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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  冷たい雨に撃て、約束の銃弾を 《ネタバレ》 今回復讐という物語の型に入れてしまったことが、成功であるように思わせておいてなぜか失敗に終わった。 【以下バレ】 いやね、よいと思ったのだ。標的の3人の男たちに迫っていく途中で彼らの家族の存在に気づき歩みを止めずすれ違うことがなぜカッコいいのかとか、そのまま近くのテーブルに居座り家族が去るのを待ち続ける時間をこちこちイナタく描くことがなぜ変に面白いのかとか、銃撃戦のさなかに仲間に手振りでタバコを要求する姿がなぜあれほどシビれるのかとか、密売屋が冷蔵庫から銃を出してくることや、オヤジを匿った妊婦が7人の子持ちでありしかもあきらかにハーフのような顔立ちの子どもが混ざっている理由がいっさい説明されないのはいったいどういうわけなのかとか、そんなことをカタるのにごく単純な復讐譚をもってきたのはなかなかいいところに気づいたなというか、少なくとも前半はよかったのよ。簡単な物語で安心して変な表現を見る快楽というか。つか、いっそなくてもいいくらいなのよ物語なんぞ。 なんだって途中で3人組を殺し、外人のオヤジの方を生かしちまったんだろうねー。どう考えても逆だろ普通。外人の遺志を継いで親分を倒しに行くというのが盛り上がるんだろ? あああよくわかんねーこの監督。記憶喪失なんて余計な要素を入れちまったもんだから話自体ぐちゃぐちゃになって、バッチの意味なんかよくわかんねーし考えたくもねー。アラン・ドロンを予定してたというぐらいだからひょっとしてマジで外人ウケに走ったのかもわからんが、自分が何を期待されているかを勘違いしちゃいけませんぜ、ダンナ。 [映画館(字幕)] 6点(2010-07-10 23:05:43)(良:1票) 《改行有》

2.  ローラーガールズ・ダイアリー 《ネタバレ》 アメリカじゃまだローラーゲームやってんの? まーあの面白さはなんか独特で忘れがたいものがあるから、続いてるかもしんないなあ。 【以下バレ】 主人公の茶目っ気がよい。車の中からイケメンを発見してしばらく見つめ、親友を振り返って「み゛~」とかなんとか意味不明の鳴き声を発したり、駐車場に来た男を見つけ上の空でありながらナイス・ジョークを言った親友を指さしたり、同じくプールの端で男を表情のみで誘ったり(両人ともすばらしく豪快な飛び込みぶりであった)、みごとな可愛さであるが、しかしこの女優、調べたらなんともう23歳である。反則だろ。み゛~。 ミス・コンテスト~中流な家~車~バイト先のレストラン~ローラーゲーム(イベント)会場と、いつか居たことがあるような街の風景の中で、地味な主人公があるきっかけを得て生き生きと弾け、やがて落ち込み、再び輝き始めたところで終わる物語。それはまるでローラーゲームの頃のように懐かしいし、パターンの繰り返しはまるでローラーゲームの周回のようだし、登場人物の破天荒さはまるでローラーゲームの肘打ちのようだ。ある意味アメリカの象徴ローラーゲーム。この国では平凡な女子高生ですらこの活力あるゲームの主役を張ることが可能なのだ。少なくとも映画内では。うまやらしい。 な~んて、このへんの叙情を書くには私には知識が足らんので他に譲るとする。 ロッカーに閉じ込められたり、プール内ブラジャーなど細かい部分の上手さや破綻のなさが印象に残った。肝心のゲームの描写はやっぱりちとわかりにくかったが、全体としてまあまあ。[映画館(字幕)] 7点(2010-07-10 23:04:53)《改行有》

