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プロフィール
コメント数 2394
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1861.  ジャッキー・コーガン 《ネタバレ》 この映画は予備知識やネタばれ情報を知った上で観ないといけませんね、自分はどちらもなかったので「フィルム・ノワールと謳う割にはプロットや登場人物がなんか妙な映画だな」としか思えなかったです(笑)。つまり本作は『マージン・コール』と同じテーマの映画だったわけですね。街の片隅の酒場で開かれている賭場を証券市場のメタファーにするなんてベタですけどなかなか秀逸なアイデアかもしれません。でも最近はやりのタランティーノ風グダグダ会話劇を真似て、これほど失敗している映画もちょっと珍しいんじゃないですか。とくにジャッキー・コーガンとミッキーの二度ある会話シークエンスは、ほんとあまりのひどさにイライラさせられました。 各登場キャラが金融市場のプレイヤーのメタファーになっているのは理解できますが、何を暗示しているのか良く判らないキャラもいますね。とくにブラッド・ピットは何なんでしょうか。個人的な考えでは彼は良心としてのネットメディアで、彼が法に許されない正義の鉄槌を下したんじゃないでしょうか。かつてはキレ者で通ってたNYから来たミッキーは既存のTVなどのメディアのカリカチュアで、社会の不正を糺すには結局なんの役にも立たないということが言いたいのかもしれません、たぶん。[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-09-28 20:46:10)

1862.  刑事ニコ/法の死角 《ネタバレ》 当たり前だけどセガールが、若い。ほっそりしているけど腕っ節の強さはかなりのレベル、でも後のセガールに比べるとまだ常人らしさが残っています。CIAのエージェントがシカゴ市警の刑事になっているというあり得ない設定はともかくとしても、かなり粗い脚本だけどさほど破たんしているわけじゃないんでまあ安心してみていられます(でも観終わっても全然印象に残りませんがね)。このニコ・トスカーニというキャラはケイシ―・ライバックと比べるとはるかに人間味があり、これ一作で終わってしまったのはちょっと惜しい気もします。奥さん役がシャロン・ストーンだというのも今の眼で観ると豪華、というよりもまだ彼女がブレークする前で出演している他のB級キャストと同じ境遇だったからかもしれません。でもか弱い主婦を演じるシャロン・ストーンというのも珍しいですよね。 でもいちばんの見どころは、出番が少ないながらも敵ボスが怪優ヘンリー・シルヴァであるところで、髑髏に直接皮膚を貼り付けて眼玉をはめ込んだ様なこの人のご面相はほんと強烈なインパクトがあります。[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-09-13 20:16:10)

1863.  殺人容疑者 《ネタバレ》 全篇野外ロケで撮影されたセミドキュメンタリー風犯罪映画として知る人ぞ知る映画なんですが、実際観てみると脚本にはかなり?なところがありました。 まず事件は①渋谷でサラリーマンが殺される②被害者が直前まで飲んでいた店の女将を刑事が訪ねると、女将は同じ手口で刺殺されていた③その女将と一夜を共にしていたお役人を割り出すけどそいつは無関係④女将の指輪を質入れしたチンピラを逮捕するがなかなか自白しない、そのうえミスで保釈してしまう⑤そのチンピラは他の強盗殺人事件の口封じのため、親分の丹波哲郎たちに殺される⑥丹波一味は指名手配されて銃撃戦のすえに逮捕される まあこういう展開なんですが、女将を殺したのは結局誰だったんだよと言いたいし、最初の渋谷の殺人事件はどっかに消えてしまってるんです。 と、シナリオはかなりメタメタですが鬼才鈴木英夫が監督なので映像はリアルな迫力です。拳銃や手錠は警察から借りた本物を使ってるそうです。丹波哲郎と土屋嘉男はこれが映画デビューで、二人とも痩せて精悍で丹波なんか後年の手抜き演技から想像できない好演でした。こういう古い映画は当時の風俗の研究資料として眺めるとまた違った面白さがあります。渋谷や銀座でもちょっと裏にまわると舗装されていない泥道なんですよね。車はみな外車ですが、タクシーなんか1934年型のダッジというポンコツを使ってるんです。ほんと日本はまだ貧しかったんだなと納得するのは警察署のボロボロなところで、会議室もなく道場みたいなところでみんな胡坐をかいて捜査会議をしてるんですから。 でもいちばん驚いたのは、伝説のストリッパーであるジプシー・ローズが出演していることです。2カットで十数秒ぐらいですが衣装つけてのセクシー・ダンスを見せてくれます。彼女の全盛期ですがこの時彼女は17歳!、なんと15歳でデビューしたそうですから児童福祉法なんて完全に無視ですよ。ジプシー・ローズが映画に出たことがあったなんて知りませんでしたが、これはある意味貴重な映像だと思います。[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-09-04 23:49:06)

