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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. フィオナの海 途中まで妖精伝説だとは知らず、波にさらわれた子供の話を真に受けていた。荒涼とした海を舞台にした陰鬱な話だが、それをあまり感じさせないアイルランド人の逞しさと、素朴な優しさを垣間見た。6点(2004-04-23 09:02:52) 2. 尼僧の恋 マリアの涙 オードリーの「尼僧物語」を観た後、更なる尼僧体験(笑)のため、この作品を借りた。美しく従順なマリア、何かにつけてマリアを差別する継母、継母の言いなりになる実父、そして禁断の恋と、まさに少女マンガの世界。マリアの自宅に遊びに来て、継母に真実をつきつけていた親友は、その後どうなったのか。ペストで?それとも、修道院へ戻るのが嫌になった?もし彼女がいたら、マリアの運命も違っていたかもしれない。ちなみに、この作品、エロスのコーナーに置いてあった。扇情するような写真(マリアが自身をムチ打つために背中を剥き出しにしている場面)をビデオケースに使うな!と言いたい。6点(2004-04-23 08:35:42) 3. 待ち焦がれて<TVM> えっ、27歳?主人公の年令設定を後で知って驚く私。どうひいき目に見ても、40歳にしか見えなかった。世のヒロインが全て美人である必要はないだろうが、あの地味な老け顔はいけませんや。6点(2004-04-22 18:30:25) 4. 恋愛小説家 奇人変人、おまけに潔癖症まで併発しているオヤジの中に眠っていた「ビューティフル・マインド」が覚醒?彼の人格形成の根源(過去)が語られることなくして、こんな奇跡の物語に思い入れできるはずがない。6点(2004-04-22 18:22:12) 5. 永遠と一日 恐ろしく退屈であったわりには、不思議と場面の一つ一つが鮮明に思い出される。隣のマンションの一室から聞こえてくる懐かしの曲も、その主を確かめる時間さえも残されていないのが、悲しかった。5点(2004-04-22 18:19:13) 6. フライド・グリーン・トマト 穏やかな一日の終り、ベランダの椅子に腰をかけ、古き良き時代の南部の女たちの物語に耳を傾ける。その穏やかな語り口は聞いていて飽きることはなく、話の続きが待ち遠しい。物語は決して平坦ではないが、そこに溢れる身内への愛情に胸を熱くし、彼女たちに思いを馳せる。そんな思いでこの作品を観た。8点(2004-04-22 16:08:37) 7. グリーンマイル 善悪の色分けが明確なだけに、複雑なストーリーに煩わされず、よりはっきりと、自分自身の生死感を見つめることが出来た。電気椅子の描写が生々しいだけに、それを取巻く人々の優しい言動が心に残る。「オルデン牧師」の姿は嬉しい限り。8点(2004-04-22 16:01:19)(良:1票) 8. ある貴婦人の肖像 美貌にも財産にも恵まれ、求愛する男にも事欠かなかったイザベルがひっかかったのが、財産目当の最低な男の網。自由とか自立とかお利口なことを唱えておきながら、自ら選択した無為な人生に悩む彼女に、同情の余地はない。父親のいいなりになって、籠の鳥のような育ち方をしてきた継娘のパンジーの方が、よほど真実を見極める目を持っていた。6点(2004-04-13 19:15:27) 9. 鳩の翼 愛情と財産を両天秤にかけて策謀するケイトと、天使のような心を持つミリーの組合せは、あまりにも現実離れしているようで馴染めなかった。しかし、この作品の持つ濃い雰囲気には、抗しきれない魅力がある。ラストでベニスを再訪するマートンの姿をどう解釈していいのかわからない。ケイトの陰で、確固たる意思表示をしてこなかった彼がとった唯一の行動がこれだとすると、二人は...。6点(2004-04-12 18:46:02) 10. ミザリー ベッドに横たわって足を伸ばす度に蘇る恐怖。この「痛み」を分かち合うためにも、まだ観ぬ人にぜひこの作品を勧めたい。7点(2004-04-11 12:10:12) 11. ウィンター・ゲスト 母親が「豪州」を連発して喋れば喋るほど、情感は薄れ、後に残るは外の景色と同じ白々しさだけ。