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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. タクシードライバー(1976) マイナスパワー全開で徹底的にネガティブ。完全にイカレまくった映画です。どいつもこいつも狂ってる。モヒカンのトラヴィスはもちろん強烈だが、なぜか「I'LL KILL YOU!!」を連発していたタイムキーパーのオッサンが強く印象に残っている。やはりいい映画って脇役が光ってるもんだなぁ。最初は拍子抜けに思えたオチも、何度か見直すうちにようやく意味が分かり、その凄さにただただ脱帽。評点アップの10点![DVD(字幕)] 10点(2005-11-03 01:06:11) 2. ファントム・オブ・パラダイス 観れば観る程どんどん味が出る大傑作であり、最早『オペラ座の怪人』と比べてどうとかって言う気さえ萎えさせる、まさに映画の極北。ここまで可笑しくて醜くてカッコ良くてそして哀しい物語はそうそうお目にかかれません。[DVD(字幕)] 10点(2005-10-30 21:00:20) 3. 太陽を盗んだ男 高校のとき化学の先生が「中学教師レベルの知識があれば原爆は作れる」って言っていたのはこの映画のことだったのね。冒頭のバスジャックからラストバトルまで、とにかく勢いで強引にねじ伏せたって感じ。最後なんてまるでトラヴィスvsターミネーター。でもこの強引さこそがこの映画の最大の魅力なんだろう。こういうエネルギッシュな邦画を是非リアルタイムで観たいもんです。ガンバレニッポン~♪ [DVD(吹替)] 10点(2005-10-26 22:29:15)《改行有》 4. ゴッドファーザー PART Ⅱ これはもう編集の勝利でしょう。まるで悩めるマイケルをビトが遠い過去から心配そうに見守っているように見えるからすごい。ロバート・デ・ニーロ演じる若き日のビトのストーリーももちろん素晴しかったが、やはりいちばん印象に残ったのはフレドのエピソード。彼の最後の一言にはただただ涙するばかり。[DVD(字幕)] 10点(2005-10-26 20:24:46) 5. ゴッドファーザー この作品はマフィアによる血の抗争の物語であると同時に、非常によくできた「家族」の物語でもあるのです。 厳格で偉大な父親ビト、凶暴だが誰よりも家族を愛するソニー、そしてマイケル。印象深いキャラをあげだしたらキリがない。「家庭を大事にする」「約束を守る」「恩を忘れない」など、この映画から学ぶべきことはとても多いです。男なら観るべし![DVD(字幕)] 10点(2005-10-26 20:21:26)(良:1票) 《改行有》 6. 仁義なき戦い 頂上作戦 原作を読めば分かるように、事実上の最終作がこの『頂上作戦』。本作では早々と逮捕されてフェードアウトしてしまう広能に代わり、武田がどんどんストーリーを引っ張っていくので、シリーズ全体で見ると『広島死闘篇』に次ぐ異色作のようにも見えます。しかし、だからといってクオリティが落ちるかというと全くそんなことはなく、広島と神戸の幹部勢揃いのシーン(「広島極道は芋かもしれんが…」のトコ)からラストまで一気に見せ切ってしまう。特に、最近仕事で上司から泥かぶせられてばかりの人は、きっと最後の広能&武田の再会シーンに心から共感できるはず![DVD(邦画)] 9点(2009-09-08 21:29:34) 7. 仁義なき戦い 代理戦争 広島極道の新リーダー・武田明と『仁義』史上最もヘタレな親分・打本昇が登場する第三作。神戸の二大勢力が絡んでくる関係から、主要人物がみな盃外交を中心とする「静」の動きに徹しているため、他作品に比べるとちょっとドンパチが少ないようにも感じますが、逆にその駆け引き部分のドラマが非常に面白い。外に目をやれば打本組と明石組、討ちに目をやれば内紛、密告、寝返り、そして絶縁(松永の去り方がカッコ良過ぎる!)。そうやって右往左往する幹部連中に巻き込まれて次々倒れていく若者たち…。本作ほど下っ端の兵隊たちの悲哀が伝わってくる作品はないでしょう。[DVD(邦画)] 9点(2009-09-08 21:17:27) 8. 仁義なき戦い 広島死闘篇 どうしても山中正治や大友勝利にばかり注目が集まるが、個人的にはやっぱ梶芽衣子様演じる戦争未亡人・上原靖子が忘れ難いです。ホステスやママばかり出てくる『仁義』女性陣の中でもかなり異色の存在だし、なによりもお美しい(『修羅雪姫』や『さそり』よりもこっちの方が好み)。