1864.  憲兵とバラバラ死美人 《ネタバレ》 タイトルは新東宝エログロ映画の中でも1・2を争うインパクトですけど、これが観てみると“フーダニット”を真面目に追求したミステリーになっているんです。そして特筆すべきことは、憲兵がヒーローで正義の味方というプロットは数ある日本映画の中でも本作が唯一なんじゃないでしょうか。戦後日本では東条英機の憲兵政治のおかげで“憲兵=ゲシュタポ”という図式が定着してますが、憲兵は本来は軍隊内の警察なのでこういう兵士の犯罪捜査が普段の業務だったはずです。原作者はどうも元憲兵だったそうで、どうりで憲兵組織の描写がリアルに感じるわけです。 監督が時代劇畑の人なのでストーリー進行が多少もっさりしてまるで戦前の映画を観てる様な感じですが、猟奇的なところやロマンスの部分などとのバランスが良くて手堅い手腕です。DNA鑑定が当たり前に行われている現代から見ると胴体と頭蓋骨があるのになんでこんなに身元確定に手こずるんだろうとイラつきますが、主人公が歯の治療跡から身元を特定させるまでのプロセスはなかなか良く撮れてます。 物資を横流ししてただけなのに殺人容疑をかけられて拷問されまくる天地茂はちょっと哀れでした。でもこの映画でいちばんグロかったところはバラバラ死美人じゃなくて、強烈な屍臭がする井戸水で炊いたご飯を新兵たちが無理矢理喰わされるところです。これは観ててきつかった。[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-09-02 22:58:27)

1865.  スペースバンパイア 《ネタバレ》 懐かしいですね、久しぶりにマチルダ・メイのオッパイを堪能させていただきました。この映画、たしかTVで特番まで流して宣伝にはハンパなくカネ懸けてたと記憶してますが、映画館を後にして「この映画、なんかヘンだよね、なんか勘違いしてるよね」と?で頭がいっぱいになったんですよ。監督はともかくとしても、ダン・オバノンが脚本書いてジョン・ダイクストラが特撮を担当おまけに音楽はヘンリー・マンシーニという超強力スタッフなのに、どうしてこうなっちゃったんでしょうか? その答えはプロデューサーがメナハム・ゴーランとヨーラン・グローバスという“イスラエルの角川春樹”コンビだったからでしょう。『スターウォーズ』や『未知との遭遇』がすでに世に出た後で大作SFをヒットさせるにはどうしたらよいか、それはスピルバーグが決して手を出さないもの、そう“エロとオッパイ”で勝負するしかない! 実に正しい戦略です(笑)。 でもあまりに脚本に彼らは口を出し過ぎましたね、バンパイアやらゾンビやら後半はもう支離滅裂です。串刺しになったカールセン大佐とマチルダ・メイを収容して唐突に去ってゆく宇宙船、阿鼻叫喚のロンドンをたっぷり見せられた後なので観てる方としてもあっけにとられてしまいました。 リメイク・ブームの昨今ですが、さすがにこの映画をリメイクするという企画はないみたいですね。まあ私にとっては狂乱の80年代を象徴する様な一篇です。[映画館(字幕)] 5点(2014-08-15 18:36:35)