3.  月に囚われた男 《ネタバレ》 自分自身の正体を徐々に知っていく過程で、いちいち観客に真実を細かく説明しないところがよいのだ。 【以下ネタバレバレ注意】 クローンの寿命がおそらく3年で尽きることや救助船がじつは事故処理船であること、それにオリジナルのサムがたぶんすでに地球にいるだろうこともはっきり示されるわけではない。すべて画面からそう感じ取れるように作ってある。んで、それらやらそうなった理由やらの想像を逞しくした観客は、本当にそうなんだろうかと背筋をぞわぞわさせながら画面に見入らざるをえない。まったくうまい。新人と思えん。 話自体は『チューリップ・チューリップ』+『終りなき負債』+P・K・ディックという感じ(これじゃあ知ってる人にはほとんどネタバレだが、懐かしいなあ)なので、スれた中年オヤヂにとって衝撃はない。作り手にとってもそれはおそらく同じことで、哲学的な主題を殊更増幅するような演出はなかった(たんに予算不足だからかもしれんが)。また、その他にもクローンの巣が見つかった場面だの何だので演出不足では思える箇所もあったが、それでもまあいいやと許せる出来。 ただ一つ、この手の映画ではたいてい冷酷無比な障害物となるはずの人工知能ガーティが、やけに優しいのにはちと違和感を持った。ラストで友情を優先するなんてのもありえん。しかしこの「何でも記録してしまう装置」を何とかしなければこういう話は成り立たない。うーみゅ困ったもんだなあ。[映画館(字幕)] 7点(2010-05-21 18:25:02)《改行有》

4.  息もできない 《ネタバレ》 監督したのは主演のヤン・イクチュンだということを観賞後に知ったのだが、まずもってそのことが最大級の衝撃だ。言っちゃ悪いが某ヤンキーボクサーそっくりの風貌の持ち主が、こんなに深みのある映画を撮ってしまうとは(いや別に顔で差別してるわけじゃなく、表現するものの高低差に唖然としたのだが)。 【以下もろバレ】 (中略) チンピラの話である。主人公は暴力をふるうことに躊躇しない。時にはコミュニケーションの手段ですらある。なぜそうするのか。彼が暴力の生み出す連環の中にいるからだ。自分の親父の暴力が招いた結果を知っていながら(=知っているからこそ)、その親父を許し難く、暴力をふるわずにはいられない。暴力は暴力を産む。その連環の中で生きる術は暴力の王でありつづけることしかない。だから彼は誰に対しても暴力をふるう。警官相手ですら躊躇しない。そして暴力をためらう女や後輩に対しては、生き残るためにためらうな、と叱責する。 暴力のない普通の世界は彼には受け入れがたい。だから彼は姉が苦手だ。しかし甥と戯れることには積極的である。また、ヨニというなぜだか生のままの自分との応答が可能な女と出会う。それらが徐々に彼を変えていく。 (中略) 漢江のシーンで、主人公はヨニの膝の上で泣く。つられてヨニも泣く。ヨニの涙は過酷な自分の運命を呪う涙だが、主人公の涙は運命を呪い続けることに挫けた涙だ。二人は互いの涙の事情を知らないが、にもかかわらず互いに何かを共感して泣く。さらに言えば、そんな二人の共通の未来が開かれたことを予感し、安堵して泣けた涙でもあると思う(むろんはっきりとした台詞があるわけではないので、すべて私の想像である。こんなことは観るもの各々が勝手に感じ取ればいいのである)。 しかしこのシーンはすばらしい。並の映画3本分ぐらいの価値があると思う。なぜこんなにすばらしいのか、よくわからないところがまたすばらしい。 ラスト、しかしやはり負の連鎖を断ちきることはできませんでしたというという、ヤクザ映画にお約束な終わり方で物語は終わる。これはやはり少々残念だと感じる。暴力の世界の人はそこから決して出られないみたいなことを露骨に暗示してしまっているからだ。むろん物語的にはその辺りに着地するしかないということはわかるが、もうちょっとズラした結論にしてほしかったと私は思う。むろん希望の持てる方向へである。 [映画館(字幕)] 8点(2010-05-02 13:22:24)(良:3票) 《改行有》