お話自体も非常に切なくて大好きなんですが、こういう存在感が強い俳優がどんどん出てくる映画ってやっぱいいなぁと強く感じました(昨今の映画でここまで出演者が豪華な映画ってほとんどないなぁ)。[DVD(邦画)] 9点(2009-09-08 21:08:01) 9. 県警対組織暴力 きっと深作欣二は、権力を持った組織というモノがとにかく大嫌いなんでしょう(『バトル・ロワイアル』公開時のインタビューでも散々、国家とか社会に対する不信感をブチまけていたし)。ヤクザを社会悪として描くだけでなく、それと癒着してよろしくやっている地元警察もまた、もうひとつの社会悪として描いている。そしてそれを打破するためにやって来たはずのお偉いさんもまた、場を荒らすだけ荒らしておいてあのオチ。権力を振りかざしてる奴らなんてどいつもこいつも同じ穴のムジナじゃゴルァ~!!っていう監督の絶叫が聞こえてきそうな映画でした。構成の荒さは否めないものの、なかなか面白い作品だと思います。[CS・衛星(邦画)] 9点(2008-09-15 09:02:21) 10. 新幹線大爆破(1975) ハッキリ言ってストーリーはムチャクチャです。あり得ないです(特に川下りと首都高と喫茶店のくだり)。とにかく「勢い命!」で押し切った映画であり、この理屈抜きの勢いは、なんとなく数年後の『太陽を盗んだ男』にも通ずるものがありますが、本作はサスペンスの要素が強い分、そのムチャクチャがかえって仇になった部分もあったので、若干減点。[DVD(邦画)] 9点(2008-03-15 20:37:42) 11. 仁義なき戦い 主要な登場人物が多いにも関わらず展開が早い早い。誰が誰だか分からないうちにどんどん死んでいくので、一体どういう抗争が起こっているのかが一回観ただけでは正直言って分かりづらいです。ただしこれも『ゴッドファーザー』と同様に登場人物が整理できた二回目の鑑賞で初めてその面白さに気付き、その後一気に『完結篇』まで制覇。イヤもう凄い、凄過ぎる。まさに人間見本市。人のいい広能、理想と現実の狭間で苦悩する鉄ちゃん、仁義に殉じた若杉の兄貴、卑怯な槙原、そして狡猾な山守。そう、オフィスをちょっと見渡せば皆揃ってるじゃん! こんな奴らばっかじゃん! そのことに気付き愕然として以来、仕事や人間関係で行き詰まるたびにこっそり夜中『仁義』を見て喝を入れる生活が続いている(ダメじゃん)。[DVD(邦画)] 9点(2007-02-28 23:44:13)(良:1票) 12. カッコーの巣の上で 《ネタバレ》 何とも深い…。基本的には「精神病院に縛られた患者たちが解放されていく物語」なのだが、そう単純には割り切れない映画である。というのも、時にマクマーフィを単なるわがままな乱暴者として描いてみせたり、一部の患者に対しても「いつでも帰れるのに自主的に病院にとどまり、それでいて文句をタレる」という設定を加えることで、ある意味観客から彼らを突き放すような形で描いているように思えるのだ。あとあの婦長さん、決して悪い人ではないですよね。むしろ病院側の人間の中では一番まともにさえ思える。確かに規則に束縛されたガチガチの石頭かもしれないが、彼女は彼女なりに患者たちのことを考えているわけだし(本当にぞんざいに考えているのなら、あのようなミーティングは決して行わないでしょう)。単純に「患者=善」「病院=悪」と割り切らせず、最後まで観る者を揺さぶり続ける。「こんな彼らをみてあなたはどう思いますか?」と。そして僕は思わず考えずにはいられない。日常生活の中で、ブツクサ愚痴るだけでそこから行動に移そうとしない僕も、実はあの入院患者たちと変わらないなんじゃないかと。う~ん…。[DVD(字幕)] 9点(2006-01-14 00:00:52) 13. 激突!<TVM> 基本的にあまりスピルバーグ作品が好きではない僕ですが、これだけは別格! 面白過ぎ! ほんのわずか登場する脇役(バスの運転手とか)を除けば、これって基本的に登場人物は主人公のオッサンだけ。そして1時間半にわたってオッサンがトラックから逃げるだけ。たったこれだけのプロットなのに、なぜここまで面白い映画が出来るんだろう? 凄いわ。[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-11-03 00:50:20) 14. ルパン三世 カリオストロの城 今から十数年前、関西地方では日曜の正午にルパン(赤ジャケ版)が再放送されていて、僕にとってはこの赤ジャケ版がルパンの原風景。