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プロフィール
コメント数 2290
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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1.  Mr.インクレディブル 《ネタバレ》  ヒーロー行為が違法行為になるという、今まであえて誰も踏み込まなかった領域に、ためらわず踏み込みましたね。  言うなれば、これは『ビルを壊したウルトラマンに損害賠償を請求する。』というアイデア。  いやー、面白いですね。これ。最高です。  誰にも見つからないように隠れてコソコソヒーロー活動。そこにあるのは『正義感』だけではない。過去の栄光を取り戻したい自分がいる。でも家族の生活も守りたい。そこへ追い討ちをかけるかのように、自分のせいでダークサイドへと堕ちてしまったアナキ・・じゃなかった、かつてのファン。切ない。ただのエンターテイメントには収まらないドラマ性が、この作品にはあります。  前半から中盤にかけては、逆風、逆境の連続で、見ているだけで気持ちが疲れちゃいそうになりますが、そこを暗くなりすぎず、軽快なテンポで次々と見せていくのはさすがピクサー。  そしてこのたまりにたまったもどかしい気持ちは、終盤へのカタルシスへと昇華されていくのです。  完璧です。  後半はインクレディブルファミリー大活躍。  スピード感あふれるアニメーションで繰り広げられる超能力バトル。待ってましたとばかりに駆け回るダッシュ。私はかれのダッシュシーンが相当のお気に入り。ラストでジャックジャックが何かやってくれそう、というのも予想通り。  こちらが期待するストーリーを期待以上のアニメーションで楽しませてくれるエンターテイメントの傑作。  『ジャックジャックアタック』という特典映像もかなり面白い。その面白さは本編を超えるかも・・  久しぶりに永久保存版でブルーレイディスクを購入しようと思う1本です。[ブルーレイ(吹替)] 10点(2017-05-06 02:56:56)(良:1票) 《改行有》

2.  the EYE 【アイ】 《ネタバレ》  ベースは『シックス・センス』でラストは『ファイナル・ディスティネーション』。  確かに、いろいろな映画作品のファクターが見受けられます。ですがそれぞれの作品の良いとこどりで終わらず、きちんと一本の映画として昇華され、『the EYE』としてのオリジナリティが確立している点が素晴らしいですね。  前半、視界が定まらない主人公マン。頻繁に映るぼやけた視界。完全主観の世界。この作業を繰り返すことによって、見ている私達はマンと同じ体験を繰り返します。そして抱くようになる強烈なマンとの一体感。怖がりの私はホラー映画を一歩引いた目線で見るようにしているのに、そんな私を強制的に映画の登場人物と同化させることに成功しています。まいった。参加させられてしまいました。舌を巻くほどに完璧に計算された演出と脚本です。おかげさまで超怖くて、夜寝られないと思っていたら、この切ないドラマの完成度。これは凄い作品ですよ。  ホラー要素だけではなく、『美しさ』や『優しさ』といった人の良心を自然に表現したことで、作品に深みがでているじゃあないですか。  インインのエピソードは、涙なくしては語れません。  ラストの名台詞はこの上ない清涼感。そしてちょっと切なく、だけど幸せな人生を予感させるハッピーエンド。  書道教室、エレベーターの霊は否応なしに怖く、電車での手紙のエピソードで驚愕する。  これだけ盛り沢山な内容にも関わらず、ストーリーにはムダがなくムラもない。とてもすっきりまとめられています。  この完成度の高さ。抜群のバランス。『ホラー』『ミステリー』『人間ドラマ』、複数の要素が綺麗に融合すると、こんなに良い作品ができるのですね。  主人公以外になぜか霊が見える店員や、重要な役目を果たしているのかよーわからん霊媒師など、放置されたままの人材がいることは確か。ですがここまで本筋が面白ければ、細かい部分はもーどーでも良いですね。  ホラー映画の傑作です。[DVD(字幕)] 10点(2016-11-20 14:55:38)(良:1票) 《改行有》