5.  第9地区 《ネタバレ》 大傑作である。マイナス1点とした理由は前半と後半が分裂しすぎて後味がバラけたのが明白であることのみ。ここまでされては、まいったと言わざるを得ない。 【以下激ネタバレかつ長文注意】 かつて映画で見たことのあるような形をしたやたらでかい宇宙船が、今いる市街の上にぽっこりと浮かんでいる滑稽さ。さらにヒトより頭一つもでかく、ジャンプ力や膂力にもすぐれ、かつ文明や科学力もはるかに人類より進んでいるはずの宇宙人たちをただの野蛮な野良エビ扱いし、上から目線で特別区に住まわせるという設定のありえなさ。それについて弁明をはさまぬどころか、ゴミ漁りに人との諍いといった規準の宇宙人像とはかけ離れた姿をたたみかけてくる映像。ここまでやられれば、観客はこの映画は冗談で作られているのだということに気付き、苦笑せずにいられないだろう。人と変わらぬスラム街の有り様の中、強制立ち退きのためエビのサインを求め歩く主人公の小役人ぶり、さらにはキャットフードにゲロに立ち小便とギャグ連発。ただここで勢いあまったか、エビの卵を引っこ抜き中絶だと嘲笑しかつ焼却処分する(しかもパチンパチンという音付きで)という、黒すぎるギャグを映し出してしまったことが後半の展開と激しく矛盾することとなり、すっきりした後味とはならなかった遠因になったわけだが、まー向こうの人は神経が太いからなんとも思っていないのかもしれん。 宇宙船はなぜニューヨークでもシカゴでもなくヨハネスブルクに降りたのか。その理由は明白だ。したがってあちらの観客は、こんな馬鹿げた映画はないと大笑いしながら見るんだろうけれども、と同時に、作者がこのエビに見立てているやつらというのはこんなにも野卑な、異星人並みの連中なんだろうかという不安をそっと感じ、背筋を凍らせる、そういう仕掛けになっている。 (続きは私のブログでどうぞ。ただしちょっと書きすぎてますので、未見の方は絶対読まないでください) [映画館(字幕)] 9点(2010-04-17 22:12:24)《改行有》

6.  アイガー北壁 《ネタバレ》 【以下全部バレ】 娘さんよく聞けよ、山男にゃ惚れるなよ~を地でいく話。とても懐かしくてかえって新鮮。つーか、怪我させたとはいえ愚か者のライバルを救うという善意の遂行にもかかわらず、残酷な宙ぶらりんの姿を観客の目に焼き付けたラストは衝撃かつ秀逸。たまにはこういう外国の良作を観ないと、たやすく正義の大安売りとなるハリウッド映画ばかりじゃ食傷するってもんだ。 いやそんなことより、雪山登山に関する映像的迫力というのか臨場感というのかがとにかくいい。登山家のリアリズムをとにかく真正面から撮ってやろうという気迫を感じる。遠目に見る背景の山々の美しさと、人が貼り付いた断崖絶壁の恐怖との対比。信じがたい体勢の衝撃。そして雪崩による、あっという間の死の連鎖。吹雪も本当に寒そうで、私はもしかして一緒に凍え死ぬかもしれないと思ったほどだった。 ただし人物描写は浅い。こんなに類型的な人たちいないよというぐらい浅い。昔の人たちだからっつーわけでもないだろう。それに最後に主人公の恋人が上司に向かい「あなたみたいな人はたくさんよ」みたいなことを言い放つのだが、そういうことじゃないだろうという気がちょっとする。苛烈な運命は俗物を非難することで救われるわけじゃない。「もうこんな仕事はたくさんです」と言ってやめたというのならなんとなくわかるが(ちと細かいか)。 おかげで余韻がイマイチだが、ただまあこの監督が描きたかったのはあきらかに人物ではないと思うので、んなこたどうでもいいよとか言われてしまうかもしれんけど。 [映画館(字幕)] 7点(2010-04-17 22:09:06)《改行有》

7.  フローズン・リバー 《ネタバレ》 いきなり終わった感じでずっこけた。もっと長く観たかったなあ。 【以下バレ】 つまり氷の上で立ち往生するとか氷が割れて溺れるとかいう緊迫したクライマックスが当然あるのかと思った。まあ冷静に考えればヤクザに発砲した時点で運び屋稼業は終わりだったかもしれんが、しかし私はなぜか途中からイーストウッドの映画でも観ているような気分になっていて、ラストもあの怒濤の如き感動が当然味わえるものと期待しており、そのためにはそういう生死に関わるような場面が必要であるなあと無意識に考えていたに違いないのだった。 まああのラストでもべつにいーんだけど。白人と先住民の母ちゃん同士が母性という共通項を通じていつしか家族同様に結びつきましたという感じか。しかも舞台が国境で、民族の境界を乗り越えてというわけだから脚本としてはできすぎなぐらいのもんだ。 捨ててしまった赤ん坊を拾ってきて母親に返す場面は最高だ。二人が入ってきても部屋にいる男たちは何も言わない(これは、この映画が女性の映画ですよということを端的に示している)。ただアラブ人の母親が赤ん坊に話しかける異国語だけが響く。女たちも無言で部屋を去る。そして帰りの車の中で、さっき起きたことは奇跡かもしれないということをたどたどしく話す。捨てた理由などとっくに忘れている。うーむ素晴らしい。 監督は私と同年。今後どんどんいい映画を作ってくださいとの願いを込めて7点。8点以上は取っておきます。 [映画館(字幕)] 7点(2010-04-11 10:36:12)《改行有》