1866.  コフィー まあ他愛もないブラック・スプロイテーション映画と言ったら身も蓋もないんですが、まあ何と言うかそれなりに楽しめはします。ぶっちゃけて言えばそれはパム・グリアーのハダカということなんですが、これはイイです(笑)。彼女がここまで脱ぐ人だったとは迂闊にも知りませんでした、反省してます(笑)。セリフのある出演女優は彼女に負けるなとほとんどが脱いでいた気がしますが、そこは所詮70年代のハダカですから有難味も薄く厭きちゃいます。 パム・グリアーはプロポーションは抜群だけど身体能力はあまり高くないみたいで、キャット・ファイトしてもあまり様になってません。それよりひどいのはセリフの棒読みで、これを観ると『ジャッキー・ブラウン』の頃にはずいぶん演技が上手くなったもんだとしみじみ感じました。[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-08-09 23:08:21)

1867.  てなもんやコネクション 《ネタバレ》 大槻ケンヂの著書で「とってもヘンな映画」と紹介されていた記憶がありましたが、このたびご縁がありまして鑑賞させていただきました。 前半は言ってみれば波茶滅茶ロードムービー。香港のスラムに住むボンクラ兄ちゃんがクイズ番組で日本旅行をゲット。ところが大阪の代理店がインチキ業者で、通訳の姐ちゃんはド素人・食事は立ち食いうどん・宿はカプセルホテルともうほとんどサギみたいなもんです。おまけに車上荒らしにあって旅券と有り金全部を持ってかれて無一文、西成のオッサンたちにカンパしてもらって憧れの東京ディズニーランドにようやく向かうことが出来たが、車の底には泥棒のおばちゃんがしがみついていた。通訳のミスでTDLならぬ浅草花やしきに連れてかれるが、ここで入場500万人目記念で当たった景品が何と香港旅行ご招待! と、ここまではすこぶる好調で傑作コメディと呼んでしまいたいぐらいです。西成のあいりん地区でロケしていて出てくるのはちょっと危ない素人のオッサンばかりで、この監督の無鉄砲ぶりには感心しました。 さてこの映画が奇想天外なことになってくるのは、後半の香港に舞台が移ってからです。ボンクラ兄ちゃんがなぜか通訳の姐ちゃんと泥棒おばはんを連れて香港に帰ると、旅行中に日本の土建屋が実家周辺の地上げを始めてました。ここら辺から、なぜか室田日出男が画面に登場するんです。衣装が泥棒おばはんと何故か一緒、それもおばはんが映るカットがあると次のカットは同じ衣装の室田日出男が女装もせずにおばはんと同じキャラを演じているんです。大槻ケンヂの著書によれば「おばさんはこれより『男と女の二人一役』になります、よろしくね❤」という説明字幕が出たそうですが、DVDではそんなもんどこにもなく、予備知識がなかったらもう自分の頭がどうかしちゃったのかと不安になること必定な映像体験です。真偽のほどは不明ですが、室田日出男が監督とトラぶって途中降板しちゃった名残りなんじゃないかというのがネットなどでは有力な説で、たしかに彼の名前はエンドロールにも出てきません。たとえそうであったとしても、はじめから二人一役が監督のプランであったと考えた方が自然な様な気もするし、謎は深まるばかりです。はっきり申して後半の失速ぶりは痛いですが、近藤等則のサントラは絶好調でこれをお楽しみに鑑賞してみるのもいいかもしれません。[DVD(字幕)] 5点(2014-07-24 23:29:53)

