは、「コーヒー」と「ベイビー」くらい。)ただ、彼女がメルを愛してしまったのであれば、説明はつきます。彼を助けるために、真相を知るX-メンを射殺した。真実を知るのが怖かったのから。いずれにしてもこの結末で、事件の真実が明かされていくとは思えません。陰謀は暴かれないから陰謀。それがセオリーということでしょうか。モヤモヤ感は残ってしまいます。これが余韻を狙ったものであるならば、脱帽ものです。ただエンディングのジュリアの笑顔をみていると、そうは思えない。単に説明不足なのだと思います。メルの洗脳のメカニズム(暗殺の指令を抗えるのかどうか)、ジュリアの父子の関係、ジュリアがメルに好意を抱く過程、このあたりが描かれていれば、スッキリしたと思います。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-22 18:21:54)

1755.  ザ・ロック 《ネタバレ》 娯楽性を意識した展開、演出に好感が持てました。トロッコのシーンは、さながらインディジョーンズのよう。キャラクターもよく描かれていたと思います。主役2人の心情を理解できたので、すんなり物語に入り込めました。グッドスピードはそもそも技術職。ミッションのために死ぬ覚悟があるかというと厳しい。ただし、身重の恋人にも被害が及ぶとなれば話は別です。彼が分相応以上に頑張ったことも頷ける。メイソンの方は、命を張る必然性はありません。さっさと逃げ出して、娘を避難させればいい。にもかかわらず彼が最後まで協力したのは、グッドスピードに恩を感じていたからだと思いました。娘と会っていたときに、気遣ってくれたことに。命を賭けられるほどの恩義とは思えません。でも些細な事かどうかは、当人が決めること。彼はよほど嬉しかったのでしょう。心を動かすことができれば、本当の意味で人は動いてくれる。それはどんな仕事にも当てはまります。不満な点を挙げるなら、カーアクション。接写が多くて見づらかったです。また、お約束とはいえ、敵がヘナチョコ過ぎたこともマイナス。さすがに手榴弾を投げ返されるのは恥ずかしい。それでも全体的には十分満足のいく作品でした。映画館で観たかった。[地上波(吹替)] 8点(2007-06-21 18:17:37)

1756.  不機嫌な赤いバラ 《ネタバレ》 最初はニコラス・ケイジに同情しまくり。頭ではマダムの寂しさを想像できても、やっぱり憎たらしい。彼を主体にストーリーが進行するから尚更です。マダムに対する見方が変わるのは、物語が彼女の視点に移行した時。久しぶりに訪ねてきた息子に喜ぶマダムの顔は、ごく普通の母の顔。しかし静かに息子の願いを断った顔は、元ファーストレディのそれでした。その表情が絶妙です。彼女が置かれてきた状況、抱いてきた想い、それらを瞬時に察することが出来ました。心の隙間を縫って彼女の心が流れ込んでくるよう。不意をつかれて涙しました。ここからの畳み掛けが上手い。観客には、マダムがニコラスを重用する理由が明かされ、彼女に対する理解が深まります。さらにニコラスも、彼女と酒を酌み交わすことで気持ちを通じさせます。一気に和みムード。しかしマダムの表情は晴れません。今後の成り行き(病気に起因する悲劇)を予感した矢先の急展開。虚をつかれました。ニコラスの心情を慮ると辛過ぎる。彼は後悔の念に苛まれたはずです。マダムのわがままを許してしまった、己の甘さを責めたと思う。彼女と打ち解けたがゆえに、出てしまった緩み。ただし、運転手と対峙した時に彼がとった行動は、後悔に由来したものではありません。この時の彼はプロではなかった。彼はただただ、マダムを助けたかった。その強い想いが伝わってきます。ビジネスを超えた繋がりを感じずにはいられません。ラストも秀逸。退院時に車椅子に乗れという看護師。その規則に論理性はありません。車の座席位置でモメたのとは訳が違います。それでもなお、規則に従えと言うニコラス。彼の顔をじっと見据えた後、従うマダム。2人の新たな絆を感じます。マダムの人生は、得たものより、失ったものの方が多いかもしれない。でも最後に信頼できる人間を得られたのは、何よりの幸いだと思います。不機嫌なバラは、これからも不機嫌であり続ける。それが彼女らしく生きることだから。そしてニコラスの髪も抜け続けるでしょう。[CS・衛星(字幕)] 8点(2007-06-20 17:41:22)(笑:1票) (良:2票)

1757.  日本以外全部沈没 “いい意味で”は、魔法の言葉。付けるだけで印象が変わります。例えば、いい意味で露出狂。社交的な感じがします。ただし、本質は変わらない。露出狂が服を着るわけではありません。本作にもこの言葉を使いたいと思います。いい意味でダメ映画。内容はもうホントに酷い。悪ふざけなんてもんじゃない。ただし、隠されたメッセージは悪くありません。地球を桃に例えるならば、陸地は皮の部分。ほんの僅かな部分に住んでいるのが人類。いがみ合うなんてバカらしい。みんな仲良くしましょうよ。童話の例えも分かり易い。何気にエンディングテーマ曲もいいですし。ですから、ダメはダメでも、救いようがない訳ではありません。それなりに味わえる映画。ただし、ダメ臭が強烈過ぎて、食べる気が失せるほど。例えるなら、クサヤといったところでしょうか(あるいは某有名なニシンの缶詰)。ですから口に入れてみれば、案外イケルのかも。もっとも、ただの生ゴミである可能性も否定できません。もちろん、いい意味で。[DVD(邦画)] 4点(2007-06-19 18:23:31)(笑:1票) (良:1票)

