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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2395
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1841.  アイズ ワイド シャット 《ネタバレ》 果たしてキューブリックはこの映画で何を表現したかったのだろうか、というのが観終わっての私の頭に残った疑問です。 ポルノ?フロイト心理学風味の不条理劇? ニコール・キッドマンを始め美人のヌードがゲップが出るほど拝めますけど、その裸体を捉えるカメラがキューブリックらしくとても無機質で、どの裸も『シャイニング』に出てきた殺された管理人の奥さん(ジャック・ニコルソンを裸で誘惑してるうちに腐乱死体に変身するシーン)みたいで、ちっともエロさが感じられない。そもそも「便器に座って用を足すニコール・キッドマン」なんてキューブリック以外の誰が撮るでしょうか! まあキッドマン自身は良い経験だったみたいで本作以降は演技開眼して大活躍するのですから判らんもんです、女ってやつは(もっとも、ほとんど脱がなくなったのも事実ですが)セットで撮られたNYの街並みなど、全編が人工的ないかにもキューブリック的な世界の中でトム・クルーズとキッドマン夫婦が浮き世離れした哲学的な対話を交わすのを見せられて、果たしてそれが面白いかというのが悩ましいところです。 このペースで映画を撮っていれば生物的に言ってあと何本映画を製作できるかキューブリックが意識していたかどうかは定かではありませんが、まさか自分のフィルモグラフィの最後を飾るセリフが“Fuck”になるとは思ってなかったでしょうね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-01-10 15:38:24)

1842.  コンタクト 《ネタバレ》 オープニングシーンやワームホールの描写など、さすがカール・セーガン監修だけあって説得力ある映像は見事です。クリントン大統領の実写映像を巧みに取り入れているのも『フォレストガンプ』のゼメキスらしさが出ています。だけど、宗教色が強くなっている脚本はセーガン原作らしくなく、セーガンとはひと悶着あったのではと思います。進化論すら学校で教えることを禁止する州があるアメリカのことですから、神をある程度前面に持ってこないと興行的に難しい面があったのでしょうか。「人類の95%が何らかの神を信じている」というセリフがありましたが、そんな話は初耳です。「アメリカ人の95%」の間違いじゃないですかね。ガンの進行を抑えるためロシアの宇宙ステーション・ミールに乗る謎の大富豪は、本作完成後にやはりガンで亡くなったセーガンの姿が投影されている様に感じました。[DVD(字幕)] 6点(2011-01-09 23:25:51)

1843.  ブルースカイ(1994) 《ネタバレ》 完成直後に監督トニー・リチャードソンがエイズで亡くなるわ製作会社が倒産するわで、お蔵入りになりかけ完成後3年経ってようやく公開されたという因縁作だそうです。リチャードソンの後期作らしく演出にキレがない凡作ですが、オスカーを獲ったジェシカ・ラングの演技はさすがに見事です。情緒不安定で直情型の人妻という役柄は演じやすそうですが、ラングみたいに「プラス純情」まで表現できる女優はなかなかいませんよ。『キングコング』の屈辱デビューから15年あまりで2度もオスカー受賞する大女優に成長したのですから大したものです。旦那のトミー・リーも、女房の奇行を受け入れ核実験での事故を隠蔽しようとする上司にも耐え忍ぶ軍人役で、最後に上司をぶん殴って精神病院に閉じ込められるところなぞ、東映やくざ映画の高倉健みたいで好演しています。[ビデオ(字幕)] 6点(2011-01-07 22:37:05)

1844.  心中天網島 《ネタバレ》 「日本のシェイクスピア」近松門左衛門の名作をモダニズムの極致とも言える演出で堪能させてくれます。自分は篠田正浩は好みではないですが、本作だけは別格。前衛的ながらオリジナルの基本的なところはきっちりと造っているのが良い。紙屋治兵衛がまた観てて情けなくなるダメ男で、名優中村吉右衛門がさすがの演技で唸らされます。 私の中では戦後日本映画界でもっとも妖艶な女優は岩下志麻だということになっています。若い人たちは『極妻』シリーズのイメージしかないでしょうけど、この人の60年代70年代の作品をぜひ観てください。その美しさ・色っぽさには眼が釘付けになりますよ。[DVD(字幕)] 9点(2011-01-07 02:31:03)(良:1票)