3.  アイドルとデートする方法 《ネタバレ》  久しぶりに良いラブコメを見ました。笑えるし泣ける。そして終盤では切ない気持ちに浸れる。まさかこんなティーン向けのコテコテなラブコメで涙腺がゆるんでしまうとは。  ストーリーは古臭さを感じさせるかもしれません。ですが昭和生まれの自分にとっては、この古臭さがストライク。  この作品では、タッドが悪役として描かれないのが良いですね。  タッドがただの女垂らしであれば、『ざまーみろ』の一言でおわり。  ですがタッドが何気に良い人なんですよ。ただのチャラ俳優ではありません。タッドなりにロザリーとのことを真剣に考えています。  だからロザリーが、タッドではなく結局ピートを選んでしまうラストに、B級作品とは思えない説得力が生まれます。  また、良い作品というのは、主役級の人たちだけではなく、その脇を固める人たちにも魅力があります。  この作品でも、『父親』『バーテンダーの姐さん』『ロザリーの親友』など、個性溢れる人たちがたくさん出てきます。  ただのあっぱっぱーな人もいれば、さりげない優しさを見せるひともいる。  そのバランスが極めて上手く、コメディタッチながらも穏やかな優しさにつつまれた作品へと仕上がっています。  ロザリーの父親の台詞は良かったですねー。  『タッドが来てから、街中がそわそわしている。いつもなら娘が誰を選ぶかはわかる。でも今は〝いつも〟とは違う。』  人を慰める名台詞だと思います。  劇中劇もしらけることが多いのですが、この作品での使い方は実に上手いです。  特に、冒頭の映画シーンと、クライマックスのリンクのさせかたは、ありがちだけど見事![DVD(字幕)] 10点(2016-09-30 17:47:54)(良:1票) 《改行有》

4.  トラフィック(2000) 《ネタバレ》  クライムムービーとして、社会派ドラマとして、大変完成度の高い傑作。2時間30分があっという間に過ぎます。ここまでの作品にはめったにお目にかかれません。  大きな3つのエピソード、事件が、同時進行で進んでいく様子は圧巻。  一つ一つの点にすぎなかったエピソード、人物が、線と線で結ばれ、次々とつながっていきます。ですが、よくある『最終的に一つの大きな結末を迎える』というわけではありません。それぞれのドラマがそれぞれの完結を迎える脚本が、リアルを感じさせます。  一つ一つのエピソードは、それぞれ1本の映画が撮れそうなほど、中身が濃いです。  登場人物がこれだけ多いのに、全く混乱することがありません。  エピソードも、人物描写も、細部にわたって手抜きが一切見られません。  あまりにも真面目に撮られているため、一見娯楽性が無いように見えるこの作品。確かにそーかもしれません。  ところがこーゆー作品は、ある瞬間、物語の中に入りこんでしまうと、鳥肌が立つほど面白いのです。その面白さっていうのは、『楽しい』ではなく、物語を読み解く面白さなのです。  ハビエールとマノーロは、将軍と麻薬組織のつながりを証明できるのか。ヘレーナは300万$を調達することができるのか。ロバートはキャロラインを見つけ出し救うことができるのか。レイとモンテルはルイスを証言台で証言させることができるのか。  下手なアクション映画やサスペンスより、よほどハラハラさせられたのは、きっと私だけではないはずです。  何が凄いって、これが純度100パーセントのフィクションであるということです。  これだけシリアスで重いテーマを扱っているのに、ぎりぎりのバランスで大衆向けに収めていることです。  そしてすべてのエピソードに、『救い』と『報い』の両方を用意していることです。  これぞ究極のエンターテイメントであります。[DVD(字幕)] 10点(2016-05-17 08:17:21)(良:1票) 《改行有》

5.  グラディエーター  満点。満点。満点。  誰が何と言おうと、満点。  僕の中では満点以外ありえない映画。  「ラッセル・クロウ」  映画ど素人の僕が、名前を覚えた数少ない映画俳優の一人。  この数年後に、「ビューティフル・マインド」を見て、ラッセル・クロウを神だと思いました。  当時友人・知人に薦めまくって、うざがられた思い出深い映画。  ですが、観終わったあと、みんなから「○○が薦める映画にしては、マジ面白かった。」と言われました。若干ひっかかる言い方でははありましたが、かなり嬉しかった。  どちらかというと、男友達のほうが評判が良かったです。  女友達からは「男の子映画だね。」と、なぜか上から目線で言われました。[DVD(字幕)] 10点(2012-05-16 16:03:27)(笑:1票) 《改行有》