8.  シャーロック・ホームズ(2009) 《ネタバレ》 テンポが軽快でユーモアがそこそこあっておもしろい。ただし推理の要素は完全に刺身のツマと化し、基本的には「問題は殴って解決する」アメリカ万歳エンタテインメントとなった。 【以下バレ】 べつにおもしろけりゃいいんじゃないか。ラストのCGも含め、大衆が支持すればそれが正しいのだ(むろん日本の大衆でなく、あちらのだ。あくまで)。私はマジにそう思う。わかりやすいからな。 ホームズの拳闘シーンにも驚いたが、ワトソン君までステッキ振り上げ大活躍である。この相棒はこれまでのたんなる聞き役から同等な友人へと脱却した。おかげでホームズも博識の嫌なやつではなく、頼りになるがおちゃめな面も持つ主人公へと変化した。こんなふうに大衆化することは冒涜かもしれん。しかし現実には典型的なスノッブなどもう残存していないだろう。ということはこれでいいのだ。威張ったらちゃんと水をひっかけられたりもするし。 あんな大爆発で3人とも死なないなんてなんか変だし推理もとってつけたようだし、活劇(殴り合い)シーンもありきたりで抜けたところまで達しているわけではない。でもおもしろい。見てよかった。つか、これでいいのだ。うん。 [映画館(字幕)] 7点(2010-04-11 09:18:36)《改行有》

9.  ハート・ロッカー 《ネタバレ》 スナイパー対決は私もおもしろかった。あそこだけもう一回観たい。「終わりにしよう」にはしびれた。 【以下バレ】 私は世情に疎い人間なので、イラク戦争がなぜいつまでも終わらずだらだら続いているのか理由を知らない。「治安の悪化」が原因だと言われてもあーそうですか、治安って軍隊で対処するもんなんですねとボケた頭で答えるしかない。で、そんな現地の様子を描いたこの映画で出てくる敵は爆弾である。戦車でもミサイルでもゲリラでもない。テロリストが仕掛けたらしいそれは車のトランクや地中や少年の死体の腹の中にまで仕掛けてありいつ何時爆発するかわからない。しかも街中であり、処理を見物する一般市民がうじゃうじゃいるということは巻き込むことも厭わないということである。ひどいもんだ。 ところでこの映画は殆どのエピソードが中途半端だ。白煙もベッカムも軍医も部下が足を撃たれたシーンも、納得いくオチのないまま次へと進む。肝心の爆弾処理自体どこそこの線を切れば爆弾が解除されるとかいう説明がまるでなく、観客は緊張だけしていきなり終わる。テレビだってもう少し説明すると思うが。まあ飽きたりしらけたりすることはなぜかなかったので、そのへんがうまいっちゃうまい(のか?)わけだが、理由としてドキュメンタリー風に描いたのだという業者向け接客マニュアル的解答があるようだが私はそうは思わない。大人の事情か、あるいは男女の絶頂に至るまでのプロセスの差が表出していると見れば面白い。にしろ、ラストにあれを持ってくる羞恥心のなさについてはいかに女性とはいえ看過すべきではないのではないかと思う。 ま、中途半端な映画には中途半端なレビューつーことで。 [映画館(字幕)] 5点(2010-03-20 13:45:14)《改行有》