1845.  JUNO/ジュノ 《ネタバレ》 大統領選挙の仕組みと並んで自分には理解しがたいのが、アメリカ人の養子に対する感覚である。この映画を見る限り、ハリウッドセレブだけの流行りでではなく庶民にもあまり抵抗がないみたいですね。生むの生まないのという話になるとすぐ神様がお出ましになる国ですから、里子に出すという方法は重要と供給のバランスを保つアメリカらしい合理的な解決なんでしょうね。 この監督は『サンキュー・スモーキング』を観たときからただ者じゃないぞと感じてました。全篇に漂う力を抜いたペーソスとユーモアが良いですね~。エレン・ページはこの若さでこれだけの表現力を身につけているとは大したものです。『ゴーストワールド』のイーニドみたいなキャラですが、ソーラ・バーチよりページの方が格段に上手い演技です。お父さんとお母さんも人間味あふれていて良かったです。[DVD(字幕)] 7点(2011-01-06 22:45:20)(良:1票)

1846.  ダブル・ジョパディー 《ネタバレ》 法理論“Double Jeopardy”というアイデアがまずありき、で書かれた脚本だからダメな映画にならざるを得なかったというところでしょうか。日本でも「一時不再理の原則(一度判決が確定した罪で再度罪を科されることはない)」という法原則がありますが、これとはちょっと違うのでしょうかね。サスペンスの常道的なラストにしちゃったので、あれじゃ単なる正当防衛で済むのじゃないかな。アシュレイ・ジャッドが出演した映画は初めて観たのですが、どうも彼女がアンジェリーナ・ジョリィに似てる様な気がして、そしたらだんだん『チェンジリング』と雰囲気や展開がかぶってしまいました。もっとも映画としての完成度は雲泥の差ですがね。棺桶に閉じ込められるところは『キルビルvol2』のパクリみたいで、アシュレイ・ジャッドが刑務所で体を鍛えていたのはまさかユマ・サーマンみたいに棺を突き破るつもりだったのかとちょっとドキドキしてしまいました。でも普通閉じ込める前に拳銃持っていることに気がつくもんでしょう。トミー・リーも『逃亡者』のジェラードみたいな役ですが、ほんと中途半端な存在でした。とまあ、プロット以外は色んな過去の映画からのパクリが目立つ作品でした。[CS・衛星(字幕)] 4点(2011-01-06 01:22:35)

1847.  リカウント 《ネタバレ》 他国のことは知っている様で知らないことが多いのものですが、とりわけ日本人にはアメリカ大統領選挙ほど判りにくいものはないと言っても決して過言ではないでしょう。なかなか決着が着かなかった2000年大統領選ブッシュVSゴアのフロリダ州での票差をめぐる“死闘”を真正面からとりあげた本作はとてもTV映画とは思えぬ力作です。 まず感想としては、日本でも一票の格差が憲法問題になっていますが、アメリカの大統領選挙システムはどう考えてもおかしい、日本の問題なんて可愛いもんだということです。そもそも投票用紙がマークシートで候補者名の横に穴をあけるというやり方で、なんで名前を書く方式じゃないのか不思議です。始めから読み取り機で集計するのが前提になっているからでしょうが、けっこうアメリカ人には「字が書けない」人が多いということも関係しているのかも。そして何と言っても驚かされたのは、重犯罪で前科のある人には選挙権がないということ(州によって違うみたいですが)。 両陣営とも選挙参謀が弁護士だらけなのがいかにもアメリカ的ですが、製作総指揮シドニー・ポラックだけあってケヴィン・スペイシーはじめいい役者たちが緊迫した演技を見せてくれます。中でもこの役でゴールデン・グローブ賞をゲットしたローラ・ダーンが出色で、ド派手な化粧で頭カラッポなフロリダ州の州務長官キャサリン・ハリスを演じて強烈な印象を与えてくれました。 決して判りやすいストーリーではありませんが、並みの劇場公開作品など足元にも及ばないキレ味を持っているのは確かです。[DVD(字幕)] 8点(2011-01-04 23:05:55)(良:1票)

1848.  戦う幌馬車 ただただ、全盛期で脂の乗り切ったカーク・ダグラスのカッチョよさをひたすら味わうべき!(この際、ジョン・ウェインはどうでも良い) なぜか革手袋の上からでっかい指輪をしてるのですが、そこがまたカッコ良い! ピョンピョンとび跳ねながら馬に乗るところがまた痺れちゃう! と、ダグラスに見惚れてるうちに映画は終わってしまいました(なんか装甲車みたいな馬車が出てた様な気がしましたが)。[DVD(字幕)] 6点(2011-01-03 22:36:58)

