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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 八月のクリスマス(1998) 一篇のポエムのような映画。物語の説明を極力廃した映像を重ね、観る側のイマジネーションに頼りながら進行していく。病気、恋心、死という核心であるはずの要素が省略法で描かれ、語りすぎない“映画の美徳”を感じた。とても優しい抒情詩を味わった気分になれる。[ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-07 00:34:02) 2. アポロ13 「家に帰るまでが遠足」とはよく言ったもので、例えば冬山登山も登頂後に無事下山して初めて成功といえる。全世界でたった3人が遭遇した稀有な体験。絶えず死の恐怖に晒された数日間は、彼らもきっと「なぜ自分が…」と自問自答の連続だったであろう。神経が尋常であっただけでも驚愕なのに、その状況を克服したのだから素晴らしい。「行ってらっしゃい」と「お帰りなさい」の言葉の重みを実感する。私の父は私が幼少の頃から、出かける時はいつも「行ってお帰り」と声をかけてくれていた。我が子が無事故で帰ってくることを願う親心を感じる言葉だ。私にも子どもが出来たらそう言って送り出そうと思う。6点(2004-11-18 23:43:50) 3. ディープ・インパクト(1998) 『アルマゲドン』よりは地に足のついた話である。無理やりな話の中にも現実味を探ろうとしている努力は見られる。地球上でのやり取りは納得いかないものの、シャトル内での描き方は説得力のある演出であった。任務に失敗し犠牲者が出るあたりは、然も有りなんだし、目をやられた乗組員と船長との会話や最後の決断に至る話し合いは感涙ものである。お約束と知っていながら、家族との別れのシーンにはウルウル来た。無意識のうちに、宇宙飛行士に自己犠牲の精神を強いている自分を再発見してしまった。この映画のことは知らずに『ロード・オブ・ザ・リング』(イライジャ)、『25年目のキス』(リリー)、『ジュラシックパークⅢ』(ティア)を先に観ていたので違う楽しみ方もできた。7点(2004-09-11 22:27:52) 4. おもひでぽろぽろ あまりに良識的すぎて観ているこちらが恥ずかしくなる思いだった。いくらリアルさを追求する高畑イズムとはいえ、頬のラインをそこまで描かんでも…って気になって仕方なかった。5点(2004-08-21 02:18:25) 5. 羊たちの沈黙 サスペンスものとして久々のアカデミー受賞作、しかも主要4部門制覇と話題になったので期待して観た覚えがある。主演2人が演技賞を獲るだけあり、すぐに引き込まれた。レクター博士の存在感が圧倒的すぎて、いくつかのシーンには鳥肌が立つ程。確か、アメリカで行われた映画史に残るキャラクター投票で、上位にランクされていたような気がする。それも納得の演技である。2作目のクラリスがジョディ・フォスターでなかったことが残念でならない。7点(2004-08-16 23:10:28) 6. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3 シリーズ中、ドクの魅力がどんどん開花していって、今回とうとう主役になっちゃった。ドクの人柄の良さが溢れる心温まる仕上がり。でも、個人的には科学者としてクララとはきっぱり別れてほしかった。8点(2004-08-16 22:10:01) 7. ユー・ガット・メール いたずら心とはいえ、トム・ハンクスの確信犯的な正体のバラし方は好きになれない。第一、男らしくない。ちなみに、メールで知り合った人と結婚した知人(女性)は1年足らずで別れてた。5点(2004-08-15 01:40:33) 8. ツイスター 竜巻の描写や破壊される家屋のCG映像は凄い。“キスで終わり”という黄金のベタに果敢に挑んだ監督の根性は買うが、ビルとジョーに共感できるはずもない。ビルは竜巻を追うジョーの一生懸命な姿を同志として過去に散々見ていたはずである。その上で恋をし、何らかの原因があって離婚に至っているのに、その清算もせずに元サヤって!2人の間の問題点は何も解決されていないのに上手くいくわけない。5点(2004-08-15 01:26:23) 9. イングリッシュ・ペイシェント 単なる不倫を詩情豊かに謳い上げた映像美が光ります。聖書やヘロドトスを引用したり、愛をしたためたポエムなど、耽美的な文学的表現を意図しているよう。欲情にまかせた官能的な愛の表現がヤらしいです。別れ話のシーンには、自分の昔の恋愛を思い出しました。当時、彼女から告白されて付き合っていたことがあります。「もし別れることになっても、その時は男らしくキレイに別れてあげよう」と高をくくっていました。が、いざ彼女から別れを切り出されると泣いてすがったのは自分のほう。すごく取り乱して、随分ヒドいことも言ってしまいました…(今でも後悔しています)。「カッコよく別れよう」なんて思っていた頃は彼女のことが大切じゃなかったのかもしれません。でも、いつの間にか彼女を心から好きになっていたのだと気づかされたのです。アルマシーの気持ちが痛いほど分かりました。