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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  インディアン・ランナー 《ネタバレ》 インディアンは鹿の「鋭敏さ」を尊び譲り受けた。インディアンランナーは森の叡智を授かりし使者だろうか。弟フランクの前に現れる使者は「伝達のイメージ」であり、フランク自身が「使者」として描かれている気がした。その伝達で彼は両親の死を先に知り、怖れから会うことも出来ず、凄まじい哀しみの姿から親への深い愛が伝わってきてとても痛々しい。父の自殺は兄弟の絆を戻す望みにみえた(知り得た弟は嘆き自分を責めてボロボロになってしまう)純粋性ゆえに内面の狂気の抑制力が効かず、衝動は暴力へと繋がってしまう。不器用に生きることしか出来ない。兄の愛も純粋で直球だ。愛は重いのだろうか。無意識に弟を追い詰めたかもしれない。バーでの弟の論理や「不条理への怒りと悔しさ」は通じなく、正しい良き人生のお手本のような兄に対する激しい劣等感と、兄の優しさへ応えられない自分の不甲斐無さへの罪悪感で絶望の淵に墜ちてしまった気がしてならない会話だった。無邪気な子供の頃に戻れない。愛が人を傷つけ、狂気が人を癒す…。子供の誕生が近いことを知り重圧が恐怖に変わり凶行へ走る。「俺は正しい」という誇りを見せながらも兄を慕っている血まみれで憐れな弟の顔…兄は弟を放っておけるわけがなかった。逃亡する弟に生命の誕生が伝わった。男の子だった。その瞬間の弟の表情に後戻り出来ない無念さと後悔が滲んでいて切ない。逃げる結末しかない弟を静かに見送る兄の愛。子供の頃の2人に戻れた。最後にフランク(使者)はメッセージ(子供)を残したのだろう。本物の出産シーンだった。生命から生命が産まれる素晴らしい神々しさ。フランクの赤ん坊は母の慈愛に包まれていた。この世には愛がある。「人生はいいものだ」弟への、私たちへの希望の、あるいは救いの言葉だった。社会・街・人の映像描写の濃密なドラマは全てが繋がっていて感動を覚えた。インディアンへの敬愛…映像美に現れるその精神。狂気さえ炙り出す内面心理へのごまかしのない眼差し。家族への想いと兄弟愛。Janis Joplinに、ほとばしる熱い情熱と力強さに心が震えた。狂気と愛情が同じラインで急展開する破天荒な表現力は衝撃的だった。胸が苦しくなるような鑑賞後のやるせなさ…。ショーン・ペンは感情の全てを激しくこの作品に叩きつけた!インディアンランナー=時空を超えたメッセージ。この映画に巡り会えて本当に良かった!10点(2004-06-12 01:42:03)(良:1票)

2.  欲望の翼 《ネタバレ》 飛び続ける鳥というと私は宮沢賢治の「よだかの星」を思い出す。何かを求めて移ろう姿には孤独と一抹の不安、悲壮感が漂う。「よだか」はきれいな星になりたかった。飛び続ける脚のない鳥の求めていたものはなんだろう。「愛?」「死?」満たされない心が欲しがっていたものはなんだろう。得体のしれない焦燥感で行動を駆立てられ、寂しさを愛で満たすしかない青春もあるだろう。この映画は言葉では表現しきれない、その常に満たされることのない心の疼き、それゆえに何が欠けているのか理由もわからず苦しまなければならない「感情」というものを映像で表現している作品だと思う。ヨディは自由奔放だが魅力的だ。複雑な環境を生きた人間の眼が、独特の哀しい翳りの震えと優しさを持つ事を知る。望まれこの世に生を受けた記憶のない不確かさからか、音信不通の実母へ拘り、自分を愛する養母を苦しめる。そんなヨディに恋した女2人と、その2人の女に恋した男2人。心ここにあらず、離れゆくものを追う気持ちがあり、だからこそ惹かれゆく男女の一方通行の想いが、交わされない視線、微妙な距離感の会話の中、香港の街に交錯する。「MY SHAWL」が胸を締め付ける。ヨディは母に会うことを拒まれ、運命は彼を破滅の道へと誘い出す。フィリピンの列車の座席にもたれ逝ったヨディの朝日を浴びて輝く瞳は空を見つめていたのか。ヨディはまだ飛んでいなかったのかもしれない。たった今空に向かって飛び立ったようにみえた。この映画が王家衛の精神世界だとすると、彼はヨディに生まれ変わって飛び立って欲しかったという願い・結末を用意したのかもしれない。王家衛の映画にはいつも満たされない想いが波打っているけど、濃密な人との触合いの時間や旅などの移動から、微かな希望を最後に灯す。それは魂を包みこむような優しさと光の余韻を画面にうむのだ。誰もが孤独だし、恋をして辛い思いをして傷ついてもいる、だからおもいっきり涙を流してもいいんだよってこの映画はそっと囁いている。死ぬ前にヨディはスーとの1分間を「永遠に覚えている(直訳)」と言った。人には大切に心に刻みたい瞬間がある。時間は永久に過ぎ去ってゆくものだから。1960年香港に王家衛は特別な思い入れがあったのかもしれない。香港の青春スターたちの生の瞬間そのままを滲ませた映像は本物の人間ドラマをみせ、映画として美しく永遠に記憶されたかのようだ。[映画館(字幕)] 10点(2004-06-01 00:19:40)(良:1票)

3.  シン・レッド・ライン 一見「戦争アクションもの」で「有名ハリウッドスター多数出演」とくれば「自然描写ばかりのストーリーのない眠たい映画」となるのも無理はありません。が、人によって駄作ではなく、むしろ類をみない「傑作」になりうるかもしれません。極めて作家性が強く、詩的で哲学を含んだ作品ともなれば、理屈や理解ではない『わかるような気がする』部分があるかどうかなのです。この作品の驚くべきところは「戦争の恐ろしさは自分が死んでこの世から消滅することに尽きる」、つまり自分が作品中死ぬような感覚に陥るように見せているところなのです。「このシーンはどう思う?」「今この兵士の感覚は?」「なぜ戦ってる?」「死んだら自我はどうなる?」「あなたの中にも闇が?」と普遍のテーマについてテレンス・マリックがずっと問いかけてくるようでした。なにもこちらに押し付けてこない。でも答えがないから、深く考えざる得ない。考えることが面白い。もしかすると、この映画、鑑賞者の思考が真の主人公ではないかと思うのです。その為の饒舌な美しい映像と音楽、謎の独白なのです。型破りな映画、それがマリックが天才と呼ばれるゆえんなのかもしれないと思いました。テレンス・マリック監督作品にちょい役でも出演したかった役者たちの誇り、格好良いです。(ショーン・ペンはこの映画の道先案内人のような風格がありました。)さて、この映画でニック・ノルティとジョージ・クルーニー演じる兵士がとても滑稽に見えました。これってハリウッドの一部の戦争映画の本質を突いている気がします。(2人の役者に拍手を贈りたいです)9点(2003-12-10 23:17:50)(良:2票)

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