1868.  北陸代理戦争 《ネタバレ》 松方弘樹の豪快な暴れっぷりは確かに見ものですけど、盃のことなどシーンが変わるとまるで正反対の言動になるなどこの人物の行動原理が意味不明なんです。たしかに生身の人間は矛盾に満ちた存在だし実話ベースなことも判りますが、これが笠原和夫が書いた脚本ならもっと上手に処理していたろうなと感じます。まあとにかくこの主人公、得意技が“生き埋め責め”というわけで、やることが無茶苦茶ですわ。どうやって撮ったのか想像してみると楽しいですが、あの西村晃はマジで埋められてるとしか思えません。少なくとも頭に降りかかる雪はどう見ても本物で、こんなベテラン俳優になんという仕打ちをすることやら(笑)。主人公の懲役を挟んだ数年にわたる物語なのにどのシーンも冬で雪景色というのは、プログラム・ピクチャーなんでまあしょうがないでしょう。ストーリー自体は簡潔というか殺伐とし過ぎてて、まるでワイドショーの再現フィルムのロング・バージョンみたいです。ラストも「えっ、こんな終わり方でいいの?」という感じで、これが東映実録ヤクザ映画の掉尾を飾るというか深作欣二最後のヤクザ映画かと思うと、ちと寂しいものがあります。[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-07-15 18:58:26)

1869.  ビバ!マリア 《ネタバレ》 全世界の若者が「造反有理」「革命無罪」と叫んでいた頃らしさに満ち溢れた革命ファンタジー。そこにジャンヌ・モローとブリジッド・バルドーというおフランスの二大名花を引っ張ってきたというところが、この映画の最大の功績でしょう。モローとバルドーと言うと同じセクシー系ながらも対照的なキャラなので、かえってそのコンビネーションの妙が愉しめます。やはりバルドーはこの頃が美の全盛期で、もう熟しきった果実という感じです。それに引き換えモローにはかなりおばさん風味が隠しきれなくなっていて、それまでジャンヌ・モローの美を最大限に引き出してきたルイ・マルもさすがにお手上げということでしょうね。その迷いはラブコメなのかアクションなのかどっち着かずの脚本にも現れていて、革命劇の成り行きもあまりインパクトを感じさせられません。もっともゴダールあたりに言わせればマルなんて思想性のないノンポリみたいなものなんで、単純な革命お伽噺と割り切った方が良いでしょう。 全篇にエスプリの効いた小ネタのギャグで繋いでいて、そこら辺は『地下鉄のザジ』を彷彿とさせてくれます。でもさすがに爆弾で首を吹き飛ばされてしまう神父の最期、ちょっとやり過ぎの感があります。[ビデオ(字幕)] 5点(2014-07-08 20:37:01)(良:1票)

1870.  ひばりが丘の対決 《ネタバレ》 怪談映画のマエストロ中川信夫が撮った、ちょっと変なテイストの映画です。いちおうアクションというジャンルになるとは思うんですけど、なんかヘンなんですよね。 『カルメン故郷に帰る』をパクった様なプロットで、北海道の山奥が舞台という設定なんですが、たしかに山奥だけどどうも北海道らしくない風景で、本州のどこかでロケしている事は間違いない。新東宝の予算で北海道ロケなぞ出来るわけないでしょ(笑)。この“カルメン”が久保菜穂子で、この山奥が故郷というわけじゃなく失踪した兄を捜しに浅草からはるばるやって来ました。職業はもちろんストリッパーです。たしかにこの映画の久保菜穂子はすこぶるチャーミングでして、彼女の新東宝でのフィルモグラフィの中でもっとも輝いているキャラだと思います。彼女が歌い踊るシーンが2つありますが、湖畔で見せてくれるダンスは♪アンパーヌプリヌプリコ、エッパーウ♪なんて何語か判らん歌詞が妙に頭に残りました。 でもカップルは馬車で駅と村を往復する仕事に命をかける高島忠夫と郵便局長の娘矢代京子の方なんです、久保菜穂子は引き立てキャラなのに彼女の方が目立っちゃってます。高島忠夫はちょっとオツムが弱いのかと思うほど茫洋としたキャラで、なんかこの人の容貌にピッタリの役です。 三人組の脱獄囚が後半に登場、こいつら村の家に押し入って強盗殺人、おまけに矢代京子を人質にして逃走。そしてクライマックス、霧が立ち込める峠で三人組と高島忠夫の対決となるわけですが、ここで見せる高島のアクションが鈍重極まりないのはご愛敬です。 どうも『ひばりが丘』というのはこの峠の荒れ地のことみたいなんですが、劇中そんな地名はまったく出てきません。もちろん、西武新宿線の駅がある街でもありません。まあこの題名を見て、まさか北海道の山奥が舞台の映画だと思う人は誰もいないでしょうけど(笑)。 中川信夫の現代劇映画は、どのジャンルでも共通してなんかヘンなテイストを持っているんですよ。まあその頂点にあたるのが『地獄』なんでしょうけど。[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-06-26 23:45:41)