1758.  ジョゼと虎と魚たち(2003) 《ネタバレ》 小洒落たタイトル、妻夫木くんが主演、池脇千鶴のヌードの話題先行など、個人的に食指が動かない作品でした。(すいません。嘘です。最後のセンテンスには興味津々です。)でも観てみるとコレが自分のツボ。もう大好き。ほんとに好き。妻夫木を初めて上手いと思いましたし、池脇も魅力的でした。ばあちゃん、板尾、「いてまうど」の兄ちゃん、荒川良々等の濃いキャラも旨味を発揮していました。重いテーマですが、物語と向き合わせる手法に長けていたと思います。死別や結婚という安易な結末に逃げなかったのも好印象。とくにジョゼの気持ちが心に沁みます。動物園で虎の見学。恐怖に対峙したときに、自分を守ってくれる人がいること。これほど心安らかなことはありません。でもこの幸せが長く続かないことも彼女は承知しています。いずれ彼は去っていく。だから車椅子を買おうとしなかった。少しでも長く彼の背中に触れていたいから。乳母車を新調しなかったのも、押してくれる人がいなくなるのを知っていたから。彼女が妻夫木に言う「私をおぶえ」という台詞。それは遠まわしなプロポーズでもあったと思います。頭では彼との別れを予期していたとしても、幸せな結婚生活を夢見ないはずがありません。しかし彼女の願いは叶わなかった。その直後のシーンもたまらない。トイレに入ったジョゼを覗く妻夫木。彼女は「あっち向いてて」と言います。「出て行って」ではなく。その想いに胸がつまります。水族館で見られなかったお魚たちをラブホテルの映写装置で見る彼女。自由に泳ぐ魚たちの中で、至福の時を過ごすジョゼ。貝殻ベットの中の彼女は、まるで人魚姫。幸せを知ってしまった彼女は、もう海の底へは戻れないと言います。彼と過ごした日々を受け止めようとする彼女。切ないほどに強い。いや、強くあろうとする姿に心打たれます。それに比べると男のほうは情けない。でも彼を責める気にはなれません。彼が怖気づいたのも分かる。彼は彼が思う幸せを求めて生きていくでしょう。でも心の傷はずっと残るはずです。それも仕方がない。悲しいこと、苦しいこと、切ないこと。人生には嫌なことの方が多いかもしれない。でもそれを知らずして、幸せを知ることもありません。ラストは料理をするジョゼの姿。食べることは生きること。海の底とは違う世界を、喜びも悲しみもある世界を、彼女はこれから生きていく。ジョゼは死を選ばなかった人魚姫です。[CS・衛星(邦画)] 9点(2007-06-18 18:02:04)(良:9票)

1759.  フロム・ダスク・ティル・ドーン 《ネタバレ》 前半のクライムサスペンス調から一転して、後半はおバカアクションホラー。この変わり様には驚きました。悪趣味ぶりも際立っています。でもこんなテイストも嫌いじゃない。たぶんバカのさじ加減がいい具合なのだと思います。手の平を撃たれているのに、苦しむそぶりを見せないタランティーノ。おそらく人格が“壊れている”ことの暗示でもあるでしょうが、それにしても大雑把な表現です。そうかと思えば、「人間の体は硬くて杭が通らないけど、バンパイアの体は柔らかいから簡単に杭が通るんだ」なんて説明をご丁寧にしてくれる。この妙なこだわりが面白い。終盤のバンパイア狩りアクションの爽快さが、前半の胸糞悪い空気を吹き飛ばしているように感じました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-17 18:31:59)

1760.  ボーン・コレクター 《ネタバレ》 テレビ吹替え版での観賞です。主人公が捜査に加わった事件のうち、明らかに3件目だけテイストが違います。水蒸気、ネズミとその手口の(見た目の)残虐さは目を覆うばかりだったのに、最後の犯行だけは溺死を誘うというヌルさ。トーンダウンは否めません。本命のターゲット、主人公殺しに至っては何の準備もしていなかったみたいですし。せっかく猟奇的な殺人を展開してきただけに、言葉は変ですがもったいない気がしました。テレビ用にカットしてあるためか、全体的に粗さも感じます。それでも、この手のサスペンスとしては、まずまずといった印象でした。目を引惹かれたのはアンジェリーナ・ジョリー。今のような貫禄はなく、警官の制服を着ているというよりも、着られている初々しさが微笑ましかったです。[地上波(吹替)] 6点(2007-06-16 18:39:27)

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