6.  小説家を見つけたら 《ネタバレ》 ときどき、このような美しい映画に出会えると、映画を見ていて良かったと思えます。表向きは、スポーツの才能と文才に恵まれた貧しい少年の成長と成功の軌跡を描いたサクセスストーリーに見えます。ですが、映画を鑑賞していて、メインのテーマが別にあるような気がしました。 「生きている時代、生まれた場所や環境や経済事情が違っても、人として大切なものを持っていれば、そこには必ず温かい友情が生まれる。」 ジャーマル(ロブ・ブラウン)は、生まれた街の友人たち、小説家フォレスター(ショーンコネリー)、私立高校の生徒クレア・スペンス(アンナ・パキン)やコールリッジと、友情を築いていきます。もちろんきっかけは、彼のバスケの才能や、高い学力や優秀な成績、そして文才だったかもしれません。ですが、彼らみんなとの絆は、彼の誠実な人柄が作りあげた気がします。だから彼のバスケの才能だけを疎んじていたチームメイトや、彼の文才しか見ていなかったクローフォード教授は、彼と最後まで分かりあえることはなかったのではないでしょうか。そういった、人と人とのつながりに何が必要かを教えてくれている気がするのですが、それが押し付けがましくなく、心地よい感じで胸に響きました。[DVD(字幕)] 10点(2011-07-17 04:45:25)《改行有》

7.  第9地区 ドキュメンタリーチックなホラーやサスペンスは無条件で面白いと思ってしまいます。その中でも特にこの映画は面白い部類に入ると思います。ぐろさきわだつ話ですね。[DVD(字幕)] 10点(2011-07-06 22:26:44)(良:2票)

8.  グレイテスト・ゲーム 《ネタバレ》 4年くらい前に鑑賞し、最近再び鑑賞しました。ディズニー映画にはまるきっかけになった、素晴らしい映画です。映像の美しさと、魅力あふれる登場人物たちに惹き込まれます。 ゴルフにはもともと興味がなかったにも関わらず、信じられないくらい楽しめました。映画はジャンルによって好き嫌いがあるかもしれませんが、この映画はきっと多くの人に楽しんでもらえて、多くの人の心に温かいものを残してくれる名作だと思います。 登場人物は皆好きですが、一番印象に残っているのは母親とエディーです。母親がついに家の外に駆け出したシーンは鳥肌がたちました。エディーは最高にかっこいい。[DVD(字幕)] 10点(2011-07-02 23:20:00)(良:1票) 《改行有》

9.  スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい 《ネタバレ》  かなり好きです。  プロの暗殺者とFBIが入り乱れるバトルロワイアル的展開にずっと興奮しっぱなし。  暗殺者の紹介シーンも良かった。  『最高の二人組みだ。ある組織を壊滅させている。』に始まり、『破壊屋』の異名をもつアコスタ。北斗の拳から出張してきたかのようなトレモア兄弟。変装の達人で天才暗殺者ラズロ・スート。  どいつもこいつも個性的でイカしたキャラばかりです。  対するはFBI捜査官のメスナー(ライアン・レイノルズ)とカラザーズ(レイ・リオッタ)とその他大勢。  どちらかというとサイコパスなイメージのあるレイ・リオッタが、あえて真面目な捜査官。レイ・リオッタがわりと早く退場しちゃうのがもったいなかったけれど、エレベーター内での激闘は個人的に名シーン。アコスタと同乗したときに、まだ戦わないだろうと思っていたら、突然始まる殺し合い。この出し惜しみの無い容赦の無い感じがたまらないです。  トレモア兄弟が海辺で三人組を瞬殺するシーンも凄い。  この2つのシーンで、いつ誰が殺されてもおかしくないという緊張感ができあがったように思います。  レズッけのある女スナイパーの長距離射撃も見所。まじでかっこいいです。なにせ撃たれた人間がふっとびます。  いろいろ批判のあるストーリーですが、個人的には好きでした。  暗殺者たちのバトルに気をとられて深く考えずに見ていたので、まさかそんなからくりがあったとは驚きです。  まず息子ということにも驚きですが、息子の心臓を手に入れて自分に移植するためだったとは。心臓が欲しいとは、言葉通りの意味だったのですね。  そしてスパラッザの正体に二度びっくり。  殺し屋とFBIによる殺し合いだけでも十分面白いのに、それに加えてストーリー的面白さも用意されている。  ストーリーもアクションも全く手を抜かず、面白さを追求した極上のエンターテイメントです。[DVD(字幕)] 9点(2021-07-25 16:46:16)《改行有》