10.  バッド・ルーテナント 《ネタバレ》 はっはっは。何ちう変な映画だ。ワニが出るのは江口寿史だけじゃなかったんだな。 【以下バレ】 ヤク中の刑事が蟻地獄にはまり堕落していく話なのだが、長回しだの窓から出てくるだのイグアナだのなぜかドア裏だの、その手の演出オンパレードかつニコラス・ケイジのド嵌まり演技で飽きずに見られる。観客は途中退廃と緊張感、それにラストは普通に戻れてやれやれという安堵感まで共有する。パチンコで何万も損したがやっと大当たりが出て原点まで戻りましたというあの感じ。こういうものを描いた映画はあんまりないかも。 ただまあ当然あとには何も残らない。感想までも正直あまりない。でも好きな人は好きになるだろうなあ、この映画。[映画館(字幕)] 7点(2010-03-06 22:06:16)《改行有》

11.  サロゲート 《ネタバレ》 登場人物の少ない、ずいぶん狭い世界のお話であったなあ。 【以下バレ】 結末は主人公の独断によるサロゲート否定に到達したわけだけど、その理由は何だっけ? 外を歩くとき危険だからだっけ? まあ全部人形にするよりはサマヲのオズの世界の如く全部仮想の世界にしちまえばいいと私も思うし、人形ってなんかキショいからべつになくてもいーんだけど。でもあんなふうにいきなり全部ばたばた動かなくしたりしたら事故起こりまくりじゃねーのか普通。 人形かと思えば人間、人間かと思えば人形、女と思えば親父、味方と思えば敵、な世界をもっと絡ませてくれれば面白くなったかも。そのへんのオリジナルな味を期待させながら、結局何もやらずに収束させてしまった印象。 [映画館(字幕)] 5点(2010-02-13 23:36:50)《改行有》

12.  インビクタス/負けざる者たち 《ネタバレ》 心ときめくような映像は今回あんまなかったが、いったいどーしてこう泣けるんだろうか。現実世界に戻りたくなくて、エンディングロールよ永遠に続けと願う、こんな体験は年に数度だ。 【以下バレ】 例えばKじいさんのそれは計算ずくの人造的な涙だという気がするし、Aバターで泣けるとすればあれは民族宗教的ちうか、…まあどちらも人の弱みにつけ込んだいわば「泣かせ」であるわけで、この映画を見て流す涙とは根本的に違う。語弊を恐れず書けば、何やら崇高な物に触れたときの「かたじけなさに涙こぼるる」という類いの涙である。んで、その崇高さというのははたしてこの映画のメッセージによるものなのか、メッセージ以外の何か(映画そのもの)なのか、渾然一体となりすぎて自分でもわけわかめとなるのがこの監督の作品を観終えた際の常である。 憎たらしいことに、彼は演出過剰とは逆向きの演出方針で平然とそういう映画を作ってみせる。監獄見物に行った際にマンデラの囚人時代の姿が幻視されるシーンと、それに試合ラスト数秒で時計がゆっくり進むシーン、この二つの見せ場だけが何か紋切り型の過剰演出だが、それ以外は演技も台詞も抑え目であるかのように見える。それはスポーツというものが元来映画化には不向きであり、試合の場面をどう演出しようが幾分か反映画的になってしまうことをあらかじめ予測して、あえて他の場面が映画的になりすぎるのを避けたのであるのかどうか、私はそう想像するが誰か聞いてみてほしい。結果的に、映画としての完成度は他作品に比べて異質となったという印象をぬぐえないが、しかし『ファイヤーフォックス』と同じ価値を持つ貴重な作品であると思う。 「赦し」というメッセージは強烈だ。現代においてなお殺し合いを続けている民族にとってはなおさらだと思う。この映画はそうした場所でこそ公開してほしいと願う。マンデラもまた存命である。私は自分が矮小な存在にすぎないことを知り、なぜか喜びを感じる。 ぶっちゃけまあ、あまりにもど真ん中すぎて見送り三振という去年も食らったパターンで、また今年もやられたなあという感じ。 [映画館(字幕)] 8点(2010-02-13 20:50:53)《改行有》

13.  パラノーマル・アクティビティ あんな怖い目にあってる同じベッドで、何だっていつまでもグースカ寝てられるんだ? [映画館(字幕)] 6点(2010-02-13 20:24:09)(笑:1票) 《改行有》