8点(2004-08-04 16:18:32) 10. グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち ウィルは自分に似ている。あ、もちろん頭じゃなく。(すみません、言ってみたかっただけです…)。私も人と深い関わりを持つのが苦手で、友情や恋愛も上っ面なのだ。そう、他人に心を開かず、自分が傷つかないフィールドでしか生きていない。そんな所がウィルと似ている。ロビン先生の「心の核心に触れると話題を逸らすのは自己防衛の表れ」とか「一生このままでいるのか?」など、心にズキリと刺さるセリフやシーンも多かった。正に自分がセラピーを受けているようだった。ウィルは劇中で旅立ったけど、自分は…。しっかり取り残されたままである。6点(2004-07-29 23:53:18)(良:1票) 11. 25年目のキス モテない高校時代に共感。イケてる時は反感。夢物語を体感。惨めな自分を実感。6点(2004-07-29 01:07:11)(笑:5票) 12. 恋愛小説家 タイトルやその存在感から、どーしてもジャック・ニコルソン中心に観てしまいますが、3人の人間関係に着目して観るのが自然なのかな、とも思いました。その主題も注目すべき面白さです。メルビンとサイモン、キャロルとサイモン、そしてメルビンとキャロルが描く三角関係は、様々な誤解や葛藤、思いやりによりお互いを傷つけ癒し合います。あえて「シングルマザー」や「ゲイ」という社会的立場の弱い人を設定し、物語は友情であり愛情という形に結実していくのです。それは最終的に“相互理解”の大切さを語っています。全体的に軽妙なタッチでありながら、3人の個性がとても丁寧に描かれている秀作でした。グレッグ・キニアも主演2人に劣らない演技です。助演男優賞も惜しかったですね。7点(2004-07-04 18:48:38)(良:1票) 13. パッチ・アダムス その世界が発展するためには、既存の常識や慣習を打ち破る事が必要である。それなくして進歩は有り得ない。そのための重荷をパッチ・アダムスが背負ってくれた。寝る間を惜しんで勉学に励み、患者の前で笑顔を振りまく姿には心打たれるものがある。同期として入学した仲間がいない卒業式は、さぞ辛かったに違いない。卒業式の衣装は「自分らしさを失わないよ」という決意表明であり、彼なりの供養のように思えた。7点(2004-07-03 02:26:54) 14. スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 何とも罪つくりな誘蛾灯である。公開時、マスコミこぞっての大喧伝に、まんまと引き寄せられた。前評判のわりにこれほど期待はずれだったも久しぶり。ポッドレースが無駄に長いのが嫌で、レース中は目を閉じて休憩していた。VFXも“過ぎたるは及ばざるがごとし”でクドすぎるし、ストーリー内容も乏しい。3点(2004-06-29 00:49:53) 15. ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ 例えば伝統芸能や伝統工芸の映像を後世に残すことは文化的に大変意義のあることです。特にその伝承者が高齢であれば尚更、早急に取りかからなければいけません。そういう意味では「今やらねば!」という監督の情熱と愛情に溢れた貴重な記録映画と言えます。という訳で、この映画の価値や音楽性の素晴らしさは認めるものの、個人的には観ていて退屈でした。5点(2004-06-25 15:43:47) 16. オースティン・パワーズ:デラックス ミニ・ミーの登場でシリーズとしての完成形が築かれ、ギャグに広がりが出た。ミニ・ミーは名キャラだね。それにしても、ファット・バスタードにはダマされた。「コイツ、気持ち悪いなぁ」とか「この男、気をつけんと太りすぎで死ぬで」などと思いながら観ていたもん。自分のフシ穴ぶりに敬意を表して点数は甘め。6点(2004-06-22 01:26:31) 17. オースティン・パワーズ 腕利きのスパイ、美女のパートナー、世界征服を企む悪役。イギリスが誇るスパイムービー“007”シリーズの手法をちゃっかり踏襲しつつ、何ともくだらない仕上がり!メカ類が本家“007”に似て安っぽいのも狙い? トイレシーンには大爆笑。マイク・マイヤーズをはじめ、真面目におバカを演じる出演者に好感が持てる。6点(2004-06-18 22:25:56) 18. 踊る大捜査線 THE MOVIE このストーリーはいかん。パクリはいかん。スタッフもオイシイ仕事をしたに過ぎず、映画として良いものを残そうという気概が感じられない。やっつけ仕事の印象が否めない。2点(2004-06-17 00:24:55)(良:1票) 19. ミザリー キャシー・ベイツが憎々(肉々)しい!オタクキャラの不気味さがよく体現されていた。天晴れな演技力。7点(2004-06-16 00:18:53) 20. インデペンデンス・デイ 迫力は申し分ないし、それなりに楽しめる内容だった。地球人同士の紛争は宇宙からの侵略によってしか無くならない、という監督の皮肉も利いている。え?「ミーは、そんなメッセージは考えてない」?「いらん解釈をするな」? 監督、せっかくフォローしてるのに…。7点(2004-06-12 17:19:44)
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