10.  ジェネラル・ルージュの凱旋 《ネタバレ》  久しぶりにガツンと面白い映画でした。ミステリーとしても面白いし、医療ドラマとしても面白い。  出てくる人がうさんくさい人ばかりで、誰もが怪しすぎです。  堺雅人演じる速水センター長。羽田美智子演じる花房看護師長。高嶋政伸演じる沼田副委員長。三者三様で怪しさ満点。一癖も二癖もあるこの面子に放り込まれる田口医師。そんな田口委員長も肩書きだけは持っているので、自由に病院の中を動き回れる。そしてもう一人の権力者、厚生労働省の白鳥が参戦。このシチュエーションが閉鎖的な院内の人間関係、勢力争い、陰謀を少しずつ明らかにしていくそのプロセスが面白い。  速水センター長が糾弾されるシーンから怒涛のごとくつっぱしるクライマックスは圧巻。ラスト30分のためだけにある映画だと言っても過言ではないかもしれない。  ラストのパニックは代表的な医療ドラマで同じようなシチュエーションを何回か見てきました。  ですが過去の類似作品と比較しても、最も規模が大きかったように思えます。この規模は映画ならでは。こーゆーのが見られるのが映画の醍醐味です。  興奮冷めやらぬまま終わりを迎え、なんとなくすっきりしない気持ちが残ります。それは速見センター長が3年間とはいえ、異動を命じられたから。その辺りの常識はよくわかりませんが、個人的にはそのまま病院に残ってほしかったです。[DVD(邦画)] 9点(2020-07-19 04:30:33)《改行有》

11.  28週後... 《ネタバレ》  ゾンビ映画として、これ以上ないくらいのクオリティ。ストーリー展開が抜群に良い。  最初のつかみがまずパーフェクト。暗い家の中で息を潜めての生活。前作からの続編なだけに、これだけで置かれている状況が瞬時にわかる。こーゆー『画』でみせる映画は好き。この終末感ばりばりの雰囲気こそゾンビ映画の醍醐味です。  逃げてきた子供。子供を追っかけてきたゾンビたち。つい、板を一枚はずして外の様子を見ちゃう女。そんなささいなことで、平穏な生活が一瞬にして崩れ去る恐怖。こんな薄氷を歩くような生活をずっとしてきたという世界を見せるプロローグが素晴らしすぎます。  2ndステージは28週後。ここからが本編。ゾンビは餓死。ちょっと斬新ですね。ありそうでなかった設定。復興が進んでいて、活気付く都市。願わくば、もう少し復興の様子、人々が再び幸せな生活を営む様子を見せてくれれば、その対比による後半の悲劇が際立ったのではないかと。復興が完璧であればあるほど、それがもろくも崩れ去るときの滅びの美しさを堪能できるってものです。その辺はロメロさんが上手でしたね。  感染が食い止められないと判断されたとき、市民を守るはずだった軍の銃口はその市民へと向けられる。無差別の殺戮がパニックに拍車をかけます。  パニックが始まってから、ストーリーを脱出1本に明瞭化したのも凄く良かったです。パニックムービーとしてもサバイバルムービーとしても文句なしの1本になったのではないでしょうか。  ラストでウイルスに免疫を持つ弟が、感染状態で国外へと脱出。更なる惨劇を予感させる余韻の残し方が嫌いではないです。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2020-02-21 14:58:36)(良:1票) 《改行有》