1849.  デンジャラスな妻たち 《ネタバレ》 ダイアン・キートンのコメディは、ウディ・アレンが演出してないととてもじゃないけど観られたものではないというのが持論ですが、今回も見事に証明してくれました。三人の女性職員がFRB(合衆国連邦準備銀行)で廃棄処分されるお札をネコババするのですが、これは英国のイングランド銀行で実際におこった事件がモデルになっているそうです。夫がリストラされてFRBで掃除婦をする破目に陥ったキートンが、クィーン・ラティファとケイティ・ホームズを巻き込んで犯行に及ぶのですが、その手口は馬鹿馬鹿しいほど単純であっけにとられてしまいます。冒頭から三人が大量のお札をシュレーダーにかけてトイレに流したり燃やしたりしていて、外では警察が踏み込もうとしているシーンを見せてくれれば、犯行がばれて捕まることが判ってしまいなんか興ざめしてしまいました。キートンがまた驚くほど強欲な女で、ある程度まとまった金を盗んだので満足して足を洗おうとする仲間を説き伏せて犯行を続けるのは「ほんと、バカじゃない?」と呟いてしまいましたよ。キートンのコメディ演技がすべりまくるのとは対照的にラティファの堂々たる存在感で完全にキートンを喰ってしまいました。まあネタばれすると、警察にいったんは逮捕されても最後はハッピー・エンドで終わるのですが、あのオチはあまりに強引で笑うに笑えないですな。制作者たちは「もともと捨てるお札なんだから、誰にも被害がないじゃん」とでも思っているのでしょうが、世の中そういうもんじゃないと思うんですけど…。[DVD(字幕)] 3点(2011-01-02 20:27:05)

1850.  ラブ・アクチュアリー 最近はすっかりクリスマス定番映画になりましたね。ひとつひとつのエピソード自体はラブコメ映画のプロットの寄せ集め(それもコテコテの展開ばかり)ですが、それを同時進行させたおかげで臭みが抜けたように見せてくれる脚本が上手い。冒頭のお葬式とラストの学芸会に主要キャストを集めるという構成はなかなか秀逸、リチャード・カーティスの脚本は『ブリジット。ジョーンズの日記』よりよっぽど優れています。そしてビル・ナイの老ロッカーは傑作です。 しかし、ビリー・ボブが米国大統領でヒュー・グラントが英国首相じゃ世界の行方が心配です(笑)。[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-12-31 18:31:31)(笑:1票)

1851.  電撃フリント・アタック作戦 《ネタバレ》 前作『GO!GO作戦』が思いもよらず当たったので急遽製作しました、という感じがみえみえなフリント二作目にして最後の作品。アート好みのジェームズ・コバーンや名優リー・J・コッブが主要キャストではまあ二本撮るのが限度でしょう。監督がゴードン・ダグラスに変わったせいか、タイトルバックはこの当時では珍しいヌードを使ったシャレたもので、「これはなんか違うぞ」と期待させてくれます。しかし怖いもの知らずで勢いで創った様な前作と違い、相変わらずおバカなストーリーなのにけっこう真面目にこの監督は撮ろうとしているのでちょっとパワーが足りんのですわ。美術やVFXは一流のスタッフがいい仕事してるのですがねえ。でも何のかんの言っても、こういう美女がうじゃうじゃ出てくるコメディは、観てて嫌なことを忘れさせてくれるのでいいもんですな。[DVD(字幕)] 5点(2010-12-29 22:21:31)

1852.  シン・シティ 《ネタバレ》 アメコミのことは良く知らない自分でして、フランク・ミラーのことは本作で初めて知りました。まあちょっと大げさに言えば、ここ10年でもっともショックを受けた映画のひとつですね。原作を読んでなくても、どのカットもたぶん原作のコマ割りを忠実に再現したんだろうなと判ります。ミッキー・ロークはメイクが凄すぎて、最初観たときはてっきり「カーク・ダグラスが若づくりして出てるな、でもあの人もうすげー歳なのに?」とマジで思ってました(笑)。映像とその世界観のダークさには麻薬の様な危なさがあって癖になるのですが、三人のヒーローのモノローグを通じて語られるミラーの“美学”はどこか暴走族やチンピラのいきがりみたいに安っぽく感じてちょっと引きます。ミラーという人はコミックを描いてなければただの“危ないおっさん”なのではと思わされます。彼のコミックを石原都知事が読んだらなんと言うか想像するだけでも面白いです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-12-27 22:55:20)