1871.  国際秘密警察 絶体絶命 《ネタバレ》 さてこのシリーズもいよいよ最終作です。本家007が日本を舞台にして撮られるというシリーズ当初は予想もしてなかった事態もあり、東宝もこれ以上続けるのがしんどくなったんでしょうね。 お忍びで来日した東南アジアのブッタバルなる国の首相を暗殺から守ると言う、5作目ということもありちょっとマンネリ気味のプロットです。今回北見次郎とコンビを組むのは同じ国際秘密警察エージェントであるニック・アダムスですが、コミカルな芝居をけっこう巧みにこなしています。彼が東宝映画に出演したのはこれが三本目ですが、いずれも水野久美と共演してるのがなかなか意味深です。『怪獣大戦争』と『フランケンシュタイン対地底怪獣』は同年の製作ですので、来日したスケジュールで一緒に撮ったのが判りますが、今度は2年も経ってからオファーを受けてるんですからねえ。彼に執拗に口説かれて困ったという水野久美の回想はどうも本当みたいですね(笑)。 今回はけっこう小ネタにこだわりを見せる脚本になっており、国際秘密警察の支部が刑務所内にあると言うのは笑わせてくれました。可笑しいのは部屋の壁に「国際秘密警察 極東支部」なんてデカい看板がかかっているところで、まったくヤクザの組事務所じゃあるまいし苦笑するしかありません。ブッタバル国の首相である田崎潤もなんかヘンで、大の大人が嬉々としてジェット・コースターなんかに乗ってるんですから。ここで舞台となるのは今は廃墟となってしまった奈良ドリームランドで、本家ディズニーランドをパクったと言われた遊園地の全盛期の貴重な映像でもあります。 本作でもニック・アダムスと佐藤允の方が目立っちゃって、三橋達也がなんか影薄いんですよね。やっぱ40過ぎてた三橋にはこういうアクションは荷が重かったのかなと思います。やはり北見次郎というキャラは丹波哲朗や天地茂みたいな役者の方があっていたと思いますし、考えると当時の東宝にはこういう悪役までこなせるような二枚目スターがいなかったのが痛かったです。強いて言えば宝田明を起用するという手もあったんでしょう、彼には『100発100中』という大傑作もあるから可能性はあったと思うんですけどねえ。[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-05-29 23:58:41)

1872.  二つの世界の男 《ネタバレ》 東ドイツのスパイとして西側から必要な人物を拉致してくるのが稼業のジェームズ・メイスンが主人公です。舞台となるのはベルリンでロケ撮影されています。この映画の見どころ(?)は、戦後まだ8年しかたっていない当時のベルリンの荒廃した街並みが生々しくフィルムに残されているところです。良く考えたらこの当時はまだベルリンの壁が出来る前で、東西の行き来が比較的緩かったみたいです。 冒頭、ベルリンに着いたクレア・ブルームを自転車に乗った12歳ぐらいの少年が尾行するところはちょっとサスペンス感が有りました。キャロル・リードは『第三の男』のウィーンからベルリンに舞台を移したサスペンスを撮りたかったみたいですが、メロドラマ色を強くしたためにどうも緊迫感が持続しないストーリーになってしまいました。 あと見どころとしてはヒルデガルド・ネフ。ドイツ映画で初めてヌードを見せた女優なんだそうですが、たしかにグラマラスでしたね。もちろん本作では脱いではいませんけど(笑)。[DVD(字幕)] 5点(2014-05-18 21:48:35)