12.  狼の死刑宣告 《ネタバレ》  こんな映画があったとは知りませんでした。  いわゆる『復讐もの』ですが、そのクオリティは大変高い。  『理不尽に家族を奪われた善良な父親が復讐の鬼となる。』ストーリーだけなぞると普通なのですが、実際この映画を見るとそんなこと言えない。オープニングの幸せな家族。未来を感じさせるシークエンス。これが復讐のカタルシスをより大きくする。復讐のカタルシスってのは『怒りの解放』であり、誰もが心の奥底でくすぶらせているもの。それを映画という媒体を使って追体験。悲しいお話なのに、なぜか気分が高揚している自分もいるわけです。復讐とはかくも甘美なものですね。  キャスティングも良かったですね。善良でインテリな父親。復讐の鬼。これを演じるのに、確かにケヴィン・ベーコンほど相応しい人物はいない気がします。前半『息子の復讐、殺人という罪の意識との葛藤』後半『残された家族の幸せと、ギャング達への報復の天秤』ここでの葛藤が、すべて復讐のカタルシスへと昇華されていく、圧巻のストーリーテリング。王道だからこその力強さを感じる作品です。  インテリっぽく、入念に銃のマニュアルをチェックし、何度も装填の練習をする。こういったシーンを1つ1つ丁寧に。でも物語のテンポを損なわない程度に挿入する、そのバランス感覚が素晴らしい。  ラスト自宅に戻り、瀕死の状態で家族のDVDを観るクライマックス。ここで女刑事がかけつけて声をかけるシーン。『誰も知らない』わけではなく、父親の復讐を見届ける第三者を作ってあげたのがこの映画の優しさか。あまりにも悲しいストーリーなので満点はつけづらいのですが、復讐映画としてこれは完成形だと言えそうです。[DVD(字幕)] 9点(2019-07-17 04:18:01)(良:2票) 《改行有》

13.  ヒルズ・ハブ・アイズ 《ネタバレ》  『クライモリ』の砂漠バージョンみたいな映画。パクリかと思いきや、『サランドラ』という映画のリメイクのようですね。知らんかった。  クリーチャーのキャラでいけば、『クライモリ』のほうに分があるでしょう。本作品に出てくるのは、イカれてはいますが人間寄り。言葉は話すし銃も使う。普通の人間より生命力はあるし腕力も強いが、ちゃんと死ぬ。知性を感じさせてしまうので、クリーチャーとしての怖さは半減します。だから付け入るスキがあります。戦えます。すると希望が生まれます。『助かるかも』『勝てるかも』『何とかなるかも』。希望があるから、余計にハラハラします。希望が恐怖や焦燥感をさらに煽ってくれるのです。こーゆーストーリー構成は好きです。  この映画は完全なるバッドエンディングではありません。反撃のカタルシスを得られるのです。武闘派の元刑事ではなく、反撃するのは犬を殺されて泣く少年と、文句ばかり言う都会っ子のダグ。早々に死亡フラグが立っていたこの二人が最後まで生き残り、少年は姉を守るため、ダグは娘を救うため必死に闘う姿がもはやかっこいい。  両親や長女といった『良い人』が犠牲になり、ダグやブレンダといった文句ばかりのちょっとヤな人たちが生き残るってのは意外性があります。ホラーの定石を踏みながらも、犠牲者についてはホラーの定石から微妙にずらし、予測不能なドキドキ感を演出。全滅でもおかしくなかったプロットだからこそ、起死回生の反撃に胸躍ります。こーゆーホラーはかなり良いです。[DVD(字幕)] 9点(2019-04-02 12:12:25)(良:1票) 《改行有》

14.  みんな元気(2009) 《ネタバレ》  うーん、これは良い映画ですねー。オリジナルだとばかり思っていたのですが、リメイクみたいですね。  子供たちに帰郷をドタキャンされた、老年の父親が、、子供たちを一人一人訪ね歩く。ただそれだけ。ロードムービーが苦手だし、いつもだったら手に取らないジャンルの映画です。正直ロバート・デ・ニーロ、ケイト・ベッキンセール、ドリュー・バリモアの共演でなければ観ていなかったでしょう。  ですが、淡々として退屈そうなのは、まさに雰囲気だけ。こんなに心の琴線に触れまくるドラマティックなドラマはなかなかないです。  予備知識なしで見たので、子供たちがみんな、父親に本当のことを言っていないという事実にびっくり。その真相はフランクの夢の中で明らかに。エイミーとジェフが別居中なんて、全然気付きませんでした。さらには、ジルが預けにきたのはロージーの子供という事実だけでもびっくりなのに、ロージーはレズビアンだとまさかのカミングアウト。そしてデイヴィッド。まさかまさかの結末。  『安易に人の死で涙を誘おうなんて・・・』と、いつものクレームが頭をよぎったそのとき、画廊でフランクが出会った、デイヴィッドの絵。そこには父の仕事の結晶が・・。やられた。もう涙で何も見えやしない。  振り返ってみれば、この映画って、冒頭のシークエンスからしてかなり良かったんですよね。子供たちの帰りを楽しみにまつフランク、子供たちを喜ばせたい一心で準備するのはバーベキュー。そこへ相次ぐ子供たちからのキャンセルの電話。そして、ひとりバーベキュー。いやー、切ないですね。このシークエンスがあるから、ラストのシークエンスがより一層引き立つ。凄く悲しい事実と直面した後なのに、幸せを感じるラスト。もう脚本が素晴らしいですね。  更には、幼い頃の子供たちの姿とたびたび重ねあわせるなど、演出も抜群。  これこそ、まさに隠れた名作。[DVD(字幕)] 9点(2018-05-16 04:05:23)(良:1票) 《改行有》