14.  ラブリーボーン 《ネタバレ》 ノーマルな進行コードをあえてはずして物語を進行させてるっちう気もせん。少女マンガの世界のごとく独特の進行コードが既にある? いずれにしろ、何やかやで疲れてありきたりの美しさや面白いものにしか反応できんようになった簡単人間にとって、ついていくのは骨な世界。 【ちょいバレ】 金庫埋め立てシーンやラストの犯人が死ぬシーンまできてやっとああこういうことがやりたかったのかもと気付いたが、だからといってもう一度見に行く気はしない。映像見ると実力は相当あるんだし主演の女の子もいいし、できればノーマルな純愛映画で観たかった。評価はきっと高くしたと思う。 [映画館(字幕)] 5点(2010-02-13 20:23:22)《改行有》

15.  (500)日のサマー どうやったらこんな20年も30年も古いセンスの映画が作れるんだ。 頭の中を開いて見てみたい。サム・ライミのほうが100倍ましだと思うぞ >スパイダーマン。[映画館(字幕)] 3点(2010-01-22 21:47:56)(笑:1票)

16.  キャピタリズム~マネーは踊る~ 貧民ヅラした連中の中にいつもさりげなく百貫デブをいれて撮ってるのは公平なんじゃね。ただまーすべて資本主義が悪いじゃさすがに説得力なさすぎだわな。切れ味も鈍るわ。[映画館(字幕)] 4点(2010-01-22 21:46:23)

17.  カールじいさんの空飛ぶ家 《ネタバレ》 確かに涙腺の緩む箇所はあったが、しかしあのニュアンスが子供にわかるわけがないと思うがどうか。少なくともクソガキ時代の私はてんで理解しなかったと思うが。 【以下バレ】 風船で飛ぶ家を見て「あんなの物理的にありえないよ」とか何とか言ってたと思う。リアリティのないアニメはダメである(特に男の子にとっては)。ストーリーも行き当たりばったりだし、飛行船上での戦闘も『未来少年コナン』のほうがよっぽどおもしろい(と、私の中のガキは言っている)。 まあそういうものを言いたい映画じゃないってことはわかっちゃいるが、冒頭15分についてもさほど斬新な手法とも思えないし、あんまし私の琴線には触れなかったなあ。 [映画館(字幕)] 6点(2009-12-29 15:55:48)《改行有》

18.  アバター(2009) 《ネタバレ》 IMAX3Dにて鑑賞(名古屋109Cinemas)。料金2200円也。はっきり言って安い。映画ファンはこの歴史的な映画を観るために今すぐ都心へ向かい、お祭りに参加しよう! これは少なくとも、時代がスーファミからプレステに移行したのと同程度の革命である。具体的にはついこないだ見た『2012』のCG映像を速攻陳腐化するだけの威力はある。つまりこれからどんどこ3D映画が作られていき、かつ来年から3D対応映像機器がばんばん売られはじめるとして、5年後、いや3年後に『2012』見たらなんてちゃちな映画だと思うはずだ。人間とはそういうものだ。つーことは少なくとも、これまで作られた『2012』とかスター・ウォーズみたいな映画に限って言えばあと数年でその価値をなくすというか、古い次元のこととしか語られなくなるっつーことだ。こりゃえらいこっちゃ踊りを踊らずしてなんとする。 予告編でまずシンデレラみたいな映画の3D映像が流れ、その見事な飛び出し具合に思わず声が出るが、まるで飛び出す絵本みたいな階層を成した3Dでなんだこりゃとも思う。でも本編はぜんぜん違った。キャメロンがこの映画のどんな部分に腐心したか、この比較からちょっとわかった。 本編でまず気になったのは字幕。なんか手前にありすぎ。手元のメモを読むみたいな目の動きが必要で、当然映像に対する集中は削がれる。たまに字幕が横に出たが、今度は(おそらく片目の視野にしか入らないせいで)2重に見えたりする。ただ後半になるにつれ気にならなくなっていったので、ひょっとして慣れるものなのかもしれない。 映像については、自分で体験してほしいと思うのであえて文章にしない。ちなみに私はド近眼かつ初期老眼なので遠近感については心配したが、字幕以外ほぼ問題なかった。もっともキャメロン自身かなり老眼が進んでいるはずなので当然かもしれないが。 物語は巷間語られているとおりである。もっともこの映画の持つ意義を考えれば、物語についてはごく原初的かつエモーショナルなものでなければならなかったはずで、素直に感動しておくのが態度として正しいと感じる。 ああもっと書きたいのに書ききれない。つーか肝心なことを書いてない。とにかくわしはイクランの群れに分け入るという体験ができただけで満足じゃ。昔『地球の長い午後』や『宝石泥棒』を読んでわくわく想像した大地にまさかじかに立つことができるなんて、えれー時代になったもんだ。[映画館(字幕)] 10点(2009-12-29 15:50:34)《改行有》