1873.  国際秘密警察 火薬の樽 《ネタバレ》 第一作から観ているとほんとびっくりしますよ、北見次郎こと三橋達也のキャラの変貌ぶりには。軽妙洒脱なプレイボーイぶりには、任務遂行中に負傷して頭を強打しちゃったんじゃないかと心配させられるぐらいです(笑)。二枚目とはいえ少しガテン系の入ったルックスの三橋ですから、三枚目的なコメディキャラに方向転換させたという東宝の判断は正解なんでしょうね。 そして“世界統一同盟”なる悪の組織も登場してきて、本家007にほんのちょっと近づいたかなという感じです。なんか世界中の核爆弾を含む爆発物を遠隔操作で爆発させることが出来る機械とやらで世界統一を目指しているらしいんですが、これが凄いんだかどうかがとても微妙です。敵役は前作に続いて中丸忠雄、狂信的なワルを演らせたらこの人東宝でもピカイチですね。水野久美も再び女工作員として登場、またまたⅩ星人キャラでした(笑)。佐藤允は三橋とタッグを組む警部で、この二人のやり取りがテンポよく絶妙でして、けっこういいコンビだと思いますよ。最後は佐藤允が星由里子までモノにして美味しいところは総取りで、こんなに佐藤允がモテる映画は珍しいですよね。 こういう映画はいくらシリアスに撮っても悪の組織がアホじゃ否が応でもコメディになっちゃうもんです。新幹線ひかりにスーツケース爆弾を積んで遠隔操作で爆発させる実験をする、スーツケースだけ網棚に置いてくればいいのに工作員まで一緒に乗り込んでどうするの?案の定、面が割れてる星由里子に見つかっちゃうんですから。もっと凄いのは爆発まで後5分と判っても佐藤允たちが一生懸命車内を捜索するんです。5分あったらふつう停車して乗客を避難させる努力をするもんじゃないでしょうか? 大真面目なこういう芝居を見せられても、こっちはどういう反応をして良いのやら困ってしまいます。[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-05-16 21:08:43)

1874.  国際秘密警察 指令第8号 《ネタバレ》 東宝で五本製作された『国際秘密警察』シリーズは、なんでも“『007』の影響を受けて世界でもっとも早く製作された映画”なんだそうです。つまり『007』パクり世界一番乗りというわけですが、別に自慢する様な事じゃありませんね(笑)。主人公は国際秘密警察のエージェントである北見次郎、このキャラだけは五本通じて登場します。演じるのは三橋達也ですが、なんで加山雄三なんかじゃなくて彼を起用したのか、ちょっと微妙ですね。一説では三橋達也が芸能界一のガンマニアだったからだそうですが、たしかに劇中のガンさばきはリアルなところもありますが、さほど目立つわけではありません。 この映画は三橋達也のモノローグで始まりモノローグで終わるのですが、肝心の北見次郎があまり目立たないんです。どちらかと言うと佐藤允の商社マンの方が主人公と言えるほどです。お話は、南ベトナムの反政府ゲリラ、つまりベトコン(でもこの呼び名は劇中決して使われませんでした)に武器をを供給しようとするポーランド人武器商人とそれを阻止しようとして組織に潜入する北見次郎、それに巻き込まれてしまう商社マンというところでしょうか。けっこうハードボイルド風に撮っていて、佐藤允とともに活躍するかと思った夏木陽介はあっさり殺されてしまいます。謎の女として水野久美が出てますが、役柄が『怪獣大戦争』のX星人とまるっきり同じというのは笑ってしまいました。でもよく考えると、こっちの方が先に撮られているのでX星人キャラの原型ということですね。武器商人はジェリー伊藤で、もうほんとに悪そうな奴ですがラストでハゲずら姿をチラリと見せて笑わしてくれました。 まあ特に何と言うこともない凡作なんですが、オリンピック直前の東京の街並みが映されるのは興味深かったです。首都高を走るシーンが有るんですが、時期的に京橋-芝浦間が開通したばっかりの頃で、貴重な映像じゃないでしょうか。ほとんど車が走っていないのがとても印象的でした。[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-05-05 21:15:00)