15.  アイ,ロボット 《ネタバレ》  終盤のパニック、こーゆーのが大好きなんで、もっと見ていたかったです。『警察VSロボット』『市民VSロボット』。でもここからクライマックスまでは、わりとあっとゆー間。もっと見たい・・・!という個人的ニーズはさておき、テンポとスピード感に秀でている作品だからこれくらいがちょうど良いのかもしれませんね。私のような人間は、これより長いと『冗長』とか言い出しかねませんから。  SF映画の傑作と言っていいのではないでしょうか。よくある『ロボットの反乱』を描いているものですが、ハイクオリティなCGと映像、無駄の無い流れるようなストーリーで、『ありきたり』を『一級品』に仕上げています。  ロバートソンという黒幕的人物を配置したのも面白い。たいしたミステリーではありませんが、カフェラテ飲みながらお手軽にミステリー要素を楽しむことができます。  また、この作品における近未来構想はかなり絶妙。アナログ(バイク、DVD、ウィルスミス)と最新のロボット世界との対比が面白い。それにロボットのアニメーションが大変なめらかで、違和感を全く感じないのがすごい。CGもここまでくると、その恩恵に感謝したくなります。  スプーナー刑事がNS-5の大群に襲撃されるシーンが2回あります。車での移動のときと、クライマックス。どちらも見応えのあるアクションシーン。ラニング博士の自宅を捜査しているときの、工事用マシンの襲撃も大迫力。過去の記憶を断片的に見せる夢のシーンは、ストーリーに深みとミステリアスな雰囲気を持たせてくれる。近未来のアイデアでは夢を見させてくれる。この映画には、楽しめる要素がふんだんに盛り込まれています。これぞエンターテイメント、これぞ映画です。  職場でルンバをかけながら仕事をしていると、最近やたらとルンバが私に突撃してくる。何回も。もしルンバがあのエリア内で、最大のゴミを私だと認識しているのなら、もうロボットの反乱は始まっているのかもしれないな。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2017-12-05 11:45:47)(笑:1票) 《改行有》

16.  電車男 《ネタバレ》  ドラマは未見。これは良いです。傑作です。コメディで笑い、涙で感動し、ラストはハッピーエンドでこの上なく幸せな気分になれます。邦画ならではの後味の良さが感じられます。この感じは洋画では絶対に出せない。こーゆー作品を見ると邦画の存在意義ってのを感じられます。  それにしても良い人ばかりの映画です。『毒』や『刺激』、『どんでん返し』や『謎解き』がなくても面白い作品ができるっていうお手本のような映画です。『倦怠期の夫婦』『ひきこもりの青年』『おたく3人組』『失恋看護士』、世界も価値観も違う人たちが、『電車男』っていう見ず知らずの人の相談に乗ってあげて、応援するっていうのが、人の温かさを感じられて好きです。日本もまだまだ捨てたもんじゃないなって思います。  それに、電車男を応援しながら、自分達にも良い意味で心境の変化や心の成長が現れるっていうストーリー構成が、ベタだけど良い。純粋な人の一生懸命さっていうのは、周りに良い影響を与えるものだと再認識。  それにしても『奥手の恋愛』っていうのは、良いものですね。人としての真心を感じられるというか。  そして中谷美紀。憧れの人としてキャスティングされるにはちょっと年齢高めかもと思いましたが、見ていくうちにどんどん魅力的に。そのたたずまい、何といっても『声』が優しい。優しい声で、優しい言葉をかける素敵なお姉さん。  ずっと電車男の主観できて、ラスト、エルメスの主観ではこう見えていましたっていうネタばらし。『いま、会いにゆきます』でも使われていた手法。このテクニックにとことん弱い私。もう切なくて嬉しくてやばかったです。  また、本筋とは関係ありませんが、『合コンに誘われず、メンズエステの試供品さえ渡してもらえない電車男』が、合コンに誘われ試供品を渡されるシーン、そこで見せる山田孝之の表情が本当にうまくて、細かいところがめちゃくちゃ丁寧な作品だと感心しました。と同時に、やはり外見も内面と同じくらい大切なことなんだと気付かされます。[DVD(字幕)] 9点(2017-10-22 09:26:01)(良:2票) 《改行有》