よって、このあまりに毛色の違う宮崎風ルパンに戸惑いがあるのは事実である。でも面白い。凄く面白い。観ているうちにルパンらしさなんて関係なくなってくる。ルパンらしくなかろうが面白いんだからええやん、みたいな。最近また見返してみたけどやっぱり最高に面白かったです。[地上波(吹替)] 9点(2005-10-30 00:02:12) 15. 時計じかけのオレンジ よくも悪くもインパクト絶大の映画。特に最初の20分ぐらいは「エライもん観てしもうた!」と思ったけど、終わる頃には開いた口が塞がらない状態。まさにホラーショー。アレックスはどうしようもない悪党だが、よく考えるとその悪党をあそこまでビビらせたルドビコ療法の映像を作った連中(政府)はさらなる大悪党なんだよなぁ。こんな世の中にならないことを祈ります。[DVD(字幕)] 9点(2005-10-26 23:28:54) 16. 仁義なき戦い 完結篇 社長のツルの一声で強引に作られたおかげで(脚本も笠原和夫から高田宏治に変更)、前作までに比べると色々とアラが目立ちます。今回は完全な内輪もめのお話だし、広能どころか武田も山守もあまり出てこない。その代わりに新キャラ・松村保が事実上の主役としてストーリーを引っ張りますが、ここまできて新キャラがリードするってのもなぁ。ただ、『広島死闘篇』の大友勝利を彷彿とさせるブチキレ野郎・市岡輝吉の常軌を逸したササラモサラぶりに、『仁義』シリーズ最期の意地を見たような気がしました。なんだかんだ言っても好きな一本です。[DVD(邦画)] 8点(2009-09-08 21:36:37) 17. 北陸代理戦争 あちこちにアラがあることは否めません。なんで松方弘樹はあそこまでやられて死なないんだとか、千葉真一の位置づけが曖昧だとか、色々ツッコミどころはあります。でも本作については、ヤクザ映画では珍しい雪の世界の映像美と、松方弘樹をはじめとする各登場人物のカッコ良さだけでチャラ。特に印象的だったのは信ちゃん。最初はただのトロい少女だと思っていたのに、いつの間にか立派な極道の妻に。どうしても女性陣の存在感が弱く感じられる深作ヤクザ映画において、ピカイチの存在感を醸し出していたように思います。[CS・衛星(邦画)] 8点(2008-09-15 09:18:02) 18. セルピコ 前年制作の『ゴッドファーザー』とは対照的にアグレッシブなA・パチーノを堪能できる名作。あの怒鳴り声とFワード連発の台詞はのちの『スカーフェイス』を彷彿とさせる…なんてことはどうでもいいんですが(爆)。で、警察組織の腐敗を痛烈に批判した本作ですが、この当時の警察組織はそんなに腐り切っていたんですかね? そういや70年代の警察絡みのハリウッド映画って「腐敗組織vsはみ出し刑事」ってイメージが強いです。ハリー・キャラハンもそうだったし。[DVD(字幕)] 8点(2007-09-08 19:02:02) 19. ダーティハリー 《ネタバレ》 犯人のサソリが思ったよりヘタレだったのは意外だったけど、逆にあのヘタレっぷりが不気味です。巨大犯罪組織のボスでもなければ勿論バケモノでもない、実際にいてもおかしくないようなただのサイコ野郎。しかしその「普通さ」が、手厚い法の保護(ミランダ権だったか?)によって無罪放免となってしまうことの恐ろしさにずっしりとした現実味をもたせている。確かにあの大学の先生のいうように加害者であっても人権は守られなければならないが、だったら被害者の人権はどうなる? あれから30年以上たった今でも、残念ながらハリーの苦悩に対する明確な答えは出ないまま。おそらく、犯罪が存在する限り答えは出ないんでしょうね。[DVD(字幕)] 8点(2006-04-21 23:17:32) 20. スティング さすがに最後のオチは読めてしまったけど、それでも観たあとは気分爽快。一人の男を騙すために、あれだけ大勢の人間が真剣にあの大掛かりな仕掛けを用意するのが、なんかお祭りみたいでとても楽しい。ところで、僕にとって本作最大のどんでん返しは、ラストではなくフッカーを狙っていた殺し屋の正体でした。あれは全くの予想外。[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-12-12 22:26:43)
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