1875.  ダーティハリー2 《ネタバレ》 明らかにシリーズ化を考慮していなかった第一作だったので、脚本やプロットは仕切り直しみたいな自由度があったはず。その結果が、“お汚れハリー”vs“街の処刑人”というお話しになったと言うのはまあ納得がゆくところです。ハリー・キャラハンのキャラ付けが違いすぎるんじゃないかとの意見もありますが、私はハリーの人物像に一本筋を通したように思えて賛成です。でも人類の味方になったゴジラやガメラみたいに感じる違和感も理解できます(笑)。 本作がシリーズ五作品の中で最長の上映時間なんですが、緊張感がない描写が多くてとにかく冗長です。監督が、『猿の惑星』の続編を撮ってオリジナルを粉々に打ち砕いたテッド・ポストなんだからあきらめるしかないのでしょう。ジョン・ミリアスが脚本書いただけあって銃撃戦やガン・アクションはさすがに迫力がありました。でも初めて観たとき、白バイ警官デイビスがなんで海に落ちただけで死んじゃったんだろうと不思議だった想い出があります。ここら辺がいかにも70年代の映画っていう感じですね。[映画館(字幕)] 5点(2014-04-18 00:14:22)(良:1票)

1876.  バルカン超特急(1938) 《ネタバレ》 足止めを喰らって旅館で過ごす一夜のシークエンスがどうもモタモタし過ぎている感じがします。この作品は登場人物が多いのですが、どうもそれぞれのキャラが有機的にストーリーに活かされていないところが難点です。どうもヒッチコックは群像劇のようなタイプの映画を演出するのはあまり得手ではなかったみたいですね。列車を舞台にしているところなんかはアガサ・クリスティーの『オリエント急行の殺人』に便乗した感じが強いけど、この映画の脚本は本格ミステリーに良くある「まずトリックありき」という不自然さが目立ち過ぎています。あんな老婦人一人を始末するのにあそこまで手の込んだ仕掛けが必要なのかが意味不明。ハラハラドキドキ感は薄いし、種明かししてからの展開もちょっと強引過ぎる気がします。まあ“消えた乗客”というプロット自体は偉大なオリジナルで、この後色んな映画で模倣されてるくらいだから評価すべきところでしょう。 そう言えばヒッチコック先生はどのシーンでカメオ出演してたんでしょうか、全然判りませんでした。[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-03-27 23:37:26)(良:1票)

1877.  バグジー 《ネタバレ》 ラスヴェガス最初のカジノホテルを砂漠のど真ん中にゼロからおっ建てるプロジェクトX的な感動巨編と思ったら、実はそれはマフィアの変人が思いついたことだったというお話です、と言ってしまったら身も蓋もないですかね。 基本的には本作はウォーレン・べィティのナルシズム映画なんでバグジーのキャラ建てに違和感があるのは当然で、どうせ撮るならジャック・ニコルソンに演じて欲しかったところです。マフィアの純愛物語として観ようとしても、ヒロインが稀代の悪女バージニア・ヒルなんだから感情移入出来る人は少ないでしょう。エンニオ・モリコーネの音楽も『アンタッチャブル』の使い回しみたいな印象で手抜きが感じられます。 主演のお二人が派手な大芝居をしてくれたおかげで、ハーヴェイ・カイテルとベン・キングスレーは渋めの演技が高評価されて得したんじゃないでしょうかね。同じラスベガスをテーマにしていても、スコセッシの『カジノ』には到底及ばない平凡な一本でした。[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-02-18 01:03:36)

1878.  熱砂の海 《ネタバレ》 長距離砂漠挺身隊(L.R.D.G.)とはこれまた英国映画らしい渋い題材です。特殊作戦大好きな英国人ですから、戦争とはいえ冒険を楽しむようなガッツが伝わってきます。この映画もまた女性がまったく登場しないいかにも英国戦争映画らしいストイックさ、北アフリカの砂漠が戦場なのだから当たり前と言えばそれまでですが、女優を使って無理矢理ロマンス要素をねじ込むハリウッド製戦争映画とはえらい違いです。そしてハリウッド製作の北アフリカ戦を扱った映画だとたいてい米国内の砂漠で撮るけど、この映画はちゃんとリビアのトリポリ付近まで行ってロケしてるのは偉いところです。戦闘場面とかもとにかく地味ですが、シボレー・トラックの実物を丁寧に映しているのは貴重です。後半になってドイツ軍のハーフトラックが執拗に追いかけてくるのですが、こういうところ観ると本作が『ラット・パトロール』の元ネタであることが良く判ります。[DVD(字幕)] 5点(2014-01-16 22:08:15)