17.  ホステル 《ネタバレ》  問答無用の殺戮ゲーム。かなりグロい上に悪趣味。だから人格を疑われそうで嫌なんですが、このハラハラドキドキ感は本物なので高得点。この作品はもう『脱出劇』として最高にスリリング。また、自分達を騙し、罠にはめた人間たちに逆襲するラストの展開は、爽快感さえあり胸のすく思いです。つまり、基本はスプラッタ要素の強いサスペンスホラー作品に違いない。ですが、ラストのバイオレンスアクション的ノリは、元来やられっぱなしで終わりがちなホラーの常識を、ちょっとだけ爽快なものに変えちゃっているわけです。  だらだらした前半も、『これから何が起きるのか』っていう不穏な空気を纏っているためそれなりに見れます。そしてオリーがいなくなった辺りから、俄然緊張感が増していくわけですが、その種明かしが『人間ハンティング』っていうのは、あまりにも安っぽかったですね。もっと意味のわからない狂気。もしくは国家権力がらみの狂気を想像していたので、少々肩透かし。  また、パクストンが助かるのであれば、パクストン以外の生贄の見せ方が大事だろうと思うのですが、そういった意味ではオリーやジョッシュといった数少ない登場人物を瞬殺しちゃうのはもったいない。  そういえば、ホステルの従業員は明らかにグルなんでしょうが、あの人達は何も制裁受けていないですね。[DVD(字幕)] 9点(2017-08-14 12:03:18)(良:1票) 《改行有》

18.  シンデレラマン 《ネタバレ》  実話ベースで、伝記。剛速球で有無を言わさず感動させられた名作。  栄光、衰退、そしてまた栄光。一人の人生とは思えないくらいの激動の人生。そーゆー時代だったんですねぇ。  『株とタクシー会社設立』に手を出さず、堅実に生きていれば、もしかするとそこまで苦労しなかったんじゃ・・。なんて野暮な考えを吹き飛ばす、文句なしの王道サクセスストーリー。  また、夫婦の強い絆を描いた夫婦愛のドラマでもあります。タイトルマッチの前夜。生活がどんなに苦しくても、決して夫を責めなかった妻が、唯一激高するシーン。その理由は、危険な試合をしてほしくないから。家族を貧困のどん底に突き落としたライセンス剥奪のときでさえ、妻は教会で神に感謝していた・・!これぞ至高の愛。奥さんこそ、このストーリーのもう一人の主人公。  ポール・ジアマッティ演じるジョー。彼もまた素晴らしかった。『もっとジムを助けてやれよ』と思っていた自分が恥ずかしくなるくらい、彼も生活に困窮していた。まいった。『最後の家具を売り払って、ジムのトレーニング費用を作った』って、いったいどこまで感動させれば気が済むんだ。もう、この作品にはあまりにも見せ場が多すぎます。  ピンチヒッター戦、ラスキー戦、タイトルマッチ、何もかもがベストバウト。前予想を覆す試合ってのは、かくも感動するものです。  ラスキー戦で、KOされそうになったとき浮かぶ、苦しかった生活、子供達の顔、たまらないですね。そこからの逆転劇。  そう言えば、どん底だったジムに手を差しのべ、仕事場でかばい、ビールをおごったマイク。そのマイクの死のエピソードだけは救いがなくてつらいです。ですがそれもこの時代の一つの真実なんでしょうね。  私が一番涙したのは、お金を恵んでもらいに行くシーン。ジムが唯一悔し泣きをこらえるシーン。そしてこらえることができなかったシーン。男の悔し泣きはマジでやばいっす。  この映画は人生の喜怒哀楽をすべて表現しています。  これを見た後は、『自分はなんて恵まれているんだ。』と思えて、その日一日めっちゃ頑張れます。  でも一日経つと忘れる。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2017-06-09 02:11:06)(良:1票) 《改行有》