4点(2004-04-08 10:44:12) 12. ダロウェイ夫人 「意識の流れ」はただ退屈なだけ。こんな起伏のない話をわざわざ映像化する必要があったのか、疑問に思う。だが、イギリスのカントリーハウスをバックに、白いドレス姿の若き日のクラリッサと、親友のサリーの美しさだけは忘れがたい。5点(2004-04-07 20:57:23) 13. マグノリア 子供から死せる老人まで、あまりにも口汚く下卑た言葉のオンパレードに、耳を覆いたくなった。アメリカの日常とは、こんなものなのか。唯一の救いは、冴えた人間とは言いがたい看護人のフィルが、私利私欲や独善とは無縁な態度を最後まで貫いてくれたこと。7点(2004-04-05 20:09:30) 14. スリング・ブレイド 最初と最後の場面で、窓から外を見るカールの視線の先には、何があるのだろう。この世に生を受けて以来、彼はこの窓の外に安住の地を見つけることはできなかった。もともと安住の地などないと承知の上、あのような結末を導き出したのではないかとさえ思える。しかし、束の間であっても、親友と呼べる少年と出会うことが出来、また、心優しい人達と貴重な時間を共有できたのであれば、私は彼が不幸だとは思わない(そう思いたい...)。7点(2004-04-04 19:21:59) 15. ブラス! ため息の出る田園風景、贅を尽くした貴族の館、花々の咲き乱れる庭園、優雅なティータイム。そんなお定まりの背景や小道具は一切なく、真のイギリスを肌身に感じた。憧れのアルバートホールで優勝しても、その至福はほんの一瞬でしかなく、ダニーには死が、他の団員には失業という厳しい現実が待ち受けている。そこに残っているのは、人間としての「誇り」だけなのだ。今後、おおよそ感傷とはほど遠い「威風堂々」を聞く度、誇り高き彼らのことを想うであろう。9点(2004-04-04 13:35:25) 16. 父の祈りを もし冤罪という立場に立たされたら、獄中で一体どんな行為がとれるのか、自信の裏付けになるものが全くない私は、バカがつく位真面目一筋に生きて来たがゆえ、強い精神力と愛情でジェリーを導いた父親の姿に、ひたすら頭が下がる。9点(2004-04-04 13:24:43) 17. 永遠の愛に生きて ジョイ・グレシャムが図太い押しかけアメリカ女にしか見えなかった私は、感動とはほど遠いところで、終始傍観していたのだった。5点(2004-04-02 19:35:18) 18. コルチャック先生 ワルシャワゲットーの生き証人である「戦場のピアニスト」のシュピルマン氏は、コルチャックを、これまで出会った最高に立派な人物だと評し、その真価は、書いたように生きた事実にあると語っている。あの狂気と悪夢の巣窟と化したゲットーの中で、子供達の安全と日々の糧のために奔走するコルチャックの姿は、まさにその通りであった。安穏な暮らしを享受している私にとって、観るのも辛く、胸が張り裂けそうに。「誇りなどない、200人の子供がいるだけだ」。私が今まで耳にしてきた数々の感動的な台詞も、彼のこの言葉の前では、全て色褪せてしまったように感じられた。8点(2004-03-30 18:18:43) 19. ハワーズ・エンド この作品のテーマである「家」については、いまひとつピンとこなかった。しかし、世襲財産で生活に困らない中流階級の偽善ぶりには、大いに納得。彼らの間で翻弄されたあげく、命を落としてしまった夢想家のバスト氏が気の毒でならない。ハワーズ・エンドは、いずれ彼とエレンの子に譲られるとしても、彼の浮かばれない魂が、夜な夜なこの屋敷を徘徊しないことを願うばかりである。6点(2004-03-29 17:48:03)(良:1票) 20. Emma/エマ(1996) エマの「財産のある女は、オールドミスになっても尊敬される」発言は爆笑もの。美しいコスチュームに身を包んだ彼女の道化ぶりを、高みの見物するのも一興かと。7点(2004-02-28 10:10:26)
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