1853.  ファイナル・カウントダウン 《ネタバレ》 F‐14トムキャットも引退しちゃったんですね、時の流れをしみじみ感じます。さて大流行した架空戦記のことを考えると、着想といい節度ある終わり方(肩すかしだという批判が多いけど)がSFとしての矜持を保っていると感じます。タイムスリップものSF映画は一種の思考実験みたいなものですから、いかに物語の辻褄を合わせるかが大事なのですが、あの「1941年に取り残されたオーウェン中佐」だけはSFとしては矛盾が大きすぎるのが残念です。あと始めは「歴史を変えちゃいけない」と力説していたマーティン・シーンが、引き返しを命じるカーク・ダグラスに「40年間の歴史の過ちを正すチャンスを逃すな」と喰ってかかるのはどうなっているんだ、おまえ何時人が変わったんだよ、と突っ込みたくなりました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-12-26 21:04:23)

1854.  カレンダー・ガールズ けっこう期待して観たんですが、肩すかしをくらったという感じです。面白い題材なのになんでかなと考えてみると、関係者みんなが満足するように撮っちゃったので実話ものが良くはまる落とし穴に落ちちゃったというところでしょうか。みなさんご指摘のように、カレンダーが製作されてからの失速はやっぱ致命的です。ちなみに婦人会のたびに歌われているのは讃美歌「エルサレム」で、第三のイングランド国歌みたいなものです(第二の国歌はもちろんエルガーの「威風堂々」)。[DVD(字幕)] 5点(2010-12-25 20:16:59)

1855.  ロング・エンゲージメント 《ネタバレ》 ジャブリゾの原作小説『長い日曜日』をここまで映像化出来るとは、ジュネ侮りがたし! まず一回鑑賞しただけじゃとてもじゃないけど複雑で多数の登場人物を理解するのは不可能ですが、根本はマチルドとマネクの物語なのであまり周りの人物には関心を向けないで鑑賞した方が賢明です。私は三回観てようやく物語の全体像が理解出来ました。悪夢のような第一次大戦の塹壕戦はキューブリックの『突撃』を超えるリアルさで、細かい時代考証も細部にこだわるジュネらしく完璧です。ジュネ印のキッチュな映像は本作では控えめですが、アンジェロ・バダラメンティの叙情あふれる音楽とマチルダの故郷ブルターニュ地方の美しい自然が見事なアンサンブルを見せてくれます。マチルドの周囲の人たちが善人ばかりというのがまた良くて、特に自転車でやってくる郵便配達人はジャック・タチへのオマージュになっていて感涙ものです。 私は『アメリ』より本作の方が好きですね、純愛ものとしても傑出していると思います。[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-12-25 00:53:01)

1856.  チャーリー・ウィルソンズ・ウォー 《ネタバレ》 映画としてはテンポも良くサクサク鑑賞出来ますが、個人的には久しぶりに嫌悪感を抑えられない映画でした。自分で見たり体験したわけじゃないですが、国際政治・パワーポリティクスはこの映画に描かれている様な甘いものじゃないはずです。原作はチャールズ・ウィルソン下院議員の言い分を諸手を挙げて称賛しているだけみたいで、ほんとに彼の手柄なのか怪しい部分もあるそうです。秘密予算だったため議会が承認した予算がどのように役だったかをいまだに検証できないそうで、それこそ「言ったもん勝ち」というわけです(おまけにウィルソン氏自身も今年亡くなっていますし)。ソ連が崩壊して冷戦が終わったのもすべてアメリカのおかげだという主張がエンタティメント映画の中でこうも堂々と主張されるとはちょっと驚きました。いくら人間味があることを強調したいと言っても、国会議員がコカインを吸引したなんてとんでもない話で、それをあんなコミカルな撮り方で済ますなんて言語道断です。ジュリア・ロバーツが演じる極右の女大富豪も実に不快なキャラで、これでジュリア・ロバーツがいっぺんで嫌いになっちゃいましたよ。 本作はまさに21世紀版『グリーン・ベレー』で、トム・ハンクスはジョン・ウェインの後継者になってしまったのでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 2点(2010-12-23 22:32:51)