19.  バイオハザード(2001) 《ネタバレ》  まず、私はこのゲームのファンです。  とは言え、『初期』の、です。『1』~『3』、そして『アウトブレイク』ぐらいまで。  この作品は、そのゲームの雰囲気が感じられる作品です。  例えば、『レッド・クイーン』の電源を落とした瞬間のシーン。施設内のロックが次々とはずれていく様子を、短いショットで見せてくれます。これ、ゲームと同じなんです。『新しい場所へ行ける。』と同時に、『新たなる恐怖の始まり』でもあるこの瞬間。目的を達成したはずなのに、皮肉にもそれが惨劇の幕開けとなる。そう、この期待をはらんだ独特の緊張感こそ、バイオハザードの面白さなんです。  『ゾンビ』に加え、『ゾンビ犬』や『リッカー』など、ファンにはおなじみのクリーチャーを出してくれたことも嬉しい。そして出しすぎなかったことはもっと嬉しい。製作者のみなさんがもし原作のファンであるならば、登場させたかったクリーチャーはもっといたはず。それをぐっとこらえてくれたので、今作では『ゾンビ』、『ゾンビ犬』、『リッカー』を存分に堪能することができました。これには感謝。そして他のクリーチャーは、きっと続編で出てくれるのでしょう。  また、主人公グループが『エージェント』だったり、『特殊部隊』だったり、極めて戦闘能力が高いので、ゾンビやクリーチャーと対等なバトルを繰り広げるのが楽しいです。  その中でも、圧倒的な強さを見せるアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)。アリスが強ければ強いほど、ホラー的緊張感が損なわれるのは事実ですが、それを補ってあまりある爽快感を感じられます。  また、普通のゾンビ映画であれば、味方の感染者を除いて、『ゾンビ』は初めから『ゾンビ』。それをこの作品では冒頭で『生前』を見せています。これは従来のゾンビ映画にはなかった新しい試みだと思うのです。ゲームで言うなら、『日記』のような演出にあたると思います。『マットの妹』にしろ、『水死体の女性研究員』にしろ、エンターテイメント色の強い本作において、悲劇のドラマをブレンドするこの演出は、大変効果的かと思われます。  結果この作品は、『アクション』『ホラー』『ドラマ』『スパイサスペンス』『ミステリー』各ジャンルのバランスが完璧にとれた傑作となっています。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2017-06-04 22:57:25)(良:1票) 《改行有》

20.  コーチ・カーター 《ネタバレ》  実話をベースにしたスポーツ系サクセスストーリー。好きなジャンルです。  バスケ部OBのケン・カーターという人物が、母校の落ちこぼれバスケットボールチームのコーチを引き受けます。この流れ。てっきりバスケット中心の物語かと思うじゃないですか。いえいえ。この作品はもっともっと意義のある作品でした。  『チームとしての成長』+『規律』『礼儀』『モラル』『学業』。この作品は教育の本質に迫るドラマです。  カーターは教育者ではありませんが、誰よりも教育者らしい教育者。彼が作ったルール、指導、契約はすべて選手達の未来を見据えたもの。それは一時の勝利の更に先にあるものでした。  『選手』『保護者』、更には味方であるはずの『校長』からさえも支持してもらえない四面楚歌。  それでもゆるがないカーターの信念。そのうちに、一人、また一人とカーターの信念を理解しはじめていく、その展開は本当に見る者の胸を熱くさせてくれます。  そして物語は最高のクライマックスを迎えます。  私にとってのクライマックスは『体育館』。皆が勉強しているときでした。そこからのクルーズの独白。あまりにも臭い演出なのに、もう聞き入っちゃいましたね。ここが最っ高に感動します。個人的にはここで映画が終わっても良かったくらいです。  人は自分が生まれる場所を選べない以上、大人たちが作る地域社会性というものがいかに重要か、この作品を見ると本当によくわかります。そしてそれ以上に、親の姿勢のあり方、これが重要なのだと思います。  貧富の差、境遇は、すぐには良くならないけれど、『考え方』『意識』、そして『生き方』はすぐにでも変えられる。  そう思わせてくれる映画です。実に良い。[DVD(字幕)] 9点(2017-05-29 02:37:15)(良:1票) 《改行有》

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