1879.  潜水戦隊帰投せず 《ネタバレ》 大英帝国が大好きな特殊コマンド作戦のひとつを描いた作品。第二次世界大戦時、ドイツの戦艦ティルピッツを撃沈しようと英国海軍が躍起になった史実をもとにしています。ノルウェーのフィヨルド奥深くに隠れているティルピッツを仕留めるためにまず考えたのは人間魚雷作戦。人間魚雷と言っても日本の回天みたいな自殺兵器ではなく、魚雷をオートバイみたいに人間がまたがって操縦できるように改造して、目標の船底に時限式弾頭をくっつけて乗員は脱出するという方式です。実はこれはイタリア海軍が開発した兵器で、英国海軍はこいつの攻撃で戦艦2隻を大破着底させられるという痛い目に遭っています。映画ではこのイタリア海軍お得意の戦法をまるでイギリス人が考えたような撮り方をしてますが、まあそこはご愛敬と言うことでしょう。訓練に苦労して作戦は実行されますが、漁船で曳航中につまらないことでこの魚雷がおシャカになってしまい失敗します。次に考えたのは4人乗りの小型潜航艇で近づいて携帯電話のバッテリーみたいな時限爆雷を置いてくるという作戦です。今度は何とか上手くいってティルピッツには大損害を与えることが出来ましたが、参加した隊員は全部戦死するか捕虜になって“潜水戦隊帰投せず”と言うわけです。 捕虜になってティルピッツに上げられても、ドイツ海軍がちゃんと敬意を持って扱うところがちょっと驚きで、ウソ臭いと思うかもしれませんがこれが史実だからまた凄い。こういう英国式特攻作戦は結果的に捕虜になってしまうことを前提としていますので、日本相手の太平洋ではほとんど実行されなかったそうです。後半部での潜水艇内での細かな描写は光っていますが、劇中で女性がまったく登場しないとっても地味な映画でした。[DVD(字幕)] 5点(2014-01-14 01:08:21)

1880.  唇からナイフ 《ネタバレ》 ヘンな映画だとは聞いていましたが、確かに噂に違わぬ珍作でした。もしなんの事前情報も持たずに本作を観せられて監督は誰だと思うか聞かれたら、ジョセフ・ロージーが監督だと答えられる人は皆無でしょう。社会派で硬派なロージーがなんでこの映画を撮ったのかは大いなる謎ですけど、きっと生活のためだったんでしょうね。 だけど峰不二子チックなヒロインであるモニカ・ヴィッティの奇抜なファッションと色っぽさはもう絶品で、あの太もものサソリ・タトゥーはイイ目の保養になりました。敵ボスのダーク・ボカードは銀髪なこと以外はいつものボガードなんですが、この人のホモチックなキャラは訳のイマイチ判らない悪の組織の首領には良く合っていたと思います。 と、ここまでは一応褒めましたが、突っ込みだしたらキリがありません(笑)。①モニカ・ヴィッティ、テレンス・スタンプの脇が甘過ぎ、行動がバカ過ぎ②ボガードの悪の組織も運営方針が判らな過ぎ(側近が帳簿係で経費をかけずに悪事を働くことに腐心しているのは理解できました)③ラスト、モニカとアラブの王様にダイヤを横取りされたのに、なぜ「作戦成功」と英国情報部はご満悦なの? でもこの映画のカラフル&サイケデリックな美術は観てお得感満点で、明らかにピーター・セラーズの『カジノロワイヤル』に影響を与えているし、『オースティン・パワーズ』のセットも本作をパロってます。 ひょっとして、ただのおバカ映画ではないのかも…[DVD(字幕)] 5点(2013-12-05 21:56:49)

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