19.  イングロリアス・バスターズ 《ネタバレ》 正直私は『キル・ビル』で辟易したクチなので、まさかこんなに面白いとは思わず当惑している。こりゃー最高傑作と自賛するだけのことはある。たとえ一瞬でも馬鹿にしてごめん、謝るぜ。 【以下多数バレ】 いったいどういう風の吹き回しでこんなにタランティーノらしくない映画を撮ってしまったのか。いやむろん第1章や第4章での長々とした無駄しゃべりはレザボア以上の面白さだし、頭の皮剥ぎやらバットによる撲殺やらグロとギャグを混同した悪趣味ぶりも相変わらずなのだが、にもかかわらずこの映画はらしくない。むろん茶化すことが憚られるテーマであることはわかっちゃいるが、それにしてもシリアスすぎる。ユダヤ人を匿った親父は床を指差しながら涙を流すし、大佐の質問攻めから解放された女館主は一転して情動失禁するし、映写室で若い二人が撃ち合うシーンなどは、何をトチ狂ったのかと思えるほどメロメロシリアス演出なのだ。これじゃあまるで普通に手練れの名監督である。一方ギャグは空回り気味で、ブラピはただ眉をひそめてドナルド・ダックみたいな声でがなっているだけだし、イタリア人の真似する場面でもちっとも面白くない、将校殺しの中尉のアレも獣医もイマイチ。だいたい第2章以外はその手の演出自体が少ないのである。 だがこの映画の一番の見所はそうしたシリアスな場面でもギャグでもない。ブラピ以外の俳優陣、特に大佐と中佐と女優のキレキレの演技である。表情、それも目配せのレベルで見所多数。私は10回見ても飽きないと思う。むろん細部が完璧だからこそ結末が面白いのだが、しかしいったいどうやったらこんな演技をさせることができるのか。その理由もじつは台詞背景がシリアスであることと無関係ではないのではないか。思うにこの監督はこの作品で、まさに自らが追い求めてきた独自世界と古くシリアスな「映画」との見事な融合を果たしたのだ。古いフィルムを燃やし、映画館を破壊するシーンは象徴的だといえば大げさか。ショシャナの哄笑を浴びながらナチスが銃弾を浴び皆殺しにされる。史実を無視して総統をぶち殺す、この無茶苦茶なカタルシスはむろんタランティーノゆえであり、後進世代ゆえの呪縛から解放されかつ独自の世界との融合をようやく果たしえた、その気持ちがラストの台詞として表れたのではないかと思うのだ。 [映画館(字幕)] 9点(2009-12-04 07:46:15)(良:2票) 《改行有》

20.  2012(2009) 《ネタバレ》 十分おもしろいので、ぜひ映画館に見に行って迫力映像を愉しもう。ディザスター映画ってどんなのって言われてすぐ想像するまんまの映像、まんまの筋、期待は決して裏切られません(棒読み)。 【ラストバレ】 予告編で見たのに負けないくらいすげーCGもあるし(火山とか宇宙船とか)、話も破綻なくまとまってるし(DJのオヤジだけちと?な部分はあったが)、おすすめなんじゃないすか。まあ敢えていえば、ディザスター特有の怒涛のごとき感動はちと薄いかも。つか、津波から逃げられてよかったよかったというラストは変じゃ。だってほとんどの人類は死んでんだぜ。そういえば「選ばれた人たち」に関する会話的フォローもなかったような気が。なんかもう忘れかけてるけど。 しかしこういうのってネタ尽きないね。ひょっとして子供びびらすために定期的にやる必要があんのかね。ちうことは今度はいったい何年にやんだ? あれ? なに書いてんだ、おれ。 [映画館(字幕)] 7点(2009-12-04 07:45:23)《改行有》

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