1857.  告発の行方 《ネタバレ》 ジョディ・フォスターの熱演は確かに凄いのだけど、あとには何も残らない映画かな。よく誤解されていますが、この映画はレイプの教唆が裁判の焦点になっているのが特徴です。でもあくまで裁判として考えると、あの三人が有罪という評決は法律的にはちょっと立証不足じゃないかという気がします。フィクション映画ですからあのバーの客たちは胸が悪くなるほど不快に描かれていますが(特に腕にサソリのタトゥーを入れた男)、大学生の証言だけで形勢逆転するというのはちょっと乱暴すぎる展開ですよ。この映画は法廷ものにしては訴訟の細部については非常に雑な脚本なのがダメなところです。いくら裁判員制度が導入されたからと言っても、日本じゃ絶対無罪になるケースだと思います。[DVD(字幕)] 4点(2010-12-22 23:35:15)

1858.  マイ・ルーム 《ネタバレ》 ファーストシーン、ディカプリオなにしてんのかなと思って観てたらいきなり自宅に放火しちゃうんでびっくり。隣の家まで燃やして施設入りで済むかあ?、と思わず突っ込んでしまいました。個人的には『タイタニック』以前の若いころのディカプリオ好きです、輝いてるしほんと演技が上手いと思っています。そしてダイアン・キートン、アレン作品の才気あふれるキャラよりこういう地味で温和な女性の方が彼女の個性にあってるとつくづく思いました。物語としては特に山場がなく淡々としてるのですが、メリル・ストリープとのやり取りがやっぱこの映画の見せ場でしょう。ブエナ・ビスタが出資してるのでディズニー・ワールドで遊ぶシークエンスを創るところなぞ、デ・ニーロもプロデューサーとして苦労してますね。それにしても疑問だったのは、アメリカにも骨髄バンクがあるのに全くこの映画では登場しないことです。そりゃ適合するドナーがなかなか見つからないかもしれませんが、ちょっと不自然ですよね。[DVD(字幕)] 7点(2010-12-22 01:02:05)

1859.  ゼイリブ 《ネタバレ》 いかにもアメリカ人が考えだしそうなディープな侵略陰謀論ですが、カーペンター先生お得意のグダグダ演出でけっこう笑わせていただきました。なんでまたプロレスラーであるロディ・パイパーを主演に持ってきたのですかねえ、そのセンスがいかにもカーペンターです。まさか『隠し砦の三悪人』の三船敏郎と藤田進の槍試合みたいなストリートファイト・シーンが撮りたいがためのキャスティングですかねえ。サングラスやら街中を飛び交う円盤など、ほんと細部にはこだわりがない人ですねー、そのくせ『遊星からの物体X』みたいな凄いのも撮っているから訳わかりません。ラスト、女に裏切られながらもエイリアンのアンテナを破壊して世界を目覚めさせて死んでゆくパイパーなのですが、悲壮感のかけらもなくグダグダしただけみたいな終わり方も、カーペンターらしくて絶句しちゃいました(笑)。[ビデオ(字幕)] 5点(2010-12-20 23:59:59)

1860.  マスター・アンド・コマンダー 《ネタバレ》 世界の帆船マニアの皆さまお待たせしましたー、ここまでリアルな帆船映画が21世紀に観れるなんて感無量です。とは言うものの私自身は帆船のことには素人なのですが、船内の雰囲気や当時のロイヤル・ネイビーの習慣(シルクハットを被った船員がいたり、艦長が部下に呼び掛けるときに「ミスター」を使っているなど)が良く判りとても新鮮でした。当然CGは使っていますが見たところ最小限で、サプライズ号やアケロン号は実物を製作したみたいでやっぱ本物の迫力は違いますね。不思議なのはピーター・ウィアーがなんでこういう題材を選んだのかということですが、この人コスプレアクションでもこなしてしまう器用な監督なんだなと見直しました。艦長と軍医の関係は明らかに現代的な解釈で、ああいう人間関係が当時の軍艦内で存在したとは考えにくいですが、軍医のキャラ造形やガラパゴス島のエピソードにはウィアーらしさが見れますね。考えてみれば画面に女性が映るのはどこかの島に補給で寄港したシーンに数秒あるだけ、なんとも男くさい映画でした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-12-20 01:42:36)

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