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1. 山の焚火
今まで誰もこの作品へのコメントがなかったのが不思議な傑作映画。ギリシャ悲劇的という形容詞は数多くあるが、この作品はそれらを超越した高みに到達している。スイスアルプスの自然。そこに暮らす家族に重大な事件がおきる。それは哀しくも堪らなく美しい。しかし当然のようにその波紋はこの一家を呑み込んで行く。あまりに美しいこの名画を、もし一生観ないで過ごしていたら・・・ 全く恐ろしいとしか言いようがない。10点(2003-07-07 23:15:07)
2. 台風クラブ
故相米監督の最高傑作。台風の接近に伴い、思春期独特の不安感、焦燥感、性的昂揚が爆発する。素晴らしい脚本に恵まれ、相米監督の名はこれ一本で永遠に記憶される事と思う。三上祐一の寂しげな表情が忘れられない。歴代の日本映画でも十指に入る傑作だろう。何故もっと評価されないのか不思議でしょうがない。9点(2003-05-18 07:17:07)
3. マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ
映画を観るということの幸福、これぞ感動、これぞ映画。イングマルの寂しさ、孤独感は万人に共有されるものであろうし、それを慰める自然と隣人たち! 。イングマルを見詰める優しい眼差し。究極の傑作だと思う。キャスト、映像全てが満点だが何より音楽が素晴らしい。あのメロディを聞くだけで熱いものが込み上げてくる。その後のハルストレムは如何してしまったのだろうか? 「サイダー」「ショコラ」、期待するたびに絶望する。左翼的な、解放万歳の映画作りに、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」にあった優しさはない。もう観られないのか・・・ そう思うと死にたいほどに悔しくなる。心から願う。ハルストレム監督、リメイクでもいい。もう一度「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」の世界を見せて欲しい。あの美しさを見せて欲しい。あなたの場所は、北欧の自然の中にあるのではないだろうか。10点(2003-05-07 03:07:25)
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